JP6627311B2 - 脱硝装置の劣化抑制方法 - Google Patents

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Description

本発明は、脱硝装置の劣化抑制方法に関する。より詳しくは、脱硝装置を構成する脱硝触媒の劣化を抑制できる脱硝装置の劣化抑制方法に関する。
石炭火力発電所では、石炭の燃焼に伴い窒素酸化物が発生するが、大気汚染防止法等により、窒素酸化物の排出は一定水準以下に抑えることが必要となっている。そこで発電所では、窒素酸化物を還元分解するために脱硝装置を設置している。この脱硝装置には、五酸化バナジウム等の活性成分を含む脱硝触媒が配置されており、ここにアンモニアを共存させることで、高温下の還元反応により脱硝を実現している。
この脱硝触媒は、一般に300℃〜400℃の高温雰囲気下で効率的に作動するため、ボイラにおいて石炭を燃焼させた直後の煤塵が非常に多く含まれた排ガスを脱硝させる必要がある。脱硝装置の性能を維持するために、活性が低下した触媒は、新品の触媒に取替えたり、再生したりする必要がある。
例えば、下記の特許文献1には、脱硝触媒が複数段充填された排煙脱硝装置の脱硝触媒の交換方法であって、最上流側に位置する第1段目の脱硝触媒を取出す触媒取出し工程と、第2段目以降の全ての脱硝触媒を順次、1段上流側に移動させる触媒移動工程と、触媒移動工程により移動して空となった最下流段に新たな脱硝触媒を補充する触媒補充工程と、を含む脱硝触媒の交換方法が開示されている。
特開2013−052335号公報
しかしながら、そもそも、どのタイミングで脱硝触媒の取替えや再生を行うかについて、従来は知見がない。このため、現地での排ガス測定や実際に触媒サンプルを採取して触媒性能試験等を実施し、脱硝率の低下を測定しているのが現状である。石炭火力発電所の操業における脱硝触媒の機能の低下は長期間に亘って徐々に進行するものであるから、この劣化メカニズムを明らかにすることは、劣化予測や劣化抑制対策を講じる上で極めて重要である。
本発明者らは、脱硝触媒の劣化メカニズムにつき鋭意検討した結果、従来の石炭灰の粒径である数十μm以上百μm以下程度の範囲に比べて遥かに小さい粒径の堆積物が脱硝触媒の表面を被覆して被覆層を形成し、それによって、脱硝触媒と排ガスの接触が阻害され脱硝触媒の性能が低下していることを見出した。
従って、本発明は、微小な粒径の堆積物が脱硝触媒の表面を被覆することを防ぐことで脱硝触媒の劣化を抑制できる脱硝装置の劣化抑制方法を提供することを目的とする。
本発明は、石炭を粉砕して微粉炭を製造する微粉炭機と、該微粉炭機において製造された微粉炭を燃焼させる燃焼ボイラと、該燃焼ボイラの下流側に配置され該燃焼ボイラにおいて微粉炭が燃焼されて発生した排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去する脱硝装置と、を備える石炭火力発電設備における脱硝装置の劣化抑制方法であって、前記燃焼ボイラに石炭灰凝集促進剤を添加することで微小な石炭灰の凝集を促進し、脱硝触媒への微小な石炭灰の付着を防ぐ脱硝装置の劣化抑制方法に関する。
また、前記石炭灰凝集促進剤は、アルカリ金属及び/又はその塩類、アルカリ土類金属及び/又はその塩類、あるいは、鉄又はその塩類であることが好ましい。
また、前記石炭100質量%に対して、前記石炭灰凝集促進剤を0.1質量%以上10質量%以下の範囲で添加することが好ましい。
本発明の脱硝装置の劣化抑制方法によれば、微小な粒径の堆積物が脱硝触媒の表面を被覆することを防ぐことで脱硝触媒の劣化を抑制できる。
石炭火力発電設備の構成を示す図である。 図1に示す燃焼ボイラの付近を拡大して示す図である。 図1に示す脱硝装置を拡大して示す図である。
以下、本発明の脱硝装置の劣化抑制方法の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、本発明の脱硝装置の劣化抑制方法が適用される石炭火力発電設備1の全体構成について、説明する。
石炭火力発電設備1は、図1に示すように、石炭バンカ20と、給炭機25と、微粉炭機30と、燃焼ボイラ40と、燃焼ボイラ40の下流側に設けられた排気通路50と、この排気通路50に設けられた脱硝装置60、空気予熱器70、電気集塵装置90、ガスヒータ(熱回収用)80、誘引通風機210、脱硫装置220、ガスヒータ(再加熱用)230、脱硫通風機240、及び煙突250と、を備える。
石炭バンカ20は、石炭サイロ(図示しない)から運炭設備によって供給された石炭を貯蔵する。給炭機25は、石炭バンカ20から供給された石炭を所定の供給スピードで微粉炭機30に供給する。
微粉炭機30は、給炭機25から供給された石炭を粉砕して微粉炭を製造する。微粉炭機30においては、石炭は、平均粒径60μm〜80μmに粉砕される。また、微粉炭の粒度分布は、150μm以上が10〜15%、75μm〜150μmが30〜40%、75μm未満が45〜60%程度となる。
微粉炭機30としては、ローラミル、チューブミル、ボールミル、ビータミル、インペラーミル等が用いられる。
燃焼ボイラ40は、微粉炭機30から供給された微粉炭を、強制的に供給された空気と共に燃焼する。微粉炭を燃焼することによりクリンカアッシュ及びフライアッシュなどの石炭灰が生成されると共に、排ガスが発生する。
尚、クリンカアッシュとは、微粉炭を燃焼させた場合に発生する石炭灰のうち、燃焼ボイラ40の底部に落下した塊状の石炭灰をいう。また、フライアッシュとは、微粉炭を燃焼させた場合に発生する石炭灰のうち、燃焼ガス(排ガス)と共に吹き上げられて排気通路50側に流通する程度の粒径(粒径200μm程度以下)の球状の石炭灰をいう。
図2を参照して、燃焼ボイラ40について詳しく説明すると、図2において、燃焼ボイラ40は全体として略逆U字状をなしており、図中矢印に沿って排ガス(燃焼ガス)が逆U字状に移動した後、2次節炭器41eを通過後に、再度小さくU字状に反転する。
燃焼ボイラ40の下方には、燃焼ボイラ40の内部のバーナーゾーン41a’付近で微粉炭を燃焼するためのバーナ41aが配置されている。また、燃焼ボイラ40の内部のU字頂部付近には、第一の過熱器41bが配置されており、更にそこから第二の過熱器41cが続いて配置されている。更に、第二の過熱器41cの終端付近からは、1次節炭器41d、2次節炭器41eが2段階に設けられている。ここで、節炭器(ECOとも呼ばれる)は、排ガスの保有する熱を利用してボイラ給水を予熱するために設けられた伝熱面群である。
以上の燃焼ボイラ40によれば、バーナーゾーン41a’において微粉炭が燃焼される。微粉炭の燃焼温度は、1300℃から1500℃に及び、燃焼によって生成される石炭灰は、矢印の方向に沿って上昇して排ガスと共に第一の過熱器41b、第二の過熱器41c、1次節炭器41d、及び2次節炭器41eを順次通過する。燃焼ガスは、ボイラ給水を予熱するために設けられた伝熱面群を通過することによって熱交換され、450℃〜500℃程度に温度が低下する。排ガスがバーナーゾーン41a’から節炭器付近まで到達するまでに要する時間は、おおむね5秒から10秒である。
排気通路50は、燃焼ボイラ40の下流側に配置され、燃焼ボイラ40で発生した排ガス及び生成された石炭灰を流通させる。この排気通路50には、上述のように、脱硝装置60、空気予熱器70、ガスヒータ(熱回収用)80、電気集塵装置90、誘引通風機210、脱硫装置220と、ガスヒータ(再加熱用)230、脱硫通風機240、及び煙突250がこの順で配置される。
脱硝装置60は、排ガス中の窒素酸化物を除去する。本実施形態では、脱硝装置60は、比較的高温(300℃〜400℃)の排ガス中に還元剤としてアンモニアガスを注入し、脱硝触媒との作用により排ガス中の窒素酸化物を無害な窒素と水蒸気に分解する、いわゆる乾式アンモニア接触還元法により排ガス中の窒素酸化物を除去する。
脱硝装置60は、図3に示すように、脱硝反応器61と、この脱硝反応器61の内部に配置される複数段の脱硝触媒層62,62,62と、脱硝触媒層62の上流側に配置される整流層63と、脱硝反応器61の入口付近に配置される整流板64と、脱硝反応器61の上流側に配置されるアンモニア注入部65と、を備える。
脱硝反応器61は、脱硝装置60における脱硝反応の場となる。
脱硝触媒層62は、脱硝反応器61の内部に、排ガスの流路に沿って所定間隔をあけて複数段(本実施形態では3段)配置される。
脱硝触媒層62は、脱硝触媒としての複数のハニカム触媒(図示せず)を含んで構成される。ハニカム触媒は、長手方向に延びる複数の排ガス流通穴が形成された長尺状(直方体状)に形成される。そして、複数のハニカム触媒は、排ガス流通穴が排ガスの流路に沿うように配置される。ハニカム触媒としては、例えば、150mm×150mm×860mmの直方体形状で目開き6mm×6mmの排ガス流通穴が400個(20×20)形成されたものが用いられる。また、一層の脱硝触媒層62には、例えば、9000本から10000本のハニカム触媒が設置される。
ハニカム触媒は、バナジウムやタングステン等の触媒物質を酸化チタンや酸化ジルコニウム等のセラミック材料に担持させた後、押出成形することで形成される。
整流層63は、脱硝触媒層62の上流側に配置される。整流層63は、格子状に形成された複数の開口を有する金属部材等により構成され、脱硝反応器61における排ガスの流路を区画する。整流層63は、排気通路50を流通し脱硝反応器61に導入される排ガスを整流して脱硝触媒層62に均等に導く。
整流板64は、脱硝反応器61の入口の近傍における整流層63よりも上流側に配置される。より具体的には、整流板64は、脱硝反応器61又は排気通路50の内壁における屈曲部分に配置され、内壁から内面側に突出する。整流板64は、排気通路50又は脱硝反応器61における屈曲部分における排ガスの流れを整える。
アンモニア注入部65は、脱硝反応器61の上流側に配置され、排気通路50にアンモニアを注入する。
以上の脱硝装置60によれば、まず、アンモニア注入部65において、排気通路50を流通する高温の排ガス(300℃〜400℃)にアンモニアが注入される。アンモニアが注入された排ガスは、整流板64及び整流層63により整流され、脱硝触媒層62に導入される。
脱硝触媒層62においては、アンモニアを含む排ガスがハニカム触媒の排ガス流通穴を通過するときに、以下の化学反応式に従って、窒素酸化物とアンモニアとが反応し、無害な窒素と水蒸気に分解される。
4NO+4NH+O→4N+6H
NO+NO+2NH→2N+3H
空気予熱器70は、排気通路50における脱硝装置60の下流側に配置される。空気予熱器70は、脱硝装置60を通過した排ガスと押込式通風機75から送り込まれる燃焼用空気とを熱交換させ、排ガスを冷却すると共に、燃焼用空気を加熱する。
ガスヒータ80は、排気通路50における空気予熱器70の下流側に配置される。ガスヒータ80には、空気予熱器70において熱回収された排ガスが供給される。ガスヒータ80は、排ガスから更に熱回収する。
電気集塵装置90は、排気通路50におけるガスヒータ80の下流側に配置される。電気集塵装置90には、ガスヒータ80において熱回収された排ガスが供給される。電気集塵装置90は、電極に電圧を印加することによって排ガス中の石炭灰(フライアッシュ)を収集する装置である。電気集塵装置90において捕集されるフライアッシュは、フライアッシュ回収装置120に回収される。
誘引通風機210は、排気通路50における電気集塵装置90の下流側に配置される。誘引通風機210は、電気集塵装置90においてフライアッシュが除去された排ガスを、一次側から取り込んで二次側に送り出す。
脱硫装置220は、排気通路50における誘引通風機210の下流側に配置される。脱硫装置220には、誘引通風機210から送り出された排ガスが供給される。脱硫装置220は、排ガスに石灰石と水との混合液を吹き付けることにより、排ガスに含有されている硫黄酸化物を混合液に吸収させて脱硫石膏スラリーを生成させ、この脱硫石膏スラリーを脱水処理することで脱硫石膏を生成する。脱硫装置220において生成された脱硫石膏は、この装置に接続された脱硫石膏回収装置222に回収される。
ガスヒータ230は、排気通路50における脱硫装置220の下流側に配置される。ガスヒータ230には、脱硫装置220において硫黄酸化物が除去された排ガスが供給される。ガスヒータ230は、排ガスを加熱する。ガスヒータ80及びガスヒータ230は、排気通路50における、空気予熱器70と電気集塵装置90との間を流通する排ガスと、脱硫装置220と脱硫通風機240との間を流通する排ガスと、の間で熱交換を行うガスガスヒータとして構成してもよい。
脱硫通風機240は、排気通路50におけるガスヒータ230の下流側に配置される。脱硫通風機240は、ガスヒータ230において加熱された排ガスを一次側から取り込んで二次側に送り出す。
煙突250は、排気通路50における脱硫通風機240の下流側に配置される。煙突250には、ガスヒータ230で加熱された排ガスが導入される。煙突250は、排ガスを排出する。
次に、本発明の脱硝触媒の劣化抑制方法につき説明する。
上述した石炭火力発電設備1では、脱硝触媒は、使用により劣化し脱硝率が低下していく。脱硝触媒の劣化の原因としては、シンタリング等の熱的劣化、触媒成分の被毒による化学的劣化、及び石炭灰が触媒表面を被覆することによる物理的劣化等が挙げられる。
本発明者らは、今般、石炭灰の平均的な粒径である数十μm以上百μm以下程度の範囲に比べて遥かに小さい粒径(1μm以下、より詳細には数十nm程度)の石炭灰に起因する堆積物が脱硝触媒の表面を被覆して被覆層を形成し、それによって、脱硝触媒と排ガスの接触が阻害され脱硝触媒の性能が低下していることを見出した。このような微小な粒径の石炭灰は含有量が少ないため、これまで脱硝触媒の劣化の原因とは考えられていなかった。
上記知見に基づき、本発明者らは、石炭火力発電設備1において、燃焼ボイラ40に石炭灰凝集促進剤を添加して微粉炭を燃焼させることで、微小な粒径の石炭灰の凝集を促進して微小な粒径の石炭灰の生成を抑制できることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、石炭火力発電設備おける脱硝触媒の劣化抑制方法であって、燃焼ボイラ40に石炭灰凝集促進剤を添加する工程を備えることを特徴とする。
この燃焼ボイラ40に石炭灰凝集促進剤を添加する工程は、石炭灰凝集促進剤を石炭バンカ20に添加して行ってもよく、石炭凝集促進剤を燃焼ボイラ40に直接添加して行ってもよい。
本発明において用いられる石炭灰凝集促進剤は、アルカリ金属及び/又はその塩類、アルカリ土類金属及び/又はその塩類、あるいは、鉄又はその塩類を含む。石炭灰凝集促進剤は、粒状又は粉末状であることが好ましく、具体的には、平均粒径が1μm〜100μmであることが好ましく、5μm〜70μmであることがより好ましい。
アルカリ金属及び/又はその塩類、アルカリ土類金属及び/又はその塩類、あるいは、鉄又はその塩類を含む石炭灰凝集促進剤としては、石灰石(CaCO)、消灰石(Ca(OH))、生石灰(CaO)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化鉄(Fe)等が挙げられる。
また、石炭灰凝集促進剤は、石炭に対するアルカリ金属、アルカリ土類金属及び鉄の割合が0.1質量%以上10質量%以下となるように添加することが好ましい。
石炭に対するアルカリ金属、アルカリ土類金属及び鉄の割合が0.1質量%未満であると、微小な石炭灰を凝集させる効果が不充分となるので好ましくない。また、石炭に対するアルカリ金属、アルカリ土類金属及び鉄の割合が10質量%を超えても、微小な石炭灰を凝集させる効果に大きな向上は認められず、また、石炭灰の表面の融点が大きく降下することによって燃焼ボイラ40の内壁への石炭灰の多量の付着(スラッギング)を起こすおそれがあるので、好ましくない。
本発明における、排ガス中に含まれる微小な粒径の石炭灰の生成を抑制するメカニズムは、以下のとおりである。
石炭灰凝集促進剤が添加された微粉炭が燃焼ボイラ40で燃焼すると、石炭灰凝集促進剤に含まれるアルカリ金属、アルカリ土類金属、又は鉄の存在により、石炭灰の融点が低下される。即ち、燃焼ボイラ40の内部における1300℃〜1500℃の条件において、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又は鉄を含む化合物である石炭灰凝集促進剤の添加によって、シリカ、アルミナを主成分とする石炭灰の表面が軟化(溶融)し、粘性が高まる。これにより、粘性が高まった微小な石炭灰粒子が互いに凝集して粒径が増大し、その結果、粒径1μm以下の微小な石炭灰の生成が抑制されるものと推定される。
このように、本発明では、燃焼ボイラ40に石炭灰凝集促進剤を添加することによる石炭灰の粘性の変化を利用して微小な石炭灰の生成を抑制し、微小な石炭灰の脱硝触媒の表面への付着を防いでいる。そして、これにより、微小な粒径の石炭灰が脱硝触媒の表面を被覆することを防ぎ、脱硝触媒の劣化が抑制される。
1 石炭火力発電設備
30 微粉炭機
40 燃焼ボイラ
60 脱硝装置

Claims (2)

  1. 石炭を粉砕して微粉炭を製造する微粉炭機と、該微粉炭機において製造された微粉炭を燃焼させる燃焼ボイラと、該燃焼ボイラの下流側に配置され該燃焼ボイラにおいて微粉炭が燃焼されて発生した排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去する脱硝装置と、を備える石炭火力発電設備における脱硝装置の劣化抑制方法であって、
    前記燃焼ボイラに石炭灰凝集促進剤を添加することで微小な石炭灰の凝集を促進し、
    前記石炭灰凝集促進剤は、石灰石(CaCO )、消灰石(Ca(OH) )、酸化ナトリウム(Na O)、酸化カリウム(K O)、酸化マグネシウム(MgO)のうち少なくともいずれか1つである、脱硝触媒への微小な石炭灰の付着を防ぐ脱硝装置の劣化抑制方法。
  2. 前記石炭100質量%に対して、前記石炭灰凝集促進剤を0.1質量%以上10質量%以下の範囲で添加する請求項1に記載の脱硝装置の劣化抑制方法。
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