JP6500052B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

本発明は、遊技機に関する。

従来、通常状態と、通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態（たとえば、ＡＴ状態）とを備えた遊技機において、通常状態から有利状態へ移行するか否かを決定する抽選、すなわち、遊技者にとって有利となる抽選が実行されるものが提供されている。

また、このような遊技者にとって有利となる抽選を実行する遊技機では、当該抽選の当否に抑揚を付けるべく、特定の契機で当該抽選の当選確率を優遇することが行われている。たとえば、特許文献１に記載の技術は、特殊なゲーム数では、他のゲーム数の場合に比べて、遊技者にとって有利となる抽選が優遇されることとされている。

特許５９１８８３２号公報

本発明は、遊技者にとって有利な特典が付与される遊技機において、特典が付与されるか否かの信頼度を遊技進行に応じて変化させることにより、遊技性を変化に富んだものとすることを目的とする。

上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を備える。
本発明に係る遊技機10は、複数の図柄61を変動表示可能な複数の回転リール62と、遊技者の操作により前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのスタートスイッチ40と、前記スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて、役に当選するか否かの役抽選を行う役抽選手段210と、前記複数の回転リール62の各々に対応して設けられ、前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチ50と、を備えた遊技機10において、遊技者にとって有利な前記ストップスイッチ50の停止操作順序に係る停止操作情報の表示が許容されない非許容区間と、遊技者にとって有利な前記停止操作情報の表示が許容される区間であって、前記役抽選にて前記役のうち、複数の移行役の何れか１つの当選に基づいて移行する遊技期間を遊技可能な許容区間とが設けられ、前記許容区間内の特定期間に滞在中に、前記役抽選にて特定役に当選したことに基づいて、遊技者にとって有利な特典を付与するか否かを決定する特典付与決定手段270と、複数の前記移行役毎に異なり、かつ前記特定期間の進行に応じて変化する、前記特典が付与されるか否かの信頼度の情報である信頼度情報を記憶する信頼度記憶手段280と、を備え、前記特典付与決定手段270は、前記信頼度記憶手段280が記憶する前記信頼度情報のうち、当該許容区間への移行の契機となった前記移行役としての第１移行役に対応する前記信頼度情報としての第１信頼度情報における、前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記特定役に当選した遊技に対応する前記信頼度を用いて、前記特典を付与するか否かを決定することを特徴とする。

ここで、「遊技者にとって有利な特典」とは、たとえば、いわゆるＡＴ状態の獲得や、ＡＴ状態におけるゲーム数の上乗せの獲得や、ＡＴ状態への移行確率が高確率となる高確状態の獲得が挙げられる。また、「信頼度」とは、たとえば、ＡＴ状態へ移行するか否かのＡＴ抽選の当選確率や、ＡＴ状態のゲーム数の上乗せを獲得するか否かの上乗せ抽選の当選確率や、高確状態へ移行するか否かの高確移行抽選の当選確率が挙げられる。

また、「遊技者にとって有利な停止操作情報」には、遊技者が表示された停止操作情報に従ってストップスイッチ50の停止操作を行うことで遊技者にとって有利な特典が付与されるものに加え、遊技者が表示された停止操作情報に従ってストップスイッチ50の停止操作を行うことで遊技者にとっての不利益を回避できるものも含まれる。

また、「特定役」は、複数の移行役に含まれる役であってもよいが、複数の移行役を除いた役であることが望ましい。
この構成では、信頼度記憶手段280が複数の移行役毎に異なる信頼度情報を記憶しているため、当該許容区間への移行の契機となった移行役に対応する信頼度情報、及び許容区間内の特定期間を特定できる。そのため、移行役の当選に基づいて許容区間へ移行した場合、「許容区間内の特定期間」とは、当該許容区間への移行の契機となった移行役に対応して設定される特定期間を意味する。

また、「移行役毎に異なり、かつ特定期間の進行に応じて変化する、特典が付与されるか否かの信頼度の情報である信頼度情報を記憶する」とは、特定期間の進行に応じて異なる複数の信頼度情報を、複数の移行役毎に記憶することを意味する。

また、「特典付与決定手段270により特典を付与することが決定された」場合には、許容区間を継続しつつ、特典が付与されることとされている。たとえば、「特典」を「遊技者にとって有利な状態への移行」とした場合、特典付与決定手段270により特典を付与することが決定されると、許容区間を継続しつつ、遊技者にとって有利な状態へ移行する。
一方、「特典付与決定手段270により特典を付与しないことが決定された」場合には、所定の条件の成立後、許容区間から非許容区間へ移行することとされている。たとえば、「特典」を「遊技者にとって有利な状態への移行」とした場合、特典付与決定手段270により特典を付与しないことが決定されると、遊技者にとって有利な状態へ移行することなく、所定の転落条件の成立後、許容区間から非許容区間へ移行する。

この構成では、特典付与決定手段270は、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報のうち第１信頼度情報における、特定期間に滞在中の役抽選にて特定役に当選した遊技に対応する信頼度を用いて特典を付与するか否かを決定することとされている。また、信頼度情報とは、複数の移行役毎に異なり、かつ特定期間の進行に応じて変化する信頼度の情報である。

そのため、この構成では、特典付与決定手段270が用いる信頼度は、許容区間への移行の契機となった移行役、及び特定期間に滞在中の役抽選にて特定役に当選した遊技に応じて変化することとなる。したがって、この構成によれば、特典が付与されるか否かの信頼度が変化しない構成に比べて、遊技性を変化に富んだものとすることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記特典付与決定手段270は、前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて、複数の前記移行役の何れか１つの前記移行役としての第２移行役に当選したことに基づいて、前記信頼度記憶手段280が記憶する前記第２移行役に対応する前記信頼度情報としての第２信頼度情報及び前記第１信頼度情報における、前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記特定役に当選した遊技に対応する双方の前記信頼度を用いることを特徴とする。

ここで、「特定期間に滞在中の役抽選にて、第２移行役に当選したことに基づいて」とは、特定役に当選する前に第２移行役に当選したことに加え、特定役に当選したが当該特定役に係る停止操作情報の表示がされず、この停止操作情報の表示がされていない間に第２移行役に当選した場合を含む。

また、「双方の信頼度を用いる」とは、たとえば、双方の信頼度のそれぞれの信頼度を用いて、合計２回、特典を付与するか否かを決定することや、双方の信頼度を合算した一の信頼度を用いて、１回のみ、特典を付与するか否かを決定することを含む。
このとき、「双方の信頼度を用いる」契機としては、特定期間に滞在中の役抽選にて第２移行役に当選した後、さらに、特定期間に滞在中の役抽選にて特定役に当選した場合である。つまり、第２移行役に当選した後の特定期間に滞在中の役抽選にて特定役に当選しない場合には、「双方の信頼度を用いる」ことはない。

また、この構成における「第１信頼度情報」を、非許容区間に滞在中の役抽選にて、第１移行役に当選したことに基づいて設定され、特定期間としての第１特定期間に対して設定される信頼度情報とし、「第２信頼度情報」を、第１特定期間に滞在中の役抽選にて、第２移行役に当選したことに基づいて設定され、第１特定期間とは異なる特定期間としての第２特定期間に対して設定される信頼度情報としてもよい。
そして、この構成において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて第２移行役に当選した場合には、第１特定期間の進行度合いにかかわらず、第２特定期間の最初の遊技における信頼度から第２信頼度情報が使用されることとしてもよい。

この構成では、特典付与決定手段270は、特定期間に滞在中の役抽選にて複数の移行役の何れか１つの移行役としての第２移行役に当選したことに基づいて、第２信頼度情報及び第１信頼度情報における、特定期間に滞在中の役抽選にて特定役に当選した遊技に対応する双方の信頼度を用いることとされている。

そのため、この構成によれば、双方の信頼度を用いることとして、たとえば、双方の信頼度のそれぞれの信頼度を用いて１回ずつ、すなわち、合計２回、特典付与決定手段270により特典を付与するか否かの決定をすることができる。したがって、この構成によれば、双方の信頼度を用いて特典を付与するか否かを決定しない構成に比べて、特典の獲得に対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記第１信頼度情報には、前記役抽選にて前記第１移行役に当選したことに基づいて開始される前記特定期間としての第１特定期間において、前記第１特定期間内における前記信頼度の高い遊技と低い遊技とが設けられ、前記第２信頼度情報には、前記第１特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記第２移行役に当選したことに基づいて開始される前記特定期間としての第２特定期間において、前記第２特定期間内における前記信頼度の高い遊技と低い遊技とが設けられていることを特徴とする。

この構成では、第１信頼度情報には、第１特定期間において、第１特定期間内における信頼度の高い遊技と低い遊技とが設けられ、第２信頼度情報には、第２特定期間において、第２特定期間内における信頼度の高い遊技と低い遊技とが設けられている。

そのため、この構成によれば、たとえば、第１特定期間内における信頼度の高い遊技と第２特定期間内における信頼度の高い遊技とが重複した遊技に対応する双方の信頼度を用いて、特典付与決定手段270により特典を付与するか否かが決定されることがある。また、この構成によれば、たとえば、第１特定期間内における信頼度の低い遊技と第２特定期間内における信頼度の低い遊技とが重複した遊技に対応する双方の信頼度を用いて、特典付与決定手段270により特典を付与するか否かが決定されることがある。

したがって、この構成によれば、複数の信頼度を用いて特典を付与するか否かを決定する構成において、第１信頼度情報及び第２信頼度情報の各特定期間内における信頼度が一定のものに比べて、特典付与決定手段270が用いる信頼度の各態様における抑揚の差を大きくでき、遊技の興趣を高めることができる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記第２信頼度情報は、前記第２特定期間の前半の遊技の前記信頼度が前記第２特定期間の後半の遊技の前記信頼度に比べて高くなるように設定され、前記第１特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記第２移行役に当選したことに基づいて、前記第１特定期間の進行度合いにかかわらず、前記第２特定期間の最初の遊技における前記信頼度から前記第２信頼度情報が使用されることを特徴とする。

ここで、「第２特定期間の前半の遊技の信頼度が第２特定期間の後半の遊技の信頼度に比べて高く」とは、第２特定期間の前半の遊技の全ての信頼度が第２特定期間の後半の遊技の全ての信頼度に比べて高い場合や、第２特定期間の前半の遊技の信頼度のうち、第２特定期間の後半の遊技の信頼度に比べて低いものがあるが、全体として（たとえば、合算した合計の信頼度）第２特定期間の前半の遊技の信頼度が第２特定期間の後半の遊技の信頼度に比べて高い場合を含む。

この構成では、第２信頼度情報は、第２特定期間の前半の遊技の信頼度が後半の遊技の信頼度に比べて高くなるように設定されている。また、この構成では、第１特定期間に滞在中の役抽選にて第２移行役に当選したことに基づいて、第１特定期間の進行度合いにかかわらず、第２特定期間の最初の遊技における信頼度から第２信頼度情報が使用されることとされている。

そのため、この構成によれば、第１特定期間の進行度合いに対応した第２特定期間の遊技における信頼度から第２信頼度情報が使用される構成に比べて、高い信頼度を用いて特典付与決定手段270により特典を付与するか否かの決定をすることができる。したがって、この構成によれば、第１特定期間の進行度合いに対応した第２特定期間の遊技における信頼度から第２信頼度情報が使用される構成に比べて、特典の獲得に対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記特定役は、遊技者が当該特定役に対応する前記停止操作順序で前記ストップスイッチ50を操作した場合に当該特定役に係る図柄61の組合せが有効なライン86上に揃い、前記許容区間における遊技媒体の最大払出枚数が得られることになる役であって、種々の情報を外部に向かって表示する表示部84と、前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記特定役に当選したことに基づいて、前記特定役に係る前記停止操作情報を前記表示部84に表示させる報知手段510と、前記報知手段510により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部84に表示されたことに基づいて、前記特典付与決定手段270により、前記信頼度記憶手段280が記憶する前記信頼度情報を用いて前記特典を付与するか否かが決定され、前記特典を付与しないことが決定された場合には、前記許容区間を終了して前記非許容区間へ移行することを特徴とする。

この構成では、特定役は、遊技者が当該特定役に対応する停止操作順序でストップスイッチ50を操作した場合に当該特定役に係る図柄61の組合せが有効なライン86上に揃い、許容区間における遊技媒体の最大払出枚数が得られることになる役とされている。また、この構成では、報知手段510により特定役に係る停止操作情報が表示部84に表示されたことに基づいて、特典付与決定手段270により、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いて特典を付与するか否かが決定され、特典を付与しないことが決定された場合には、許容区間を終了して非許容区間へ移行することとされている。

そのため、この構成によれば、特典付与決定手段270により特典を付与しないことが決定された場合に許容区間を終了せず、許容区間に滞在する構成と異なり、遊技者を間延びさせることがない。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記役抽選手段210は、複数段階の設定値毎に予め定められた確率で役に当選するか否かの役抽選を行い、前記特定役は、前記設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動しないボーナス状態への移行に係る役であって、前記特典付与決定手段270により、前記信頼度記憶手段280が記憶する前記信頼度情報を用いて前記特典を付与するか否かが決定され、前記特典を付与しないことが決定された場合、前記ボーナス状態が終了したことに基づいて前記許容区間を終了して前記非許容区間へ移行することを特徴とする。

ここで、この構成における「ボーナス状態」とは、設定値によって当選確率が変動しないボーナス状態への移行に係るボーナス移行役に相当する特定役に当選することで移行可能となるボーナス状態を意味する。

この構成では、特定役は、設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動しないボーナス状態への移行に係る役とされている。「ボーナス状態」とは、遊技媒体の払い出しがある小役の数を増加させたり、小役の当選確率を上昇させたりすることで、小役に係る図柄61の組合せを有効なライン86上に揃えることを容易にする状態をいう。また、この構成では、特典付与決定手段270により、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いて特典を付与するか否かが決定され、特典を付与しないことが決定された場合、ボーナス状態が終了したことに基づいて許容区間を終了して非許容区間へ移行することとされている。

そのため、この構成によれば、特定期間に滞在中の役抽選にて特定役に当選したことに基づいて、特典付与決定手段270により、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いて特典を付与するか否かが決定される状態がボーナス状態となることがある。つまり、この構成によれば、ボーナス状態に滞在中に、特典付与決定手段270により特典を付与するか否かが決定される場合には、ボーナス状態に滞在中であるといった利益を享受したうえで、特典付与決定手段270による特典を付与するか否かの決定を受けることができる。

これにより、この構成によれば、ボーナス状態に滞在中に特典付与決定手段270により特典を付与することが決定された場合には、ボーナス状態以外の状態で特典を付与することが決定された場合に比べて、遊技者に高揚感を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、この構成によれば、ボーナス状態に滞在中に特典付与決定手段270により特典を付与しないことが決定された場合には、ボーナス状態以外の状態で特典を付与しないことが決定された場合に比べて、遊技者に与える失望感を軽減できる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記役抽選手段210は、複数段階の設定値毎に予め定められた確率で役に当選するか否かの役抽選を行い、前記役として、前記設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動するボーナス状態への移行に係る変動役を備え、前記特定期間に滞在中に、前記役抽選にて前記変動役に当選したことに基づいて前記ボーナス状態へ移行した場合には、前記特定期間の進行が中断され、前記ボーナス状態が終了したことに基づいて前記特定期間の進行が再開されることを特徴とする。

ここで、この構成における「ボーナス状態」とは、設定値によって当選確率が変動するボーナス状態への移行に係るボーナス移行役に相当する変動役に当選することで移行可能となるボーナス状態を意味する。

この構成では、役として、設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動するボーナス状態への移行に係る変動役を備えている。また、この構成では、特定期間に滞在中に、役抽選にて変動役に当選したことに基づいてボーナス状態へ移行した場合には、特定期間の進行が中断され、ボーナス状態が終了したことに基づいて特定期間の進行が再開されることとされている。つまり、この構成によれば、ボーナス状態の滞在という利益を享受したうえで、その後、さらに特典付与決定手段270による特典を付与するか否かの決定を受けることができる。

そのため、この構成によれば、ボーナス状態へ移行した場合に特定期間の進行が中断されない構成に比べて、長期間に渡って遊技者に高揚感を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。

本実施の形態における遊技機の概略正面図である。 本実施の形態における図柄の配列を説明するための説明図（Ａ）及び有効ラインを説明するための説明図（Ｂ）である。 本実施の形態における遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。 図３のメイン制御手段の詳細を説明するための概略ブロック図である。 図３のサブ制御手段の詳細を説明するための概略ブロック図である。 本実施の形態における信頼度情報の一例を示す説明図である。 本実施の形態における遊技状態の説明図である。 本実施の形態における許容区間の説明図である。 本実施の形態におけるボーナス移行役、リプレイ役及び小役の構成を示す説明図である。 本実施の形態におけるボーナス移行役に係る当選役グループの説明図である。 本実施の形態におけるリプレイ役に係る当選役グループの説明図である。 本実施の形態における小役に係る当選役グループの説明図である。 第１の実施形態における遊技の流れを説明する説明図である。 第１の実施形態における遊技の流れを説明する説明図である。 本実施の形態における遊技の流れを説明するためのフローチャートである。 第１の実施形態におけるＡＴ抽選の流れを説明するためのフローチャートである。 信頼度情報のその他の例を示す説明図である。 第１の実施形態のその他の例における遊技の流れを説明する説明図である。 第１の実施形態のその他の例における遊技の流れを説明する説明図である。 第１の実施形態のその他の例における遊技の流れを説明する説明図である。 第１の実施形態のその他の例における遊技の流れを説明する説明図である。 第１の実施形態のその他の例における遊技の流れを説明する説明図である。 第２の実施形態における遊技の流れを説明する説明図である。 第２の実施形態における遊技の流れを説明する説明図である。

（第１の実施形態）
（遊技機10）
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
第１の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図１から図３を参照しながら説明する。

（筐体12、前扉14）
第１の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。

（回転リール62）
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、３個の回転リール62（正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68）の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、３個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦３列横３行に配置した合計９個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。

（リールユニット60）
前記図柄表示窓部16の後方向（奥方向）には、３個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計３個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ（図示せず）とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置（基準位置）であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。

（クレジット表示器87、払出枚数表示器88）
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数（以下、「クレジットメダル数」とする）を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、たとえば２個の７セグメントＬＥＤで構成され、それぞれの７セグメントＬＥＤは、１桁の数字を表示する７つのセグメントからなる数値部と、１つのドット（点）を表示するドット部とを備えている。このような構成により、クレジット表示器87では、クレジットメダル数に対応する２桁の数字が表示可能となっており、払出枚数表示器88では、払出枚数に対応する２桁の数字が表示可能となっている。

ここで、第１の実施形態に係る遊技機10は、後述するメダル投入口38に投入したメダルを最大５０枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能（投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能）を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である５０枚を「最大クレジットメダル数」とする。

（区間報知ランプ90）
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
ここで、「許容区間」とは、遊技者にとって有利な後述するストップスイッチ50の押し順に係る押し順ナビの表示が許容される区間を意味する。すなわち、「許容区間」とは、後述するＡＴ遊技を行うことが許容される区間である。なお、第１の実施形態における「押し順」は、本発明における「停止操作順序」に相当し、「押し順ナビ」は「停止操作情報」に相当する。

この区間報知ランプ90は、後述する「非許容区間」から「許容区間」に移行したことを契機に後述するメイン制御手段200により点灯され、「許容区間」である間は常時点灯されている。そして、区間報知ランプ90は、「許容区間」から「非許容区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。

なお、区間報知ランプ90のみで現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知することに限らず、たとえば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の７セグメントＬＥＤのドット部と区間報知ランプ90との双方を用いて、現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知してもよい。
また、クレジット表示器87と払出枚数表示器88とは別に区間報知ランプ90を設けることに限らず、区間報知ランプ90を設けずに、たとえば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の７セグメントＬＥＤのドット部を用いて、現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知してもよい。

（操作部30）
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、演出用ボタンスイッチ42と、を備えている。

（メダル投入口38）
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。

（メダルセレクタ17）
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを１枚ずつ検知する投入センサ92が設けられている。

なお、前扉14の裏側には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。

（精算スイッチ36）
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。

（ストップスイッチ50）
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、３個の回転リール62のそれぞれに対応する３個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチＬと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチＣと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチＲとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。

（スタートスイッチ40）
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。

（ベットスイッチ32）
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数（具体的には３枚）に達するまで投入可能なメダル数を減じて３枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から１枚のメダル数を減じて１枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。

（演出用ボタンスイッチ42）
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
また、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている（図３参照）。

（扉開閉用スイッチ19）
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。

（設定変更スイッチ46）
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。

（設定表示器89）
設定表示器89は、例えば７セグメントの小型のＬＥＤにより、複数段階設けられた設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。

また、前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている（図３参照）。

（ホッパーユニット24）
このホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを１枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。

（電源ユニット43）
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。

（メダル払出口28等）
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である５０枚未満の場合は、５０枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。

（遊技の流れの説明）
第１の実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役の少なくとも何れか１つに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン（所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の配当としてのメダルが付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。）上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の配当を遊技者に付与する（図２（Ｂ）参照）。これにより、１回の遊技が終了するものである。ここで、第１の実施形態における「有効ライン86」は、本発明における「有効なライン」に相当する。

（演出装置70）
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示部84と、バックランプ67と、を備えている。

（スピーカー72）
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。

（演出用ランプ78）
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。

（表示部84）
前記表示部84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。

（バックランプ67）
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、回転リール62上の図柄61を照らすためのものである。

（図柄61）
図２（Ａ）に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、赤７図柄（Ｒ７）、青７図柄（Ｂ７）、白７図柄（Ｗ７）、ブランク図柄（ＢＬ）、リプレイ１図柄(ＲＰ１）、リプレイ図柄２(ＲＰ２）、ベル図柄（ＢＥ）、チェリー図柄（ＣＨ）、スイカ１図柄（ＷＭ１）、スイカ２図柄（ＷＭ２）の複数の種々の図柄61が形成されている。
そして、これらの図柄61の所定の組合せが複数種類の役に対応して設けられている。

これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、図２（Ａ）の図柄61の図柄番号（コマ番号）は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。

（制御装置100）
図３に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報（コマンド）を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段500とを備えている。ここで、メイン制御手段200がサブ制御手段500へ送信する情報（コマンド）としては、たとえば、以下のものがある。

メイン制御手段200は、少なくとも、「押し順」、「遊技者が停止操作したストップスイッチ50」、「遊技状態」、「演出状態」及び「後述するＡＴゲーム数」に関する情報（コマンド）を適宜、サブ制御手段500へ送信している。なお、メイン制御手段200がサブ制御手段500へ送信する情報（コマンド）は、上述のものに限らず、他の情報（コマンド）を送信してもよい。

なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない（すなわち双方向の通信ではない）。メイン制御手段200は、メダルセレクタ17、スタートスイッチ40、ベットスイッチ32、ストップスイッチ50、設定変更スイッチ46、精算スイッチ36、扉開閉用スイッチ19、電源ユニット43、リールユニット60及びホッパーユニット24の入力を受け付け、クレジット表示器87、払出枚数表示器88、リールユニット60、ホッパーユニット24、設定表示器89及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200及び演出用ボタンスイッチ42からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、表示部84及びバックランプ67の各パーツが接続されている。

なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。

メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏポート（図示せず）を備えたマイクロコンピュータにより構成される。ＣＰＵは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ＲＯＭに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ＲＯＭは、ＣＰＵが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、ＲＡＭは、ＣＰＵがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。

（外部集中端子板18）
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子（コネクタ）や、外部機器（図示省略）と配線される接続端子（コネクタ）が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備（例えばデータ表示器）やホールコンピュータに接続されている。

（メイン制御手段200）
メイン制御手段200は、図４に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、移行抽選手段270、信頼度記憶手段280及び許容区間ゲーム数カウント手段290の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。

以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、第１の実施形態における遊技について説明する。

規定の賭け数（３枚）が設定されると、１本の有効ライン86（図２（Ｂ）参照）が設定される。なお、第１の実施形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として３が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数（３枚）が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役の何れかに当選したか又はハズレかの抽選（役抽選）が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間（第１の実施形態では、４．１秒）が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、３個すべての回転リール62の回転が開始する。

回転リール62の回転開始後、所定の条件（第１の実施形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること）が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態（停止操作可能状態）となる。

その後に、３個のストップスイッチ50のうち１個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、３個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、３個すべての回転リール62の回転が停止する。

このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。第１の実施形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に配当としてのメダルが付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。

また、有効ライン86上に再遊技役（リプレイ役）に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。

（役抽選手段210）
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の何れか（１つ又は複数）に当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態（ＲＴ０及びＲＴ１）用、ＲＴ状態（ＲＴ２及びＲＴ３）用、ボーナス内部中状態（ＲＴ４）用、ボーナス状態（ＲＢＢ１からＲＢＢ４）用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のＲＯＭ上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段（乱数発生回路）が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。

役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その当選確率を規定するための値である複数段階の設定値を変更するための筐体12内部の設定変更スイッチ46を操作することにより、複数段階の設定値のうち何れか１つの特定の設定値が選択される。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた抽選確率で役抽選を行っている。

また、第１の実施形態では、役抽選に用いられる当選確率が設定値によって異なる「設定差あり」の役では、原則として設定値の数値が高くなるほど当選確率が高く、遊技者にとって有利になるように設定されている。第１の実施形態では、「設定差あり」の役として「ボーナス移行役」が設けられている。この詳細については後述する。

なお、「設定差あり」の役では、設定値の数値が高くなるほど、全ての役の当選確率が必ずしも高くなることに限らず、設定値の数値が高くなるほど、一部の役の当選確率は高くなるが、他の一部の役の当選確率は同一であってもよい。
また、第１の実施形態における設定値は、設定値「１」から「６」の６段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「１」から「６」の６段階に限られず、たとえば「１・３・６」、「２・４・６」又は「１・６」としてもよい。

第１の実施形態では、役抽選手段210により抽選される役として、図１０から図１２に示すように、大別すると、小役（メダルの払い出しを伴う役）、再遊技役（遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役）、ボーナス移行役（遊技状態の移行を伴う役）が設けられている。

（リール制御手段220）
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の役抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。

（停止図柄判定手段230）
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。

（配当付与手段240）
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。なお、配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果のみに基づいてメダルの払い出しを行うものに限らず、他の条件を参照してメダルの払い出しを行ってもよい。たとえば、配当付与手段240は、停止図柄判定手段230による判定が行われたときの遊技状態を参照してメダルの払い出しを行ってもよい。この場合には、別の契機において、停止図柄判定手段230の判定結果が同じ（たとえば、ベル役）であったとしても、ノーマル状態やＲＴ状態に滞在中のメダルの払い出し（９枚）と、ボーナス状態に滞在中のメダルの払い出し（１２枚）とを異ならせることができる。

（遊技状態制御手段250）
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図４に示すように、ノーマル状態制御手段251、ＲＴ状態制御手段252、ボーナス内部中状態制御手段253及びボーナス状態制御手段254の各手段を有する。

（ノーマル状態制御手段251）
ノーマル状態制御手段251は、「ノーマル状態」を制御するものである。ここで、「ノーマル状態」は、後述するＲＴ状態制御手段252による「ＲＴ状態」（リプレイタイム状態）、ボーナス内部中状態制御手段253によるボーナス内部中状態又はボーナス状態制御手段254によるボーナス状態以外の状態をいい、「ＲＴ０」及び「ＲＴ１」を含む（図７参照）。ここで、「ＲＴ０」は、後述するボーナス状態の終了条件が成立した場合、又は設定変更が行われた後に移行する状態であり、当該ＲＴ０において後述するＲＴ１特定図柄が停止表示されることにより「ＲＴ１」へ移行する。

（ＲＴ状態制御手段252）
ＲＴ状態制御手段252は、「ＲＴ状態」を制御するものである。ここで、「ＲＴ状態」は、「ＲＴ２」及び「ＲＴ３」を含む（図７参照）。
また、「ＲＴ」は、「リプレイタイム」の略語であり、「ＲＴ状態」に移行すると、再遊技役（リプレイ役）に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が原則として高くなるＲＴ遊技が開始される。

（ボーナス内部中状態制御手段253）
ボーナス内部中状態制御手段253は、ボーナス内部中状態を制御するものである。ここで、「ボーナス内部中状態」には、「ＲＴ４」がある（図７参照）。

「ボーナス内部中状態」は、役抽選手段210による役抽選にてボーナス状態への移行に係るボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に当選した状態が維持されている状態である。すなわち、「ボーナス内部中状態」は、役抽選にてボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する状態である。このボーナス内部中状態には、後述する第１ボーナス役に当選した状態が維持されているＲＴ４（ＲＢＢ１内部中）と、後述する第２ボーナス役に当選した状態が維持されているＲＴ４（ＲＢＢ２内部中）と、後述する第３ボーナス役に当選した状態が維持されているＲＴ４（ＲＢＢ３内部中）と、後述する第４ボーナス役に当選した状態が維持されているＲＴ４（ＲＢＢ４内部中）とがある。

そして、ボーナス内部中状態において、ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示することで終了する（ボーナス状態へ移行する）。

（ボーナス状態制御手段254）
ボーナス状態制御手段254は、「ボーナス状態」を制御するものである。ここで、「ボーナス状態」は、「ＲＢＢ（ＲＢＢ１からＲＢＢ４）」がある（図７参照）。

ここで、第１の実施形態に係る「ＲＢＢ」には、設定値によって当選確率が異なる「設定差あり」のボーナス移行役（第１ボーナス役又は第２ボーナス役）に当選し、かつボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する「ＲＢＢ１又はＲＢＢ２」と、設定値によって当選確率が異ならない全設定値共通の当選確率となる「設定差なし」のボーナス移行役（第３ボーナス役又は第４ボーナス役）に当選し、かつボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する「ＲＢＢ３又はＲＢＢ４」とがある。

そして、以下の説明では、「ＲＢＢ１」と「ＲＢＢ２」とをまとめて、「設定差のあるボーナス状態」と称し、「ＲＢＢ３」と「ＲＢＢ４」とをまとめて、「設定差のないボーナス状態」と称する。

「ＲＢＢ」は、「ボーナス内部中状態」において、ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。また、「ＲＢＢ」は、「ノーマル状態」及び「ＲＴ状態」において、ボーナス移行役に当選し、かつボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。そして、「ＲＢＢ」は、レギュラーボーナス（ＲＢ）が連続作動し、ＲＢＢ１及びＲＢＢ２では２９７枚、ＲＢＢ３及びＲＢＢ４では６３枚を超えるメダルの払い出しで終了する。

（演出状態制御手段260）
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、図４に示すように、通常状態制御手段261及びＡＴ状態制御手段262を有する。

（通常状態制御手段261）
通常状態制御手段261は、非許容区間に属する「非許容区間通常状態」（非ＡＴ遊技）と、許容区間に属する「許容区間通常状態」とを制御するものである（図８参照）。

ここで、「非許容区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順に係る押し順ナビの表示が許容されない区間を意味する。すなわち、「非許容区間」とは、後述するＡＴ遊技を行うことが許容されない区間である。

また、「非ＡＴ遊技」は、「ＡＴ遊技」の非作動状態を意味する。「ＡＴ」は「アシストタイム」の略語であり、「ＡＴ遊技」が開始されると、当選した小役の押し順ナビが表示され、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払出される。また、「ＡＴ遊技」は、後述するＡＴ状態制御手段262で制御され、このとき、ＲＴ状態制御手段252で制御される「ＲＴ状態」に移行すると、「ＡＲＴ状態」となる。「ＡＲＴ状態」は、「ＲＴ遊技」かつ「ＡＴ遊技」の「ＡＲＴ遊技」が行われる。

また、通常状態制御手段261は、「非許容区間通常状態」から「許容区間通常状態」に移行したことに基づいて、許容区間の遊技期間内における特定範囲のゲーム数としての特定期間のカウントを開始する。第１の実施形態では、特定期間は「８ゲーム」とされている。通常状態制御手段261は、許容区間通常状態に移行したことに基づいて、特定の契機から１ゲームを消化する毎に特定期間を「１」加算していく。また、通常状態制御手段261は、特定の契機から８ゲームを消化して特定期間の上限である「８」に達した場合には、特定期間のカウントを停止し、特定期間を「０」にリセットする。なお、特定期間は「８ゲーム」に限らず、これより多くても少なくてもよいし、特定期間を決定する特定期間決定抽選を行うことにより特定期間を決定してもよい。

そして、第１の実施形態では、通常状態制御手段261は、非許容区間に滞在中の役抽選にて後述する複数の移行役、具体的には、許容区間への移行に係る移行役（以下、「許容区間移行役」とする）の何れか１つの許容区間移行役としての第１移行役に当選し、特定の契機として、「非許容区間通常状態」から「許容区間通常状態」に移行したゲームから、当該当選した第１移行役に対応する特定期間としての第１特定期間（８ゲーム）のカウントを開始する。また、通常状態制御手段261は、許容区間通常状態に移行したゲームから８ゲームを消化して第１特定期間の上限である「８」に達した場合には、第１特定期間のカウントを停止し、第１特定期間を「０」にリセットする。ここで、「第１移行役」とは、非許容区間から許容区間への移行の契機となった複数の許容区間移行役の何れか１つの許容区間移行役を意味する。また、「第１特定期間」とは、後述する信頼度記憶手段280により記憶されているＡＴ遊技が付与されるか否かのＡＴ抽選の当選確率の情報である信頼度情報が各遊技に対して設定されている期間を意味する。

また、通常状態制御手段261は、特定の契機として、第１特定期間に滞在中の役抽選にて複数の許容区間移行役の何れか１つの許容区間移行役としての第２移行役に当選した次のゲームから、当該当選した第２移行役に対応する特定期間としての第２特定期間（８ゲーム）のカウントを開始する。ここで、「第２移行役」とは、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選した複数の許容区間移行役の何れか１つの許容区間移行役を意味する。そのため、「第１移行役」と「第２移行役」とは、同種の許容区間移行役となることもあり、他種の許容区間移行役となることもある。また、「第２特定期間」とは、後述する信頼度記憶手段280により記憶されているＡＴ抽選の当選確率の情報である信頼度情報が各遊技に対して設定されている期間を意味する。

このとき、通常状態制御手段261は、第２特定期間のカウントに際し、第１特定期間の進行度合いにかかわらず（たとえば、第１特定期間が４ゲーム経過していても）、第２特定期間の最初のゲーム、すなわち、１ゲーム目から第２特定期間のカウントを開始する。つまり、通常状態制御手段261は、第１特定期間と第２特定期間とを重複してカウントすることがあるが、第２特定期間のカウントは第２特定期間の１ゲーム目から開始されることとされている。また、通常状態制御手段261は、第１特定期間の上限に達したことに基づいて、第２特定期間が残っている場合でも、第２特定期間のカウントを停止し、第２特定期間を「０」にリセットする。

（ＡＴ状態制御手段262）
ＡＴ状態制御手段262は、許容区間に属する「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」（ＡＴ遊技）を制御するものである（図８参照）。

（移行抽選手段270）
移行抽選手段270は、各状態へ移行するか否かを決定する抽選を行うものである。この移行抽選手段270は、許容区間通常状態においてＡＲＴ状態、具体的には、ＡＲＴ準備中状態へ移行するか否かのＡＴ抽選を行う。なお、移行抽選手段270が行う抽選は前述のものには限られない。ここで、第１の実施形態における「移行抽選手段270」は、本発明における「特典付与決定手段」に相当する。

移行抽選手段270は、特定期間に滞在中に、役抽選にて特定役としての押し順ベル（ベル役が含まれる当選役グループの「ＡＴＡＬ１からＡＴＡＬ４」、「ＡＴＡＣ１からＡＴＡＣ４」又は「ＡＴＡＲ１からＡＴＡＲ４」）に当選したことに基づいて、ＡＴ抽選を行う。つまり、第１の実施形態では、ＡＴ抽選の当選により付与される「ＡＴ遊技」が本発明における「遊技者にとって有利な特典」に相当し、「ＡＴ抽選」が「特典を付与するか否かを決定」に相当する。また、第１の実施形態における押し順ベルは、遊技者が当該押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ50を操作した場合に当該押し順ベルに係る図柄61の組合せが有効ライン86上に揃い、許容区間におけるメダルの最大払出枚数（第１ベル役・第３ベル役に設定されている９枚）が得られることになる役である。

そして、移行抽選手段270が行うＡＴ抽選の当選確率は、後述する信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いて決定される。この詳細については後述する。

（信頼度記憶手段280）
信頼度記憶手段280は、複数の許容区間移行役毎に異なり、かつ特定期間の進行に応じて変化する、ＡＴ抽選の当選確率の情報である信頼度情報を記憶するものである。ここで、第１の実施形態における「ＡＴ抽選の当選確率」は、本発明における「信頼度」に相当する。

具体的には、図６に示すように、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報は、複数の許容区間移行役としてのチェリー役、スイカ役、又はチャンス役毎に以下のように異なっている。ただし、第１の実施形態では、チェリー役が含まれる当選役グループとして「ＣＨＹ１」と「ＣＨＹ２」とがあるが（図１２参照）、「ＣＨＹ２」のみが許容区間移行役として設定されている。そのため、以下では、「許容区間移行役としてのチェリー役」を表現する場合には、「チェリー役（ＣＨＹ２）」と記載する。

複数の許容区間移行役として、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報は、特定期間の１ゲーム目は「７０％」、２ゲーム目は「０％」、３ゲーム目は「６０％」、４ゲーム目は「０％」、５ゲーム目は「５０％」、６ゲーム目は「０％」、７ゲーム目は「４０％」、８ゲーム目は「０％」となっている。つまり、前述の当選確率にて、移行抽選手段270によるＡＴ抽選が行われることとされている。また、図示しないが、特定期間が設定されていない状態におけるチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報は、一律に「０％」となっている。つまり、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する特定期間の上限に達する等して、通常状態制御手段261によりリセットが行われ、当該特定期間が「０」である状態における信頼度情報は、一律に「０％」となっている。

複数の許容区間移行役として、スイカ役に対応する信頼度情報は、特定期間の１ゲーム目は「０％」、２ゲーム目は「７０％」、３ゲーム目は「０％」、４ゲーム目は「６０％」、５ゲーム目は「０％」、６ゲーム目は「５０％」、７ゲーム目は「０％」、８ゲーム目は「４０％」となっている。つまり、前述の当選確率にて、移行抽選手段270によるＡＴ抽選が行われることとされている。また、図示しないが、特定期間が設定されていない状態におけるスイカ役に対応する信頼度情報は、一律に「０％」となっている。つまり、スイカ役に対応する特定期間の上限に達する等して、通常状態制御手段261によりリセットが行われ、当該特定期間が「０」である状態における信頼度情報は、一律に「０％」となっている。

複数の許容区間移行役として、チャンス役に対応する信頼度情報は、特定期間の１ゲーム目は「１００％」、２ゲーム目は「８０％」、３ゲーム目は「６０％」、４ゲーム目は「４０％」、５ゲーム目は「３０％」、６ゲーム目は「２０％」、７ゲーム目は「１０％」、８ゲーム目は「１％」となっている。つまり、前述の当選確率にて、移行抽選手段270によるＡＴ抽選が行われることとされている。また、図示しないが、特定期間が設定されていない状態におけるチャンス役に対応する信頼度情報は、一律に「０％」となっている。つまり、チャンス役に対応する特定期間の上限に達する等して、通常状態制御手段261によりリセットが行われ、当該特定期間が「０」である状態における信頼度情報は、一律に「０％」となっている。

以上のように、各信頼度情報は、各特定期間の前半のゲームのＡＴ抽選の当選確率が各特定期間の後半のゲームのＡＴ抽選の当選確率に比べて高くなるように設定されている。
チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報は、偶数ゲーム目におけるＡＴ抽選の当選確率が「０％」であり、奇数ゲーム目におけるＡＴ抽選の当選確率が「１ゲーム目→３ゲーム目→５ゲーム目→７ゲーム目」の順に低くなっている。

スイカ役に対応する信頼度情報は、奇数ゲーム目におけるＡＴ抽選の当選確率が「０％」であり、偶数ゲーム目におけるＡＴ抽選の当選確率が「２ゲーム目→４ゲーム目→６ゲーム目→８ゲーム目」の順に低くなっている。
チャンス役に対応する信頼度情報は、ＡＴ抽選の当選確率が「１ゲーム目→２ゲーム目→３ゲーム目→４ゲーム目→５ゲーム目→６ゲーム目→７ゲーム目→８ゲーム目」の順に低くなっている。

ここで、上述のチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報、スイカ役に対応する信頼度情報又はチャンス役に対応する信頼度情報のうち、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役に対応する信頼度情報を「第１信頼度情報」とする。
たとえば、役抽選にてスイカ役の当選を契機に許容区間へ移行した場合には、スイカ役が「第１移行役」となり、スイカ役に対応する信頼度情報が「第１信頼度情報」となり、スイカ役に対応する特定期間が「第１特定期間」となる。そして、「第１信頼度情報」とは、たとえば、役抽選にてスイカ役の当選を契機に移行した許容区間の中で最初に設定される信頼度情報であって、当該スイカ役に対応する信頼度情報を意味する。

また、第１の実施形態では、役抽選にて許容区間移行役としてのスイカ役の当選を契機に許容区間へ移行し、この許容区間内の第１特定期間でチェリー役（ＣＨＹ２）が許容区間移行役として最初に当選した場合には、スイカ役が「第１移行役」に相当し、チェリー役（ＣＨＹ２）が「第２移行役」に相当する。このとき、許容区間内の第１特定期間で許容区間移行役に含まれないリプレイ役がチェリー役（ＣＨＹ２）の前に当選したとしても、このリプレイ役は「第２移行役」に該当しない。

そして、この場合、「第１移行役」に相当するスイカ役に対応する信頼度情報が「第１信頼度情報」となり、「第２移行役」に相当するチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報が「第２信頼度情報」となる。また、「第２移行役」に相当するチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する特定期間が「第２特定期間」となる。

ここで、信頼度記憶手段280は、メイン制御手段200のＲＯＭに相当し、このＲＯＭに信頼度情報が記憶されている。そして、移行抽選手段270がＡＴ抽選を行う場合等、信頼度情報を用いる場合には、メイン制御手段200のＲＯＭに記憶されている信頼度情報がメイン制御手段200のＲＡＭへ読み出されることにより、対応する信頼度情報が用いられることとされている。

（許容区間ゲーム数カウント手段290）
許容区間ゲーム数カウント手段290は、許容区間のゲーム数の上限を示す許容区間上限ゲーム数（１５００）を記憶するとともに、許容区間に滞在しているゲーム数を示す許容区間滞在ゲーム数のカウントを行うものである。この許容区間ゲーム数カウント手段290は、許容区間に移行した場合に、許容区間滞在ゲーム数を初期化処理として「０」にリセットし、その後、許容区間を１ゲーム消化する毎に許容区間滞在ゲーム数を「１」加算する。また、許容区間ゲーム数カウント手段290は、ボーナス内部中状態又はボーナス状態に滞在中に、当該状態を１ゲーム消化する毎に許容区間滞在ゲーム数を「１」加算する。そして、許容区間ゲーム数カウント手段290がカウントする許容区間滞在ゲーム数が、許容区間上限ゲーム数に達した場合、「許容区間」から「非許容区間」へ移行される。

なお、許容区間ゲーム数カウント手段290により、初期化処理として許容区間滞在ゲーム数が「０」にリセットされるタイミングは、許容区間が終了したタイミングでもよい。また、許容区間ゲーム数カウント手段290による許容区間滞在ゲーム数のカウントは、上述の加算方式には限られない。たとえば、許容区間ゲーム数カウント手段290は、許容区間に移行した場合に、許容区間滞在ゲーム数を初期化処理として「１５００」にセットし、その後、許容区間を１ゲーム消化する毎、又はボーナス内部中状態若しくはボーナス状態を１ゲーム消化する毎に許容区間滞在ゲーム数を「１」減算することとしてもよい。

（サブ制御手段500）
サブ制御手段500は、図５に示すように、報知手段510を有する。報知手段510の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。

具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのＬＥＤ駆動回路（図示せず）に対してＬＥＤの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路（図示せず）に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示部84を駆動するための液晶制御基板（図示せず）に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。

（報知手段510）
報知手段510は、演出装置70を用いて演出を遊技者に報知するためのものである。
この報知手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル状態、ＲＴ状態、ボーナス内部中状態又はボーナス状態の各遊技状態に応じた演出や、押し順ナビを表示するための演出等を遊技者に報知する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段510は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。

また、報知手段510は、特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したことに基づいて、押し順ベルに係る押し順ナビを表示部84に表示させる。

たとえば、報知手段510は、ベル役が含まれる当選役グループのうち「ＡＴＡＬ１」に当選した場合、この「ＡＴＡＬ１」の当選役で最も多くの払出枚数（９枚）が設定された第３ベル役（図１２参照）を成立させるべく、第３ベル役を成立させるための押し順ナビとして、表示部84に「１−２−３」の文字を表示させる。
また、たとえば、報知手段510は、ベル役が含まれる当選役グループのうち「ＡＴＡＣ１」に当選した場合、この「ＡＴＡＣ１」の当選役で最も多くの払出枚数（９枚）が設定された第１ベル役（図１２参照）を成立させるべく、第１ベル役を成立させるための押し順ナビとして、表示部84に「２−１−３」の文字を表示させる。

さらに、報知手段510は、移行抽選手段270によるＡＴ抽選が行われたことに基づいて、何らかの抽選が行われた旨を表示部84に表示させる。つまり、報知手段510は、移行抽選手段270により行われた抽選の種類は表示部84に表示させないが、移行抽選手段270により何らかの抽選が行われた事実は表示部84に表示させる。

ここで、報知手段510は、特定期間の滞在中において演出装置70を用いて遊技者に報知する演出を、現在のゲームに対応する信頼度情報、すなわち、ＡＴ抽選の当選確率に応じて変化させてもよい。たとえば、報知手段510は、現在のゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率が「８０％」である場合、現在のゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率が「１０％」である場合に比べて、派手な映像を表示部84に表示させたり、派手な効果音をスピーカー72から出力させたりしてもよい。これにより、現在のゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率が「８０％」である場合、現在のゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率が「１０％」である場合に比べて、遊技者に高い期待感を持たせることができる。

（図７を用いた遊技状態の説明）
次に、図７を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、図７に示すように、大別すると、ノーマル状態、ＲＴ状態、ボーナス内部中状態及びボーナス状態がある。なお、各遊技状態における再遊技役への当選確率は、ノーマル状態のＲＴ０（初期状態）においては１／７．３に設定されており、ノーマル状態のＲＴ１では、ＲＴ０と同じ１／７．３に設定されている。

また、ＲＴ状態のＲＴ２及びＲＴ３と、ボーナス内部中状態のＲＴ４とでは、再遊技役への当選確率がノーマル状態のＲＴ０やＲＴ１よりも高く設定されている。なお、ＲＴ４では、再遊技役への当選確率がＲＴ２又はＲＴ３より低いがＲＴ０及びＲＴ１よりは高くなるように設定されている。もちろん、このＲＴ４の再遊技役の当選確率は、ＲＴ０及びＲＴ１と同等に設定してもよいし、ＲＴ２又はＲＴ３と同等又はＲＴ２又はＲＴ３より高くなるように設定してもよい。

ノーマル状態は、ノーマル状態制御手段251により制御され、ＲＴ０と、ＲＴ１とがある。

「ＲＴ０」から「ＲＴ１」には、ＲＴ１特定図柄としての押し順役こぼし図柄を停止表示させた場合に移行する。ここで、「押し順役こぼし図柄」とは、たとえば、当選役グループとしてのＡＴＡＣ１からＡＴＡＣ４に当選し（図１２参照）、押し順不正解（ストップスイッチ50を中第一停止以外で操作）した際に３／４の確率で停止表示される図柄61である。「ＲＴ０」では押し順ナビが実行されず、遊技者はストップスイッチ50を左第一停止で操作している。これにより、ＲＴ０において、当選役グループとしてのＡＴＡＣ１からＡＴＡＣ４に当選し、遊技者によりストップスイッチ50が左第一停止で操作された場合には、ＲＴ１特定図柄が３／４の確率で停止表示され「ＲＴ１」に移行する。

「ＲＴ状態」は、ＲＴ状態制御手段252により制御され、「ノーマル状態」より再遊技役への当選確率の高い「ＲＴ２」及び「ＲＴ３」がある。

ノーマル状態からＲＴ状態、具体的には、「ＲＴ１」から「ＲＴ２」には、当選役グループとしてのＲＰＢ１からＲＰＢ６に当選し（図１１参照）、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作された場合には、ＲＴ２再遊技図柄が停止表示され「ＲＴ２」に移行する。

また、ＲＴ２において、当選役グループとしてのＲＰＣ１からＲＰＣ６に当選し（図１１参照）、正解の押し順以外の押し順でストップスイッチ50が停止操作された場合には、ＲＴ１再遊技図柄が停止表示され「ＲＴ１」に移行する。さらに、ＲＴ２において、ＲＴ１特定図柄としての押し順役こぼし図柄が停止表示された場合には、「ＲＴ１」に移行する。

「ＲＴ２」から「ＲＴ３」には、当選役グループとしてのＲＰＣ１からＲＰＣ６に当選し（図１１参照）、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作された場合には、ＲＴ３再遊技図柄が停止表示され「ＲＴ３」に移行する。
また、ＲＴ３において、ＲＴ１特定図柄としての押し順役こぼし図柄が停止表示された場合には、「ＲＴ１」に移行する。

「ＲＴ４」は、ボーナス内部中状態制御手段253により制御され、ボーナス移行役に当選し当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。
「ＲＴ４」は、ノーマル状態又はＲＴ状態において、当選役グループとしてのＲＢＢ１からＲＢＢ４に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する（図１０参照）。

「ボーナス状態」は、ボーナス状態制御手段254により制御され、「ＲＢＢ（ＲＢＢ１からＲＢＢ４）」がある。
「ＲＢＢ」は、「ＲＴ４」において、ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。また、「ＲＢＢ」は、「ノーマル状態」及び「ＲＴ状態」において、ボーナス移行役に当選し、かつボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。

「ＲＢＢ」は、レギュラーボーナス（ＲＢ）が連続作動し、ＲＢＢ１及びＲＢＢ２では２９７枚、ＲＢＢ３及びＲＢＢ４では６３枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、「ＲＢＢ」の終了後、「ノーマル状態」又は「ＲＴ状態」に移行する。

（図８を用いた許容区間の説明）
次に、図８を用いて許容区間について説明する。
図８に示すように、第１の実施形態では、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない「非許容区間」と、非許容区間よりも配当付与手段240によるメダルが付与される可能性が高く、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容される「許容区間」とがある。「非許容区間」としては、「非許容区間通常状態」がある。また、「許容区間」としては、「許容区間通常状態」、「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」がある。

（非許容区間）
非許容区間は、許容区間を除いた区間であって、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない、すなわち、ＡＴ遊技を行うことが許容されない区間である。そのため、非許容区間を継続すると、結果として、遊技者が所有しているメダルの合計が減少することとなっている。「非許容区間」としては、「非許容区間通常状態」がある。なお、「非許容区間」の種類や数は、前述したものに限られない。

（非許容区間通常状態）
「非許容区間通常状態」は、後述する「許容区間」における「許容区間通常状態」、「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」等の特殊な状態を除いた状態である。この「非許容区間通常状態」の滞在中における遊技状態は、主にノーマル状態の「ＲＴ１」に滞在していることとされている（図７参照）。

（許容区間）
「許容区間」は、「非許容区間」よりも配当付与手段240によるメダルが付与される可能性が高く、遊技者に有利な区間であって、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容される区間である。すなわち、「許容区間」は、ＡＴ遊技を行うことが許容される区間である。

この「許容区間」においては、少なくとも１回、最大払出枚数に係る入賞に対する指示がされることとなっている。具体的には、第１の実施形態では、最大払出枚数（９枚）に係る入賞に対する指示として、ベル役が含まれる当選役グループのうち、「ＡＴＡＬ１からＡＴＡＬ４」、「ＡＴＡＣ１からＡＴＡＣ４」又は「ＡＴＡＲ１からＡＴＡＲ４」の何れかに当選した場合に、報知手段510により表示部84に表示される押し順ナビ（以下、「最大払出枚数ナビ」とする）とされている。また、許容区間は、許容区間上限ゲーム数（１５００）が許容区間ゲーム数カウント手段290により記憶されており、許容区間ゲーム数カウント手段290によりカウントされる許容区間滞在ゲーム数が許容区間上限ゲーム数に達した場合、他の終了条件の成立の有無にかかわらず、当該許容区間を終了する。

ここで、「許容区間」としては、上述のように「許容区間通常状態」、「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」がある。なお、「許容区間」の種類や数は、上述したものに限られない。

（許容区間通常状態）
許容区間通常状態は、「非許容区間」から「許容区間」に移行した場合に最初に滞在する状態である。「非許容区間」から「許容区間」、具体的には、「非許容区間通常状態」から「許容区間通常状態」には、非許容区間通常状態における役抽選にて複数の許容区間移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）、スイカ役、又はチャンス役の何れか１つに当選したことに基づいて移行する（図８の契機ａ）。

つまり、複数の許容区間移行役の何れか１つの当選が「非許容区間」から「許容区間」への移行条件となっている。ここで、「複数の許容区間移行役の何れか１つの当選」とは、役抽選にて１つの役に当選し、その当選した役が複数の許容区間移行役の何れか１つである場合と、役抽選にて複数の役に当選し、その当選した複数の役の中に、複数の許容区間移行役の何れか１つが含まれている場合とを含む。

また、許容区間通常状態は、非許容区間における非許容区間通常状態を継続した状態となっている。つまり、「非許容区間通常状態」と「許容区間通常状態」との違いは、滞在している区間が「非許容区間」か「許容区間」かの違いだけとなっている。

第１の実施形態では、許容区間に滞在しているか否か示す許容区間情報（許容区間フラグ）が設けられており、この許容区間情報が示す内容の違いによって、非許容区間通常状態と許容区間通常状態とを区別している。この場合、許容区間フラグ値＝１であれば許容区間に滞在していることを示し、許容区間フラグ値＝０であれば非許容区間に滞在していることを示している。

そのため、第１の実施形態では、ＡＴ抽選は許容区間フラグ＝１である許容区間通常状態でのみ実行されることとされている。なお、ＡＴ抽選のように、滞在区間に依存する抽選は実行される状態が異なっているが、滞在区間に依存しない抽選である役抽選は、非許容区間通常状態と許容区間通常状態とで同様に実行される。すなわち、役抽選は、非許容区間通常状態と許容区間通常状態とで、同じ当選確率であって、かつ同じ役抽選テーブルを用いて実行される。

許容区間通常状態では、通常状態制御手段261により、許容区間通常状態に移行したゲームから１ゲームを消化する毎に第１特定期間が「１」加算される。そして、第１特定期間に滞在中に、役抽選にて押し順ベルに当選したことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、当該ＡＴ抽選に当選した場合には、ＡＲＴ準備中状態への移行が決定される（図８の契機ｂ）。一方、当該ＡＴ抽選に当選しなかった場合には、非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定される（図８の契機ｄ）。また、第１特定期間に滞在中の役抽選にて第２移行役に当選した場合には、通常状態制御手段261により、第１特定期間の進行度合いにかかわらず、役抽選にて第２移行役に当選した次のゲームから第２特定期間のカウントが、その１ゲーム目から開始される。

なお、「非許容区間」から「許容区間」への移行条件の成立は、複数の許容区間移行役の何れか１つの当選には限られない。たとえば、役抽選にて複数の許容区間移行役の何れか１つに当選したことに基づいて、移行抽選手段270により許容区間へ移行するか否かの許容区間移行抽選を行い、当該許容区間移行抽選の当選により「非許容区間」から「許容区間」への移行条件が成立することとしてもよい。なお、この場合において、移行抽選手段270による許容区間移行抽選の契機となる複数の許容区間移行役は、全ての設定値において役抽選の当選確率が同一となっており、当該許容区間移行抽選の当選確率も設定差がないように設定されている。

（ＡＲＴ準備中状態）
ＡＲＴ準備中状態は、「許容区間」に属し、ＡＲＴ状態への移行が確定している状態であって、遊技状態が「ＲＴ状態」へ移行することを待つ状態である。
そして、ＡＲＴ準備中状態において、たとえば、当選役グループとしてのＲＰＣ１からＲＰＣ６に当選し（図１１参照）、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作されると遊技状態が「ＲＴ３」となり、ＡＲＴ状態へと移行する（図８の契機ｃ）。

また、「許容区間通常状態」から「ＡＲＴ準備中状態」には、許容区間通常状態の第１特定期間に滞在中における役抽選にて押し順ベルに当選したことに基づいて移行抽選手段270により行われるＡＴ抽選に当選したことに基づいて移行する。

（ＡＲＴ状態）
ＡＲＴ状態は、「許容区間」に属し、「非許容区間通常状態」、「許容区間通常状態」及び「ＡＲＴ準備中状態」よりも遊技者にとって有利な状態である。当該「ＡＲＴ状態」では、当選した小役の押し順ナビが表示される遊技であるＡＴ遊技が行われるため、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。

また、ＡＲＴ状態は、ＡＲＴ状態のゲーム数の上限、具体的には、ＡＴゲーム数の上限が設定され、当該ＡＴゲーム数の上限に到達したことに基づいて終了するよう設定されている。

「ＡＲＴ状態」では、ＡＴ遊技の上限ゲーム数が「５０」に設定されている。そして、「ＡＲＴ状態」は、ＡＴ遊技のゲーム数を消化した後に、ＡＲＴ中のＡＴ遊技を終了する。ただし、この場合の遊技状態は、ＲＴ遊技が行われるＲＴ状態（たとえば、ＲＴ３）に滞在している。そして、ＡＴ遊技のゲーム数を消化した場合は、ＡＲＴ（ＡＴ＋ＲＴ）のうち、ＡＴ遊技が終了するように設定されているため、ストップスイッチ50の押し順ナビの表示が終了される。また、ＡＴ遊技の終了に伴い、ＲＴ１特定図柄としての押し順役こぼし図柄の表示を回避するストップスイッチ50の押し順ナビが表示されなくなり、結果として、ＲＴ状態（たとえば、ＲＴ３）において、ＲＴ１特定図柄としての押し順役こぼし図柄が停止表示され、「ＲＴ１」へ戻る。なお、遊技状態の「ＲＴ１」への移行に伴って、許容区間から非許容区間へと移行する（図８の契機ｅ）。つまり、ＡＲＴ中のＡＴ遊技及びＲＴ遊技の終了に伴って、許容区間から非許容区間へと移行する。

ただし、「許容区間」から「非許容区間」への移行条件が成立するための前提として、当該許容区間において、少なくとも１回、報知手段510により最大払出枚数ナビが表示部84に表示されていることが条件となる。

また、「許容区間」から「非許容区間」へは、上述のＡＴ遊技のゲーム数が残っていても、許容区間ゲーム数カウント手段290によりカウントされている許容区間滞在ゲーム数が、許容区間上限ゲーム数（１５００）に達した場合に移行する（図８の契機ｆ）。つまり、第１の実施形態において「許容区間」から「非許容区間」には、「ＡＴ抽選の非当選」、「ＡＲＴ状態の終了」又は「許容区間上限ゲーム数の消化」により移行する。そして、「許容区間上限ゲーム数の消化」は、「ＡＴ抽選の非当選」及び「ＡＲＴ状態の終了」よりも優先される。

（役の種類等）
次に、図９から図１２を用いて、役の種類等について説明する。
まず、図９に示すように、役の種類と、図柄61の組合せについて説明する。

たとえば、ボーナス移行役として、左回転リール64、中回転リール66、右回転リール68の順（以下同様）に「Ｒ７ Ｒ７ Ｒ７」の図柄61の組合せの第１ボーナス役、「Ｂ７ Ｂ７ Ｂ７」の図柄61の組合せの第２ボーナス役、「Ｒ７ Ｒ７ Ｂ７」の図柄61の組合せの第３ボーナス役、「Ｂ７ Ｂ７ Ｒ７」の図柄61の組合せの第４ボーナス役が設けられている。

ここで、第１の実施形態に係るボーナス移行役では、設定値によって当選確率が異なる「設定差あり」の「第１ボーナス役」及び「第２ボーナス役」と、設定値によって当選確率が異ならない全設定値共通の当選確率となる「設定差なし」の「第３ボーナス役」及び「第４ボーナス役」とが設けてある。

また、リプレイ役として、たとえば、「ＲＰ１ ＲＰ１ ＲＰ１」の図柄61の組合せの第１リプレイ役や、「ＢＥ ＲＰ１ ＢＥ」の図柄61の組合せの第２リプレイ役などが設けられている。
また、小役のベル役として、「ＢＥ ＢＥ ＢＥ」の図柄61の組合せの第１ベル役、「Ｗ７ ＢＬ Ｗ７」の図柄61の組合せの第２ベル役、「ＲＰ１ ＢＥ ＲＰ１」の図柄61の組合せの第３ベル役、「ＢＥ Ｒ７ ＢＥ」の図柄61の組合せの第４ベル役が設けられている。ここで、第１の実施形態では、最大払出枚数は「９枚」とされており、ベル役のうち、この最大払出枚数を払い出すことが可能なベル役は、「第１ベル役」及び「第３ベル役」とされている。

また、小役のスイカ役として、「ＢＥ ＷＭ１ ＢＥ」の図柄61の組合せのスイカ役が設けられている。
また、小役のチャンス役として、「ＲＰ１ ＢＥ Ｗ７」の図柄61の組合せの第１チャンス役、「ＢＥ ＷＭ１ Ｗ７」の図柄61の組合せの第２チャンス役が設けられている。
また、小役のチェリー役として、「Ｒ７ ＢＥ ＢＥ」の図柄61の組合せの第１チェリー役、「Ｗ７ Ｒ７ ＢＥ」の図柄61の組合せの第２チェリー役が設けられている。ここで、第１の実施形態では、チェリー役のうち、第１チェリー役は許容区間移行役として設定されておらず、第２チェリー役が許容区間移行役として設定されている。

また、役抽選手段210により抽選される役の種類と図柄61の組合せについては、図９に示すものに限定されない。

次に、図１０から図１２を用いて、当選役グループについて説明する。
なお、当選役グループについては、図１０から図１２に示すものに限定されない。

図１０から図１２は、予め定められた複数種類の当選役グループを示し、各当選役グループは、１つの役又は複数の役の組合せから構成される。そして、第１の実施形態では、役抽選手段210は、役抽選により何れかの当選役グループが当選するか否かを決定している。

そのため、当選役グループが複数の役から構成されている場合は、当選役グループの複数の役に同時に当選（重複して当選）していることとなる。また、役抽選の結果、いわゆる「ハズレ」は、いずれの当選役グループも当選しなかった場合を示している。
また、各当選役グループは、図１２に示すように、ストップスイッチ50の押し順が設定されているものがあり、ストップスイッチ50の押し順によって成立（入賞）する役が異なるように設定されている。

図１０に示すように、ボーナス移行役が含まれる当選役グループには、「ＲＢＢ１」、「ＲＢＢ２」、「ＲＢＢ３」及び「ＲＢＢ４」が設けられている。
図１１に示すように、リプレイ役が含まれる当選役グループには、「ＲＰＡ」、「ＲＰＢ１」、「ＲＰＢ２」、「ＲＰＢ３」、「ＲＰＢ４」、「ＲＰＢ５」、「ＲＰＢ６」、「ＲＰＣ１」、「ＲＰＣ２」、「ＲＰＣ３」、「ＲＰＣ４」、「ＲＰＣ５」及び「ＲＰＣ６」が設けられている。

また、図１２に示すように、チェリー役が含まれる当選役グループには、「ＣＨＹ１」及び「ＣＨＹ２」が設けられている。
また、図１２に示すように、スイカ役が含まれる当選役グループには、「ＷＭＬ」が設けられている。
また、図１２に示すように、チャンス役が含まれる当選役グループには、「ＣＨＮ１」及び「ＣＨＮ２」が設けられている。

また、図１２に示すように、ベル役が含まれる当選役グループには、「ＢＥＬ」、「ＡＴＡＬ１」、「ＡＴＡＬ２」、「ＡＴＡＬ３」、「ＡＴＡＬ４」、「ＡＴＡＣ１」、「ＡＴＡＣ２」、「ＡＴＡＣ３」、「ＡＴＡＣ４」、「ＡＴＡＲ１」、「ＡＴＡＲ２」、「ＡＴＡＲ３」、「ＡＴＡＲ４」が設けられている。
また、図１２に示すように、その他の役が含まれる当選役グループとして、「ＡＬＬ」と「ＨＺ」とが設けられている。ここで、「ＡＬＬ」には、ＲＢＢ１からＲＢＢ４において抽選される全小役（ベル役・スイカ役・チェリー役・チャンス役）が含まれることとされている。

（図１３及び図１４を用いた遊技の流れの説明）
図１３及び図１４を用いて、第１の実施形態における遊技の流れについて説明する。第１の実施形態における遊技の流れとしては、移行抽選手段270が第１移行役に対応する第１信頼度情報における、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選を行う場合と、移行抽選手段270が第１移行役に対応する第１信頼度情報及び第２移行役に対応する第２信頼度情報における、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する双方のＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選を行う場合とがある。

まず、図１３を用いて、移行抽選手段270が第１移行役に対応する第１信頼度情報における、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選を行う場合について説明する。

図１３（Ａ）に示すように、遊技者が現在までに遊技したゲーム数（以下、「総ゲーム数」とする）の１０ゲーム目において、非許容区間における役抽選にて第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に当選したことに基づいて、総ゲーム数の１１ゲーム目から許容区間に移行する。

次に、総ゲーム数の１１ゲーム目において、非許容区間から許容区間に移行したことに基づいて、通常状態制御手段261により、第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する第１特定期間（８ゲーム）のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の１１ゲーム目が第１特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の１３ゲーム目（第１特定期間の３ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選する。ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビとして、たとえば「左第一停止」の文字が報知手段510により表示部84に表示される。報知手段510によりＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビが表示部84に表示された後、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

このとき、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役はチェリー役（ＣＨＹ２）であるため、移行抽選手段270は、第１信頼度情報となるチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。また、役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したのは、総ゲーム数の１３ゲーム目であるため、移行抽選手段270は、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報における第１特定期間の３ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「６０％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。

そして、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選した場合にはＡＲＴ準備中状態へ移行し、総ゲーム数の１４ゲーム目からＡＲＴ準備中状態での遊技が開始され、ＡＴ抽選に当選しなかった場合には非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行し、総ゲーム数の１４ゲーム目から非許容区間（非許容区間通常状態）での遊技が開始される。

図１３（Ｂ）に示すように、総ゲーム数の１０ゲーム目において、非許容区間における役抽選にて第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に当選したことに基づいて、総ゲーム数の１１ゲーム目から許容区間に移行する。

次に、総ゲーム数の１１ゲーム目において、非許容区間から許容区間に移行したことに基づいて、通常状態制御手段261により、第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する第１特定期間（８ゲーム）のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の１１ゲーム目が第１特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の１６ゲーム目（第１特定期間の６ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選する。ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビとして、たとえば「左第一停止」の文字が報知手段510により表示部84に表示される。報知手段510によりＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビが表示部84に表示された後、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

このとき、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役はチェリー役（ＣＨＹ２）であるため、移行抽選手段270は、第１信頼度情報となるチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。また、役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したのは、総ゲーム数の１６ゲーム目であるため、移行抽選手段270は、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報における第１特定期間の６ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「０％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。

そのため、この場合における移行抽選手段270によるＡＴ抽選には当選しないため、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行し、総ゲーム数の１７ゲーム目から非許容区間（非許容区間通常状態）での遊技が開始される。

図１３（Ｃ）に示すように、総ゲーム数の１０ゲーム目において、非許容区間における役抽選にて第１移行役としてのスイカ役（ＷＭＬ）に当選したことに基づいて、総ゲーム数の１１ゲーム目から許容区間に移行する。

次に、総ゲーム数の１１ゲーム目において、非許容区間から許容区間に移行したことに基づいて、通常状態制御手段261により、第１移行役としてのスイカ役（ＷＭＬ）に対応する第１特定期間（８ゲーム）のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の１１ゲーム目が第１特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の１６ゲーム目（第１特定期間の６ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＣ１（押し順ベル）に当選する。ＡＴＡＣ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、ＡＴＡＣ１（押し順ベル）に係る押し順ナビとして、たとえば「中第一停止」の文字が報知手段510により表示部84に表示される。報知手段510によりＡＴＡＣ１（押し順ベル）に係る押し順ナビが表示部84に表示された後、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

このとき、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役はスイカ役（ＷＭＬ）であるため、移行抽選手段270は、第１信頼度情報となるスイカ役に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。また、役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＣ１（押し順ベル）に当選したのは、総ゲーム数の１６ゲーム目であるため、移行抽選手段270は、スイカ役に対応する信頼度情報における第１特定期間の６ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「５０％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。

そして、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選した場合にはＡＲＴ準備中状態へ移行し、総ゲーム数の１７ゲーム目からＡＲＴ準備中状態での遊技が開始され、ＡＴ抽選に当選しなかった場合には非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行し、総ゲーム数の１７ゲーム目から非許容区間（非許容区間通常状態）での遊技が開始される。

図１３（Ｄ）に示すように、総ゲーム数の１０ゲーム目において、非許容区間における役抽選にて第１移行役としてのチャンス役（ＣＨＮ１）に当選したことに基づいて、総ゲーム数の１１ゲーム目から許容区間に移行する。

次に、総ゲーム数の１１ゲーム目において、非許容区間から許容区間に移行したことに基づいて、通常状態制御手段261により、第１移行役としてのチャンス役（ＣＨＮ１）に対応する第１特定期間（８ゲーム）のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の１１ゲーム目が第１特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の１１ゲーム目（第１特定期間の１ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＲ１（押し順ベル）に当選する。ＡＴＡＲ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、ＡＴＡＲ１（押し順ベル）に係る押し順ナビとして、たとえば「右第一停止」の文字が報知手段510により表示部84に表示される。報知手段510によりＡＴＡＲ１（押し順ベル）に係る押し順ナビが表示部84に表示された後、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

このとき、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役はチャンス役（ＣＨＮ１）であるため、移行抽選手段270は、第１信頼度情報となるチャンス役に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。また、役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＲ１（押し順ベル）に当選したのは、総ゲーム数の１１ゲーム目であるため、移行抽選手段270は、チャンス役に対応する信頼度情報における第１特定期間の１ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「１００％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。

そのため、この場合における移行抽選手段270によるＡＴ抽選には必ず当選するため、ＡＲＴ準備中状態へ移行し、総ゲーム数の１１ゲーム目からＡＲＴ準備中状態での遊技が開始される。

次に、図１４を用いて、移行抽選手段270が第１移行役に対応する第１信頼度情報及び第２移行役に対応する第２信頼度情報における、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する双方のＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選を行う場合について説明する。

図１４（Ａ）に示すように、総ゲーム数の１０ゲーム目において、非許容区間における役抽選にて第１移行役としてのスイカ役（ＷＭＬ）に当選したことに基づいて、総ゲーム数の１１ゲーム目から許容区間に移行する。

次に、総ゲーム数の１１ゲーム目において、非許容区間から許容区間に移行したことに基づいて、通常状態制御手段261により、第１移行役としてのスイカ役（ＷＭＬ）に対応する第１特定期間（８ゲーム）のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の１１ゲーム目が第１特定期間の１ゲーム目に対応する。

その後、総ゲーム数の１４ゲーム目（第１特定期間の４ゲーム目）における役抽選にて第２移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に当選する。第２移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に当選したことに基づいて、通常状態制御手段261により、次のゲームである総ゲーム数の１５ゲーム目から第２特定期間のカウントが第１特定期間の進行度合いにかかわらず、第２特定期間の１ゲーム目から開始される。つまり、総ゲーム数の１５ゲーム目及び第１特定期間の５ゲーム目が第２特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の１７ゲーム目（第１特定期間の７ゲーム目・第２特定期間の３ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選する。ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビとして、たとえば「左第一停止」の文字が報知手段510により表示部84に表示される。報知手段510によりＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビが表示部84に表示された後、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

このとき、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役はスイカ役（ＷＭＬ）であるため、移行抽選手段270は、まず、第１信頼度情報となるスイカ役に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。また、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選した第２移行役はチェリー役（ＣＨＹ２）であるため、移行抽選手段270は、第１信頼度情報となるスイカ役に対応する信頼度情報に加えて、第２信頼度情報となるチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。つまり、移行抽選手段270は、スイカ役に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率と、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率とをそれぞれ用いて合計２回、ＡＴ抽選を行う。

役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したのは、総ゲーム数の１７ゲーム目であるため、まず、移行抽選手段270は、スイカ役に対応する信頼度情報における第１特定期間の７ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「０％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。次に、移行抽選手段270は、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報における第２特定期間の３ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「６０％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。

そして、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選した場合にはＡＲＴ準備中状態へ移行し、総ゲーム数の１８ゲーム目からＡＲＴ準備中状態での遊技が開始され、ＡＴ抽選に当選しなかった場合には非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行し、総ゲーム数の１８ゲーム目から非許容区間（非許容区間通常状態）での遊技が開始される。

上述の図１４（Ａ）に示す場合のように、複数（具体的には、「２つ」）の特定期間が重複した際には、第１特定期間が経過したことに伴って、その他の特定期間も当該期間の満了を待たずして終了することとされている。つまり、通常状態制御手段261は、複数の特定期間が重複した場合には、第１特定期間の上限に達したことに基づいて、その他の特定期間のカウントを「０」にリセットする。たとえば、通常状態制御手段261は、第１特定期間が経過した時点で第２特定期間の４ゲーム目以降が残っている場合でも、この第２特定期間のカウントを「０」にリセットする。そして、各々の特定期間の上限に達して、通常状態制御手段261によりリセットが行われ、当該特定期間が「０」である状態における信頼度情報は、一律に「０％」とされているため、上記の第１特定期間が経過した後の許容区間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選すると、移行抽選手段270により「０％」の当選確率でＡＴ抽選が行われることなる。

また、上述の図１４（Ａ）に示す場合のように、複数回（具体的には、「２回」）行われたＡＴ抽選の何れか１つに当選した際には、ＡＲＴ状態を１つ獲得することとされている。つまり、ＡＲＴ準備中状態を経由した後、ＡＲＴ状態での遊技を１度行うことが可能となる。

複数回行われたＡＴ抽選に複数回（たとえば、「２回」）当選した際には、ＡＲＴ状態を複数個（たとえば、「２つ」）獲得することとされている。つまり、ＡＲＴ準備中状態を経由した後、ＡＲＴ状態での遊技を１度行った後に、連続してＡＲＴ状態での遊技を行うことが可能となる。ただし、ＡＲＴ状態を複数個獲得している場合には、先のＡＲＴ状態が終了したことに基づいて連続して次のＡＲＴ状態が開始されることに限らず、他の契機で獲得しているＡＲＴ状態が開始されることとしてもよい。

そして、複数回行われたＡＴ抽選の全てに当選しなかった場合には、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行することとされている。つまり、ＡＴ抽選が複数回行われた場合には、ＡＴ抽選に当選した結果がＡＴ抽選に当選しなかった結果よりも優先されることとされている。

なお、上述のように、移行抽選手段270により双方のＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選が行われる契機となる第２移行役は、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役に含まれている必要がある。つまり、チェリー役、スイカ役、又はチャンス役といった、いわゆる「レア役」であるだけでは第２移行役には該当しない。具体的には、チェリー役においては、チェリー役が含まれる当選役グループのうち「ＣＨＹ２」に当選した場合には「第２移行役」に該当するが、「ＣＨＹ１」に当選した場合には「第２移行役」に該当しない。チェリー役が含まれる当選役グループのうち「ＣＨＹ１」に当選した場合には、非許容区間から許容区間への移行の契機となる「第１移行役」に該当しないからである。

そのため、図１４（Ｂ）に示すように、総ゲーム数の１５ゲーム目（第１特定期間の５ゲーム目）における役抽選にてチェリー役（ＣＨＹ１）に当選しても、通常状態制御手段261による第２特定期間のカウントは開始されないこととされている。これにより、総ゲーム数の１７ゲーム目（第１特定期間の７ゲーム目）において、役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて行われるＡＴ抽選は、スイカ役に対応する信頼度情報における第１特定期間の７ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「０％」を用いた１回のみ行われる（図６参照）。

ここで、上述した図１３及び図１４に示す遊技の流れでは、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選した場合について説明したが、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選しなかった場合における遊技の流れは、以下の通りである。

第１の実施形態では、第１特定期間の上限に達して、通常状態制御手段261によりリセットが行われ、当該第１特定期間が「０」である状態における信頼度情報を一律に「０％」としている。つまり、信頼度記憶手段280は、第１特定期間の上限に達した後の許容区間の滞在中に行われるＡＴ抽選の当選確率を一律に「０％」として記憶している。

そして、第１特定期間が上限に達した後の許容区間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選すると、当該押し順ベルに係る押し順ナビが報知手段510により表示部84に表示され、その後、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

上述のように、第１特定期間が上限に達した後の各許容区間移行役に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率は「０％」であるため、この場合における移行抽選手段270によるＡＴ抽選には当選せず、非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定されることとなる。

なお、第１特定期間が上限に達した後の許容区間の滞在中に行われるＡＴ抽選の当選確率は「０％」に限らず、遊技者にＡＲＴ状態の獲得を期待させるべく、各許容区間移行役に対応する信頼度情報毎に「チェリー役（ＣＨＹ２）：１０％」、「スイカ役：５０％」、「チャンス役：１００％」等としてもよい。また、第１特定期間が上限に達した後の各許容区間移行役に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を一律の数値（たとえば、「０％」や「１０％」等）とすることに限らず、遊技の進行度合いに応じて変化させてもよい。たとえば、第１特定期間が上限に達した後の許容区間で遊技したゲーム数が「１ゲームから１０ゲーム」の場合は「１％」、「１１ゲームから２０ゲーム」の場合は「５％」等として、許容区間における遊技の進行度合いに応じて変化させてもよい。

また、上述した図１３及び図１４に示す遊技の流れでは、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選した場合には、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、このＡＴ抽選の当否により、ＡＲＴ準備中状態又は非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行することとした。しかし、これに限らず、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選した場合に、ＡＴ抽選を行わずにＡＲＴ準備中状態又は非許容区間（非許容区間通常状態）への移行を決定してもよい。

たとえば、信頼度記憶手段280は、複数の許容区間移行役毎に異なり、かつ特定期間の進行に応じて変化する信頼度情報として、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報を、特定期間の１ゲーム目は「当」、２ゲーム目は「否」、３ゲーム目は「当」、４ゲーム目は「否」、５ゲーム目は「当」、６ゲーム目は「否」、７ゲーム目は「当」、８ゲーム目は「否」として記憶する。また、信頼度記憶手段280は、スイカ役に対応する信頼度情報を、特定期間の１ゲーム目は「否」、２ゲーム目は「当」、３ゲーム目は「否」、４ゲーム目は「当」、５ゲーム目は「否」、６ゲーム目は「当」、７ゲーム目は「否」、８ゲーム目は「当」として記憶する。さらに、信頼度記憶手段280は、チャンス役に対応する信頼度情報を、特定期間の１ゲーム目は「当」、２ゲーム目は「当」、３ゲーム目は「当」、４ゲーム目は「否」、５ゲーム目は「当」、６ゲーム目は「当」、７ゲーム目は「否」、８ゲーム目は「否」として記憶する。ここで、「当」は「ＡＲＴ準備中状態への移行」であり、「否」は「非許容区間（非許容区間通常状態）への移行」である。

そして、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選すると、当該押し順ベルに係る押し順ナビが報知手段510により表示部84に表示され、その後、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＲＴ準備中状態又は非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定される。

つまり、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する上述の信頼度情報の「当」又は「否」のいずれであるかに基づき、ＡＴ抽選を行うことなく、ＡＲＴ準備中状態又は非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定される。なお、複数の信頼度情報が用いられ、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する複数の信頼度情報の結果が一致しない場合（たとえば、第１信頼度情報「当」 第２信頼度情報「否」）、「当」の結果が優先され、ＡＲＴ準備中状態への移行が決定される。すなわち、複数の信頼度情報が用いられる場合には、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する全ての信頼度情報の結果が「否」で一致した場合にのみ、非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定される。

以上説明した場合において、移行抽選手段270によるＡＴ抽選の当選により移行したＡＲＴ準備中状態の滞在中に、たとえば、当選役グループとしてのＲＰＢ１からＲＰＢ６に当選し（図１１参照）、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作されると遊技状態が「ＲＴ２」となり、ＡＲＴ状態へと移行する。そして、このＡＲＴ状態が終了（ＡＴ遊技及びＲＴ遊技の終了）した場合には、許容区間から非許容区間へと移行することとされている。また、移行抽選手段270によるＡＴ抽選に当選しなかった場合には、許容区間から非許容区間へと移行することとされている。

このとき、第１の実施形態では、許容区間への移行の契機となる許容区間移行役を複数設けるとともに、この複数の許容区間移行役毎の信頼度情報を変化させているため、許容区間へ移行する度に異なる信頼度情報が用いられることが多い。つまり、許容区間で同じゲーム数を遊技したとすると、１回の許容区間に長期間滞在した場合に比べて、１回の許容区間における滞在期間を短くして短期間の許容区間を頻繁に遊技した場合の方が許容区間における遊技性を変化させることができる。

そのため、第１の実施形態によれば、ＡＲＴ状態の終了後も許容区間に滞在する構成に比べて、１回の許容区間における滞在期間を短くできるため、頻繁に許容区間で遊技させることができ、許容区間における遊技性を変化させることができる。また、第１の実施形態によれば、ＡＴ抽選に当選しなかった後も許容区間に滞在する構成に比べて、１回の許容区間における滞在期間を短くできるため、頻繁に許容区間で遊技させることができ、許容区間における遊技性を変化させることができる。

（図１５を用いた遊技の基本的な流れの説明）
図１５に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が１ゲーム毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。

なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該ゲームの賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数（３枚又は２枚）に達しているか否かの判定が行われる。

ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。

ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50（左ストップスイッチＬ、中ストップスイッチＣ、右ストップスイッチＲ）の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。

また、すべての停止操作終了後、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。

ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの停止図柄判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。

ステップS14において、配当付与手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。

（図１６を用いたＡＴ抽選が行われる流れの説明）
図１６に示すフローチャートに基づいて、第１の実施形態におけるＡＴ抽選が行われる流れについて説明する。
ステップS20において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS21に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS20となる。

ステップS21において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。役抽選処理が終了すると、次のステップS22に進む。

ステップS22において、ステップS21における役抽選にて押し順ベルに当選したか否かの判定が行われる。ここで、ステップS21における役抽選にて押し順ベルに当選したと判定されると、次のステップS23に進む。一方、ステップS21における役抽選にて押し順ベルに当選したと判定されないと、当該処理を終了する。

ステップS23において、報知手段510により、ステップS21における役抽選にて当選した押し順ベルに係る押し順ナビが表示部84に表示される。その後、次のステップS24に進む。

ステップS24において、移行抽選手段270により、第２信頼度情報が設定されているか否かの判定が行われる。ここで、移行抽選手段270により、第２信頼度情報が設定されていると判定されると、次のステップS25に進む。一方、移行抽選手段270により、第２信頼度情報が設定されていると判定されないと、ステップS26に進む。

ステップS25において、移行抽選手段270により、複数の信頼度情報（たとえば、第１信頼度情報及び第２信頼度情報）における、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する複数のＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選が行われる。その後、ステップS27に進む。

ステップS26において、移行抽選手段270により、第１信頼度情報における、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選が行われる。その後、次のステップS27に進む。

ステップS27において、ステップS25又はステップS26におけるＡＴ抽選に当選したか否かの判定が行われる。ここで、ステップS25又はステップS26におけるＡＴ抽選に当選したと判定されると、次のステップS28に進む。一方、ステップS25又はステップS26におけるＡＴ抽選に当選したと判定されないと、ステップS29に進む。

ステップS28において、ＡＴ状態制御手段262により、許容区間通常状態からＡＲＴ準備中状態へ移行される。そして、当該処理を終了する。

ステップS29において、通常状態制御手段261により、許容区間通常状態から非許容区間通常状態へ移行される。そして、当該処理を終了する。

（第１の実施形態の作用効果）
第１の実施形態では、移行抽選手段270は、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報のうち第１信頼度情報における、特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応するＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選を行うこととされている。また、信頼度情報とは、複数の許容区間移行役毎に異なり、かつ特定期間の進行に応じて変化するＡＴ抽選の当選確率の情報である。

そのため、第１の実施形態では、移行抽選手段270が用いるＡＴ抽選の当選確率は、許容区間への移行の契機となった許容区間移行役、及び特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに応じて変化することとなる。したがって、第１の実施形態によれば、ＡＴ抽選の当選確率が変化しない構成に比べて、遊技性を変化に富んだものとすることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、第１の実施形態では、移行抽選手段270は、特定期間に滞在中の役抽選にて複数の許容区間移行役の何れか１つの許容区間移行役としての第２移行役に当選したことに基づいて、第２信頼度情報及び第１信頼度情報における、特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する双方のＡＴ抽選の当選確率を用いることとされている。

そのため、第１の実施形態によれば、双方のＡＴ抽選の当選確率を用いることとして、双方のＡＴ抽選の当選確率を用いて１回ずつ、すなわち、合計２回、移行抽選手段270によりＡＴ抽選を行うことができる。したがって、第１の実施形態によれば、双方のＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ抽選を行わない構成に比べて、ＡＴ遊技の獲得に対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、第１の実施形態では、第１信頼度情報には、第１特定期間において、第１特定期間内におけるＡＴ抽選の当選確率の高いゲームと低いゲームとが設けられ、第２信頼度情報には、第２特定期間において、第２特定期間内におけるＡＴ抽選の当選確率の高いゲームと低いゲームとが設けられている。

そのため、第１の実施形態によれば、たとえば、第１特定期間内におけるＡＴ抽選の当選確率の高いゲームと第２特定期間内におけるＡＴ抽選の当選確率の高いゲームとが重複したゲームに対応する双方のＡＴ抽選の当選確率を用いて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われることがある。また、第１の実施形態によれば、たとえば、第１特定期間内におけるＡＴ抽選の当選確率の低いゲームと第２特定期間内におけるＡＴ抽選の当選確率の低いゲームとが重複したゲームに対応する双方のＡＴ抽選の当選確率を用いて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われることがある。

したがって、第１の実施形態によれば、複数のＡＴ抽選の当選確率を用いてＡＴ遊技を付与するか否かを決定する構成において、第１信頼度情報及び第２信頼度情報の各特定期間内におけるＡＴ抽選の当選確率が一定のものに比べて、移行抽選手段270が用いるＡＴ抽選の当選確率の各態様における抑揚の差を大きくでき、遊技の興趣を高めることができる。

また、第１の実施形態では、第２信頼度情報は、第２特定期間の前半のゲームのＡＴ抽選の当選確率が後半のゲームのＡＴ抽選の当選確率に比べて高くなるように設定されている。また、第１の実施形態では、第１特定期間に滞在中の役抽選にて第２移行役に当選したことに基づいて、第１特定期間の進行度合いにかかわらず、第２特定期間の最初のゲームにおけるＡＴ抽選の当選確率から第２信頼度情報が使用されることとされている。

そのため、第１の実施形態によれば、第１特定期間の進行度合いに対応した第２特定期間のゲームにおけるＡＴ抽選の当選確率から第２信頼度情報が使用される構成に比べて、高いＡＴ抽選の当選確率を用いて移行抽選手段270によりＡＴ抽選を行うことができる。したがって、第１の実施形態によれば、第１特定期間の進行度合いに対応した第２特定期間のゲームにおけるＡＴ抽選の当選確率から第２信頼度情報が使用される構成に比べて、ＡＴ遊技の獲得に対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、第１の実施形態では、特定役としての押し順ベルは、遊技者が当該押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ50を操作した場合に当該押し順ベルに係る図柄61の組合せが有効ライン86上に揃い、許容区間におけるメダルの最大払出枚数が得られることになる役とされている。また、第１の実施形態では、報知手段510により押し順ベルに係る押し順ナビが表示部84に表示されたことに基づいて、移行抽選手段270により、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われ、ＡＴ抽選に当選しなかった場合には、許容区間を終了して非許容区間へ移行することとされている。

そのため、第１の実施形態によれば、移行抽選手段270によりＡＴ遊技を付与しないことが決定された場合に許容区間を終了せず、許容区間に滞在する構成と異なり、遊技者を間延びさせることがない。

このように第１の実施形態では、許容区間において、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選しなかった場合には、次のゲームから非許容区間へ移行することが可能とされている。なぜなら、第１の実施形態では、ＡＴ抽選の実行契機が押し順ベルであり、報知手段510により最大払出枚数ナビが表示部84に表示されているため、既に「許容区間」から「非許容区間」への移行条件が成立しているからである。

なお、第１の実施形態においては、特定期間以外に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選した場合、報知手段510は、最大払出枚数ナビを表示部84に表示しないこととされている。そのため、第１の実施形態では、特定期間以外に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選した場合、遊技者が偶然、当選した押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ50を操作したときにはその押し順ベルに対応する枚数のメダルが払い出されるが、上述の「許容区間」から「非許容区間」への移行条件は成立しないこととなっている。

これに対し、ＡＴ抽選の当否により「許容区間」から「非許容区間」への移行が確定するが、ＡＴ抽選の実行前に「許容区間」から「非許容区間」への移行条件が成立しない場合を有する構成においては以下の問題を生じる。

つまり、この構成においては、「許容区間」から「非許容区間」への移行を既に遊技者が認識していても、無駄に「許容区間」で遊技を行わなければならない問題が生じうる。なぜなら、この構成では、ＡＴ抽選の実行前に「許容区間」から「非許容区間」への移行条件が成立していない場合、ＡＴ遊技を付与しないことが決定された後に、上記移行条件が成立するまで、すなわち、最大払出枚数ナビが表示されるまで「許容区間」で遊技を行う必要があるからである。

また、「許容区間」から「非許容区間」へ移行する場合には、指示機能に係る遊技情報を初期化する必要がある。そのため、ＡＴ遊技を付与しないことが決定された後の「許容区間」における遊技において、たとえば、レア役（チャンス役）に当選したとしても、「許容区間」から移行した「非許容区間」において、当該レア役（チャンス役）に当選した遊技情報を参照することができない。したがって、この構成においては、ＡＴ遊技を付与しないことが決定された後の「許容区間」における遊技を「許容区間」から移行した「非許容区間」を有利に進めるために活用することができず、無駄なものとなってしまう。

（その他）
信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報は、図６に示す第１の実施形態の態様には限られない。たとえば、図１７（Ａ）に示すように、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報は、特定期間における複数のゲームで共通のＡＴ抽選の当選確率を設定してもよい。つまり、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報として、特定期間の１ゲーム目及び２ゲーム目を「７０％」、３ゲーム目を「６０％」、４ゲーム目、５ゲーム目及び６ゲーム目を「５０％」、７ゲーム目及び８ゲーム目を「４０％」としてもよい。

また、図１７（Ｂ）に示すように、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報は、複数の許容区間移行役のうちの一の許容区間移行役のみ、その全特定期間に渡って共通のＡＴ抽選の当選確率を設定してもよい。つまり、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報として、全特定期間である１ゲーム目から８ゲーム目までを「３０％」とし、スイカ役に対応する信頼度情報は、特定期間の１ゲーム目は「７０％」、２ゲーム目は「０％」、３ゲーム目は「６０％」、４ゲーム目は「０％」、５ゲーム目は「５０％」、６ゲーム目は「０％」、７ゲーム目は「４０％」、８ゲーム目は「０％」としてもよい。

また、図１７（Ｃ）に示すように、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報は、複数の許容区間移行役毎に異なる特定期間を設定してもよい。つまり、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報の特定期間を「８ゲーム」とし、スイカ役に対応する信頼度情報の特定期間を「４ゲーム」とし、チャンス役に対応する信頼度情報の特定期間を「２ゲーム」としてもよい。

また、図１７（Ｄ）に示すように、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報は、予め決定された固定値に限らず、特定役に当選した場合にＡＴ抽選の当選確率を決定する当選確率決定抽選を行うことにより決定してもよい。たとえば、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報として、特定期間の１ゲーム目を「高」、２ゲーム目を「低」、３ゲーム目を「高」、４ゲーム目を「低」、５ゲーム目を「高」、６ゲーム目を「低」、７ゲーム目を「高」、８ゲーム目を「低」としてもよい。そして、特定期間の奇数ゲーム目における役抽選にて特定役に当選した場合には、当選確率決定抽選を行い、ＡＴ抽選の当選確率「高」のうち、「１００％」、「９０％」、「８０％」、「７０％」の中から何れか１つを決定し、当該決定されたＡＴ抽選の当選確率にて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われることとしてもよい。なお、当選確率決定抽選にて、各特定期間に振り分けられるＡＴ抽選の当選確率の優劣は、「高」及び「低」の２種類に限らず、たとえば、「高」、「中」及び「低」の３種類として、２種類より多くしてもよい。

また、第１の実施形態では、第１特定期間に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選したゲームに対応する複数のＡＴ抽選の当選確率を用いることとして、２種類のＡＴ抽選の当選確率を用いることとしたが、これには限られない。たとえば、第１特定期間に滞在中の役抽選にて複数の許容区間移行役の何れか１つに２回以上当選した後、第１特定期間の滞在中にＡＴ抽選が行われる場合には、３種類以上のＡＴ抽選の当選確率を用いてもよい。

また、第１の実施形態では、許容区間通常状態にて、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選した場合には次のゲームからＡＲＴ準備中状態へ移行し、ＡＴ抽選に当選しなかった場合には次のゲームから非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行することとしたが、これには限られない。たとえば、移行抽選手段270によるＡＴ抽選の当否により、ＡＴ抽選が行われた次のゲームから前兆状態（いわゆる本物前兆及びいわゆる偽物前兆を含む）に移行することとしてもよい。

（前兆状態：その１）
具体的には、図１８に示すように、総ゲーム数の１３ゲーム目（第１特定期間の３ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、当該ＡＴ抽選に当選した場合には、次のゲームである総ゲーム数の１４ゲーム目から前兆状態（本物前兆：１０ゲーム）に移行することとしてもよい。そして、総ゲーム数の１４ゲーム目から２３ゲーム目まで前兆状態（本物前兆）で遊技した後、総ゲーム数の２４ゲーム目からＡＲＴ準備中状態に移行することとしてもよい。

なお、前兆状態（本物前兆）では、前兆状態（本物前兆）の滞在中に、役抽選にて複数の許容区間移行役の何れか１つ（たとえば、スイカ役）に当選した後の役抽選にて押し順ベルに当選した場合、ＡＴ抽選は行わないが、最大払出枚数ナビを表示部84に表示してもよい。つまり、前兆状態（本物前兆）は、報知手段510により、押し順ナビが表示部84に表示される場合と押し順ナビが表示部84に表示されない場合との双方があり得ることとしてもよい。

このとき、表示部84には、総ゲーム数の１３ゲーム目において移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われたことに基づいて、報知手段510により何らかの抽選が行われた旨として、「○○抽選が行われました！」等の文字等が表示されている。これにより、総ゲーム数の１３ゲーム目において、何らかの抽選が行われた事実を遊技者に報知している。

そして、何らかの抽選が行われた事実を遊技者に報知した後、再度、ＡＴ抽選の実行契機となった最大払出枚数ナビを表示部84に表示することにより、「先の抽選（ＡＴ抽選）に当選しなかったために再度抽選が行われたのか？」等のような思考をさせることができ、遊技者によるＡＴ抽選の当否の認識を困難にすることができる。

なお、上述のパターンに限らず、前兆状態（本物前兆）を「特典を付与する、すなわち、ＡＴ抽選に当選しＡＴ遊技を付与する」旨を遊技者へ報知する演出期間としてもよい。この場合も、上述のパターンと同様に、前兆状態（本物前兆）のゲーム数を消化した後、ＡＲＴ準備中状態に移行することとされている。また、この場合も、上述のパターンと同様に、報知手段510により、押し順ナビが表示部84に表示される場合と押し順ナビが表示部84に表示されない場合との双方があり得ることとしてもよい。

（前兆状態：その２）
また、図１９に示すように、総ゲーム数の１３ゲーム目（第１特定期間の３ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、当該ＡＴ抽選に当選しなかった場合には、次のゲームである総ゲーム数の１４ゲーム目から前兆状態（偽物前兆：８ゲーム）に移行することとしてもよい。そして、総ゲーム数の１４ゲーム目から２１ゲーム目まで前兆状態（偽物前兆）で遊技した後、総ゲーム数の２２ゲーム目から非許容区間（非許容区間通常状態）に移行することとしてもよい。

なお、この「前兆状態：その２」においては、前兆状態（偽物前兆）を「特典を付与しない、すなわち、ＡＴ抽選に当選せずＡＴ遊技が付与されない」旨を遊技者へ報知する演出期間としてもよい。この場合も、上述のパターンと同様に、前兆状態（偽物前兆）のゲーム数を消化した後、非許容区間（非許容区間通常状態）に移行することとされている。また、この場合には、「前兆状態：その１」と同様に、報知手段510により、押し順ナビが表示部84に表示される場合と押し順ナビが表示部84に表示されない場合との双方があり得ることとしてもよい。

（前兆状態：その３）
なお、前兆状態（偽物前兆）に滞在中の役抽選にて複数の許容区間移行役の何れか１つに当選した場合には、通常状態制御手段261による特定期間のカウントが開始されることとしてもよい。

具体的には、図２０に示すように、総ゲーム数の１３ゲーム目（第１特定期間の３ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、当該ＡＴ抽選に当選しなかったことにより、次のゲームである総ゲーム数の１４ゲーム目から前兆状態（偽物前兆：１２ゲーム）に移行する。つまり、総ゲーム数の１４ゲーム目及び前兆状態の１ゲーム目に対応する。

その後、総ゲーム数の２０ゲーム目（前兆状態の７ゲーム目）における役抽選にて複数の許容区間移行役の何れか１つの許容区間移行役として、スイカ役（ＷＭＬ）に当選する。スイカ役（ＷＭＬ）に当選したことに基づいて、通常状態制御手段261により、新たな特定期間のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の２１ゲーム目及び前兆状態の８ゲーム目が新たな特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の２３ゲーム目（前兆状態の１０ゲーム目・新たな特定期間の３ゲーム目）において、新たな特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選する。ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したことに基づいて、ＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビとして、たとえば「左第一停止」の文字が報知手段510により表示部84に表示される。報知手段510によりＡＴＡＬ１（押し順ベル）に係る押し順ナビが表示部84に表示された後、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

このとき、新たな特定期間の設定の契機となった許容区間移行役はスイカ役（ＷＭＬ）であるため、移行抽選手段270は、スイカ役に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。また、役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＬ１（押し順ベル）に当選したのは、総ゲーム数の２３ゲーム目であるため、移行抽選手段270は、スイカ役に対応する信頼度情報における新たな特定期間の３ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「０％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。

そのため、この場合における移行抽選手段270によるＡＴ抽選には当選しないため、前兆状態（偽物前兆）が継続され、総ゲーム数の２４ゲーム目及び２５ゲーム目を前兆状態（偽物前兆）で遊技した後、総ゲーム数の２６ゲーム目から非許容区間（非許容区間通常状態）に移行する。

また、第１の実施形態では、通常状態制御手段261は、許容区間通常状態に移行したゲームから１ゲームを消化する毎に第１特定期間を「１」加算していくこととしたが、第１特定期間のカウントの開始契機はこれには限られない。たとえば、図２１及び図２２に示すように、第１特定期間をいわゆるチャンスゾーン（ＣＺ）状態として扱い、許容区間通常状態に移行したゲームから所定のゲーム数（たとえば、３ゲーム）が経過するまでをＣＺ前兆状態として扱い、この所定のゲーム数が経過した後に通常状態制御手段261による第１特定期間のカウントを開始してもよい。そして、総ゲーム数の１３ゲーム目に示すように、ＣＺ前兆状態に滞在中の役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＬ２（押し順ベル）に当選した場合には、報知手段510による最大払出枚数ナビが表示部84に表示されないこととされている。そのため、ＣＺ前兆状態に滞在中の役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＡＴＡＬ２（押し順ベル）に当選しても、移行抽選手段270によるＡＴ抽選は行われず、「許容区間」から「非許容区間」への移行条件も成立しない。

また、第１の実施形態では、本発明における「信頼度」に相当するものを「ＡＴ抽選の当選確率」としたが、本発明における「信頼度」に相当するものはこれには限られない。たとえば、ＡＴ遊技のゲーム数の上乗せを獲得するか否かの上乗せ抽選を行うこととした場合、「上乗せ抽選の当選確率」が本発明における「信頼度」に相当する。そして、メイン制御手段200にこの上乗せ抽選を行う上乗せ抽選手段を設けた場合には、「上乗せ抽選手段」が本発明における「特典付与決定手段」に相当する。

また、許容区間において、ＡＴ抽選の当選確率が高確率となる状態として高確状態を設け、この高確状態へ移行するか否かの高確移行抽選を移行抽選手段270により行うこととした場合、「高確移行抽選の当選確率」が本発明における「信頼度」に相当する。そして、この場合には、第１の実施形態と同様に「移行抽選手段270」が本発明における「特典付与決定手段」に相当する。

また、第１の実施形態では、双方のＡＴ抽選の当選確率を用いることとして、双方のＡＴ抽選の当選確率を用いて１回ずつ、すなわち、合計２回、移行抽選手段270によりＡＴ抽選を行うこととしたが、双方のＡＴ抽選の当選確率を用いる方法はこれには限られない。たとえば、双方のＡＴ抽選の当選確率を用いることとして、双方のＡＴ抽選の当選確率を合算し、これにより算出されたＡＴ抽選の当選確率を用いて１回、ＡＴ抽選を行うこととしてもよい。

たとえば、図６に示すチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報を第１信頼度情報とし、スイカ役に対応する信頼度情報を第２信頼度情報とした以下の状況にて移行抽選手段270によるＡＴ抽選が行われた場合について説明する。また、この場合には、第２特定期間が第１特定期間の開始から１ゲーム後に開始され（第１特定期間の２ゲーム目が第２特定期間の１ゲーム目に相当）、第１特定期間の５ゲーム目の役抽選にて押し順ベルに当選したとする。その結果、移行抽選手段270により、当該ゲームにおける双方の信頼度情報のＡＴ抽選の当選確率を合算した確率（「５０％」＋「６０％」＝「１１０％」）を用いて１回、ＡＴ抽選が行われる。上記のように、双方の信頼度情報のＡＴ抽選の当選確率を合算した確率は「１００％」を超えているため、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選し、ＡＲＴ準備中状態への移行が確定する。

また、上述のように、双方の信頼度情報のＡＴ抽選の当選確率を合算した確率が「１００％」を超えた場合には、当選が確定されたＡＴ抽選を１回行うことに限らず、「１００％」を超えた数値の確率（上記の「１１０％」ならば「１０％」）で２回目のＡＴ抽選を行ってもよい。この場合には、ＡＲＴ状態を１つ獲得したうえで、２つ目のＡＲＴ状態の獲得に向けたＡＴ抽選を行うことができる。

また、第１の実施形態では、「許容区間」から「非許容区間」には、「ＡＴ抽選の非当選」、「ＡＲＴ状態の終了」又は「許容区間上限ゲーム数の消化」により移行するとして説明したが、「ＡＴ抽選の非当選」又は「ＡＲＴ状態の終了」の場合には、さらに、次の条件が成立したときに「許容区間」から「非許容区間」に移行することとしてもよい。たとえば、「ＡＴ抽選の非当選」又は「ＡＲＴ状態の終了」の後に、許容区間から非許容区間へ移行（転落）するか否かを決定する転落抽選を実行し、この転落抽選に当選したことに基づいて「許容区間」から「非許容区間」に移行することとしてもよい。つまり、「ＡＴ抽選の非当選」又は「ＡＲＴ状態の終了」の場合には、２つの条件が成立した場合に「許容区間」から「非許容区間」に移行することとしてもよい。

また、第１の実施形態では、第１特定期間の上限に達したことに基づいて、第２特定期間が残っている場合でも、第２特定期間を「０」にリセットすることとしたが、これには限られない。たとえば、第１特定期間の滞在中にＡＴ抽選が行われなかったり、ＡＴ抽選に当選しなかったりした場合には、残りの第２特定期間を有効としてもよい。

また、第１の実施形態では、第１特定期間に滞在中の役抽選にて第２移行役に当選した場合には、その次のゲームから第２特定期間のカウントが開始されるとしたが、これに限らず、第２移行役に当選したゲームから第２特定期間のカウントを開始してもよい。

また、第１の実施形態では、特定期間の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合、特定期間として設定されたゲーム数を全て消化していなくとも特定期間を終了することとされているが、これには限られない。たとえば、特定期間の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合には、そのＡＴ抽選の当選をストックして、特定期間の終了後にそのストックを消費してＡＲＴ準備中状態に移行することとしてもよい。つまり、特定期間の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合でも、特定期間として設定されたゲーム数を全て消化してからＡＲＴ準備中状態に移行することとしてもよい。このような構成により、特定期間の滞在中に実行される演出を物語性のある内容とすることが容易となるため、特定期間に滞在中の演出パターンを増やすことができ、特定期間に滞在中の遊技の興趣を高めることができる。

また、第１の実施形態では、本発明における「複数の移行役」に相当する「複数の許容区間移行役」を、チェリー役（ＣＨＹ２）、スイカ役、及びチャンス役としたが、「複数の許容区間移行役」はこれには限られない。たとえば、図９に示す「リプレイ役」と「小役（ベル役、スイカ役、チャンス役、及びチェリー役）」とを「複数の許容区間移行役」としてもよい。また、図９に示す小役（ベル役、スイカ役、チャンス役、及びチェリー役）のうち、「ベル役」と「スイカ役」とを「複数の許容区間移行役」としてもよい。さらに、図９に示す小役のうち、「スイカ役」を複数設けた場合には（たとえば、「第１スイカ役」及び「第２スイカ役」）、「第１スイカ役」と「第２スイカ役」とを「複数の許容区間移行役」としてもよい。つまり、「複数の許容区間移行役」は、「リプレイ役」と「小役」とで構成してもよいし、全ての小役の中から２以上の小役のグループ（すなわち、２種類以上の小役）で構成してもよいし、一の小役のグループ内に含まれる複数の役（すなわち、１種類の小役）で構成してもよい。

また、第１の実施形態では、「特定期間」を「複数回の遊技」で構成し（８ゲーム）、この「複数回の遊技」の各遊技に対して信頼度情報を設定して、これらの少なくとも一部を互いに異ならせることとしたが（たとえば、１ゲーム目＝７０％、２ゲーム目＝０％、３ゲーム目＝６０％）、「特定期間」はこれには限られない。

たとえば、「特定期間」を「遊技時間」で構成してもよい。「特定期間」を「遊技時間＝３００秒」で構成した場合、Ｔ１秒からＴ２秒（たとえば、１秒から１００秒）、Ｔ３秒からＴ４秒（たとえば、１０１秒から２００秒）、Ｔ５秒からＴ６秒（たとえば、２０１秒から３００秒）等の一定の各遊技時間に対して信頼度情報を設定して、これらの少なくとも一部を互いに異ならせてもよい（たとえば、Ｔ１秒からＴ２秒＝７０％、Ｔ３秒からＴ４秒＝０％、Ｔ５秒からＴ６秒＝６０％）

（第２の実施形態）
以下、本実施の形態に係る第２の実施形態について、第１の実施形態と重複する部分は説明を省略しつつ説明する。
第２の実施形態は、本発明における「特定役」を「第３ボーナス役又は第４ボーナス役」としている点で、本発明における「特定役」を「押し順ベル」としている第１の実施形態と異なる。つまり、第２の実施形態は、本発明における「特定役」を「設定差のないボーナス移行役」としている。

（図２３及び図２４を用いた遊技の流れの説明）
図２３及び図２４を用いて、第２の実施形態における遊技の流れについて説明する。以下では、第２の実施形態における遊技の流れとして、特定期間に滞在中の役抽選にて、設定差のないボーナス移行役（第３ボーナス役又は第４ボーナス役）に当選した場合と、設定差のあるボーナス移行役（第１ボーナス役又は第２ボーナス役）に当選した場合とについて説明する。なお、第２の実施形態における「設定差のあるボーナス移行役」は、本発明における「変動役」に相当する。

まず、図２３を用いて、特定期間に滞在中の役抽選にて、設定差のないボーナス移行役（第３ボーナス役又は第４ボーナス役）に当選した場合について説明する。

図２３に示すように、総ゲーム数の１０ゲーム目において、非許容区間における役抽選にて第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に当選したことに基づいて、総ゲーム数の１１ゲーム目から許容区間に移行する。

次に、総ゲーム数の１１ゲーム目において、非許容区間から許容区間に移行したことに基づいて、通常状態制御手段261により、第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する第１特定期間（８ゲーム）のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の１１ゲーム目が第１特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の１３ゲーム目（第１特定期間の３ゲーム目）において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＲＢＢ３に当選する。ＲＢＢ３に当選したことに基づいて、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。なお、総ゲーム数の１３ゲーム目（第１特定期間の３ゲーム目）においては、第３ボーナス役に対応した図柄61（ＲＢＢ３図柄）を有効ライン86上に停止表示できなかったものとする。

このとき、非許容区間から許容区間への移行の契機となった第１移行役はチェリー役（ＣＨＹ２）であるため、移行抽選手段270は、第１信頼度情報となるチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報におけるＡＴ抽選の当選確率を用いる（図６参照）。また、役抽選にてＡＴ抽選の実行契機となるＲＢＢ３に当選したのは、総ゲーム数の１３ゲーム目であるため、移行抽選手段270は、チェリー役（ＣＨＹ２）に対応する信頼度情報における第１特定期間の３ゲーム目のＡＴ抽選の当選確率である「６０％」を用いてＡＴ抽選を行う（図６参照）。

そして、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選した場合には、ボーナス内部中状態（ＲＢＢ３内部中）及びボーナス状態（ＲＢＢ３）を経由した後、ＡＲＴ準備中状態へ移行する。具体的には、ＡＴ抽選に当選した場合、ＡＴ抽選が行われた次のゲームからボーナス内部中状態（ＲＢＢ３内部中）へ移行し、このボーナス内部中状態（ＲＢＢ３内部中）で第３ボーナス役に対応した図柄61（ＲＢＢ３図柄）を有効ライン86上に停止表示させることでボーナス状態（ＲＢＢ３）へ移行する。その後、ボーナス状態（ＲＢＢ３）において、６３枚を超えるメダルの払い出しがされたことに基づいて、ボーナス状態（ＲＢＢ３）を終了し、ＡＲＴ準備中状態へ移行する。

一方、移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選しなかった場合には、ボーナス内部中状態（ＲＢＢ３内部中）及びボーナス状態（ＲＢＢ３）を経由し、かつ、「許容区間」から「非許容区間」への移行条件が成立した後、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行する。具体的には、ＡＴ抽選に当選しなかった場合、ＡＴ抽選が行われた次のゲームからボーナス内部中状態（ＲＢＢ３内部中）へ移行し、このボーナス内部中状態（ＲＢＢ３内部中）で第３ボーナス役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることでボーナス状態（ＲＢＢ３）へ移行する。その後、ボーナス状態（ＲＢＢ３）において、６３枚を超えるメダルの払い出しがされたことに基づいて、ボーナス状態（ＲＢＢ３）を終了する。そして、ボーナス状態（ＲＢＢ３）の終了後、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行する。

次に、図２４を用いて、特定期間に滞在中の役抽選にて、設定差のあるボーナス移行役（第１ボーナス役又は第２ボーナス役）に当選した場合について説明する。

図２４に示すように、総ゲーム数の１０ゲーム目において、非許容区間における役抽選にて第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に当選したことに基づいて、総ゲーム数の１１ゲーム目から許容区間に移行する。

次に、総ゲーム数の１１ゲーム目において、非許容区間から許容区間に移行したことに基づいて、通常状態制御手段261により、第１移行役としてのチェリー役（ＣＨＹ２）に対応する第１特定期間（８ゲーム）のカウントが開始される。つまり、総ゲーム数の１１ゲーム目が第１特定期間の１ゲーム目に対応する。

そして、総ゲーム数の１３ゲーム目において、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＲＢＢ１に当選する。なお、総ゲーム数の１３ゲーム目においては、第１ボーナス役に対応した図柄61（ＲＢＢ１図柄）を有効ライン86上に停止表示できなかったものとする。

ここで、「設定差のあるボーナス移行役」は本発明における「特定役」に該当しないため、ＲＢＢ１に当選しても、移行抽選手段270によるＡＴ抽選は行われない。そのため、ＲＢＢ１に当選したことに基づいて、ボーナス内部中状態（ＲＢＢ１内部中）へ移行し、総ゲーム数の１３ゲーム目からボーナス内部中状態（ＲＢＢ１内部中）での遊技が開始される。

その後、総ゲーム数の１５ゲーム目において、ボーナス内部中状態（ＲＢＢ１内部中）で第１ボーナス役に対応した図柄61（ＲＢＢ１図柄）を有効ライン86上に停止表示させることでボーナス状態（ＲＢＢ１）へ移行し、総ゲーム数の１６ゲーム目からボーナス状態（ＲＢＢ１）での遊技が開始される。

そして、総ゲーム数の４９ゲーム目において、２９７枚を超えるメダルの払い出しがされたことに基づいて、ボーナス状態（ＲＢＢ１）を終了し、総ゲーム数の５０ゲーム目から許容区間（許容区間通常状態）での遊技が開始される。

このとき、第１特定期間に滞在中の役抽選にて当選役グループとしてのＲＢＢ１（設定差のあるボーナス移行役）に基づいて移行したボーナス内部中状態（ＲＢＢ１内部中）及びボーナス状態（ＲＢＢ１）では、通常状態制御手段261による第１特定期間のカウントが中断されることとされている。そのため、通常状態制御手段261は、ボーナス内部中状態（ＲＢＢ１内部中）が開始された総ゲーム数の１３ゲーム目からボーナス状態（ＲＢＢ１）が終了した総ゲーム数の４９ゲーム目まで、第１特定期間に滞在中としつつ、第１特定期間を総ゲーム数の１２ゲーム目に相当する「２ゲーム目」の状態で中断している。

そして、この第１特定期間を中断した状態においては、移行抽選手段270によるＡＴ抽選は行われないこととされている。すなわち、ボーナス内部中状態（ＲＢＢ１内部中又はＲＢＢ２内部中）及びボーナス状態（ＲＢＢ１又はＲＢＢ２）の滞在中には移行抽選手段270によるＡＴ抽選は行われないこととされている。

そして、通常状態制御手段261による第１特定期間のカウントは、設定差のあるボーナス状態が終了したことに基づいて再開されることとされている。そのため、通常状態制御手段261は、ボーナス状態（ＲＢＢ１）が終了した次のゲームである総ゲーム数の５０ゲーム目から、第１特定期間を「３ゲーム目」として、そのカウントを再開する。

そのため、総ゲーム数の５０ゲーム目（第１特定期間の３ゲーム目）から総ゲーム数の５５ゲーム目（第１特定期間の８ゲーム目）までの間の役抽選にて設定差のないボーナス移行役に当選した場合には、移行抽選手段270により信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる。

（第２の実施形態の作用効果）
第２の実施形態では、第１の実施形態の作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
第２の実施形態では、本発明における「特定役」は、設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動しない設定差のないボーナス移行役とされている。また、第２の実施形態では、移行抽選手段270により、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われ、ＡＴ抽選に当選しなかった場合、ボーナス状態が終了したことに基づいて許容区間を終了して非許容区間へ移行することとされている。

そのため、第２の実施形態によれば、特定期間に滞在中の役抽選にて設定差のないボーナス移行役に当選したことに基づいて、移行抽選手段270により、信頼度記憶手段280が記憶する信頼度情報を用いてＡＴ抽選が行われる状態がボーナス状態となることがある。つまり、第２の実施形態によれば、ボーナス状態に滞在中に、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われる場合には、ボーナス状態に滞在中であるといった利益を享受したうえで、移行抽選手段270によるＡＴ抽選を受けることができる。

これにより、第２の実施形態によれば、ボーナス状態に滞在中に移行抽選手段270によりＡＴ抽選の当選した場合には、ボーナス状態以外の状態でＡＴ抽選の当選した場合に比べて、遊技者に高揚感を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、第２の実施形態によれば、ボーナス状態に滞在中に移行抽選手段270によりＡＴ抽選に当選しなかった場合には、ボーナス状態以外の状態でＡＴ抽選に当選しなかった場合に比べて、遊技者に与える失望感を軽減できる。

また、第２の実施形態では、役として、設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動する設定差のあるボーナス移行役を備えている。また、第２の実施形態では、特定期間に滞在中に、役抽選にて設定差のあるボーナス移行役に当選したことに基づいてボーナス状態へ移行した場合には、特定期間の進行が中断され、ボーナス状態が終了したことに基づいて特定期間の進行が再開されることとされている。つまり、第２の実施形態によれば、ボーナス状態の滞在という利益を享受したうえで、その後、さらに移行抽選手段270によるＡＴ抽選を受けることができる。

そのため、第２の実施形態によれば、ボーナス状態へ移行した場合に特定期間の進行が中断されない構成に比べて、長期間に渡って遊技者に高揚感を与えることができ、遊技の興趣を高めることができる。

なお、以上説明した本実施の形態としての第１の実施形態及び第２の実施形態は適宜、組み合わせて適用することができる。

10 遊技機 12 筐体
14 前扉 16 図柄表示窓部
17 メダルセレクタ 18 外部集中端子板
19 扉開閉用スイッチ 20 上パネル
22 下パネル 24 ホッパーユニット
26 メダル受け皿 28 メダル払出口
30 操作部 32 ベットスイッチ
34 マックスベットスイッチ 35 シングルベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ 42 演出用ボタンスイッチ
43 電源ユニット 44 電源スイッチ
45 設定キースイッチ 46 設定変更スイッチ
50 ストップスイッチ Ｌ 左ストップスイッチ
Ｃ 中ストップスイッチ Ｒ 右ストップスイッチ
60 リールユニット 61 図柄
62 回転リール 63 リール位置センサ
64 左回転リール 65 リール駆動モータ
66 中回転リール 67 バックランプ
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 表示部 86 有効ライン
87 クレジット表示器 88 払出枚数表示器
89 設定表示器 90 区間報知ランプ
92 投入センサ
94 払出センサ 95 ホッパーモータ
96 オーバーフローセンサ
100 制御装置
200 メイン制御手段 210 役抽選手段
220 リール制御手段 230 停止図柄判定手段
240 配当付与手段 250 遊技状態制御手段
251 ノーマル状態制御手段 252 ＲＴ状態制御手段
253 ボーナス内部中状態制御手段 254 ボーナス状態制御手段
260 演出状態制御手段 261 通常状態制御手段
262 ＡＴ状態制御手段
270 移行抽選手段 280 信頼度記憶手段
290 許容区間ゲーム数カウント手段
500 サブ制御手段 510 報知手段

Claims (7)

1. 複数の図柄を変動表示可能な複数の回転リールと、
   遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を開始させるためのスタートスイッチと、
   前記スタートスイッチが操作されたことに基づいて、役に当選するか否かの役抽選を行う役抽選手段と、
   前記複数の回転リールの各々に対応して設けられ、前記複数の回転リールの図柄の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチと、を備えた遊技機において、
   遊技者にとって有利な前記ストップスイッチの停止操作順序に係る停止操作情報の表示が許容されない非許容区間と、遊技者にとって有利な前記停止操作情報の表示が許容される区間であって、前記役抽選にて前記役のうち、複数の移行役の何れか１つの当選に基づいて移行する遊技期間を遊技可能な許容区間とが設けられ、
   前記許容区間内の特定期間に滞在中に、前記役抽選にて特定役に当選したことに基づいて、遊技者にとって有利な特典を付与するか否かを決定する特典付与決定手段と、
   複数の前記移行役毎に異なり、かつ前記特定期間の進行に応じて変化する、前記特典が付与されるか否かの信頼度の情報である信頼度情報を記憶する信頼度記憶手段と、を備え、
   前記特典付与決定手段は、前記信頼度記憶手段が記憶する前記信頼度情報のうち、当該許容区間への移行の契機となった前記移行役としての第１移行役に対応する前記信頼度情報としての第１信頼度情報における、前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記特定役に当選した遊技に対応する前記信頼度を用いて、前記特典を付与するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
2. 前記特典付与決定手段は、前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて、複数の前記移行役の何れか１つの前記移行役としての第２移行役に当選したことに基づいて、前記信頼度記憶手段が記憶する前記第２移行役に対応する前記信頼度情報としての第２信頼度情報及び前記第１信頼度情報における、前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記特定役に当選した遊技に対応する双方の前記信頼度を用いることを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
3. 前記第１信頼度情報には、前記役抽選にて前記第１移行役に当選したことに基づいて開始される前記特定期間としての第１特定期間において、前記第１特定期間内における前記信頼度の高い遊技と低い遊技とが設けられ、
   前記第２信頼度情報には、前記第１特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記第２移行役に当選したことに基づいて開始される前記特定期間としての第２特定期間において、前記第２特定期間内における前記信頼度の高い遊技と低い遊技とが設けられていることを特徴とする請求項２に記載の遊技機。
4. 前記第２信頼度情報は、前記第２特定期間の前半の遊技の前記信頼度が前記第２特定期間の後半の遊技の前記信頼度に比べて高くなるように設定され、
   前記第１特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記第２移行役に当選したことに基づいて、前記第１特定期間の進行度合いにかかわらず、前記第２特定期間の最初の遊技における前記信頼度から前記第２信頼度情報が使用されることを特徴とする請求項３に記載の遊技機。
5. 前記特定役は、遊技者が当該特定役に対応する前記停止操作順序で前記ストップスイッチを操作した場合に当該特定役に係る図柄の組合せが有効なライン上に揃い、前記許容区間における遊技媒体の最大払出枚数が得られることになる役であって、
   種々の情報を外部に向かって表示する表示部と、
   前記特定期間に滞在中の前記役抽選にて前記特定役に当選したことに基づいて、前記特定役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させる報知手段と、
   前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されたことに基づいて、前記特典付与決定手段により、前記信頼度記憶手段が記憶する前記信頼度情報を用いて前記特典を付与するか否かが決定され、前記特典を付与しないことが決定された場合には、前記許容区間を終了して前記非許容区間へ移行することを特徴とする請求項１、２、３又は４に記載の遊技機。
6. 前記役抽選手段は、複数段階の設定値毎に予め定められた確率で役に当選するか否かの役抽選を行い、
   前記特定役は、前記設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動しないボーナス状態への移行に係る役であって、
   前記特典付与決定手段により、前記信頼度記憶手段が記憶する前記信頼度情報を用いて前記特典を付与するか否かが決定され、前記特典を付与しないことが決定された場合、前記ボーナス状態が終了したことに基づいて前記許容区間を終了して前記非許容区間へ移行することを特徴とする請求項１、２、３又は４に記載の遊技機。
7. 前記役抽選手段は、複数段階の設定値毎に予め定められた確率で役に当選するか否かの役抽選を行い、
   前記役として、前記設定値によって、ボーナス状態へ移行するか否かの確率が変動するボーナス状態への移行に係る変動役を備え、
   前記特定期間に滞在中に、前記役抽選にて前記変動役に当選したことに基づいて前記ボーナス状態へ移行した場合には、前記特定期間の進行が中断され、前記ボーナス状態が終了したことに基づいて前記特定期間の進行が再開されることを特徴とする請求項１、２、３又は４に記載の遊技機。