JPH0212208Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はスーパー等で青果冷水処理、精肉鮮魚
の冷塩水処理、ダンボールの処理、生ゴミの処
理、野菜の保鮮収納、鮮魚の仕置き氷蔵、精肉の
仕置き氷蔵、冷凍魚の仕越等に使用する蓋付き容
器に関する。

「従来の技術」 従来、この種の蓋付き容器は、単に上部が開口
した円筒形あるいは長方形状に形成した容器本体
に、該容器本体の開口上部を覆う一枚板の蓋とか
ら構成されていた。しかし、このように構成され
たものは、ゴミ容器として使用する場合には、ゴ
ミの量や大きさに関係なく、入れる度に大きな蓋
を外さなければならず、取扱いが大変であるとと
もに、面倒であるという欠点があつた。

また、蓋を外したときに、容器本体内に入つて
いるゴミが全部見えるため、見苦しいという欠点
があつた。さらにダンボール等を回収する場合等
には、常時蓋を外した状態で行なうため、外した
蓋の置場に困るという欠点があるだけでなく、容
器本体内からはみ出して収納したりすると、はみ
出し部分が崩れたりするため、多く収納すること
ができないという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、蓋を
２分割することにより、蓋の取扱いを容易にする
とともに、少量のゴミ等を入れる場合でも、容器
本体の開口上部を半分だけ開いて、楽に入れるこ
とができ、かつダンボール等を容器本体の収納量
以上に多く収納することのできる、構造が簡単な
蓋付き容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案は上部が開口された容器本体と、この容
器本体の上縁側壁を切欠いて形成した側部開口部
と、この側部開口部と同一高さあるいはやや下側
に位置するように前記容器本体に形成された蓋支
持部と、この容器本体に形成された蓋支持部に支
持される該容器本体の開口上部を覆う２分割され
た蓋と、これらの蓋にそれぞれ形成された、該蓋
によつて前記側部開口部を覆うように取付けるこ
とのできる該側部開口部と嵌合する嵌合部とから
なることを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第５図の実施例において、１は上
部が開口されたプラスチツク等の合成樹脂材で形
成された長方形状の容器本体で、この容器本体１
の上縁は略逆Ｕ字状に折曲げられて形成されてい
る。また、該容器本体１の両端側の四隅部の底面
には固定キヤスター２と、方向が自由に変る自在
キヤスター３とがそれぞれ２個ずつ取付けられて
いる。

４は前記容器本体１の上縁の側壁１ａを両端部
を残して逆台形状に切欠き形成した側部開口部で
ある。なお、この側部開口部４が形成された部位
の側壁１ａの上縁も略逆Ｕ字状に形成されてい
る。５は前記容器本体１の周壁に段部６を設けて
形成した蓋支持部で、この蓋支持部５は前記側部
開口部４より、やや下側に位置して形成されてい
る。

７は前記容器本体１の側部開口部４が形成され
た部位の側壁１ａの上部に固着された該容器本体
１を補強する補強パイプで、この補強パイプ７の
両側にはそれぞれ内方向に折曲げられたフツク８
が固着されている。９は該容器本体１を補強する
リブ溝で、このリブ溝９は該容器本体１の内周壁
に、壁面が凹凸状になるように形成されている。

１０，１０は前記容器本体１の開口上部を覆う
２分割された長方形状の蓋で、これらの蓋１０，
１０は該容器本体１に形成された前記蓋支持部５
に支持されて該容器本体１の開口する上部を覆つ
ている。また、これらの蓋１０，１０の上面に
は、それぞれ該蓋１０を前記容器本体１の側壁１
ａに形成した前記側部開口部４を覆つて側壁とし
て使用できるように取付けることのできる該側部
開口部４に嵌合する形状の嵌合部１１が突設形成
されている。

１２は前記蓋１０，１０の上面にそれぞれ固着
された該蓋１０，１０をそれぞれ前記側部開口部
４に前記嵌合部１１を嵌合させて直立状態に取付
けたとき、該蓋１０，１０が倒れるのを防ぐバー
状の支持部材で、この支持部材１２は該蓋１０，
１０にそれぞれ形成された、突設形成された前記
嵌合部１１の形状に折曲げられて形成されてい
る。また、この支持部材１２は該蓋１０，１０を
不使用時に前記容器本体１に固着した前記フツク
８に引掛けて保管することができるとともに、取
手としての役目もする。

１３は前記蓋１０，１０を補強するリブ溝であ
る。

上記構成の蓋付き容器１４はスーパー等で、青
果冷水処理、精肉鮮魚の冷塩水処理、ダンボール
の処理、生ゴミの処理、野菜の保鮮収納、鮮魚の
仕置き氷蔵、精肉の仕置き氷蔵、冷凍魚の仕越等
に使用するもので、まず生ゴミ等を入れる容器と
して使用する場合には第１図および第２図に示す
ように、蓋１０，１０を容器本体１に形成された
蓋支持部５に支持させて該容器本体１の開口上部
を塞いでおく。この状態で、少量の生ゴミを入れ
る場合には一方の蓋１０を該蓋１０に固着された
支持部材１２を持つて容器本体１から外し、該容
器本体１内へ入れる。このとき、容器本体１の上
縁側壁１ａには側部開口部４が形成されているの
で、容易に生ゴミを入れることができる。

次に生ゴミを入れ終わつた後は、外した蓋１０
を元の位置に戻しておけば良い。また、両方の蓋
を開閉して出入れを行つてもよい。

次にダンボール等を回収するのに使用する場合
には、容器本体１内が一杯になるまでは、容器本
体１から両方の蓋１０，１０を外しておく。な
お、外した蓋１０，１０は第４図に示すように、
容器本体１の両側壁１ａ側に固着されているフツ
ク８に、該蓋１０，１０にそれぞれ取付けられて
いる支持部材１２を引掛けて保管しておく。

しかる後、容器本体１内が収納したダンボール
で一杯になつた場合には、フツク８に引掛けて保
管している蓋１０，１０を第５図に示すように、
容器本体１に形成した側部開口部４を覆うよう
に、該蓋１０，１０にそれぞれ形成した嵌合部１
１を嵌合させて取付ける。このとき、それぞれの
蓋１０，１０は、該蓋１０，１０にそれぞれ取付
けられている支持部材１２によつて倒れないよう
に支持される。このため、それぞれの蓋１０，１
０を容器本体１の側壁として使用できるので、さ
らにダンボールを収納できる。また、ダンボール
回収時の移動は、容器本体１の底面に固定キヤス
ター２や自在キヤスター３を備えているので、容
易にできる。

次に魚等を氷蔵する水槽として使用する場合等
には、前述と同様に使用できるが、容器本体１内
に収納している魚を出すとき、一方の蓋１０だけ
を外して取出すことにより、必要以上に内部の温
度を高くすることなく取出すことができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第６図および第７図に示す本考案の異なる
実施例につき説明する。なお、これらの実施例の
説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成部
分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第６図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点は容器本体１の底壁１ｂに水抜き
孔１５を形成するとともに、該水抜き孔１５を塞
ぐ栓１６を備えた点で、このように容器本体１に
水抜き孔１５を形成することにより、水槽として
使用した場合、容器本体１内に入つている水を栓
１６を外すだけで容易に抜くことができる。

また、容器本体１内を洗う場合にも容易に洗う
ことができる。なお、水抜き孔１５を塞ぐ栓１６
は容器本体１の上部側の内壁に固着した鎖１７に
取付けられて、該鎖１７を引張ることにより、栓
１６を外すようにしている。

第７図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点は、一方の蓋１０の他方の蓋１０
が当接する側板に略Ｕ字状に形成した樋１８を設
けて、この樋１８に他方の蓋１０の側板を入れた
状態で容器本体１の開口上部を覆うことができる
ようにした点で、一方の蓋１０をこのように構成
することにより、容器本体１の開口上部を覆つた
ときに、それぞれの蓋１０の間から容器本体１内
にゴミやホコリが入るのを防止できる。

なお、前記本考案の実施例では、キヤスターを
２輪自在のものについて説明したが本考案はこれ
に限らず４輪自在にしたものであつてもよい。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
て次に列挙する効果がある。

(1) 容器本体の上縁側壁に側部開口部を形成して
いるので、容易にゴミ等を入れることができ
る。

(2) 容器本体の開口上部を覆う蓋を２分割してい
るので、個々の蓋を軽くすることができる。し
たがつて、蓋の取扱いが楽にできる。また少量
のゴミ等を容器本体内に入れる場合でも一方の
蓋を外すだけで良いので、容易でかつ楽にでき
る。

(3) ２分割したそれぞれの蓋に該蓋を容器本体に
形成した側部開口部を覆うように取付けること
のできる該側部開口部と嵌合する嵌合部を形成
しているので、容器本体内が一杯になつた場合
には、それぞれの蓋を容器本体の側部開口部
に、該蓋に形成した嵌合部を嵌合させることに
より、側壁として使用できる。したがつて、容
器本体の収納量以上に多く物を収納することが
できる。

(5) 容器本体に水抜き孔を設けるとともに、該水
抜き孔を塞ぐ栓を備えれば、水槽として使用し
た場合に、水抜きが容易にできる。

(6) 容器本体の底面にキヤスターを備えれば、台
車としても使用することができる。したがつ
て、容器本体内に収納した物を手で運ぶことな
く、楽に移動させることができる。

(7) 容器本体の側壁に蓋を引掛けて保管できるフ
ツクを設けて、使用しない蓋を引掛けておけ
ば、邪魔になることなく蓋を保管できる。ま
た、蓋がなくなる心配がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部断面した
正面図、第２図は一部断面した側面図、第３図は
蓋を外した状態の斜視図、第４図は蓋をフツクに
引掛けた状態を示す側面図、第５図は蓋を側壁と
して使用する状態を示す側面図、第６図および第
７図はそれぞれ本考案の異なる実施例を示す説明
図である。 １……容器本体、１ａ……側壁、２……固定キ
ヤスター、３……自在キヤスター、４……側部開
口部、５……蓋支持部、６……段部、７……補強
パイプ、８……フツク、９……リブ溝、１０……
蓋、１１……嵌合部、１２……支持部材、１３…
…リブ溝、１４……蓋付き容器、１５……水抜き
孔、１６……栓、１７……鎖、１８……樋。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 上部が開口された容器本体と、この容器本体
   の上縁側壁を切欠いて形成した側部開口部と、
   この側部開口部と同一高さあるいはやや下側に
   位置するように前記容器本体に形成された蓋支
   持部と、この容器本体に形成された蓋支持部に
   支持される該容器本体の開口上部を覆う２分割
   された蓋と、これらの蓋にそれぞれ形成され
   た、該蓋によつて前記側部開口部を覆うように
   取付けることのできる該側部開口部と嵌合する
   嵌合部とからなることを特徴とする蓋付き容
   器。 ２ 容器本体には該容器本体の底面の四隅部にキ
   ヤスターが取付けられていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の蓋付き容
   器。 ３ 容器本体には該容器本体の上部寄りの外側壁
   に不使用時の蓋を引掛けておくことのできるフ
   ツクが設けられていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項または第２項記載の蓋
   付き容器。 ４ 容器本体は樹脂材で成形されるとともに、該
   容器本体の底壁には水抜き孔が形成されている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項ないし第３項いずれかに記載の蓋付き容器。 ５ それぞれの蓋には該蓋を容器本体に形成した
   側部開口部を覆うように取付けたとき、該蓋が
   倒れるのを防ぐことのできる支持部材が固着さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項ないし第４項いずれかに記載の蓋付
   き容器。