JP6043859B1 - 遊技機 - Google Patents

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【課題】移行先の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が移行前から実行されることにより、移行先の遊技状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】第1の遊技状態と第2の遊技状態とを備え、所定の条件を満たした場合に第1の遊技状態終了後第2の遊技状態に移行するように形成され、第1の遊技状態では当該第1の遊技状態の内容に関する第1の演出と、第1の演出終了後第2の遊技状態の内容に関する第2の演出とが実行され、第2の演出は、第2の遊技状態が開始されるまでに完了する予め定められた複数回の遊技にわたって実行される演出であり、第1の遊技状態では、所定の遊技数が経過するまでに所定の移行条件を満たしている場合には、第2の遊技状態の演出内容に関して予め定められた複数回の遊技にわたって実行される第2の演出によって第2の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が実行されるようにしている。【選択図】図3

Description

この発明は、遊技機に関し、移行先の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が移行前から実行されることにより、移行先の遊技状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機に関するものである。
従来、ビッグボーナス(BB)中に、ストップスイッチの停止操作順を報知するスーパーチャンスゾーン(SCZ)の付与を決定する抽選を行い、当該抽選の当選可能性を示唆する示唆演出を実行する遊技機が知られている(特許文献1の段落番号「0498」「0516」参照)。
そして、かかる遊技機では、示唆演出として、スーパーチャンスゾーン(SCZ)の継続率に応じた確率で抽選されたパターンに応じた演出が実行される。
特開2014-208121号公報
しかし、上記した従来の遊技機では、実行された示唆演出によりスーパーチャンスゾーン(SCZ)の継続率を推測するものであり、スーパーチャンスゾーン(SCZ)の遊技区間については推測することができないという問題点があった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
本発明に係る遊技機は、第1の遊技状態と、所定の遊技区間抽選により決定された遊技区間実行可能な第2の遊技状態と、少なくとも前記第1の遊技状態へ移行可能な通常に行われるその他の遊技状態とを備え、所定の条件を満たした場合に、前記第1の遊技状態終了後、当該第1の遊技状態から前記第2の遊技状態に移行するように形成され、前記第1の遊技状態では、当該第1の遊技状態の内容に関する第1の演出と、当該第1の演出終了後前記第2の遊技状態の内容に関する第2の演出とが実行可能とされ、前記第2の演出は、前記所定の条件を満たした場合に実行される演出であり、前記第2の遊技状態が開始されるまでに完了する予め定められた複数回の遊技にわたって実行される演出であり、前記第1の遊技状態では、所定の遊技数が経過するまでに前記所定の条件を満たしている場合には、前記第2の遊技状態の演出内容に関して前記予め定められた複数回の遊技にわたって実行される前記第2の演出によって、第2の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が実行されるようにしており、前記所定の条件を満たした場合には、前記第2の遊技状態の遊技区間が抽選により決定され、前記第2の遊技状態では、前記第1の遊技状態において前記第2の遊技状態の遊技区間に応じて抽選により決定される第3の演出が実行されようにしており、前記所定の条件を満たさない場合は、前記第1の遊技状態では、前記第1の演出終了後、前記第1の遊技状態の内容に関する演出を実行するようにしていることを特徴とする。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
本発明に係る遊技機は、第1の遊技状態と、所定の遊技区間抽選により決定された遊技区間実行可能な第2の遊技状態とを備え、所定の条件を満たした場合に、前記第1の遊技状態終了後、当該第1の遊技状態から前記第2の遊技状態に移行するように形成され、前記第1の遊技状態では、当該第1の遊技状態の内容に関する第1の演出と、当該第1の演出終了後前記第2の遊技状態の内容に関する第2の演出とが実行され、前記第2の演出は、前記第2の遊技状態が開始されるまでに完了する予め定められた複数回の遊技にわたって実行される演出であり、前記第1の遊技状態では、所定の遊技数が経過するまでに前記所定の条件を満たしている場合には、前記第2の遊技状態の演出内容に関して前記予め定められた複数回の遊技にわたって実行される前記第2の演出によって、第2の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が実行されるようにしていることを特徴とする。
ここで、「第1の遊技状態」には、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどの役抽選に当選しやすくなるボーナス遊技が含まれるが、これに限定されない。
また、「第2の遊技状態」には、アシストタイム(AT)やアシストリプレイタイム(ART)などの、特定の役の入賞をアシストする演出が行われる演出状態を含むが、これに限定されない。
また、「所定の条件」には、ATへの移行抽選に当選した場合を含むがこれに限定されず、ポイントが所定ポイント貯まった場合などであっても良い。
これにより、移行先の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が移行前から実行されることにより、移行先の遊技状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
また、本発明に係る遊技機の具体例としては、さらに、前記所定の条件を満たした場合には、前記第2の遊技状態の遊技区間が抽選により決定され、前記第2の遊技状態では、前記第1の遊技状態において前記第2の遊技状態の遊技区間に応じて抽選により決定される第3の演出が実行されることを特徴とする。
これにより、移行先の遊技状態の遊技区間を予め決定することにより、当該遊技区間の長さの情報をもとに演出を決定することが可能な遊技機を提供することができる。
また、本発明に係る遊技機の具体例としては、さらに、前記第1の遊技状態において前記第2の演出が実行された後、前記第2の遊技状態において当該第2の遊技状態の内容に関する前記第3の演出が実行され、前記第2の演出と前記第3の演出とは、当該第2の演出の開始から当該第3の演出の終了までの間に、前記第1の遊技状態と前記第2の遊技状態において連続性のある連続演出が行われることを特徴とする。
これにより、移行元の遊技状態と移行先の遊技状態との連続性のある演出により、移行先の遊技状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
また、本発明に係る遊技機の具体例としては、さらに、前記第2の遊技状態において実行される第3の演出は、前記第2の遊技状態の遊技区間内に完了する回数からなる演出から演出抽選により決定され、前記第2の演出は、前記第3の演出の内容に応じて決定されるようにしていることを特徴とする。
これにより、遊技状態の終了に伴い演出が途中で終了してしまうことを防止することが可能な遊技機を提供することができる。
また、本発明に係る遊技機の具体例としては、さらに、前記第2の遊技状態において実行される第3の演出は、前記第2の遊技状態の遊技区間内に完了する回数からなる演出から抽選により決定され、前記第2の演出には、当該決定された第3の演出の回数を超える回数からなる演出が含まれることを特徴とする。
これにより、演出の長さに制限が無くなり、演出にバリエーションを持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
また、本発明に係る遊技機の具体例としては、さらに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行う役抽選手段を備え、前記第1の遊技状態には、前記役抽選に当選しやすくなるボーナス遊技が含まれ、前記第2の遊技状態には、前記複数の役のうち特定の役の入賞をアシストする演出が行われる有利遊技演出状態が含まれ、前記第2の演出は、前記有利遊技演出状態の内容を示唆する演出であることを特徴とする。
これにより、有利遊技演出状態で開始される演出を、有利遊技演出状態へ移行する前から実行することができ、有利遊技演出状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、遊技機の概略正面図である。 本発明の実施の形態であって、図柄の配列を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態であって、遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、図3のメイン制御基板の詳細を説明するための概略ブロック図である。 本発明の実施の形態であって、図3のサブ制御基板の詳細を説明するための概略ブロック図である。 本発明の実施の形態であって、図3のメイン制御基板側で管理している遊技状態の説明図である。 本発明の実施の形態であって、演出状態の説明図である。 本発明の実施の形態であって、ATゲーム数抽選の抽選テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態であって、演出の関連とゲーム数とを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態であって、ATゲーム数毎の演出抽選の抽選テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態であって、演出毎の分岐抽選の抽選テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態であって、演出の過程の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態であって、遊技の流れを説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、図7のボーナス遊技演出状態中の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、図14に続く、ボーナス遊技演出状態のAT移行抽選の詳細を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、図7の有利遊技演出状態中の処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1及び図3を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御基板200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。さらに、リールユニット60には、回転リール62上の図柄61を照らすためのバックランプ67が設けられている。
(クレジット表示器87、払出枚数表示器88)
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成されており、クレジット表示器87は2桁の貯留枚数、払出枚数表示器88は2桁の払出枚数が表示可能になっている。
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上部に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として投入するためのメダルを後述するメダル投入口38からあらかじめ投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
前記操作部30の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
(メダルセレクタ17)
筐体12内部であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検出する投入センサ92が設けられている。
なお、筐体12内部には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。
(精算スイッチ36)
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、貯留されたクレジットメダルから投入されたメダル数(クレジットされたメダル数)から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
なお、後述するRBB中には上記3枚投入が2枚投入に設定されている。
(演出用ボタンスイッチ42)
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている(図3参照)。
(扉開閉用スイッチ19)
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
(設定表示器89)
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、大当り確率の設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている(図3参照)。
(ホッパーユニット24)
このホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御基板200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
(電源ユニット43)
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄61の組み合わせが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組み合わせが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
この有効ライン86は、具体的には3個の回転リール62にそれぞれ表示されている図柄61のうち図柄表示窓部16から視認可能な図柄61を各回転リール62につき1個ずつ繋いでできる、複数の回転リール62の全てを貫くライン(途中で折れ曲がりも可)のうち、入賞等するために有効となる図柄61の組み合わせの並びを規定したラインである。このラインは、規定の賭け数(予め定められた数であって本実施の形態では2又は3)のメダルをベットすることにより有効ライン86になる。本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64と中回転リール66と右回転リール68との中段を結んだ1本のみからなるものである。
本実施の形態では、メイン制御基板200の遊技状態に応じて、1回の遊技につき、メダルを2枚又は3枚ベットすることが可能となっており、2枚のメダルをベットした場合も、3枚のメダルをベットした場合も、上述した有効ライン86が有効となる。
図2に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「赤7(R7)、青7(B7)、バー1(BR1)、バー2(BR2)、チェリー(CH)、スイカ1(W1)、スイカ2(W2)、ベル(B1)、リプレイ(RP)、ブランク(BL)」の複数の種々の図柄61が形成されている。そして、図示しないが、これらの図柄を組み合わせて複数種類の役を構成する。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、図2の図柄61の番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78、表示装置84とを備えている。
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
(表示装置84)
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御基板200と、このメイン制御基板200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うための制御を行うサブ制御基板300とを備えている。
なお、メイン制御基板200とサブ制御基板300との間は、メイン制御基板200への不正操作を防止するために、メイン制御基板200からサブ制御基板300への一方向の通信により行われ、サブ制御基板300からメイン制御基板200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御基板200は、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及びホッパーユニット24の作動を制御する。サブ制御基板300は、メイン制御基板200から信号を入力し、表示装置84等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御基板300の出力側には、演出装置70としての表示装置84、スピーカー72、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
なお、特に図示していないが、メイン制御基板200を有するメイン基板と、サブ制御基板300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御基板200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御基板300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
メイン制御基板200及びサブ制御基板300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
本実施の形態に係る遊技機10では、通常に行われるノーマル遊技が設けられている。このノーマル遊技よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が高く(或いは低く)設定されているリプレイタイム(RT)遊技が設けられている。さらに、メイン制御基板200では、所定のボーナス移行役に対応する図柄の組合せが停止表示されることでボーナス移行役に入賞することにより実行されるボーナス遊技が設けられている(図6参照)。これらの遊技は、メイン制御基板200により制御される。
また、演出状態としてストップスイッチ50の押し順や当選図柄61等を報知することによって役に係る図柄61の組み合わせを有効ライン86上に揃って停止させるためのアシストをするアシストタイム(AT)遊技が設けられている。
(外部集中端子板18)
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御基板200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
(メイン制御基板200)
メイン制御基板200は、図4に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技制御手段250、AT制御手段260及び送信手段270の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、AT制御手段260は、メイン制御基板200ではなく、サブ制御基板300が有しても良いし、又、メイン制御基板200とサブ制御基板300との両方に分けて有するようにしても良い。
以上の構成をもって、メイン制御基板200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御基板200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役、例えばボーナス移行役(単にボーナス役とも言い、具体的には、RBB1移行役、RBB2移行役))が設けられている。
具体的には、小役には、弱チェリー役、強チェリー役、ベル役、チャンス目、中段チェリー役の他、ストップスイッチ50の押し順が予め定められた順番で操作された場合に入賞となるAT役が含まれ、当該予め定められた順番で操作されない場合はAT役こぼし図柄が停止表示される。
また、再遊技役には、ストップスイッチ50の押し順が予め定められた順番で操作された場合に入賞となる押し順リプレイ役が含まれ、所定の遊技状態において当該押し順リプレイが当選し当該予め定められた順番で操作された場合に、RT2移行図柄が停止表示され、当該予め定められた順番で操作されない場合は転落リプレイ図柄が停止表示される。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
役抽選の当選確率は、複数段階、本実施の形態では、6段階(設定1〜設定6)設定されており、設定1が最も低く、設定6が最も高くなるように設定されている。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御基板200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技用、RT遊技用、ボーナス内部中用、ボーナス遊技用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御基板200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS11(図13参照)において行われる。
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、メイン制御基板200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(押し順)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。リール制御手段220による処理は、後述するステップS12(図13参照)において行われる。
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、メイン制御基板200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS13(図13参照)において行われる。
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。払出制御手段240による処理は、後述するステップS14(図13参照)において行われる。
(遊技制御手段250)
遊技制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技制御手段250は、図4及び図6に示すように、大別すると、ノーマル遊技制御手段251、RT制御手段252及びボーナス遊技制御手段253の各手段を有する。
(ノーマル遊技制御手段251)
ノーマル遊技制御手段251は、「ノーマル遊技」の進行を制御するものである。ここで、「ノーマル遊技」は、後述するRT制御手段252による「RT遊技」(リプレイタイム遊技)や、ボーナス遊技制御手段253によるボーナス遊技以外の遊技状態をいい、図6を用いて後述する「RT0」及び「RT1」を含む。
(RT制御手段252)
RT制御手段252は、「RT遊技」の進行を制御するものである。ここで、「RT遊技」は、図6を用いて後述する「RT2」及び「ボーナス内部中」を含む。
(ボーナス遊技制御手段253)
ボーナス遊技制御手段253は、図6を用いて後述する「ボーナス遊技」を制御するものである。
「ボーナス遊技」は、「ボーナス内部中」にボーナス移行役の図柄を揃えることで移行し、いわゆる「BB」「RB」が連続作動し、所定の枚数、本実施の形態では、「RBB1」の場合は280枚、「RBB2」の場合は60枚を超えるメダルの払い出しで終了し、「RT0」に移行する。
なお、本実施の形態では、「RBB1」において、後述の「共通ストーリー(前半):60G」(第1演出)と、「ストーリーA1・ストーリーB1…ストーリーE1:40G」(第2演出)とが実行可能なように、最大払出枚数(280枚)を規定しているが、これに限らず、例えば、ボーナス遊技を、1ゲーム当り2枚の払い出しが続く遊技性とすると共に、「200枚」を超えるメダルの払い出しで終了することで、当該ボーナス遊技を「100G」とすることも可能である。
(AT制御手段260)
AT制御手段260は、図7に示す「有利遊技演出状態」中の「AT遊技」を制御するためのものである。そして、後述するAT演出制御手段330を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
「AT遊技」は、いわゆる「アシストタイム」ともよばれ、当該「AT遊技」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。また、「AT遊技」は、本実施の形態では、メイン制御基板200側で制御され、このとき、メイン制御基板200側のRT制御手段252で制御される「RT遊技」に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT遊技」で、且つ「AT遊技」の遊技状態をいう。
また、AT制御手段260は、役抽選手段210の役抽選により所定のAT移行契機役(例えばレア役:チェリー役・スイカ役)が当選した場合に、AT移行抽選を実行するが、これに限定されず、図7を用いて後述する「通常遊技演出状態」「ボーナス遊技演出状態」中の毎ゲーム又は規定のゲーム数を消化したとき、行うようにしても良い。
また、「AT遊技」は、本実施の形態では、後述する図8に示すAT移行抽選に当選した場合(具体的には、AT移行抽選に当選した遊技内)に行われるATゲーム数抽選により決定されたゲーム数を消化した場合に「AT遊技」を終了するように設定されている。
なお、「AT遊技」を、メイン制御基板200側に配置したAT制御手段260により制御したが、これに限定されず、「AT遊技」の全部又は一部をサブ制御基板300側で制御させても良い。
(送信手段270)
送信手段270は、サブ制御基板300へ信号を送信するためのものである。
(サブ制御基板300)
サブ制御基板300は、図5に示すように、受信手段310、通常演出制御手段320、AT演出制御手段330及びボーナス演出制御手段340の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、AT演出制御手段330は、サブ制御基板300ではなく、メイン制御基板200が有しても良い。
以上の構成をもって、サブ制御基板300は、メイン制御基板200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、演出制御手段300は、ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
(受信手段310)
受信手段310は、送信手段270からの信号を受信するものである。
(通常演出制御手段320)
通常演出制御手段は、図7に示す通常遊技演出状態の演出を制御するものである。
ここで、通常遊技状態とは、AT制御手段260によるAT遊技状態及びボーナス演出制御手段340によるボーナス遊技演出状態以外の状態をいう。
(AT演出制御手段330)
AT演出制御手段330は、所定の遊技区間の間、AT遊技演出状態の演出を制御、例えば、メイン制御基板200のAT制御手段260からストップスイッチ50の押し順を報知させるコマンドを受信した場合に当該ストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等、を実行するものである。
また、AT演出制御手段330は、AT制御手段260によるAT移行抽選に当選した場合に、後述する第3の演出を決定するための抽選(演出抽選)を行っている。
(ボーナス演出制御手段340)
ボーナス演出制御手段340は、遊技制御手段250及びAT制御手段260の状態により、図6に示すボーナス遊技の演出を制御するものである。
(図6を用いた遊技の状態の説明)
つぎに、図6を用いて「遊技の状態」について説明する。
「遊技の状態」は、メイン制御基板200により管理され、図6に示すように、大別すると、「ノーマル遊技」、「RT遊技」及び「ボーナス遊技」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT遊技」に移行すると、再遊技役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
なお、各遊技における再遊技役への当選確率は、「ノーマル遊技」においては「1/7.3」に設定されており、「RT遊技」では「ノーマル遊技」よりも高く、「ボーナス遊技」では再遊技役が当選しない、すなわち当選確率が0に設定されている。
「ノーマル遊技」は、ノーマル遊技制御手段251により制御され、「RT0」と、「RT1」とがある。
「RT0」から「RT1」には、AT役こぼし図柄を停止表示させた時に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、図示しないが、例えば、左第一停止が不正解の役に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一停止で操作)した際に停止表示される図柄である。「RT0」では押し順ナビが実行されず、遊技者はストップスイッチ50を左第一停止で操作している。そのため、例えば「左第一不正解」の役当選時にはAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行する。
「RT遊技」は、RT制御手段252により制御され、「ノーマル遊技」より再遊技役への当選確率の高い「RT2」と、ボーナス移行役に当選し当該ボーナス移行役に対応した図柄61を有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する「ボーナス内部中」とがある。
ここで、「ノーマル遊技」から「RT遊技」、具体的には、「RT1」から「RT2」には、RT2移行図柄を停止表示させた時に移行する。例えば、図示しないが押し順リプレイ役の押し順「正解」時に、RT2移行図柄を停止表示させた時に移行する。
また、「RT2」においてAT役こぼし図柄や転落リプレイ図柄を停止表示させると「RT1」に移行する。ここで「AT役こぼし図柄」とは、上述したとおり、例えば、左第一停止が不正解の役に当選し、押し順不正解(ストップスイッチ50を左第一停止で操作)した際に停止表示される図柄である。例えば、「RT2」において演出の状態が図7の有利遊技演出状態(ART状態)の場合は、押し順が報知されるが、ART状態中のAT遊技状態が終了すると、押し順が報知されず、遊技者は通常の押し順すなわち、ストップスイッチ50を左第一停止で操作するため、左第一停止が不正解の役に当選してもAT役こぼし図柄が停止表示され、「RT1」に移行する。
「ボーナス内部中」は、RT制御手段252により制御され、ボーナス移行役に当選すると、移行する。
「ボーナス遊技」は、ボーナス遊技制御手段253により制御され、「ボーナス内部中」に「ボーナス図柄」を揃えることで移行する。
「ボーナス遊技」には、「RBB1」と、「RBB2」とがある。ここで、「RBB1」はいわゆる「BB」が連続作動し、所定の枚数、例えば280枚を超えるメダルの払い出しで終了する。また、「RBB2」はいわゆる「RB」が連続作動し、所定の枚数、例えば60枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、「ボーナス遊技」終了後、「RT0」に移行する。
(図7を用いた演出の状態の説明)
図7に示すように、演出の状態は、「通常遊技演出状態」、「ボーナス遊技演出状態」、「有利遊技演出状態」がある。
(通常遊技演出状態)
「通常遊技演出状態」は、後述する「ボーナス遊技演出状態」、「有利遊技演出状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
「通常遊技演出状態」では、AT制御手段260による「有利遊技演出状態」への移行抽選(AT移行抽選)等が行われている。
(ボーナス遊技演出状態)
「ボーナス遊技演出状態」は、「通常遊技演出状態」中に役抽選手段210による役抽選によりボーナス移行役に当選し、図6に示す「ボーナス遊技」へ移行した場合の演出状態である。「RBB1」と「RBB2」とが、所定の枚数の払い出しで終了することにより、「通常遊技演出状態」に戻るが、「ボーナス遊技演出状態」中にAT移行抽選に当選した場合は、「有利遊技演出状態」へ移行可能となり、「ボーナス遊技」が終了すると、「有利遊技演出状態」への移行を開始する。
また、「通常遊技演出状態」中に限らず、「有利遊技演出状態」中の役抽選によっても「ボーナス遊技」へ移行する場合があるが、この場合には、「有利遊技演出状態」の途中から「ボーナス遊技演出状態」へ移行する。
また、「ボーナス遊技演出状態」では、「通常遊技演出状態」と同様に、AT制御手段260による「有利遊技演出状態」への移行抽選(AT移行抽選)が行われている。
(有利遊技演出状態)
「有利遊技演出状態」は、「通常遊技演出状態」より遊技者に有利な遊技であり、本実施の形態では、ARTが実行される遊技状態である。当該「有利遊技演出状態」に移行すると、複数の役のうち特定の役の入賞をアシストする演出として、当選した小役の押し順が報知される押し順ナビが開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
「有利遊技演出状態」は、本実施の形態では、後述するATゲーム数抽選により決定されたATゲーム数の間、遊技が可能に設定されており、ATゲーム数を消化した場合には、ART中のAT遊技を終了し、且つ、AT役こぼし目(転落リプレイ)を表示した場合に「通常遊技」へ戻る。すなわち、ATゲーム数を消化した場合は、ART(AT+RT)のうち、AT遊技が終了するように設定されているため、ストップスイッチ50の押し順の報知が終了され、これに伴い、転落リプレイを表示した場合に、「通常遊技」へ戻る。すなわち、転落リプレイは、左第一停止が不正解のベル役(例えば中正解ベル)に当選し、押し順「不正解」(ストップスイッチ50を左第一停止で操作)した際に停止表示される図柄61である。AT遊技が終了しているため押し順の報知が行われず、遊技者はストップスイッチ50を左第一停止で操作するため、転落リプレイが停止表示され、「通常遊技」に移行する。
また、「ボーナス遊技演出状態」において行われる「有利遊技演出状態」への移行抽選に当選した場合は、当該「ボーナス遊技演出状態」終了後、「有利遊技演出状態」へ移行する。
また、有利遊技演出状態中は、ATゲーム数に上乗せするか否か及び上乗せする場合には上乗せするゲーム数を抽選(上乗せ抽選)により決定するようにしても良い。
この場合には、後述する図12のように有利遊技が延長され、ストーリーの分岐抽選(図11参照)により演出も延長される。
(図8を用いたATゲーム数抽選の説明)
図8を用いてATゲーム数抽選について説明する。
ATゲーム数抽選は、有利遊技演出状態としてのAT遊技状態を開始する時に設定されるATゲーム数を決定するものであり、初期ゲーム数抽選ともいう。
ATゲーム数抽選(初期ゲーム数抽選)は、AT制御手段260によるAT移行抽選に当選した場合に行われる。
なお、ATゲーム数抽選は、AT移行抽選に当選した際のゲームにおいて行われるが、これに限定されず、AT移行抽選の当選した場合がボーナス遊技演出状態の61ゲーム目までである場合は、61ゲーム目までに行われ(後述する第1の演出中)、AT移行抽選に当選した場合がボーナス遊技演出状態の61ゲーム目以降である場合は、遅くとも有利遊技演出状態が開始されるまで(後述する第2の演出中)に行われるようにすれば良い。
具体的には、ATゲーム数は、図8に示す「50G」〜「300G」のうちから抽選により決定される。
なお、ATゲーム数及び当選確率は、図8に示す場合に限定されず、役抽選手段210による抽選結果に応じて、例えば、いわゆるレア役に当選した場合は、多いATゲーム数に高い確率で当選するようにしても良い。
また、有利遊技演出状態が開始されるまでに、ATゲーム数抽選により決定された初期ゲーム数に上乗せ(加算)するATゲーム数を抽選により決定し、初期ゲーム数に当該抽選により決定されたゲーム数を上乗せ(加算)したゲーム数を初期ゲーム数として有利遊技演出状態を開始するようにしても良い。
また、有利遊技演出状態中に、有利遊技演出状態を開始するときに設定されたATゲーム数に上乗せ(加算)する上乗せゲーム数を抽選により決定するようにしても良い。
また、図4に示すメイン制御基板の構成では、前記ATゲーム数抽選(後述のAT初期ゲーム数抽選、図14のステップS25)をAT制御手段260が実行する構成となっている。しかし、これに限らず、ATゲーム数抽選を実行するためのATゲーム数抽選手段を設け、これを含むようAT制御手段260を構成することも可能である。また、前記ATゲーム数抽選手段は、AT制御手段260には含まれないよう別に設けることも可能であり、この場合、AT制御手段260をサブ制御基板300に設けるときには、これに付随して、ATゲーム数抽選手段もサブ制御基板300に設けておく。
前記ATゲーム数抽選は、AT移行抽選に当選した場合に、上述のようにランダムに複数のゲーム数から一のゲーム数を決定する抽選とすることができる。これ以外にも、AT移行抽選に当選した場合に、AT移行抽選に当選したときの遊技状況(当選したときのAT移行契機役、当選したときの遊技状態、当選したときのゲーム数)に応じて複数のゲーム数から一のゲーム数を決定する抽選としても良い。
なお、前記ATゲーム数抽選は、AT移行抽選に当選した遊技内で実行すると良いが、これ以外にも、AT移行抽選に当選した遊技よりも後の遊技内で実行することも可能であり、又は、AT移行抽選に当選する前に予め決定してAT移行抽選の当選の際にこれを採用することも可能である。また、前記ATゲーム数抽選は、1回実行するだけでなく、複数回繰り返すことも可能であり、この場合、繰り返しの抽選で決定されるゲーム数を累積したゲーム数を採用しても良い。
(図9〜図12を用いた演出の説明)
図9〜図12を用いて、ボーナス遊技演出状態中及び有利遊技演出状態中に実行される演出について説明する。
演出には、ボーナス遊技演出状態において、当該ボーナス遊技演出状態の内容に関する演出が実行される第1の演出と、第1の演出終了後有利遊技演出状態の内容に関する演出が実行される第2の演出と、有利遊技演出状態において当該有利遊技演出状態の内容に関する演出が実行される第3の演出とが設けられている。
(演出の一覧)
図9に示すように、「共通ストーリー(前半)」、「共通ストーリー(後半)」、スペシャルストーリーSA関連の「スペシャルストーリーSA」、「スペシャルストーリーSA−a」、「スペシャルストーリーSA−b」、ストーリーA関連の「ストーリーA1」「ストーリーA2」、「ストーリーA−a」、「ストーリーA−b」などが演出として設けられている。
ここで、「関連」とは、同種のストーリーに関する演出が行われるグループを意味し、図12に示すように、例えば、後述するように、第3の演出として「ストーリーA2」が抽選された場合は、第2の演出として「ストーリーA1」が決定され、第3の演出の「ストーリーA2」が終了した後に有利遊技演出状態のゲーム数が残っている場合は、分岐抽選により「ストーリーA−a」と「ストーリーA−b」とに分かれた演出が実行されていく。
(第1の演出)
第1の演出は、ボーナス遊技演出状態の内容に関するものであり、本実施の形態では、例えば、図9に示す「共通ストーリー(前半)」が該当し、全てのボーナス遊技演出状態の予め定められたゲーム数、本実施の形態では、60ゲーム目まで実行される。
そして、第1の演出終了後、本実施の形態では、AT移行抽選に当選している場合、61ゲーム目から第2の演出が開始される。
(第2の演出)
第2の演出は、ボーナス遊技演出状態の所定の遊技数、本実施の形態では、61ゲームが経過するまでにAT移行抽選に当選した場合に実行される演出であり、第1の演出終了後のボーナス遊技演出状態の61ゲーム目から開始され、有利遊技演出状態の内容に関する演出、例えば、有利遊技演出状態を盛り上げるための演出として、有利遊技演出状態の遊技区間を示唆する演出が実行され、本実施の形態では、例えば、図9及び図12に示す「ストーリーA1」、「ストーリーB1」、「ストーリーC1」、「ストーリーD1」、「ストーリーE1」が該当する。
なお、第2の演出と同じ第1の演出終了後のボーナス遊技演出状態の61ゲーム目から開始される演出として、図9に示すように「共通ストーリー(後半)」が設けられているが、この演出は、ボーナス遊技演出状態の所定の遊技数、例えば、61ゲームが経過するまでにAT移行抽選に当選しない場合に実行される演出である。また、かかる「共通ストーリー(後半)」は、第1の演出である「共通ストーリー(前半)」と連続性のある連続演出が実行される。
第2の演出は、ボーナス遊技演出状態の所定の遊技数、本実施の形態では、61ゲーム目までにAT移行抽選に当選した場合に、図10に示すように、後述する第3の演出の内容、本実施の形態では、第2の遊技状態の初期ゲーム数に応じて決定される。
具体的には、第3の演出が「ストーリーA2」である場合は、それに対応した第2の演出「ストーリーA1」が決定され、第3の演出が「ストーリーB2」である場合は、それに対応した第2の演出「ストーリーB1」が決定され、第3の演出が「ストーリーC2」である場合は、それに対応した第2の演出「ストーリーC1」が決定され、第3の演出が「ストーリーD2」である場合は、それに対応した第2の演出「ストーリーD1」が決定され、第3の演出が「ストーリーE2」である場合は、それに対応した第2の演出「ストーリーE1」が決定されるように設定されている。すなわち、第2の演出は、当該第2の演出の後に実行される第3の演出によって決定されるように設定されている。
なお、上述したようにボーナス遊技演出状態の所定の遊技数、本実施の形態では、61ゲーム目までにAT移行抽選に当選していない場合は、その後の第1の遊技状態の残りのゲームにおいてAT移行抽選に当選した場合を含め、図12に示すように、予め定められた「共通ストーリー(後半)」が実行されるように設定されている。
また、第2の演出は、有利遊技演出状態が開始されるまでに完了する予め定められた複数回の遊技、本実施の形態では、「40G」にわたって実行される。
また、第2の演出には、当該決定された第3の演出の回数を超える回数からなる演出が含まれる。
第2の演出終了後、第3の演出が開始される。そして、第2の演出と第3の演出とは、第2の演出の開始から第3の演出の終了までの間に、ボーナス遊技演出状態と有利遊技演出状態において連続性のある連続演出が行われる。
連続演出としては、例えば、1話あたり10Gの物語を第2の演出中に4話、第3の演出中に残り(5話以降の物語)を実行するなどが含まれるが、これに限定されず、第2の演出と第3の演出とが関連する演出を実行するものが含まれる。
なお、ボーナス遊技演出状態は、所定のゲーム数を消化することで終了するいわゆるゲーム数管理ではなく、所定の枚数のメダルを払い出すことで終了するいわゆる払出枚数管理であるため、第1の演出のゲーム数と第2の演出のゲーム数との合計である100G目に丁度終了するものではないが、本実施の形態の遊技機の出玉の設計により、最低100Gで、かつ、略100Gで終わるように設定されている。しかし、ボーナス遊技演出状態が100Gをオーバーした場合、例えば101Gで終わる場合は、101G目では、第3の演出が開始されるまでの演出の空白を埋めるため、予め定められた第2の遊技状態に向けた前兆演出が実行されるようにしても良い。また、ボーナス遊技演出状態は、いわゆる払出枚数管理ではなく、いわゆるゲーム数管理であっても良い。
(第3の演出)
第3の演出は、第2の演出が実行された後の有利遊技演出状態において実行される、有利遊技演出状態の内容に関する演出であり、本実施の形態では、例えば、図9に示す「スペシャルストーリーSA」「スペシャルストーリーSB」「ストーリーA2」「ストーリーB2」「ストーリーC2」「ストーリーD2」「ストーリーE2」が該当する。
なお、「スペシャルストーリーSA」、「スペシャルストーリーSB」は、有利遊技演出状態の内容に関する演出であって、ボーナス遊技演出状態の所定の遊技数、本実施の形態では、61ゲーム目より後に、AT移行抽選に当選した場合に実行される演出であり、第2の演出との連続演出は実行されない。
なお、図10に示す演出抽選テーブルを用いる演出抽選では、ストーリーA2やストーリーB2などストーリーA1やストーリーB2と関連するストーリー以外に、スペシャルストーリーSAやスペシャルストーリーSBが含まれている。このため、61ゲーム目よりも前にAT移行抽選に当選すると、演出抽選において、スペシャルストーリーSA又はスペシャルストーリーSAが選択される場合がある。この場合には、図11に示すように、共通ストーリー(前半)に続いて共通ストーリー(後半)を実行し、有利遊技演出状態を開始すると、前記選択されたスペシャルストーリーSA又はスペシャルストーリーSAを実行する。
第3の演出は、ボーナス遊技演出状態において、有利遊技演出状態の遊技区間によって抽選により決定される。
具体的には、図10に示すように、有利遊技演出状態の遊技区間内に完了する回数からなる演出から演出抽選により決定される。
例えば、有利遊技演出状態がAT制御手段260によるATゲーム数抽選(ATの初期ゲーム数)で「50G」が決定された場合は、当該「50G」内に完了する回数からなる演出、「ストーリーA2」(20G)が「30%」の確率で抽選され、「ストーリーB2」(30G)が「20%」の確率で抽選され、「ストーリーC2」(40G)が「25%」の確率で抽選され、「ストーリーD2」(50G)が「25%」の確率で抽選され、「50G」内に完了しない、すなわち、「50G」を超える演出が行われる「スペシャルストーリーSA」(70G)、「スペシャルストーリーSB」(80G)、「ストーリーE2」(60G)は抽選されない。
なお、ボーナス遊技演出状態の61ゲーム目までにAT移行抽選に当選した場合は、「スペシャルストーリーSA」、「スペシャルストーリーSB」は実行されないため、第3の演出の演出抽選の対象外となる。すなわち、「スペシャルストーリーSA」、「スペシャルストーリーSB」は、ボーナス遊技演出状態の61ゲーム目以降にAT移行抽選に当選した場合に抽選の対象となる演出である。
また、上述したように、第2の演出と第3の演出とは、当該第2の演出の開始から当該第3の演出の終了までの間に、第1の遊技状態と第2の遊技状態において連続性のある連続演出が行われる。
また、演出抽選により決定された第3の演出である「スペシャルストーリーSA」、「スペシャルストーリーSB」、「ストーリーA2」、「ストーリーB2」、「ストーリーC2」、「ストーリーD2」、「ストーリーE2」がそれぞれ図9に示すゲーム数を消化したことにより終了した場合は、有利遊技演出状態の残りのゲーム数に応じて、当該残りのゲーム数内に完了する回数からなる演出を、図11(a)〜(g)に示す分岐抽選テーブルを用いて、抽選(分岐抽選)する。
すなわち、例えば、図11(a)に示すように、例えば、「スペシャルストーリーSA」が実行されていた場合で、残りのゲーム数が「30G以上50G未満」の場合は、「スペシャルストーリーSA−a」が「70%」の確率で抽選され、「スペシャルストーリーSA−b」が「30%」の確率で抽選され、残りのゲーム数が「50G以上」の場合は、「スペシャルストーリーSA−a」が「30%」の確率で抽選され、「スペシャルストーリーSA−b」が「70%」の確率で抽選される。また、「ストーリーE」が実行されていた場合で、残りのゲーム数が「40G以上80G未満」の場合は、「ストーリーE−a」が「100%」の確率で抽選され、残りのゲーム数が「80G以上」の場合は、「ストーリーE−b」 が「100%」の確率で抽選される。
また、分岐抽選により決定された演出が図9に示すゲーム数を消化することにより終了した場合は、有利遊技演出状態の残りのゲーム数に応じて、当該残りのゲーム数内に完了する回数からなる演出を抽選する分岐抽選を再度行っても良いし、若しくは残りのゲーム数内に完了する回数からなる予め定められた演出を実行するようにしても良い。
なお、分岐抽選のパターンが多いほど演出のバリエーションに富んだ遊技が可能となるため、図11に示す場合に限定されない。
また、第3の演出の終了と、有利遊技演出状態の終了とがズレる場合、すなわち、有利遊技演出状態の途中で第3の演出が終了し、再度の分岐抽選がされない場合は、有利遊技演出状態の余ったゲームでは有利遊技演出状態が終了することを示唆する演出などが有利遊技演出状態終了まで行われるようにしても良い。
なお、上述したように分岐抽選は1回に限定されない。すなわち、有利遊技演出状態の遊技区間が、上乗せ抽選により上乗せされることにより延長された場合は、分岐抽選を複数回、有利遊技演出状態の遊技区間が終了するまで行って、演出を実行するようにしても良い。
(図13を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図13に示すフローチャートに基づいて、メイン制御基板200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御基板200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御基板200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御基板200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚)に達しているか否かの判定が行われる。
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御基板200からサブ制御基板300へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御基板200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御基板200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
また、全ての停止操作終了後、メイン制御基板200の送信手段270からサブ制御基板300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、全ての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御基板200からサブ制御基板300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
ステップS14において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
(図14及び図15を用いたボーナス遊技演出状態中の処理の説明)
図14及び図15を用いて、ボーナス遊技演出状態中の処理について説明する。
ステップS20において、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。
スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、次のステップS21に進む。
一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS20となる。
ステップS21において、ボーナス遊技演出状態の消費ゲーム数に「+1」するとともに、ボーナス遊技演出状態中に、図13のステップS14において実行される払出処理の結果に基づいて払い出されたメダルの枚数を計数する。そして、次のステップS22に進む。
ステップS22において、役抽選手段210の役抽選によりAT移行抽選の契機役(AT移行契機役、例えばチェリー役、スイカ役などのレア役)に当選したか否かが判定される。AT移行契機役に当選したと判定されない場合は、後述するステップS27に進む。一方、AT移行契機役に当選したと判定された場合は、次のステップS23に進む。
ステップS23において、AT制御手段260によるAT移行抽選が行われる。そして、次のステップS24に進む。
ステップS24において、ステップS23において行われたAT移行抽選に当選したか否かが判定される。AT移行抽選に当選していないと判定された場合は、後述するステップS27に進む。一方、AT移行抽選に当選していると判定された場合は、次のステップS25に進む。
ステップS25において、AT移行抽選の当選をストックする。すなわち、ボーナス遊技演出状態終了後、有利遊技演出状態に移行する権利をストックしておくことになる。そして、次のステップS26に進む。
なお、AT移行抽選の当選のストックは、複数個ストックすることができるようにしているが、これに限定されず、1個のみストックするようにしても良い。
ステップS26において、図8の抽選テーブルを用いたAT初期ゲーム数抽選が行われる。そして、次のステップS27に進む。
ステップS27において、ステップS21において計数されるボーナス遊技演出状態の消費ゲーム数が「61」であるか否か、すなわち、ストーリーの分岐点であるか否かが判定される。ボーナス遊技の消費ゲーム数がストーリーの分岐点の「61」であると判定されない場合は、後述するステップS30に進む。一方、ボーナス遊技演出状態の消費ゲーム数がストーリーの分岐点の「61」であると判定された場合は、次のステップS28に進む。
ステップS28において、ステップS24において判定されたAT移行抽選に当選しているか否か及びステップS26において行われたAT初期ゲーム数抽選により決定されたAT初期ゲーム数に応じて、演出抽選(第3の演出の抽選)が行われる。すなわち、AT移行抽選に当選していない場合は、「共通ストーリー(後半)」が決定されるが、AT移行抽選に当選している場合は、図10を参照してストーリー抽選(演出抽選)を実行し、例えば「ストーリーA2」「ストーリーB2」「ストーリーC2」「ストーリーD2」「ストーリーE2」から演出を決定する。また、AT移行抽選に当選している場合は、AT初期ゲーム数以下のゲーム数の演出を抽選する。そして、次のステップS29に進む。
ステップS29において、図12に示すように、ステップS28において抽選された演出(第3の演出)に応じて決定される演出(第2の演出)が実行される。つまり、ステップ28におけるストーリー抽選で決定された演出(ストーリーA2・ストーリーB2…)に対応する(それが属するグループに含まれる)演出(例えばストーリーA2ならばストーリーA1、例えばストーリーB2ならばストーリーB1…)を当該遊技から開始する。そして、次のステップS30に進む。
ステップS30において、ステップS21において計数されるボーナス遊技演出状態中に払い出されたメダルの枚数がボーナス遊技演出状態の終了条件である「280枚」に到達したか否かが判定される。メダルの枚数が「280枚」に到達していないと判定された場合は、上述したステップS20に戻る。一方、メダルの枚数が「280枚」に到達したと判定された場合は、次のステップS31に進む。
ステップS31において、ボーナス遊技演出状態が終了される。そして、次のステップS32に進む。
ステップS32において、ステップS25においてAT移行抽選の当選がストックされているか否かが判定される。AT移行抽選の当選がストックされていると判定された場合は、有利遊技演出状態へ移行する。一方、AT移行抽選の当選がストックされていると判定されない場合は、通常遊技演出状態へ戻る。
なお、本実施形態におけるボーナス遊技演出状態中の処理(図14及び図15)では、図示しないが、ボーナス遊技演出状態の開始時(1ゲーム目)から、60ゲームから成る「共通ストーリー(前半)」を開始する。
(図16を用いたAT遊技中の処理の説明)
図16を用いて、有利遊技演出状態中の処理について説明する。
ステップS40において、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。
スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、次のステップS41に進む。
一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS40となる。
ステップS41において、有利遊技演出状態の消費ゲーム数に「+1」する。そして、次のステップS42に進む。
ステップS42において、ステップS41において計数される有利遊技演出状態の消費ゲーム数が、図14のステップS28において抽選された演出(例えばストーリーA2、ストーリーB2)が終了するゲーム数であるか否か、すなわち、ストーリーの分岐点(例えばストーリーA2ならば21G、ストーリーB2ならば31G)であるか否かが判定される。有利遊技演出状態の消費ゲーム数がストーリーの分岐点であると判定されない場合は、後述するステップS45に進む。一方、有利遊技演出状態の消費ゲーム数がストーリーの分岐点であると判定された場合は、次のステップS43に進む。
ステップS43において、ステップS28において行われたストーリー抽選(演出抽選)から分岐する演出(図9及び図12参照、例えばストーリーA−a、ストーリーA−b…)のうちから、ステップS26において行われたAT初期ゲーム数抽選により決定されたAT初期ゲーム数からステップS41において計数される有利遊技演出状態の消費ゲーム数を引いた残りのゲーム数よりも少ないゲーム数の演出を抽選する。すなわち、図9及び図12に示すように、「ストーリーA2」が演出抽選により決定されている場合は、当該「ストーリーA2」から分岐する「ストーリーA−a」「ストーリーA−b」が図11(a)に示す抽選テーブルを用いて抽選される。そして、次のステップS44に進む。
ステップS44において、ステップS43において抽選された演出によって、分岐後の演出が開始される。そして、次のステップS45に進む。
ステップS45において、有利遊技演出状態の消費ゲーム数が図14のステップS26において抽選により決定されたゲーム数及び図示しないが、有利遊技演出状態中に行われるATゲーム数の上乗せ抽選により上乗せされたゲーム数に到達したか否かが判定される。到達したと判定されない場合は、ステップS40に戻り、到達したと判定された場合は、次のステップS46に進む。
ステップS46において、有利遊技演出状態が終了する。そして、通常遊技演出状態に戻る。
なお、本実施形態における有利遊技演出状態中の処理(図16)では、図示していないが、ステップS28(図15)におけるストーリー抽選において特定のストーリー演出が決定されている場合は、有利遊技演出状態の開始時(1ゲーム目)から、これを開始する。
例えば、ステップS28のストーリー抽選においてストーリーB2(20ゲーム)が決定されている場合は、このストーリーB2を有利遊技演出状態の1ゲーム目から開始する。
また、ステップS28におけるストーリー抽選において特定のストーリー演出が決定されていない場合(具体的には、ステップS27の「61G」以降でAT移行抽選に当選した場合)は、有利状態の開始時に設定されるATゲーム数内で完了するスペシャルストーリー演出(スペシャルストーリーSA、スペシャルストーリーSB)を抽選により決定し、この決定したスペシャルストーリー演出を有利遊技演出状態の1ゲーム目から開始する。
(実施の形態の補足的な説明)
上記実施の形態は、以下の技術思想を包含する特徴点を含むものである。
(1)特徴点1
(1−1)構成
本発明に係る遊技機は、第1の遊技状態と、所定の遊技区間抽選により決定された遊技区間実行可能な第2の遊技状態とを備え、所定の条件を満たした場合に、前記第1の遊技状態終了後、当該第1の遊技状態から前記第2の遊技状態に移行するように形成され、前記第1の遊技状態では、当該第1の遊技状態の内容に関する第1の演出と、当該第1の演出終了後前記第2の遊技状態の内容に関する第2の演出とが実行され、前記第2の演出は、前記第2の遊技状態が開始されるまでに完了する予め定められた複数回の遊技にわたって実行される演出であり、前記第1の遊技状態では、所定の遊技数が経過するまでに前記所定の条件を満たしている場合には、前記第2の遊技状態の演出内容に関して前記予め定められた複数回の遊技にわたって実行される前記第2の演出によって、第2の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が実行されるようにしていることを特徴とする。
(1−2)用語の定義と実施の形態との対応関係
ここで、「第1の遊技状態」には、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどの役抽選に当選しやすくなるボーナス遊技が含まれるが、これに限定されない。
また、「第2の遊技状態」には、アシストタイム(AT)やアシストリプレイタイム(ART)などの、特定の役の入賞をアシストする演出が行われる演出状態を含むが、これに限定されない。
また、「所定の条件」には、ATへの移行抽選に当選した場合を含むがこれに限定されず、ポイントが所定ポイント貯まった場合などであっても良い。
ここで、「所定の遊技数が経過するまで」は、例えば第1の遊技状態(ボーナス遊技)の開始(1ゲーム目)から所定の遊技数(60ゲーム)が経過するまで、である。
ここで、「第2の演出によって第2の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が実行される」は、例えば第2の遊技状態の遊技区間に応じて異なる演出が第2の演出において実行される、ことである。
ここで、「第1の演出」は、例えば図9に示している「共通ストーリー(前半)」に対応し、第2の演出は、例えば図9に示している「ストーリーA1」・「ストーリーB1」・「ストーリーC1」…「ストーリーE1」に対応している。
ここで、「第1の遊技状態」を「ビッグボーナス遊技状態」とし、「第2の遊技状態」を「ART遊技状態」とした場合、「第1の遊技状態の内容に関する第1の演出」は、例えばビッグボーナス遊技が行われていることを遊技者へ報知する内容の演出であり、「第2の遊技状態の内容に関する第2の演出」は、第1の演出とは異なる演出であって、例えばART遊技状態の当選が遊技者に認知される内容の演出である。
ここで、「第2の演出の遊技回数(予め定められた複数回)」は、例えば第1の遊技状態における「所定の遊技数」から、その後も第1の遊技状態の遊技を通常に行っていれば終了するであろうタイミング(遊技数)まで、の遊技回数に基づいて設定される遊技回数である。
ここで、「第1の演出」は、1つ又は複数の連続演出であっても、単発演出を繰り返しても良い。また、「第1の演出」は、例えば第1の遊技状態の「残り30ゲーム」を「所定の遊技数」とした場合に「残り30ゲーム目」で演出が完結するなど、第1の遊技状態における「所定の遊技数」が経過するときに終了する演出を採用すると良いが、所定の遊技数が経過する前に終了するように設けることも可能である。また、「第1の演出」は、第1の遊技状態の開始(1ゲーム目)から開始するように設けると良いが、第1の遊技状態の開始から数ゲームを経て開始するように設けることも可能である。
(1−3)作用効果
特徴点1によれば、移行先の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が移行前から実行されることにより、移行先の遊技状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
また、特徴点1によれば、第2の遊技状態の内容に関する第2の演出が、第2の遊技状態よりも前に発生する第1の遊技状態において実行されるため、前もって、第2の遊技状態の発生を遊技者へ期待させることができる。
ここで、第2の遊技状態の遊技区間を所定の遊技区間抽選により決定する場合、長い遊技区間が決定されることもあれば、短い遊技区間が決定されることもある。例えば、長い遊技区間が遊技者にとって好ましい場合、単に、第2の遊技状態の発生/非発生を遊技者へ前もって知らせるだけでは、短い遊技区間が決定されてしまうと、実際に第2の遊技状態が発生したときに失望感を遊技者に与えることになる。これに対し、本発明では、実際に第2の遊技状態が発生する前に、第2の演出を通じて、第2の遊技状態の遊技区間を示唆するため、決定された遊技区間に見合った期待を抱くことになり、遊技者の失望感を軽減することができる。
特徴点1に係る第2の演出は、第2の遊技状態の内容に関する演出であるが、当該演出が実行される第1の遊技状態では、本来、第1の遊技状態の内容に関する第1の演出が実行され、第1の演出を通じて第1の遊技状態における遊技を盛り上げている。この様な第1の演出が実行される第1の遊技状態において、第2の遊技状態の内容に関する第2の演出が実行されてしまうと、遊技者の関心は第2の遊技状態へ移ってしまい、第2の演出が開始された後の第1の遊技状態は、単に遊技を消化するための状態、所謂消化ゲームとなってしまう。これに対し、本発明では、いっそのこと、第2の遊技状態の方へ遊技者の関心を傾けるべく、第1の遊技状態の途中であっても、第1の遊技状態の内容に関する第1の演出を終了させ、第1の演出を終了した時点で、第2の遊技状態の内容に関する第2の演出を開始させることで、遊技者の関心を第2の遊技状態の方へ誘導している。つまり、実際の遊技性は第1の遊技状態における遊技性(例えばボーナス遊技であればボーナス遊技演出状態)であるものの、第2の演出を通じて、第2の遊技状態の一部を前もって経験しているかのような印象が与えられ、消化ゲームと言う印象を遊技者に与えることがない。つまり、第1の遊技状態の途中から第2の遊技状態の方へ遊技者の関心を移すことにより、逆に、第1の遊技状態の遊技区間を最後まで楽しませることができる。
そして、特徴点1によれば、第1の遊技状態から第2の遊技状態へ移行したとしても、遊技状態が変化し得るものの、第2の遊技状態での演出は、第1の遊技状態で実行された演出(第2の演出)に関連するものとなるため、第1の遊技状態で抱いていた遊技者の心証を第2の遊技状態へ突入しても継続し易く、第2の遊技状態の遊技へスムーズに移行させることができる。従って、本来よりも長い遊技区間の第2の遊技状態を経験したかの様な印象を遊技者が与えることができる。
特に、特徴点1に係る第2の演出は、単一の遊技ではなく複数回の遊技から成るため、より一層、前述の様な印象を与え易く、さらに、第1の遊技状態の内容に関する演出を挟まずに、第2の遊技状態の内容に関する演出で、当該演出の開始から終了までを占めることができるので、複数回の遊技に渡って実行される一連の演出(ストーリー演出・連続演出)を実行させることが可能となり、この一連の演出を通じて第2の遊技区間を示唆することができる。よって、例えば遊技を消化するごとに示唆される遊技区間が次第に長くなる演出など、単一の遊技で示唆する場合に比べて、より多様な演出パターンで、第2の遊技状態の遊技区間を示唆することができる。
(2)特徴点2
(2−1)構成
前記所定の条件を満たした場合には、前記第2の遊技状態の遊技区間が抽選により決定され、前記第2の遊技状態では、前記第1の遊技状態において前記第2の遊技状態の遊技区間に応じて抽選により決定される第3の演出が実行されることを特徴とする。
ここで、「第2の遊技状態の遊技区間を決定する抽選」は、例えば図14に示すAT初期ゲーム数抽選に対応している。
ここで、「第3の演出」は、例えば図9に示している「ストーリーA2」「ストーリーB2」「ストーリーC2」…「ストーリーE2」に対応している。なお、第2の遊技状態の遊技区間に応じて決定されないものの、第1の遊技状態において実行可能な演出としては、「ストーリーA2を実行した後に実行可能なストーリーA−a/A−b」・「ストーリーB2を実行した後に実行可能なストーリーB−a/B−b」…「ストーリーE2を実行した後に実行可能なストーリーE−a/E−b」が設けられている。
ここで、「第2の遊技状態の遊技区間に応じて第3の演出を決定する」とは、例えば図10に示す様にAT初期ゲーム数抽選が「50ゲーム」である場合に、当該「50ゲーム」で演出を完了させることが可能な、「20ゲームのストーリーA2」「30ゲームのストーリーB2」「40ゲームのストーリーC2」「50ゲームのストーリーD2」の中から特定のストーリーを決定することに対応している。
(2−2)作用効果
特徴点2によれば、移行先の遊技状態の遊技区間を予め決定することにより、当該遊技区間の長さの情報をもとに演出を決定することが可能な遊技機を提供することができる。
また、特徴点2によれば、例えば第1の遊技状態が発生する前や第1の遊技状態の開始時など、第1の遊技状態における所定の遊技数が経過するまでに、所定の移行条件を満たす場合があり、この様な場合に、前記所定の遊技数の経過後の第2の演出を通じて、第1の遊技状態の後に発生する第2の遊技状態の正しい遊技区間(嘘ではない遊技区間)を前もって示唆することができる。
特徴点2によれば、第1の遊技状態において、上述の様に「第2の遊技状態の遊技区間」を決定すると共に、この遊技区間に応じて第2の遊技状態において実行される第3の演出も決定している。このため、例えば第3の演出を第2の遊技状態(の遊技区間)内に完了させるなど、第3の演出を第2の遊技状態の遊技区間に相応な演出とすることができる。
従って、特徴点2では、第1の遊技状態において第2の演出を通じて示唆された遊技区間の遊技状態(第2の遊技状態)を発生させることができると共に、そのときに示唆された遊技区間(第2の遊技状態)に応じた演出(第3の演出)を実行することができる。しかも、このときの第3の演出は、第2の演出を通じて示唆された遊技区間に応じた演出とすることができる。
なお、特徴点2において、所定の移行条件を満たした場合に実行される「第2の遊技状態の遊技区間」を決定するための抽選は、第1の遊技状態の遊技区間と、第1の遊技状態の残り遊技区間と、の何れか一方又は両方と無関係な独立した抽選であることが望ましい。このように独立した抽選とすることで第2の遊技状態の遊技区間のバリエーションが広がると共に、第1の遊技状態における演出(第2の演出)や、第2の遊技状態における演出(第3の演出)のバリエーションを広げることができる。
(3)特徴点3
(3−1)構成
前記第1の遊技状態において前記第2の演出が実行された後、前記第2の遊技状態において当該第2の遊技状態の内容に関する前記第3の演出が実行され、前記第2の演出と前記第3の演出とは、当該第2の演出の開始から当該第3の演出の終了までの間に、前記第1の遊技状態と前記第2の遊技状態において連続性のある連続演出が行われることを特徴とする。
(3−2)作用効果
特徴点3によれば、移行元の遊技状態と移行先の遊技状態との連続性のある演出により、移行先の遊技状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
特徴点3では、第1の遊技状態において、第1の遊技状態の内容に関する第1の演出を終了した後、第2の遊技状態の内容に関する第2の演出が実行される。その後の第2の遊技状態が開始されると、第2の遊技状態の内容に関する第3の演出が実行される。つまり、第2の遊技状態の内容に関する演出としては、第1の遊技状態と第2の遊技状態とに跨ることになる。
ここで、第1の遊技状態において第2の演出を開始するときには、その後の第2の遊技状態の遊技区間および該遊技区間において実行される第3の演出が決定されるため、第2の演出を開始する時点で決定した演出内容と、第1の遊技状態が終了した後に発生する第2の遊技状態とを関連付けることが可能となる。
特に、第2の演出を開始する時点では、第2の遊技状態の遊技区間が決定されているため、第1の遊技状態において第2の演出が実行される期間と、第2の遊技状態において第3の演出が実行される期間とが、第2の演出を決定する時点で定まることになる。よって、特徴点3では、第2の演出の開始から第3の演出の終了までの間に、演出内容に連続性のある連続演出を実行することができる。
なお、特徴点3において、第1の遊技状態に続いて第2の遊技状態へ移行する場合には、第2の演出の開始から第3の演出の終了まで連続性のある連続演出となる。また、第1の遊技状態と第2の遊技状態との間に他の遊技状態が介在する場合、第2の演出は少なくとも第1の遊技状態において連続性のある連続演出となり、第3の演出は少なくとも第2の遊技状態において連続性のある連続演出となる。
(4)特徴点4
(4−1)構成
前記第2の遊技状態において実行される第3の演出は、前記第2の遊技状態の遊技区間内に完了する回数からなる演出から演出抽選により決定され、前記第2の演出は、前記第3の演出の内容に応じて決定されるようにしていることを特徴とする。
ここで、「第3の演出の内容に応じて第2の演出が決定される」とは、例えば図10を参照して実行される演出抽選(ストーリー抽選)においてストーリーB2が選択された場合、当該ストーリーB2が属する演出の種類(ストーリーB関連、図9参照)に含まれるストーリーB1が第2の演出として決定されるなど、第3の演出の内容に関連する内容を有する第2の演出を決定することに対応している。
(4−2)作用効果
特徴点4によれば、遊技状態の終了に伴い演出が途中で終了してしまうことを防止することが可能な遊技機を提供することができる。
特徴点4では、第1の遊技状態において第3の演出を決定する抽選を演出抽選とし、この演出抽選を、複数の演出の中から、第2の遊技状態の遊技区間内に完了する回数から成る演出を決定するものとしている。このため、第1の遊技状態において決定された第3の演出を、第2の遊技状態へ移行したタイミングで開始したとしても、当該第3の演出を第2の遊技状態内において完了させることができる。
また、特徴点4では、第2の演出が開始される第1の遊技状態において第3の演出が決定されるため、第3の演出の内容に応じて第2の演出を決定することが可能となる。
よって、特徴点4では、第2の遊技状態内において完了する第3の演出の内容に応じて第2の演出を決定することが可能となり、第1の遊技状態において第2の演出が実行され、この第2の演出の流れに沿った第3の演出を、第2の遊技状態が終了するまでに完了させることができる。従って、例え第2の遊技状態の演出を第1の遊技状態から開始したとしても、第2の遊技状態が終了するまで、一体感のある演出を行うことができる。
(5)特徴点5
(5−1)構成
前記第2の遊技状態において実行される第3の演出は、前記第2の遊技状態の遊技区間内に完了する回数からなる演出から抽選により決定され、前記第2の演出には、当該決定された第3の演出の回数を超える回数からなる演出が含まれることを特徴とする。
ここで、「第2の演出に、第3の演出の回数を超える回数からなる演出が含まれる」とは、例えば演出抽選においてストーリーA2が第3の演出として決定された場合、ストーリーA2の遊技回数「20ゲーム」よりも多い遊技回数(40ゲーム)のストーリーA2が第2の演出として選択されるなど、第3の演出の回数を超える回数の第2の演出が決定されることに対応している。
(5−2)作用効果
特徴点5によれば、演出の長さに制限が無くなり、演出にバリエーションを持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
特徴点5では、第2の遊技状態の遊技区間内に実行される第3の演出は、第2の遊技状態の遊技区間内に完了する演出から決定されるため、第2の遊技状態の遊技区間を超える回数から成る演出を採用することができない。これに対し、第1の遊技状態において実行される第2の演出を構成する遊技回数は、第2の遊技状態の遊技区間とは無関係に決定できるため、第3の演出の回数を超える回数から成る演出を採用することができる。
ここで、第2の演出と第3の演出は、ともに第2の遊技状態の内容に関連する演出であるため、所望の遊技回数からなる演出を実行させたい場合、第3の演出の期間では確保できない分を、第2の演出の期間として割り当てることが可能となり、第2の遊技状態の内容に関連する演出として、より多くの遊技回数から成る演出を採用することが可能となる。その結果、第2の遊技状態の内容に関連する演出のバリエーションを増やすことができる。
(6)特徴点6
(6−1)構成
複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行う役抽選手段を備え、前記第1の遊技状態には、前記役抽選に当選しやすくなるボーナス遊技が含まれ、前記第2の遊技状態には、前記複数の役のうち特定の役の入賞をアシストする演出が行われる有利遊技演出状態が含まれ、前記第2の演出は、前記有利遊技演出状態の内容を示唆する演出であることを特徴とする。
(6−2)作用効果
特徴点6によれば、有利遊技演出状態で開始される演出を、有利遊技演出状態へ移行する前から実行することができ、有利遊技演出状態の演出や遊技の展開に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供することができる。
例えば、第1の遊技状態をボーナス遊技とし、第2の遊技状態を通常遊技演出状態とした場合、第1の遊技状態において第2の遊技状態の内容に関する第2の演出を開始したとすると、遊技自体は遊技者にとって有利なボーナス遊技(出玉が増える遊技)を実行しているにも関わらず、遊技者にとって不利な通常遊技状態に関する演出が実行されることとなり、第2の演出内容とその演出が実行されているときの遊技内容にズレが生じてしまうこととなる。特徴点6では、遊技者へ所定の利益を付与する遊技者にとって有利な遊技状態である「ボーナス遊技」と「有利遊技演出状態(AT遊技)」とを、それぞれ第1の遊技状態と第2の遊技状態として採用するものである。この様に、第1の遊技状態と第2の遊技状態とを、いずれの遊技状態とも有利な遊技状態としているため、第1の遊技状態から第2の遊技状態の内容に関する演出を開始させたとしても、第1の遊技状態(第2の演出中)における遊技と、その遊技で実行される演出とのズレが解消される。そして、第2の演出が開始されることで、その後にボーナス遊技を終了したとしても、有利な遊技状態が継続されることが遊技者に判明するため、遊技者を楽しませることができる。
10 遊技機 12 筐体
14 前扉 16 図柄表示窓部
17 メダルセレクタ 18 外部集中端子板
19 扉開閉用スイッチ 20 上パネル
22 下パネル 24 ホッパーユニット
26 メダル受け皿 28 メダル払出口
30 操作部 32 ベットスイッチ
34 マックスベットスイッチ 35 シングルベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ 42 演出用ボタンスイッチ
43 電源ユニット 44 電源スイッチ
45 設定キースイッチ 46 設定変更スイッチ
50 ストップスイッチ L 左ストップスイッチ
C 中ストップスイッチ R 右ストップスイッチ
60 リールユニット 61 図柄
62 回転リール 63 リール位置センサ
64 左回転リール 65 リール駆動モータ
66 中回転リール 67 バックランプ
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 表示装置 86 有効ライン
87 クレジット表示器 88 払出枚数表示器
89 設定表示器 92 投入センサ
94 払出センサ 95 ホッパーモータ
96 オーバーフローセンサ 100 制御装置
200 メイン制御基板 210 役抽選手段
220 リール制御手段 230 停止図柄判定手段
240 払出制御手段 250 遊技制御手段
251 ノーマル遊技制御手段 252 RT制御手段
253 ボーナス遊技制御手段 260 AT制御手段
270 送信手段
300 サブ制御基板 310 受信手段
320 通常演出制御手段 330 AT演出制御手段
340 ボーナス演出制御手段

Claims (5)

  1. 第1の遊技状態と、所定の遊技区間抽選により決定された遊技区間実行可能な第2の遊技状態と、少なくとも前記第1の遊技状態へ移行可能な通常に行われるその他の遊技状態とを備え、
    所定の条件を満たした場合に、前記第1の遊技状態終了後、当該第1の遊技状態から前記第2の遊技状態に移行するように形成され、
    前記第1の遊技状態では、当該第1の遊技状態の内容に関する第1の演出と、当該第1の演出終了後前記第2の遊技状態の内容に関する第2の演出とが実行可能とされ、
    前記第2の演出は、前記所定の条件を満たした場合に実行される演出であり、前記第2の遊技状態が開始されるまでに完了する予め定められた複数回の遊技にわたって実行される演出であり、
    前記第1の遊技状態では、所定の遊技数が経過するまでに前記所定の条件を満たしている場合には、前記第2の遊技状態の演出内容に関して前記予め定められた複数回の遊技にわたって実行される前記第2の演出によって、第2の遊技状態の遊技区間を示唆する演出が実行されるようにしており、
    前記所定の条件を満たした場合には、前記第2の遊技状態の遊技区間が抽選により決定され、
    前記第2の遊技状態では、前記第1の遊技状態において前記第2の遊技状態の遊技区間に応じて抽選により決定される第3の演出が実行されようにしており、
    前記所定の条件を満たさない場合は、前記第1の遊技状態では、前記第1の演出終了後、前記第1の遊技状態の内容に関する演出を実行するようにしていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1の遊技状態において前記第2の演出が実行された後、前記第2の遊技状態において当該第2の遊技状態の内容に関する前記第3の演出が実行され、
    前記第2の演出と前記第3の演出とは、当該第2の演出の開始から当該第3の演出の終了までの間に、前記第1の遊技状態と前記第2の遊技状態において連続性のある連続演出が行われることを特徴とする請求項に記載の遊技機。
  3. 前記第2の遊技状態において実行される第3の演出は、前記第2の遊技状態の遊技区間内に完了する回数からなる演出から抽選により決定され、
    前記第2の演出は、前記第3の演出の内容に応じて決定されるようにしていることを特徴とする請求項又はに記載の遊技機。
  4. 前記第2の遊技状態において実行される第3の演出は、前記第2の遊技状態の遊技区間内に完了する回数からなる演出から抽選により決定され、
    前記第2の演出には、当該決定された第3の演出の回数を超える回数からなる演出が含まれることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技機。
  5. 複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行う役抽選手段を備え、
    前記第1の遊技状態には、前記役抽選に当選しやすくなるボーナス遊技が含まれ、
    前記第2の遊技状態には、前記複数の役のうち特定の役の入賞をアシストする演出が行われる有利遊技演出状態が含まれ、
    前記第2の演出は、前記有利遊技演出状態の内容を示唆する演出であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の遊技機。
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