JP6781464B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明に係る遊技機10は、複数の図柄61を変動表示可能な複数の回転リール62と、遊技者の操作により前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのスタートスイッチ40と、前記複数の回転リール62の各々に対応して設けられ、前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチ50と、前記スタートスイッチ40が操作されたことに基づいて、当選役を決定する役抽選を行う役抽選手段210と、前記役抽選手段210による役抽選の結果と、前記複数のストップスイッチ50の操作とに基づいて、前記複数の回転リール62の回転を停止させるリール制御手段220と、前記複数の回転リール62の停止態様に基づいて、遊技者に所定の配当を付与する配当付与手段240と、を備える遊技機10において、通常区間と、前記通常区間よりも前記配当付与手段240による前記配当が付与される可能性が高く、遊技者に有利な特別区間と、を備え、前記特別区間は、当該特別区間における遊技期間の上限が設定されているとともに、当該特別区間の終了条件として、前記上限に到達したことに基づいて、他の終了条件の成立の有無にかかわらず、当該特別区間を終了する終了条件を有しており、前記特別区間の遊技期間を、前記上限を超えて上乗せが可能な上乗せ手段280と、前記上乗せ手段280による前記特別区間の遊技期間の上乗せにより、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与される場合、当該特別区間の遊技期間の上限を超えた超過遊技期間に基づいて、直接的に前記配当の付与に影響を与えない特典を付与する特典付与手段300と、を備えたことを特徴とする。
ここで、「通常演出」とは、特典付与手段300により付与される特典としての特別演出とは異なる演出をいい、「特別演出」とは、通常演出とは異なる演出をいう。
ここで、「再生楽曲」とは、特別区間の遊技期間がその上限を超えて付与されたことに基づいて、楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうちから再生可能な楽曲をいう。
この構成では、楽曲再生手段304は、特別区間の終了時点を除いた特別区間中又は特別区間の終了時点の次の遊技以降のうち、少なくとも何れか1つの契機において、再生楽曲を再生させることとされている。
この構成では、特別演出は、楽曲再生手段304により楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうちから、報知制御手段516により表示部84に表示された再生楽曲の楽曲情報に基づいて、遊技者の操作手段40,42の操作により選択された選択楽曲を再生させるものとされている。そのため、この構成によれば、遊技者自らの選択で再生させる楽曲を選択できるため、特別演出の実行に向けての遊技者の特別区間の遊技期間の獲得意欲を向上させ、特別区間における遊技者の興味を高めることにより、遊技の興趣を高めることができる。
この構成では、楽曲再生手段304は、特別区間の終了時点を除いた特別区間中又は特別区間の終了時点の次の遊技以降のうち、少なくとも何れか1つの契機において、選択楽曲を再生させることとされている。
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1及び図2を参照しながら説明する。
第1の実施形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。さらに、リールユニット60には、回転リール62上の図柄61を照らすためのバックランプ67が設けられている。
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成されており、クレジット表示器87は2桁の貯留枚数、払出枚数表示器88は2桁の払出枚数が表示可能になっている。
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の後述する演出状態が「特別区間」であることを報知する区間報知ランプ90が設けられている。
この区間報知ランプ90は、演出状態が「通常区間」から「特別区間」に移行したことを契機に後述するメイン制御手段200により点灯され、演出状態が「特別区間」である間は常時点灯されている。そして、区間報知ランプ90は、演出状態が「特別区間」から「通常区間」に移行したことを契機にメイン制御手段200により消灯される。
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上部に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
前記操作部30の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検出する投入センサ92が設けられている。
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、貯留されたクレジットメダルから投入されたメダル数(クレジットされたメダル数)から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている(図2参照)。
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、大当り確率の設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
このホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
第1の実施形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄61の組み合わせが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組み合わせが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78、表示装置84とを備えている。
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための液晶表示装置である。ここで、「表示装置84」は、本発明における「表示部」に相当する。
図2に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うための制御を行うサブ制御手段500とを備えている。
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
メイン制御手段200は、図3に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、演出状態制御手段260、移行抽選手段270、上乗せ手段280、ゲーム数記憶手段290、特典付与手段300の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(図1参照)が設定される。なお、第1の実施形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(第1の実施形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技用、RT2用、ボーナス内部中用、ボーナス遊技用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
リール制御手段220は、メイン制御手段200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(押し順)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
停止図柄判定手段230は、メイン制御手段200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、図5に示すように、ノーマル遊技制御手段251、RT制御手段252及びボーナス遊技制御手段253の各手段を有する。
ノーマル遊技制御手段251は、「ノーマル遊技」の進行を制御するものである。ここで、「ノーマル遊技」は、後述するRT制御手段252による「RT遊技」(リプレイタイム遊技)や、ボーナス遊技制御手段253によるボーナス遊技以外の遊技状態をいい、図10を用いて後述する「RT0」及び「RT1」を含む。
RT制御手段252は、「RT遊技」の進行を制御するものである。ここで、「RT遊技」は、図10を用いて後述する「RT2」及び「ボーナス内部中」を含む。
ボーナス遊技制御手段253は、図10を用いて後述する「ボーナス遊技」を制御するものである。
演出状態制御手段260は、演出状態を制御するためのものである。
具体的には、演出状態制御手段260は、図6に示すように、通常遊技制御手段261、ATチャンスゾーン遊技制御手段262及びAT遊技制御手段263の各手段を有する。
通常遊技制御手段261は、通常状態で行われている遊技である通常遊技(非AT)を制御するものである。
ここで、「非AT」は、「AT」の非作動状態を意味する。「AT」は、いわゆる「アシストタイム」の略語であり、「AT」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄61の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払出される。また、「AT」は、第1の実施形態では、メイン制御手段200で制御され、このとき、メイン制御手段200のRT制御手段252で制御される「RT状態」に移行すると、「ART状態」となる。「ART状態」は、「RT状態」かつ「AT状態」であり、「リプレイタイム遊技」かつ「アシストタイム遊技」の「ART遊技」が行われる。
そのため、「AT」が作動すると、上述のように、ベル役の当選時に、当該当選したベル役に対応する押し順が報知される。そして、遊技者は、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当該当選したベル役を入賞させることができるため、「AT」が作動すると、「非AT」のときに比して、遊技者に有利となる。
ATチャンスゾーン遊技制御手段262は、ATチャンスゾーンで行われている遊技であるATチャンスゾーン遊技を制御するものである。
AT遊技制御手段263は、AT状態で行われている遊技であるAT遊技を制御するものである。
移行抽選手段270は、各演出状態へ移行するか否かを決定する抽選を行うものである。この移行抽選手段270は、図7に示すように、通常状態においてATチャンスゾーンへ移行するか否かの抽選(以下、「ATチャンスゾーン移行抽選」とする)を行うATチャンスゾーン移行抽選手段271と、ATチャンスゾーンにおいてAT状態へ移行するか否かの抽選(以下、「AT抽選」とする)を行うAT移行抽選手段272とを備えている。なお、移行抽選手段270が行う抽選は上記のものには限られない。
ATチャンスゾーン移行抽選手段271は、通常状態においてATチャンスゾーン移行抽選を行うものである。このATチャンスゾーン移行抽選手段271が行うATチャンスゾーン移行抽選は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて行われる。第1の実施形態では、ATチャンスゾーン移行抽選は、役抽選手段210が行う役抽選にて所定のレア役としてのチェリー役に当選したことに基づいて行われる。なお、ATチャンスゾーン移行抽選の抽選契機となる役抽選の当選役は、チェリー役に限らず、他の役でもよい。
ATチャンスゾーン移行抽選手段271で行われるATチャンスゾーン移行抽選は、言い換えれば、通常状態において後述する特別区間へ移行するか否かを決定する抽選である。
AT移行抽選手段272は、ATチャンスゾーンにおいてAT抽選を行うものである。このAT移行抽選手段272が行うAT抽選は、役抽選手段210が行う役抽選の当選役に基づいて行われる。第1の実施形態では、AT抽選は、役抽選手段210が行う役抽選にて所定のレア役としてのチェリー役に当選したことに基づいて行われる。
上乗せ手段280は、特別区間の遊技期間としてのゲーム数を、特別区間のゲーム数の上限を超えて上乗せが可能な上乗せ抽選を行うものである。具体的には、上乗せ手段280は、ART状態のゲーム数の上乗せを行うものである。
この上乗せ手段280が行う上乗せ抽選は、AT状態の各遊技で実行可能であり、当選した上乗せゲーム数がゲーム数記憶手段290により記憶される。
また、上乗せ手段280が行う上乗せ抽選は、AT状態でのみ行われるものに限らず、ATチャンスゾーンにおいて行ってもよい。
ゲーム数記憶手段290は、特別区間の各種ゲーム数について記憶するものであり、特別区間の各種ゲーム数をカウントするカウンタを備えている。
具体的には、ゲーム数記憶手段290は、図9に示すように、特別区間のゲーム数の上限を示す特別区間上限値を記憶する特別区間上限カウンタ291と、特別区間の滞在ゲーム数を示す特別区間ゲーム数をカウントする特別区間ゲーム数カウンタ292と、ART状態の滞在ゲーム数を示すARTゲーム数をカウントするARTゲーム数カウンタ293と、ART状態の継続可能なゲーム数をカウントするART継続ゲーム数カウンタ294と、上乗せ手段280による上乗せ等により付与される特別区間のゲーム数を、特別区間のゲーム数の上限を超えて記憶する特別区間付与カウンタ295と、を備えている。
なお、特別区間ゲーム数カウンタ値を「0」にリセットするタイミングは、特別区間が終了したタイミングでもよい。
なお、ARTゲーム数カウンタ値を「0」にリセットするタイミングは、ART状態が終了したタイミングでもよい。
また、ゲーム数記憶手段290は、各種カウンタを以下のような構成として、特別区間の各種ゲーム数について記憶してもよい。
そして、ART上限カウンタは、ART状態に移行した場合に、初期化処理としてART上限値(たとえば、「500」)が設定される。
特典付与手段300は、上乗せ手段280による特別区間のゲーム数の上乗せにより、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与される場合、当該特別区間のゲーム数として、特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて、直接的にメダルの付与に影響を与えない特典を付与するものである。
ここで、「直接的にメダルの付与に影響を与えない特典」とは、特別区間への移行確率の向上、特別区間における遊技の継続確率の向上、又は再遊技確率の向上等を除いた特典であり、第1の実施形態では、後述する通常演出制御手段512が制御する通常演出とは異なり、後述する特別演出制御手段514が制御する特別演出とされている。そして、この特別演出は、設定値を示唆する設定示唆演出とされている。
具体的には、図13(A)に示すように、設定示唆演出の信頼度は、特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて3段階に区分されており、特別区間付与カウンタ値が「1501〜1600」の場合の信頼度は「低」、特別区間付与カウンタ値が「1601〜1700」の場合の信頼度は「中」、特別区間付与カウンタ値が「1701〜」の場合の信頼度は「高」とされている。
信頼度が「低」かつ設定1の場合には、「20%」の確率で「演出A」、「16%」の確率で「演出B」、「16%」の確率で「演出C」、「16%」の確率で「演出D」、「16%」の確率で「演出E」、「16%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「低」かつ設定3の場合には、「16%」の確率で「演出A」、「16%」の確率で「演出B」、「20%」の確率で「演出C」、「16%」の確率で「演出D」、「16%」の確率で「演出E」、「16%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「低」かつ設定5の場合には、「16%」の確率で「演出A」、「16%」の確率で「演出B」、「16%」の確率で「演出C」、「16%」の確率で「演出D」、「20%」の確率で「演出E」、「16%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「中」かつ設定1の場合には、「30%」の確率で「演出A」、「14%」の確率で「演出B」、「14%」の確率で「演出C」、「14%」の確率で「演出D」、「14%」の確率で「演出E」、「14%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「中」かつ設定3の場合には、「14%」の確率で「演出A」、「14%」の確率で「演出B」、「30%」の確率で「演出C」、「14%」の確率で「演出D」、「14%」の確率で「演出E」、「14%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「中」かつ設定5の場合には、「14%」の確率で「演出A」、「14%」の確率で「演出B」、「14%」の確率で「演出C」、「14%」の確率で「演出D」、「30%」の確率で「演出E」、「14%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「高」かつ設定1の場合には、「50%」の確率で「演出A」、「10%」の確率で「演出B」、「10%」の確率で「演出C」、「10%」の確率で「演出D」、「10%」の確率で「演出E」、「10%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「高」かつ設定3の場合には、「10%」の確率で「演出A」、「10%」の確率で「演出B」、「50%」の確率で「演出C」、「10%」の確率で「演出D」、「10%」の確率で「演出E」、「10%」の確率で「演出F」が行われる。
信頼度が「高」かつ設定5の場合には、「10%」の確率で「演出A」、「10%」の確率で「演出B」、「10%」の確率で「演出C」、「10%」の確率で「演出D」、「50%」の確率で「演出E」、「10%」の確率で「演出F」が行われる。
サブ制御手段500は、図4に示すように、演出実行制御手段510を有する。演出実行制御手段510の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
演出実行制御手段510は、演出装置70により行われる演出を実行するためのものである。
演出実行制御手段510は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出や、ノーマル遊技、RT遊技、ボーナス遊技等の各遊技状態に応じた演出や、押し順を報知するための演出等を行う。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、演出実行制御手段510は、抽選により所定の演出を選択するとともに選択した演出を演出装置70を介して実行する。
また、演出実行制御手段510には、演出装置70により行われる演出を実行すべく、第1の実施形態では、少なくとも、通常演出制御手段512及び特別演出制御手段514が含まれている。
通常演出制御手段512は、特別区間で行われる通常演出を制御するものである。
ここで、「通常演出」とは、特典付与手段300により付与される特典としての特別演出とは異なる演出をいう。すなわち、通常演出制御手段512は、特別区間で行われる演出のうち、特別演出以外の演出を制御するものである。
特別演出制御手段514は、特別区間で行われる特別演出を制御するものである。
ここで、「特別演出」とは、通常演出とは異なる演出をいう。すなわち、特別演出制御手段514は、特別区間で行われる演出のうち、通常演出以外の演出、例えば、特典付与手段300により付与される特典としての特別演出を制御するものである。
次に、図10を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、図10に示すように、大別すると、「ノーマル遊技」、「RT遊技」及び「ボーナス遊技」がある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT遊技」に移行すると、再遊技役(リプレイ役)に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。
「ノーマル遊技」は、ノーマル遊技制御手段251により制御され、「RT0」と、「RT1」とがある。
ここで、「ノーマル遊技」から「RT遊技」、具体的には、「RT1」から「RT2」には、RT2移行図柄を停止表示させた時に移行する。例えば、図示しないが押し順リプレイ役の押し順「正解」時に、RT2移行図柄が停止表示され移行する。
「ボーナス遊技」は、ボーナス遊技制御手段253により制御され、ボーナス内部中にボーナス移行役に対応した図柄61の組合せを有効ライン86上に揃えることで移行する。
そして、「ボーナス遊技」終了後、「RT0」に移行する。
たとえば、図11(B)に示すように、ボーナス移行役の当選確率を、設定1の場合は「64/65536」、設定2の場合は「68/65536」、設定3の場合は「64/65536」、設定4の場合は「78/65536」、設定5の場合は「64/65536」、設定6の場合は「80/65536」としてもよい。すなわち、奇数の設定値(設定1、設定3及び設定5)におけるボーナス移行役の当選確率を共通の数値で固定し、偶数の設定値(設定2、設定4及び設定6)におけるボーナス移行役の当選確率を設定値が高くなるほど向上させてもよい。その他、奇数の設定値(設定1、設定3及び設定5)におけるボーナス移行役の当選確率を設定値が高くなるほど向上させ、偶数の設定値(設定2、設定4及び設定6)におけるボーナス移行役の当選確率を共通の数値で固定してもよい。
図12に示すように、第1の実施形態における演出状態は、「通常区間」と、「特別区間」と、「ボーナス状態」とがある。
「通常区間」は、後述する「特別区間」を除いた区間であって、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容されない区間である。「通常区間」としては、「通常状態」がある。なお、「通常区間」の種類や数は、上述したものに限られない。
「通常状態」は、後述する「特別区間」における「ATチャンスゾーン」及び「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
「特別区間」は、「通常区間」よりも配当付与手段240によるメダルが付与される可能性が高く、遊技者に有利な区間であって、メダルの払い出しを伴う小役の押し順の報知が許容される区間である。
この「特別区間」においては、少なくとも1回、最大払出枚数に係る入賞に対する指示がされることとなっている。たとえば、最大払出枚数に係る小役が「ベルA」である場合には、特別区間中において、少なくとも1回「ベルA」の押し順が報知されることとなっている。
ここで、「特別区間」としては、「ATチャンスゾーン」と、「AT状態」とがある。なお、「特別区間」の種類や数は、上述したものに限られない。
「ATチャンスゾーン」は、AT移行抽選手段272によるAT抽選が行われ、当該AT抽選に当選することにより、「AT状態」への移行が確定される状態である。
「AT状態」は、「ATチャンスゾーン」より遊技者に有利な状態である。第1の実施形態では、AT状態として「ART状態」がある。なお、「AT状態」の種類や数は、前述したものに限られない。
「ART状態」は、「通常状態」及び「ATチャンスゾーン」より遊技者に有利な状態である。当該「ART状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技であるAT遊技と、RT2とが開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
「ボーナス状態」は、「通常区間」及び「特別区間」を除いた状態であって、ボーナス遊技制御手段253により制御されるボーナス遊技が行われる状態である。この「ボーナス状態」は、「通常区間」又は「特別区間」との間を行き来可能となっている。
以下、図14に示すフローチャートを用いて、第1の実施形態における特別演出について説明する。
なお、当該フローチャートは、ART状態に移行すると開始される。
具体的には、ゲーム数記憶手段290は、特別区間ゲーム数カウンタ292に特別区間ゲーム数カウンタ値(特別区間の滞在ゲーム数、たとえば、「30」)を設定し、ART継続ゲーム数カウンタ294にART継続ゲーム数カウンタ値「50」を設定する。また、ゲーム数記憶手段290は、ARTゲーム数カウンタ293のARTゲーム数カウンタ値を「0」にリセットする。さらに、ゲーム数記憶手段290は、特別区間付与カウンタ295に特別区間付与カウンタ値(特別区間ゲーム数カウンタ292に設定されている特別区間ゲーム数カウンタ値に、ART継続ゲーム数カウンタ294に設定されているART継続ゲーム数カウンタ値を加算した値、たとえば、「80」)を設定する。その後、次のステップS11に進む。
なお、特別区間ゲーム数カウンタ292は、当該ステップでカウンタ値を設定するのではなく、特別区間に移行後、滞在ゲーム数をカウントするようにしてもよい。
ステップS13において、上乗せ手段280により、上乗せ抽選処理が行われる。その後、次のステップS14に進む。
具体的には、ゲーム数記憶手段290は、ステップS13における上乗せ手段280による上乗せ抽選に当選した場合、上乗せ抽選で獲得した上乗せゲーム数(たとえば、「100」)をART継続ゲーム数カウンタ値及び特別区間付与カウンタ値に加算する(たとえば、ART継続ゲーム数カウンタ値「50」→「150」、特別区間付与カウンタ値「80」→「180」)。その後、次のステップS15に進む。
具体的には、ゲーム数記憶手段290は、特別区間ゲーム数カウンタ値及びARTゲーム数カウンタ値を「1」加算する(たとえば、特別区間ゲーム数カウンタ値「30」→「31」、ARTゲーム数カウンタ値「0」→「1」)。その後、次のステップS16に進む。
ステップS19において、特典付与手段300により、特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて設定示唆演出が付与される(図13参照)。そして、当該処理を終了し、演出状態をART状態から通常状態に移行させる。
第1の実施形態では、上乗せ手段280による特別区間のゲーム数の上乗せにより、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与される場合があるが、特別区間のゲーム数の上限に到達したことに基づいて、他の終了条件の成立の有無にかかわらず、特別区間を終了することとされている。そのため、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与されたことに基づいて何ら特典を付与しない構成においては、遊技者が獲得した特別区間のゲーム数が無駄なものとなる。しかし、第1の実施形態によれば、上乗せ手段280による特別区間のゲーム数の上乗せにより、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与される場合、当該特別区間のゲーム数として、特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて、特典付与手段300により直接的に配当の付与に影響を与えない特典が付与されるため、遊技者が獲得した特別区間のゲーム数が無駄なものとならず、特別区間における興味を低下させることなく遊技を行わせることができる。
以下、本実施の形態の第2の実施形態を第1の実施形態と重複する部分は説明を省略して説明する。
第2の実施形態は、特別演出として、後述する楽曲再生手段304により、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与されたことに基づいて、後述する楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうちから再生可能な再生楽曲を再生させる点で第1の実施形態と異なる。ここで、「再生楽曲」とは、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与されたことに基づいて、後述する楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうちから再生可能な楽曲をいう。
第2の実施形態における特典付与手段300は、図15に示すように、楽曲記憶手段302と、楽曲再生手段304と、楽曲追加手段306とを備えている。
楽曲記憶手段302は、複数の楽曲を記憶するものである。第2の実施形態では、楽曲記憶手段302は、図16に示すように、複数の楽曲として、「曲A」、「曲B」、「曲C」及び「曲D」を記憶している。これら「曲A」〜「曲D」は全て、歌詞を伴う楽曲となっている。そして、楽曲記憶手段302は、「曲A」〜「曲D」の各々の楽曲の一曲全てを記憶している。
楽曲再生手段304は、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与された場合、当該特別区間のゲーム数として、特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて、特別演出として、楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうちから再生可能な再生楽曲を再生させるものである。
また、楽曲再生手段304は、特別区間付与カウンタ値が「1501」を超え、楽曲追加手段306により「曲B」が追加された場合には「曲B」を再生させる。その後、楽曲再生手段304は、特別区間付与カウンタ値が「1501〜1600」の間は、3ゲーム毎に再生楽曲を変更して再生させる。
楽曲追加手段306は、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与された場合、当該特別区間のゲーム数として、特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて、再生楽曲を追加するものである。
この楽曲追加手段306は、特別区間付与カウンタ値が「1501」を超えた場合には、再生楽曲として「曲A」に加えて「曲B」を追加する。また、楽曲追加手段306は、特別区間付与カウンタ値が「1601」を超えた場合には、再生楽曲として「曲A」及び「曲B」に加えて「曲C」を追加する。さらに、楽曲追加手段306は、特別区間付与カウンタ値が「1701」を超えた場合には、再生楽曲として「曲A」、「曲B」及び「曲C」に加えて「曲D」を追加する。つまり、特別区間付与カウンタ値が多いほど、再生楽曲の種類が多くなっている。
以下、図17に示すフローチャートを用いて、第2の実施形態における特別演出について説明する。
なお、当該フローチャートは、ART状態に移行すると開始される。
具体的には、ゲーム数記憶手段290は、特別区間ゲーム数カウンタ292に特別区間ゲーム数カウンタ値(特別区間の滞在ゲーム数、たとえば、「30」)を設定し、ART継続ゲーム数カウンタ294にART継続ゲーム数カウンタ値「50」を設定する。また、ゲーム数記憶手段290は、ARTゲーム数カウンタ293のARTゲーム数カウンタ値を「0」にリセットする。さらに、ゲーム数記憶手段290は、特別区間付与カウンタ295に特別区間付与カウンタ値(特別区間ゲーム数カウンタ292に設定されている特別区間ゲーム数カウンタ値に、ART継続ゲーム数カウンタ294に設定されているART継続ゲーム数カウンタ値を加算した値、たとえば、「80」)を設定する。その後、次のステップS21に進む。
なお、特別区間ゲーム数カウンタ292は、当該ステップでカウンタ値を設定するのではなく、特別区間に移行後、滞在ゲーム数をカウントするようにしてもよい。
ステップS23において、上乗せ手段280により、上乗せ抽選処理が行われる。その後、次のステップS24に進む。
具体的には、ゲーム数記憶手段290は、ステップS23における上乗せ手段280による上乗せ抽選に当選した場合、上乗せ抽選で獲得した上乗せゲーム数(たとえば、「100」)をART継続ゲーム数カウンタ値及び特別区間付与カウンタ値に加算する(たとえば、ART継続ゲーム数カウンタ値「50」→「150」、特別区間付与カウンタ値「80」→「180」)。その後、次のステップS25に進む。
具体的には、ゲーム数記憶手段290は、特別区間ゲーム数カウンタ値及びARTゲーム数カウンタ値を「1」加算する(たとえば、特別区間ゲーム数カウンタ値「30」→「31」、ARTゲーム数カウンタ値「0」→「1」)。その後、次のステップS26に進む。
ステップS27において、楽曲追加手段306により、特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて、再生楽曲が追加される(図16参照)。その後、次のステップS28に進む。
第2の実施形態における遊技機10は、第1の実施形態における遊技機10の作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。
第2の実施形態では、特別演出は、楽曲再生手段304により楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうちから再生可能な再生楽曲を再生させるものとされている。そのため、第2の実施形態によれば、特別演出の実行に向けての遊技者の特別区間のゲーム数の獲得意欲を向上させることで、特別区間における遊技者の興味を高めることができ、遊技の興趣を高めることができる。
以下、本実施の形態の第3の実施形態を第1及び第2の実施形態と重複する部分は説明を省略して説明する。
第3の実施形態では、楽曲再生手段304は、特別演出として、後述する報知制御手段516により表示装置84に表示された楽曲情報に基づいて、遊技者のスタートスイッチ40及び演出用ボタンスイッチ42の操作により選択された選択楽曲を再生させる点で第1及び第2の実施形態と異なる。すなわち、第3の実施形態は、遊技者の選択により再生される楽曲が決定される点で、自動で再生される楽曲が決定される第2の実施形態と異なる。ここで、「スタートスイッチ40及び演出用ボタンスイッチ42」は、本発明における「操作手段」に相当する。また、「楽曲情報」とは、後述する報知制御手段516により表示装置84に表示された再生楽曲の情報をいい、「選択楽曲」とは、遊技者のスタートスイッチ40及び演出用ボタンスイッチ42の操作により選択された楽曲をいう。
なお、「スタートスイッチ40及び演出用ボタンスイッチ42」以外に、楽曲を選択するスイッチを備えてもよい。
第3の実施形態における演出実行制御手段510は、図18に示すように、通常演出制御手段512及び特別演出制御手段514に加えて報知制御手段516を備えている。
報知制御手段516は、表示装置84に表示させる種々の情報を制御するものである。
第3の実施形態では、種々の情報として、少なくとも再生楽曲の楽曲情報がある。この楽曲情報には、「曲名」、「作詞者」、「作曲者」及び「歌手名」が含まれている。なお、楽曲情報は、前記した情報の一部のみを有する情報であってもよいし、前記した情報以外の情報を有する情報であってもよい。
報知制御手段516は、楽曲再生手段304により再生される楽曲を遊技者に選択させるべく、特別演出を実行するに際して表示装置84に楽曲情報を表示させる。具体的には、報知制御手段516には、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与されたことに基づいて、楽曲再生手段304により、当該特別区間のゲーム数として、特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値の多寡に基づいて決定された再生楽曲が指示される。そして、報知制御手段516は、当該指示された再生楽曲の楽曲情報を表示装置84に表示させる。
第3の実施形態における楽曲再生手段304は、楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうち、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与されたことに基づいて、複数の楽曲のうちから再生可能な再生楽曲の少なくとも何れか1つを再生させるものである。
以下、第3の実施形態における特別演出について説明する。
特別区間付与カウンタ295に記憶されている特別区間付与カウンタ値が「〜1500」の場合には、図16に示すように、再生楽曲は「曲A」のみである。そのため、楽曲再生手段304は、報知制御手段516に再生楽曲が「曲A」であることを指示する。当該指示を受けた報知制御手段516は、表示装置84に「曲A」の楽曲情報を表示させる。そして、遊技者は、スタートスイッチ40を操作することにより、再生を希望する再生楽曲の楽曲情報(この場合は「曲A」の楽曲情報)に標準を合わせる。その後、遊技者は、演出用ボタンスイッチ42を操作することにより、再生される楽曲、すなわち、選択楽曲として「曲A」を決定する。これにより、楽曲再生手段304は、特別演出として、遊技者により決定された選択楽曲(曲A)を演出実行制御手段510に指示して、演出実行制御手段510が当該指示された選択楽曲(曲A)を出力する音声データを図示しない音声出力回路に出力することにより、スピーカー72を用いて選択楽曲(曲A)を再生させる。
第3の実施形態における遊技機10は、第1及び第2の実施形態における遊技機10の作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。
第3の実施形態では、特別演出は、楽曲再生手段304により楽曲記憶手段302に記憶された複数の楽曲のうちから、報知制御手段516により表示装置84に表示された再生楽曲の楽曲情報に基づいて、遊技者のスタートスイッチ40及び演出用ボタンスイッチ42の操作により選択された選択楽曲を再生させるものとされている。そのため、第3の実施形態によれば、遊技者自らの選択で再生させる楽曲を選択できるため、特別演出の実行に向けての遊技者の特別区間のゲーム数の獲得意欲を向上させ、特別区間における遊技者の興味を高めることにより、遊技の興趣を高めることができる。
第3の実施形態では、「スタートスイッチ40及び演出用ボタンスイッチ42」が本発明における「操作手段」に相当するとして説明したが、「操作手段」に相当するものはこれらには限られない。たとえば、「スタートスイッチ40」、「演出用ボタンスイッチ42」、「ストップスイッチ50」、「ベットスイッチ32」又は「精算スイッチ36」のうちの何れか1つを「操作手段」に相当することとしてもよいし、2つ以上を組み合わせて「操作手段」に相当することとしてもよい。
すなわち、この場合には「ART状態の継続」が本発明における「特別区間の遊技期間の上乗せ」に相当し、上乗せ手段280が行う継続抽選の当選による特別区間のゲーム数の上乗せにより、特別区間のゲーム数がその上限を超えて付与されることが可能となる。
14 前扉 16 図柄表示窓部
17 メダルセレクタ 18 外部集中端子板
19 扉開閉用スイッチ 20 上パネル
22 下パネル 24 ホッパーユニット
26 メダル受け皿 28 メダル払出口
30 操作部 32 ベットスイッチ
34 マックスベットスイッチ 35 シングルベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ(操作手段) 42 演出用ボタンスイッチ(操作手段)
43 電源ユニット 44 電源スイッチ
45 設定キースイッチ 46 設定変更スイッチ
50 ストップスイッチ L 左ストップスイッチ
C 中ストップスイッチ R 右ストップスイッチ
60 リールユニット 61 図柄
62 回転リール 63 リール位置センサ
64 左回転リール 65 リール駆動モータ
66 中回転リール 67 バックランプ
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 表示装置(表示部) 86 有効ライン
87 クレジット表示器 88 払出枚数表示器
89 設定表示器 90 区間報知ランプ
92 投入センサ
94 払出センサ 95 ホッパーモータ
96 オーバーフローセンサ
100 制御装置
200 メイン制御手段 210 役抽選手段
220 リール制御手段 230 停止図柄判定手段
240 配当付与手段 250 遊技状態制御手段
251 ノーマル遊技制御手段 252 RT制御手段
253 ボーナス遊技制御手段 260 演出状態制御手段
261 通常遊技制御手段 262 ATチャンスゾーン遊技制御手段
263 AT遊技制御手段
270 移行抽選手段 271 ATチャンスゾーン移行抽選手段
272 AT移行抽選手段 280 上乗せ手段
290 ゲーム数記憶手段
300 特典付与手段 302 楽曲記憶手段
304 楽曲再生手段 306 楽曲追加手段
500 サブ制御手段 510 演出実行制御手段
512 通常演出制御手段 514 特別演出制御手段
516 報知制御手段
Claims (9)
- 複数の図柄を変動表示可能な複数の回転リールと、
遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を開始させるためのスタートスイッチと、
前記複数の回転リールの各々に対応して設けられ、前記複数の回転リールの図柄の変動表示の開始後、遊技者の操作により前記複数の回転リールの図柄の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチと、
前記スタートスイッチが操作されたことに基づいて、当選役を決定する役抽選を行う役抽選手段と、
前記役抽選手段による役抽選の結果と、前記複数のストップスイッチの操作とに基づいて、前記複数の回転リールの回転を停止させるリール制御手段と、
前記複数の回転リールの停止態様に基づいて、遊技者に所定の配当を付与する配当付与手段と、を備える遊技機において、
通常区間と、前記通常区間よりも前記配当付与手段による前記配当が付与される可能性が高く、遊技者に有利な特別区間と、を備え、
前記特別区間は、当該特別区間における遊技期間の上限が設定されているとともに、当該特別区間の終了条件として、前記上限に到達したことに基づいて、他の終了条件の成立の有無にかかわらず、当該特別区間を終了する終了条件を有しており、
前記特別区間の遊技期間を、前記上限を超えて上乗せが可能な上乗せ手段と、
前記上乗せ手段による前記特別区間の遊技期間の上乗せにより、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与される場合、当該特別区間の遊技期間の上限を超えた超過遊技期間に基づいて、直接的に前記配当の付与に影響を与えない特典を付与する特典付与手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記特別区間で行われる通常演出を制御する通常演出制御手段を備え、
前記特典付与手段が付与する前記特典は、前記通常演出制御手段が制御する前記通常演出とは異なる特別演出であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記特別演出は、設定値を示唆する設定示唆演出又は当該特別演出としてのみ実行される限定演出であって、
前記特典付与手段は、前記特別演出として、前記設定示唆演出又は前記限定演出のうち、少なくとも何れか1つを付与することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記特典付与手段は、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与されたことに基づいて、前記特別区間の終了時点、前記終了時点を除いた前記特別区間中又は前記終了時点の次の遊技以降のうち、少なくとも何れか1つの契機において、前記設定示唆演出又は前記限定演出のうち、少なくとも何れか1つを付与することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記特典付与手段は、
複数の楽曲が記憶された楽曲記憶手段と、
前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与されたことに基づいて、前記楽曲記憶手段に記憶された複数の前記楽曲のうち、少なくとも何れか1つを再生させる楽曲再生手段と、備え、
前記楽曲再生手段は、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与された場合、当該特別区間の遊技期間の上限を超えた超過遊技期間に基づいて、前記特別演出として、前記楽曲記憶手段に記憶された複数の前記楽曲のうちから再生可能な再生楽曲を再生させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記楽曲再生手段は、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与されたことに基づいて、前記特別区間の終了時点を除いた前記特別区間中又は前記終了時点の次の遊技以降のうち、少なくとも何れか1つの契機において、前記再生楽曲を再生させることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
- 種々の情報を外部に向かって表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記種々の情報に対応して遊技者が操作可能な操作手段と、
前記表示部に表示させる前記種々の情報を制御する報知制御手段と、を備え、
前記特典付与手段は、
複数の楽曲が記憶された楽曲記憶手段と、
前記楽曲記憶手段に記憶された複数の前記楽曲のうち、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与されたことに基づいて、複数の前記楽曲のうちから再生可能な再生楽曲の少なくとも何れか1つを再生させる楽曲再生手段と、を備え、
前記楽曲再生手段は、前記特別演出として、前記報知制御手段により前記表示部に表示された前記種々の情報としての前記再生楽曲の楽曲情報に基づいて、遊技者の前記操作手段の操作により選択された選択楽曲を再生させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記楽曲再生手段は、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与されたことに基づいて、前記特別区間の終了時点を除いた前記特別区間中又は前記終了時点の次の遊技以降のうち、少なくとも何れか1つの契機において、前記選択楽曲を再生させることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
- 前記特典付与手段は、前記特別区間の遊技期間が前記上限を超えて付与された場合、当該特別区間の遊技期間の上限を超えた超過遊技期間に基づいて、前記再生楽曲を追加する楽曲追加手段を備えたことを特徴とする請求項5、6、7又は8に記載の遊技機。
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