(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個すべての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を、図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出装置70の一種としても使用される。
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
(表示装置84)
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
また、表示装置84には、図20及び図21を用いて後述するように、ポイント数に応じて表示領域を塗りつぶしていくことでポイント記憶手段263に記憶されたポイント数を表示するポイント表示領域84aを備える。
ポイント表示領域84aは、後述するAT継続抽選手段272による抽選がされる所定の値に達した場合に、すべての表示領域を塗りつぶすことができるように設定されている。
なお、ポイント表示領域84aを表示装置84に備える場合に限定されず、ポイント数を表示するためのポイント表示装置を表示装置84とは別に設けても良い。
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
(ストップスイッチ50)
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルのすべてを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
(マックスベットスイッチ34)
このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けてもよい。
(貯留払出手段24等)
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御手段200の各遊技状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
なお「有効ライン86」は後述の停止図柄判定手段230の判定対象となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64の中段と中回転リール66の中段と右回転リール68の中段とを結んだ1本のみからなるものである。
(図柄61)
図2に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「R7(赤7)」、「B7(青7)」、「BR」、「BL」、「C1(チェリー)」、「WM(スイカ)」「R1(リプレイ1)」、「R2(リプレイ2)」、「B1(ベル1)」、「B2(ベル2)」の複数の種々の図柄61が形成されている。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、図2の図柄61の番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段300とを備えている。
ここで、メイン制御手段200の制御に基づくスロットマシンの作動状態を遊技状態といい、サブ制御手段300の制御に基づくスロットマシンの作動状態を演出状態というものとする。なお、メイン制御手段200とサブ制御手段300との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段300への一方向の通信により行われ、サブ制御手段300からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御する。サブ制御手段300は、メイン制御手段200から信号を入力し、表示装置84等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段300の出力側には、演出装置70としてのスピーカー72、表示装置84、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
メイン制御手段200及びサブ制御手段300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
本実施の形態に係る遊技機10では、通常に行われるノーマル状態、一般状態が設けられている。このノーマル状態、一般状態よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が高く(或いは低く)設定されているリプレイタイム(RT)状態が設けられている。さらに、メイン制御手段200では、ボーナス移行役に入賞することにより実行されるボーナス遊技状態が設けられている(図11参照)。これらの遊技は、メイン制御手段200により制御される。
また、演出状態としてストップスイッチ50の押し順や当選図柄61等を報知することによって役に係る図柄61の組み合わせを有効ライン86上に揃って停止させるためのアシストをするアシストタイム(AT)状態が設けられている。
アシストタイム(AT)状態は、図12に示すように、通常状態(非アシストタイム(AT)状態)よりも遊技者に有利な遊技となるように形成されている。
ここで、RT状態で行われている遊技をリプレイタイム遊技(RT遊技)、AT状態で行われている遊技をアシストタイム遊技(AT遊技)としている。
AT遊技は、所定の開始条件を達成したときに開始可能であり、所定の終了条件を達成したときに終了可能に形成されている。具体的には、AT遊技は、役抽選の抽選結果、所定の移行役に当選した場合や、後述する移行抽選手段271により所定の移行抽選に当選した場合に開始可能であり、所定の条件を満たすことにより終了可能なものである。なお、これらの開始条件や終了条件に限定されるものではなく、他の内容の条件に設定してもよいものである。
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技制御手段250、ポイント抽選手段260、AT制御手段270、送信手段280の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、ポイント抽選手段260、AT制御手段270は、メイン制御手段200ではなく、サブ制御手段300が有しても良いし、又、メイン御手段200とサブ制御手段300との両方に分けて有するようにしても良い。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
本実施の形態では、役として、大別すると、ベル役、弱チェリー役、強チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、チャンス役などの小役(メダルの払い出しを伴う役や、演出状態の移行の契機となる役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
役抽選の当選確率は、複数段階、本実施の形態では、6段階(設定1〜設定6)設定されており、設定1が最も低く、設定6が最も高くなるように設定されている。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態用、一般状態用、RT状態用、内部当選中状態用、ボーナス遊技状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS11(図22参照)において行われる。
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、メイン制御手段200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(押し順)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。リール制御手段220による処理は、後述するステップS12(図22参照)において行われる。
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、メイン制御手段200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS13(図22参照)において行われる。
(払出制御手段240)
払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段240による処理は、後述するステップS14(図22参照)において行われる。
(遊技制御手段250)
遊技制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技制御手段250は、図4に示すように、大別すると、一般遊技制御手段251、内部当選中状態制御手段255及びボーナス遊技制御手段256の各手段を有する。
(一般遊技制御手段251)
一般遊技制御手段251は、「一般遊技状態」の進行を制御するものである。ここで、「一般遊技状態」には、図11を用いて後述するが、「ノーマル状態」、「一般状態」及び「RT状態」を含む。
具体的には、一般遊技制御手段251は、ノーマル状態制御手段252、一般状態制御手段253及びRT制御手段254を備える。
(ノーマル状態制御手段252)
ノーマル状態制御手段252は、「ノーマル状態」(非RT)を制御するものである。
ここで、「非RT」は、「RT」の非作動状態を意味する。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT」に移行すると、再遊技に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。「RT」は、「RT1」〜「RT3」の3種類があり、「RT2」が最も高確率で、次に「RT3」が高く、「RT1」が最も低く設定されている。
(一般状態制御手段253)
一般状態制御手段253は、「一般状態」(RT1)を制御するものである。「ノーマル状態」(非RT)から「一般状態」(RT1)に移行すると、「RT」が作動し、このときの「RT1」は、「RT2」より再遊技役の当選確率が低く設定されている。
(RT制御手段254)
RT制御手段254は、「RT状態」(RT2)を制御するものである。
「RT状態」は、いわゆる「リプレイタイム」とよばれ、再遊技役の当選確率が「一般状態」(RT1)よりも高確率に設定され、「高確率状態」(RT2)にある。
(内部当選中状態制御手段255)
内部当選中状態制御手段255は、「内部当選中状態」(RT3)を制御するものである。
「内部当選中状態」(RT3)へは、ボーナス移行役に当選することにより移行する。
「一般状態」から「内部当選中状態」に移行すると、このときの「RT3」は、「RT1」より再遊技役の当選確率が高く設定されており、又、「RT状態」から「内部当選中状態」に移行すると、このときの「RT3」は、「RT2」より再遊技役の当選確率が低く設定されている。
(ボーナス遊技制御手段256)
ボーナス遊技制御手段256は、「ボーナス遊技状態」を制御するものである。
「ボーナス遊技状態」は、「内部当選中状態」にボーナス移行役の図柄を揃えることで移行し、いわゆる「BB」「RB」が連続作動し、所定の枚数、本実施の形態では、「BB」の場合は204枚、「RB」の場合は48枚を超えるメダルの払い出しで終了し、「ノーマル状態」に移行する。
(ポイント抽選手段260)
ポイント抽選手段260は、後述するART通常状態中にポイント数を抽選するものである。
具体的には、ポイント抽選手段260は、役抽選手段210の抽選結果に応じて、図13乃至図18を用いて後述する抽選テーブルを用いてポイント数を抽選するようにしている。
ここで、ポイント抽選手段260により抽選されるポイント数には、後述するポイント記憶手段263に記憶されているポイント数に加算する加算ポイント、減算する減算ポイントが含まれる。
そして、ポイント抽選手段260による抽選により決定されたポイント数は、図19を用いて後述するAT状態、ART状態中のATの継続抽選に用いられる。
なお、ART通常状態中に、遊技者のストップスイッチ50の操作ミスでRT状態(RT2)から一般状態(RT1)に移行した場合でも、ポイント数の抽選は継続する。
また、当該移行が行われると、後述するRT2移行図柄が成立する役に当選した場合、RT2移行図柄が成立するストップスイッチ50の操作態様が報知される。
また、ポイント抽選手段260は、図3に示すように、第1のポイント抽選手段261、第2のポイント抽選手段262及びポイント記憶手段263の各手段を有する。
(第1のポイント抽選手段261)
第1のポイント抽選手段261は、2種類のポイントのうちの一方、本実施の形態では、第1のポイントのポイント数(第1のポイント数)を抽選するものである。
なお、第1のポイント数としては、図17を用いて後述するように、ポイント記憶手段263に記憶されているポイント数に加算する加算ポイントのみを抽選し、減算する減算ポイントを抽選していないが、これに限定されず、減算ポイントを抽選するようにしても良い。
また、第1のポイント抽選手段261による加算ポイントの抽選(図17)は、後述する第2のポイント抽選手段262による抽選による減算ポイントの抽選(図16)によりポイント数「0」が抽選された場合に加算ポイントが抽選されるように設定されている。すなわち、第2のポイント抽選手段262により第2のポイント数が減算されない場合に、第1のポイント数を加算させる加算ポイントの抽選を行う。
(第2のポイント抽選手段262)
第2のポイント抽選手段262は、2種類のポイントのうちの他方、本実施の形態では、第2のポイントのポイント数(第2のポイント数)を抽選するものである。
また、第2のポイント抽選手段262による第2のポイント数の抽選には、後述するポイント記憶手段263に記憶されているポイント数に加算する加算ポイントと減算する減算ポイントとを抽選する場合(図16、図18)の他、第2のポイント数を「0」にするリセット抽選(図13)や、第2のポイント抽選手段262による第2のポイント数の抽選を所定ゲーム数の間停止させるポイントストップ抽選(図14、図15)が含まれる。
なお、第2のポイント数としては、後述するポイント記憶手段263に記憶されているポイント数に加算する加算ポイントと減算する減算ポイントとが抽選されるが、これに限定されず、加算ポイントと減算ポイントとの何れか一方のみを抽選するようにしても良い。
また、第2のポイント抽選手段262による加算ポイントの抽選(図18)は、第1のポイント抽選手段261による抽選によりポイント数「0」が抽選された場合に加算ポイントが抽選されるように設定されている。すなわち、第1のポイント抽選手段261により第1のポイント数が加算されない場合に、第2のポイント数を加算させる加算ポイントの抽選を行う。
なお、第1のポイント抽選手段261による第1のポイント数が加算されない場合に、第2のポイント数を加算させる加算ポイントの抽選を行う場合に限定されず、役抽選手段210の抽選結果に応じて、加算ポイントが抽選されるか、減算ポイントが抽選されるかが予め定められているようにしても良い。すなわち、役抽選手段210の抽選結果が「ハズレ」の場合は減算ポイントが抽選され、レア役当選の場合は加算ポイントが抽選されるように予め定めていても良い。
また、ポイント抽選手段260は、役抽選手段210の抽選結果に応じてポイントの数を抽選する場合に限定されず、遊技の結果、例えば、ストップスイッチ50の押し順によって入賞する役が異なるいわゆる重複当選役に当選した場合などは、当該ストップスイッチ50の押し順に応じてポイント数を抽選するようにしても良い。
より具体的には、いわゆる順押しの場合は、減算ポイント抽選テーブルを用いてポイント数の抽選を行い、順押し以外の場合は、加算ポイント抽選テーブルを用いてポイント数の抽選を行うようにしても良い。
(ポイント記憶手段263)
ポイント記憶手段263は、予め定められた初期値のポイント数に第1のポイント抽選手段261及び第2のポイント抽選手段262により抽選されたポイント数を計数してそれぞれ記憶するものである。
ここで、本実施の形態では、予め定められた初期値のポイント数は、第1のポイント数及び第2のポイント数はそれぞれ「0」に設定され、後述するAT継続抽選手段272による抽選が行われるポイント数、例えば合計値が「200」まで加算された場合にAT継続抽選が行われるが、これに限定されず、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「100」に設定し、後述するAT継続抽選手段272による抽選が行われるポイント数、例えば合計値が「0」まで減算された場合に、AT継続抽選が行われるようにしても良いし、又、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「100」に設定し、その両ポイント数の差が所定の値、例えば「100」になった場合に、AT継続抽選が行われるようにしても良いし、又、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「0」に設定し、一方のポイント数が所定の値、例えば、「100」になった場合に、AT継続抽選が行われるようにしても良いし、又、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「100」に設定し、一方のポイント数が所定の値、例えば、「0」まで減算された場合に、AT継続抽選が行われるようにしても良い。
そして、AT継続抽選手段272によるAT継続抽選がされた場合に、ポイント記憶手段263に記憶されているポイント数を初期化する。
また、ポイント記憶手段263は、ポイント抽選手段260により決定されたポイント数を当該ポイント抽選された遊技の次の遊技の開始までに計数するようにしており、ポイント表示領域84aは、ポイント記憶手段263によりポイント数が計数された際に、表示していたポイント数を更新して表示するようにしているため、遊技者にポイント抽選手段260の抽選結果を直ちに報知することができる。
なお、ポイント記憶手段263は、ポイント抽選手段260により、加算ポイント(図17、図18)と減算ポイント(図16)とのいずれもが抽選されなかった場合や、リセット抽選(図13)に当選しなかった場合には、記憶しているポイント数は変動しないように設定されている。
これにより、遊技回数を消化してAT(ART)の利益を得ても、加算ポイントと減算ポイントのいずれもが抽選されなかった場合には、AT(ART)の遊技区間が短縮されることなく、再度利益を得ることが期待可能となる。
(AT制御手段270)
AT制御手段270は、「AT状態」及び「ART状態」中の「AT」を制御するためのものである。そして、後述するAT演出制御手段330を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
「AT状態」は、いわゆる「アシストタイム」ともよばれ、当該「AT状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。また、「AT状態」は、本実施の形態では、メイン制御手段200側で制御され、このとき、メイン制御手段200側のRT制御手段254で制御される「RT状態」(RT2)に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT状態」(再遊技確率の高確率状態)で、且つ「AT状態」の遊技状態をいう。
また、AT制御手段270は、ポイント記憶手段263に記憶されている第1のポイント数と第2のポイント数との合計が所定の値、本実施の形態では、初期値のポイント数の「0」より大きい数値である「200」まで加算された場合に、ART通常状態を終了するように設定されている。
この場合には、ポイント抽選手段260により、ポイントをリセットすることが抽選された場合(図13)や減算ポイントが抽選された場合(図16)はART通常状態の遊技区間の延長に、加算ポイントが抽選された場合(図17、図18)はART通常状態の遊技区間の短縮になる。
なお、「200」まで加算された場合に限定されず、例えば、初期値のポイント数から「0」まで減算された場合にART通常状態を終了するようにしても良い。
この場合には、ポイント抽選手段260により、減算ポイントが抽選された場合はATの遊技区間の短縮に、加算ポイントが抽選された場合はART通常状態の遊技区間の延長になる。
また、その他、ポイント記憶手段263に記憶されている第1のポイント数又は第2のポイント数の何れか一方のポイント数が所定の値になった場合にART通常状態を終了するようにしても良いし、又、第1のポイント数と第2のポイント数との差が所定の値になった場合に、ART通常状態を終了するようにしても良い。又、報知された押し順に複数回従わずにストップスイッチ50を操作した場合や、特殊な役に当選した場合などにART通常状態を終了するようにしても良い。
また、ポイント記憶手段263に記憶されている第1のポイント数と第2のポイント数との合計が所定の値、本実施の形態では、初期値のポイント数の「0」より大きい数値である「200」まで加算された場合や、ポイント記憶手段263に記憶されている第1のポイント数又は第2のポイント数の何れか一方のポイント数が所定の値になった場合、第1のポイント数と第2のポイント数との差が所定の値になった場合に、AT状態を終了するようにしても良い。そして、この場合には、後述するAT継続抽選手段272により、ATの引き戻し抽選が行われ、当該抽選に当選した場合には、再度、AT状態に移行するようにしても良い。
なお、「AT状態」を、メイン制御手段200側に配置したAT制御手段270により制御したが、これに限定されず、「AT状態」の全部又は一部をサブ制御手段300側で制御させても良い。
また、AT制御手段270は、図3に示すように、移行抽選手段271及びAT継続抽選手段272を備えている。
(移行抽選手段271)
移行抽選手段271は、AT状態へ移行するか否かを抽選(移行抽選)で決定するものである。
(AT継続抽選手段272)
AT継続抽選手段272は、特典付与手段の一例であり、第1のポイント数と第2のポイント数とが予め定められた態様になった場合に、抽選(以下、「AT継続抽選」ともいう。)により遊技者に特典として「AT継続」を付与するものである。
ここで、「態様」は、上述したAT制御手段270によるART通常状態を終了する条件であり、ポイント記憶手段263に記憶された第1のポイント数と第2のポイント数との合計が所定の値、例えば「200」になった場合であるが、これに限定されず、ポイント記憶手段263に記憶された第1のポイント数又は第2のポイント数の何れか一方のポイント数が所定の値になった場合や、ポイント記憶手段263に記憶された第1のポイント数と第2のポイント数との差が所定の値になった場合などであっても良い。
具体的には、本実施の形態では、第1のポイント数及び第2のポイント数の初期値のポイント数「0」から、「200」まで加算された場合にAT継続抽選が行われる場合の他、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「100」に設定し、合計値が「0」まで減算された場合にAT継続抽選が行われるようにしても良いし、又、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「100」に設定し、その両ポイント数の差が所定の値、例えば「100」になった場合に、AT継続抽選が行われるようにしても良いし、又、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「0」に設定し、一方のポイント数が所定の値、例えば、「100」になった場合に、AT継続抽選が行われるようにしても良いし、又、例えば初期値のポイント数は第1のポイント数及び第2のポイント数をそれぞれ「100」に設定し、一方のポイント数が所定の値、例えば、「0」まで減算された場合に、AT継続抽選が行われるようにしても良い。
そして、AT継続抽選に当選した場合は、ATが継続され、再度ART通常状態が開始される。
また、AT継続抽選手段272による特典付与の抽選確率は、少なくとも2種類のポイントのうち、少なくとも何れかのポイント数により変化するように設定されている。
具体的には、図19を用いて後述するように、第1のポイント数により変化するが、これに限定されず、第2のポイント数により変化するようにしても良いし、又、第1のポイント数と第2のポイント数との合計値によって変化する場合や、第1のポイント数と第2のポイント数との差によって変化する場合であっても良い。すなわち、第1のポイント数と第2のポイント数との合計値が多ければ多いほど特典付与の抽選確率が高くなるようにすることも可能であるし、又、第1のポイント数と第2のポイント数との差が大きければ大きいほど特典付与の抽選確率が高くなるようにすることも可能である。
(送信手段280)
送信手段280は、サブ制御手段300へ信号を送信するためのものである。
(サブ制御手段300)
サブ制御手段300は、図3に示すように、受信手段310、通常演出制御手段320、AT演出制御手段330及びボーナス演出制御手段340の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。なお、AT演出制御手段330は、サブ制御手段300ではなく、メイン進行制御手段200が有しても良い。
以上の構成をもって、サブ制御手段300は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
具体的には、サブ制御手段300は、ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
(受信手段310)
受信手段310は、送信手段280からの信号を受信するものである。
(通常演出制御手段320)
通常演出制御手段は、遊技制御手段250及びAT制御手段270の状態により、図12に示す通常状態の演出を制御するものである。
ここで、通常状態とは、AT制御手段270によるAT、ボーナス遊技制御手段256によるボーナス状態以外の状態をいう。
(AT演出制御手段330)
AT演出制御手段330は、遊技制御手段250及びAT制御手段270の状態により、所定の遊技区間の間、通常状態より遊技者に有利なATの演出を制御、例えば、メイン制御手段200のAT制御手段270からストップスイッチ50の押し順を報知させるコマンドを受信した場合に当該ストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等、を実行するものである。
AT演出制御手段330は、図3に示すようにポイント表示制御手段331を備える。
(ポイント表示制御手段331)
ポイント表示制御手段331は、ポイント表示領域84aを用いてポイント記憶手段263により記憶されているポイント数を表示させるものである。
ここで、ポイント表示領域84aは、表示装置84の表示領域の一部に割り当てられており、図20及び図21を用いて後述するが、第1のポイント数と第2のポイント数とをそれぞれ表示可能なものである。
また、ポイント表示制御手段331は、ポイント表示領域84aの表示領域を塗りつぶしていくことで、第1のポイント数と第2のポイント数とをそれぞれ表示している。
また、ポイント表示制御手段331は、ポイント表示領域84aを用いて、ポイント記憶手段263によりポイント数が計数された際に、表示していたポイント数を更新して表示するようにしている。すなわち、次の遊技の開始を待たずにポイント抽選手段260によりポイント数が抽選され、ポイント記憶手段263によりポイント数が計数された際にポイント数を更新して表示するようにしている。
具体的には、メイン制御手段200は、いわゆる第3停止操作時にポイント記憶手段263に記憶されているポイント数を示す情報(コマンド)をサブ制御手段300に送信する。一方、サブ制御手段300は、この送信されたポイント数(現在のポイント数)を示す情報(コマンド)を受信&記憶し、ポイント表示制御手段331により、前記記憶したポイント数情報(現在のポイント数)に基づいて、いわゆる第3停止操作時にポイント数を表示(表示態様を更新)する。
なお、表示方法は、図20及び図21に示すものに限定されない。
例えば、所定の値と、第1のポイント数と第2のポイント数との合計値との差に基づいて、ポイント表示領域84aの表示領域を塗りつぶしていくことで、ART通常状態の終了時期を示唆するようにするとともに、第1のポイント数を示唆する表示を行っても良い。
また、ポイント表示領域84aを設けず、ポイントの更新があった場合に報知したり、ART通常状態の終了時に放置だけ行うようにしたりしても良い。
さらに、第1のポイント数、第2のポイント数、及び所定の値と、第1のポイント数と第2のポイント数との合計値の差等は、数値の表示、数値を示唆する表示等、表示方法は限定されない。
(ボーナス演出制御手段340)
ボーナス演出制御手段340は、遊技制御手段250及びAT制御手段270の状態により、図12に示すボーナス状態(通常ボーナス状態及び特殊ボーナス状態)の演出を制御するものである。
(役の図柄組み合わせについて)
つぎに、図5乃至図10を用いて、役抽選手段210により抽選される役について説明する。
なお、役抽選手段210により抽選される役は図5乃至図10に示すものに限定されない。
図5に示すように、ボーナス移行役として、第1BB乃至第4BBのBB役と、第1RBと第2RBとのRB役があり、BB役の第1BBの場合は、その図柄組合せが、左リール64、中リール66、右リール68の順(以下同様)に「R7、R7、R7」であり、配当(メダル払出枚数)は0枚となっている。また、RB役の第1RBの場合は、その図柄組み合わせが「R7、R7、BAR」であり、配当(メダル払出枚数)は0枚となっている。
図6に示すように、再遊技役(リプレイ)として、第1通常リプレイ乃至第12通常リプレイの通常リプレイ、第1昇格リプレイ乃至第24昇格リプレイの昇格リプレイ、第1転落リプレイ乃至第16転落リプレイの転落リプレイ、第1チャンスリプレイ乃至第8チャンスリプレイのチャンスリプレイがあり、その図柄組み合わせが、第1通常リプレイ「R1、R1、R1」、第1昇格リプレイ「R1、R1、B1」、第1転落リプレイ「R1、R1、R7」、第1チャンスリプレイ「B1、BL、WM」などであり、配当(メダル払出枚数)は、無し(但し次の遊技がメダル投入無しで遊技開始可能)となっている。
図7に示すように、小役(チェリー)として、第1弱チェリー乃至第3弱チェリーの弱チェリー、第1強チェリー乃至第16強チェリーの強チェリーがあり、その図柄組み合わせが、第1弱チェリー「BR、C1、C1」、第1強チェリー「BR、C1、R1」などであり、配当(メダル払出枚数)は、1枚となっている。
図8に示すように、小役(スイカ役)として、第1スイカ乃至第5スイカがあり、その図柄組み合わせが、第1スイカ「WM、WM、WM」などであり、配当は4枚となっている。
図9に示すように、小役(ベル役)として、第1押し順ベルA乃至第2押し順ベルAの押し順ベルA(LCR正解ベル)、第1押し順ベルB乃至第4押し順ベルBの押し順ベルB(LRC正解ベル)、第1押し順ベルC乃至第4押し順ベルCの押し順ベルC(CLR正解ベル)や、第1押し順ベルDの押し順ベルD(CRL正解ベル)、第1押し順ベルE乃至第2押し順ベルEの押し順ベルE(RLC正解ベル)、第1押し順ベルF乃至第4押し順ベルFの押し順ベルF(RCL正解ベル)などがあり、その図柄組み合わせが、第1押し順ベルA「R1、C1、WM」、第1押し順ベルB「R1、B1、R1」などであり、配当は、9枚となっている。
ここで、LCR正解ベル、LRC正解ベル、CLR正解ベル、CRL正解ベル、RLC正解ベル、RCL正解ベルは、3個のストップスイッチ50のうち、左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチRが、名称の順番、例えば、LCR正解ベルの場合は、左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチRの順番に操作された場合に入賞となる役である。なお、他の押し順でストップスイッチ50が操作された場合は、ハズレか押し順ベル、転落リプレイに入賞となる。
図10に示すように、役抽選の結果として、通常リプレイ(第1通常リプレイ乃至第12通常リプレイ)、昇格リプレイ(第1昇格リプレイ乃至第24昇格リプレイ)が同時に当選(重複して当選)するRP1や、通常リプレイ(第1通常リプレイ乃至第12通常リプレイ)、昇格リプレイ(第1昇格リプレイ乃至第24昇格リプレイ)、第1チャンスリプレイが同時に当選するRP2などが設けられている。
(図11を用いた遊技状態の説明)
つぎに、図11を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、図11に示すように、大別すると、「一般遊技状態」と、「内部当選中状態」(RT3)と、「ボーナス遊技状態」とがある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT」に移行すると、再遊技役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。「RT」は、「RT1」〜「RT3」の3種類があり、「RT2」が最も高確率で、残る「RT1」と「RT3」とは、「RT2」より再遊技確率が低く、ほぼ等しく設定されている。
「一般遊技状態」は、一般遊技制御手段251により制御され、「ノーマル状態」(非RT)と、「一般状態」(RT1)と、「RT状態」(RT2)とがある。ここで、「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT」に移行すると、再遊技役に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
「ノーマル状態」は、ノーマル状態制御手段252により管理され、「ボーナス遊技状態」の終了後に移行する。
「一般状態」は、一般状態制御手段253により管理され、いわゆる「RT1移行図柄」の成立時に「ノーマル状態」から移行する。
すなわち、図11の「ノーマル状態」の場合には、図12の「AT状態」になることはないため、「押し順ベル」に当選しても、押し順が報知されず、「押し順ベル」が入賞せず、ベルこぼし目(転落リプレイ:RT1図柄)が停止表示され、「一般状態」に移行する。
なお、「ボーナス遊技状態」から、「ノーマル状態」に移行した場合は、「押し順ベル」に当選した場合も、一時的或いは意図的に押し順が報知されず、「押し順ベル」が入賞せず、ベルこぼし目(転落リプレイ:RT1図柄)が停止表示され、「一般状態」に移行する。
「RT状態」は、RT制御手段254により管理され、いわゆる「RT2移行図柄」の成立時に移行し、再遊技確率の高確率状態である。
すなわち、図11の「RT状態」の場合には、図12の「AT状態」になっているため、押し順が報知されるが、ATの終了条件(本実施の形態では、ポイント記憶手段263に記憶されているポイント数が「200」まで加算され、AT継続抽選に当選しない場合)が成立すると非ATになる。そのため、「押し順ベル」などに当選しても、押し順が報知されず、「押し順ベル」が入賞せず、ベルこぼし目(転落リプレイ:RT1図柄)が停止表示され、「一般状態」に移行する。
「内部当選中状態」は、内部当選中状態制御手段255により管理され、「ノーマル状態」「一般状態」及び「RT状態」中に、ボーナス移行役に当選すると、移行する。
「ボーナス遊技状態」は、ボーナス遊技制御手段256により管理され、「内部当選中状態」中に「ボーナス図柄」を揃えることで移行する。
「ボーナス遊技状態」には、「RBB1」と、「RBB2」とがある。ここで、「RBB1」はいわゆる「BB」が連続作動し、所定の枚数、例えば204を超えるメダルの払い出しで終了する。また、「RBB2」はいわゆる「RB」が連続作動し、所定の枚数、例えば48を超えるメダルの払い出しで終了する。
(図12を用いた演出状態の説明)
図12に示すように、演出状態は、「通常状態」と、「AT状態」、「ART状態」、「通常ボーナス状態」、「特殊ボーナス状態」とがある。
(通常状態)
「通常状態」の演出状態としては、「通常一般状態」、「ART前兆状態」とがある。
(通常一般状態)
「通常一般状態」は、「通常状態」の、後述する「ART前兆状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
「通常一般状態」では、移行抽選手段271による「AT状態」への移行抽選等が行われている。
(ART前兆状態)
「ART前兆状態」は、「通常状態」より遊技者に有利な「ART状態」への移行の「前兆」となる遊技が実行される状態であり、大別すると、「ART状態」への移行が確定しているいわゆる「本前兆」と、未確定で「通常状態」に戻る可能性のあるいわゆる「ガセ前兆」との2種類がある。「ガセ前兆」の場合には所定ゲーム数を消化した後、「通常状態」へ戻る。「本前兆」の場合には、予め定められたゲーム数を消化すると、「AT状態」に移行する。
(AT状態)
「AT状態」は、「通常遊技」より遊技者に有利な遊技である。当該「AT状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
「AT状態」の演出状態としては、「ART準備状態」、「ART状態」とがある。
「ART準備状態」は、遊技状態が、図11の一般状態(RT1)である場合の「AT状態」であり、RT状態(RT2)への移行図柄、例えば「昇格リプレイ」に当選した場合には、当該「昇格リプレイ」に対応したストップスイッチ50の押し順が報知される。そして、当該報知に従ってストップスイッチ50が操作された場合には、「ART状態」に移行する。
(ART状態)
「ART状態」の演出状態としては、「ART通常状態」、「継続抽選状態」とがある。
「ART状態」は、「通常状態」より遊技者に有利な遊技である。当該「ART状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技であるATと、RT2とが開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
「ART状態」は、本実施の形態では、後述するART通常状態中にポイント記憶手段263に記憶されている第1のポイント数と第2のポイント数との合計が「200」になることで終了し、且つ、AT継続抽選手段272によるAT継続抽選に当選しなかった場合に「通常状態」へ戻る。
具体的には、AT継続抽選手段272によるAT継続抽選に当選しなかった場合は、ART(AT+RT)のうち、ATが終了しているため、ストップスイッチ50の押し順の報知が終了され、これに伴い、ベルこぼし目(転落リプレイ:RT1図柄)を表示した場合に、「通常状態」へ戻る。すなわち、ベルこぼし目(転落リプレイ:RT1図柄)は、左第一停止が不正解のベル役(例えばCLR正解ベル)に当選し、押し順「不正解」(ストップスイッチ50を左第一停止で操作)した際に停止表示される図柄61である。ATが終了しているため押し順の報知が行われず、遊技者はストップスイッチ50を左第一停止で操作するため、ベル役に当選してもベルこぼし目(転落リプレイ:RT1図柄)が停止表示され、「通常状態」に移行する。
(ART通常状態)
「ART通常状態」は、「ART状態」の、後述する「継続抽選状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
「ART通常状態」では、図13乃至図18を用いて後述するポイント抽選手段260によるポイント抽選等が行われている。
「ART通常状態」は、ポイント記憶手段263に記憶されている第1のポイント数と第2のポイント数との合計が「200」になった場合に終了し、「継続抽選手段」に移行する。
なお、ART通常状態の終了は、上述したように、ポイント数の合計が「200」になった場合に限定されず、第1のポイント数又は第2のポイント数の何れか一方のポイント数が所定の値になった場合であっても良いし、第1のポイント数と第2のポイント数との差が所定の値になった場合であっても良いし、報知された押し順に複数回従わずにストップスイッチ50を操作した場合や、特殊な役に当選した場合などであっても良い。
(継続抽選状態)
「継続抽選状態」は、図19を用いて後述するAT継続抽選手段272によるAT状態を継続するか否かの抽選(AT継続抽選)を行う状態であり、AT継続抽選に当選した場合は、「ART通常状態」へ戻り、AT継続抽選に当選しなかった場合は、「通常状態」へ戻る。
なお、「継続抽選状態」を備えず、「ART通常状態」の最後の遊技でAT継続抽選手段272によるAT状態を継続するか否かの抽選を行うようにしても良い。
(通常ボーナス状態)
「通常ボーナス状態」は、「通常状態」中に図11に示す「ボーナス遊技状態」への移行抽選(ボーナス移行役:図5のBB役、RB役)に当選し、当該「ボーナス遊技状態」へ移行した場合の演出状態である。移行した「ボーナス遊技状態」が「RBB1」の場合(BB役当選)は「通常BB状態」、「RBB2」の場合(RB役当選)は「通常RB状態」に移行する。
「RBB1」と「RBB2」とが、所定の枚数の払出で終了することにより、「通常状態」に戻る。
(特殊ボーナス状態)
「特殊ボーナス状態」は、「AT状態」、「ART状態」中に図11に示す「ボーナス遊技状態」への移行抽選(ボーナス移行役:図5のBB役、RB役)に当選し、当該「ボーナス遊技状態」へ移行した場合の演出状態である。移行した「ボーナス遊技状態」が「RBB1」の場合(BB役当選)は「特殊BB状態」、「RBB2」の場合(RB役当選)は「特殊RB状態」に移行する。
「特殊ボーナス状態」に移行した場合は、「AT状態」、「ART状態」は中断し、「RBB1」と「RBB2」とが、所定の枚数の払出で終了することにより、「AT状態」、「ART状態」に戻る。
(図13及び図18を用いたポイント抽選の説明)
まず、図13に示す第2のポイントリセット抽選テーブルを用いて第2のポイントをリセットするか否かの抽選(以下、「リセット抽選」ともいう。)について説明する。
なお、リセット抽選は図13に示す場合に限定されない。
ART通常状態中に、第2のポイント抽選手段262は、役抽選手段210の抽選結果とポイント記憶手段263により記憶されている第2のポイント数とに応じて、第2のポイントリセット抽選テーブルを用いて第2のポイントをリセットするか否かを抽選により決定するようにしている。
具体的には、役抽選手段210の抽選結果が「ハズレ」の場合は、第2のポイント数を問わずリセット抽選の当選確率は「0」に設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「チャンスリプレイ」で、第2のポイント数が「0」「5〜25」「30〜50」の場合は、リセット抽選の当選確率は「0」で、「55〜75」「80〜100」の場合は「8/128」の確率でリセット抽選に当選し、「105〜125」「130〜150」の場合は「16/128」の確率でリセット抽選に当選し、「155〜175」「180〜195」の場合は「32/128」の確率でリセット抽選に当選するように設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「ベル」で、第2のポイント数が「0」「5〜25」「30〜50」の場合は、リセット抽選の当選確率は「0」で、「55〜75」「80〜100」の場合は「1/128」の確率でリセット抽選に当選し、「105〜125」「130〜150」の場合は「2/128」の確率でリセット抽選に当選し、「155〜175」「180〜195」の場合は「4/128」の確率でリセット抽選に当選するように設定されている。
つぎに、図14に示すポイントストップ抽選テーブルを用いて、所定ゲーム数の間、後述する図18に示す第2のポイント加算抽選をしないようにするか否かの抽選(以下、「ポイントストップ抽選」ともいう。)について説明する。
なお、ポイントストップ抽選は図14に示す場合に限定されない。
ART通常状態中に、第2のポイント抽選手段262は、役抽選手段210の抽選結果とポイント記憶手段263により記憶されている第2のポイント数とに応じて、ポイントストップ抽選テーブルを用いて、所定ゲーム数の間、後述する図18に示す第2のポイント加算抽選をしないようにするか否かを抽選により決定するようにしている。
具体的には、役抽選手段210の抽選結果が「ハズレ」の場合は、第2のポイント数を問わずポイントストップ抽選の当選確率は「0」に設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「チャンスリプレイ」で、第2のポイント数が「0」「5〜25」「30〜50」の場合は、「32/128」の確率でポイントストップ抽選に当選し、「55〜75」の場合は「16/128」の確率でポイントストップ抽選に当選し、「80〜100」「105〜125」「130〜150」「155〜175」「180〜195」の場合はポイントストップ抽選の当選確率は「0」に設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「ベル」で、第2のポイント数が「0」「5〜25」「30〜50」の場合は「6/128」の確率でポイントストップ抽選に当選し、「55〜75」の場合は「2/128」の確率でポイントストップ抽選に当選し、「80〜100」「105〜125」「130〜150」「155〜175」「180〜195」の場合はポイントストップ抽選の当選確率は「0」に設定されている。
つぎに、図15に示すストップゲーム数抽選テーブルを用いて、後述する図18に示す第2のポイント加算抽選をしないようにするゲーム数(以下、「ストップゲーム数抽選」ともいう。)について説明する。
なお、ストップゲーム数抽選については図15に示す場合に限定されない。
ART通常状態中に、第2のポイント抽選手段262は、図14に示すポイントストップ抽選に当選した場合に、後述する図18に示す第2のポイント加算抽選をしないようにするゲーム数を抽選により決定するようにしている。
具体的には、ストップゲーム数「4」が「88/128」の確率で抽選され、「6」が「16/128」の確率で抽選され、「8」が「12/128」の確率で抽選され、「10」が「8/128」の確率で抽選され、「12」が「2/128」の確率で抽選され、「14」「16」が「1/128」の確率で抽選されるように設定されている。
つぎに、図16に示す第2のポイント減算抽選テーブルを用いて、第2のポイントを減算するポイント数の抽選(以下、「減算ポイント抽選」ともいう。)について説明する。
なお、減算ポイント抽選は図16に示す場合に限定されない。
ART通常状態中に、第2のポイント抽選手段262は、役抽選手段210の抽選結果に応じて、第2のポイント減算抽選テーブルを用いて第2のポイントを減算するポイント数(減算ポイント数)を抽選により決定するようにしている。
なお、本実施の形態では、第2のポイント抽選手段262は、ポイント記憶手段263に第2のポイント数が50ポイント以上記憶されている場合に、図16に示す減算ポイント数を抽選するようにしているが、これに限定されず、50ポイント未満の場合に抽選するようにしても良い。
具体的には、役抽選手段210の抽選結果が「ハズレ」の場合は、減算するポイント数「0」が「128/128」の確率で抽選されるように設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「チャンスリプレイ」の場合は、減算するポイント数「0」が「112/128」の確率で抽選され、「20」が「8/128」の確率で抽選され、「30」が「4/128」の確率で抽選され、「40」「50」が「2/128」の確率で抽選されるように設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「ベル」の場合は、減算するポイント数「0」が「120/128」の確率で抽選され、「20」が「4/128」の確率で抽選され、「30」が「2/128」の確率で抽選され、「40」「50」が「1/128」の確率で抽選されるように設定されている。
つぎに、図17に示す第1のポイント加算抽選テーブルを用いて、第1のポイントを加算するポイント数の抽選(以下、「第1のポイント加算抽選」ともいう。)について説明する。
なお、第1のポイント加算抽選は図17に示す場合に限定されない。
ART通常状態中に、第1のポイント抽選手段261は、役抽選手段210の抽選結果に応じて、第1のポイント加算抽選テーブルを用いて第1のポイントを加算するポイント数(加算ポイント数)を抽選により決定するようにしている。
具体的には、役抽選手段210の抽選結果が「ハズレ」の場合は、加算するポイント数「0」が「120/128」の確率で抽選され、「10」が「4/128」の確率で抽選され、「15」が「3/128」の確率で抽選され、「20」が「1/128」の確率で抽選されるように設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「チャンスリプレイ」の場合は、加算するポイント数「10」が「50/128」の確率で抽選され、「15」が「32/128」の確率で抽選され、「20」が「24/128」の確率で抽選され、「30」が「14/128」の確率で抽選され、「40」が「7/128」の確率で抽選され、「50」が「1/128」の確率で抽選されるように設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「ベル」の場合は、加算するポイント数「0」が「64/128」の確率で抽選され、「10」が「36/128」の確率で抽選され、「15」が「16/128」の確率で抽選され、「20」が「8/128」の確率で抽選され、「30」が「3/128」の確率で抽選され、「40」が「1/128」の確率で抽選されるように設定されている。
つぎに、図18に示す第2のポイント加算抽選テーブルを用いて、第2のポイントを加算するポイント数の抽選(以下、「第2のポイント加算抽選」ともいう。)について説明する。
なお、第2のポイント加算抽選は図18に示す場合に限定されない。
ART通常状態中に、第2のポイント抽選手段262は、役抽選手段210の抽選結果に応じて、第2のポイント加算抽選テーブルを用いて第2のポイントを加算するポイント数(加算ポイント数)を抽選により決定するようにしている。
具体的には、役抽選手段210の抽選結果が「ハズレ」の場合は、加算するポイント数「0」が「20/128」の確率で抽選され、「10」が「68/128」の確率で抽選され、「15」が「32/128」の確率で抽選され、「20」が「8/128」の確率で抽選されるように設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「チャンスリプレイ」の場合は、加算するポイント数「0」が「128/128」の確率で抽選されるように設定されている。
また、役抽選手段210の抽選結果が「ベル」の場合は、加算するポイント数「0」が「128/128」の確率で抽選されるように設定されている。
すなわち、第2のポイント加算抽選は、図17に示す第1のポイント加算抽選に比べ、ポイント数が加算される確率が低く設定されている。
これにより、AT継続抽選手段272によるAT継続抽選に用いられる第1のポイント数が第2のポイント数に比べ、多くなる確率が高くなり、遊技者に有利にすることができる。
(図19を用いたAT継続抽選の説明)
図19に示すAT継続抽選テーブルを用いてATを継続するか否かの抽選(以下、「AT継続抽選」ともいう。)について説明する。
なお、AT継続抽選は図19に示す場合に限定されない。
ART通常状態の終了後、AT継続抽選手段272は、第1のポイント数に応じて、AT継続抽選テーブルを用いて、ATを継続するか否かを抽選により決定するようにしている。
具体的には、第1のポイント数が「0」の場合は、AT継続の当選確率は「128/128」、第1のポイント数が「5〜25」の場合は、AT継続の当選確率は「2/128」、第1のポイント数が「30〜50」の場合は、AT継続の当選確率は「4/128」、第1のポイント数が「55〜75」の場合は、AT継続の当選確率は「8/128」、第1のポイント数が「80〜100」の場合は、AT継続の当選確率は「13/128」、第1のポイント数が「105〜125」の場合は、AT継続の当選確率は「26/128」、第1のポイント数が「130〜150」の場合は、AT継続の当選確率は「64/128」、第1のポイント数が「155〜175」の場合は、AT継続の当選確率は「101/128」、第1のポイント数が「180〜195」「200〜(200以上)」の場合は、AT継続の当選確率は「128/128」に設定されている。
すなわち、第1のポイント数が「0」の場合を除き、第1のポイント数が多いほどAT継続抽選に当選しやすく設定されている。
(図20を用いた画像表示例の説明)
図20を用いて、ART通常状態中の画像表示の一例を説明する。
表示装置84の左側に、縦棒状のポイント表示領域84aを有し、下側に、ストップスイッチ50の押し順を示す数字(1,2,3)を表示し、右上に、ARTのメダル獲得枚数を表示する。
ポイント表示領域84aは、下側から上方向に第1のポイント数を表示し、上側から下方向に第2のポイント数を表示するようにしている。
すなわち、第1のポイント数が加算される毎に下側から上方向にポイント表示領域84aの表示領域が塗りつぶされ、第2のポイント数が加算される毎に上側から下方向にポイント表示領域84aの表示領域が塗りつぶされ、すべての表示領域が塗りつぶされた場合に、AT制御手段270によるART通常状態が終了し、AT継続抽選手段272によるAT継続抽選が行われる。
(図21を用いたポイントの抽選の過程の説明)
図21を用いてポイントの抽選の過程について説明する。
図21の「(1)」は、ポイント表示領域84aの初期状態を示し、第1のポイント数と第2のポイント数とは共に、初期値である「0」を示している。
そして、次の「(2)」は、「(1)」の状態から遊技が進み、図17の第1のポイント抽選手段261による第1のポイント加算抽選で第1のポイント数が加算され、図18の第2のポイント抽選手段262による第2のポイント加算抽選で第2のポイント数が加算された状態を示している。
次の「(3)」は、「(2)」の状態から図13の第2のポイント抽選手段262によるリセット抽選に当選し、第2のポイント数が「0」になった状態を示している。
次の「(4)」は、「(3)」の状態から遊技か進み、「(2)」の状態と同様に、図17の第1のポイント抽選手段261による第1のポイント加算抽選で第1のポイント数が加算され、図18の第2のポイント抽選手段262による第2のポイント加算抽選で第2のポイント数が加算された状態を示している。
次の「(5)」は、「(4)」の状態から、図16の第2のポイント抽選手段262による第2のポイント減算抽選で第2のポイントが減算された状態を示している。
なお、第2のポイント抽選手段262による第2のポイント減算抽選で第2のポイント数が減算されたため、当該遊技では、図17の第1のポイント抽選手段261による第1のポイント加算抽選は行われないため、第1のポイント数は「(4)」の状態から変更はない。
次の「(6)」は、「(5)」の状態から遊技が進み、図17の第1のポイント抽選手段261による第1のポイント加算抽選と図18の第2のポイント抽選手段262による第2のポイント加算抽選とで、ポイント表示領域84aの表示領域を塗りつぶすポイント数、本実施の形態では「200」ポイントに到達した状態を示している。
そして、「(6)」の状態になった場合に、AT制御手段270によるART通常状態が終了し、AT継続抽選手段272によるAT継続抽選が行われる。
(図22を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図22に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚)に達しているか否かの判定が行われる。
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
なお、ART通常状態中は、この役抽選処理の結果に基づいて、ポイント抽選手段260によるポイント抽選が行われる。
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御手段200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
また、すべての停止操作終了後、メイン制御手段200の送信手段280からサブ制御手段300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、すべての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
ステップS14において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
(図23及び図24を用いた抽選処理の説明)
図13乃至図18に示すポイント抽選手段260及び図19に示すAT継続抽選手段272の各抽選処理について、図23及び図24を用いて説明する。
ステップS20において、スタートスイッチ40が操作されたか否かが判定される。スタートスイッチ40が操作されたと判定された場合は、次のステップS21に進む。スタートスイッチ40が操作されたと判定されない場合は、処理を終了する。
ステップS21において、図13に示す第2のポイントのリセット抽選が行われる。そして、次のステップS22に進む。
ステップS22において、ステップS21において抽選された第2のポイントのリセット抽選に当選したか否かの判定が行われる。ここで、当選しないと判定された場合は、次のステップS23に進む。
ステップS23において、図14に示すポイントストップ抽選、すなわち、図18に示す第2のポイント加算抽選をしないようにするか否かの抽選が行われる。そして、次のステップS24に進む。
ステップS24において、ステップS23において抽選されたポイントストップ抽選に当選したか否かの判定が行われる。ここで、当選したと判定された場合は、次のステップS25に進む。
一方、当選したと判定されない場合は、ステップS25、ステップS26を経ず、後述するステップS27に進む。
ステップS25において、図15に示すストップゲーム数抽選が行われる。すなわち、図18に示す第2のポイント加算抽選をしないようにするゲーム数が決定される。そして、次のステップS26に進む。
ステップS26において、ステップS25において抽選されたストップゲーム数が記憶される。そして、次のステップS27に進む。
ステップS27において、第2のポイント数が「50ポイント以上」であるか否かが判定される。第2のポイント数が「50ポイント以上」であると判定された場合は、次のステップS28に進む。
一方、「50ポイント以上」であると判定されない場合は、ステップS28を経ず、図24のステップS30に進む。
ステップS28において、図16に示すポイント減算抽選が行われ、抽選された第2のポイント数が、ポイント記憶手段263により記憶されている第2のポイント数に累積的に記憶される。そして、次の図24のステップS30に進む。
また、上述したステップS22において、ステップS21において抽選された第2のポイントのリセット抽選に当選したと判定された場合は、次のステップS29に進む。
ステップS29において、ポイント記憶手段263に記憶されている第2のポイント数をリセット、すなわち「0」にする。そして、次の図24のステップS36に進む。
ステップS30において、図23のステップS28において抽選された第2のポイントの減算ポイントが「0」であるか否かが判定される。減算ポイントが「0」であると判定された場合は、次のステップS31に進む。
一方、減算ポイントが「0」であると判定されない場合は、後述するステップS36に進む。
ステップS31において、図17に示す第1のポイント加算抽選が行われ、抽選された第1のポイント数が、ポイント記憶手段263により記憶されている第1のポイント数に累積的に記憶される。そして、次のステップS32に進む。
ステップS32において、図23のステップS25において行われたストップゲーム数抽選で決定されて、記憶されているストップゲーム数の残りが「0より大きい」か否か、すなわち、ストップゲーム数が残っているか否かが判定される。ストップゲーム数が残っていないと判定された場合は、次のステップS33に進む。
ステップS33において、ステップS31において行われた第1のポイント加算抽選で「0」が抽選されたか否かが判定される。「0」であると判定された場合、すなわち、第1のポイントが加算されない場合は、次のステップS34に進む。
ステップS34において、図18に示す第2のポイント加算抽選が行われ、抽選された第2のポイントが、ポイント記憶手段263により記憶されている第2のポイント数に累積的に記憶される。そして、次のステップS36に進む。
また、上述したステップS32において、ストップゲーム数が残っていると判定された場合は、ステップS35に進む。
ステップS35において、記憶されているストップゲーム数が「−1」される。そして、次のステップS36に進む。
また、上述したステップS33において、ステップS31において行われた第1のポイント加算抽選で「0」が抽選されたと判定されない場合は、ステップS34を経ず、ステップS36に進む。すなわち、第1のポイントが加算される場合は、第2のポイントが加算されないように設定されている。
ステップS36において、第1のポイントと第2のポイントとの合計が200以上であるか否かが判定される。
200以上であると判定された場合は、次のステップS37に進む。
一方、200以上であると判定されない場合は、上述した図23のステップS20に戻る。
ステップS37において、図19に示すAT継続抽選が行われる。そして、処理を終了する。
(その他)
上記実施の形態は、以下の技術思想を包含する特徴点を含むものである。
通常状態と、通常状態より遊技者に有利な遊技状態とを備え、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行う役抽選手段210と、前記有利な遊技状態中に、前記役抽選手段210の抽選結果又は遊技の結果に応じて、少なくとも2種類のポイントのポイント数を抽選するポイント抽選手段260と、予め定められた初期値のポイント数に前記ポイント抽選手段260により決定されたポイント数をポイントの種類毎に計数して記憶するポイント記憶手段263とを備え、前記有利な遊技状態は、前記ポイント記憶手段263に記憶されているポイント数が所定の値になった場合に、前記少なくとも2種類のポイントのうち少なくとも何れかのポイントのポイント数に応じて、当該有利な遊技状態を継続するか否かの継続抽選を実行し、当該継続抽選により前記有利な遊技状態を継続することが決定された場合に、当該有利な遊技状態を継続させると共に、前記有利な遊技状態を継続することが決定されなかった場合に、当該有利な遊技状態を終了させることを特徴とする。
かかる特徴点によれば、ポイント数が所定の値になるまで有利な遊技を継続可能とすることで、ポイント数の変動により有利な遊技を延長又は短縮させることができ、当該有利な遊技が終わるまで、当該有利な遊技の継続に対する期待感を抱かせて、遊技の興趣を高めることができる。
また、ポイント数が所定の値になった場合に、両ポイントのうち少なくとも何れかのポイント数に応じて、有利な遊技を継続可能とすることで、自ら獲得したポイント数の変動により遊技者に有利な遊技への期待感を抱かせて、遊技の興趣を高めることができる。
また、通常状態と、通常状態より遊技者に有利な遊技状態とを備え、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選を行う役抽選手段210と、前記有利な遊技状態中に、前記役抽選手段210の抽選結果又は遊技の結果に応じて、少なくとも2種類のポイントのポイント数を抽選するポイント抽選手段260と、予め定められた初期値のポイント数に前記ポイント抽選手段260により決定されたポイント数をポイントの種類毎に計数して記憶するポイント記憶手段263とを備え、前記有利な遊技状態は、前記ポイント記憶手段263に記憶されているポイント数が所定の値になった場合に終了するように設定されており、前記有利な遊技状態の終了後、前記少なくとも2種類のポイントのうち少なくとも何れかのポイントのポイント数に応じて、再度当該有利な遊技へ移行するか否かの抽選を行うように設定されていることを特徴とする。
かかる特徴点によれば、ポイント数が所定の値になるまで有利な遊技を継続可能とすることで、ポイント数の変動により有利な遊技を延長又は短縮させることができ、当該有利な遊技が終わるまで、当該有利な遊技の継続に対する期待感を抱かせて、遊技の興趣を高めることができる。
また、ポイント数が所定の値になった場合に、両ポイントのうち少なくとも何れかのポイント数に応じて、再度有利な遊技へ移行可能とすることで、自ら獲得したポイント数の変動により遊技者に有利な遊技への期待感を抱かせて、遊技の興趣を高めることができる。