JP6621108B2 - 清掃ブラシ用パイル織物 - Google Patents

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Description

本発明は、布帛や衣服、シーツ等の表面に付着している塵埃を拭き取るために握り柄付きブラシ支桿や回転ブラシ円筒に装着して使用される清掃ブラシ用パイル織物、及び、パイル織物に関するものである。
清掃ブラシ用パイル織物は、シーツ等の表面を撫でるとき、そのシーツ等の表面に付着している塵埃を掬い上げることが出来るように、パイルを一定方向に伏倒しヒートセットして構成されている(例えば、特許文献1,2,3,4参照)。
実公昭41−17022号公報 実公昭46−30686号公報 特公昭56−06762号公報 特許第3439459号公報
パイルを一定方向に伏倒しヒートセットすることは可能であっても、全てのパイル織物のパイルの伏倒方向を一定に揃えることは難しく、その伏倒セット方向にバラツキが生じる。
特に、厚手のパイル織物では、パイル層が断熱層になるので、パイル表面からパイル根元まで一定温度でヒートセットすることは難しく、セット温度にバラツキが生じる。
そしてパイル密度が緻密なパイル織物では、隣り合う一方のパイルが他方のパイルを支えることになるので、パイルを強く傾斜させることは難しくなる。
そこで本発明は、パイルの傾斜方向や傾斜角度にバラツキがなく、品質が安定した清掃ブラシ用パイル織物を得ることを目的とする。
本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物は、(イ) 縮率の少ない芯経糸31と縮率の多い締経糸32が形成する開口に順次打ち込まれる緯糸が、芯経糸31の上側と下側に織り分けられ、締経糸32によって芯経糸31へと締め付けられて地組織を構成しており、(ロ) その地組織に織り込まれるパイル糸が、経糸方向54において前後する先端側緯糸12と中間緯糸41と後端側緯糸22との少なくとも3本の緯糸12・41・22によって地組織に係止され、芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12の下を潜り抜けて先端側パイル片11を起立すると共に、芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22の下を潜り抜けて後端側パイル片21を起立し、 その先端側パイル片11から後端側緯糸22へと続くパイル糸の沈み糸53が中間緯糸41の上を越えるファーストパイル52を構成しており、(ハ) 芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12の下を潜り抜けて起立する先端側パイル片11は、その先端側緯糸12に前後して芯経糸31の上側に織り込まれた先端側隣接緯糸13と先端側緯糸12との間を通過して起立しており、(ニ) 芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22の下を潜り抜けて起立する後端側パイル片21は、その後端側緯糸22に前後して芯経糸31の下側に織り込まれた後端側隣接緯糸23と後端側緯糸22との間を通過して起立しており、(ホ) 先端側パイル片11は、芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12を中心として先端側隣接緯糸13から離れる方向である経糸方向54の後方寄りに傾斜しており、(へ) 後端側パイル片21は、芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22を中心として後端側緯糸22から離れる方向である経糸方向54の後方寄りに傾斜し、中間緯糸41のうち、先端側緯糸12に最も近い中間緯糸41は、芯経糸31の下側に織り込まれていると同時に、締経糸32は、前記先端側緯糸12に最も近い中間緯糸41の下を潜り抜けていることを第1の特徴とする(図1,図2,図3,図4参照)。
従って、本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物の第1の要件は、地組織が芯経糸31の上側と下側に緯糸が織り分けられた二層構造になっていること、即ち、図4に拡大して図示するように、縮率の少ない芯経糸31は地組織において緊張状態になる一方、縮率の多い締経糸32は地組織において弛緩状態になるので、芯経糸31と締経糸32が形成する開口に順次打ち込まれる緯糸は緊張状態にある芯経糸31の上側と下側に織り分けられ、その結果、地組織が芯経糸31の上側と下側に緯糸が織り分けられた二層構造になる点にある。
尚、本発明において、『経糸の縮率』とは、経糸方向における織物の一定の長さ分(X)に対する織り込まれた経糸の長さ(Y)と織物の一定の長さ分(X)との差(Z=Y−X)の比率(ε=100×Z/X)を意味し、芯経糸の縮率(ε1)が締経糸の縮率(ε2)よりも少ない(ε1<ε2)とは、織物の一定の長さ分(X)を織成するために必要とされる締経糸の量(持ち掛かり量)が芯経糸の量(持ち掛かり量)よりも多いことを意味し、その織物の一定の長さ分(X)において芯経糸よりも締経糸が大きく曲折しており、締経糸に比して芯経糸の曲折が少なく一直線状に織り込まれていることを意味する。
本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物の第2の要件は、芯経糸31の上側と下側に織り分けられた緯糸が締経糸32によって芯経糸31へと締め付けられていること、即ち、その二層構造を構成している地組織において、芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12は締経糸32に吊り上げられるように芯経糸31へと締め付けられ、芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22は締経糸32に押し下げられるように芯経糸31へと締め付けられる点にある。
本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物の第3の要件は、パイル糸がファーストパイル(fast pile)を形成していること、即ち、パイル糸33は、経糸方向54において前後する先端側緯糸12と中間緯糸41と後端側緯糸22との少なくとも3本の緯糸12・41・22によって地組織に係止され、その先端側パイル片11が先端側緯糸12の下を潜り抜けて起立し、後端側パイル片21が後端側緯糸22の下を潜り抜けて起立し、その先端側パイル片11と後端側パイル片21を結ぶパイル糸の沈み糸53が中間緯糸41の上を越えてファーストパイル52を構成している点にある。
本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物の第4の要件は、先端側緯糸12を回転中心として経糸方向54の後方寄りへと押し倒す方向に先端側パイル片11に作用する回転モーメント、つまり、図4に示す先端側パイル片11に右回りに作用する回転モーメント、即ち、先端側パイル片11は、芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12の下を潜り抜け、経糸方向54において前後する先端側隣接緯糸13と先端側緯糸12との間を通過して起立しており、その通過する先端側隣接緯糸13が芯経糸31の上側に織り込まれて芯経糸31の上側に突き出た高位置にある一方、先端側パイル片11が潜り抜ける先端側緯糸12が芯経糸31の下側に織り込まれて芯経糸31の下側に落ち込んだ窪みの低位置にあるため、先端側パイル片11には高位置にある先端側隣接緯糸13に押し倒される方向に回転モーメントが作用し、低位置にある先端側緯糸12が先端側隣接緯糸13から作用する回転モーメントの回転中心となり、先端側隣接緯糸13から離れる経糸方向54の後方寄りへと先端側パイル片11が傾斜することになる点にある。
本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物の第5の要件は、後端側隣接緯糸23を回転中心として経糸方向54の後方寄りへと押し倒す方向に後端側パイル片21に作用する回転モーメント、つまり、図4に示す後端側パイル片21に右回りに作用する回転モーメント、即ち、後端側パイル片21は、芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22の下を潜り抜け、経糸方向54において前後する後端側隣接緯糸23と後端側緯糸22との間を通過して起立しており、その通過する後端側緯糸22が芯経糸31の上側に織り込まれて芯経糸31の上側に突き出た高位置にある一方、その高位置にある後端側緯糸22に前後する後端側隣接緯糸23が芯経糸31の下側に織り込まれて芯経糸31の下側に落ち込んだ窪みの低位置にあるため、後端側パイル片21には高位置にある後端側緯糸22に押し倒される方向に回転モーメントが作用し、低位置にある後端側隣接緯糸23が後端側緯糸22から作用する回転モーメントの回転中心となり、後端側緯糸22から離れる経糸方向54の後方寄りへと後端側パイル片21が傾斜することになる点にある。
尚、本発明において、『先端側』および『後端側』とは、地組織に織り込まれて3本以上の緯糸の間をW字状に曲折して地組織に係止されるファーストパイルの沈み糸の両端から起立している一対のパイル片を『一端のパイル片』および『他端のパイル片』と称して区別するときは、何れが『一端』で何れが『他端』なのか混同する虞があり、その混同を回避するためにファーストパイルの両端の一対のパイル片を『先端側のパイル片』および『後端側のパイル片』と称して区別するための用語であり、その『先端側』および『後端側』との用語は、W字状に地組織に織り込まれる3本以上の緯糸の打ち込み順序やパイル織物の製織順序を意味しない。
尚又、本発明において、『芯経糸の上側』および『芯経糸の下側』とは、パイル面を上向きにテーブルに水平に載せたパイル織物の芯経糸を基準とする『芯経糸のパイル面側』を『芯経糸の上側』を意味し、又、『芯経糸のパイル面とは反対側となる裏側』を『芯経糸の下側』を意味する用語であり、その『芯経糸の上側』および『芯経糸の下側』との用語は、水平に織成されるパイル織物の製織過程において順次打ち込まれる複数本の緯糸の上下の位置関係を意味しない。
本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、中間緯糸41のうち、後端側緯糸22に最も近い中間緯糸41は、芯経糸31の下側に織り込まれていると同時に、締経糸32は、前記後端側緯糸22に最も近い中間緯糸41の下を潜り抜けている点にある。
本発明に係る清掃ブラシ用パイル織物の第3の特徴は、上記第1又は2の特徴に加えて、(ト) ファーストパイルが形成されない無パイル部51とファーストパイル52が芯経糸31と締経糸32に沿って経糸方向54に交互に形成されており、(チ) ファーストパイル52の先端側緯糸12に前後する先端側隣接緯糸13と後端側緯糸22に前後する後端側隣接緯糸23が、それぞれファーストパイル52に前後する無パイル部51・51を構成している点にある(図9,図10,図11,図12参照)。
本発明に係るパイル織物の第の特徴は、縮率の少ない芯経糸31と縮率の多い締経糸32が形成する開口に順次打ち込まれる緯糸が、芯経糸31の上側と下側に織り分けられて地組織を構成しており、その地組織に織り込まれるパイル糸が、経糸方向54において前後する先端側緯糸12と中間緯糸41と後端側緯糸22との少なくとも3本の緯糸12・41・22によって地組織に係止され、芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12の下を潜り抜けて先端側パイル片11を起立すると共に、芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22の下を潜り抜けて後端側パイル片21を起立し、その先端側パイル片11から後端側緯糸22へと続くパイル糸の沈み糸53が中間緯糸41の上を越えるファーストパイル52を構成しており、芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12の下を潜り抜けて起立する先端側パイル片11は、その先端側緯糸12に前後して芯経糸31の上側に織り込まれた先端側隣接緯糸13と先端側緯糸12との間を通過して起立しており、芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22の下を潜り抜けて起立する後端側パイル片21は、その後端側緯糸22に前後して芯経糸31の下側に織り込まれた後端側隣接緯糸23と後端側緯糸22との間を通過して起立しており、先端側パイル片11は、芯経糸31の下側に織り込まれた先端側緯糸12を中心として先端側隣接緯糸13から離れる方向である経糸方向54の後方寄りに傾斜しており、後端側パイル片21は、芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22を中心として後端側緯糸22から離れる方向である経糸方向54の後方寄りに傾斜し、先端側パイル片11と後端側パイル片21の傾斜角度は、20度以上70度以下であり、中間緯糸41のうち、先端側緯糸12に最も近い中間緯糸41は、芯経糸31の下側に織り込まれていると同時に、 締経糸32は、前記先端側緯糸12に最も近い中間緯糸41の下を潜り抜けている点にある。
本発明に係るパイル織物の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、中間緯糸41のうち、後端側緯糸22に最も近い中間緯糸41は、芯経糸31の下側に織り込まれていると同時に、締経糸32は、前記後端側緯糸22に最も近い中間緯糸41の下を潜り抜けている点にある。
本発明の清掃ブラシ用パイル織物のパイル片には、それが先端側パイル片11であっても後端側パイル片21であっても、そのパイル片を挟み持つ前後の緯糸、即ち、先端側パイル片11にあっては先端側隣接緯糸13と先端側緯糸12、後端側パイル片21にあっては後端側緯糸22と後端側隣接緯糸23が、それぞれ芯経糸31の上側と下側、つまり、高位置と低位置に織り分けられており、その低位置の緯糸(先端側緯糸12および後端側隣接緯糸23)を回転中心として、高位置の緯糸(先端側隣接緯糸13および後端側緯糸22)からパイル片(先端側パイル片11および後端側パイル片21)を経糸方向54の後方寄りへと押し倒す本発明の第4と第5の要件である回転モーメント、即ち、図4における右回りの回転モーメントが作用する。
従って、本発明によると、押し倒してヒートセットするまでもなく、地組織との係合構造からしてパイル片は一定方向に傾斜し、その傾斜方向や傾斜角度にバラツキがなく品質が安定した清掃ブラシ用パイル織物が得られる。
そして、本発明によると、地組織が第1の要件である二層構造を成し、緯糸が第2の要件である締経糸32によって芯経糸31へと締め付けられており、パイル糸が第3の要件であるファーストパイル52を形成しているので、パイルの起立形状が安定し、パイルの抜糸強度が強く、耐久性に優れた清掃ブラシ用パイル織物が得られる。
ファーストパイル52を地組織に係止するために必要とされる緯糸の数は、先端側緯糸12と中間緯糸41と後端側緯糸22との3本であればよいが、図1と図2と図3と図4に図示するパイル織物のように中間緯糸41の数を増やして4本以上にすることも出来る。
その場合、ファーストパイル52を形成するためには、複数本の中間緯糸41a・41b・41c・41d………の少なくとも1本の中間緯糸の上をパイル糸の沈み糸53が越えるようにする。
そのようにパイル糸の沈み糸53が何れか1本の中間緯糸の上を越える限り、パイル糸の沈み糸53が他の何れの中間緯糸の上を越えるか越えないかは不問とされる。
図1に、二重丸『◎』を示す組織点は、緯糸の上を越えるか越えないかが不問とされる組織点を示す。
図6は、1本の芯経糸31と1本の締経糸32との2本一組の地経糸に対して2本一組のパイル糸33a・33bが配置され、それらの経糸が最少単位である3本の緯糸12・41・22に交絡する織組織図であり、図7は、図6の織組織に従って織成されるパイル織物の側面図であり、図8は、図6の織組織に従って織成されるパイル織物の斜視図である。
図6と図7と図8が図示するように、2本一組の地経糸、即ち、1本の芯経糸31と1本の締経糸32に対して2本一組のパイル糸33a・33bが配置され、その第1のパイル糸33aによって構成されたファーストパイル52と第2のパイル糸33bによって構成されたファーストパイル52とは経糸方向54に交互して連続している。
その第1のパイル糸33aによって構成されたファーストパイルの後端側パイル片21と第2のパイル糸33bによって構成されたファーストパイルの先端側パイル片11は経糸方向54において隣接しており、第1のパイル糸33aによって構成されたファーストパイルの後端側パイル片21を係止する後端側緯糸22は第2のパイル糸33bによって構成されたファーストパイルの先端側パイル片11を係止する先端側緯糸12に前後する先端側隣接緯糸13に該当し、第2のパイル糸33bによって構成されたファーストパイルの後端側パイル片21を係止する後端側緯糸22は第1のパイル糸33aによって構成されたファーストパイルの先端側パイル片11を係止する先端側緯糸12に前後する後端側隣接緯糸23に該当する位置関係にある。
同様に、第2のパイル糸33bによって構成されたファーストパイルの後端側パイル片21は第1のパイル糸33aによって構成されたファーストパイルの先端側パイル片11は経糸方向54において隣接しており、第1のパイル糸33aによって構成されたファーストパイルの後端側パイル片21を係止する後端側緯糸22は第2のパイル糸33bによって構成されたファーストパイルの先端側パイル片11を係止する先端側緯糸12に前後する先端側隣接緯糸13に該当し、第2のパイル糸33bによって構成されたファーストパイルの後端側パイル片21を係止する後端側緯糸22は第1のパイル糸33aによって構成されたファーストパイルの先端側パイル片11を係止する先端側緯糸12に前後する後端側隣接緯糸23に該当する位置関係にある。
図9と図10と図11と図12は、図6と図7と図8が図示するファーストパイル52と同様に、最少単位である3本の緯糸12・41・22によって地組織に係止されたファーストパイル52を図示する。
しかし、図9と図10と図11と図12が図示するパイル織物は、図6と図7と図8が図示するパイル織物と異なり、2本一組の地経糸、即ち、1本の芯経糸31と1本の締経糸32に対して1本のパイル糸33が配置され、その隣り合う2本の各パイル糸33a・33bとそれら2本の各パイル糸33a・33bにそれぞれ配置された芯経糸31と1本の締経糸32が交絡して構成する組織図は、3杼打運動分(3 picking motion)だけ杼打位相を異にしている。
即ち、図9と図10と図11と図12が図示するパイル織物において、隣り合う2本のパイル糸の中の第1のパイル糸33aが3本一組の緯糸12b・41・22bに係止されたファーストパイル52を形成するとき、隣り合う第2のパイル糸33bは3本一組の緯糸12b・41・22bに交絡することなく無パイル部51を形成し、3杼打運動分だけ杼打位相が変化して第1のパイル糸33aが3本一組の緯糸12a・41・22aに交絡することなく無パイル部51を形成するとき、第2のパイル糸33bは3本一組の緯糸12a・41・22aに係止されたファーストパイル52を形成する。
その結果、図12が図示するように、隣り合う第1のパイル糸33aと第2のパイル糸33bは、それぞれファーストパイルが形成されない無パイル部51とファーストパイル52を芯経糸31と締経糸32に沿って経糸方向54に交互に形成し、且つ、第1のパイル糸33aの形成する無パイル部51と第2のパイル糸33bの形成するファーストパイル52、および、第1のパイル糸33aの形成するファーストパイル52と第2のパイル糸33bの形成する無パイル部51がそれぞれ緯糸に沿った緯糸方向55に交互に形成されることになる。
図10は、図9の組織図の断面E−Fに現れるパイル織物の側面図であり、第1のパイル糸33aが交互に形成する無パイル部51とファーストパイル52の側面を図示し、図11は、図9の組織図の断面G−Hに現れるパイル織物の側面図であり、第2のパイル糸33bが交互に形成する無パイル部51とファーストパイル52の側面を図示する。
図6と図7と図8が図示するパイル織物に対比して明らかな通り、図9と図10と図11と図12が図示するパイル織物では、各ファーストパイル52の先端側パイル片11と後端側パイル片21と経糸方向54において隣り合うファーストパイル52の間は無パイル部51になっており、各ファーストパイル52の先端側パイル片11と後端側パイル片21は経糸方向54において隣り合う何れのファーストパイル52にも触れ合っておらず、従って、各ファーストパイル52の先端側パイル片11と後端側パイル片21は経糸方向54において隣り合う何れのファーストパイル52にも支えられていない。
従って、図6と図7と図8が図示するパイル織物とは異なり、図9と図10と図11と図12が図示するパイル織物では、各ファーストパイル52の先端側パイル片11と後端側パイル片21に本発明の第4と第5の要件である回転モーメント、即ち、図4における右回りの回転モーメントが作用するとき、その回転モーメントの作用は経糸方向54において隣り合う何れのファーストパイル52にも妨げられない。
従って、本発明によると、押し倒してヒートセットするまでもなく、地組織との係合構造からしてパイル片は一定方向に傾斜し、その傾斜方向や傾斜角度にバラツキがなく品質が安定した清掃ブラシ用パイル織物が確実に得られる。
又、図6と図7と図8が図示するパイル織物に対比して明らかな通り、図9と図10と図11と図12が図示するパイル織物では、各ファーストパイル52の先端側パイル片11と後端側パイル片21と緯糸方向55において隣り合うファーストパイル52の間も無パイル部51になっており、各ファーストパイルの先端側パイル片11と後端側パイル片21は緯糸方向55において隣り合う何れのファーストパイル52にも支えられない。
従って、本発明によると、押し倒してヒートセットするまでもなく、地組織との係合構造からしてパイル片は一定方向に傾斜し、その傾斜方向や傾斜角度にバラツキがなく品質が安定した清掃ブラシ用パイル織物が確実に得られる。
従って、芯経糸31と締経糸32に沿って経糸方向54にファーストパイル52が形成されているパイル列と、芯経糸31と締経糸32に沿って経糸方向54にファーストパイルが形成されていない無パイル列を、経糸方向54に続くストライプ縞模様状に形成するときは、各パイル列の各ファーストパイルの先端側パイル片11と後端側パイル片21は緯糸方向55において隣り合う何れのファーストパイル52にも支えられないフリーの状態になる。
従って、本発明によると、押し倒してヒートセットするまでもなく、地組織との係合構造からしてパイル片は一定方向に傾斜し、その傾斜方向や傾斜角度にバラツキがなく品質が一層安定した清掃ブラシ用パイル織物が確実に得られることになる。
本発明の清掃ブラシ用パイル織物の組織図である。 図1の組織図に従う製織過程での本発明の清掃ブラシ用パイル織物の側面図である。 図1の組織図に従って織成された本発明の清掃ブラシ用パイル織物の斜視図である。 図1の組織図に従って織成された本発明の清掃ブラシ用パイル織物の拡大側面図である。 図1の組織図に従って織成された本発明の清掃ブラシ用パイル織物の変形例の側面図である。 本発明の清掃ブラシ用パイル織物の組織図である。 図6の組織図に従う製織過程での本発明の清掃ブラシ用パイル織物の側面図である。 図6の組織図に従って織成された本発明の清掃ブラシ用パイル織物の斜視図である。 本発明の清掃ブラシ用パイル織物の組織図である。 図9の組織図に従う製織過程での本発明の清掃ブラシ用パイル織物の図9の組織図の断面E−Fで示す箇所での側面図である。 図9の組織図に従う製織過程での本発明の清掃ブラシ用パイル織物の図9の組織図の断面G−Hで示す箇所での側面図である。 図9の組織図に従って織成された本発明の清掃ブラシ用パイル織物の斜視図である。
ダブルモケット織機を使用すると、上下二重にして2枚のパイル織物を同時に織成することが出来る。
図2と図7と図10と図11は、それぞれ上下二重に織成される2枚のパイル織物の製織過程での側面図であり、その各図の分図(a)が図示するパイル織物と分図(b)が図示するパイル織物とは、それらを連結しているパイル糸を上下のパイル織物の間でセンターカットして2枚のパイル織物に分割されて取り出される。
図3は、図2の分図(a)が図示するパイル織物の斜視図である。
図8は、図7の分図(a)が図示するパイル織物の斜視図である。
図12は、図10の分図(a)と図11の分図(a)が図示するパイル織物の斜視図である。
図2の分図(b)が図示するパイル織物の斜視図は図3が図示するパイル織物の斜視図と同じになり、図7の分図(b)が図示するパイル織物の斜視図は図8が図示するパイル織物の斜視図と同じになり、又、図10の分図(b)と図11の分図(b)が図示するパイル織物の斜視図は図12が図示するパイル織物の斜視図と同じになるので、それらの分図(b)が図示するパイル織物の斜視図は割愛されている。
前記の通り、ファーストパイル52を地組織に係止するために必要とされる緯糸の数は、先端側緯糸12と中間緯糸41と後端側緯糸22との3本であればよいが、図1と図2と図3と図4に図示するパイル織物のように中間緯糸41の数を増やして4本以上にすることも出来る。
従って、ファーストパイル52を形成するためには、複数本の中間緯糸41a・41b・41c・41d………の少なくとも1本の中間緯糸の上をパイル糸の沈み糸53が越えるようにすることが出来る。
そのようにパイル糸の沈み糸53が何れか1本の中間緯糸の上を越える限り、図1の組織図の組織点に二重丸『◎』で示すように、パイル糸の沈み糸53が他の何れの中間緯糸の上を越えるか越えないかは不問とされる。
図5分図(a)は、図2と図3と図4に図示するパイル織物の複写図であり、先端側緯糸12と後端側緯糸22の間には7本の中間緯糸41a・41b・41c・41d・41e・41f・41gが、中間緯糸41aは芯経糸31の下側に織り込まれて締経糸32によって芯経糸31へと吊り上げられ、中間緯糸41bは芯経糸31の上側に織り込まれて締経糸32によって芯経糸31へと押し付けられ、中間緯糸41cは芯経糸31の上側に織り込まれて沈み糸53によって芯経糸31へと押し付けられ、中間緯糸41dは芯経糸31の下側に織り込まれて締経糸32と沈み糸53によって芯経糸31へと吊り上げられ、中間緯糸41eは芯経糸31の上側に織り込まれて締経糸32によって芯経糸31へと押し付けられ、中間緯糸41fは芯経糸31の下側に織り込まれて沈み糸53によって芯経糸31へと吊り上げられ、中間緯糸41gは芯経糸31の下側に織り込まれて締経糸32によって芯経糸31へと吊り上げられている。
このように図5分図(a)が示すパイル織物のファーストパイル52は、先端側緯糸12と7本の中間緯糸41a・41b・41c・41d・41e・41f・41gと後端側緯糸22との合計9本の緯糸によって地組織に係止されている。
しかし、地組織が二層構造を成す第1の要件と、締経糸32が緯糸を芯経糸31に締め付ける第2の要件と、パイル糸がファーストパイル52を形成する第3の要件と、先端側パイル片11と後端側パイル片21に作用する回転モーメントとの第4と第5の要件との五つの要件を満たす限り本発明の目的は達成される。
その限りにおいて、ファーストパイルを地組織に係止するために必要とされる緯糸の数は3本であってもよい。
従って、図5分図(a)が図示する合計9本の緯糸によって地組織に係止された1個のファーストパイルは、図5分図(b)と図5分図(c)と図5分図(d)および図5分図(e)が示すように、その沈み糸53を分断して2個以上のファーストパイルに分割することが出来る。
即ち、図5分図(b)では中間緯糸41cと41fの間で沈み糸が分断され、後端側パイル片が中間緯糸41cを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52cと先端側パイル片が中間緯糸41fを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52dに分割されている。
この場合、中間緯糸41cは先方ファーストパイル52cの後端側緯糸22となり、
中間緯糸41dは先方ファーストパイル52cの後端側隣接緯糸23となる一方、中間緯糸41fは後方ファーストパイル52dの先端側緯糸12となり、中間緯糸41eは後方ファーストパイル52dの先端側隣接緯糸13となる。
図5分図(c)では中間緯糸41eと41fの間で沈み糸が分断され、後端側パイル片が中間緯糸41eを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52eと先端側パイル片が中間緯糸41fを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52fに分割されている。
この場合、中間緯糸41eは先方ファーストパイル52cの後端側緯糸22となり、
中間緯糸41fは先方ファーストパイル52cの後端側隣接緯糸23となる一方、中間緯糸41fは後方ファーストパイル52dの先端側緯糸12となり、中間緯糸41eは後方ファーストパイル52dの先端側隣接緯糸13となる。
図5分図(d)では中間緯糸41cと41dの間で沈み糸が分断され、後端側パイル片が中間緯糸41cを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52gと先端側パイル片が中間緯糸41dを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52hに分割されている。
この場合、中間緯糸41cは先方ファーストパイル52cの後端側緯糸22となり、
中間緯糸41dは先方ファーストパイル52cの後端側隣接緯糸23となる一方、中間緯糸41dは後方ファーストパイル52dの先端側緯糸12となり、中間緯糸41cは後方ファーストパイル52dの先端側隣接緯糸13となる。
図5分図(e)では中間緯糸41cと41dの間で沈み糸が分断され、後端側パイル片が中間緯糸41cを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52iと先端側パイル片が中間緯糸41dを潜り抜けて起立する先方ファーストパイル52jに分割されている。
この場合、中間緯糸41cは先方ファーストパイル52cの後端側緯糸22となり、
中間緯糸41dは先方ファーストパイル52cの後端側隣接緯糸23となる一方、中間緯糸41dは後方ファーストパイル52dの先端側緯糸12となり、中間緯糸41cは後方ファーストパイル52dの先端側隣接緯糸13となる。
図5分図(b)と図5分図(c)と図5分図(d)および図5分図(e)が示すように、地組織が二層構造を成す第1の要件と、締経糸32が緯糸を芯経糸31に締め付ける第2の要件と、パイル糸がファーストパイル52を形成する第3の要件と、先端側パイル片11と後端側パイル片21に作用する回転モーメントとの第4と第5の要件との五つの要件を満たす限り本発明の目的は達成され、ファーストパイルと地組織は特定の形態に限定されない。
地組織が二層構造を成す第1の要件と、締経糸32が緯糸を芯経糸31に締め付ける第2の要件と、パイル糸がファーストパイル52を形成する第3の要件と、先端側パイル片11と後端側パイル片21に作用する回転モーメントとの第4と第5の要件との五つの要件を満たす限り本発明の目的は達成されるが、先端側パイル片11と後端側パイル片21の毛並を揃えるために、パイル面を一定方向に撫でて毛並を揃え、先端側パイル片11と後端側パイル片21の傾斜をヒートセットすることも出来、そのようなパイル面の仕上げ方法は本発明の目的を損なうことにはならない。
芯経糸31の縮率を締経糸32の縮率よりも少なくするために、芯経糸31に締経糸32の繊維よりも収縮し易い高収縮性繊維を使用し、パイル織物の仕上工程で芯経糸31の収縮性を発現させ、パイル織物を構成している芯経糸31の縮率を少なくすることも出来る。
その場合、芯経糸31の収縮性は、熱収縮性であってもよいし、水や溶液の吸収膨潤による溶液吸収収縮性であってもよい。
尚、本発明において、先端側パイル片11と後端側パイル片21の傾斜方向である『芯経糸31の上側に織り込まれた後端側緯糸22を中心として後端側緯糸22から離れる方向である経糸方向54の後方寄り』とは、経糸方向54に沿う方向の他、経糸方向54を挟んで左右緯方向の何れかに0度以上60度以下に向いた方向も含み、好ましくは経糸方向54を挟んで左右緯方向の何れかに0度以上50度以下に向いた方向、更に好ましくは経糸方向54を挟んで左右緯方向の何れかに0度以上45度以下に向いた方向としても良い。
又、本発明において、先端側パイル片11と後端側パイル片21の傾斜角度は、20度以上70度以下でも良く、好ましくは25度以上65度以下、更に好ましくは30度以上60度以下でも構わない。
本発明の清掃ブラシ用パイル織物は、握り柄付きブラシ支桿や回転ブラシ円筒に装着して使用することが出来る。
本発明の清掃ブラシ用パイル織物は、布帛表面の塵埃拭き取り、衣服表面の塵埃拭き取り、シーツ表面の塵埃拭き取り、ソファやベッド表面の塵埃拭き取り、座席表面の塵埃拭き取り、液晶パネル表面の塵埃拭き取り、プラスチックフィルム表面の塵埃拭き取り、金属シート表面の塵埃拭き取りに使用することが出来、電気掃除機のノズルにおける吸込口の周辺に用いるなど、空気等の気体の吸込口周辺や、その他、塵芥を掃き取る何れの製品にも利用可能である。
11:先端側パイル片
12:先端側緯糸
13:先端側隣接緯糸
21:後端側パイル片
22:後端側緯糸
23:後端側隣接緯糸
31:芯経糸
32:締経糸
33:パイル糸
41:中間緯糸
51:無パイル部
52:ファーストパイル
53:沈み糸
54:経糸方向
55:緯糸方向

Claims (5)

  1. (イ) 縮率の少ない芯経糸(31)と縮率の多い締経糸(32)が形成する開口に順次打ち込まれる緯糸が、芯経糸(31)の上側と下側に織り分けられ、締経糸(32)によって芯経糸(31)へと締め付けられて地組織を構成しており、
    (ロ) その地組織に織り込まれるパイル糸が、経糸方向(54)において前後する先端側緯糸(12)と中間緯糸(41)と後端側緯糸(22)との少なくとも3本の緯糸(12・41・22)によって地組織に係止され、芯経糸(31)の下側に織り込まれた先端側緯糸(12)の下を潜り抜けて先端側パイル片(11)を起立すると共に、芯経糸(31)の上側に織り込まれた後端側緯糸(22)の下を潜り抜けて後端側パイル片(21)を起立し、その先端側パイル片(11)から後端側緯糸(22)へと続くパイル糸の沈み糸(53)が中間緯糸(41)の上を越えるファーストパイル(52)を構成しており、
    (ハ) 芯経糸(31)の下側に織り込まれた先端側緯糸(12)の下を潜り抜けて起立する先端側パイル片(11)は、その先端側緯糸(12)に前後して芯経糸(31)の上側に織り込まれた先端側隣接緯糸(13)と先端側緯糸(12)との間を通過して起立しており、
    (ニ) 芯経糸(31)の上側に織り込まれた後端側緯糸(22)の下を潜り抜けて起立する後端側パイル片(21)は、その後端側緯糸(22)に前後して芯経糸(31)の下側に織り込まれた後端側隣接緯糸(23)と後端側緯糸(22)との間を通過して起立しており、
    (ホ) 先端側パイル片(11)は、芯経糸(31)の下側に織り込まれた先端側緯糸(12)を中心として先端側隣接緯糸(13)から離れる方向である経糸方向(54)の後方寄りに傾斜しており、
    (へ) 後端側パイル片(21)は、芯経糸(31)の上側に織り込まれた後端側緯糸(22)を中心として後端側緯糸(22)から離れる方向である経糸方向(54)の後方寄りに傾斜し
    中間緯糸(41)のうち、先端側緯糸(12)に最も近い中間緯糸(41)は、芯経糸(31)の下側に織り込まれていると同時に、
    締経糸(32)は、前記先端側緯糸(12)に最も近い中間緯糸(41)の下を潜り抜けている清掃ブラシ用パイル織物。
  2. 中間緯糸(41)のうち、後端側緯糸(22)に最も近い中間緯糸(41)は、芯経糸(31)の下側に織り込まれていると同時に、
    締経糸(32)は、前記後端側緯糸(22)に最も近い中間緯糸(41)の下を潜り抜けている請求項1の清掃ブラシ用パイル織物。
  3. (ト) ファーストパイルが形成されない無パイル部(51)とファーストパイル(52)が芯経糸(31)と締経糸(32)に沿って経糸方向(54)に交互に形成されており、
    (チ) ファーストパイル(52)の先端側緯糸(12)に前後する先端側隣接緯糸(13)と後端側緯糸(22)に前後する後端側隣接緯糸(23)が、それぞれファーストパイル(52)に前後する無パイル部(51・51)を構成している請求項1又は2の清掃ブラシ用パイル織物。
  4. 縮率の少ない芯経糸(31)と縮率の多い締経糸(32)が形成する開口に順次打ち込まれる緯糸が、芯経糸(31)の上側と下側に織り分けられて地組織を構成しており、
    その地組織に織り込まれるパイル糸が、経糸方向(54)において前後する先端側緯糸(12)と中間緯糸(41)と後端側緯糸(22)との少なくとも3本の緯糸(12・41・22)によって地組織に係止され、芯経糸(31)の下側に織り込まれた先端側緯糸(12)の下を潜り抜けて先端側パイル片(11)を起立すると共に、芯経糸(31)の上側に織り込まれた後端側緯糸(22)の下を潜り抜けて後端側パイル片(21)を起立し、その先端側パイル片(11)から後端側緯糸(22)へと続くパイル糸の沈み糸(53)が中間緯糸(41)の上を越えるファーストパイル(52)を構成しており、
    芯経糸(31)の下側に織り込まれた先端側緯糸(12)の下を潜り抜けて起立する先端側パイル片(11)は、その先端側緯糸(12)に前後して芯経糸(31)の上側に織り込まれた先端側隣接緯糸(13)と先端側緯糸(12)との間を通過して起立しており、
    芯経糸(31)の上側に織り込まれた後端側緯糸(22)の下を潜り抜けて起立する後端側パイル片(21)は、その後端側緯糸(22)に前後して芯経糸(31)の下側に織り込まれた後端側隣接緯糸(23)と後端側緯糸(22)との間を通過して起立しており、
    先端側パイル片(11)は、芯経糸(31)の下側に織り込まれた先端側緯糸(12)を中心として先端側隣接緯糸(13)から離れる方向である経糸方向(54)の後方寄りに傾斜しており、
    後端側パイル片(21)は、芯経糸(31)の上側に織り込まれた後端側緯糸(22)を中心として後端側緯糸(22)から離れる方向である経糸方向(54)の後方寄りに傾斜し、
    先端側パイル片(11)と後端側パイル片(21)の傾斜角度は、20度以上70度以下であり、
    中間緯糸(41)のうち、先端側緯糸(12)に最も近い中間緯糸(41)は、芯経糸(31)の下側に織り込まれていると同時に、
    締経糸(32)は、前記先端側緯糸(12)に最も近い中間緯糸(41)の下を潜り抜けているパイル織物。
  5. 中間緯糸(41)のうち、後端側緯糸(22)に最も近い中間緯糸(41)は、芯経糸(31)の下側に織り込まれていると同時に、
    締経糸(32)は、前記後端側緯糸(22)に最も近い中間緯糸(41)の下を潜り抜けている請求項4のパイル織物。
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