JP6625366B2 - 豚肉の熟成中に生成する生理活性ペプチドを含む血圧降下剤及び食品、並びにペプチドを指標とする豚肉の熟成評価法 - Google Patents

豚肉の熟成中に生成する生理活性ペプチドを含む血圧降下剤及び食品、並びにペプチドを指標とする豚肉の熟成評価法 Download PDF

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本発明は、豚肉の熟成中に生成する生理活性ペプチドを含む血圧降下剤、食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品に関する。また本発明は、豚肉の熟成中に生成する生理活性ペプチドの量を測定する工程を含む豚肉の熟成評価法に関する。
家畜の筋肉は、屠畜後に死後硬直を起こすため、食肉として適した軟らかさを得るために解硬と呼ばれる現象を経る必要がある。これには、牛肉で10日間程度、豚肉で5日間程度を要する。このような熟成期間を経て、家畜の筋肉は食肉に適する状態となる。このとき、筋肉タンパク質が筋肉のプロテアーゼやペプチダーゼの作用により分解される。分解により生成するペプチドやアミノ酸は、食肉の食味向上にも寄与する。
牛肉の場合、解硬を終えた後に、さらに数週間から数か月にわたる長期間の熟成を行い、筋肉タンパク質の分解等を進めることにより、嗜好性を向上させ市場価値を高める試みが多く行われてきた。一方、豚肉の場合、牛肉のような長期間の熟成はほとんど行われていない。これは、豚肉を長期熟成させても、牛肉のように価格に反映させることが難しいこと等が理由としてあげられる。このため、豚肉の長期熟成に関する研究は乏しく、長期熟成の技術も十分に確立されていない。また、食肉の嗜好性の向上を、熟成期間の延長以外の観点から目指した発明も多いが、いずれもある程度の嗜好性(食感や風味)の向上を目指すにとどまっている(特許文献1〜4)。
畜肉や魚肉等に含まれる筋肉タンパク質を酵素分解させることにより生成するペプチドの中には、血圧降下ペプチドや抗酸化ペプチドといった生理活性を有するペプチドがあることが知られている(非特許文献1)。また、豚骨格筋タンパク質にプロテアーゼとしてサーモリシンをin vitroで作用させて得た分解物から、Met−Asn−Pro−Pro−LysやIle−Thr−Thr−Asn−ProといったアンジオテンシンI変換酵素阻害活性を示すペプチドが見いだされ、これらのペプチドの経口投与が血圧降下作用を示すことが知られている(特許文献5)。
さらに、食肉の熟成度の測定方法がいくつか示されている。たとえば、牛肉ではイノシン酸やヒポキサンチン含量の変化を利用した方法(特許文献6)やn−オクタナール濃度を指標とした方法(特許文献7)が提示されている。豚肉においても、筋肉タンパク質の消長とペプチドの生成を利用した方法(特許文献8)等がある。これらの発明はいずれも食肉の嗜好性(食感や風味)のみに注目したものである。
有原圭三(監修).機能性ペプチドの開発最前線.シーエムシー出版.2015. 特開2002−125584号公報 特開2007−6820号公報 特開2009−189263号公報 特開2014−50339号公報 特許第3651878号公報 特開平5−119033号公報 特開2004−20499号公報 特開2004−271535号公報
本発明の目的は、豚肉の熟成中に生成する保健的機能を有するペプチド及びその塩を含む血圧降下剤、食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品を提供することである。また本発明の目的は、豚肉の熟成中に生成する保健的機能を有するペプチド及びその塩を含み、嗜好性にも優れた食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品を提供することである。さらに本発明の目的は、嗜好性と同時に血圧降下作用等の保健的機能性を有する豚肉の熟成指標となるペプチドの量を測定することによる豚肉の熟成評価法を提供することである。
すなわち本発明は、下記の構造式(1)〜(3)で表されるいずれかのペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む血圧降下剤である。
(1)Gly−Pro−Leu−Lys
(2)Ile−Pro−Ile−Lys
(3)Ile−Pro
また本発明は、下記の構造式(1)〜(3)で表されるいずれかのペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む食品である。
(1)Gly−Pro−Leu−Lys
(2)Ile−Pro−Ile−Lys
(3)Ile−Pro
さらに本発明は、下記の構造式(1)〜(3)で表されるいずれかのペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む熟成豚肉である。
(1)Gly−Pro−Leu−Lys
(2)Ile−Pro−Ile−Lys
(3)Ile−Pro
本発明は、下記の構造式(1)〜(3)で表されるいずれかのペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む熟成豚肉の加工品または調理品である。
(1)Gly−Pro−Leu−Lys
(2)Ile−Pro−Ile−Lys
(3)Ile−Pro
また本発明は、下記の構造式(1)〜(3)で表されるいずれかのペプチドの量を測定する工程を含む豚肉の熟成評価法である。
(1)Gly−Pro−Leu−Lys
(2)Ile−Pro−Ile−Lys
(3)Ile−Pro
本発明により、豚肉を長期間熟成させることにより生成するペプチドまたはその塩を含む血圧降下剤を提供することができる。また本発明により、嗜好性(旨み)が向上し、血圧降下作用の様な保健的機能を付与した食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品を提供できる。さらに、本発明の豚肉の熟成評価法により、付加価値の高い熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品を提供することができる。
熟成中の豚肉における遊離アミノ酸(チロシン)含量の変化を示す図である。 熟成中の豚肉における旨味値(味覚センサ測定値)の変化を示す図である。 熟成中の豚肉におけるアンジオテンシンI変換酵素阻害(ACE)活性の変化を示す図である。
本発明は、豚肉の長期熟成中に生成する生理活性ペプチドである、Gly−Pro−Leu−Lys、Ile−Pro−Ile−Lys、またはIle−Pro、あるいはこれらの塩の1以上を含む、血圧降下剤、食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品に関する。
上記3種の生理活性ペプチドは、熟成した豚肉から調製することができる。原料となる豚肉の品種は、豚肉を生産するどの品種でもよく、特に限定されない。入手のしやすさから、例えば、ランドレース、大ヨークシャー、及びデュロック種の三元交雑種等があげられる。さらに、大ヨークシャー、ランドレース、バークシャー、デュロック、中ヨークシャー、あるいはこれらの交雑種等でもよい。生理活性ペプチドの調製に用いられる豚肉の部位や状態は特に限定されない。例えば、骨格筋等の筋肉の部位を用いることができる。
豚肉の熟成方法は、熟成期間中に、豚肉のタンパク質が適度に分解され、所望の生理活性ペプチドが生成すればよく、限定されない。熟成方法としては例えば、ドライエイジングやウェットエイジング(バキュームエイジング)等が挙げられる。
熟成の際の温度や期間は、熟成において重要な要因である。熟成温度は、例えば、約0〜約5℃程度とすることができ、熟成期間は、例えば約4〜約10週間程度とすることができる。
数週間から数カ月にわたる長期間熟成した豚肉中には、これらのペプチドの作用を阻害する物質は存在しないので、原料の豚肉または豚肉抽出液をそのまま、あるいは部分精製したものを用いることができる。
豚肉抽出液は、例えば次のようにして調製することができる。長期間熟成(例えば、4℃で10週間)した豚肉を細切りにし、ホモジナイズする。ホモジナイズの後、遠心分離により上澄みを採取し、採取した上澄みをろ過して不溶物を除去し、豚肉抽出液とする。
より効率よくペプチドを調製する必要がある場合は、ペプチドの濃縮や精製をすることが望ましい。濃縮・精製方法としては、例えば、凍結乾燥による濃縮、各種溶媒による分画濃縮、液体クロマトグラフィーによる分取等があげられる。
本発明の生理活性ペプチドは、公知の化学合成法により調製することもできる。豚肉から得られたペプチドも、化学合成により得られたペプチドも、同様の生理作用をもたらす。
本発明の生理活性ペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む血圧降下剤は、通常、経口によりヒトに投与または摂取される。血圧降下作用を示すのに必要なペプチドの量は、ペプチド換算で約0.5〜約10mg/kg/day程度である。この程度の量の生理活性ペプチドを含み、作用を阻害する物質が存在しなければ、本発明の血圧降下剤は、どのような剤形で投与されてもよい。好ましい剤形としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、浸剤・煎剤、カプセル剤、シロップ剤、または液剤を挙げることができる。
また、本発明の血圧降下剤には、本発明の効果が損なわれない範囲で、賦形剤、添加剤、結合剤、栄養添加剤、甘味料、香料、色素等の呈味・矯臭剤・外観改善剤等を使用することができる。
本発明の生理活性ペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む食品は、特に限定されない。具体的な食品としては、例えば、ジュース、コーヒー、紅茶、煎茶、及びスポーツ飲料等の飲料;プリン、クッキー、ケーキ、煎餅、羊羹、ゼリー、及びチューインガム等の菓子類;うどん、及びそば等の麺類、かまぼこ、及びハム・ソーセージ等の畜肉・魚肉加工品、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味料;ヨーグルト、チーズ、バター等の乳製品;豆腐、またはこんにゃく等をあげることができる。
これらの食品は、例えば、豚肉または豚肉抽出液をそのまま、あるいは部分精製したものを用いて公知の方法により製造することができる。または、食品の材料に、化学合成により得られたペプチドを混合して製造することができる。
本発明の生理活性ペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む熟成豚肉は、原料となる豚肉を、上述の熟成方法により熟成して得られる。
本発明の生理活性ペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含む熟成豚肉の加工品または調理品は、特に限定されない。熟成豚肉の加工品または調理品としては例えば、ハム、ソーセージ、またはトンカツを挙げることができる。熟成豚肉の加工品または調理品は、熟成した豚肉を、従来公知の方法により加工、または調理することにより得られる。
本発明の食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品は、Gly−Pro−Leu−Lys、Ile−Pro−Ile−Lys、またはIle−Proのいずれかで表されるペプチドまたはその塩から選ばれる1以上を含むことにより、嗜好性(旨味)と保健的機能性(血圧降下作用)を有する。
本発明はまた、Gly−Pro−Leu−Lys、Ile−Pro−Ile−Lys、またはIle−Proで表されるいずれかのペプチドの量を測定する工程を含む豚肉の熟成評価法に関する。
Gly−Pro−Leu−Lys、Ile−Pro−Ile−Lys、またはIle−Proで表されるペプチドは、熟成前の豚肉には存在せず、熟成期間の経過とともに、豚肉のタンパク質から生成するため、これらのペプチドの量を測定することにより、豚肉の熟成度を評価することができる。
本発明の豚肉の熟成評価法は、例えば、上述の豚肉抽出液をエタノール分画した後に逆相樹脂カラムに吸着した画分を採取し、得られた画分を高速液体クロマトグラフィーや質量分析装置を用いて、それぞれのペプチドに該当する分子量ピークのクロマトグラム上における出現から、ペプチドの種類及び量を判定して測定することができる。
本発明の豚肉の熟成評価法は、嗜好性や保健的機能性を判定するための複数の項目(遊離アミノ酸含量、旨味強度、ACE阻害活性等)を煩雑な操作で測定する必要がなく、迅速・簡便に評価を行うことができる。したがって、本発明の豚肉の熟成評価法により、嗜好性の向上だけでなく保健的機能性の付与に注目した豚肉の熟成評価が可能である。すなわち、熟成豚肉の評価・判定を行い、「美味しくて体に良い」熟成豚肉、及びその加工品または調理品を提供することができる。
以下、本発明を実施例で説明する。以下の実施例は、本発明を説明するために挙げた例であり、これにより本発明を限定するものではない。
(実施例1)
(豚肉の熟成)
6か月齢の豚(ランドレース、大ヨークシャー、デュロック種の三元交雑種)のロース肉をブロック状に切断し、それぞれのブロックに70%エチルアルコールを噴霧した後に、ポリエチレンフィルムで空気を排除しながら個別包装した。これらを4℃暗所で保管し、熟成を行なった。熟成開始前および熟成1〜10週目まで1週間ごとにブロックを取り出し、以下の分析を行うまで−80℃で冷凍保存した。
(実施例2)
(熟成中の遊離アミノ酸含量および旨味値の変化)
熟成中における遊離アミノ酸含量の変化を調べた。冷凍保存していた豚肉の皮下脂肪の部分を除去し細切した後に4倍量の蒸留水を加え、ホモジナイズを行なった。ホモジナイズ後に、遠心分離を行なって上澄みを採取し、さらに濾過により不溶物を除去し、分析用試料とした。なお、ここでは、遊離アミノ酸としてチロシンを測定した結果のみを示す。チロシン含量は、トリクロロ酢酸でタンパク質を変性除去した後に、炭酸ソーダ試薬とフェノール試薬を用いて生じた発色を650nmにおける吸光度を測定する常法により行った。図1に示したように、熟成期間の進行とともに、チロシン含量が増え、タンパク質の分解が進んでいくことが確認された。
熟成中における旨味値の変化を、味覚センサを用いて調べた。冷凍保存していた豚肉の皮下脂肪の部分を除去し細切した後に9倍量の蒸留水を加え、ホモジナイズを行なった。ホモジナイズ後に、遠心分離を行なって上澄みを採取し、さらに濾過により不溶物を除去し、分析用試料とした。味覚センサには、インテリジェントセンサ社のSA402Bを用い、取扱説明書の記載にしたがって、旨味を測定した。図2に示したように、熟成期間の進行とともに、旨味値の上昇が認められた。
(実施例3)
(熟成前後の豚肉の嗜好性の変化)
熟成による嗜好性の変化を、官能試験により評価した。冷凍保存していた豚肉(熟成前、熟成4週間、熟成8週間)を解凍し、厚さ5mmで10mm四方の肉片を熱湯(95℃)で2分間茹でたものを試料として用いた。3種の肉片をパネリストが味、香り、軟らかさ、総合評価の4項目について評価した。それぞれの項目共に、1位を3点、2位を2点、3位を1点とし、合計点を算出した。なお、パネリストは、年齢22〜24歳の男女10名(男性5名、女性5名)で構成した。表1に示したように、いずれの項目も、熟成期間とともに評価が上昇した。
(実施例4)
(熟成中の豚肉におけるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性の変化)
熟成中におけるアンジオテンシンI変換酵素阻害活性の変化を測定した。アンジオテンシンI変換酵素阻害活性の測定は、合成気質である馬尿酸−L−ヒスチジル−ロイシンを用いて常法(特許第3651878号に記載された方法)により実施した。豚肉からの試料の調製は、実施例2におけるチロシン含量の測定の場合と同様にして行った。図3に示したように、熟成期間の進行ととともに、アンジオテンシンI変換酵素(ACE)阻害活性の上昇が認められた。
(実施例5)
(熟成中の豚肉で生成するアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの精製・同定)
実施例1で調製した熟成期間が8週間の豚肉から、アンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドを精製した。ペプチドの精製には、エタノール分画、逆相樹脂カラム(Waters社製Oasis HLB)、逆相カラム(Waters社製X−Bridge C18)を用いた高速液体クロマトグラフィー(島津製作所社製LC−VPシステム)を用いた。精製したペプチドの同定は、高速液体クロマトグラフィー/質量分析装置(島津製作所社製QP8000α)で分子量を判明させた後に、プロテインシークエンサー(島津製作所社製PPSQ−31A)を用いてアミノ酸配列を読み取り、実施した。精製・同定された3種のアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドは、表2にまとめたとおりである。
(実施例6)
(熟成した豚肉で生成するアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの血圧降下作用)
実施例5で精製・同定した3種のペプチドの血圧降下作用を、高血圧自然発症ラットを用いて検証した。その結果を、表3に示した。いずれのペプチドも、経口投与による血圧降下作用を有することが明らかにされた。
(実施例7)
(熟成中の豚肉におけるアンジオテンシンI変換酵素阻害ペプチドの検出)
実施例5で精製・同定した3種のペプチドを熟成0〜10週間の豚肉において検出した。ペプチドの検出には高速液体クロマトグラフィー/質量分析装置(島津製作所社製QP8000α)を用い、それぞれのペプチドに該当する分子量ピーク(表2)のクロマトグラム上における出現から判定した。なお、分析用試料の調製は、実施例2に記載した方法により得た豚肉抽出液を、エタノール分画した後に逆相樹脂カラム(Waters社製Oasis HLB)に吸着した画分を採取して行った。表4に示したように、それぞれのペプチドが熟成の進行とともに出現した。実施例2〜3における嗜好性や保健的機能性の推移の関係と併せて、これらのペプチドの出現を指標として、嗜好性と保健的機能性を有する豚肉の熟成評価を行なえることが示された。

Claims (3)

  1. 下記の構造式(2)で表されるペプチドまたはその塩を含む血圧降下剤。
    (2)Ile−Pro−Ile−Lys
  2. 下記の構造式(2)で表されるペプチドまたはその塩を含む血圧降下作用を有する食品(但し、熟成豚肉を除く)。
    (2)Ile−Pro−Ile−Lys
  3. 食品が、飲料、菓子、麺類、畜肉・魚肉加工品、調味料、または乳製品である請求項2に記載の食品。
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