JP6628123B2 - 開口部の開閉構造 - Google Patents

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Description

本発明は、上向きに開口している投入口に対する開口部の開閉構造に関するものであり、詳しくは、蓋体を左右にスライドして開閉するものである。
投入口を有する容器、収納体、収容体等の多くは、蓋体によって収容物が飛散したり雨に濡れたりしないようにされている。この開口部の嵌脱手段や開閉手段は、多種多様に提案されている。例えば投入口を構成する一方側に蓋体の一端部を蝶板等で軸支し、その軸支部を支点にして扉体を開閉揺動する(以下、片持ち式とする。)が知られている。(特許文献1,2)
また、投入口を構成する両側に、投入口の半分に相当する蓋体を各々軸支し、その軸支部を支点にして各扉体を開閉揺動する(以下、観音開き式とする。)が知られている。(特許文献3,4)
更に、投入口の上側又は下側に扉ガイド溝を備え、扉ガイド溝に沿って蓋体を摺動して開閉する(以下、スライド式とする。)が知られている。(特許文献5,6,7)
実用新案登録第2604425号公報 実用新案登録第2604627号公報 実用新案登録第2586502号公報 実用新案登録第3163300号公報 実用新案登録第号2589536公報 実用新案登録第3144052号公報 実用新案登録第3152987号公報
従来の蓋体開閉構造の内、片持ち式にあっては、蓋体を投入口よりやや大きめに形成する必要があるため、投入口が大きくなるに従い蓋体も大きくなり、且つ重くなるので、開放時には大きな労力を要する問題点もあるし、蓋体の閉鎖時には、蓋体の重さも加わるため、本体との当接時に衝撃が発生する問題点もあった。
観音開き式にあっては、片持ち式の欠点は解消するものの、閉鎖状態の維持手段に工夫が必要であった。
スライド式にあっては、片持ち式や観音開き式の欠点は解消するものの、その構造が複雑になる等の問題点があった。
そこで出願人は、スライド式の蓋体開閉構造による問題点の改善をめざし、研究を進めた結果、新たなスライド方式を発明し、開口部を全開し得る範囲まで蓋体を軽快に安定した状態で開閉可能にしたものである。
上記目的を達成するために、本発明の開口部の開閉構造(以下、開閉構造とする。)は、請求項1として、合成樹脂製の収容体と、該収容体の開口部を開閉する蓋体から成り、収容体は相対する前後壁と、相対する左右側壁の下側に底壁を備え、開口部が略矩形状を成しており、前後壁の上部外側に左右方向に平行する案内部を個々に備え、蓋体は、開口部の左半分を塞ぐ左分割蓋と、右半分を塞ぐ右分割蓋とに二分割され、左右分割蓋は、天壁の一方側に前壁案内部の外側において相対する前側裾部を、他方側に後壁案内部の外側において相対す後側裾部を各々備え、前壁案内部と、該案内部に相対する前側裾部の間、及び後壁案内部と、該案内部に相対する後側裾部の間にスライドレールを各々備え、左右分割蓋を左右方向にスライドして開口部を開閉し得るようにしたことを特徴とする。
ここで収容体とは、上向きに開口している枡状の箱体で、塵類や各種商品等を収容し、任意方向に移動可能なもの、一定の場所に設置しておくものを言い、開口部とは、物品投入口又は物品排出口を言い、平面視において略矩形状を成している。
ここで裾部とは、蓋体天壁の前方側と後方側から垂下する部位で、以後、前方側から垂下する袖部を前側裾部とし、後方側から垂下する袖部を後側裾部とする。その前側裾部と前側裾部は、垂下状態で相対設している。
ここで案内部とは、収容体の前壁と後壁の上側において左右方向に設けるもので、蓋体の開閉操作時に、蓋体の開閉走行を誘導(ガイド)するものを言い、以後、前壁に設ける案内部は、蓋体の前側裾部と相対するので前側案内部とし、後壁に設ける案内部は、蓋体の後側裾部と相対するので後側案内部とする。
ここで滑走部とは、蓋体の前側裾部と前側案内部との間、及び後側裾部と後側案内部との間に介在するもの、或は、前側裾部と後側裾部に取付け、前側案内部と後側案内部に沿って走行するものを言う。以後、前側に設ける滑走部を前滑走部とし、後側に設ける滑走部を後滑走部とする。
削除。
ここで蓋体とは、収容体の開口部に沿って左右方向にスライドして開閉するものを言い、左分割蓋及び右分離蓋とは、二分割した蓋体を言い、以下、開口部の左側を開閉するものを左分離蓋とし、開口部の右側を開閉するものを右分離蓋とする。
ここで隆起部とは、収容体の前後壁の左右において、中央部より約5〜30cm高くなる部位で、以後、前壁の左右に設ける隆起部を前隆起部とし、後壁の左右に設ける隆起部を後隆起部とする。
ここで目隠しとは、収容体の左右側壁より上方に延長した部位で、前後壁の隆起部まで達し、前隆起部と後隆起部の側端部間に連続する。以下、左側壁の上方に設ける目隠しを左目隠しとし、右側壁の上方に設ける目隠しを右目隠しとする。
ここでストッパーとは、左分割蓋と右分割蓋を開口方向にスライドし、全開位置まで達した時、左右分割蓋の開口移動を制限し、左右分割蓋の離脱を防ぐものを言う。
削除。
ここでスライドレールとは、滑走部の一種類であり、蓋体の開閉操作に応じて、蓋体を案内部に沿ってガイドするものを言い、そのスライドレールを構成する第一レールとは、収容体の案内部に取付けるレールを言い、第二レールとは、分割蓋の裾部に取付けるレールを言う。
、滑走部は、第一レールに沿って滑走する第一滑走子と、第二レールに沿って滑走する第二滑走子とを一体的に固定したものであり、第一レールと第二レールの伸縮に関係なく、任意位置に介在するものである。
更に、第一レールを分割蓋の裾部に、第二レールを収容体の案内部に取付けても同様の効果を発揮する。
本発明による開口部の開閉構造は上記の通りであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項1の開口部の開閉構造(以下、開閉構造とする。)は、蓋体を開口部の半分を塞ぐ左分割蓋と右分割蓋とに二分割しているので、その何れか一方を開閉走行することも可能であるし、両方を開閉走行することも可能である。即ち、塵類や各種商品等の投入量に応じて開口部を開閉し得る。しかも二分割された左右分割蓋を個別に開閉走行し得るので、開口部全体を覆う蓋体より開閉力が半減する。
即ち、蓋体を上方向に持ち上げて開口部を開口する従来開閉構造に比較して、開口部の開口時に、重い蓋体を上方向に持ち上げる必要がない。その結果、婦女子でも簡単に開閉し得る。また、左右分割蓋の前後側裾部は天壁の前後より垂下し、前後壁案内部の外側において相対しているので、左右分割蓋の開閉時に、前後方向に離脱することがない。
削除。
削除。
本発明による開口部の開閉構造(以下、開閉構造とする。)の第一実施形態を示す収容体における蓋体閉鎖時の斜視図である。 同収容体にける蓋体の一部開口時の斜視図である。 第二実施形態に用いる収容体の平面図(イ)と正面図(ロ)である。 同収容体の左側面図(イ)と右側面図(ロ)である。 左右分割蓋の斜視図である。 蓋体の解放状態とスライドレールの関係を示す一部透視正面図である。 スライドレールの装着例を示す要部断面図である。 分割蓋の全開時における要部断面図である。 スライドレールの平面図(イ)と正面図(ロ)である。 第三実施形態に用いる警報機器の斜視図である。
本発明による開口部の開閉構造(以下、開閉構造とする。)の第一実施形態を図1と図2に基づき説明すれば、収容体1の開口部10を開閉する蓋体5において、収容体1は図3と図4の如く、相対する前後壁11,12と、相対する左右側壁13,14の下側に底壁15を備え、開口部10が略矩形状を成していて、その前後壁11,12の上側に左右方向に平行する案内部31,32を個々に備えている。
前壁11に設ける前側案内部31は、図7の如く前壁11の上端部より内側に向けて突出する前側水平片31aと、該水平片31aの内端より起立する前側垂直片31bとから成り、後壁12に設ける後側案内部32は、後壁12の上端部より前側水平片31aに向けて突出する後側水平片32aと、該水平片32aの内端より起立し、前側垂直片31bと相対する後側垂直片32bとから成る。
蓋体5は図5の如く、開口部10の左半分を塞ぐ左分割蓋51と、右半分を塞ぐ右分割蓋52とに二分割され、左右対称を成すので、以下、左分割蓋51の説明には右分割蓋52も含まれるものとする。
左分割蓋51は、収容体1の前後壁11,12間に跨る天壁5cの任意位置に、左分割蓋51を開閉する際に把握する手掛り91を備える一方、前側に前側案内部31の外側において相対する前側裾部51aを、後側に後側案内部32の外側において相対する後側裾部51bを備え、前側裾部51aと前側案内部31の間に前滑走部41を、後側裾部51bと後側案内部32の間に後滑走部42を備えている。
前側案内部31と後側案内部32、前滑走部41と後滑走部42は、対称形状を成すので、以下、前側案内部31は後側案内部32を含み、前滑走部41は後滑走部42を含むものとする。
前滑走部41として図2と図6の如くスライドレール7を用いることが望ましい。
そのスライドレール7は、図7と図9の如く前壁案内部31の垂直片31bの外面に固定する第一レール71と、前壁案内部31に相対する左分割蓋51の前側裾部51aの内面に固定する第二レール72、及び両レール71,72の間に介在する滑走体8とから成り、左分割蓋51の開閉作動に従って長手方向に伸縮する。
滑走体8は第一レール71に沿って滑走する第一滑走子81と、第二レール72に沿って滑走する第二滑走子82とが一体的に固定している。
そして、左右分割蓋51,52の閉鎖状態では、第一レール71と第二レール72と滑走体8の三者が略完全に重なり合い、全開状態では第一レール71と第二レール72は最も離れ、滑走体8は両レール71,72の任意位置に介在している。
本発明による開閉構造の第二実施形態を、第一実施形態と相違する点について説明すると、第二実施形の開閉構造は図3と図4の如く、収容体1の前後壁11,12の左側に中央部より高くなる左隆起部16を、また右側に中央部より高くなる右隆起部18を各々備え、左側壁13の上側に左隆起部16まで達する左目隠し18を、右側壁14の上側に右隆起部17まで達する右目隠し19を備える一方、左分割蓋51の天壁5cを、図5の如く左隆起部16に覆い被さるよう蒲鉾状に形成し、図8の如く開口完了時に左隆起部16と左目隠し18の何れかに当接するストッパー6を備えている。
本発明による開閉構造の第三実施形態を、第一・第二実施形態と相違する点について説明すると、第三実施形の開閉構造は図1の如く、左右分割蓋51,52の少なくとも一方の見やすい位置に収容体1の接近を第三者に知らせる警報機器2を備え、該警報機器2として、例えば図10の如く光を照射したり点滅する警告灯、具体的には、黄色や赤色に点滅するライト等を用い、更に、警報音を発生する拡声器、警音やメロディーを発生する警音器等を用いる。
警報機器2の取付け手段として、例えば警報機器2の裏側に磁石Mを取付け、左右分割蓋51,52の少なくとも一方の裏面に磁石Mに吸着する金属板を取付ければ、磁力を利用して警報機器2を簡単に着脱し得る。
実施例において、蓋体5を二分割した一方の左分割蓋51を主として説明したが、他方の右分割蓋52は、天壁5cの前方側に前壁案内部31の外側において相対する前側裾部52aを、後方側に後壁案内部32の外側において相対す後側裾部52bを備え、左分割蓋51と対称形を成している。
また、蓋体5は二分割した左右分割蓋51,52に限定されるものではなく、一体形状であってもよく、一体形状の蓋体5にあっては、天壁5cの前方側に前記前壁案内部31の外側において相対する前側裾部5aを、後方側に後壁案内部32の外側において相対す後側裾部5bを備え、前側裾部5aと前壁案内部31の間に前滑走部41を、後側裾部5bと後壁案内部32の間に後滑走部42を個々に備えることも可能である。
実施例において、前滑走部41と後滑走部42にスライドレール7を用いたが、スライドレール7の代わりに前後壁案内部31,32の水平片31a,32aに沿って回転するローラーを用いることも可能である。即ち、左分割蓋51の前側裾部51aと後側裾部51bの内面側にローラーを回転自在に軸支すれば、ローラーより内側にて起立する案内部垂直片31b,32bによって脱輪が阻止されている。
実施例において、警報機器2の底側に磁石Mを、蓋体天壁5cの裏面に金属板を備えたが、反対に蓋体天壁5cの裏面に磁石Mを、警報機器2の底側に金属板を備えても同様の効果が得られる。磁石としては、例えば磁力を常時発生している永久磁石、電気を通した時に磁力を発生するソレノイドが望ましく、金属板としては、磁力に吸着する金属類で、厚さは2mm以下が望ましい。
警報機器2は、蓋体5の見やすい位置に備えているので、収容体1の移動を第三者に知らせることができる。その結果、収容体1と第三者の接触事故等を未然に防ぐことができる。
収容体1と蓋体5(左右分割蓋51,52を含む。)は合成樹脂製であり、500リットル以上の収容量を有する収容体1に用いる蓋体5にあっては、裾部5a,5bや天壁5cに図5の如く補強リブ5dを備えることが望ましい。
また、収容体1の左側壁13と左目隠し18、及び右側壁14と右目隠し19の少なくとも一方に収容体1を移動する際に把握するハンドル状の持ち手9を図3と図4の如く備え、収容体底壁15の下側に図1の如くキャスター20を取付けておけば、収容体1を任意方向に走行自在に移動し得る。
本発明による開閉構造を用いる収容体1として、例えば、家庭用塵類を回収したり運搬する塵収容体、産業廃棄物を回収したり運搬する廃棄物収容体、或は魚類を運搬する魚収容体、更に各種商品を収納、回収、運搬する商品収容体等として利用し得る。
更に、収容体1に持ち手9を備え、収容体底壁15の下側にキャスター20を取付けているので、持ち手9を把持しながら収容体1を任意方向に、しかも安全に移動しえる。
また、左右分割蓋51、52は、任意位置に開閉用の手掛り91を備えているので、手掛り91を利用して簡単に開閉走行し得る。
1 枡状の収容体
11 前壁,12 後壁、13 左側壁、14 右側壁、15 底壁
16 左隆起部、17 右隆起部、18 左目隠し、19 右目隠し
2 警報機器
31 前壁案内部、32 後壁案内部
31a,32a 水平片、31b,32b 垂直片
41 前滑走部、42 後滑走部
5 蓋体、51 左分割蓋、52 右分割蓋、5c 天壁、5d 補強リブ
5a,51a,52a 前側裾部、5b,51b,52b 後側裾部
6 ストッパー
7 スライドレール、71 第一レール、72 第二レール
8 滑走体、81 第一滑走子、82 第二滑走子
9 持ち手、91 左手掛り
10 開口部
20 キャスター

M 磁石

Claims (1)

  1. 合成樹脂製の収容体(1)と、該収容体(1)の開口部(10)を開閉する蓋体(5)から成り、
    収容体(1)は相対する前後壁(11,12)と、相対する左右側壁(13,14)の下側に底壁(15)を備え、開口部(10)が略矩形状を成しており、前後壁(11,12)の上部外側に左右方向に平行する案内部(31,32)を個々に備え、
    蓋体(5)は、開口部(10)の左半分を塞ぐ左分割蓋(51)と、右半分を塞ぐ右分割蓋(52)とに二分割され、
    左右分割蓋(51,52)は、天壁(5c)の一方側に前壁案内部(31)の外側において相対する前側裾部(51a,52a)を、他方側に後壁案内部(32)の外側において相対す後側裾部(51b,52b)を各々備え、
    前壁案内部(31)と、該案内部(31)に相対する前側裾部(51a,52a)の間、及び後壁案内部(32)と、該案内部(32)に相対する後側裾部(51b,52b)の間にスライドレール(7)を各々備え、
    左右分割蓋(51,52)を左右方向にスライドして開口部(10)を開閉し得るようにしたことを特徴とする開口部の開閉構造。
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