JP6624764B1 - 流動状ハードチーズ風味材 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な製造方法により、良好なハードチーズ風味を呈する流動状の風味材を得ること。【解決手段】乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、食塩と、水とを含む混合物であって、前記蛋白質源に含まれる蛋白質と、前記水との前記混合物中での重量比が10:100〜45:100になるよう調整した前記混合物に、乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、遊離アミノ酸量が100g当たり500mg以上であり、pHが5.1〜6.0になるまで発酵及び酵素処理することにより、良好な風味を呈する流動状ハードチーズ風味材を得ることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物の、乳酸菌及びプロテアーゼによる発酵並びに酵素処理物を含有する流動状ハードチーズ風味材や、その製造方法に関する。
ハードチーズは、一般に、生乳を乳酸発酵させ、レンネット等の凝固剤で乳を凝固して得られたカードを加圧脱水し、さらに一定期間保管し、熟成を進めることによって製造される。熟成の期間はチーズの種類によるが長期間にわたり、エダムは4ヶ月以上、グリュイエールは5ヶ月以上、チェダーチーズは6ヶ月以上、パルミジャーノ・レッジャーノでは1年以上であり、5年以上熟成される場合もある。
ハードチーズは、プロセスチーズや他の食品の原料として用いられる場合がある。しかしながら、上述のとおりハードチーズは所望の風味を呈するまでに長期間かかるため、より短期間でハードチーズ風味を呈する食品材料の開発が行われてきた。例えば、特許文献1及び2には、異なる手順で製造した3種類の乳原料発酵物を、所望の風味を呈するように混合することで得られるチーズ風味系が開示されている。特許文献3には、エステル交換油脂、酸カゼインを含む原料に、脂肪分解酵素、レンネットを含む蛋白分解酵素及び乳酸菌を作用させてなる流動状のチーズ風味材が開示されている。
また、チーズの風味をプロセスチーズやその他の加工食品に付与することを目的とした場合に、ハードチーズを含む固形状のナチュラルチーズをその原料として用いることは従来からなされてきた。この場合、チーズ以外の原材料と均一に混合し、水分や油分が分離しがたい安定な製品とするためには、固形であるこれらチーズに対して溶融塩としてリン酸塩を添加して溶解する方法が一般的に行われてきた(特許文献4,5参照)。
特開2002−165558号公報 特開2005−151996号公報 特開昭61−242542号公報 特開2019−010036号公報 特開平05−095757号公報
上述のように、ハードチーズ風味材を得るための試みはなされているが、良好な風味を有し、且つ簡便な製造方法で得られるハードチーズ風味材は得られていないのが現状である。例えば、特許文献1及び2では、所望のチーズ風味を得るために、異なる手順で製造した3種類のチーズフレーバーを混合する必要がある。また、特許文献3に記載のチーズ風味材は酸カゼインを原料としているためレンネットを添加しても流動性は保持するが、実際のハードチーズと比較して風味が劣るものであった。これは原料の選択によるものと考えられる。
また、健康意識が高まる中、近年はリン酸塩がカルシウムの摂取を阻害するとされ、消費者に敬遠される傾向にある。このため、ハードチーズ風味を加工食品に付与するために、リン酸塩の使用を必要とせずとも、その他食品素材と容易に混合することができる流動状のハードチーズ風味材が求められている。
そこで本発明では、簡便な製造方法により、良好なハードチーズ風味を呈する流動状の風味材を得ることを目的とした。
本発明者らは、乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物に、乳酸菌及びプロテアーゼを添加して発酵並びに酵素処理物を得ることにより、流動状ハードチーズ風味材を製造することができないかと考えた。一般に、上記混合物のような組成の培地に乳酸菌及びプロテアーゼを添加して、流動性を保った状態で発酵させると、プロテアーゼによる遊離アミノ酸の産生よりもpHの低下が早く、好ましいハードチーズ風味を呈する前に酸味が強くなってしまう。
そこで、本発明者らは、蛋白質と水との重量比を調整し、発酵条件を鋭意検討したところ、蛋白質と水とを所定の重量比に調整した原料において、発酵並びに酵素処理物が所定のpH範囲並びに遊離アミノ酸量になるようコントロールすることによって、生成した発酵並びに酵素処理物が、発酵及び酵素処理後の濃縮や、風味を調整するための調合工程なしに、好ましい流動性を有し、且つ複数の発酵物や酵素処理物を用いなくとも単独で良好なハードチーズ風味を呈することを見いだした。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は以下の事項により特定されるとおりのものである。
〔1〕乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物の、乳酸菌及びプロテアーゼによる発酵並びに酵素処理物を含有する流動状ハードチーズ風味材であって、
前記蛋白質源に含まれる蛋白質と、前記水との前記混合物中での重量比が10:100〜45:100であり、
前記発酵並びに酵素処理物に含まれる遊離アミノ酸量が100g当たり500mg以上であり、
前記発酵並びに酵素処理物のpHが5.1〜6.0であり、且つ
溶融塩を含まないことを特徴とする流動状ハードチーズ風味材。
〔2〕発酵並びに酵素処理物が、乳酸菌、プロテアーゼ及びリパーゼによる発酵並びに酵素処理物であることを特徴とする上記〔1〕に記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔3〕混合物が、蛋白質を5〜25質量%含むことを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔4〕混合物が、蛋白質を10〜20質量%含むことを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔5〕混合物が、乳脂肪を5〜35質量%含むことを特徴とする上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔6〕混合物が、乳脂肪を11〜20質量%含むことを特徴とする上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔7〕食塩を含有する上記〔1〕〜〔6〕の何れかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔8〕混合物100質量部に対して、食塩を1〜4質量部で含むことを特徴とする上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔9〕メジアン径が、20μm以下であることを特徴とする上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
〔10〕溶融塩を含まない流動状ハードチーズ風味材の製造方法であって、以下のステップ(A)及び(B)を順次備え、濃縮工程を含まないことを特徴とする前記製造方法。
(A)乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物であって、前記蛋白質源に含まれる蛋白質と、前記水との重量比が10:100〜45:100である前記混合物を調製するステップ;
(B)前記混合物に乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、遊離アミノ酸量が発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上、且つpHが5.1〜6.0になるまで発酵及び酵素処理するステップ;
〔11〕ステップ(B)において、混合物に、さらにリパーゼが添加されることを特徴とする上記〔10〕に記載の製造方法。
〔12〕ステップ(B)が、以下のステップ(B−1)、(B−2)、(B−4)を順次含むことを特徴とする上記〔10〕又は〔11〕に記載の製造方法。
(B−1)混合物に乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、温度が20℃〜40℃の範囲内で、pHが5.1〜6.0になるまで乳酸発酵させるステップ;
(B−2)ステップ(B−1)における最高温度よりも高く、30℃〜150℃の範囲内で、乳酸発酵が抑制又は停止される温度まで上昇させるステップ;
(B−4)遊離アミノ酸量が発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上、且つpHがステップ(B−1)の最終pHと同じか又は低く、且つ、pH5.1以上になるまでプロテアーゼによる反応を進行させるステップ;
〔13〕ステップ(B)が、以下のステップ(B−1’)、(B−2)、(B−3)、(B−4)を順次含むことを特徴とする上記〔10〕又は〔11〕に記載の製造方法。
(B−1’)混合物に乳酸菌、或いは、乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、温度が20℃〜40℃の範囲内で、pHが5.1〜6.0になるまで乳酸発酵させるステップ;
(B−2)ステップ(B−1’)における最高温度よりも高く、30℃〜150℃の範囲内で、乳酸発酵が抑制又は停止される温度まで上昇させるステップ;
(B−3)プロテアーゼを添加するステップ;
(B−4)遊離アミノ酸量が発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上、且つpHがステップ(B−1’)の最終pHと同じか又は低く、且つ、pH5.1以上になるまでプロテアーゼによる反応を進行させるステップ;
〔14〕ステップ(B−2)の温度上昇が、40℃〜150℃の範囲内の温度まで上昇されることを特徴とする上記〔12〕又は〔13〕に記載の製造方法。
〔15〕以下のステップ(C)を、ステップ(B)の後に備えたことを特徴とする上記〔10〕〜〔14〕のいずれかに記載の製造方法。
(C)培養後の混合物を均質化するステップ;
〔16〕メジアン径が、20μm以下であることを特徴とする上記〔10〕〜〔15〕のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、簡便な方法により、好ましい流動性を有し、且つ良好なハードチーズ風味を呈するハードチーズ風味材を得ることができる。また、本発明により得られるハードチーズ風味材を用いることで、加工食品に、溶融塩を用いずとも、良好なハードチーズ風味を付与することができる。
本発明は、乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物の、乳酸菌及びプロテアーゼによる発酵並びに酵素処理物を含有する流動状ハードチーズ風味材であって、前記蛋白質源に含まれる蛋白質と、前記水との前記混合物中の重量比が10:100〜45:100であり、前記発酵並びに酵素処理物に含まれる遊離アミノ酸量が100g当たり500mg以上であり、前記発酵並びに酵素処理物のpHが5.1〜6.0であり、且つ溶融塩を含まないことを特徴とする前記流動状ハードチーズ風味材、及びその製造方法に関する。ここで、ハードチーズ風味材とは、エダム、グリュイエール、チェダーチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノ等のハードチーズのような、熟成過程で産生された遊離アミノ酸に由来する風味が濃厚なチーズ風味を有しており、他の食品に添加してハードチーズ風味が付与された加工食品としたり、そのままチーズ風味の飲料や、チーズ風味クリームとして食することができる食品素材を意味する。また、本発明において流動状とは、蛋白質成分が沈殿凝固しておらず、常温(20℃から25℃程度)で流動する状態、好ましくは容器を傾けて流れ出す状態を意味する。なお、本発明において溶融塩とは、ナチュラルチーズの加熱乳化時に添加され、脂肪分離、離水を防ぐことのできる塩を意味し、例えばモノリン酸ナトリウム、ジリン酸ナトリウム又はポリリン酸ナトリウム等のリン酸塩や、クエン酸ナトリウム等のクエン酸塩を挙げることができる。
本発明において、乳脂肪を含む油脂は、好適には乳脂肪を40質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、又は70質量%以上含む。また、乳脂肪以外の油脂としては、例えば、ナタネ油、コーン油、大豆油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、ゴマ油、オリーブ油、ラード、牛脂、魚油、乳脂等の精製油脂、及びこれらに分別・硬化・エステル交換等の処理を施した油脂が挙げられ、中でもナタネ油、コーン油、大豆油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、ゴマ油、オリーブ油等の植物油、及びこれらのエステル交換油脂が好ましい。これらの油脂は、乳脂肪に1種のみを添加しても、2種以上を組み合わせて添加してもよい。本発明における混合物は、乳脂肪を好ましくは5〜35質量%、より好ましくは11〜20質量%含む。
本発明において、蛋白質源としては、総合乳蛋白、脱脂粉乳若しくは全粉乳を単独で、又は2種以上の組み合わせで用いることができる。ここで、総合乳蛋白とは、TMP(Total Milk Protein)、乳蛋白質濃縮物、MPC(Milk Protein Concentrate)、全乳蛋白質とも呼ばれ、牛乳から遠心分離等により脱脂された脱脂乳から、濾過により乳糖やミネラル等の低分子成分を除いて得られる乳由来の蛋白質を意味する。上記総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳は、蛋白質としてカゼイン及びホエイプロテインを含み、これらを原料として使用した本発明の流動状ハードチーズ風味材は、レンネットカゼイン、酸カゼイン、カゼイネートなどのカゼイン等の乳蛋白質原料を使用した場合より風味が良好である。その原因は明らかではないが、これらカゼイン等の乳蛋白質原料が、それらの製造工程における熱履歴等の影響により風味が劣るものと推測される。本発明においては、これらの蛋白質源に含まれる蛋白質と、前記水との重量比を10:100〜45:100、好ましくは20:100〜40:100、より好ましくは20:100〜33:100の範囲とすることで、良好な流動性と良好なハードチーズ風味が得られる。本発明において、蛋白質源は、蛋白質含量として5〜25質量%、より好ましくは10〜20質量%、さらに好ましくは10〜17質量%になるように混合物に添加される。
本発明において、乳酸菌及びプロテアーゼによる発酵並びに酵素処理物とは、原料である乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物を乳酸発酵させ、且つ酵素処理を行った処理物を意味する。乳酸菌、プロテアーゼは順次添加しても同時に添加してもよい。上記発酵並びに酵素処理物は、ハードチーズ風味をより感じやすくする目的でリパーゼによる酵素処理がなされた、乳酸菌、プロテアーゼ及びリパーゼによる発酵並びに酵素処理物であってもよい。ここで、乳酸菌、プロテアーゼ、リパーゼは順次添加しても同時に添加してもよい。
上記乳酸菌としては、一般的に食品の製造に用いられる乳酸菌であればよく、例えば、ラクトバチルス属(Lactobacillus helveticus等)、ストレプトコッカス属(Streptococcus thermophilus等)、ラクトコッカス属(Lactococcus lactis等)、ロイコノストック属(Leuconostoc mesenteroides等)、エンテロコッカス属(Enterococcus faecalis等)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium bifidum等)等の乳酸菌を挙げることができる。
上記プロテアーゼとしては、本発明における蛋白質源に含まれる蛋白質を遊離アミノ酸まで分解できるプロテアーゼであればよく、少なくとも1種類のエンドプロテアーゼと、少なくとも1種類のエキソプロテアーゼの組み合わせであることが好ましい。プロテアーゼは、本発明の原材料のpH範囲や、乳酸発酵によりpHが低下した範囲など、プロテアーゼ処理を行うpH領域で作用することができるものであれば使用することができるが、中でも、pH4.0〜8.0、より好ましくはpH5.0〜7.0の至適pHを有するプロテアーゼを好適に用いることができる。プロテアーゼは、微生物、植物、又は動物から得ることができ、費用面から微生物由来のプロテアーゼが好ましい。プロテアーゼは、混合物の全質量を基準として、0.05〜20.0U/gで添加することが好ましく、0.1〜10.0U/gの範囲で添加することができる。好ましくは、本発明のプロテアーゼからは、レンネットが除外される。
上記リパーゼとしては、バチルス(Bacillus)属やスタフィロコッカス(Staphylococcus)属等の細菌由来のもの、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhizopus)属、ぺニシリウム(Penicillium)属等のカビ由来のもの、カンジタ(Candida)属等の酵母由来のもの、又はこれらの任意の割合の混合物を用いることができ、本発明においては、例えばpH4.0〜8.0、より好ましくはpH5.0〜7.0の至適pHを有するリパーゼを好適に用いることができる。また、短鎖の脂肪酸(炭素数2〜6)に対して脂肪酸特異性をもつ、又は、短鎖の脂肪酸に対しても作用することのできるリパーゼを用いることが好ましいが、特に短鎖の脂肪酸(炭素数2〜6)に対して脂肪酸特異性をもつリパーゼを使用することが好ましい。リパーゼは、混合物の全質量を基準として、0.005〜10.0U/gで添加することが好ましく、0.05〜5U/gの範囲で添加することができる。
本発明において、発酵並びに酵素処理物に含まれる遊離アミノ酸量は、前記発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上であればよく、800mg以上がより好ましく、1000mg以上がさらに好ましい。また、発酵並びに酵素処理物に含まれる遊離アミノ酸量の上限値を設定する必要はないが、上限10000mg以下が好ましい。ここでの遊離アミノ酸は、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源が分解されて生成した遊離アミノ酸を80〜100質量%、90〜100質量%、95〜100質量%、98〜100質量%、又は実質的に100質量%含む。
本発明において、ハードチーズ風味をより感じやすくする目的で、食塩を含有させることができる。食塩を、乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物に添加し、乳酸菌及びプロテアーゼによる発酵並びに酵素処理物を得てもよい。または、乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物の、乳酸菌及びプロテアーゼによる発酵並びに酵素処理物に食塩を添加し、ハードチーズ風味材を得ることもできる。または、乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物の、乳酸菌による発酵物に食塩を添加し、そのプロテアーゼによる酵素処理物を得てもよい。いずれの場合でも、食塩は乳酸発酵を抑制するため、食塩の添加時期は乳酸発酵によりpHが6.0以下まで低下し、pH5.1以上である時点に添加されることが好ましい。食塩は混合物100質量部に対して1〜4質量部の範囲内で添加することが好ましい。
本発明は、乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物に、乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、流動状を保った状態で発酵させた結果、発酵並びに酵素処理物に含まれる遊離アミノ酸量が、前記発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上、pHが5.1〜6.0、好ましくはpHが5.1〜5.6である発酵並びに酵素処理物が得られたことにより完成されたものである。一般に、流動性を保った状態で発酵させると、プロテアーゼによる遊離アミノ酸の産生よりもpHの低下が早く、好ましいハードチーズ風味を呈する前に酸味が強くなってしまう。これを避けるために、乳酸発酵の速度を抑制することが好ましい。
乳酸発酵の速度を抑制する方法は、温度によるもの、リゾチームや塩類、アルコール、バクテリオシン等の添加によるものなどが挙げられ、特に限定されないが、例えば、第一の態様として、乳酸発酵の至適温度と、プロテアーゼによる遊離アミノ酸産生の至適温度の差を利用する製造方法が挙げられる。この態様においては、発酵の過程で温度を上昇させるステップを含み、乳酸発酵を抑制しつつ、プロテアーゼによる遊離アミノ酸の産生を促進することができる。また、この態様においては、プロテアーゼの至適温度は好ましくは38℃以上、より好ましくは40℃以上であり、また至適温度の上限は好ましくは80℃以下である。
この態様においては、原料混合物に乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、発酵させるステップ(B)の第一段階として、pHが5.1〜6.0になるまで発酵させるステップ(B−1)を含み、その後、第二段階として、第一段階の発酵温度よりも温度を上昇させることにより乳酸発酵を抑制又は停止させるステップ(B−2)、第三段階として遊離アミノ酸量が発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上且つpHが第一段階の最終pHと同じか又は低く、且つ、pHが5.1以上となるまでプロテアーゼによる反応を進行させる(換言すると、第三段階として遊離アミノ酸量が発酵及び酵素処理物100g当たり500mg以上となるまで、pHを5.1以上〜第一段階の最終pH以下でプロテアーゼによる反応を進行させる)ステップ(B−4)を含む。第二段階において乳酸発酵が抑制され、第三段階でプロテアーゼによる反応が進行することにより、pHが必要以上に低下せず、酸味を抑制したまま、アミノ酸含有量を増加させることができる。
ここで、乳酸発酵を抑制又は停止させるとは、乳酸菌が酸を産生する速度をステップ(B−1)における乳酸菌が酸を産生する速度よりも減少させること、又は、乳酸菌による酸の産生を停止させることを示す。
本態様における第一段階は、乳酸発酵を促進させる目的で20℃〜40℃の範囲内で行われることが好ましい。第二段階における温度上昇は、好ましくは30℃〜150℃の範囲内の温度まで、より好ましくは35℃〜150℃の範囲内の温度まで、さらに好ましくは40℃〜80℃の範囲内の温度まで、最も好ましくは43℃〜60℃の範囲内の温度までなされる。本態様においては、好ましくは第二段階における温度上昇によって、プロテアーゼが失活されない。
また、第二の態様として、乳酸発酵によりpHを5.1〜6.0まで低下させるステップ(B−1’)、その後に温度を上昇させて乳酸発酵の進行を抑制又は停止するステップ(B−2)、さらにその後にプロテアーゼを添加するステップ(B−3)を含み、pHを5.1〜6.0の範囲且つ、遊離アミノ酸量を500mg以上とするステップ(B−4)を含む製造方法を挙げることができる。この態様においては、乳酸発酵の進行を抑制又は停止する工程の後、温度を低下させてプロテアーゼの反応に適した温度とすることもできる。
この態様においては、乳酸発酵によりpHを目的の範囲まで低下させたのち、乳酸発酵を抑制又は停止させ、その後プロテアーゼを初めて、又は追加的に添加し、プロテアーゼ反応を進行させることができる。この態様においては、原料混合物に乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、発酵させる工程の第一段階として、少なくとも乳酸菌を添加し、pHが5.1〜6.0になるまで発酵させるステップ(B−1’)を含み、その後、第二段階として、第一段階の発酵温度よりも温度を上昇させることにより乳酸発酵を抑制又は停止させるステップ(B−2)、第三段階として少なくともプロテアーゼを添加するステップ(B−3)、第四段階として遊離アミノ酸量が発酵処理物100g当たり500mg以上且つpHが第一段階の最終pHと同じか又は低く、かつ、pHが5.1以上となるまでプロテアーゼによる反応を進行させるステップ(B−4)を含む。第二段階において乳酸発酵が抑制、好ましくは停止され、第三段階で添加されたプロテアーゼにより、第四段階でプロテアーゼ反応が進行することにより、pHが必要以上に低下せず、酸味を抑制したまま、アミノ酸含有量を増加させることができる。
ここで、乳酸発酵を抑制又は停止させるとは、乳酸菌が酸を産生する速度をステップ(B’−1)における乳酸菌が酸を産生する速度よりも減少させること、又は、乳酸菌による酸の産生を停止させることを示す。
本態様における第一段階は、乳酸発酵を促進させる目的で20℃〜40℃の範囲内で行われることが好ましい。第二段階における温度上昇は、好ましくは30℃〜150℃の範囲内の温度まで、より好ましくは35℃〜150℃の範囲内の温度まで、さらに好ましくは40℃〜80℃の範囲内の温度までなされる。第二段階で乳酸発酵が停止された場合、好ましくは不可逆的に停止された場合には、第二段階よりも後の工程において、プロテアーゼ反応が進行する温度であれば、その温度まで低下させてもよい。プロテアーゼは第三段階で初めて、又は追加的に添加されればよく、それよりも前の工程において添加されても構わない。
第一の態様及び第二の態様において、リパーゼを添加することができる。リパーゼは、原料混合物に乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、発酵させる工程におけるどの段階で添加されてもよい。
本発明の乳酸菌及びプロテアーゼによる発酵並びに酵素処理物は、流動状を保っており、好ましくは均質化処理前のメジアン径が20μm以下である。なお、残存する固形物を除去するため、発酵及び酵素処理後に篩を用いて固形物を除去してもよく、均質化機を用いて均質化したものを、最終的な流動状ハードチーズ風味材としてもよい。均質化機としては、例えば、高速せん断乳化釜、スタティックミキサー、インラインミキサー、高圧ホモジナイザー、ホモミキサー、コロイドミル、ディスパーミル等が挙げられる。好ましい態様において、本発明の発酵処理物は、濃縮せずに流動状ハードチーズ風味材として用いることができるため、濃縮工程によりチーズ風味成分が損なわれることがない。また、本発明の流動状ハードチーズ風味材は、本発明の効果を妨げない範囲で、香料、酸化防止剤、着色料、保存料等の食品添加物を含むことができる。
本発明の流動状ハードチーズ風味材は、他の食品に添加してハードチーズ風味が付与された加工食品としたり、そのままチーズ風味の飲料やチーズクリームとして食することができる。ここで、加工食品としては、各種ベーカリー製品やスナック菓子、調理品、乳製品、チョコレート、フィリング・トッピング用クリーム類等を例示することができ、ベーカリー製品としては、例えば、食パン、菓子パン、及び調理パン等のパン類、並びに、デニッシュ・ペストリー、パイ、シュー、ドーナツ、ケーキ、クッキー、ビスケット、ワッフル、スコーン、及び蒸し菓子等が挙げられる。スナック菓子としては、ポテトや甘藷、コーン、エンドウ豆等を原料としたチップやフライ、パフ菓子等が挙げられる。調理品としては、ハンバーグ、つくね、肉団子、餃子、シューマイ、チキンナゲット、及び成形肉等の畜肉加工食品、コロッケ、及びハッシュドポテト等のポテト加工食品、ホワイトソース、デミグラスソース、各種パスタソース、及びグラタン等のソース類、オムレツ等の卵加工食品、水産練り製品等が挙げられる。乳製品としては、例えばプロセスチーズ、アイスクリーム類、発酵乳製品等が挙げられる。フィリング・トッピング用クリーム類としては、油脂を連続相とするマーガリン、ファットスプレッド、バタークリーム類、チョコレートフィリング類、水を連続相とするホイップクリーム類、フラワーペースト類、チーズクリーム類、チョコレートフィリング類が挙げられる。また、さらにはこれらの加工食品の原材料として一般的に用いられる各種の練り込み素材、例えば、マーガリン、ファットスプレッド等の油中水型乳化物類、練り込みクリーム等の水中油型乳化物、調味料組成物、香料組成物等も挙げることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
1.本発明による流動状ハードチーズ風味材の製造
以下の(1)〜(7)の手順により、流動状ハードチーズ風味材を製造した。本実施例で用いた全粉乳及び総合乳蛋白の組成は、以下の表1のとおりである。
なお、比較例2に関しては、原料ミックス調製時に粘度が上昇し、原料の分散が不十分であったため、発酵及び酵素処理を行うことができなかった。
Figure 0006624764
(1)表2及び表3に示す原料を、合計700gとなるよう用意した。
(2)総合乳蛋白、全粉乳を50℃の水に十分溶解するまでホモミキサーで撹拌した(20分〜50分)
(3)乳脂肪、植物油脂を添加しホモミキサーで10分間撹拌し、混合物を得た。
(4)上記混合物を、1L容のジャーファーメンターにて70℃で30分加熱殺菌後、30℃に調温し、乳酸菌カルチャー(CHN22、クリスチャン・ハンセン製)を0.1U/kgとなるように添加し、表2及び表3の「乳酸発酵時間」に記載の時間発酵させた。
(5)発酵後、45℃に調温し、プロテアーゼ(ペプチダーゼR、End&Exo型、至適温度45℃、天野エンザイム製)を0.42U/g、リパーゼ(リパーゼR、1,3位選択性、至適温度30℃、短鎖及び中鎖脂肪酸選択性、天野エンザイム製)0.27U/gを添加、表2及び表3の「プロテアーゼ処理時間」に記載の時間処理した。
(6)反応終了後、70℃で30分加熱した。
(7)食塩を8.4g(混合物100重量部に対して1.2重量部)加え、ハードチーズ風味材を得た。
2.流動性の評価
得られたハードチーズ風味材を100mL容のプラスチックカップに採取し、室温(23℃程度)にて、水平から45°傾けて流動性の有無を確認した。容易に流動するものを○、傾けても流動しないが衝撃を与えて流動するものを△、流動しないものを×とした。
3.官能評価方法
実施例、比較例で得られた発酵並びに酵素処理物の官能評価を、10名のパネラーにより実施した。評価は、酸味が強すぎる、適度である、弱すぎると答えたそれぞれの人数、ハードチーズ風味がすると答えた人数、及び以下の基準により採点した好ましさの平均値を総合評価することで行った。
(好ましさ)
4:とても好ましい
3:好ましい
2:好ましくない
1:とても好ましくない
3.結果
結果を表2及び表3に示す。
Figure 0006624764
Figure 0006624764
以上の結果より、蛋白質、乳脂肪、遊離アミノ酸量、pHが本発明の範囲に入る実施例では、流動状であり、良好なハードチーズ風味を呈する発酵並びに酵素処理物が得られたのに対し、蛋白質、乳脂肪、遊離アミノ酸量、pHのうちいずれかで本発明の範囲を外れた比較例の発酵並びに酵素処理物では、流動性に乏しいか、良好なハードチーズ風味に乏しいという結果が得られた。
本発明によれば、簡便な方法により、短時間で良好なハードチーズ風味を呈する流動状風味材を提供することができるため、食品製造分野における産業上の有用性は高い。

Claims (16)

  1. 乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物の、乳酸菌及びプロテアーゼによる乳酸発酵並びに酵素処理物を含有する、ハードチーズ風味を食品に付与するための又はそのまま食するための流動状ハードチーズ風味材であって、
    前記蛋白質源に含まれる蛋白質と、前記水との前記混合物中での重量比が10:100〜45:100であり、
    前記乳酸発酵並びに酵素処理物に含まれる遊離アミノ酸量が100g当たり500mg以上であり、
    前記乳酸発酵並びに酵素処理物のpHが5.1〜6.0であり、且つ
    溶融塩を含まないことを特徴とする流動状ハードチーズ風味材。
  2. 乳酸発酵並びに酵素処理物が、乳酸菌、プロテアーゼ及びリパーゼによる乳酸発酵並びに酵素処理物であることを特徴とする請求項1に記載の流動状ハードチーズ風味材。
  3. 混合物が、蛋白質を5〜25質量%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の流動状ハードチーズ風味材。
  4. 混合物が、蛋白質を10〜20質量%含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
  5. 混合物が、乳脂肪を5〜35質量%含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
  6. 混合物が、乳脂肪を11〜20質量%含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
  7. 食塩を含有する請求項1〜6の何れかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
  8. 混合物100質量部に対して、食塩を1〜4質量部で含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
  9. メジアン径が、20μm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の流動状ハードチーズ風味材。
  10. 溶融塩を含まない、ハードチーズ風味を食品に付与するための又はそのまま食するための流動状ハードチーズ風味材の製造方法であって、以下のステップ(A)及び(B)を順次備え、濃縮工程を含まないことを特徴とする前記製造方法。
    (A)乳脂肪を含む油脂と、総合乳蛋白、脱脂粉乳及び全粉乳から選択される蛋白質源と、水とを含む混合物であって、前記蛋白質源に含まれる蛋白質と、前記水との重量比が10:100〜45:100である前記混合物を調製するステップ;
    (B)前記混合物に乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、遊離アミノ酸量が乳酸発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上、且つpHが5.1〜6.0になるまで乳酸発酵及び酵素処理するステップ;
  11. ステップ(B)において、混合物に、さらにリパーゼが添加されることを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
  12. ステップ(B)が、以下のステップ(B−1)、(B−2)、(B−4)を順次含むことを特徴とする請求項10又は11に記載の製造方法。
    (B−1)混合物に乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、温度が20℃〜40℃の範囲内で、pHが5.1〜6.0になるまで乳酸発酵させるステップ;
    (B−2)ステップ(B−1)における最高温度よりも高く、30℃〜150℃の範囲内で、乳酸発酵が抑制又は停止される温度まで上昇させるステップ;
    (B−4)遊離アミノ酸量が乳酸発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上、且つpHがステップ(B−1)の最終pHと同じか又は低く、且つ、pH5.1以上になるまでプロテアーゼによる反応を進行させるステップ;
  13. ステップ(B)が、以下のステップ(B−1’)、(B−2)、(B−3)、(B−4)を順次含むことを特徴とする請求項10又は11に記載の製造方法。
    (B−1’)混合物に乳酸菌、或いは、乳酸菌及びプロテアーゼを添加し、温度が20℃〜40℃の範囲内で、pHが5.1〜6.0になるまで乳酸発酵させるステップ;
    (B−2)ステップ(B−1’)における最高温度よりも高く、30℃〜150℃の範囲内で、乳酸発酵が抑制又は停止される温度まで上昇させるステップ;
    (B−3)プロテアーゼを添加するステップ;
    (B−4)遊離アミノ酸量が乳酸発酵並びに酵素処理物100g当たり500mg以上、且つpHがステップ(B−1’)の最終pHと同じか又は低く、且つ、pH5.1以上になるまでプロテアーゼによる反応を進行させるステップ;
  14. ステップ(B−2)の温度上昇が、40℃〜150℃の範囲内の温度まで上昇されることを特徴とする請求項12又は13に記載の製造方法。
  15. 以下のステップ(C)を、ステップ(B)の後に備えたことを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の製造方法。
    (C)培養後の混合物を均質化するステップ;
  16. メジアン径が、20μm以下であることを特徴とする請求項10〜15のいずれかに記載の製造方法。
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