JP6566989B2

JP6566989B2 - 遊技機

Info

Publication number: JP6566989B2
Application number: JP2017097143A
Authority: JP
Inventors: 後藤　光; 光後藤
Original assignee: 山佐株式会社
Priority date: 2017-05-16
Filing date: 2017-05-16
Publication date: 2019-08-28
Anticipated expiration: 2037-05-16
Also published as: JP2018191852A

Description

本発明は、遊技機に関する。

従来、当選した小役の停止操作順序（押し順）が報知される遊技であるＡＴ（アシストタイム）遊技中においては、液晶等の表示装置を用いて当選した小役の停止操作順序を示す情報としての停止操作情報（押し順ナビ）を表示可能となっている（特許文献１）。

特開２０１６−１０６２０号公報

ここで、特許文献１の技術では、停止操作情報が当選した小役の停止操作順序を示す情報としてのみ用いられている。そのため、特許文献１の技術では、遊技者は停止操作情報を当選した小役の停止操作順序を認識するための情報として用いるのみであり、その停止操作情報に従って操作することが次第に流れ作業化し、停止操作情報についての関心を低下させるおそれがある。

そこで、本発明は、停止操作情報を単に当選した役の停止操作順序を示す情報として用いるだけでなく、停止操作情報を遊技性の一部に組み込むことにより、停止操作情報についての関心を高めることを目的とする。

上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を備える。
本発明に係る遊技機10は、複数の図柄を変動表示可能な複数の回転リールと、遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を開始させるためのスタートスイッチと、前記スタートスイッチが操作されたことに基づいて、役に当選するか否かの役抽選を行う役抽選手段と、前記複数の回転リールの各々に対応して設けられ、前記複数の回転リールの図柄の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチと、を備えた遊技機において、遊技者にとって有利な前記ストップスイッチの停止操作順序に係る停止操作情報の表示が許容されない非許容区間と、遊技者にとって有利な前記停止操作情報の表示が許容され、前記非許容区間と相互に移行可能な許容区間とが設けられ、前記許容区間は、前記非許容区間から移行したことに基づいて開始され、特定の遊技期間を遊技可能な第１状態と、前記第１状態から移行可能であり、前記第１状態よりも遊技者にとって有利な第２状態と、を備え、前記第１状態には、前記遊技期間が、少なくとも、当該遊技期間の中で最初に開始される第１区間と、前記第１区間に連続して実行可能な第２区間と、があり、前記役には、遊技者が対応する前記停止操作順序で前記ストップスイッチを操作した場合に当該役に係る図柄の組合せが有効なライン上に揃い、前記許容区間における遊技媒体の最大払出枚数が得られることになる特定役が含まれており、種々の情報を外部に向かって表示する表示部と、前記役抽選にて前記特定役に当選したことに基づいて、前記特定役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させる報知手段と、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されたことに基づいて、前記第２状態へ移行するか否かを決定する移行決定手段と、を備え、前記許容区間から前記非許容区間への移行が可能となる移行可能条件は、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されることで成立し、前記第１区間の滞在中に、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されなかった場合には、前記第１区間に連続して前記第２区間での遊技が開始され、前記第１状態の滞在中に、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されなかった場合には、前記第１状態から前記第２状態への移行が決定され、前記第１状態は、前記遊技期間における各区間の滞在中に、前記移行可能条件が成立しても、滞在中の前記各区間が終了するまで継続され、前記移行決定手段により、前記第２状態へ移行することが決定された場合には、前記移行可能条件の成立の有無にかかわらず、前記第１状態から前記第２状態への移行が決定することを特徴とする。

ここで、「第１区間に連続して実行可能な第２区間」とは、第１区間に連続して第２区間を実行するための条件が成立していない場合には、第２区間が実行されないといった意味である。

この構成では、報知手段により特定役に係る停止操作情報が表示部に表示されたことに基づいて、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件が成立することとされている。また、この構成では、第１状態の滞在中に、報知手段により特定役に係る停止操作情報が表示部に表示されなかった場合には、第１状態から第２状態への移行が決定することとされている。

これにより、この構成では、停止操作情報が単なる当選した役の停止操作順序を示すだけでなく、遊技性の一部に停止操作情報が組み込まれている。そのため、この構成によれば、停止操作情報が単なる当選した役の停止操作順序を示すだけの構成に比べて、停止操作情報についての関心を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、この構成によれば、許容区間から非許容区間への移行可能条件が成立した場合であっても、第１状態から第２状態へ移行する可能性を残すことができる。そのため、この構成によれば、報知手段により特定役に係る停止操作情報が表示部に表示され、移行可能条件が成立した場合であっても、第２状態への移行に関する期待感を最後まで喪失させることなく、第１状態での遊技を行わせることができる。

また、役抽選手段210による役抽選で当選する役には、特定役以外の役であって、遊技者が対応する停止操作順序でストップスイッチ50を操作した場合に当該役に係る図柄61の組合せが有効なライン上に揃い、特定役が当選可能な遊技状態にて当選する「特殊役」を含んでもよい。なお、「特定役が当選可能な遊技状態」とは、一例として、後述する「発明を実施するための形態」におけるノーマル状態のＲＴ１が挙げられる。

また、「特殊役」とは、一例として、後述する「発明を実施するための形態」における押し順リプレイ等のセーフ役が挙げられる。そして、役抽選にて特殊役に当選したことに基づいて、報知手段により特殊役に係る停止操作情報が表示部に表示された場合には、役抽選にて特定役に当選したことに基づいて、報知手段により特定役に係る停止操作情報が表示部に表示された場合とは異なり、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件は成立しないこととされている。ただし、許容区間において、役抽選にて特定役に当選したことに基づいて、報知手段により特定役に係る停止操作情報が表示部に表示され、移行可能条件が成立した後に、特殊役に係る停止操作情報が表示部に表示された場合には、移行可能条件を不成立とはせずに、移行可能条件の成立は維持される。

また、「表示部」とは、後述する「発明を実施するための形態」におけるメイン制御手段200により制御されるものであっても、サブ制御手段500により制御されるものであってもよい。たとえば、メイン制御手段200により制御される場合、「表示部」としては、後述する「発明を実施するための形態」におけるクレジット表示器87や払出枚数表示器88等の７セグメント表示器が挙げられる。この場合には、各セグメントを構成するＬＥＤを表示する停止操作順序に対応させて点灯又は消灯させることになる。一方、サブ制御手段500により制御される場合、「表示部」としては、後述する「発明を実施するための形態」における表示装置84が挙げられる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記報知手段は、前記遊技期間における各区間の最後の遊技において、複数の前記ストップスイッチ50のうち、２番目に操作される第２停止に対応する前記ストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、前記許容区間が継続するか否かの判定結果を前記表示部に表示させることを特徴とする。

ここで、「遊技期間における各区間」とは、第１状態において実行された全ての区間を意味する。たとえば、第１状態において、第１区間と第２区間とが実行された場合、「遊技期間における各区間」とは、「第１区間」及び「第２区間」を指す。

この構成では、報知手段は、遊技期間における各区間の最後の遊技において、複数のストップスイッチ50のうち、２番目に操作される第２停止に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、許容区間が継続するか否かの判定結果を表示部に表示させることとされている。

これにより、この構成によれば、複数のストップスイッチ50のうち、１番目に操作される第１停止に対応するストップスイッチ50が操作された場合に許容区間が継続するか否かの判定結果を表示させる構成に比べて、遊技者の判定結果の認識を遅らせることができる。そのため、この構成によれば、遊技の最終段階まで遊技者を遊技進行に一喜一憂させることができ、遊技の興趣を高めることができる。

ここで、「２番目に操作される第２停止に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、許容区間が継続するか否かの判定結果を表示部に表示させる」とは、２番目に操作される第２停止操作が行われてから、３番目に操作される第３停止操作が行われるまでは、判定結果を表示部に表示させず、当該第３停止操作が行われると、判定結果を表示部に表示させることとしてもよい。この場合、第３停止操作に対応する回転リール62が停止した後に、判定結果を表示部に表示させることが望ましいが、第３停止操作に対応する回転リール62が停止する前に、判定結果を表示させてもよい。

また、「２番目に操作される第２停止に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、許容区間が継続するか否かの判定結果を表示部に表示させる」とは、２番目に操作される第２停止操作が行われると、判定結果を表示部に表示させることとしてもよい。そして、この場合には、表示部に表示させる判定結果を、３番目に操作される第３停止操作が行われるまで、継続して表示させることが望ましい。このとき、第２停止操作に対応する回転リール62が停止した後に、判定結果を表示部に表示させることが望ましいが、第２停止操作に対応する回転リール62が停止する前に、判定結果を表示させてもよい。
なお、「判定結果の表示」は、許容区間が継続するか否かの判定結果を報知する演出（静止画・動画・アニメーション等）として実行することが望ましい。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されたことに基づいて、前記第２状態へ移行するか否かを決定する移行決定手段270を備え、前記移行決定手段270により、前記第２状態へ移行することが決定された場合には、前記移行可能条件の成立の有無にかかわらず、前記第１状態から前記第２状態への移行が決定することを特徴とする。

この構成では、報知手段により特定役に係る停止操作情報が表示部に表示されたことに基づいて、移行決定手段270により第２状態へ移行するか否かが決定され、第２状態へ移行することが決定された場合には、移行可能条件の成立の有無にかかわらず、第１状態から第２状態への移行が決定することとされている。

これにより、この構成によれば、許容区間から非許容区間への移行可能条件が成立した場合であっても、第１状態から第２状態へ移行する可能性を残すことができる。そのため、この構成によれば、報知手段により特定役に係る停止操作情報が表示部に表示され、移行可能条件が成立した場合であっても、第２状態への移行に関する期待感を最後まで喪失させることなく、第１状態での遊技を行わせることができる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記複数の回転リール62の図柄61を視認可能とする図柄表示窓部16を備え、前記役には、遊技者が前記特定役であると混同し得るセーフ役が含まれており、前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に前記図柄表示窓部16に表示される前記セーフ役に係る複数の図柄61としての混同図柄組合せは、前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に前記図柄表示窓部16に表示される前記特定役に係る複数の図柄61としての特定図柄組合せであると遊技者が混同し得る場合があり、前記セーフ役に係る前記停止操作情報は、前記報知手段により前記表示部に表示されたとしても、前記移行可能条件は成立せず、前記報知手段は、前記役抽選にて前記セーフ役に当選したことに基づいて、前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させ、前記セーフ役に係る前記停止操作情報と前記特定役に係る前記停止操作情報とは、遊技者に同様の前記停止操作順序で前記ストップスイッチ50を操作することを推奨する内容であることを特徴とする。

ここで、「遊技者が混同し得る場合」とは、たとえば、特定図柄組合せと混同図柄組合せとの相違が全ての回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される図柄61のうち、一の回転リール62に対応する図柄61だけが異なっていて、この一の回転リール62が複数の回転リール62の中で最後まで回転している場合が挙げられる。また、たとえば、特定図柄組合せと混同図柄組合せとで２つ以上の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される図柄61が相違するが、その相違する図柄61が視覚的に紛らわしく、遊技者が特定図柄組合せであるか混同図柄組合せであるかを容易に認識できない場合が挙げられる。

この構成では、混同図柄組合せは特定図柄組合せであると遊技者が混同し得る場合があり、セーフ役に係る停止操作情報と特定役に係る停止操作情報とは遊技者に同様の停止操作順序でストップスイッチ50を操作することを推奨する内容とされている。

これにより、この構成では、停止操作情報に基づいてセーフ役と特定役とを区別することはできず、混同図柄組合せであるか、特定図柄組合せであるかによって、セーフ役と特定役とを区別することとなる。そして、この構成によれば、最後の回転リール62の図柄61の変動表示が停止するまで、混同図柄組合せを特定図柄組合せであると遊技者に認識させることができる。

そのため、この構成によれば、混同図柄組合せと特定図柄組合せとを遊技者が混同しない構成に比べて、遊技者のセーフ役と特定役との認識を困難にすることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記特定図柄組合せと前記混同図柄組合せとの相違は、前記複数の回転リール62のうち、一の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に前記図柄表示窓部16に表示される図柄61の相違であり、前記報知手段は、前記役抽選にて前記特定役又は前記セーフ役に当選した場合、前記一の回転リール62に対応する前記ストップスイッチ50を複数の前記ストップスイッチ50の中で最後に操作することを推奨する前記停止操作情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。

この構成では、特定図柄組合せと混同図柄組合せとの相違は、複数の回転リール62のうち、一の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される図柄61の相違とされている。また、この構成では、報知手段は、役抽選にて特定役又はセーフ役に当選した場合、一の回転リール62に対応するストップスイッチ50を複数のストップスイッチ50の中で最後に操作することを推奨する停止操作情報を表示部に表示させることとされている。

これにより、この構成によれば、遊技者が最後に一の回転リール62に対応するストップスイッチ50を操作する可能性を高め、一の回転リール62に対応する図柄61が図柄表示窓部16に最後に表示される可能性を高めることができる。そのため、この構成によれば、最後の回転リール62に対応する図柄61が図柄表示窓部16に表示されるまで遊技者がセーフ役であるか特定役であるかを認識することを困難にでき、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本発明に係る遊技機10の具体例としては、さらに、前記役抽選にて前記セーフ役に当選したことに基づいて、前記報知手段により前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させるか否かを決定する表示決定手段280を備え、前記報知手段は、前記役抽選にて前記セーフ役に当選し、かつ前記表示決定手段280により前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させることが決定されたことに基づいて、前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。

この構成では、報知手段は、役抽選にてセーフ役に当選し、かつ表示決定手段280によりセーフ役に係る停止操作情報を表示部に表示させることが決定されたことに基づいて、セーフ役に係る停止操作情報を表示部に表示させることとされている。これにより、この構成では、役抽選にてセーフ役に当選しても、報知手段によりセーフ役に係る停止操作情報が表示部に表示される場合と表示されない場合とを設けている。

そのため、この構成によれば、役抽選にてセーフ役に当選した場合には必ずセーフ役に係る停止操作情報が表示部に表示される構成に比べて、セーフ役に係る停止操作情報が表示部に表示される頻度を調整でき、セーフ役に係る停止操作情報に対する遊技者の慣れを軽減できる。

本実施の形態における遊技機の概略正面図である。本実施の形態における遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。図２のメイン制御手段の詳細を説明するための概略ブロック図である。図２のサブ制御手段の詳細を説明するための概略ブロック図である。押し順ベルに当選した場合における表示装置の表示態様、及び回転リールの停止態様の一例を示す説明図である。表示装置に表示されるジャッジ演出の結果の一例を示す説明図である。押し順リプレイに当選した場合における表示装置の表示態様、及び回転リールの停止態様の一例を示す説明図である。押し順リプレイに当選した場合における表示装置の表示態様、及び回転リールの停止態様の一例を示す説明図である。本実施の形態における遊技状態の説明図である。本実施の形態における許容区間の説明図である。本実施の形態における前兆状態の説明図である。本実施の形態における前兆状態の説明図である。本実施の形態における前兆状態の説明図である。本実施の形態における前兆状態の説明図である。本実施の形態におけるベルナビ又はリプナビの発生の有無とジャッジ演出の結果との関係を示す説明図である。本実施の形態におけるベルナビ又はリプナビの発生の有無とジャッジ演出の結果との関係を示す説明図である。本実施の形態における遊技の流れを説明するためのフローチャートである。本実施の形態の変形例における前兆状態の説明図である。本実施の形態の変形例における前兆状態の説明図である。

（遊技機10）
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図１及び図２を参照しながら説明する。

（筐体12、前扉14）
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。

（回転リール62）
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、３個の回転リール62（正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68）の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、３個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦３列横３行に配置した合計９個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。

（リールユニット60）
前記図柄表示窓部16の後方向（奥方向）には、３個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計３個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ（図示せず）とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置（基準位置）であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。

（クレジット表示器87、払出枚数表示器88）
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数（以下、「クレジットメダル数」とする）を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、たとえば２個の７セグメントＬＥＤで構成され、それぞれの７セグメントＬＥＤは、１桁の数字を表示する７つのセグメントからなる数値部と、１つのドット（点）を表示するドット部とを備えている。このような構成により、クレジット表示器87では、クレジットメダル数に対応する２桁の数字が表示可能となっており、払出枚数表示器88では、払出枚数に対応する２桁の数字が表示可能となっている。

ここで、本実施の形態に係る遊技機10は、後述するメダル投入口38に投入したメダルを最大５０枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能（投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能）を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である５０枚を「最大クレジットメダル数」とする。

（区間報知ランプ90）
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
ここで、「許容区間」とは、遊技者にとって有利な後述するストップスイッチ50の押し順に係る押し順ナビの表示が許容される区間を意味する。すなわち、「許容区間」とは、後述するＡＴ遊技を行うことが許容される区間である。なお、本実施の形態における「押し順」は、本発明における「停止操作順序」に相当し、「押し順ナビ」は「停止操作情報」に相当する。

この区間報知ランプ90は、後述する「非許容区間」から「許容区間」に移行したことを契機に後述するメイン制御手段200により点灯され、「許容区間」である間は常時点灯されている。そして、区間報知ランプ90は、「許容区間」から「非許容区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。

なお、区間報知ランプ90のみで現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知することに限らず、たとえば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の７セグメントＬＥＤのドット部と区間報知ランプ90との双方を用いて、現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知してもよい。

また、クレジット表示器87と払出枚数表示器88とは別に区間報知ランプ90を設けることに限らず、区間報知ランプ90を設けずに、たとえば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の７セグメントＬＥＤのドット部を用いて、現在の状態が「許容区間」であることを発光態様により報知してもよい。

（操作部30）
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、演出用ボタンスイッチ42と、を備えている。

（メダル投入口38）
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。

（メダルセレクタ17）
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを１枚ずつ検知する投入センサ92が設けられている。

なお、前扉14の裏側には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。

（精算スイッチ36）
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。

（ストップスイッチ50）
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、３個の回転リール62のそれぞれに対応する３個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチＬと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチＣと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチＲとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。

（スタートスイッチ40）
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。

（ベットスイッチ32）
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数（具体的には３枚）に達するまで投入可能なメダル数を減じて３枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から１枚のメダル数を減じて１枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。

（演出用ボタンスイッチ42）
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
また、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている（図２参照）。

（扉開閉用スイッチ19）
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。

（設定変更スイッチ46）
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。

（設定表示器89）
設定表示器89は、例えば７セグメントの小型のＬＥＤにより、複数段階設けられた設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。

また、前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている（図２参照）。

（ホッパーユニット24）
このホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを１枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。

（電源ユニット43）
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。

（メダル払出口28等）
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である５０枚未満の場合は、５０枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。

（遊技の流れの説明）
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役の少なくとも何れか１つに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン（所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の配当としてのメダルが付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。）上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の配当を遊技者に付与する。これにより、１回の遊技が終了するものである。ここで、本実施の形態における「有効ライン86」は、本発明における「有効なライン」に相当する。

（演出装置70）
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示装置84と、バックランプ67と、を備えている。

（スピーカー72）
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。

（演出用ランプ78）
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。

（表示装置84）
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。ここで、本実施の形態における「表示装置84」は、本発明における「表示部」に相当する。

（バックランプ67）
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、回転リール62上の図柄61を照らすためのものである。

（制御装置100）
図２に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報（コマンド）を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段500とを備えている。ここで、メイン制御手段200がサブ制御手段500へ送信する情報（コマンド）としては、たとえば、以下のものがある。

メイン制御手段200は、少なくとも、「押し順」、「遊技者が停止操作したストップスイッチ50」、「遊技状態」、「演出状態」及び「後述する前兆ゲーム数」に関する情報（コマンド）を適宜、サブ制御手段500へ送信している。なお、メイン制御手段200がサブ制御手段500へ送信する情報（コマンド）は、上述のものに限らず、他の情報（コマンド）を送信してもよい。

なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない（すなわち双方向の通信ではない）。メイン制御手段200は、メダルセレクタ17、スタートスイッチ40、ベットスイッチ32、ストップスイッチ50、設定変更スイッチ46、精算スイッチ36、扉開閉用スイッチ19、電源ユニット43、リールユニット60及びホッパーユニット24の入力を受け付け、クレジット表示器87、払出枚数表示器88、リールユニット60、ホッパーユニット24、設定表示器89及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200及び演出用ボタンスイッチ42からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、表示装置84及びバックランプ67の各パーツが接続されている。

なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。

メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏポート（図示せず）を備えたマイクロコンピュータにより構成される。ＣＰＵは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ＲＯＭに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ＲＯＭは、ＣＰＵが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、ＲＡＭは、ＣＰＵがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。

（外部集中端子板18）
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子（コネクタ）や、外部機器（図示省略）と配線される接続端子（コネクタ）が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備（例えばデータ表示器）やホールコンピュータに接続されている。

（メイン制御手段200）
メイン制御手段200は、図３に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、移行抽選手段270、リプナビ抽選手段280及び許容区間ゲーム数カウント手段290の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。

以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。

メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数（３枚）が設定されると、１本の有効ライン86が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として３が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数（３枚）が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役の何れかに当選したか又はハズレかの抽選（役抽選）が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間（本実施の形態では、４．１秒）が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、３個すべての回転リール62の回転が開始する。

回転リール62の回転開始後、所定の条件（本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること）が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態（停止操作可能状態）となる。

その後に、３個のストップスイッチ50のうち１個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、３個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、３個すべての回転リール62の回転が停止する。

このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に配当としてのメダルが付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。

また、有効ライン86上に再遊技役（遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、所謂リプレイ役）に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。

（役抽選手段210）
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の何れか（１つ又は複数）に当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態（ＲＴ０及びＲＴ１）用、ＲＴ状態（ＲＴ２及びＲＴ３）用、ボーナス内部中状態（ＲＴ４）用、ボーナス状態（ＲＢＢ１からＲＢＢ４）用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のＲＯＭ上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段（乱数発生回路）が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。

役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その当選確率を規定するための値である複数段階の設定値を変更するための筐体12内部の設定変更スイッチ46を操作することにより、複数段階の設定値のうち何れか１つの特定の設定値が選択される。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた抽選確率で役抽選を行っている。

また、本実施の形態では、役抽選に用いられる当選確率が設定値によって異なる「設定差あり」の役では、原則として設定値の数値が高くなるほど当選確率が高く、遊技者にとって有利になるように設定されている。本実施の形態では、「設定差あり」の役として「ボーナス移行役」が設けられている。

なお、「設定差あり」の役では、設定値の数値が高くなるほど、全ての役の当選確率が必ずしも高くなることに限らず、設定値の数値が高くなるほど、一部の役の当選確率は高くなるが、他の一部の役の当選確率は同一であってもよい。
また、本実施の形態における設定値は、設定値「１」から「６」の６段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「１」から「６」の６段階に限られず、たとえば「１・３・６」、「２・４・６」又は「１・６」としてもよい。

本実施の形態では、役抽選手段210により抽選される役として、図示しないが、大別すると、小役（メダルの払い出しを伴う役「ベル役」、「スイカ役」、「チェリー役」、「チャンス役」等）、リプレイ役、ボーナス移行役（遊技状態の移行を伴う役）が設けられている。なお、本実施の形態では、小役のうち、「スイカ役」、「チェリー役」及び「チャンス役」を、所謂「レア役」としている。

また、小役のうち、ベル役には、遊技者が対応する押し順でストップスイッチ50を操作した場合に当該ベル役に係る図柄61の組合せが有効ライン86上に揃い、許容区間におけるメダルの最大払出枚数（たとえば、「９枚」）が得られることになる押し順ベルが含まれている。ここで、本実施の形態における「押し順ベル」は、本発明における「特定役」に相当する。

具体的には、本実施の形態では、役抽選の抽選結果として、「押し順ベル」が得られるように設定されている。この押し順ベルは、たとえば、最大払出枚数（９枚）が設定されているベル役（ＢＥ１）と、所定の払出枚数（３枚）が設定されるベル役（ＢＥ２）と、所定の払出枚数（１枚）が設定されるベル役（ＢＥ３）との複数種類のベル役が重複して当選する所謂「重複当選役」である。そして、この押し順ベルは、たとえば、推奨される押し順が「左→中→右」に設定されている押し順ベル（ＬＢＥ）や、推奨される押し順が「中→左→右」が設定されている押し順ベル（ＣＢＥ）等、設定されている押し順が異なる複数種類の押し順ベルが設けられている。

また、リプレイ役には、遊技者が対応する押し順でストップスイッチ50を操作した場合に当該リプレイ役に係る図柄61の組合せが有効ライン86上に揃い、遊技者が押し順ベルであると混同し得る押し順リプレイが含まれている。ここで、本実施の形態における「押し順リプレイ」は、本発明における「セーフ役」に相当する。

具体的には、本実施の形態では、役抽選の抽選結果として、「押し順リプレイ」が得られるように設定されている。この押し順リプレイは、たとえば、所定の通常リプレイ役（ＲＰ１）と、所定の通常リプレイ役（ＲＰ２）との複数種類のリプレイ役が重複して当選したり、所定の通常リプレイ役（ＲＰ１）と、所定のＲＴ２昇格役（ＲＴ２ＲＰ１）との複数種類のリプレイ役が重複して当選したりする所謂「重複当選役」である。そして、この押し順リプレイは、たとえば、推奨される押し順が「左→中→右」に設定されている押し順リプレイ（ＬＲＰ）や、推奨される押し順が「中→左→右」に設定されている押し順リプレイ（ＣＲＰ）等、設定されている押し順が異なる複数種類の押し順リプレイが設けられている。
なお、「押し順ベル」と「押し順リプレイ」との詳細については後述する。

（リール制御手段220）
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の役抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。

（停止図柄判定手段230）
停止図柄判定手段230は、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。

（配当付与手段240）
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。なお、配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果のみに基づいてメダルの払い出しを行うものに限らず、他の条件を参照してメダルの払い出しを行ってもよい。たとえば、配当付与手段240は、停止図柄判定手段230による判定が行われたときの遊技状態を参照してメダルの払い出しを行ってもよい。この場合には、別の契機において、停止図柄判定手段230の判定結果が同じ（たとえば、ベル役）であったとしても、ノーマル状態やＲＴ状態に滞在中のメダルの払い出し（９枚）と、ボーナス状態に滞在中のメダルの払い出し（１２枚）とを異ならせることができる。

（遊技状態制御手段250）
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、ノーマル状態制御手段251、ＲＴ状態制御手段252、ボーナス内部中状態制御手段253及びボーナス状態制御手段254の各手段を有する。

（ノーマル状態制御手段251）
ノーマル状態制御手段251は、「ノーマル状態」を制御するものである。ここで、「ノーマル状態」は、後述するＲＴ状態制御手段252による「ＲＴ状態」（リプレイタイム状態）、ボーナス内部中状態制御手段253によるボーナス内部中状態又はボーナス状態制御手段254によるボーナス状態以外の状態をいい、「ＲＴ０」及び「ＲＴ１」を含む（図９参照）。ここで、「ＲＴ０」は、後述するボーナス状態の終了条件が成立した場合、又は設定変更が行われた後に移行する状態であり、当該ＲＴ０において後述するＲＴ１移行図柄が停止表示されることにより「ＲＴ１」へ移行する。

（ＲＴ状態制御手段252）
ＲＴ状態制御手段252は、「ＲＴ状態」を制御するものである。ここで、「ＲＴ状態」は、「ＲＴ２」及び「ＲＴ３」を含む（図９参照）。
また、「ＲＴ」は、「リプレイタイム」の略語であり、「ＲＴ状態」に移行すると、リプレイ役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が原則として高くなるＲＴ遊技が開始される。

（ボーナス内部中状態制御手段253）
ボーナス内部中状態制御手段253は、ボーナス内部中状態を制御するものである。ここで、「ボーナス内部中状態」には、「ＲＴ４」がある（図９参照）。

「ボーナス内部中状態」は、役抽選手段210による役抽選にてボーナス状態への移行に係るボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に当選した状態が維持されている状態である。すなわち、「ボーナス内部中状態」は、役抽選にてボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する状態である。このボーナス内部中状態には、ＲＴ４（ＲＢＢ１内部中）と、ＲＴ４（ＲＢＢ２内部中）と、ＲＴ４（ＲＢＢ３内部中）と、ＲＴ４（ＲＢＢ４内部中）とがある。
そして、ボーナス内部中状態において、ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示することで終了する（ボーナス状態へ移行する）。

（ボーナス状態制御手段254）
ボーナス状態制御手段254は、「ボーナス状態」を制御するものである。ここで、「ボーナス状態」は、「ＲＢＢ（ＲＢＢ１からＲＢＢ４）」がある（図９参照）。

ここで、本実施の形態に係る「ＲＢＢ」には、設定値によって当選確率が異なる「設定差あり」のボーナス移行役に当選し、かつ、そのボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する「ＲＢＢ１又はＲＢＢ２」と、設定値によって当選確率が異ならない全設定値共通の当選確率となる「設定差なし」のボーナス移行役に当選し、かつ、そのボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する「ＲＢＢ３又はＲＢＢ４」とがある。

「ＲＢＢ」は、「ボーナス内部中状態」において、ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。また、「ＲＢＢ」は、「ノーマル状態」及び「ＲＴ状態」において、ボーナス移行役に当選し、かつボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する。そして、「ＲＢＢ」は、レギュラーボーナス（ＲＢ）が連続作動し、ＲＢＢ１及びＲＢＢ２では２９７枚、ＲＢＢ３及びＲＢＢ４では６３枚を超えるメダルの払い出しで終了する。

（演出状態制御手段260）
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、通常状態制御手段261、前兆状態制御手段262及びＡＴ状態制御手段263を有する。

（通常状態制御手段261）
通常状態制御手段261は、非許容区間に属する「非許容区間通常状態」（非ＡＴ遊技）を制御するものである（図１０参照）。
ここで、「非許容区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順に係る押し順ナビの表示が許容されない区間を意味する。すなわち、「非許容区間」とは、後述するＡＴ遊技を行うことが許容されない区間である。また、「非ＡＴ遊技」は、後述する「ＡＴ遊技」の非作動状態を意味する。

（前兆状態制御手段262）
前兆状態制御手段262は、許容区間に属する「前兆状態」を制御するものである（図１０参照）。
この前兆状態制御手段262は、「非許容区間通常状態」から「前兆状態」に移行したことに基づいて、前兆状態のゲーム数（以下、「前兆ゲーム数」とする）のカウントを開始する。本実施の形態では、前兆ゲーム数の最大ゲーム数は「１５ゲーム」とされている。

前兆状態制御手段262は、前兆状態に移行したことに基づいて、１ゲームを消化する毎に前兆ゲーム数を「１」加算していく。そして、前兆状態制御手段262は、前兆ゲーム数の最大ゲーム数である「１５ゲーム」に達したり、後述するジャッジ演出の結果が「敗北」となったりすることによって、前兆状態が終了した場合には、前兆ゲーム数のカウントを停止し、前兆ゲーム数を「０」にリセットする。

なお、前兆ゲーム数の最大ゲーム数は「１５ゲーム」に限らず、これより多くても少なくてもよいし、前兆ゲーム数の最大ゲーム数を決定する前兆ゲーム数決定抽選を行うことにより決定してもよい。

ここで、本実施の形態における前兆状態は、前兆ゲーム数「５ゲーム」を「１セット」とし、最大で「３セット」、すなわち、最大で「１５ゲーム」の前兆ゲーム数を遊技可能とされている。つまり、前兆状態制御手段262は「５ゲーム」毎の前兆ゲーム数を、最大で「３セット」連続して遊技可能に前兆状態を制御している。

具体的には、前兆状態制御手段262は、前兆ゲーム数の１ゲーム目から５ゲーム目までを「１セット目」とし、前兆ゲーム数の６ゲーム目から１０ゲーム目までを「２セット目」とし、前兆ゲーム数の１１ゲーム目から１５ゲーム目までを「３セット目」として、セット毎に前兆状態を制御している。

このとき、前兆状態では、セット毎に対応したエピソード演出（エピソード１からエピソード３）が行われ、各エピソード演出、すなわち、各セットにおける最終遊技（例：１セット目：５ゲーム目２セット目：１０ゲーム目３セット目：１５ゲーム目）にて行われるジャッジ演出の結果により、前兆状態が継続するか否かが決定される。

ここで、「エピソード演出」とは、一連の物語性を有する演出をいい、「ジャッジ演出」とは、前兆状態が継続するか否かの判定がなされる演出をいう。また、「各セット」とは、前兆状態において実行された全てのセットを意味する。つまり、前兆状態において、１セット目、２セット目及び３セット目が実行された場合、「各セット」とは、「１セット目」、「２セット目」及び「３セット目」を指す。

前兆状態制御手段262は、各セットにおける最終遊技（例：１セット目：５ゲーム目２セット目：１０ゲーム目３セット目：１５ゲーム目）にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、ジャッジ演出を開始する。

このとき、前兆状態制御手段262は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合には、当該役抽選の結果が判明した時点で後述する報知手段510により押し順ベル又は押し順リプレイに係る押し順ナビを表示装置84に表示させる。また、前兆状態制御手段262は、ジャッジ演出において、複数のストップスイッチ50のうち、第３停止（３番目の停止操作）に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、後述する報知手段510により当該ジャッジ演出の結果を表示装置84に表示させる（図６参照）。つまり、第２停止（２番目の停止操作）に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、第３停止に対応するストップスイッチ50が操作された後、当該ジャッジ演出の結果が表示装置84に表示される。

そして、詳しくは後述するが、前兆状態制御手段262は、１セット目の最終遊技（５ゲーム目）におけるジャッジ演出の結果を「引き分け」と判定した場合には、前兆状態を継続し、１セット目に連続して２セット目を開始する。一方、前兆状態制御手段262は、１セット目の最終遊技（５ゲーム目）におけるジャッジ演出の結果を「敗北」と判定した場合には、前兆状態の非継続を決定し、前兆状態を終了する。

また、詳しくは後述するが、前兆状態制御手段262は、２セット目の最終遊技（１０ゲーム目）におけるジャッジ演出の結果を「引き分け」と判定した場合には、前兆状態を継続し、２セット目に連続して３セット目を開始する。一方、前兆状態制御手段262は、２セット目の最終遊技（１０ゲーム目）におけるジャッジ演出の結果を「敗北」と判定した場合には、前兆状態の非継続を決定し、前兆状態を終了する。

また、詳しくは後述するが、前兆状態制御手段262は、３セット目の最終遊技（１５ゲーム目）におけるジャッジ演出の結果を「勝利」と判定した場合には、ＡＲＴ状態への移行を決定し、前兆状態を終了する。一方、前兆状態制御手段262は、３セット目の最終遊技（１５ゲーム目）におけるジャッジ演出の結果を「敗北」と判定した場合には、前兆状態の非継続を決定し、前兆状態を終了する。

なお、前兆状態制御手段262によるジャッジ演出の結果、すなわち、許容区間が継続するか否かの判定結果の決定方法については後述する。

（ＡＴ状態制御手段263）
ＡＴ状態制御手段263は、許容区間に属する「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」（ＡＴ遊技）を制御するものである（図１０参照）。

ここで、ＡＴ遊技における「ＡＴ」とは「アシストタイム」の略語であり、「ＡＴ遊技」が開始されると、当選した小役の押し順ナビが表示され、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払出される。また、「ＡＴ遊技」が開始されると、当選した押し順役の押し順ナビが表示され、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した押し順役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、押し順役の押し順が不正解となることを回避でき、押し順役の押し順不正解を遊技状態の移行（転落）条件とした場合における遊技状態の転落を回避できる。

また、「ＡＴ遊技」が開始されると、当選したリプレイ役の押し順ナビが表示され、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選したリプレイ役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立したリプレイ役に対応して再遊技が開始される。
このとき、「ＡＴ遊技」の実行中に、ＲＴ状態制御手段252で制御される「ＲＴ状態」に移行すると「ＡＲＴ状態」となる。「ＡＲＴ状態」は、「ＲＴ遊技」かつ「ＡＴ遊技」の「ＡＲＴ遊技」が行われる。

（移行抽選手段270）
移行抽選手段270は、各状態へ移行するか否かを決定する抽選を行うものである。この移行抽選手段270は、非許容区間において許容区間、具体的には、非許容区間通常状態から前兆状態へ移行するか否かの許容区間移行抽選と、前兆状態においてＡＲＴ状態、具体的には、ＡＲＴ準備中状態へ移行するか否かのＡＴ抽選と、後述する転落状態において非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行するか否かの転落抽選と、を行う。なお、移行抽選手段270が行う抽選は前述のものには限られない。ここで、本実施の形態における「移行抽選手段270」は、本発明における「移行決定手段」に相当する。

移行抽選手段270は、非許容区間通常状態に滞在中の役抽選にて所定のレア役としての「チェリー役」に当選したことに基づいて、許容区間移行抽選を行う。
また、移行抽選手段270は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベルに当選し、後述する報知手段510により押し順ベルに係る押し順ナビ（以下、「ベルナビ」とする）が表示装置84に表示されたことに基づいて、ＡＴ抽選を行う。

また、移行抽選手段270は、転落状態における各ゲームにて転落抽選を行う。
なお、移行抽選手段270による「許容区間移行抽選」、「ＡＴ抽選」又は「転落抽選」の実行契機は前述のものには限られない。

（リプナビ抽選手段280）
リプナビ抽選手段280は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順リプレイに当選したことに基づいて、後述する報知手段510により押し順リプレイに係る押し順ナビ（以下、「リプナビ」とする）を表示装置84に表示させるか否かをリプナビ抽選により決定するものである。ここで、本実施の形態における「リプナビ抽選手段280」は、本発明における「表示決定手段」に相当する。

ここで、本実施の形態では、ベルナビが表示装置84に表示された場合には、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件が成立するのに対し、リプナビが表示装置84に表示された場合には、移行可能条件が成立しないこととされている。そのため、「リプナビ」を「セーフナビ」と言うこともできる。同様に、「リプナビ抽選手段280」を「セーフナビ抽選手段」と言うこともできる。

（許容区間ゲーム数カウント手段290）
許容区間ゲーム数カウント手段290は、許容区間のゲーム数の上限を示す許容区間上限ゲーム数（１５００）を記憶するとともに、許容区間に滞在しているゲーム数を示す許容区間滞在ゲーム数のカウントを行うものである。この許容区間ゲーム数カウント手段290は、許容区間に移行した場合に、許容区間滞在ゲーム数を初期化処理として「０」にリセットし、その後、許容区間を１ゲーム消化する毎に許容区間滞在ゲーム数を「１」加算する。また、許容区間ゲーム数カウント手段290は、ボーナス内部中状態又はボーナス状態に滞在中に、当該状態を１ゲーム消化する毎に許容区間滞在ゲーム数を「１」加算する。そして、許容区間ゲーム数カウント手段290がカウントする許容区間滞在ゲーム数が、許容区間上限ゲーム数に達した場合、「許容区間」から「非許容区間」へ移行される。

なお、許容区間ゲーム数カウント手段290により、初期化処理として許容区間滞在ゲーム数が「０」にリセットされるタイミングは、許容区間が終了したタイミングでもよい。また、許容区間ゲーム数カウント手段290による許容区間滞在ゲーム数のカウントは、上述の加算方式には限られない。たとえば、許容区間ゲーム数カウント手段290は、許容区間に移行した場合に、許容区間滞在ゲーム数を初期化処理として「１５００」にセットし、その後、許容区間を１ゲーム消化する毎、又はボーナス内部中状態若しくはボーナス状態を１ゲーム消化する毎に許容区間滞在ゲーム数を「１」減算することとしてもよい。

（サブ制御手段500）
サブ制御手段500は、図４に示すように、報知手段510を有する。報知手段510の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。

具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのＬＥＤ駆動回路（図示せず）に対してＬＥＤの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路（図示せず）に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示装置84を駆動するための液晶制御基板（図示せず）に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。

（報知手段510）
報知手段510は、演出装置70を用いて演出を遊技者に報知するためのものである。
この報知手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル状態、ＲＴ状態、ボーナス内部中状態又はボーナス状態の各遊技状態に応じた演出や、押し順ナビを表示するための演出等を遊技者に報知する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段510は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。

また、報知手段510は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベルに当選したことに基づいてベルナビを表示装置84に表示させる。具体的には、報知手段510は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベルに当選し、前兆状態制御手段262によりベルナビの表示指示がなされた後、ベルナビを表示装置84に表示させる。

報知手段510は、図５（Ａ）から（Ｃ）に示すように、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベルに当選し、前兆状態制御手段262によりベルナビの表示指示がなされた場合には、当該押し順ベルを成立させるためのベルナビとして、表示装置84に「２−１−３」の文字を表示させる。このとき、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示された場合には、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件が成立することとされている。

なお、本実施の形態において、表示装置84に「２−１−３」の文字が表示された場合には、推奨する第１停止（１番目の停止操作）が中回転リール66に対応する中ストップスイッチＣの操作であり、推奨する第２停止（２番目の停止操作）が左回転リール64に対応する左ストップスイッチＬの操作であり、推奨する第３停止（３番目の停止操作）が右回転リール68に対応する右ストップスイッチＲの操作であることを示している。

また、報知手段510は、図７（Ａ）から（Ｃ）に示すように、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順リプレイに当選したことに基づいてリプナビを表示装置84に表示させる。具体的には、報知手段510は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順リプレイに当選し、かつ、リプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選に当選した場合にリプナビを表示装置84に表示させることとしている。このとき、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示されたとしても、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件は成立しないこととされている。

ここで、本実施の形態では、リプナビとベルナビとは、遊技者に同様の押し順でストップスイッチ50を操作することを推奨する内容とされている。つまり、押し順リプレイと押し順ベルとは、押し順が同一の役とされている。
具体的には、図５（Ａ）から（Ｃ）及び図７（Ａ）から（Ｃ）に示すように、報知手段510は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合には、当該押し順ベル又は押し順リプレイを成立させるためのベルナビ又はリプナビとして、表示装置84に「２−１−３」の文字を表示させる。

つまり、報知手段510は、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合、右回転リール68に対応する右ストップスイッチＲを複数のストップスイッチ50の中で最後に操作することを推奨する押し順ナビを表示装置84に表示させている。

さらに、本実施の形態では、リプナビとベルナビとは、図５及び図７に示すように、複数のストップスイッチ50のうち、第１停止と第２停止とに対応する回転リール62（左回転リール64・中回転リール66）が停止した場合に、図柄表示窓部16に表示される図柄61の組合せが共通しているだけではない。具体的には、リプナビとベルナビとは、文字や記号の「フォント」、「色」又は「デザイン」等、表示装置84に表示される押し順ナビの表示態様も共通している。たとえば、報知手段510は、ベルナビを「黄色」のゴシック体の文字で「２−１−３」と表示装置84に表示させる場合、リプナビも「黄色」のゴシック体の文字で「２−１−３」と表示装置84に表示させる。

また、報知手段510は、各セットにおける最終遊技（例：１セット目：５ゲーム目２セット目：１０ゲーム目３セット目：１５ゲーム目）において、複数のストップスイッチ50のうち、第３停止に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、ジャッジ演出の結果を表示装置84に表示させる。具体的には、報知手段510は、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、前兆状態制御手段262により決定されたジャッジ演出の結果に対応する表示内容を表示装置84に表示させる。

つまり、報知手段510は、前兆状態に滞在中の役抽選にて押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合には、ベルナビ又はリプナビ（「２−１−３」）を表示装置84に表示させた後、ジャッジ演出の結果に対応する表示内容を表示装置84に表示させている。

たとえば、図６（Ａ）に示すように、報知手段510は、１セット目又は２セット目における最終遊技（５ゲーム目又は１０ゲーム目）において、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、表示装置84に「引き分けです」の文字を表示させる。このとき、報知手段510により表示装置84に「引き分けです」の文字が表示された場合には、前兆状態制御手段262により決定されたジャッジ演出の結果は「継続可能」とされており、許容区間が継続することとなっている。この場合には、前兆状態が継続して実行されることとなる。

また、図６（Ｂ）に示すように、報知手段510は、１セット目、２セット目又は３セット目における最終遊技（５ゲーム目、１０ゲーム目又は１５ゲーム目）において、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、表示装置84に「勝利です」の文字を表示させる。このとき、報知手段510により表示装置84に「勝利です」の文字が表示された場合には、前兆状態制御手段262により決定されたジャッジ演出の結果は「継続可能」とされており、許容区間が継続することとなっている。この場合には、ＡＲＴ状態への移行が決定され、前兆状態からＡＲＴ準備中状態へ移行することとなる。

一方、図６（Ｃ）に示すように、報知手段510は、１セット目、２セット目又は３セット目における最終遊技（５ゲーム目、１０ゲーム目又は１５ゲーム目）において、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、表示装置84に「敗北です」の文字を表示させる。このとき、報知手段510により表示装置84に「敗北です」の文字が表示された場合には、前兆状態制御手段262により決定されたジャッジ演出の結果は「継続不可能」とされており、許容区間が終了して、非許容区間へ移行することが決定される。

（図柄61の組合せについて）
次に、本実施の形態における図柄61の組合せについて説明する。
本実施の形態では、複数の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される押し順リプレイに係る複数の図柄61としてのリプレイ図柄組合せは、複数の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される押し順ベルに係る複数の図柄61としてのベル図柄組合せであると遊技者が混同し得る場合がある。ここで、本実施の形態における「リプレイ図柄組合せ」は、本発明における「混同図柄組合せ」に相当し、「ベル図柄組合せ」は、「特定図柄組合せ」に相当する。

具体的には、本実施の形態では、ベル図柄組合せとリプレイ図柄組合せとの相違は、複数の回転リール62のうち、右回転リール68の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される図柄61の相違とされている。ここで、本実施の形態における「右回転リール68」は、本発明における「一の回転リール」に相当する。

たとえば、図５（Ｄ）に示すように、ベル図柄組合せは、左回転リール64の図柄61が上から順に「ベル」、「リプレイ」、「７」、中回転リール66の図柄61が上から順に「ベル」、「リプレイ」、「チェリー」、右回転リール68の図柄61が上から順に「ベル」、「チェリー」、「７」とされている。一方、図７（Ｄ）に示すように、リプレイ図柄組合せは、左回転リール64の図柄61が上から順に「ベル」、「リプレイ」、「７」、中回転リール66の図柄61が上から順に「ベル」、「リプレイ」、「チェリー」、右回転リール68の図柄61が上から順に「チェリー」、「リプレイ」、「ベル」とされている。これにより、ベル図柄組合せでは、有効ライン86上に「リプレイ」、「リプレイ」、「チェリー」の図柄61の組合せが停止表示し、リプレイ図柄組合せでは、有効ライン86上に「リプレイ」、「リプレイ」、「リプレイ」の図柄61の組合せが停止表示し、左回転リール64の図柄61と中回転リール66の図柄61とが一致している。

つまり、押し順ベルと押し順リプレイとは、左回転リール64及び中回転リール66が停止した場合において、押し順ベルと押し順リプレイとで同一の図柄61の組合せが停止表示されるように停止制御されている。一方、押し順ベルと押し順リプレイとは、右回転リール68が停止した場合において、押し順ベルと押し順リプレイとで異なる図柄61の組合せが停止表示されるように停止制御されている。

これにより、役抽選にて押し順ベル又は押し順リプレイに当選したゲームにて、右回転リール68が複数の回転リール62の中で最後まで回転している場合には、既に図柄表示窓部16に表示されている図柄61から、ベル図柄組合せであるかリプレイ図柄組合せであるかを判断することができない。そのため、この場合における役抽選にて押し順リプレイに当選し、既に図柄表示窓部16に表示されている図柄61の組合せがリプレイ図柄組合せの一部であったとしても、あたかもベル図柄組合せであるかのように見せることができる。

なお、ベル図柄組合せとリプレイ図柄組合せとの相違は、複数の回転リール62における１つの回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される図柄61の相違には限られない。たとえば、ベル図柄組合せとリプレイ図柄組合せとで２つ以上の回転リール62の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される図柄61を相違させてもよい。この場合には、図柄表示窓部16に表示されるベル図柄組合せとリプレイ図柄組合せとの図柄61を視覚的に紛らわしくすることが望ましい。これにより、ベル図柄組合せであるかリプレイ図柄組合せであるかを遊技者が認識することを困難にでき、たとえば、リプレイ図柄組合せをベル図柄組合せであると遊技者に混同させることができる。

（図９を用いた遊技状態の説明）
次に、図９を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、図９に示すように、大別すると、ノーマル状態、ＲＴ状態、ボーナス内部中状態及びボーナス状態がある。なお、各遊技状態におけるリプレイ役の当選確率は、ノーマル状態のＲＴ０（初期状態）においては１／７．３（通常）に設定されており、ノーマル状態のＲＴ１では、ＲＴ０と同じ１／７．３（通常）に設定されている。

また、ＲＴ状態のＲＴ２及びＲＴ３と、ボーナス内部中状態のＲＴ４とでは、リプレイ役の当選確率がノーマル状態のＲＴ０やＲＴ１よりも高く設定されている。なお、ＲＴ４では、リプレイ役の当選確率がＲＴ２又はＲＴ３より低いがＲＴ０及びＲＴ１よりは高くなるように設定されている。もちろん、このＲＴ４のリプレイ役の当選確率は、ＲＴ０及びＲＴ１と同等に設定してもよいし、ＲＴ２又はＲＴ３と同等又はＲＴ２又はＲＴ３より高くなるように設定してもよい。

ノーマル状態は、ノーマル状態制御手段251により制御され、ＲＴ０と、ＲＴ１とがある。
「ＲＴ０」から「ＲＴ１」には、ＲＴ１移行図柄としての押し順役こぼし図柄を停止表示させた場合に移行する（図９の契機ａ）。ここで、「押し順役こぼし図柄」とは、図示しないが、たとえば、役抽選にて左第１停止が不正解の役に当選し、押し順不正解（ストップスイッチ50を左第１停止で操作）した際に停止表示される図柄61である。「ＲＴ０」では押し順ナビが実行されず、遊技者はストップスイッチ50を左第１停止で操作している。そのため、ＲＴ０において、役抽選にて左第１停止が不正解の役に当選し、遊技者によりストップスイッチ50が左第１停止で操作された場合には、押し順役こぼし図柄が停止表示され「ＲＴ１」に移行する。

「ＲＴ状態」は、ＲＴ状態制御手段252により制御され、「ノーマル状態」よりリプレイ役の当選確率の高い「ＲＴ２」及び「ＲＴ３」がある。
ノーマル状態からＲＴ状態、具体的には、「ＲＴ１」から「ＲＴ２」には、ＲＴ２移行図柄を停止表示させた時に移行する（図９の契機ｂ）。たとえば、役抽選にてＲＴ２昇格役に当選し、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作された場合には、ＲＴ２移行図柄が停止表示され「ＲＴ２」に移行する。なお、ＲＴ２昇格役は、複数のリプレイ役が重複して当選する所謂「重複当選役」である。そして、ＲＴ２昇格役は、ＲＴ２昇格役に対応する正解の押し順が設定されている役である。

また、「ＲＴ２」において、ＲＴ１移行図柄としての押し順役こぼし図柄を停止表示させると「ＲＴ１」に移行する（図９の契機ａ）。ここで「押し順役こぼし図柄」とは、上述したとおり、たとえば、左第１停止が不正解の役に当選し、押し順不正解（ストップスイッチ50を左第１停止で操作）した際に停止表示される図柄61である。たとえば、「ＲＴ２」においてＡＲＴ状態であれば（図１０参照）、押し順が報知されるが、ＡＲＴ状態が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は通常の押し順、すなわち、ストップスイッチ50を左第１停止で操作する。そのため、左第１停止が不正解の役に当選した場合には押し順役こぼし図柄が停止表示され、「ＲＴ１」に移行する。

「ＲＴ２」から「ＲＴ３」には、ＲＴ３移行図柄を停止表示させた時に移行する（図９の契機ｃ）。たとえば、役抽選にて、ＲＴ３昇格役に当選し、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作された場合には、ＲＴ３移行図柄が停止表示され「ＲＴ３」に移行する。なお、ＲＴ３昇格役は、複数のリプレイ役が重複して当選する所謂「重複当選役」である。そして、ＲＴ３昇格役は、ＲＴ３昇格役に対応する正解の押し順が設定されている役である。
また、「ＲＴ３」において、ＲＴ１移行図柄としての押し順役こぼし図柄を停止表示させると「ＲＴ１」に移行する（図９の契機ａ）。

「ＲＴ４」は、ボーナス内部中状態制御手段253により制御され、ノーマル状態又はＲＴ状態において、ボーナス移行役に当選し当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する（図９の契機ｄ）。

「ボーナス状態」は、ボーナス状態制御手段254により制御され、「ＲＢＢ（ＲＢＢ１からＲＢＢ４）」がある。
「ＲＢＢ」は、「ＲＴ４」において、ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する（図９の契機ｅ）。また、「ＲＢＢ」は、「ノーマル状態」及び「ＲＴ状態」において、ボーナス移行役に当選し、かつボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示させることで移行する（図９の契機ｆ）。

「ＲＢＢ」は、レギュラーボーナス（ＲＢ）が連続作動し、ＲＢＢ１及びＲＢＢ２では２９７枚、ＲＢＢ３及びＲＢＢ４では６３枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、「ＲＢＢ」の終了後、「ノーマル状態（ＲＴ０）」に移行する（図９の契機ｇ）。

（図１０を用いた許容区間の説明）
次に、図１０を用いて許容区間について説明する。
図１０に示すように、本実施の形態では、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない「非許容区間」と、非許容区間よりも配当付与手段240によるメダルが付与される可能性が高く、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容され、非許容区間と相互に移行可能な「許容区間」とがある。「非許容区間」としては、「非許容区間通常状態」がある。また、「許容区間」としては、「前兆状態」、「転落状態」、「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」がある。

（非許容区間）
非許容区間は、許容区間を除いた区間であって、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容されない、すなわち、ＡＴ遊技を行うことが許容されない区間である。そのため、非許容区間を継続すると、結果として、遊技者が所有しているメダルの合計が減少することとなっている。「非許容区間」としては、「非許容区間通常状態」がある。なお、「非許容区間」の種類や数は、前述したものに限られない。

（非許容区間通常状態）
「非許容区間通常状態」は、後述する「許容区間」における「前兆状態」、「転落状態」、「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」等の特殊な状態を除いた状態である。この「非許容区間通常状態」の滞在中における遊技状態は、主にノーマル状態の「ＲＴ１」に滞在していることとされている（図９参照）。

（許容区間）
「許容区間」は、「非許容区間」よりも配当付与手段240によるメダルが付与される可能性が高く、遊技者に有利な区間であって、遊技者にとって有利な押し順ナビの表示が許容され、非許容区間と相互に移行可能な区間である。すなわち、「許容区間」は、ＡＴ遊技を行うことが許容される区間である。

この「許容区間」では、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件を成立させるべく、少なくとも１回、最大払出枚数に係る入賞に対する指示がされることとなっている。本実施の形態では、最大払出枚数に係る入賞に対する指示とは、最大払出枚数役に設定されている押し順ベルに当選した場合に、報知手段510により表示装置84に表示されるベルナビとされている。つまり、本実施の形態では、前兆状態に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選した場合には、前兆状態制御手段262によりベルナビの表示指示がなされた後、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されることで、移行可能条件を成立させている。

また、許容区間は、許容区間上限ゲーム数（１５００）が許容区間ゲーム数カウント手段290により記憶されており、許容区間ゲーム数カウント手段290によりカウントされる許容区間滞在ゲーム数が許容区間上限ゲーム数に達した場合、他の終了条件の成立の有無にかかわらず、当該許容区間を終了する。さらに、本実施の形態では、許容区間滞在ゲーム数が許容区間上限ゲーム数（１５００）に達した場合や転落抽選に当選した場合等に許容区間を終了して非許容区間へ移行するときには、残りの前兆ゲーム数や、残りの後述するＡＴゲーム数等、ＡＲＴ状態に関する情報をリセットしたうえで、非許容区間通常状態へ移行する。

ここで、「許容区間」としては、上述のように「前兆状態」、「転落状態」、「ＡＲＴ準備中状態」及び「ＡＲＴ状態」がある。なお、「許容区間」の種類や数は、上述したものに限られない。また、本実施の形態では、非許容区間又は許容区間の何れの区間に滞在中であっても、役抽選によりボーナス移行役に当選可能とされており、ボーナス移行役に当選した場合には、ボーナス内部中状態又はボーナス状態（図９参照）に移行する。

（前兆状態）
前兆状態は、「非許容区間」から「許容区間」に移行したことに基づいて開始され、特定のゲーム数（本実施の形態では、最大で「１５ゲーム」）を遊技可能な状態である。ここで、本実施の形態における「ゲーム数」は、本発明における「遊技期間」に相当し、「前兆状態」は、「第１状態」に相当する。

「非許容区間」から「許容区間」、具体的には、「非許容区間通常状態」から「前兆状態」には、非許容区間通常状態における役抽選にてチェリー役に当選したことに基づいて行われた許容区間移行抽選に当選した場合に移行する（図１０の契機ａ）。なお、「非許容区間通常状態」から「前兆状態」には、許容区間移行抽選に当選した場合に移行することに限らず、役抽選にて所定の移行契機役（たとえば、レア役や押し順ベル）に当選したことに基づいて移行することとしてもよい。

前兆状態は、前兆ゲーム数「５ゲーム」を「１セット」とし、最大で「３セット」、すなわち、最大で「１５ゲーム」の前兆ゲーム数を遊技可能とされている。ここで、本実施の形態における前兆状態では、前兆状態にて実行可能なセットとして、最初に開始される「１セット目（１ゲーム目から５ゲーム目）」と、１セット目に連続して実行可能な「２セット目（６ゲーム目から１０ゲーム目）」と、２セット目に連続して実行可能な「３セット目（１１ゲーム目から１５ゲーム目）」と、が設けられている。そして、前兆状態に移行したゲームから１ゲームを消化する毎に、前兆状態制御手段262により前兆ゲーム数が「１」加算されることによって、前兆ゲーム数がカウントされる。ここで、本実施の形態における「１セット目」は、本発明における「第１区間」に相当し、「２セット目」は、「第２区間」に相当する。

また、前兆状態では、セット毎に対応したエピソード演出（エピソード１からエピソード３）が行われ、各セットにおける最終遊技（例：１セット目：５ゲーム目２セット目：１０ゲーム目３セット目：１５ゲーム目）にて行われるジャッジ演出の結果により、前兆状態が継続するか否かが決定される。そして、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベルに当選した場合には、ベルナビが表示装置84に表示され、役抽選にて押し順リプレイに当選したことに基づいて行われたリプナビ抽選に当選した場合には、リプナビが表示装置84に表示される。

ここで、前兆状態制御手段262により、１セット目又は２セット目におけるジャッジ演出の結果が「引き分け」であると判定された場合には、前兆状態が継続して、次のセットが開始される。
また、前兆状態制御手段262により、１セット目、２セット目又は３セット目におけるジャッジ演出の結果が「勝利」であると判定された場合には、ＡＲＴ状態への移行が決定され、前兆状態が終了する。そして、次のゲームからＡＲＴ準備中状態へ移行する（図１０の契機ｂ）。

このとき、前兆状態の滞在中に、押し順ベルに当選しなかった場合には、前兆状態制御手段262によりジャッジ演出の結果が「引き分け」又は「勝利」であると判定される。

具体的には、前兆状態の１セット目の滞在中に、押し順ベルに当選しなかった場合には、前兆状態制御手段262によりジャッジ演出の結果が「引き分け」であると判定され、１セット目に連続して２セット目での遊技が開始される。その後、前兆状態の２セット目の滞在中に、押し順ベルに当選しなかった場合には、前兆状態制御手段262によりジャッジ演出の結果が「引き分け」であると判定され、２セット目に連続して３セット目での遊技が開始される。そして、前兆状態の３セット目の滞在中、すなわち、前兆状態の滞在中に、押し順ベルに当選しなかった場合には、前兆状態制御手段262によりジャッジ演出の結果が「勝利」であると判定され、前兆状態からＡＲＴ状態への移行が決定し、次のゲームから「ＡＲＴ準備中状態」に移行する。

また、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順ベルに当選し、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて移行抽選手段270により行われたＡＴ抽選に当選した場合には、前兆状態制御手段262によりジャッジ演出の結果が「勝利」であると判定される。

ここで、前兆状態の滞在中に、ＡＴ抽選に当選しＡＲＴ状態への移行が決定された場合には、移行可能条件の成立の有無にかかわらず、現在滞在中のセットを消化した後、「ＡＲＴ準備中状態」に移行する。つまり、前兆状態にて移行可能条件が成立していても、ＡＴ抽選に当選することにより、ＡＴ抽選の当選が移行可能条件の成立よりも優先して適用され、前兆状態からＡＲＴ状態への移行が決定する。

一方、前兆状態制御手段262により、１セット目、２セット目又は３セット目におけるジャッジ演出の結果が「敗北」であると判定された場合には、前兆状態の非継続が決定され、前兆状態が終了する。
ここで、前兆状態制御手段262によりジャッジ演出の結果が「敗北」であると判定される場合とは、前兆状態の滞在中にベルナビが表示装置84に表示されたが、ＡＴ抽選に当選せず、当該セットが終了したときである。

上述のように、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示された場合には、移行可能条件が成立し、許容区間から非許容区間への移行が可能となる。そして、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示された場合には、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、このＡＴ抽選に当選すれば、移行可能条件の成立の有無にかかわらず、ＡＲＴ状態への移行が決定する。しかし、前兆状態の滞在中に行われたＡＴ抽選に当選せず、当該セットが終了した場合には、移行可能条件が成立していることに基づいて、非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定され、前兆状態を終了する。そして、前兆状態が終了した次のゲームから転落状態へ移行する（図１０の契機ｄ）。なお、前兆状態では、役抽選にて押し順ベルに当選し、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示される度に、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われることとされている。

（転落状態）
転落状態は、「許容区間」に属し、非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定している状態である。この転落状態では、各ゲームで非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行するか否かの転落抽選が行われ、この転落抽選に当選したことに基づいて、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行する（図１０の契機ｅ）。

なお、本実施の形態では、図１０に示すように、前兆状態の終了後（ジャッジ演出に敗北した後）に前兆状態から転落状態へ移行することとしているが、これに加えて、ＡＲＴ状態の終了後にＡＲＴ状態から転落状態へ移行することとしてもよい。たとえば、ＡＲＴ状態の終了（滞在するＲＴ状態にかかわらずＡＴゲーム数を全て消化した）後にＡＲＴ状態から転落状態へ移行し、この転落状態において転落抽選に当選したことに基づいて、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行することとしてもよい。

また、本実施の形態では、転落状態における役抽選にて、押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合には、対応する押し順ナビ（ベルナビ又はリプナビ）を表示装置84に表示しないこととされている。このため、転落状態では、ＲＴ１移行図柄が停止表示されやすくなり、「ＲＴ１」へ移行しやすくなっている。しかし、これに限らず、転落状態は許容区間であるため、転落状態における役抽選にて、押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合には、対応する押し順ナビ（ベルナビ又はリプナビ）を表示装置84に表示してもよい。

（ＡＲＴ準備中状態）
ＡＲＴ準備中状態は、「許容区間」に属し、ＡＲＴ状態への移行が確定している状態であって、遊技状態がＲＴ状態へ移行することを待つ状態である。

「ＡＲＴ準備中状態」には、前兆状態制御手段262によりジャッジ演出の結果が「勝利」であると判定された場合、具体的には、前兆状態の滞在中に押し順ベルに当選しなかった場合、又は前兆状態の滞在中に行われたＡＴ抽選に当選した場合に移行する。

そして、ＡＲＴ準備中状態において、役抽選にて、たとえばＲＴ２昇格役に当選し、正解の押し順でストップスイッチ50が停止操作された場合には、遊技状態が「ＲＴ状態（ＲＴ２）」となり、ＡＲＴ状態へと移行する（図１０の契機ｃ）。

（ＡＲＴ状態）
ＡＲＴ状態は、「許容区間」に属し、前兆状態からＡＲＴ準備中状態を経由して移行する状態である。このＡＲＴ状態は、「非許容区間通常状態」、「前兆状態」及び「ＡＲＴ準備中状態」よりも遊技者にとって有利な状態である。ここで、本実施の形態における「ＡＲＴ状態」は、本発明における「第２状態」に相当する。

「ＡＲＴ状態」では、当選した小役の押し順ナビが表示される遊技であるＡＴ遊技が行われるため、表示された押し順ナビに従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組合せを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。

また、ＡＲＴ状態は、ＡＲＴ状態のゲーム数の上限、具体的には、ＡＴゲーム数の上限が設定され、当該ＡＴゲーム数の上限に到達したことに基づいて終了するよう設定されている（図１０の契機ｆ）。なお、本実施の形態では、ＡＴゲーム数の上限に到達するまでの期間内に、少なくとも１回、許容区間における役抽選にて押し順ベルが当選するように役抽選の当選確率が設定されている。このため、ＡＲＴ状態が開始される前に、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件が成立していなくても、この移行可能条件がＡＲＴ状態にて成立するので、ＡＲＴ状態の終了後に非許容区間への移行が可能となっている。

「ＡＲＴ状態」では、ＡＴ遊技の上限ゲーム数が「５０」に設定されている。そして、「ＡＲＴ状態」は、ＡＴ遊技の上限ゲーム数を消化した後に、ＡＲＴ中のＡＴ遊技を終了する。ただし、この場合の遊技状態は、ＲＴ遊技が行われるＲＴ状態（たとえば、ＲＴ２）に滞在している。そして、ＡＴ遊技の上限ゲーム数を消化した場合は、ＡＲＴ（ＡＴ＋ＲＴ）のうち、ＡＴ遊技が終了するように設定されているため、ストップスイッチ50の押し順ナビの表示が終了される。また、ＡＴ遊技の終了に伴い、ＲＴ１移行図柄の表示を回避するストップスイッチ50の押し順ナビが表示されなくなり、結果として、ＲＴ状態（たとえば、ＲＴ２）において、ＲＴ１移行図柄が停止表示され、「ＲＴ１」へ戻る。なお、遊技状態の「ＲＴ１」への移行に伴って、許容区間から非許容区間へと移行する。つまり、ＡＲＴ中のＡＴ遊技及びＲＴ遊技の終了に伴って、許容区間から非許容区間へと移行する。なお、「ＡＲＴ状態」は、所定の継続条件が成立した場合には、次のセットの「ＡＲＴ状態」が行われ、ＡＴ遊技が継続する。つまり、「ＡＲＴ状態」は、所定の継続条件が成立せずにＡＴ遊技が終了し、その後にＲＴ遊技が終了したことに基づいて終了する。

また、「許容区間」から「非許容区間」へは、上述のＡＴ遊技のゲーム数が残っていても、許容区間ゲーム数カウント手段290によりカウントされている許容区間滞在ゲーム数が、許容区間上限ゲーム数（１５００）に達した場合に移行する（図１０の契機ｇ）。つまり、本実施の形態において「許容区間」から「非許容区間」には、「転落抽選の当選」、「ＡＲＴ状態の終了」又は「許容区間上限ゲーム数の消化」により移行する。そして、「許容区間上限ゲーム数の消化」は、「転落抽選の当選」及び「ＡＲＴ状態の終了」よりも優先される。

（図１１から図１６を用いた前兆状態における遊技の流れの説明）
次に、図１１から図１６を用いて、前兆状態における遊技の流れについて説明する。
まず、図１１を用いて、前兆状態に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選せず、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されなかった場合について説明する。

図１１に示すように、非許容区間（非許容区間通常状態）に滞在中の役抽選にてチェリー役に当選したことに基づいて移行抽選手段270により許容区間移行抽選が行われ、この許容区間移行抽選の当選により、次のゲームから許容区間（前兆状態）に移行する。

前兆状態に移行したことに基づいて、前兆状態制御手段262により前兆ゲーム数のカウントが開始されるとともに、前兆状態の１セット目（１ゲーム目から５ゲーム目）が開始される。１セット目では、当該セットに対応するエピソード演出（エピソード１）が行われ、５ゲーム目において、前兆状態が継続するか否かの判定がなされるジャッジ演出が行われる。

このとき、この１セット目では、１ゲーム目から４ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選せず、報知手段510によるベルナビが表示装置84に表示されていない。そして、１セット目の最終遊技である５ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。５ゲーム目における役抽選では、押し順ベル又は押し順リプレイに当選しなかったため、報知手段510によりベルナビ又はリプナビが表示装置84に表示されない（図８参照）。

上述のように、１セット目（１ゲーム目から５ゲーム目）の滞在中に押し順ベルに当選しなかったため、前兆状態制御手段262により１セット目におけるジャッジ演出の結果が「引き分け」であると判定され、当該結果に基づく表示指示が報知手段510になされる。具体的には、前兆状態制御手段262により、報知手段510に対して、ジャッジ演出の結果が「引き分け」であることを示す「引き分けです」の文字を表示装置84に表示させるための表示指示がなされる。そして、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「引き分けです」の文字が表示される（図６（Ａ）参照）。その後、次のゲームから１セット目に連続して２セット目（６ゲーム目から１０ゲーム目）が開始される。

次に、２セット目では、当該セットに対応するエピソード演出（エピソード２）が行われ、１０ゲーム目において、前兆状態が継続するか否かの判定がなされるジャッジ演出が行われる。

このとき、この２セット目では、６ゲーム目から９ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選せず、報知手段510によるベルナビが表示装置84に表示されていない。そして、２セット目の最終遊技である１０ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。１０ゲーム目における役抽選では、押し順ベル又は押し順リプレイに当選しなかったため、報知手段510によりベルナビ又はリプナビが表示装置84に表示されない（図８参照）。

上述のように、２セット目（６ゲーム目から１０ゲーム目）の滞在中に押し順ベルに当選しなかったため、前兆状態制御手段262により２セット目におけるジャッジ演出の結果が「引き分け」であると判定され、当該結果に基づく表示指示が報知手段510になされる。具体的には、前兆状態制御手段262により、報知手段510に対して、ジャッジ演出の結果が「引き分け」であることを示す「引き分けです」の文字を表示装置84に表示させるための表示指示がなされる。そして、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「引き分けです」の文字が表示される（図６（Ａ）参照）。その後、次のゲームから２セット目に連続して３セット目（１１ゲーム目から１５ゲーム目）が開始される。

次に、３セット目では、当該セットに対応するエピソード演出（エピソード３）が行われ、１５ゲーム目において、前兆状態が継続するか否かの判定がなされるジャッジ演出が行われる。

このとき、この３セット目では、１１ゲーム目から１４ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選せず、報知手段510によるベルナビが表示装置84に表示されていない。そして、３セット目の最終遊技である１５ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。１５ゲーム目における役抽選では、押し順ベル又は押し順リプレイに当選しなかったため、報知手段510によりベルナビ又はリプナビが表示装置84に表示されない（図８参照）。

上述のように、３セット目（１１ゲーム目から１５ゲーム目）の滞在中、つまり、前兆状態の滞在中に押し順ベルに当選しなかったため、前兆状態制御手段262により３セット目におけるジャッジ演出の結果が「勝利」であると判定され、当該結果に基づく表示指示が報知手段510になされる。具体的には、前兆状態制御手段262により、報知手段510に対して、ジャッジ演出の結果が「勝利」であることを示す「勝利です」の文字を表示装置84に表示させるための表示指示がなされる。そして、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「勝利です」の文字が表示される（図６（Ｂ）参照）。

以上より、前兆状態からＡＲＴ状態への移行が決定され、３セット目の終了に基づいて前兆状態を終了して、次のゲームから「ＡＲＴ準備中状態」に移行する。なお、前兆状態が終了したことに基づいて、前兆状態制御手段262により、前兆ゲーム数のカウントが停止されるとともに、前兆ゲーム数が「０」にリセットされる。

次に、図１２を用いて、前兆状態の滞在中にベルナビが表示装置84に表示されたが、ＡＴ抽選に当選せず、当該セットが終了した場合について説明する。
図１２に示すように、非許容区間（非許容区間通常状態）に滞在中の役抽選にてチェリー役に当選したことに基づいて移行抽選手段270により許容区間移行抽選が行われ、この許容区間移行抽選の当選により、次のゲームから許容区間（前兆状態）に移行する。

このとき、この１セット目では、３ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選し、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示される。ここで、前兆状態の滞在中に報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されることで、移行可能条件が成立する。そして、この３ゲーム目では、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われたが、このＡＴ抽選に当選しなかった。

その後、１セット目の最終遊技である５ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。５ゲーム目における役抽選では、押し順ベル又は押し順リプレイに当選しなかったため、報知手段510によりベルナビ又はリプナビが表示装置84に表示されない（図８参照）。つまり、５ゲーム目における役抽選にて押し順ベルに当選しなかったため、移行抽選手段270によるＡＴ抽選が行われず、前兆状態の非継続が決定される。

上述のように、１セット目（１ゲーム目から５ゲーム目）の滞在中にベルナビが表示装置84に表示されたが、ＡＴ抽選に当選せず、当該セットが終了したため、前兆状態制御手段262により１セット目におけるジャッジ演出の結果が「敗北」であると判定され、当該結果に基づく表示指示が報知手段510になされる。具体的には、前兆状態制御手段262により、報知手段510に対して、ジャッジ演出の結果が「敗北」であることを示す「敗北です」の文字を表示装置84に表示させるための表示指示がなされる。そして、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「敗北です」の文字が表示される（図６（Ｃ）参照）。

以上より、前兆状態から非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定され、１セット目の終了に基づいて前兆状態を終了して、次のゲームから転落状態へ移行し、この転落状態で行われる転落抽選に当選したことに基づいて、「非許容区間（非許容区間通常状態）」へ移行する。なお、前兆状態が終了したことに基づいて、前兆状態制御手段262により、前兆ゲーム数のカウントが停止されるとともに、前兆ゲーム数が「０」にリセットされる。

次に、図１３を用いて、前兆状態（１セット目）の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合について説明する。
図１３に示すように、非許容区間（非許容区間通常状態）に滞在中の役抽選にてチェリー役に当選したことに基づいて移行抽選手段270により許容区間移行抽選が行われ、この許容区間移行抽選の当選により、次のゲームから許容区間（前兆状態）に移行する。

このとき、この１セット目では、３ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選し、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示される。そして、この３ゲーム目では、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、このＡＴ抽選に当選する。これにより、前兆状態からＡＲＴ状態への移行が決定する。

そして、１セット目の最終遊技である５ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。５ゲーム目における役抽選では、押し順ベル又は押し順リプレイに当選しなかったため、報知手段510によりベルナビ又はリプナビが表示装置84に表示されない（図８参照）。

上述のように、１セット目の滞在中にＡＴ抽選に当選したため、前兆状態制御手段262により１セット目におけるジャッジ演出の結果が「勝利」であると判定され、当該結果に基づく表示指示が報知手段510になされる。具体的には、前兆状態制御手段262により、報知手段510に対して、ジャッジ演出の結果が「勝利」であることを示す「勝利です」の文字を表示装置84に表示させるための表示指示がなされる。そして、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「勝利です」の文字が表示される（図６（Ｂ）参照）。

以上より、前兆状態からＡＲＴ状態への移行が決定され、１セット目の終了に基づいて前兆状態を終了して、次のゲームから「ＡＲＴ準備中状態」に移行する。なお、前兆状態が終了したことに基づいて、前兆状態制御手段262により、前兆ゲーム数のカウントが停止されるとともに、前兆ゲーム数が「０」にリセットされる。

次に、図１４を用いて、前兆状態に滞在中の役抽選にて押し順ベルに当選せず、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されなかったが、前兆状態に滞在中の役抽選にて押し順リプレイに当選し、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示された場合について説明する。
図１４に示すように、非許容区間（非許容区間通常状態）に滞在中の役抽選にてチェリー役に当選したことに基づいて移行抽選手段270により許容区間移行抽選が行われ、この許容区間移行抽選の当選により、次のゲームから許容区間（前兆状態）に移行する。

このとき、この１セット目では、３ゲーム目における役抽選にて押し順リプレイに当選したことに基づいて、リプナビ抽選手段280によりリプナビ抽選が行われる。そして、この３ゲーム目では、このリプナビ抽選に当選したことに基づいて、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示される。なお、リプナビが表示装置84に表示されても移行可能条件は成立しない。

ここで、この１セット目では、１ゲーム目から４ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選せず、報知手段510によるベルナビが表示装置84に表示されていない。つまり、１ゲーム目から４ゲーム目では、移行可能条件が成立していない。

このとき、この２セット目では、８ゲーム目における役抽選にて押し順リプレイに当選したことに基づいて、リプナビ抽選手段280によりリプナビ抽選が行われる。そして、この８ゲーム目では、このリプナビ抽選に当選しなかったため、報知手段510によるリプナビは表示装置84に表示されない。

ここで、この２セット目では、６ゲーム目から９ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選せず、報知手段510によるベルナビが表示装置84に表示されていない。つまり、６ゲーム目から９ゲーム目では、移行可能条件が成立していない。

そして、２セット目の最終遊技である１０ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。１０ゲーム目における役抽選では、押し順ベル又は押し順リプレイに当選しなかったため、報知手段510によりベルナビ又はリプナビが表示装置84に表示されない（図８参照）。

このとき、この３セット目では、１１ゲーム目から１４ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選せず、報知手段510によるベルナビが表示装置84に表示されていない。つまり、１１ゲーム目から１４ゲーム目では、移行可能条件が成立していない。

そして、３セット目の最終遊技である１５ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。１５ゲーム目における役抽選では、押し順リプレイに当選したことに基づいて、リプナビ抽選手段280によりリプナビ抽選が行われる。そして、この１５ゲーム目では、このリプナビ抽選に当選したことに基づいて、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示される。

上述のように、３セット目（１１ゲーム目から１５ゲーム目）の滞在中に押し順ベルに当選しなかったため、前兆状態制御手段262により３セット目におけるジャッジ演出の結果が「勝利」であると判定され、当該結果に基づく表示指示が報知手段510になされる。具体的には、前兆状態制御手段262により、報知手段510に対して、ジャッジ演出の結果が「勝利」であることを示す「勝利です」の文字を表示装置84に表示させるための表示指示がなされる。そして、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「勝利です」の文字が表示される（図６（Ｂ）参照）。

次に、図１５及び図１６を用いて、ベルナビ又はリプナビの発生の有無とジャッジ演出の結果との関係について説明する。
図１５（Ａ）に示すように、１セット目又は２セット目において、各セットの最終遊技以外（１セット目：「１ゲーム目から４ゲーム目」２セット目：「６ゲーム目から９ゲーム目」）において、ベルナビが表示されなかった場合には、以下の各セットの最終遊技（１セット目：「５ゲーム目」２セット目：「１０ゲーム目」）の役抽選結果に基づいて、ジャッジ演出の結果が決定される。なお、この場合には、各セットの最終遊技以外において、リプナビの表示の有無にかかわらず、以下の各セットの最終遊技の役抽選結果に基づいて、共通のジャッジ演出の結果が決定される。

各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選しなかった場合には、ベルナビが表示されず、ジャッジ演出の結果は「引き分け」となる。各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選した場合には、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選しなかった場合には、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順リプレイの当選に基づいてリプナビが表示された場合には、ベルナビの表示と異なり、移行可能条件が成立しないため、ジャッジ演出の結果は「引き分け」となる。

図１５（Ｂ）に示すように、１セット目又は２セット目において、各セットの最終遊技以外において、役抽選にて押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選した場合には、各セットの最終遊技の役抽選結果にかかわらず、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。

図１５（Ｃ）に示すように、１セット目又は２セット目において、各セットの最終遊技以外において、役抽選にて押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選しなかった場合には、以下の各セットの最終遊技の役抽選結果に基づいて、ジャッジ演出の結果が決定される。なお、この場合には、各セットの最終遊技以外において、リプナビの表示の有無にかかわらず、以下の各セットの最終遊技の役抽選結果に基づいて、共通のジャッジ演出の結果が決定される。

各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選しなかった場合には、ベルナビが表示されず、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選した場合には、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選しなかった場合には、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。各セットの最終遊技の役抽選にて、押し順リプレイの当選に基づいてリプナビが表示された場合には、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。

次に、図１６（Ａ）に示すように、３セット目において、その最終遊技以外（１１ゲーム目から１４ゲーム目）において、ベルナビが表示されなかった場合には、以下の３セット目の最終遊技（１５ゲーム目）の役抽選結果に基づいて、ジャッジ演出の結果が決定される。なお、この場合には、３セット目の最終遊技以外において、リプナビの表示の有無にかかわらず、以下の３セット目の最終遊技の役抽選結果に基づいて、共通のジャッジ演出の結果が決定される。

３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選しなかった場合には、ベルナビが表示されず、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選した場合には、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選しなかった場合には、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順リプレイの当選に基づいてリプナビが表示された場合には、ベルナビの表示と異なり、移行可能条件が成立しないため、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。

図１６（Ｂ）に示すように、３セット目において、その最終遊技以外において、役抽選にて押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選した場合には、その最終遊技の役抽選結果にかかわらず、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。

図１６（Ｃ）に示すように、３セット目において、その最終遊技以外において、役抽選にて押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選しなかった場合には、以下の３セット目の最終遊技（１５ゲーム目）の役抽選結果に基づいて、ジャッジ演出の結果が決定される。なお、この場合には、３セット目の最終遊技以外において、リプナビの表示の有無にかかわらず、以下の３セット目の最終遊技の役抽選結果に基づいて、共通のジャッジ演出の結果が決定される。

３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選しなかった場合には、ベルナビが表示されず、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選した場合には、ジャッジ演出の結果は「勝利」となる。３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順ベルに当選してベルナビが表示され、かつＡＴ抽選に当選しなかった場合には、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。３セット目の最終遊技の役抽選にて、押し順リプレイの当選に基づいてリプナビが表示された場合には、ジャッジ演出の結果は「敗北」となる。

（図１７を用いた遊技の基本的な流れの説明）
図１７に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が１ゲーム毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。

なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該ゲームの賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数（３枚又は２枚）に達しているか否かの判定が行われる。

ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。

ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50（左ストップスイッチＬ、中ストップスイッチＣ、右ストップスイッチＲ）の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。

また、すべての停止操作終了後、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。

ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの停止図柄判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。

ステップS14において、配当付与手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定の結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。

（本実施の形態の作用効果）
本実施の形態では、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて、許容区間から非許容区間への移行が可能となる移行可能条件が成立することとされている。また、本実施の形態では、前兆状態の滞在中に、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されなかった場合には、前兆状態からＡＲＴ状態への移行が決定することとされている。

これにより、本実施の形態では、押し順ナビが単なる当選した役の押し順を示すだけでなく、遊技性の一部に押し順ナビが組み込まれている。そのため、本実施の形態によれば、押し順ナビが単なる当選した役の押し順を示すだけの構成に比べて、押し順ナビについての関心を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本実施の形態では、報知手段510は、各セットの最終遊技において、複数のストップスイッチ50のうち、第３停止に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、許容区間が継続するか否かのジャッジ演出の結果を表示装置84に表示させることとされている。

これにより、本実施の形態によれば、複数のストップスイッチ50のうち、第１停止に対応するストップスイッチ50が操作された場合に許容区間が継続するか否かのジャッジ演出の結果を表示させる構成に比べて、遊技者のジャッジ演出の結果の認識を遅らせることができる。そのため、本実施の形態によれば、遊技の最終段階まで遊技者を遊技進行に一喜一憂させることができ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本実施の形態では、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われ、ＡＲＴ状態へ移行することが決定された場合には、移行可能条件の成立の有無にかかわらず、前兆状態からＡＲＴ状態への移行が決定することとされている。

これにより、本実施の形態によれば、許容区間から非許容区間への移行可能条件が成立した場合であっても、前兆状態からＡＲＴ状態へ移行する可能性を残すことができる。そのため、本実施の形態によれば、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示され、移行可能条件が成立した場合であっても、ＡＲＴ状態への移行に関する期待感を最後まで喪失させることなく、前兆状態での遊技を行わせることができる。

また、本実施の形態では、リプレイ図柄組合せはベル図柄組合せであると遊技者が混同し得る場合があり、リプナビとベルナビとは遊技者に同様の押し順でストップスイッチ50を操作することを推奨する内容とされている。

これにより、本実施の形態では、押し順ナビに基づいて押し順リプレイと押し順ベルとを区別することはできず、リプレイ図柄組合せであるか、ベル図柄組合せであるかによって、押し順リプレイと押し順ベルとを区別することとなる。そして、本実施の形態によれば、最後の回転リール62の図柄61の変動表示が停止するまで、リプレイ図柄組合せをベル図柄組合せであると遊技者に認識させることができる。

そのため、本実施の形態によれば、リプレイ図柄組合せとベル図柄組合せとを遊技者が混同しない構成に比べて、遊技者の押し順リプレイと押し順ベルとの認識を困難にすることができ、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本実施の形態では、ベル図柄組合せとリプレイ図柄組合せとの相違は、複数の回転リール62のうち、右回転リール68の図柄61の変動表示が停止した場合に図柄表示窓部16に表示される図柄61の相違とされている。また、本実施の形態では、報知手段510は、役抽選にて押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合、右回転リール68に対応するストップスイッチ50（右ストップスイッチＲ）を複数のストップスイッチ50の中で最後に操作することを推奨する押し順ナビを表示装置84に表示させることとされている。

これにより、本実施の形態によれば、遊技者が最後に右ストップスイッチＲを操作する可能性を高め、右回転リール68に対応する図柄61が図柄表示窓部16に最後に表示される可能性を高めることができる。そのため、本実施の形態によれば、最後の回転リール62に対応する図柄61が図柄表示窓部16に表示されるまで遊技者が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを認識することを困難にでき、遊技進行に一喜一憂させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本実施の形態では、報知手段510は、役抽選にて押し順リプレイに当選し、かつリプナビ抽選手段280により行われるリプナビ抽選に当選して、リプナビを表示装置84に表示させることが決定されたことに基づいて、リプナビを表示装置84に表示させることとされている。これにより、本実施の形態では、役抽選にて押し順リプレイに当選しても、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示される場合と表示されない場合とを設けている。

そのため、本実施の形態によれば、役抽選にて押し順リプレイに当選した場合には必ずリプナビが表示装置84に表示される構成に比べて、リプナビが表示装置84に表示される頻度を調整でき、リプナビに対する遊技者の慣れを軽減できる。

また、本実施の形態では、押し順ベルは、遊技者が当該押し順ベルに対応する押し順でストップスイッチ50を操作した場合に当該押し順ベルに係る図柄61の組合せが有効ライン86上に揃い、許容区間におけるメダルの最大払出枚数が得られることになる役とされている。また、本実施の形態では、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて移行可能条件が成立し、前兆状態の滞在中にＡＴ抽選に当選しなかった場合には、前兆状態を終了して、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行することが決定される。そして、本実施の形態では、前兆状態が終了した次のゲームから転落状態へ移行し、この転落状態で行われる転落抽選に当選したことに基づいて、非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行する。

そのため、本実施の形態によれば、前兆状態の終了後に移行可能条件の成立を待つ構成と異なり、遊技者を間延びさせることがない。
このように本実施の形態では、前兆状態が終了した場合には、次のゲームから非許容区間（非許容区間通常状態）へ移行するか否かを決定することが可能とされている。なぜなら、本実施の形態において、前兆状態が終了する場合とは、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたが、ＡＴ抽選に当選しなかったときであり、この場合にはベルナビが表示装置84に表示されているため、既に移行可能条件が成立しているからである。

これに対し、前兆状態の終了後に移行可能条件の成立を待つ構成においては、「許容区間」から「非許容区間」への移行を既に遊技者が認識していても、無駄に「許容区間」で遊技を行わなければならない問題が生じうる。なぜなら、この構成では、前兆状態が終了するまでに移行可能条件が成立していない場合、前兆状態が終了した後に、上記移行可能条件が成立するまで、すなわち、ベルナビが表示されるまで「許容区間」で遊技を行う必要があるからである。

（変形例）
以下、本実施の形態における変形例について、本実施の形態との重複部分は省略しつつ説明する。具体的には、図１８及び図１９を用いて、変形例に係る前兆状態における遊技の流れについて説明する。
まず、図１８を用いて、前兆状態（１セット目）の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合について説明する。

図１８に示すように、非許容区間（非許容区間通常状態）に滞在中の役抽選にてチェリー役に当選したことに基づいて移行抽選手段270により許容区間移行抽選が行われ、この許容区間移行抽選の当選により、次のゲームから許容区間（前兆状態）に移行する。

上述のように、１セット目の滞在中にＡＴ抽選に当選したため、前兆状態制御手段262により１セット目におけるジャッジ演出の結果が「引き分け」であると判定され、当該結果に基づく表示指示が報知手段510になされる。具体的には、前兆状態制御手段262により、報知手段510に対して、ジャッジ演出の結果が「引き分け」であることを示す「引き分けです」の文字を表示装置84に表示させるための表示指示がなされる。そして、第３停止に対応するストップスイッチ50の操作により当該ストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転が停止し、図柄表示窓部16に図柄61が表示された後、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「引き分けです」の文字が表示される（図６（Ａ）参照）。その後、次のゲームから１セット目に連続して２セット目（６ゲーム目から１０ゲーム目）が開始される。

そして、２セット目（６ゲーム目から１０ゲーム目）及び３セット目（１１ゲーム目から１５ゲーム目）を消化した後、すなわち、３セット目の終了に基づいて前兆状態を終了して、次のゲームから「ＡＲＴ準備中状態」に移行する。なお、前兆状態が終了したことに基づいて、前兆状態制御手段262により、前兆ゲーム数のカウントが停止されるとともに、前兆ゲーム数が「０」にリセットされる。

つまり、この変形例では、１セット目又は２セット目の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合であっても、全てのセット（３セット目まで）を消化した後に「ＡＲＴ準備中状態」に移行する点で、１セット目又は２セット目の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合には全てのセットの消化を待たずに「ＡＲＴ準備中状態」に移行する本実施の形態と異なる。

そして、この変形例では、全てのセットを消化することを前提としているため、１セット目又は２セット目で前兆状態を終了させないように、１セット目又は２セット目において、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示され、押し順ベルが成立した（図柄61が揃った）としても、ジャッジ演出の結果として、報知手段510により表示装置84に「引き分けです」の文字が表示される。

次に、図１９を用いて、前兆状態の滞在中に押し順リプレイに当選したが、リプナビが表示されない場合について説明する。
図１９に示すように、非許容区間（非許容区間通常状態）に滞在中の役抽選にてチェリー役に当選したことに基づいて移行抽選手段270により許容区間移行抽選が行われ、この許容区間移行抽選の当選により、次のゲームから許容区間（前兆状態）に移行する。

このとき、この１セット目では、２ゲーム目における役抽選において、押し順ベルに当選し、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示される。ここで、前兆状態の滞在中に報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されることで、移行可能条件が成立する。そして、この２ゲーム目では、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて、移行抽選手段270によりＡＴ抽選が行われたが、このＡＴ抽選に当選しなかった。

その後、この１セット目では、４ゲーム目における役抽選において、押し順リプレイに当選したが、リプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選は行われない。
つまり、この変形例では、ベルナビの表示後に押し順リプレイに当選した場合には、リプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選が行われない点で、ベルナビの表示後であっても、押し順リプレイに当選した場合には、リプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選が行われる本実施の形態と異なる。

そのため、この１セット目の４ゲーム目では、役抽選にて押し順リプレイに当選したが、リプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選が行われないため、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示されない。

その後、１セット目の最終遊技である５ゲーム目にて、スタートスイッチ40の操作を契機に役抽選が行われたことに基づいて、前兆状態制御手段262により、ジャッジ演出が開始される。５ゲーム目における役抽選では、押し順ベルに当選しなかったため、報知手段510によりベルナビが表示装置84に表示されない。つまり、５ゲーム目における役抽選にて押し順ベルに当選しなかったため、移行抽選手段270によるＡＴ抽選が行われず、前兆状態の非継続が決定される。

以上より、許容区間から非許容区間への移行が決定され、１セット目の終了に基づいて前兆状態を終了して、次のゲームから転落状態へ移行し、この転落状態で行われる転落抽選に当選したことに基づいて、「非許容区間（非許容区間通常状態）」へ移行する。なお、前兆状態が終了したことに基づいて、前兆状態制御手段262により、前兆ゲーム数のカウントが停止されるとともに、前兆ゲーム数が「０」にリセットされる。

（その他）
本実施の形態におけるリプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選の当選確率は、各セット内（例：１セット目：１ゲーム目から５ゲーム目）で共通としてもよいし、最終遊技以外（１ゲーム目から４ゲーム目）を低確率とし、最終遊技（５ゲーム目）を高確率とする等して、各セット内で変化させてもよい。
このように、最終遊技におけるリプナビ抽選の当選確率を最終遊技以外におけるリプナビ抽選の当選確率よりも高確率とすることにより、ジャッジ演出が実行される遊技でリプナビが表示装置84に表示される可能性を高めることができ、リプナビを効果的に発生させ、遊技の興趣を高めることができる。

また、本実施の形態では、許容区間から非許容区間への移行が決定された場合には、前兆状態が終了した次のゲームから転落状態へ移行し、この転落状態で行われる転落抽選の当選により非許容区間通常状態へ移行することとした。
しかし、これに限らず、許容区間から非許容区間への移行が決定された場合には、転落状態を介さずに、前兆状態が終了した次のゲームから非許容区間へ移行することとしてもよい。

また、前兆状態の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合には、ＡＴ抽選に当選した事実（「ＡＴ抽選に当選」等の文字）を報知手段510により表示装置84に表示させてもよいし、表示させなくてもよい。さらに、前兆状態の滞在中にＡＴ抽選に当選した場合には、ＡＴ抽選に当選した事実ではなく、何らかの抽選に当選した事実（「○○抽選に当選」等の文字）を報知手段510により表示装置84に表示させて、ＡＴ抽選の当選を遊技者に示唆してもよい。

また、本実施の形態では、前兆状態の滞在中にベルナビが表示装置84に表示されたが、ＡＴ抽選に当選せず、当該セットが終了した場合には、非許容区間（非許容区間通常状態）への移行が決定されることとした。

しかし、これに限らず、前兆状態の滞在中にベルナビが表示装置84に表示されたが、ＡＴ抽選に当選せず、当該セットが終了した場合でも、前兆状態が継続するパターンを設けてもよい。つまり、前兆状態の滞在中にベルナビが表示装置84に表示され、これに基づいてＡＴ抽選が行われた場合には、現在のセットが前兆状態の最終セットでなければ、ＡＴ抽選の当否にかかわらず、前兆状態を継続させてもよい。

なお、この場合には、ベルナビが表示装置84に表示されたことに基づいて、ＡＴ抽選を実行するか否かのＡＴ抽選実行可否抽選を行い、このＡＴ抽選実行可否抽選に当選したときにのみ、ＡＴ抽選を実行することが望ましい。このように、ＡＴ抽選が実行される場合とＡＴ抽選が実行されない場合とを設けることにより、ＡＴ抽選の実行頻度を調整でき、前兆状態における遊技の興趣を高めることができる。

また、本実施の形態では、各セット（たとえば、１セット目）の最終遊技以外（１ゲーム目から４ゲーム目）の役抽選にて押し順リプレイに当選し、かつリプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選に当選した場合には、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示されることとした。

しかし、これに限らず、各セット（たとえば、１セット目）の最終遊技以外（１ゲーム目から４ゲーム目）の役抽選にて押し順リプレイに当選した場合には、リプナビ抽選手段280によるリプナビ抽選を行わないこととしてもよい。つまり、各セット（たとえば、１セット目）の最終遊技以外（１ゲーム目から４ゲーム目）においては、報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示されないこととしてもよい。

また、本実施の形態では、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順リプレイに当選した場合には、リプナビ抽選手段280によりリプナビ抽選が行われ、このリプナビ抽選に当選した場合に報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示されることとした。しかし、これに限らず、前兆状態の滞在中に、役抽選にて押し順リプレイに当選した場合には、リプナビ抽選を行うことなく、常に報知手段510によりリプナビが表示装置84に表示されることとしてもよい。

また、本実施の形態では、リプナビ抽選の実行契機となる役を押し順リプレイとしたが、これに限らず、リプナビ抽選の実行契機となる役をチェリー役やスイカ役等のレア役としてもよいし、ハズレ役等としてもよい。

また、本実施の形態では、前兆状態制御手段262による前兆ゲーム数のカウントを加算方式としたが、カウントの方式はこれに限らず、減算方式としてもよい。たとえば、前兆状態制御手段262は、前兆状態に移行した場合に、前兆ゲーム数を初期化処理として「１５」にセットし、その後、前兆状態を１ゲーム消化する毎に前兆ゲーム数を「１」減算することとしてもよい。

また、本実施の形態では、前兆ゲーム数の最大ゲーム数を「１５ゲーム」とし、前兆ゲーム数「５ゲーム」を「１セット」として、前兆状態における最大セット数を「３」としたが、前兆状態における最大セット数は「３」に限らず、これより多くても少なくてもよい。さらに、本実施の形態では、セット毎の前兆ゲーム数を「５ゲーム」で統一したが、これに限らず、セット毎の前兆ゲーム数を異ならせてもよい。

また、本実施の形態では、ジャッジ演出において、複数のストップスイッチ50のうち、第３停止に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、報知手段510により当該ジャッジ演出の結果が表示装置84に表示されることとした。しかし、これに限らず、ジャッジ演出において、複数のストップスイッチ50のうち、第２停止に対応するストップスイッチ50が操作されたことに基づいて、第３停止に対応するストップスイッチ50が操作される前に、報知手段510により当該ジャッジ演出の結果が表示装置84に表示されることとしてもよい。

また、本実施の形態では、報知手段510はサブ制御手段500が備えることとしたが、サブ制御手段500が備える報知手段510（サブ報知手段）に加えて、メイン制御手段200も報知手段510（メイン報知手段）を備えてもよい。そして、メイン制御手段200が報知手段510（メイン報知手段）を備えた場合には、クレジット表示器87や払出枚数表示器88等の７セグメント表示器が本発明における「表示部」に相当することとしてもよい。この場合には、各セグメントを構成するＬＥＤを表示する押し順に対応させて点灯又は消灯させることにより、メイン制御手段200の制御に基づいて、ベルナビやリプナビを７セグメント表示器に表示することが可能となる。

10 遊技機 12 筐体
14 前扉 16 図柄表示窓部
17 メダルセレクタ 18 外部集中端子板
19 扉開閉用スイッチ 20 上パネル
22 下パネル 24 ホッパーユニット
26 メダル受け皿 28 メダル払出口
30 操作部 32 ベットスイッチ
34 マックスベットスイッチ 35 シングルベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ 42 演出用ボタンスイッチ
43 電源ユニット 44 電源スイッチ
45 設定キースイッチ 46 設定変更スイッチ
50 ストップスイッチＬ左ストップスイッチ
Ｃ中ストップスイッチＲ右ストップスイッチ
60 リールユニット 61 図柄
62 回転リール 63 リール位置センサ
64 左回転リール 65 リール駆動モータ
66 中回転リール 67 バックランプ
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 表示装置 86 有効ライン
87 クレジット表示器 88 払出枚数表示器
89 設定表示器 90 区間報知ランプ
92 投入センサ
94 払出センサ 95 ホッパーモータ
96 オーバーフローセンサ
100 制御装置
200 メイン制御手段 210 役抽選手段
220 リール制御手段 230 停止図柄判定手段
240 配当付与手段 250 遊技状態制御手段
251 ノーマル状態制御手段 252 ＲＴ状態制御手段
253 ボーナス内部中状態制御手段 254 ボーナス状態制御手段
260 演出状態制御手段 261 通常状態制御手段
262 前兆状態制御手段 263 ＡＴ状態制御手段
270 移行抽選手段 280 リプナビ抽選手段
290 許容区間ゲーム数カウント手段
500 サブ制御手段 510 報知手段

Claims

複数の図柄を変動表示可能な複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を開始させるためのスタートスイッチと、
前記スタートスイッチが操作されたことに基づいて、役に当選するか否かの役抽選を行う役抽選手段と、
前記複数の回転リールの各々に対応して設けられ、前記複数の回転リールの図柄の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチと、を備えた遊技機において、
遊技者にとって有利な前記ストップスイッチの停止操作順序に係る停止操作情報の表示が許容されない非許容区間と、遊技者にとって有利な前記停止操作情報の表示が許容され、前記非許容区間と相互に移行可能な許容区間とが設けられ、
前記許容区間は、前記非許容区間から移行したことに基づいて開始され、特定の遊技期間を遊技可能な第１状態と、前記第１状態から移行可能であり、前記第１状態よりも遊技者にとって有利な第２状態と、を備え、
前記第１状態には、前記遊技期間が、少なくとも、当該遊技期間の中で最初に開始される第１区間と、前記第１区間に連続して実行可能な第２区間と、があり、
前記役には、遊技者が対応する前記停止操作順序で前記ストップスイッチを操作した場合に当該役に係る図柄の組合せが有効なライン上に揃い、前記許容区間における遊技媒体の最大払出枚数が得られることになる特定役が含まれており、
種々の情報を外部に向かって表示する表示部と、
前記役抽選にて前記特定役に当選したことに基づいて、前記特定役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させる報知手段と、
前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されたことに基づいて、前記第２状態へ移行するか否かを決定する移行決定手段と、
を備え、
前記許容区間から前記非許容区間への移行が可能となる移行可能条件は、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されることで成立し、
前記第１区間の滞在中に、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されなかった場合には、前記第１区間に連続して前記第２区間での遊技が開始され、前記第１状態の滞在中に、前記報知手段により前記特定役に係る前記停止操作情報が前記表示部に表示されなかった場合には、前記第１状態から前記第２状態への移行が決定され、
前記第１状態は、前記遊技期間における各区間の滞在中に、前記移行可能条件が成立しても、滞在中の前記各区間が終了するまで継続され、
前記移行決定手段により、前記第２状態へ移行することが決定された場合には、前記移行可能条件の成立の有無にかかわらず、前記第１状態から前記第２状態への移行が決定することを特徴とする遊技機。
前記報知手段は、前記遊技期間における各区間の最後の遊技において、複数の前記ストップスイッチのうち、２番目に操作される第２停止に対応する前記ストップスイッチが操作されたことに基づいて、前記許容区間が継続するか否かの判定結果を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
前記複数の回転リールの図柄を視認可能とする図柄表示窓部を備え、
前記役には、遊技者が前記特定役であると混同し得るセーフ役が含まれており、
前記複数の回転リールの図柄の変動表示が停止した場合に前記図柄表示窓部に表示される前記セーフ役に係る複数の図柄としての混同図柄組合せは、前記複数の回転リールの図柄の変動表示が停止した場合に前記図柄表示窓部に表示される前記特定役に係る複数の図柄としての特定図柄組合せであると遊技者が混同し得る場合があり、
前記セーフ役に係る前記停止操作情報は、前記報知手段により前記表示部に表示されたとしても、前記移行可能条件は成立せず、
前記報知手段は、前記役抽選にて前記セーフ役に当選したことに基づいて、前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させ、
前記セーフ役に係る前記停止操作情報と前記特定役に係る前記停止操作情報とは、遊技者に同様の前記停止操作順序で前記ストップスイッチを操作することを推奨する内容であることを特徴とする請求項１又は２に記載の遊技機。
前記特定図柄組合せと前記混同図柄組合せとの相違は、前記複数の回転リールのうち、一の回転リールの図柄の変動表示が停止した場合に前記図柄表示窓部に表示される図柄の相違であり、
前記報知手段は、前記役抽選にて前記特定役又は前記セーフ役に当選した場合、前記一の回転リールに対応する前記ストップスイッチを複数の前記ストップスイッチの中で最後に操作することを推奨する前記停止操作情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項３に記載の遊技機。
前記役抽選にて前記セーフ役に当選したことに基づいて、前記報知手段により前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させるか否かを決定する表示決定手段を備え、
前記報知手段は、前記役抽選にて前記セーフ役に当選し、かつ前記表示決定手段により前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させることが決定されたことに基づいて、前記セーフ役に係る前記停止操作情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項３又は４に記載の遊技機。