JP6620949B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明に係る遊技機10は、種々の情報を外部に向かって表示する表示部84と、複数の図柄61を変動表示可能な複数の回転リール62と、遊技者の操作により前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのスタートスイッチ40と、前記複数の回転リール62の各々に対応して設けられ、前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチ50と、前記スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて特定役を含む当選役を決定する役抽選を行う役抽選手段210と、を備えた遊技機10において、前記当選役として、当該当選役に係る図柄61の組合せが有効なライン上に揃った場合に配当の払い出しがある複数の小役が設けられ、前記小役に対応する前記ストップスイッチ50の停止操作順序としての停止操作情報の表示が許容される許容区間と、前記小役に対応する前記停止操作情報の表示が許容されない通常区間とを備え、前記許容区間の決定に基づいて、前記複数の回転リール62のうちの何れか1つの特定回転リールを選択するための選択手段と、前記許容区間における前記役抽選手段210による役抽選にて当選した前記特定役に対応する前記ストップスイッチ50の停止操作順序としての停止操作情報を前記表示部84に表示させる報知手段510と、前記報知手段510により前記表示部84に表示された前記特定役の前記停止操作情報のうち、前記特定回転リールに対応する前記停止操作情報に基づいて、特典を付与する特典付与手段280と、前記特典付与手段280により付与された特典を蓄積して記憶可能な特典記憶手段290と、を備え、前記許容区間は、当該許容区間が終了するまで前記選択手段が操作されたことに基づいて選択された前記特定回転リールの変更が不可能に設定されているとともに、前記特典記憶手段290が記憶している当該許容区間の終了時における特典に基づいて、遊技者に恩恵が付与されるか否かが決定されることを特徴とする。
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1〜図3を参照しながら説明する。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数(以下、「クレジットメダル数」とする)を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、たとえば2個の7セグメントLEDで構成されており、クレジット表示器87は2桁のクレジットメダル数、払出枚数表示器88は2桁の払出枚数が表示可能になっている。
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の後述する演出状態が「許容区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、演出用ボタンスイッチ42と、を備えている。
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検知する投入センサ92が設けられている。
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
また、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている(図3参照)。
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、大当り確率の設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
このホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
第1の実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の配当としてのメダルが付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の配当を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。なお、第1の実施形態における「有効ライン86」は、本発明における「有効なライン」に相当する。
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示部84と、バックランプ67と、を備えている。
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
前記表示部84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、回転リール62上の図柄61を照らすためのものである。
図2に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「7A」、「7B」、「7C」、「BR(バー)」「CH(チェリー)」、「W1(スイカ1)」、「W2(スイカ2)」「RP(リプレイ)」、「BE(ベル)」、「BL(ブランク)」の複数の種々の図柄61が形成されている。
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段500とを備えている。
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
メイン制御手段200は、図4に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、移行抽選手段270、特典付与手段280及び特典記憶手段290の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、第1の実施形態における遊技について説明する。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技用、RT2用、ボーナス内部中用、ボーナス遊技用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の役抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。
遊技状態制御手段250は、図8に示すスロットマシンの作動状態である遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図6に示すように、ノーマル遊技制御手段251、RT制御手段252及びボーナス遊技制御手段253の各手段を有する。
ノーマル遊技制御手段251は、図8を用いて後述する「ノーマル遊技」の進行を制御するものである。ここで、「ノーマル遊技」は、後述するRT制御手段252による「RT遊技」(リプレイタイム遊技)や、ボーナス遊技制御手段253によるボーナス遊技以外の遊技状態をいい、「RT0」及び「RT1」を含む(図8参照)。
RT制御手段252は、図8を用いて後述する「RT遊技」の進行を制御するものである。ここで、「RT遊技」は、「RT2」及び「ボーナス内部中」を含む(図8参照)。
ボーナス遊技制御手段253は、図8を用いて後述する「ボーナス遊技」を制御するものである。
「ボーナス遊技」は、ボーナス内部中にボーナス移行役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃ったことで移行し、いわゆる「RB」が連続作動し、所定の枚数、たとえば200枚を超えるメダルの払い出しで終了し、「RT0」に移行する。
演出状態制御手段260は、図9に示すスロットマシンの作動状態である演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、図7に示すように、通常遊技制御手段261、ATチャンスゾーン遊技制御手段262及びAT遊技制御手段263の各手段を有する。
通常遊技制御手段261は、図9を用いて後述する通常状態で行われている遊技である「通常遊技」(非AT)を制御するものである。
ATチャンスゾーン遊技制御手段262は、図9を用いて後述するATチャンスゾーンで行われている遊技である「ATチャンスゾーン遊技」を制御するものである。なお、第1の実施形態における「ATチャンスゾーン遊技制御手段262」は、本発明における「許容区間制御手段」に相当する。
AT遊技制御手段263は、図9を用いて後述するAT状態で行われている遊技である「AT遊技」を制御するものである。
移行抽選手段270は、各演出状態へ移行するか否かを決定する抽選を行うものである。この移行抽選手段270は、少なくとも、通常状態においてATチャンスゾーンへ移行するか否かのATチャンスゾーン移行抽選を行う。なお、移行抽選手段270が行う抽選はATチャンスゾーン移行抽選には限られない。
移行抽選手段270で行われるATチャンスゾーン移行抽選は、言い換えれば、通常状態において後述する許容区間へ移行するか否かを決定する抽選である。
特典付与手段280は、後述する報知手段510により表示部84に表示された押し順ベルの押し順ナビのうち、選択リールに対応する押し順ナビに基づいてポイントを付与するものである。
特典記憶手段290は、特典付与手段280により付与されたポイントを蓄積して記憶可能なものである。
サブ制御手段500は、図5に示すように、報知手段510を有する。報知手段510の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
報知手段510は、演出装置70により行われる演出を実行するためのものである。
具体的には、報知手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル遊技、RT遊技、ボーナス遊技等の各遊技状態に応じた演出や、押し順ナビを表示するための演出等を行う。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段510は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を介して実行する。
また、報知手段510は、図11(B)に示すように、ATチャンスゾーンにおける役抽選にて2回目の押し順ベルに当選したことに基づいて、当該当選した押し順ベルに対応する押し順ナビ「321」を表示部84に表示させる。
また、報知手段510は、図11(D)に示すように、ATチャンスゾーンにおける役抽選にて4回目の押し順ベルに当選したことに基づいて、当該当選した押し順ベルに対応する押し順ナビ「312」を表示部84に表示させる。
そして、報知手段510は、図11(F)に示すように、ATチャンスゾーンの終了時において、当該ATチャンスゾーンにおける最終獲得ポイント(たとえば、「11」)を表示部84に表示させる。
次に、図示しないが、役抽選手段210により抽選される役について説明する。
たとえば、ボーナス移行役として、左回転リール64、中回転リール66、右回転リール68の順(以下同様)に、「BE、BE、W1」などの図柄61の組合せの役、ベル役として、「RP、BE、W1」などの図柄61の組合せの役、再遊技役(リプレイ)として、「RP、BE、RP」などの図柄61の組合せの役、スイカ役として、「W1、W1、W1」などの図柄61の組合せの役、弱チェリー役として、「BR、any、any」などの図柄61の組合せの役、強チェリー役として、「W2、any、any」などの図柄61の組合せの役が設けられている。
なお、第1の実施形態において、強チェリー役は、ボーナス移行役を除く役の中で当選確率が最も低く設定されているが、これに限定されず、再遊技役よりも当選確率が低く設定されていれば良い。
さらに、役抽選の結果として、複数の役が同時に当選(重複して当選)するように設定されており、ストップスイッチ50の押し順によって、同時に当選した役のうち停止される役が決定されるように設定されている。
次に、図8を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、図8に示すように、大別すると、「ノーマル遊技」、「RT遊技」及び「ボーナス遊技」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT遊技」に移行すると、再遊技役(リプレイ役)に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
「ノーマル遊技」は、ノーマル遊技制御手段251により制御され、「RT0」と、「RT1」とがある。
ここで、「ノーマル遊技」から「RT遊技」、具体的には、「RT1」から「RT2」には、RT2移行図柄を停止表示させた時に移行する。例えば、図示しないが押し順リプレイ役の押し順「正解」時に、RT2移行図柄が停止表示され移行する。
「ボーナス遊技」は、ボーナス遊技制御手段253により制御され、ボーナス内部中にボーナス移行役に対応した図柄61の組合せを有効ライン86上に揃えることで移行する。
そして、「ボーナス遊技」終了後、「RT0」に移行する。
図9に示すように、第1の実施形態における演出状態は、上述のように、「通常区間」と、「許容区間」とがある。
「通常区間」は、後述する「許容区間」を除いた区間であって、小役の押し順ナビの表示が許容されない区間である。すなわち、「通常区間」は、AT遊技を行うことが許容されない区間である。「通常区間」としては、「通常状態」がある。なお、「通常区間」の種類や数は、上述したものに限られない。
「通常状態」は、後述する「許容区間」における「ATチャンスゾーン」及び「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
「許容区間」は、「通常区間」よりも配当付与手段240によるメダルが付与される可能性が高く、遊技者に有利な区間であって、メダルの払い出しを伴う小役の押し順ナビの表示が許容される区間である。すなわち、「許容区間」は、AT遊技を行うことが許容される区間である。
ここで、「許容区間」としては、「ATチャンスゾーン」と、「AT状態」とがある。なお、「許容区間」の種類や数は、上述したものに限られない。
「ATチャンスゾーン」は、AT状態へ移行するか否かが決定される状態である。具体的には、ATチャンスゾーンでは、役抽選にて当選した押し順ベルに対応する選択リールの押し順ナビの数値が特典付与手段280により5回、ポイントとして付与された結果、最終獲得ポイントが「10」に到達しているとATチャンスゾーン遊技制御手段262により判定された場合に「AT状態」への移行が決定される。
「AT状態」は、「通常状態」及び「ATチャンスゾーン」より遊技者にとって有利な状態である。第1の実施形態では、AT状態として「ART状態」がある。なお、「AT状態」の種類や数は、前述したものに限られない。
「ART状態」は、「通常状態」及び「ATチャンスゾーン」より遊技者にとって有利な状態である。当該「ART状態」では、当選した小役の押し順ナビが表示される遊技であるAT遊技が行われるため、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
つまり、第1の実施形態において「許容区間」から「通常区間」には、上述の「ATチャンスゾーン」から「通常状態」、「AT状態」から「通常状態」への移行条件の成立、又は、許容区間の遊技数を「1500」消化した場合に移行する。
以下、図10及び図11を用いて、第1の実施形態においてATチャンスゾーンで行われる演出について説明する。
まず、移行抽選手段270が行うATチャンスゾーン移行抽選の当選により「通常状態(通常区間)」から「ATチャンスゾーン(許容区間)」へ移行したことに基づいて、ATチャンスゾーンに移行した最初の遊技において、当該ATチャンスゾーンにおける選択リールの決定が行われる。
図12に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの停止図柄判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
図13に示すフローチャートに基づいて、第1の実施形態におけるATチャンスゾーンの流れについて説明する。
ステップS24において、特典付与手段280により、ステップS23にて報知手段510により表示部84に表示された選択リールに対応する押し順ベルの押し順ナビの数値がポイントとして付与される。その後、次のステップS25に進む。
ステップS25において、特典記憶手段290により、ステップS24にて特典付与手段280により付与されたポイントが記憶される。その後、次のステップS26に進む。
ステップS29において、通常遊技制御手段261により、通常遊技が設定される。そして、当該処理を終了する。
第1の実施形態では、ATチャンスゾーンの決定に基づいて遊技者のストップスイッチ50の操作により選択リールが選択され、報知手段510により表示部84に表示されたこの選択リールに対応する押し順ベルの押し順ナビに基づいて、特典付与手段280によりポイントが付与される。そして、ATチャンスゾーンでは、遊技者のストップスイッチ50の操作により選択された選択リールを当該ATチャンスゾーンが終了するまで変更不可能とされているとともに、当該ATチャンスゾーンの終了時において特典記憶手段290が記憶している最終獲得ポイントに基づいて、AT状態への移行の可否が決定される。そのため、第1の実施形態によれば、押し順の偏りを予想させるような遊技性を付与することで、押し順ナビに、当選した小役の押し順を示す役割に加え、AT状態への移行条件の成立に寄与する役割を与えることができる。
つまり、この構成においては、「許容区間」から「通常区間」への移行を既に遊技者が認識していても、無駄に「ATチャンスゾーン」で遊技を行わなければならない問題が生じうる。なぜなら、この構成では、「ATチャンスゾーンの終了条件」は成立したが、「許容区間から通常区間への移行条件」が成立していない場合、この移行条件が成立するまで、すなわち、最大払出枚数に係る小役の押し順ナビが表示されるまで「ATチャンスゾーン」で遊技を行わなければならないからである。
第1の実施形態では、ベル役として複数の「押し順ベル」を設けることとしたが、ベル役はこれには限られない。たとえば、複数の「押し順ベル」に代えて又は加えて、遊技者のストップスイッチ50の押し順にかかわらず入賞し、許容区間におけるメダルの最大払出枚数が得られることになる、いわゆる「押し順不問ベル」を設けてもよい。
たとえば、図9に示すAT状態として、「ART状態」に加え、ART状態と行き来可能であって、所定の遊技数の間、AT遊技の遊技数に上乗せするか否か及び上乗せする場合の上乗せ遊技数を決定する「上乗せ特化ゾーン」が設けられたとする。この場合には、「ART状態」から「上乗せ特化ゾーン」への移行を目的として、「ART状態」にてポイント獲得遊技を行うこととしてもよい。
以下、本実施の形態の第2の実施形態を第1の実施形態と重複する部分は説明を省略して説明する。
第2の実施形態における報知手段510は、複数の回転リール62に対応する押し順ベルの押し順ナビを1つずつ表示部84に表示していく点で、第1の実施形態と異なる。
まず、報知手段510は、図14(A)に示すように、ATチャンスゾーンにおける役抽選にて押し順ベルに当選したことに基づいて、当該当選した押し順ベルに対応する押し順ナビとして「???」を表示部84に表示させる。
以下、図14を用いて、第2の実施形態においてATチャンスゾーンで行われる演出について説明する。なお、当該ATチャンスゾーンにおける選択リールの決定方法については、第1の実施形態と同様のため説明を省略する。そして、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、当該ATチャンスゾーンにおける選択リールは「左回転リール64」であるとして説明する。
第2の実施形態では、報知手段510は、複数の回転リール62に対応する押し順ベルの押し順ナビを1つずつ表示部84に表示していくこととされている。そのため、第2の実施形態によれば、複数の回転リール62に対応する押し順ベルの押し順ナビが全て同時に表示部84に表示される構成と異なり、選択リールに対応する押し順ナビが認識されるまで遊技者を焦らすことができ、押し順ナビが表示部84に表示される度に一喜一憂させることができる。したがって、第2の実施形態によれば、遊技者の押し順ナビについての関心を高めることができ、報知手段510により押し順ナビが表示部84に表示される度に遊技者を一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。
以下、本実施の形態の第3の実施形態を第1及び第2の実施形態と重複する部分は説明を省略して説明する。
第3の実施形態における報知手段510は、複数の回転リール62に対応する押し順ベルの押し順ナビのうち、選択リール及び選択リールとは異なる一の回転リールに対応する押し順ナビの前に、選択リールとは異なる他の一の回転リールに対応する押し順ナビを表示部84に表示する。そして、報知手段510は、他の一の回転リールに対応する押し順ナビの表示後、選択リール及び一の回転リールに対応する押し順ナビを表示部84に表示させる。
まず、報知手段510は、図15(A)に示すように、ATチャンスゾーンにおける役抽選にて押し順ベルに当選したことに基づいて、当該当選した押し順ベルに対応する押し順ナビとして「???」を表示部84に表示させる。
以下、図15を用いて、第3の実施形態においてATチャンスゾーンで行われる演出について説明する。なお、当該ATチャンスゾーンにおける選択リールの決定方法については、第1及び第2の実施形態と同様のため説明を省略する。そして、第3の実施形態においても第1及び第2の実施形態と同様に、当該ATチャンスゾーンにおける選択リールは「左回転リール64」であるとして説明する。また、第3の実施形態における一の回転リールは「右回転リール68」、他の一の回転リールは「中回転リール66」であるとして説明する。
第3の実施形態では、報知手段510は、まず、複数の回転リール62に対応する押し順ベルの押し順ナビのうち、選択リール(たとえば、左回転リール64)及び一の回転リール(たとえば、右回転リール68)に対応する押し順ナビの前に、少なくとも他の一の回転リール(たとえば、中回転リール66)に対応する押し順ナビを表示部84に表示する。そして、報知手段510は、他の一の回転リールに対応する押し順ナビの表示後、選択リール及び一の回転リールに対応する押し順ナビを表示部84に表示することとされている。そのため、第3の実施形態によれば、複数の回転リール62に対応する押し順ベルの押し順ナビが全て同時に表示部84に表示される構成と異なり、選択リールに対応する押し順ナビが何れかであるかに思いを巡らせることができ、選択リール及び一の回転リールに対応する押し順ナビが表示部84に表示されるまで緊張感を持続させることができる。したがって、第3の実施形態によれば、遊技者の押し順ナビについての関心を高めることができ、選択リール及び一の回転リールに対応する押し順ナビが表示部84に表示されるまで、遊技者を遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、以上説明した本実施の形態としての第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態は適宜組合せて適用することができる。
14 前扉 16 図柄表示窓部
17 メダルセレクタ 18 外部集中端子板
19 扉開閉用スイッチ 20 上パネル
22 下パネル 24 ホッパーユニット
26 メダル受け皿 28 メダル払出口
30 操作部 32 ベットスイッチ
34 マックスベットスイッチ 35 シングルベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ 42 演出用ボタンスイッチ
43 電源ユニット 44 電源スイッチ
45 設定キースイッチ 46 設定変更スイッチ
50 ストップスイッチ L 左ストップスイッチ
C 中ストップスイッチ R 右ストップスイッチ
60 リールユニット 61 図柄
62 回転リール 63 リール位置センサ
64 左回転リール 65 リール駆動モータ
66 中回転リール 67 バックランプ
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 表示部 86 有効ライン
87 クレジット表示器 88 払出枚数表示器
89 設定表示器 90 区間報知ランプ
92 投入センサ
94 払出センサ 95 ホッパーモータ
96 オーバーフローセンサ
100 制御装置
200 メイン制御手段 210 役抽選手段
220 リール制御手段 230 停止図柄判定手段
240 配当付与手段 250 遊技状態制御手段
251 ノーマル遊技制御手段 252 RT制御手段
253 ボーナス遊技制御手段 260 演出状態制御手段
261 通常遊技制御手段
262 ATチャンスゾーン遊技制御手段(許容区間制御手段)
263 AT遊技制御手段
270 移行抽選手段 280 特典付与手段
290 特典記憶手段
500 サブ制御手段 510 報知手段
Claims (5)
- 種々の情報を外部に向かって表示する表示部と、
複数の図柄を変動表示可能な複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を開始させるためのスタートスイッチと、
前記複数の回転リールの各々に対応して設けられ、前記複数の回転リールの図柄の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチと、
前記スタートスイッチが操作されたことに基づいて特定役を含む当選役を決定する役抽選を行う役抽選手段と、を備えた遊技機において、
前記当選役として、当該当選役に係る図柄の組合せが有効なライン上に揃った場合に配当の払い出しがある複数の小役が設けられ、
前記小役に対応する前記ストップスイッチの停止操作順序としての停止操作情報の表示が許容される許容区間と、前記小役に対応する前記停止操作情報の表示が許容されない通常区間とを備え、
前記許容区間の決定に基づいて、前記複数の回転リールのうちの何れか1つの特定回転リールを選択するための選択手段と、
前記許容区間における前記役抽選手段による役抽選にて当選した前記特定役に対応する前記停止操作情報を前記表示部に表示させる報知手段と、
前記報知手段により前記表示部に表示された前記特定役の前記停止操作情報のうち、前記特定回転リールに対応する前記停止操作情報に基づいて、特典を付与する特典付与手段と、
前記特典付与手段により付与された特典を蓄積して記憶可能な特典記憶手段と、を備え、
前記許容区間は、当該許容区間が終了するまで前記選択手段が操作されたことに基づいて選択された前記特定回転リールの変更が不可能に設定されているとともに、前記特典記憶手段が記憶している当該許容区間の終了時における特典に基づいて、遊技者に恩恵が付与されるか否かが決定されることを特徴とする遊技機。 - 前記特典付与手段は、前記報知手段により前記表示部に表示された前記特定役の前記停止操作情報のうち、前記特定回転リールに対応する前記停止操作情報の数値を特典として付与することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記特典記憶手段が記憶している前記数値が所定の閾値に到達したことに基づいて、前記恩恵の付与を決定する許容区間制御手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記報知手段は、前記複数の回転リールに対応する前記特定役の前記停止操作情報を1つずつ前記表示部に表示していくことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技機。
- 前記報知手段は、前記複数の回転リールに対応する前記特定役の前記停止操作情報のうち、前記特定回転リール及び当該特定回転リールとは異なる一の回転リールに対応する前記停止操作情報の前に、当該特定回転リールとは異なる、少なくとも他の一の回転リールに対応する前記停止操作情報を前記表示部に表示し、前記他の一の回転リールに対応する前記停止操作情報の表示後、前記特定回転リール及び前記一の回転リールに対応する前記停止操作情報を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技機。
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