JP3434522B2 - コンクリートの補修方法 - Google Patents

コンクリートの補修方法

Info

Publication number
JP3434522B2
JP3434522B2 JP35923791A JP35923791A JP3434522B2 JP 3434522 B2 JP3434522 B2 JP 3434522B2 JP 35923791 A JP35923791 A JP 35923791A JP 35923791 A JP35923791 A JP 35923791A JP 3434522 B2 JP3434522 B2 JP 3434522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
electrolyte solution
steel
salt
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP35923791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05178678A (ja
Inventor
公伸 芦田
秋男 高橋
実 半田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP35923791A priority Critical patent/JP3434522B2/ja
Publication of JPH05178678A publication Critical patent/JPH05178678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3434522B2 publication Critical patent/JP3434522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/4505Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements characterised by the method of application
    • C04B41/4564Electrolytic or electrophoretic processes, e.g. electrochemical re-alkalisation of reinforced concrete
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/53After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone involving the removal of at least part of the materials of the treated article, e.g. etching, drying of hardened concrete
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/72Repairing or restoring existing buildings or building materials

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、鉄筋やPC鋼材を補強
材とする鉄筋コンクリート構造物及びプレストレストコ
ンクリート構造物の補修方法、特に、コンクリート中に
塩分を含有することによって劣化したコンクリート構造
物の補修方法に関する。 【0002】 【従来の技術とその課題】鉄筋コンクリート構造物やプ
レストレストコンクリート構造物などのコンクリート構
造物は、圧縮強度の強いコンクリートと引張強度の強い
鋼材とを組み合わせることによって、力学的に圧縮強度
と引張強度のバランスの取れた構造体となり、それゆえ
種々の重要な構造物に広く使用されてきた。 【0003】また、コンクリートは、水、火、及び日光
等の環境に対する抵抗性が強く、コンクリートのアルカ
リ度がpHで11〜14の強アルカリ性であるので、その内
部にある鋼材表面に不動被膜が形成して、その鋼材は
腐食から保護され、そのために、コンクリート構造物は
耐久性のある永久構造物であると考えられてきた。 【0004】しかしながら、この永久構造物と考えられ
てきたコンクリート構造物も、種々の原因によりその耐
久性が低下し、構造物としての寿命に疑問が投げかけら
れるようになってきた。 【0005】コンクリート構造物が劣化する原因の一つ
として、コンクリートの塩害現象などが挙げられる。一
般に、海岸部にあるコンクリート構造物に海水の飛沫が
飛んできて、コンクリート表面に付着したりして、海水
中に含まれている塩分がコンクリート中の空隙を通りコ
ンクリート内部に浸透する。そして、その部分が内部鉄
筋の位置までくると、塩素イオンにより鋼材の不動
膜が破壊されて腐食が発生する。また、コンクリート材
料として使用される細骨材に海砂が用いられる場合、そ
の塩分除去が不十分であると、コンクリートの製造時か
ら多量の塩化物を含有することとなり、鋼材の不動
膜形成が不十分となり腐食が発生する。 【0006】以上のような原因で鋼材に腐食が発生し、
それが、コンクリートのひび割れ、欠落、及び剥離等に
進展し、コンクリート構造物としての耐久性を大きく低
下する現象を、一般に、「塩害」と呼んでいる。 【0007】このような塩害で劣化したコンクリート構
造物の一般的な補修方法としては、鋼材の錆については
その周囲のコンクリートを、また、コンクリートのひび
割れや欠落部分についてはその部分のコンクリートを、
「はつり」取ったのち新しいコンクリートやモルタルを充
填する、いわゆる、断面修復が主体であった。 【0008】この断面修復は、鋼材の錆やコンクリート
のひび割れや欠落という目に見える劣化現象についての
みの補修であって、補修時に劣化現象が確認できていな
い部分、即ち、潜在的にはコンクリートの劣化が進行し
ているが表面的にはそれが顕在化していない危険部分に
ついては、全く処置を行うことができなかった。 【0009】しかも、この方法はコンクリートが劣化し
た根本的な原因について、何ら対策を行っておらず、劣
化現象の根本的な解決は期待できるものではなかった。 【0010】このような潜在的な危険部分の課題解決や
根本原因の課題解決を目的として、電気化学的な手法を
用いた補修工法が提案されている(特開平2−302384号
公報)。 【0011】この補修工法は、塩害を受けたコンクリー
ト部分にある鋼材と、コンクリート表面にある電極との
間に、ナトリウム、カリウム、及びカルシウムの水酸化
物を電解質とし、それに直流電流を流すことによって、
コンクリート内部に存在している塩素イオンをコンクリ
ート表面部へと電気的に引き寄せ、コンクリート内部の
塩分濃度を減少させる工法である。 【0012】しかしながら、この工法では、塩素イオン
がコンクリートの表面部に移動するとともに、カチオン
であるナトリウム、カリウム、及びカルシウムがコンク
リート内部へと移動する。 【0013】ナトリウムやカリウムの水酸化物を電解質
として使用したのでは、アルカリ骨材反応を促進するの
で、塩害の劣化現象は解決したとしても、新たに、アル
カリ骨材反応という別の劣化現象を引き起こすことにな
り、コンクリート構造物の全体的な耐久性を改善すると
いう目的は達成されない。 【0014】また、カルシウムの水酸化物を使用した場
合、アルカリ骨材反応については問題ないが、カルシウ
ムの水酸化物で含有塩分を取り除いたコンクリートとい
えども、そのコンクリート構造物が置かれている環境条
件は変わらないので、時間の経過と共にいずれまた塩害
を受けるものであり、その時点で再びコンクリート内部
の鋼材の発錆が始まり、また同様の補修を必要とする課
題があり、根本的な解決とはなり得なかった。 【0015】一方、コンクリート内部の鋼材の発錆を防
ぐために亜硝酸塩等を劣化したコンクリートに塗布し
て、鋼材の腐食を防止する方法が提案されている(特開
昭60−231478号公報)。 【0016】しかしながら、コンクリートに塗布しただ
けでは亜硝酸塩等がコンクリート内部にまで浸透するこ
とはありえず、最終的には亜硝酸塩等の効果が乏しいと
いう結果に終わるのが常であった。 【0017】本発明者等は、前記課題を解消すべく種々
検討した結果、特定の方法を採用することにより前記課
題を解消し、内部に塩素イオンを含有するコンクリート
構造物の補修処理が充分に行い得る知見を得て本発明を
完成するに至った。 【0018】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、塩素イ
オンを含有するコンクリート内部の鋼材を内部電極と
し、コンクリートの表面部に設置した電極を表面電極と
し、コンクリートと該表面電極の間に、アルカリ性又は
中性で、腐食抑制剤として濃度0.01〜10mol/リットルの亜硝
酸のリチウム、カルシウム、マグネシウム、又はアルミ
ニウム塩を含有してなる電解質溶液を存在させ、該内部
電極と表面電極の間に直流電流を流すことを特徴とする
塩素イオンを含有するコンクリートの補修方法である。 【0019】以下、本発明を詳細に説明する。 【0020】一般に、硬化したコンクリート内部には、
飽和状態の水酸化カルシウム水溶液である間隙水が充分
に存在している。そのため、コンクリートに電圧を負荷
すると、この間隙水が電解質の役割をしコンクリート自
身が持つ抵抗と加えた電圧に応じた電流が流れる。 【0021】しかし、より電流を流しやすくするため、
あるいは、より均一に電流を流すために電解質溶液を与
える必要がある。 【0022】電解質溶液を保持したコンクリートに電流
を流すことによって、コンクリート中の塩分が徐々にコ
ンクリート外部へと移動するが、逆に、この電解質が内
部へと移動する。 【0023】本発明に係る電解質溶液はアルカリ性溶液
又は中性溶液である。通常、対象とするコンクリート構
造物の表面積が大きいため、アルカリ性の電解質溶液で
は、多量のアルカリが必要となり、溶液を使用する際の
健康への影響や保管に注意が必要であり、この面から中
性の電解質溶液の使用が好ましい。 【0024】ここで、中性の電解質溶液とは、pHで6
以上10未満の溶液である。pH6未満では、通常、セメ
ント硬化体中の成分が溶出しコンクリート構造物が崩壊
する危険性があり、pH10以上では取扱上アルカリとし
ての注意が必要である。また、本発明の目的から、pH
で6以上10未満の溶液であっても、塩素を含有するもの
は好ましくない。 【0025】電解質溶液中のアルカリ塩としては、各種
のアルカリ塩、例えば、ナトリウムやカリウムなどのア
ルカリ金属塩や、カルシウムやマグネシウムなどのアル
カリ土類金属塩などが挙げられるが、ナトリウムやカリ
ウムの塩では、アルカリ骨材反応を促進する可能性があ
るので好ましくなく、カルシウム、リチウム、マグネシ
ウム、及びアルミニウム塩を用いる。 【0026】本発明に係る腐食抑制剤(Corrosion inhib
itor)は、通常、防錆剤と呼ばれるもので、腐食環境下
において添加することによって、金属の腐食を著しく減
少させる物質である。 【0027】腐食抑制剤としては、亜硝酸塩を用いる。 【0028】本発明では、これらの腐食抑制剤をカルシ
ウム、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、及びア
ンモニア等の水酸化物や炭酸塩等で適切なpHに調整し
たもの、並びに、上記の腐食抑制剤の中でアルカリ性又
は中性のものが使用できるが、コンクリートの物性に与
える影響が少ないもの、例えば、無機系のものの使用が
好ましく、特に、亜硝酸塩の使用がより好ましい。その
うち、腐食抑制効果のある亜硝酸カルシウムは、通常、
セメントと一緒に混練するとセメントの偽凝結を引き起
こすため、セメントとともに練り混ぜてコンクリート補
修に使用することが難しいが、本発明の方法では、硬化
しているコンクリートに直接用いるためこのような問題
は起こらない。さらに、アルカリ骨材反応抑制の面か
ら、塩としては、リチウム、カルシウム、マグネシウ
ム、及びアルミニウム塩等が好ましい。具体例として
は、日産化学工業製商品名「LN−25」等が挙げられ
る。腐食抑制剤の使用量は、使用する腐食抑制剤の種類
や通電時間の長さによって異なるが、通常、電解質水溶
液に含まれる腐食抑制剤の濃度で0.01〜10mol/リットルであ
り、0.1〜5mol/リットルがより好ましい。0.01mol/リットル未
満では通電時間を長くしても腐食抑制効果が乏しく、10
mol/リットルを越えて使用しても効果の向上が期待できな
い。 【0029】本発明は、液体の「電気誘導」という現象を
利用しながら、コンクリート表面に与えられた電解質溶
液をコンクリート内部にまで強制的に浸透させる方法で
あり、塩素イオンはコンクリートの表面の外部電極(+)
に引き寄せられて、内部から外部へと移動する。 【0030】なお、この際、塩素イオンのセメント硬化
体中の拡散速度は、一般には、アルカリ金属イオンなど
のカチオン系イオンの拡散速度よりも、数倍から十倍程
度大きいので、電解質溶液がコンクリート内部へと移動
しても、塩素イオンは外部へと容易に移動していく。 【0031】従って、コンクリートに腐食抑制剤をただ
単に塗布するだけで、内部への浸透をコンクリートの吸
湿や毛細管現象に頼るだけの従来の方法よりも、液体の
電気誘導という電気の「力」を利用して、強制的に電解質
溶液を移動させる本発明の方がより効果的であることが
理解できる。 【0032】本発明で電極間に流す電流は、コンクリー
ト表面積1m2当たり0.5〜10Aが好ましく、0.75〜7.5A
がより好ましく、1〜5Aが最も好ましい。 【0033】また、本発明で使用する電解質溶液をコン
クリートに与える方法としては、コンクリート表面に電
解質溶液を保持する容器を設けて、その中に、電解質溶
液を蓄える方法、又は、電解質溶液をパルプや布などの
吸着剤に吸着させるか、あるいは、保持させる方法など
が挙げられる。 【0034】以上のような方法で、塩素イオンを含有す
るコンクリートに電流を流し、電解質溶液をコンクリー
ト内部にまで浸透させるとともに、内部の塩素イオンを
外部へと導き、コンクリートから塩化物を取り除き、さ
らに、内部の鋼材の不動被膜を再形成して、「塩害」と
いう現象を解消することが可能となる。 【0035】さらに、電解質溶液に腐食抑制剤を用いる
ことにより、一度補修したコンクリート構造物に再度多
量の塩化物が浸入した場合でも鋼材の腐食が抑制され、
発錆現象が防止でき、その結果として塩害の被害を食い
止めることも可能となる。 【0036】 【実施例】以下、本発明の実施例にもとづいて説明す
る。 【0037】実施例1 普通セメント/砂を1/2、水・セメント比を60%と
し、塩化ナトリウムをセメント100重量部に対して、1.5
重量部を含有するモルタルを用いて、かぶり厚さが2cm
になるように、その中心にφ10mmの鋼棒を設置した、直
径5cm、高さ10cmの円柱体を作製した。この円柱体を材
令28日まで20℃80%RHの室内養生を行い、その後、この
円柱体の上下面をエポキシ系の塗料で塗布して電気的に
絶縁して試験体とした。この試験体に含有している塩化
ナトリウムの量は1,650mgである。この試験体を、図1
に示すように亜硝酸リチウム0.5mol/リットルの電解質溶液
の中に浸漬し、通電装置にて4週間、表1に示す電流密
度の直流を流した。なお、電解質溶液は各試験体1本に
つき2リットルとし、1週間毎に水の蒸発分だけ蒸留水
を加えた。通電終了時点でこの電解質溶液中に溶出した
塩素イオン濃度を分析し試験体から取り除いたNaCl重量
を計算した。結果を表1に示す。また、同様に8週間、
所定の電流密度の直流を流した時の結果を表1に併記す
る。 【0038】<使用材料> セメント :普通ポルトランドセメント、電気化学
工業社製 砂 :姫川産川砂 鋼棒 :磨き鋼棒 亜硝酸リチウム:日産化学工業社製商品名「LN−2
5」、pH=11.5、25%溶液 塩化ナトリウム:和光純薬工業社製、試薬1級 【0039】 【表1】 【0040】なお、表1で電流密度は試験体の電解質溶
液に浸漬している部分で、塗料で絶縁した部分を除く表
面積当たりの電流量を示す。 【0041】実施例2 電解質溶液の種類を表2のように変化させ、電流密度を
1.5A/m2とし、実施例1と同様の塩化物を含有する試験
体を用いて、直流電流を6週間通電し、含有塩分の大部
分を取り除くとともに、電解質溶液を試験体に浸透させ
た。その後、試験体を自然海水使用の塩水噴霧装置に入
れ、20℃の塩水を6時間噴霧した後60℃の温風乾燥を6
時間行う、噴霧−乾燥の繰り返しを3ヶ月間行った。3
ヶ月後に、試験体を割裂して、内部の磨き鋼棒の錆の具
合を観察した。結果を表2に併記する。 【0042】<使用材料> 亜硝酸カルシウム:日産化学工業社製 水酸化カルシウム:和光純薬工業社製、試薬1級 【0043】 【表2】 【0044】実施例3 腐食抑制剤として亜硝酸カルシウム水溶液を用いて、そ
の濃度を表3に示すように変化し、電流密度を2.0A/m2
としたこと以外は実施例2と同様に行い、試験体内部の
磨き鋼棒の錆の具合を観察した。結果を表3に併記す
る。 【0045】 【表3】【0046】実施例4 築後約10年経過しており、コンクリート内にかなりの塩
分を含有している、高さ2.5m、長さ10m、厚み25cmの鉄
筋コンクリート製の岩塩を貯蔵する部屋の壁を用いて試
験を行った。塩分の測定のために、この壁を1.5m間隔で
コアリングし、サンプルを取り、分析を行った。さら
に、このコンクリートを部分的にはつり、コンクリート
内部の鉄筋を内部電極とし、さらに、コンクリートの表
面に公称10mmの異形鉄筋で間隔15cmのメッシュを作りこ
の壁に固定し、亜硝酸リチウムの水溶液を含ませた紙パ
ルプを、メッシュを固定した壁に吹き付け外部の電極を
形成した。この内部電極と外部電極との間に、電流密度
1.25A/m2の直流電流を2.5ヶ月間かけて電解質溶液をコ
ンクリート内部へと電気的に浸透させるとともに内部の
塩素イオンを除去した。2.5ヶ月後、コンクリート表面
の外部電極と紙パルプとを取り除き、最初のコアリング
の位置が間隔の真中になるように、コンクリート壁を1.
5m間隔でコアリングしてコンクリートサンプルを取り出
し、その中に含まれている塩素量を分析した結果、全て
のコンクリートサンプルにおいて、その含有塩素量が通
電作業前の最初の状態の平均値の1/3以下に減少した
ことが確認できた。従って、塩害を受けているコンクリ
ートの健全化が可能となった。 【0047】 【発明の効果】本発明の方法を用いると、塩害を受けた
コンクリート構造物から塩素イオンを除去できるので、
鋼材の不動被膜の再形成が可能となる。従って、コン
クリートと鋼材との組み合わせによって、成り立ってい
るコンクリート構造物の耐久性をほぼ完ぺきに回復させ
ることが可能である。また、耐久性が回復したコンクリ
ート構造物が、その構造物が置かれている環境条件が変
化しないため、再度、塩素イオンが浸入したコンクリー
トに対しても、鋼材の不動被膜が保持されるので、発
錆からはじまる塩害劣化という現象を防ぐことが可能と
なり、従来にない信頼性の高い補修工法を提供すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】 図1は試験に用いた時の電流の通電方法を示す。 符号 1:磨き鋼棒 2:モルタル硬化体 3:容器 4:電解質溶液 5:コンクリートの表面電極 6:直流電源 7:可変抵抗器 8:電流計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−176287(JP,A) 特開 平2−302384(JP,A) 特開 平3−93681(JP,A) 特開 平3−93682(JP,A) 特開 平1−167288(JP,A) 特開 昭61−158880(JP,A) 特表 平4−504593(JP,A) 国際公開91/9153(WO,A1)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 塩素イオンを含有するコンクリート内部
    の鋼材を内部電極とし、コンクリートの表面部に設置し
    た電極を表面電極とし、コンクリートと該表面電極の間
    に、アルカリ性又は中性で、腐食抑制剤として濃度0.01
    〜10mol/リットルの亜硝酸のリチウム、カルシウム、マグネ
    シウム、又はアルミニウム塩を含有してなる電解質溶液
    を存在させ、該内部電極と表面電極の間に直流電流を流
    すことを特徴とする塩素イオンを含有するコンクリート
    の補修方法。
JP35923791A 1991-12-27 1991-12-27 コンクリートの補修方法 Expired - Lifetime JP3434522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35923791A JP3434522B2 (ja) 1991-12-27 1991-12-27 コンクリートの補修方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35923791A JP3434522B2 (ja) 1991-12-27 1991-12-27 コンクリートの補修方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05178678A JPH05178678A (ja) 1993-07-20
JP3434522B2 true JP3434522B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=18463464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35923791A Expired - Lifetime JP3434522B2 (ja) 1991-12-27 1991-12-27 コンクリートの補修方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3434522B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5391349A (en) * 1993-11-12 1995-02-21 Hansen; Charles N. Method for inhibiting corrosion of metal imbedded in concrete
US6398945B1 (en) 1999-07-22 2002-06-04 Infrastructure Repair Technologies, Inc. Method of treating corrosion in reinforced concrete structures by providing a uniform surface potential
JP2002340782A (ja) * 2001-05-14 2002-11-27 Okumura Corp コンクリート構造物の劣化予測方法
JP2003212674A (ja) * 2002-11-22 2003-07-30 Denki Kagaku Kogyo Kk コンクリートの補修方法
JP2006232559A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd コンクリートの電気防食工法
JP5080725B2 (ja) * 2005-05-30 2012-11-21 株式会社富士ピー・エス コンクリート構造物の電気化学的脱塩方法
JP5477643B2 (ja) * 2010-03-30 2014-04-23 独立行政法人産業技術総合研究所 カーボンナノチューブ、アルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩、イオン液体及びポリマーから構成される電極膜、固体電解質膜、アクチュエータ素子
CN109881635A (zh) * 2019-04-10 2019-06-14 北京中科行运科技有限公司 一种用于混凝土盐害破坏的电化学修复装置
CN114538957B (zh) * 2021-12-22 2023-03-31 同济大学 一种电场诱导钙矾石修复混凝土裂缝的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05178678A (ja) 1993-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hansson et al. Corrosion of reinforcing bars in concrete
JP3434522B2 (ja) コンクリートの補修方法
WO2002033148A1 (en) Cathodic protection of steel in reinforced concrete with electroosmotic treatment
Muralidharan et al. Competitive role of inhibitive and aggressive ions in the corrosion of steel in concrete
Bolzoni et al. Corrosion inhibitors in reinforced concrete structures Part 2–Repair system
JP3438960B2 (ja) コンクリートの補修方法
EP0305393A1 (en) INHIBITION OF CORROSION IN REINFORCED CONCRETE.
US6387244B1 (en) Cathodic protection of reinforced concrete with impregnated corrosion inhibitor
JP2003129262A (ja) コンクリート鋼材の防食用具電気防食用部品
JPH09142959A (ja) コンクリート構造物の再生方法
JP3449625B2 (ja) 中性化したコンクリートの補修方法
BETON Corrosion of stainless steel reinforcement in cracked concrete
Otero et al. Electrochemical chloride removal from reinforced concrete structures and its ability to repassivate prerusted steel surfaces
Polder Electrochemical techniques for corrosion protection and maintenance
JP6622372B1 (ja) コンクリート構造物の防食工法
JP3361387B2 (ja) コンクリート再生用電解質材及びその再生方法
JPH05294758A (ja) 塩分を含有するコンクリートの補修方法
JP3434030B2 (ja) コンクリートの処理方法
JP3325322B2 (ja) コンクリートの再生方法
JPH082982A (ja) コンクリートの補修方法
JP3797675B2 (ja) 中性化した部分を有するコンクリートのアルカリ度の回復方法
ES2537602B1 (es) Disolución inhibidora de la corrosión en elementos de acero
JP3325316B2 (ja) コンクリートの再生方法
JPH07109186A (ja) コンクリート再生用電解質材及びコンクリートの再生方法
Hartt et al. Influence of Premeability Reducing and Corrosion Inhibiting Admixtures in Concrete Upon Initiation of Salt Induced Embedded Steel Corrosion

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9