JP6417149B2 - 排ガス処理装置およびこれを用いた処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、排ガス処理装置および処理方法に関し、詳しくは、廃棄物等の焼却設備などの燃焼設備から排出される排ガスの清浄化に用いる排ガス処理装置および処理方法に関する。
各種ごみなどの廃棄物を焼却する廃棄物焼却施設、製鉄・冶金あるいはセメント製造設備等から排出される燃焼排ガス中には、微粒子を含む多くの煤塵(ダスト)やNOx等の有害物質および微量の有機化合物が存在する。有機化合物の中でも特に、ポリ塩化ジベンゾダイオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン及びコプラナPCBに代表されるダイオキシン類は、人体に有害な物質であり、ダストやNOx等とともに排ガス中からこれらを除去する排ガス処理装置あるいは処理方法が要求され、多くの処理装置や処理方法が実用化されている。
例えば、ガス集塵フィルタを複数組み込んだガス集塵装置により廃棄ガス中の除塵処理とダイオキシン等の有機化合物類の酸化分解処理を同時に行う排ガス処理方法が提案されている。具体的には、図8に示すように、燃焼室及び副燃焼室を有する廃棄物焼却炉等からの高温排ガス129は、冷却装置130にて150〜400℃の範囲、好ましくは150〜350℃の範囲に減温され、本発明によるガス集塵装置128にて灰を除去すると同時にダイオキシン類等の有機化合物を酸化分解して無害化し、吸引ファン131により煙突132から大気放出される(例えば特許文献1参照)。
特開2004−033855号公報
しかしながら、上記従来技術の排ガス処理装置あるいは処理方法には、排ガス中に含まれる種々の成分によって多様な課題がある。特に、排ガス中のダスト処理については、量的あるいは質的にも多様な性状を有することから、除去・回収処理に対する費用面を含む課題も多い。具体的には、
(i)排ガス中のダストを除去するのにろ過式集塵装置(バグフィルタ)を用いた場合、集塵性能は良いが、圧力損失が大きいため消費動力(送風機の消費電力)も大きい。これを解決するために、ろ布に付着したダストを払い落とす回数を増やすことが考えられるが、ろ布の劣化が早くなり、交換頻度が増え、経済的に損失となる。
(ii)また、ろ布に付着したダストを払い落とすために頻繁な圧縮空気による逆吹(ブローバックあるいはパルスジェット)は、圧縮空気の使用量が増えることになり、設備費がアップするとともに、バグフィルタにおける圧力損失を大きく(例えば1/2以下)低減するだけの効果はない。
(iii)特に、焼却炉等からの排ガス中には、粒径が数10μm以下の微粒子が多量に含まれ、バグフィルタ等の集塵性能の低下の原因となり、また排ガス処理装置の各処理部において付着したダストは徐々に大きくなり、熱交換効率等その処理能力の低下を招来することとなるため、排ガス処理装置の上流において除塵処理を行う要請も大きい。
といった課題が挙げられる。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、複雑で設備コストのかかる構成を要することなく、簡易な手法を用いてダスト処理を行うことによって、燃焼設備から発生する排ガス中の清浄化における圧力損失の増大等を防止し、簡便かつ効果的な排ガスの清浄化処理を可能とし、省力化され、エネルギー効率の高い排ガス処理装置およびこれを用いた処理方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す排ガス処理装置および処理方法によって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、燃焼設備から排出される排ガスに、リンまたはリン化合物が導入されるリン導入部と、該リン導入部の下流側に設けられ、該リンまたはリン化合物と混合された前記排ガスが導入されるサイクロン式集塵装置と、該サイクロン式集塵装置の下流側に設けられ、該サイクロン式集塵装置から供出された排ガスが導入される第2次集塵装置または/および清浄化装置と、該第2次集塵装置または/および清浄化装置から供出された排ガスが排出される排出処理部と、を備え、
前記燃焼設備から第2次集塵装置または清浄化装置に移送されるまでの間であって、排ガスが処理される各処理部およびその排ガス流路のいずれかに前記リン導入部および前記サイクロンが設けられることを特徴とする。
また、本発明は、燃焼設備からの排ガスの処理方法であって、
該燃焼設備の稼働時において、
(1)前記燃焼設備から供出された排ガスを、ボイラまたはボイラおよび節炭器に導入し廃熱を吸収する工程
(2)前記ボイラまたはボイラおよび節炭器から供出された排ガスを、減温塔に導入し急冷処理を行う工程
(3)前記燃焼設備から供出された排ガスに,または/および前記(1)の工程に,または/および前記(2)の工程に、リンまたはリン化合物を所定量導入する工程
(4)前記(3)の工程中の前記リンまたはリン化合物が導入された排ガスのいずれかをサイクロン式集塵装置に導入し、第1次除塵処理を行う工程
(5)前記減温塔から供出された排ガスに、中和剤を添加し、中和処理を行う工程
(6)前記中和処理された排ガスを、第2次集塵装置に導入し、第2次除塵処理を行う工程
(7)前記第2次集塵装置から供出された排ガスを、脱硝装置に導入し脱硝処理を行う工程
(8)前記脱硝装置から供出された排ガスを、清浄化されたガスとして排出する工程
を有することを特徴とする。
同様に、本発明に係る排ガス処理装置は、
燃焼設備から排出される排ガスが導入され、廃熱が吸収されるボイラまたはボイラおよび節炭器と、
前記ボイラまたはボイラおよび節炭器から供出された排ガスが導入され、急冷処理が行われる減温塔と、
前記燃焼設備から排出された排ガスに、または/および前記ボイラまたはボイラおよび節炭器に、または/および前記減温塔に、リンまたはリン化合物が導入されるリン導入部と、
該リン導入部の下流側に設けられ、該リンまたはリン化合物と混合された前記排ガスが導入されるサイクロン式集塵装置と、
該サイクロン式集塵装置から供出された排ガスが導入され、中和剤によって中和処理が行われる中和処理部と、
中和処理された排ガスが導入され、除塵処理が行われる第2次集塵装置と、
該第2次集塵装置から供出された排ガスが排出される排出処理部と、を備え、
前記燃焼設備から供出された排ガスが、清浄化されたガスとして排出することを特徴とする。
排ガス処理装置におけるダストの除去処理においては、上記のようにいくつかの課題があった。本発明者は、検証過程において、リン化合物による凝集機能として、
(ア)燃焼炉内にリンまたはリン化合物(以下纏めて「リン化合物」ということがある)が存在した場合、燃焼炉から排出された排ガス中の灰分(Si,Al,Ca等)を主成分とするダストについて、増大した平均粒径を有すること
(イ)リン化合物の導入後の下流の排ガス流路において、ダスト等の流路表面への付着が少なく、固着物の発生や腐食性物質による腐食あるいは生成物の成長による流路の閉塞等を防止することができること
(ウ)特に、サイクロン式集塵装置によりダスト量が低減された後においては、その防止機能が各流路および処理部材に対してより効果的な働くこと
(エ)排ガス中に大きな粒径を有するダストが多く含まれる場合には、サイクロン式集塵装置を用いることによって、効率的な除塵機能を得ることができるとともに、これとバグフィルタ等ろ過式集塵装置の組合わせにおける圧力損失を大きく減少させることができること
を見出した。本発明は、こうした知見を基に、所定の排ガス処理過程において、該処理系にリン化合物を導入し、凝集され粒径が大きく(重量が大きい)なったダストをサイクロン式集塵装置により除塵することによって、複雑で設備コストのかかる構成を要することなく、排ガス中のダストの除去処理における圧力損失の増大等を防止し、簡便かつ効果的な排ガスの清浄化処理を可能とし、省力化され、エネルギー効率の高い排ガス処理装置および排ガス処理方法を提供することが可能となった。
また、
(オ)サイクロン式集塵装置は高温条件(例えば燃焼設備から排出される300℃以上の排ガス)でも、その除塵機能を確保することができること
から、リン化合物の導入後のサイクロン式集塵装置の設置は、排ガス処理過程のいずれの段階においても適用することが可能となり、広範囲の用途に使用することができる排ガス処理装置および排ガス処理方法を提供することが可能となった。
さらに、リン化合物の存在における排ガス処理過程において、化学的な機能として
(カ)排ガス処理過程において課題となる廃棄物中に含まれる重金属の溶出を抑制する効果があること
が見出され、従前非常に複雑で設備コストのかかる構成を要したこうした処理が、本発明に係る構成によって、より簡便かつ効果的に行うことが可能となった。
本発明は、上記排ガス処理装置であって、前記サイクロン式集塵装置において捕集されたダストまたは/および該サイクロン式集塵装置から供出される排ガス中のダストの粒度分布を測定するとともに、該測定結果を用いて、前記リンまたはリン化合物の導入量を制御することを特徴とする。
上記のように、本発明に係る排ガス処理系においては、リン化合物の導入によって非常に効果的に排ガス中の微小ダストの凝集を図ることができる。このとき、後述するように、所定量のリン化合物の導入によって、その効果をより大きくすることができる可能性があるとともに、廃棄物の性状等燃焼対象物の性状によっても、その効果が変動する可能性があるとの知見も得られた。また、サイクロン式集塵装置の除塵機能は、ダストの粒径に依存することから、その除塵機能を最大に利用できるように凝集されたダストが導入されることが好ましい。本発明は、サイクロン式集塵装置において捕集されたダストまたは/および該サイクロン式集塵装置から供出される排ガス中のダスト(第2次集塵装置が設けられた場合には、ここで捕集されたダスト)における実測の粒度分布を基に、リン化合物の導入量を制御することによって、こうした変動要素のある排ガス処理効果をより効果的に機能させることを可能にした。
本発明は、上記排ガス処理装置であって、前記サイクロン式集塵装置において捕集されたダストまたは/および該サイクロン式集塵装置から供出される排ガス中のダストの粒度分布を測定するとともに、前記測定された粒度分布を基に、粒径に係る2つの閾値あるいは領域を設定し、各閾値あるいは各領域での粒度の比率を指標として、前記リンまたはリン化合物の導入量を制御することを特徴とする。
サイクロン式集塵装置下部からは、リン化合物の導入前から存在する粒径の大きなダストを含めた、主としてリン化合物導入後の排ガス中の粒径の大きなダストが取出される。また、サイクロン式集塵装置と第2次集塵装置による2段階の集塵処理を行った場合には、リン化合物導入後の排ガス中のダスト全量が取出される。従って、捕集されたダストの粒度分布からは、リン化合物導入量の適正、サイクロン式集塵装置における除塵機能の適正および第2次集塵装置を用いた場合にはその交換時期を推算することができる一方、リン化合物の導入量を制御するためには、導入量に迅速に応答する指標であることが求められる。本発明は、粒度分布の情報全体からの推算は非常に煩雑となることから、粒径に係る2つの閾値(例えば数10μm以上の大粒径と10μm以下の小粒径)あるいは領域(例えば50〜100μmの大粒径と1〜10μmの小粒径)を設定し、各閾値あるいは各領域での粒度の比率を指標することによって、排ガス中の粒径分布の変化に対して迅速に応答したリン化合物の導入量を制御することが可能となった。
本発明は、上記排ガス処理装置であって、前記第2次集塵装置としてろ過式集塵装置を用い、該ろ過式集塵装置に圧力測定器を設け、該ろ過式集塵装置に導入され供出される排ガスの圧力損失を測定するとともに、該測定結果を用いて、前記リンまたはリン化合物の導入量を制御することを特徴とする。
上記のように、第2次集塵装置としてろ過式集塵装置(バグフィルタ)を用いた場合、主として粒径の大きなダストがバグフィルタの前段に設けられるサイクロン式集塵装置によって除塵され、粒径の小さなダストがバグフィルタによって除塵される。このとき、上記のように、前段で捕集されたダストの粒径分布によって、リン化合物の導入前から存在する粒径の大きなダストを含めた、リン化合物導入後の排ガス中の粒径の大きなダストを把握することができる。一方、後段のバグフィルタでの圧力損失の発生は主として粒径の小さなダストによるものであり、圧力損失量の測定によって、リン化合物導入後の排ガス中の粒径の小さなダストを把握することができる。本発明は、実測の粒度分布とともに圧力損失量を測定することによって、排ガス中のダスト成分をより正確に把握し、さらにこれらの指標を基にリン化合物の導入量を制御することによって、変動要素の大きな排ガス処理をより効果的に機能させることを可能にした。
本発明は、上記排ガス処理装置であって、前記燃焼設備からの高温排ガスが、前記リン導入部および前記サイクロン式集塵装置を介して、減温装置に導入された後、前記第2次集塵装置または/および清浄化装置を介して前記排出処理部に導入されることを特徴とする。
サイクロン式集塵装置は、集塵機能の温度依存性が低く、耐熱性材料を使用することによって高温条件でも使用することができるという特徴を有している。また、リン化合物による凝集機能は、例えばリン酸水溶液が噴射された場合には水分が蒸散する100℃以上あるいはリン酸が導入された場合にはリン酸の沸点約210℃以上が好ましい。本発明は、こうした知見を基に、燃焼設備において発生した高温状態の排ガスにリン酸を導入し、凝集された大粒径ダストをサイクロン式集塵装置で除去し、小粒径ダストを含む排ガスをさらに後段で処理することを特徴とする。排ガス処理の初段階での除塵・清浄化処理を行い、後段の流路への付着物や沈着物の発生を低減し、ボイラや減温塔等での熱交換効率の低下等を防止するとともに、後段での集塵処理や清浄化処理の負荷を軽減することが可能となった。
本発明は、上記排ガス処理装置であって、前記燃焼設備からの高温排ガスが、前記リン導入部および前記サイクロン式集塵装置を介して、アルカリ金属系の炭酸塩あるいは炭酸水素塩を含む中和剤とともにセラミックスフィルタに導入された後、減温装置を介して前記排出処理部に導入されることを特徴とする。
上記のように、排ガス処理の初段階での除塵・清浄化処理を行い、後段の流路への付着物や沈着物の発生を低減することが好ましい。本発明は、排ガス処理の初段階の高温条件下において、リン導入部およびサイクロン式集塵装置を設けるとともに、第2次集塵装置として高温条件での使用が可能なセラミックスフィルタを用いることによって、さらに後段での負荷を大幅に軽減し、省力化された、エネルギー効率の高い排ガス処理を行うことが可能となった。
本発明は、上記排ガス処理装置であって、前記清浄化装置として湿式排ガス処理装置を用い、前記サイクロン式集塵装置から供出された排ガスが、アルカリ金属系の中和剤を含む水溶液とともに、前記湿式排ガス処理装置に導入されることを特徴とする。
従前湿式排ガス処理装置の優れた清浄機能を活かすためには、その上流段でのバグフィルタ等による高い除塵機能を有する前処理が不可欠であった。一方、上記のように、排ガスへのリン化合物の添加と凝集されたダストのサイクロンによる除塵処理は、後段での種々の排ガス処理の負荷を大幅に軽減する。本発明は、リン化合物の凝集機能と化学的な除害機能を利用し、サイクロンによる除塵処理された排ガスを湿式排ガス処理装置に導入することによって、安価で保守が容易な排ガス処理が可能となり、湿式排ガス処理において反応性が高く後処理も不要なアルカリ金属系の処理剤を利用することが可能となった。
本発明に係る排ガス処理装置の基本構成例を示す説明図 本発明に係る排ガス処理における排ガス中のダストの粒度分布図 各種集塵装置の捕集性能を例示する説明図 本発明に係る排ガス処理における排ガス中のダストの粒度分布図 本発明に係る排ガス処理装置の第2構成例を示す説明図 本発明に係る排ガス処理装置の第3構成例を示す説明図 本発明に係る排ガス処理装置の第4構成例を示す説明図 従来技術に係る排ガス処理装置を例示する説明図
本発明に係る排ガス処理装置(以下「本装置」という)は、燃焼設備から排出される排ガスに、リンまたはリン化合物が導入されるリン導入部と、リン導入部の下流側に設けられ、リンまたはリン化合物と混合された排ガスが導入されるサイクロン式集塵装置と、サイクロン式集塵装置の下流側に設けられ、サイクロン式集塵装置から供出された排ガスが導入される第2次集塵装置または/および清浄化装置と、第2次集塵装置または/および清浄化装置から供出された排ガスが排出される排出処理部と、を備えることを特徴とする。リン化合物の凝集機能および化学的な機能を活かして、排ガス中のダストの除去処理における圧力損失の増大等を防止し、簡便かつ効果的な排ガスの清浄化処理を可能とし、省力化され、エネルギー効率の高い排ガス処理が可能となる。以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<本装置の基本構成例>
本装置の基本的な実施態様の概略を、図1に示す(基本構成例)。以下の本装置の説明においては、リン導入部41がサイクロン式集塵装置(以下「CY装置」ということがある)4の上流に設けられた構成を例として説明する。本装置は、廃棄物投入ホッパー8から廃棄物等燃焼対象物Mが燃焼設備1導入されるとともに、燃焼設備1から供出された排ガスが導入され、廃熱が吸収されるボイラ2aおよび節炭器2bと、節炭器2bから供出された排ガスが導入され、急冷処理が行われる減温塔3と、減温塔3から供出された排ガスが、リン導入部41を介して所定量導入されるリン化合物Pとともに導入されるサイクロン式集塵装置(CY装置)4と、CY装置4から供出された排ガスが、薬剤導入部51から導入された中和剤Nによって中和処理が行われる中和処理部5と、中和処理された排ガスが導入され、除塵処理が行われる第2次集塵装置6と、第2次集塵装置6から供出された排ガスが清浄化されたガスとして排出される排出処理部(煙突部)7と、を備える。ここでは、ボイラ2aと節炭器2bを直列に配設した構成を例示するが、ボイラのみを配設する場合等仕様に合った構成が可能である。また、本装置は、こうした構成に限定されるものではなく、例えば第2次集塵装置6から供出された排ガスが導入され、脱硝処理が行われる脱硝装置(図示せず)が付加された構成等、燃焼対象物Mの性状や法的規制等の要請あるいは排ガス処理過程において発生する有価物の利用等に対応した構成(図示せず)を適用することが可能である。
燃焼設備1において燃焼対象物Mが燃焼処理され、発生した焼却残渣等Sが下部から、発生した排ガスが上部から排出される。燃焼設備1に導入された燃焼対象物Mは、予め加熱された助燃用空気(図示せず)によって燃焼し、COやHO等の気体成分に変換されるとともに、未燃分を含む固体成分が発生する。大きな固体成分が発生するとともに、微細な固体粒子が排ガス中に浮遊するダスト(微細ダスト)として発生する。大きな固体成分は、焼却残渣等Sを形成し、燃焼設備1下部から排出される。燃焼設備1としては、燃焼対象物Mが廃棄物の場合、ストーカ式、炉床式や流動層式の焼却炉あるいはロータリキルン等の焼却炉等が挙げられる。
ボイラ2aおよび節炭器2b内には、一般に複数の水管(図示せず)が設けられ、水管内部を流通する水との間での熱交換によって、燃焼設備1から供出された排気ガスの温度が約150〜300℃程度に冷却される。加温された水は、ボイラ水等に用いられる。
減温塔3では、排ガス流路に冷却水が噴射され、水の蒸発潜熱によって排ガスの温熱が急速に奪われ、排気ガスの温度が200℃以下、約100〜200℃程度に冷却される。これによって、集塵装置等後段の処理における負荷を軽減することができる。
減温塔3から供出された排ガスは、リン導入部41を介してリン化合物Pが所定量導入された後、CY装置4に導入される。
〔リン化合物の導入について〕
本装置において、リン化合物Pの導入は、例えば肥料廃液等液状リン化合物や五酸化リン等の粉粒リン化合物あるいは汚泥等のリン廃棄物が、燃焼設備1から第2次集塵装置6に移送されるまでの間で排ガスが処理される各処理部2〜6およびその排ガス流路のいずれかまたはいくつかに導入されることが好ましい。基本構成例では、ボイラ3の下流側に1つ設けられた構成を示すが、さらに燃焼設備1やボイラ2の上流等複数のポイントから導入することによって、その凝集機能および化学的機能を活かすことができる。具体的には、後述するように、所定の粒径分布を示すダストを含む排ガスに、リン酸水溶液を導入した場合、小粒径のダストの凝集によって、粒径分布が大粒径側にシフトする検証結果を得た。また、本装置のリン導入部P1からリン酸廃液を導入した場合、粒径分布において小粒径のダストが減少し大粒径のダストが増加する検証結果を得た。こうした検証過程の知見として、燃焼設備1内に導入され、燃焼対象物Mの燃焼により発生した排ガスに散布されるように導入されることが好ましい。具体的には、第1次リン導入部(図示せず)を燃焼設備1の上部燃焼対象物Mの上部から直接添加可能な位置に設けることによって、燃焼対象物M全体に散布することができるとともに、燃焼により発生し上昇流を形成する排ガスにも添加することができ排ガス中の高温ダストの凝集に作用させることができる。また、燃焼している燃焼対象物Mからの火炎上部に添加可能な位置に設けることによって、高温燃焼状態でのダストの凝集に作用させることができるとともに、重金属の溶出抑制機能が期待できる。
なお、検証過程においては、約100℃以上の条件でのリン化合物の導入によれば、高いダストの凝集作用が得られている。従って、本装置においては、ボイラ2a,節炭器2b,減温塔3,中和処理部5および第2次集塵装置6のいずれにおいてリン化合物の導入操作を行っても、高いダストの凝集作用や重金属の溶出抑制機能が期待できる。また、例えば粉粒状のリン化合物を、廃棄物投入ホッパー8から廃棄物へ散布し、予め燃焼対象物Mとリン化合物が混合された状態を形成し、その後高温燃焼状態で反応させることによっても、高いダストの凝集作用を確保することができる。このように、リン導入部は、燃焼設備1を含め、燃焼設備1から第2次集塵装置6に移送されるまでの間で排ガスが処理される各処理部2〜6およびその排ガス流路のいずれかまたはいくつかに設けられ、リン化合物が導入されることによって、高いダストの凝集作用、およびその化学的な機能として、重金属の溶出抑制機能が得られる。
このとき、リン化合物として、リン単体や5酸化リン等の粉粒体あるいはオルトリン酸や次亜リン酸,亜リン酸等のリン酸溶液、または肥料廃液や汚泥等のリン廃棄物を利用することができる。後述するように、リン化合物の性状は、影響することなく、ダストの凝集機能を有するとの検証結果を得た。
〔検証例1〕
図2(A)に例示するような粒径分布を示すダストに対して、所定のリン化合物を導入し、その粒度分布の変化を検証した。
(i)リン酸水溶液を導入した場合
リン酸75%水溶液を準備し、水での希釈液を含め、リン化合物として用いた。重量比約2.2%のダストが形成され、上記粒径分布が、図2(B)に例示するように、小粒径のダストの凝集によって、大きく大粒径側にシフトする検証結果が得られた。
(ii)リン酸廃液を導入した場合
強アルカリをリン酸75%水溶液で中和処理したリン酸廃液をリン化合物として用い、リン導入部から導入した。重量比約1.7%のダストが形成され、上記粒径分布が、図2(C)に例示するように、小粒径ダストが減少し、大粒径ダストが増加する検証結果が得られた。
(iii)粉体リン酸カルシウムを導入した場合
重量比約1.1%のダストが形成され、上記粒径分布が、図2(D)に例示するように、大粒径ダストが減少する検証結果が得られた。
(iv)リン濃度と粒径分布の相関
以上(i)〜(iii)の結果を、導入するリン濃度を指標として、各粒径範囲の分率の変化を検証すると、図2(E)に例示するように、ダストの凝集作用には、リン濃度が影響し、特に濃度が高いほど小粒径ダストに対する凝集効果が大きく、その分小粒径ダストが減少し、大粒径ダストが増加するとの検証結果が得られた。
CY装置4では、排ガス中の所定粒径以上のダストが自重による遠心分離によって排ガスの第1次の除塵処理が行われ、下部から大粒径の第1次ダストDaが取出される。CY装置4の除塵機能は、分離空間の構成(内容積や形状等)および処理される排ガスの処理量や性状によって異なるが、CY装置4の除塵機能はダストの粒径に依存することから、凝集処理された大粒径のダストが多く含まれる排ガスを導入することによって、その除塵機能を最大に利用することができる。具体的な除塵機能は、図3に例示するように、粒径約1μm以上のダストに対して高い除塵能力を有することが知られており、特に10μm以上の粒径のダストについて90%以上の除塵能力を有する(「新・公害防止の技術と法規2008」p.156,産業環境管理協会発行2008年2月)。こうしたCY装置4は、ダストが集積する下部を除き、常に排ガス等が流動する空間部から構成され、連続的に除塵処理を行うことができ、保守・点検事項も少ないという特徴を有することから、本装置のように、連続運転されることが多い燃焼設備からの排ガス処理においては有効な集塵装置である。本装置においては、リン化合物Pのダスト凝集機能を活かし、凝集されたダストを含む排ガスをCY装置4に導入することによって、排ガス処理装置全体として、優れた除塵機能を有する。具体的な定量的検証について、図4(A)〜(H)に例示する粒度分布図に基づき、以下に詳述する。
〔検証例2〕
具体的には、〔検証例1〕と同一条件において、図4(A),(E)に例示するような粒径分布を示すダストを含む排ガスに対してリン酸廃液を導入した後、CY装置4に導入し、その粒度分布の変化を検証した。図4(B),(F)は、各々リン酸廃液を導入した後の粒度分布を示し、図4(C),(G)は、さらに破線に示す除塵能力(捕集特性:図3参照)を有するCY装置4によって除塵処理された後の粒度分布を示し、図4(D),(H)は、これを全量100%としたときの分率で表わした粒度分布を示す。
上記検証結果(および検証例1の検証結果)から、本装置は、以下のような固有の機能を有する。
(a)リン化合物Pの添加により、排ガス中のダストの粒度分布が大粒径側にシフトするとともに、特に10μm以下のダストに対する凝集機能を大きくすることができる。つまり、CY装置4の除塵機能を活かすことができる、粒度20μm以上のダストを増加することができる。従って、従前小粒径のダスト除去には適さなかったCY装置4の除塵機能を補完し、小粒径〜大粒径のダストを含む排ガスであってもCY装置4によって優れた除塵機能を確保することができる。
(b)従前前段において大粒径のダストを処理する集塵装置を設け、後段に小粒径のダストを処理する集塵装置を設けて各装置の除塵能力に依存した多段式の集塵装置が多用されていた。本装置では、CY装置4において小粒径のダストから変換されたダストを含む大粒径のダストを連続的に除塵することができるため、後段に第2次集塵装置6を用いて「リン化合物の導入−サイクロン式集塵」処理を前段で行い、後段の第2次集塵装置6としてさらに微小粒径の集塵装置を用いることによって、非常に微細ダストまで除塵することができる。さらに、後段の集塵装置の負荷を大幅に低減ことができ、例えば、第2次集塵装置6としてバグフィルタ等ろ過式集塵装置を設けた場合には、第2次集塵装置6における圧力損失を大きく減少させることができる。
さらに、具体的なリン化合物の導入−サイクロン式集塵処理の検証過程において、以下のような本装置の具体的な展開可能な機能を得ることができる。
(c)排ガス中のリン濃度と凝集機能は、検証例1における図2(E)に例示するように一定の相関があるとみなすことができる。従って、リン化合物導入前の排ガス中のダストの粒度分布A(図2(A)または図4(A),(E))が判れば、CY装置4の除塵機能を活かすことができる最適の排ガス中のリン濃度を推算することができる。つまり、排ガス中のダストの粒度分布Aを指標として、排ガス性状にあったリン化合物Pの添加量を制御することによって、リン化合物導入後の排ガス中のダストの粒度分布(図2(B)〜(D)または図4(B),(F))を調整することが可能となり、CY装置4における最適条件での除塵機能を確保することができる。
(d)また、上記(c)の機能に関連して、リン化合物P添加後の粒度分布B,F(図4(B),(F))に係る各粒径(あるいは粒径範囲、以下単に「各粒径」とする)の成分(比率)は、添加前の粒度分布A,E(図4(A),(E))に係る各粒径の成分に、リン化合物Pの添加量に基づく各粒径における凝集特性による変化率を掛け合わせて算出された粒度分布と非常に近い相関があった。従って、リン化合物P添加後に本装置において捕集されたダストの実測の粒度分布に対して、リン化合物Pの添加量に基づく各粒径における変化率を用いて逆算することによって、リン化合物の添加前の排ガス中のダストの粒度分布A,Eを推算することができる。捕集されたダストとは、本装置では第1次ダストDaおよび後述する第2次集塵装置6から供出される第2次ダストDbの集合体をいうが、CY装置4の下流側での第2次集塵処理を行わない場合には、CY装置4から供出された排ガス中のダストを測定し、これと第1次ダストDaの集合とすることができる。また、推算された粒度分布A,Eに基づき、リン化合物Pの添加量を制御することによって、CY装置4の最適条件での除塵機能を確保することができる。さらに、これを繰り返すことによって、精度の高いA,Eの推算が可能となり、より効果的な精度の高いリン化合物Pの添加量の制御を行うことができる。
(e)CY装置4の機能について、実測のCY装置4から供出された排ガス中のダストの粒度分布C,G(図4(C),(G))は、CY装置4に導入された排ガス中のダストの粒度分布B,F(図4(B),(F))に係る各粒径の成分(比率)に、CY装置4の除塵特性(図4(C),(G)の破線部)に係る各粒子の透過率を掛け合わせて算出された粒度分布と非常に近い相関があった。また、理論上、粒度分布B,Fに係る各粒径の成分から粒度分布C,Gに係る各粒径の成分を減算して演算された粒度分布は、第1次ダストDaの粒度分布となる。従って、実測の第1次ダストDaの粒度分布に対して、CY装置4の粒度/除塵特性を用いることによって、粒度分布B,Fを推算することができる。
中和処理部5において、CY装置4から供出された排ガスが、薬剤導入部51から導入された中和剤Nとともに導入され、中和処理が行われる。具体的には、排ガス中に消石灰等のアルカリ成分を含む薬剤(中和剤)Nを導入することによって、硫黄酸化物あるいは塩素化合物や炭酸化物等の酸性成分が多く含まれる排ガスが中和され、無害化される。なお、中和剤Nはこれらに限定されず、例えば再生されたアルカリ処理液等アルカリ性を有し、反応後無害な化合物を生成する薬剤であれば、これを用いることができる。また、中和処理部5として特別な反応槽を設ける必要はなく、前段の減温塔3から後段の第2次集塵装置6までの排ガス流路あるいは第2次集塵装置6内の濾材等集塵処理されるまでの空間部において中和処理ができれば足りる。このとき、排ガスに含まれるカルシウム等のアルカリ土類金属系化合物や鉛等の有害物質が、中和剤Nの妨害成分となることがあるが、本装置においては、リン化合物Pの化学的機能により予めリン化合物Pとの反応によって、こうした妨害成分が除去されていることから、安定した中和処理が確保される。
第2次集塵装置6では、中和処理された排ガスが導入され、排ガス中の凝集物を含む微細ダストの除塵処理が行われる。第2次集塵装置6としては、バグフィルタ(ろ過式集塵装置)などを用いることができる。本装置におけるリン化合物Pの導入処理は、乾式、特にバグフィルタ等ろ過式の集塵処理における圧力損失の低減においてより高い技術的効果を得ることができる。バグフィルタに収集された微細粒子は、第2次ダストDbとして下部から排出される。
煙突部6では、第2次集塵装置6から供出された排ガスが、給送ファンFによって給送され、清浄化されたガスEとして排出される。
<本装置の展開>
本装置においては、上記機能(a)〜(e)を利用して、種々の展開が可能となる。
(i)CY装置4下部に粒度測定器(図示せず)を設け、CY装置4から供出される第1次ダストDaの粒度分布を測定するとともに、測定結果を用いて、リン化合物Pの導入量を制御する構成が挙げられる。
上記機能(e)のように、第1次ダストDaの粒度分布から、リン化合物P導入後のダストの粒度分布B,Fが推算される。また、上記機能(d)のように、推算された粒度分布B,Fからリン化合物P導入前のダストの粒度分布A,Eが推算される。従って、推算された粒度分布A,Eに対して、CY装置4に対する最適な粒度分布を有するように、第1次ダストDaの粒度分布を指標として排ガスへのリン化合物Pの導入量を制御することによって、変動要素のある排ガス処理効果をより効果的に機能させることができる。
(ii)CY装置4と第2次集塵装置6において捕集されたダストの粒度分布を測定するとともに、捕集されたダスト全体の粒度分布を基に、リン化合物Pの導入量を制御する構成が挙げられる。
2段階の集塵処理を行った場合には、リン化合物導入後の排ガス中のダスト全量が取出される。従って、捕集されたダストの粒度分布からは、リン化合物導入量の適正、サイクロン式集塵装置における除塵機能の適正および第2次集塵装置を用いた場合にはその交換時期を推算することができる。
(iii)CY装置4から供出される排ガス中のダストの粒度分布を測定する構成(図示せず)を挙げることができる。
当該排ガスはそのまま第2次集塵装置6に導入されることから、上記(ii)と同様の機能を確保することができる。また、第2次集塵装置6を用いない場合に場合(例えば、代えて湿式排ガス処理装置を用いた場合等)においても、リン化合物導入量の適正、サイクロン式集塵装置における除塵機能の適正を図ることができる。
(iv)なお上記(ii)または(iii)において、第1次ダストDaの粒度分布が測定できない場合であっても、燃焼設備1から供出されたダストの総量が判れば、第2次ダストDb(またはCY装置4から供出された排ガス中のダスト)の粒度分布から逆算して、上記(e)の機能を基にリン化合物P導入後の粒度分布B,Fを推算し、さらに上記(d)の機能を基にリン化合物P導入前の粒度分布A,Eを推算することができる。
第2次ダストDbの粒度分布は、ダストの総量(粒度分布)にCY装置4の捕集特性を掛けることによって得られた未捕集のダストの粒度分布であり、ダストの総量との重量比から、ダスト全体の粒度分布を推算することができる。
(v)上記の演算に用いられる粒径について、2つの閾値あるいは領域を設定し、各閾値あるいは各領域での粒度の比率を指標として、リン化合物Pの導入量を制御する構成が挙げられる。
上記図2(E)のように、リン化合物Pの導入に伴う粒度分布の変化が、大粒径および小粒径については大きい一方、非常に変化量の少ない領域(Do:図では粒径0.4〜2mm)がある。また、迅速な制御の指標としては、特定の閾値あるいは領域の設定が好ましい。従って、例えば2つの閾値あるいは領域を設定し、各閾値あるいは各領域での粒度の比率を指標として、リン化合物Pの導入量を制御することによって、演算の煩雑さを排除し迅速な制御機能を確保することができる。具体的には、粒径に係る2つの閾値として例えば数10μm以上の大粒径と10μm以下の小粒径あるいは例えば50〜100μmの大粒径と1〜10μmの小粒径の2つの領域、あるいは上記大粒径または小粒径と変化量の少ない領域Doの粒径を設定し、それらを指標とする、またはそれらの比が指標とされる。
(vi)第2次集塵装置6としてろ過式集塵装置(例えばバグフィルタ)を用い、第2次集塵装置6に圧力測定器Aを設け、第2次集塵装置6に導入され供出される所定量の排ガスの圧力損失を測定する構成を挙げることができる。
リン化合物Pの導入−サイクロン式集塵装置4による排ガス中のダストの粒度分布の変動および低減機能に伴う、第2次集塵装置6での圧力損失の低減効果を確認することができる。また、こうした測定結果を用いて、リン化合物Pの燃焼設備1への導入量を制御することが好ましい。実測の圧力損失量を基に、リン化合物Pの導入量を制御することによって、廃棄物の性状等燃焼対象物Mの性状によって変動する排ガス処理効果をより効果的に機能させることができる。
〔本装置の他の構成例(第2構成例)〕
本装置の他の実施態様を、図5に示す(第2構成例という)。燃焼設備1からの高温排ガスが、リン導入部41およびCY装置4において第1次除塵処理された後、ボイラ2aおよび節炭器2bを介して減温装置3に導入される。減温された排ガスは、さらに中和処理部5において薬剤導入部51から導入された中和剤Nによって中和処理された後、第2次集塵装置6を介して排出処理部7に導入され、清浄化されたガスEとして排出される。燃焼設備1からの排ガスには、排ガス処理プロセスにおいて固着物の発生や腐食性物質による腐食あるいは生成物の成長の原因となるカルシウムや鉛等種々の物質が含まれる。第2構成例においては、温度に依存しないCY装置4の特性を活かし、燃焼設備1からの排ガスを高温状態のまま、リン化合物Pを添加してその凝集機能によるダストの大粒子化を図り、直ちにCY装置4に導入して高温状態で除塵処理を行うことによって、排ガス処理の初段階での除塵・清浄化処理を行い、後段の流路への付着物や沈着物の発生を低減し、ボイラ2aや減温塔3等での熱交換効率の低下等を防止するとともに、後段での集塵処理や清浄化処理の負荷を軽減することができる。
〔本装置の第3構成例〕
図6は、本装置の他の実施態様(第3構成例)を示す。燃焼設備1からの高温排ガスが、リン導入部41およびCY装置4において第1次除塵処理された後、アルカリ金属系の炭酸塩あるいは炭酸水素塩を含む中和剤Nとともにセラミックスフィルタ(CF)6aに導入された後、ボイラ2aおよび節炭器2bを介して減温装置3に導入される。減温された排ガスは、排出処理部7に導入され、清浄化されたガスEとして排出される。第2構成例同様、温度に依存しないCY装置4の特性を活かし、排ガス処理の初段階での除塵・清浄化処理を行い、後段の流路への付着物や沈着物の発生を低減し、ボイラ2aや減温塔3等での熱交換効率の低下等を防止するとともに、高温条件での安定した中和処理をできるように、CY装置4から供出された排ガスを直ちにアルカリ金属系の炭酸塩あるいは炭酸水素塩を含む中和剤Nとともにセラミックスフィルタ(CF)6aに導入することを特徴とする。リン化合物Pと排ガス中のカルシウムや重金属との反応による化学的な除害機能によって、従前より高温条件での中和処理に用いられるアルカリ金属系の炭酸塩あるいは炭酸水素塩を含む中和剤Nに対する、カルシウムや重金属による被毒を防止することができる。さらに中和剤NとともにCF6aに導入されることによって、中和剤Nを高温条件で効率よく使用することができるとともに、微小ダストとともに中和・除塵処理を排ガス処理の初段階で行うことができることによって、後段での負荷を大幅に軽減し、省力化された、エネルギー効率の高い排ガス処理を行うことができる。
〔本装置の第4構成例〕
本装置の第4構成例を、図7に示す。第1構成例における乾式の中和処理部5〜第2次集塵装置6に代え、清浄化装置として湿式排ガス処理装置9を用いる構成を特徴とする。燃焼設備1からの高温排ガスが、ボイラ2aおよび節炭器2bを介して減温装置3に導入され、さらにリン導入部41およびCY装置4において第1次除塵処理された後、薬剤導入部91から導入されたアルカリ金属系の中和剤Nを含む水溶液とともに、湿式排ガス処理装置9に導入され湿式の排ガス処理によって清浄化される。清浄化された排ガスは、排出ガスEとして排出処理部7から排出される。リン化合物Pの導入によるダストの凝集機能および化学的機能に加え、CY装置4による大粒径〜小粒径までの大幅な除塵機能によって、上流段でのバグフィルタ等による高い除塵機能を有する前処理が不可欠であった湿式排ガス処理装置9において、安価で保守が容易な排ガス処理が可能となるとともに、優れた清浄機能を活かすことができる。また、従前排ガス中のカルシウムや重金属等の被毒によって、交換頻度が高く、特定の高価な試剤に限定されていた処理剤についても、リン化合物Pの化学的な除害機能によって、反応性が高く後処理も不要なアルカリ金属系の中和剤を利用することができる。
<本発明に係る排ガス処理方法>
次に、本発明に係る排ガスの処理プロセスを詳述する。燃焼設備1の稼働時において、以下の処理プロセスを有することを特徴とする。
(1)燃焼設備から供出された排ガスを、ボイラまたはボイラおよび節炭器に導入し廃熱を吸収する工程
(2)ボイラまたはボイラおよび節炭器から供出された排ガスを、減温塔に導入し急冷処理を行う工程
(3)燃焼設備から供出された排ガスに,または/および前記(1)の工程に,または/および前記(2)の工程に、リンまたはリン化合物を所定量導入する工程
(4)前記(3)の工程中のリンまたはリン化合物が導入された排ガスのいずれかをサイクロン式集塵装置に導入し、第1次除塵処理を行う工程
(5)減温塔から供出された排ガスに、中和剤を添加し、中和処理を行う工程
(6)中和処理された排ガスを、第2次集塵装置に導入し、第2次除塵処理を行う工程
(7)第2次集塵装置から供出された排ガスを、脱硝装置に導入し脱硝処理を行う工程
(8)脱硝装置から供出された排ガスを、清浄化されたガスとして排出する工程
以下、基本構成例に基づいて説明する。
(1)ボイラまたはボイラおよび節炭器での廃熱吸収工程
燃焼設備1から排出された排ガスが、ボイラ2aおよび節炭器2bに導入される。ボイラ2aおよび節炭器2bにおいて、内部に熱媒体が流通する複数の水管等によって、排ガスの温度が約150〜300℃になるように熱回収される。回収された熱は、発電などに利用され、減温された排ガスは、減温塔3に導入され、さらに冷却処理が行われる。
(2)減温塔での急冷処理工程
節炭器2bから排出された約150〜300℃の排ガスが、減温塔3に導入される。減温塔3において、例えば噴射冷却水等によって200℃以下に急速冷却される。排ガスの冷却処理によって、以降の中和処理および除塵処理の効率化を図ることができる。冷却された排ガスは、リン化合物Pが導入され、CY装置4に導入される。
(3)リン化合物の導入工程
燃焼設備1を含む本装置の稼働時において、燃焼設備1,上記(1),(2)の工程のいずれかまたはいくつかに導入される燃焼対象物Mの導入量に対応したリン化合物Pがリン導入部41から導入される。燃焼設備1内において、燃焼対象物Mの燃焼によって発生する反応生成物あるいは未反応成分とリン化合物Pが反応あるいは物理的な結合によって凝集物が形成されるとともに、カルシウムや鉛等の有害物等と反応すると解される。反応等によって、約1000〜1500℃程度の排ガスが生成される。
このとき、(3a)予め導入するリン化合物P中のリン濃度を測定する工程、を有するとともに、(3b)得られた測定結果を用いて、リン化合物Pの燃焼設備1への導入量を制御する工程、を有することが好ましい。ダストの凝集作用には、燃焼対象物とリンの比率(燃焼物中のリン濃度)が影響することから、リン濃度が予め測定されたリン化合物の導入量を制御することによって、最適条件で、こうした排ガス処理を行うことができる。
(4)サイクロン式集塵装置での第1次除塵処理工程
リン化合物Pが導入された排ガスが、第1次集塵処理を担うCY装置4に導入される。CY装置4においては、自重および遠心分離によって、例えば数10μm以上の大粒径のダストが約100%分離され、10μm以上のダストが90%以上分離される。分離されたダストDaは、CY装置4から供出され、第1次除塵処理された排ガスは、中和処理部4に導入される。このとき、ダストDaの粒径分布を測定することによって、上記(3)のリン化合物Pの導入量の適正の判定を行うことができるとともに、測定された粒度分布を指標として、適正なリン化合物Pの導入量を制御することができる。
(5)中和処理工程
CY装置4から供出された排ガスが、中和処理部5に導入される。中和処理部5において、例えば消石灰等の中和剤Nが薬剤導入部51から添加され、中和処理が行われる。中和処理された排ガスは、微細ダストや中性の反応生成物および未反応の中和剤Nを含め第2次集塵装置6に導入され、さらに除塵処理が行われる。このとき、予め工程(3)において導入されたリン化合物Pとの反応によって、中和剤を被毒する可能性のある排ガス中のカルシウム等が除去されることから、効率のよい中和処理を行うことができる。
(6)第2次集塵装置での除塵処理工程
中和処理部5から排出された排ガスが、第2次集塵装置6に導入される。第2次集塵装置6として、例えばバグフィルタが用いられ、濾布等による除塵処理が行われる。濾布等によって収集された微細ダストや中性の反応生成物および未反応の中和剤N等は、所定時間経過後に濾布等に対する逆洗処理され、排出される。除塵処理された排ガスは、清浄化された排ガスとして排出処理部(煙突部)7に導入されて排出される、あるいは必要な場合には、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を除去すべく脱硝装置に導入される。捕集されたダストDbは、第2次集塵装置6から供出され、第2次除塵処理された排ガスは、脱硝装置(図示せず)に導入される。このとき、ダストDa,Dbの集合体の粒径分布を測定することによって、上記(3)のリン化合物Pの導入量の適正の判定を行うことができるとともに、測定された粒度分布を指標として、適正なリン化合物Pの導入量を制御することができる。また、ダストDbの粒径分布、あるいはダストDa,Dbの集合体の粒径分布の測定に代え、CY装置4から供出される排ガス中のダストの粒度分布を測定することによっても、同様に制御することができる。
このとき、第2次集塵装置6に導入され供出される所定量の排ガスの圧力損失を測定する工程、を有することが好ましい。第2次集塵装置6における集塵機能は、圧力損失が大きくなると急激に低下する。第2次集塵装置6において収集されたダスト等による圧力損失が所定値を超えた場合に、ブローバック等による濾布等の逆洗を行うことによって、集塵機能を再生させ維持することができる。また、得られた測定結果を用いて、リン化合物Pの導入量を制御する工程、を有することが好ましい。実動状態における第2次集塵装置6での圧力損失を基にリン化合物の導入量を制御することによって、最適条件で、こうした排ガス処理を行うとともに、ブローバック等の処理操作の低減を図ることができる。
(7)脱硝装置での脱硝処理工程
第2次集塵装置6から排出された排ガスは、第1構成例のように、直ちに排出処理部7に導入されて排出されることがあるが、本処理プロセスでは、脱硝装置(図示せず)に導入される場合についても触れる。脱硝装置に導入された排ガス中の窒素酸化物(NOx)は、脱硝装置内に充填された脱硝触媒の存在下において、脱硝装置に供給されたアンモニアと反応し、脱硝処理される。脱硝触媒としては、V−TiO触媒などのような遷移金属の酸化物系触媒、白金族系酸化触媒、これらを組み合わせた触媒などからなる既存の坦持触媒あるいは混合触媒などが使用され、脱硝処理が行われる。触媒の形状は、粒状、ペレット状、ハニカム状などを使用できるが、圧力損失や、導入される排ガスの流量や流速、触媒反応の効率の良さなどから、ハニカム形状やペレット形状などを選択することが好ましい。また、脱硝反応の温度は、200〜300℃となるように制御することが好ましい。
(8)排出工程
第2次集塵装置6あるいは脱硝装置から排出された排ガスは、排出処理部7に導入される。上記の各工程(1)〜(7)によって清浄化されたガスとして、給送ファンFによって排出処理部7を介して排出される。なお、こうした排ガスは、清浄化されていることから、第2次集塵装置6におけるブローバック用ガスや各処理部のパージ処理用ガスとして、再利用することができる。
以上のように、本装置におけるリン化合物の導入−サイクロン式集塵装置によって、排ガスの効率的な除塵処理および清浄化を図るとともに、当該処理に伴う集塵装置における圧力損失の増大等を防止することができることを実証することができた。
1 燃焼設備
2a ボイラ
2b 節炭器
3 減温塔
4 サイクロン式集塵装置(CY装置)
41 リン導入部
5 中和処理部
51 薬剤導入部
6 第2次集塵装置
7 排出処理部(煙突部)
8 廃棄物投入ホッパー
Da,Db ダスト
E 清浄化されたガス
F 給送ファン
M 燃焼対象物
N 中和剤
P リン化合物(リンまたはリン化合物)
S 焼却残渣等

Claims (8)

  1. 燃焼設備から排出される排ガスに、リンまたはリン化合物が導入されるリン導入部と、
    該リン導入部の下流側に設けられ、該リンまたはリン化合物と混合された前記排ガスが導入されるサイクロン式集塵装置と、
    該サイクロン式集塵装置の下流側に設けられ、該サイクロン式集塵装置から供出された排ガスが導入される第2次集塵装置または/および清浄化装置と、
    該第2次集塵装置または/および清浄化装置から供出された排ガスが排出される排出処理部と、を備え、
    前記燃焼設備から第2次集塵装置または清浄化装置に移送されるまでの間であって、排ガスが処理される各処理部およびその排ガス流路のいずれかに前記リン導入部および前記サイクロンが設けられるとともに、前記サイクロン式集塵装置下部に粒度測定器を設け、該サイクロン式集塵装置から供出されるダストの粒度分布を測定するとともに、該測定結果を用いて、前記リンまたはリン化合物の導入量を制御することを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 燃焼設備から排出される排ガスが導入され、廃熱が吸収されるボイラまたはボイラおよび節炭器と、
    前記ボイラまたはボイラおよび節炭器から供出された排ガスが導入され、急冷処理が行われる減温塔と、
    前記燃焼設備から排出された排ガスに、または/および前記ボイラまたはボイラおよび節炭器に、または/および前記減温塔に、リンまたはリン化合物が導入されるリン導入部と、
    該リン導入部の下流側に設けられ、該リンまたはリン化合物と混合された前記排ガスが導入されるサイクロン式集塵装置と、
    該サイクロン式集塵装置から供出された排ガスが導入され、中和剤によって中和処理が行われる中和処理部と、
    中和処理された排ガスが導入され、除塵処理が行われる第2次集塵装置と、
    該第2次集塵装置から供出された排ガスが排出される排出処理部と、を備え、
    前記燃焼設備から供出された排ガスが、清浄化されたガスとして排出することを特徴とする排ガス処理装置。
  3. 前記サイクロン式集塵装置またはサイクロン式集塵装置と前記第2次集塵装置において捕集されたダストの粒度分布を測定するとともに、前記測定された粒度分布を基に、粒径に係る2つの閾値あるいは領域を設定し、各閾値あるいは各領域での粒度の比率を指標として、前記リンまたはリン化合物の導入量を制御することを特徴とする請求項1または2記載の排ガス処理装置。
  4. 前記第2次集塵装置としてろ過式集塵装置を用い、該ろ過式集塵装置に圧力測定器を設け、該ろ過式集塵装置に導入され供出される排ガスの圧力損失を測定するとともに、該測定結果を用いて、前記リンまたはリン化合物の導入量を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス処理装置。
  5. 前記燃焼設備からの高温排ガスが、前記リン導入部および前記サイクロン式集塵装置を介して、減温装置に導入された後、前記第2次集塵装置または/および清浄化装置を介して前記排出処理部に導入されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス処理装置。
  6. 前記燃焼設備からの高温排ガスが、前記リン導入部および前記サイクロン式集塵装置を介して、アルカリ金属系の炭酸塩あるいは炭酸水素塩を含む中和剤とともにセラミックスフィルタに導入された後、減温装置を介して前記排出処理部に導入されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス処理装置。
  7. 前記清浄化装置として湿式排ガス処理装置を用い、前記サイクロン式集塵装置から供出された排ガスが、アルカリ金属系の中和剤を含む水溶液とともに、前記湿式排ガス処理装置に導入されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス処理装置。
  8. 燃焼設備からの排ガスの処理方法であって、該燃焼設備の稼働時において、
    (1)前記燃焼設備から供出された排ガスを、ボイラまたはボイラおよび節炭器に導入し廃熱を吸収する工程
    (2)前記ボイラまたはボイラおよび節炭器から供出された排ガスを、減温塔に導入し急冷処理を行う工程
    (3)前記燃焼設備から供出された排ガスに,または/および前記(1)の工程に,または/および前記(2)の工程に、リンまたはリン化合物を所定量導入する工程
    (4)前記(3)の工程中の前記リンまたはリン化合物が導入された排ガスのいずれかをサイクロン式集塵装置に導入し、第1次除塵処理を行う工程
    (5)前記減温塔から供出された排ガスに、中和剤を添加し、中和処理を行う工程
    (6)前記中和処理された排ガスを、第2次集塵装置に導入し、第2次除塵処理を行う工程
    (7)前記第2次集塵装置から供出された排ガスを、脱硝装置に導入し脱硝処理を行う工程
    (8)前記脱硝装置から供出された排ガスを、清浄化されたガスとして排出する工程
    を有することを特徴とする排ガス処理方法。
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