JP6622372B1 - コンクリート構造物の防食工法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、請求項1〜8に係る発明によれば、電圧を印加して前記鋼材から流出する電流を抑制するので、鋼材から電流が流出する際に鋼材の電気流出側の側面が電食するのを効果的に防止することができる。
[第1実施形態]
先ず、図1、図2を用いて、本発明の第1実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法を説明するための説明図である。また、図2は、コンクリート構造物として例示する箱桁橋を示す斜視図である。
次に、図3を用いて、本発明の第2実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法について説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法を説明するための説明図である。第2実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法が、前述の第1施形態に係るコンクリート構造物の防食工法と相違する点は、前述の電食を防止する電気防食回路として第2の回路C2を設けた点だけである。そのため、第2の回路C2について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、他の説明を省略する。
次に、図4を用いて、本発明の第3実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法について説明する。図4は、本発明の第3実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法を説明するための説明図である。第3実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法が、前述の第2実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法と相違する点は、前述の電食を防止する電気防食回路として前述の第2の回路C2の代わりに第2の回路C2’を設けた点だけである。そのため、第2の回路C2’について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、他の説明を省略する。
次に、図5を用いて、本発明の第4実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法について説明する。図5は、本発明の第4実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法を説明するための説明図である。第4実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法が、前述の第3施形態に係るコンクリート構造物の防食工法と相違する点は、前述の第2の回路C2’から直流電源V2’を取り外して接続し、第2の回路C2”とした点等である。そのため、第2の回路C2”について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、他の説明を省略する。
次に、図6〜図17を用いて、本発明の効果を確認するために行った検証実験について説明する。
試験体寸法は、図6に示すように、300mm×300mm×150mmのコンクリートスラブを通電有と通電無用に2体作成した。使用したコンクリートは、設計強度が40N/mm2、水セメント比がW/C=60%、材齢24日のコンクリートを使用し、鉄筋は、D16(SD345)L=300mm+余長を5本使用した。また、コンクリートには、塩化物イオンを6kg/m3混入して作成した。
防食工法に用いる電気回路としては、図7に示すように、前述の第2実施形態に係るコンクリート構造物の防食工法で説明したものと同等の物を使用した。つまり、インヒビターとして陽極(+)側に水酸化リチウム溶液、陰極(−)側に亜硝酸リチウム溶液を使用した。
(1)イオン測定
亜硝酸イオン、リチウムイオン、塩化物イオンの各イオンを深さ20mm毎に測定した。
コア抜きを行って鉄筋の腐食状況目視により観察した。試料の採取位置は、図8に示す大きな●の位置において目視観察用及びイオン分析用のコア孔を削孔し、小さな●の位置においてイオン分析用のドリル孔を削孔した。
鉄筋に沿って埋設した照合電極を用いて鉄筋の電位及び鉄筋に流入する電流を測定した。
図9は、陰極側表面からの距離(深さ)毎の亜硝酸イオンの分布を示すグラフであり、図10は、陰極側表面からの距離(深さ)毎のリチウムイオンの分布を示すグラフである。コア削孔位置における亜硝酸イオン及びリチウムイオンの浸透状況は図9、図10に示す通りとなった。
図15は、コア削孔部における陰極側表面からの距離(深さ)毎の亜硝酸イオンと塩化物イオンとのモル比を示すグラフである。図15に示すように、通電有では、0〜150mmの全ての深さにおいて亜硝酸イオンと塩化物イオンとのモル比が1以上であった。亜硝酸塩による鉄筋(鋼材)の防錆効果はコンクリートに含有される亜硝酸イオンと塩化物イオンとのモル比により決まり、その値は0.6〜1程度であるとされている。これらを勘案すると、通電有では試験体全域において防錆効果が認められると結論付けられる。
Ci:内部コンクリート
S:鉄筋(鋼材)
C1:第1の回路(浸透回路)
C2,C2’,C2”:第2の回路(防食回路)
E1:負極:陰極(電極)
E2:正極:陽極(電極)
E3,E3’:電極
V1,V2、V2’:直流電源
Vr:可変抵抗器
L1:亜硝酸リチウム溶液(亜硝酸イオン含有溶液)
L2:水酸化リチウム溶液(リチウムイオン含有溶液)
Claims (8)
- コンクリート構造物中の鋼材の腐食を抑制するインヒビターを含有する溶液を電気化学的に浸透させて防食するコンクリート構造物の防食工法であって、
前記インヒビターを含有する溶液を前記コンクリート構造物の両側に接触させるとともに、直流電源を有し、前記コンクリート構造物の外部に設置された電極から電圧を印加して前記コンクリート構造物を貫通するように直流電流を流す第1の回路を設けるとともに、
前記直流電源とは別の直流電源を有し、前記インヒビターを含有する溶液に浸漬され、前記第1の回路とは別に設けられた電極と、前記鋼材と、を繋ぐ回路からなり、前記鋼材から流出する電流を抑制する方向に電圧を印加する第2の回路を設け、前記インヒビターを電気化学的に浸透させて防食すること
を特徴とするコンクリート構造物の防食工法。 - 前記第1の回路及び第2の回路を流れる電流を可変抵抗器で調整すること
を特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の防食工法。 - 前記第2の回路は、前記第1の回路の正極側の前記コンクリート構造物の外部に前記第1の回路とは別に設けられた電極と、前記鋼材と、を繋ぐ回路であること
を特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の防食工法。 - 前記第2の回路は、前記第1の回路の負極側の前記コンクリート構造物の外部に前記第1の回路とは別に設けられた電極と、前記鋼材と、を繋ぐ回路であること
を特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の防食工法。 - 前記インヒビターを含有する溶液には、亜硝酸イオンが含まれること
を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコンクリート構造物の防食工法。 - 前記インヒビターを含有する溶液には、リチウムイオンが含まれること
を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のコンクリート構造物の防食工法。 - 前記インヒビターとして、前記コンクリート構造物の印加される電圧の負極側に亜硝酸イオンを含有する溶液を接触させ、正極側にリチウムイオンを含有する溶液を接触させること
を特徴とする請求項5又は6に記載のコンクリート構造物の防食工法。 - 前記コンクリート構造物中の塩化物イオンを前記コンクリート構造物の外部に設けた電極に移動させること
を特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のコンクリート構造物の防食工法。
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