JP6614129B2 - 超低油分水中油型乳化物 - Google Patents
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Description
洋菓子のケーキのトッピングやサンドに用いられる生クリームは、ホイップした際のオーバーランは80%前後であり、風味の点で他に類するものがない程優れている。
しかしながら、油脂分が40〜50重量%と高カロリーであり、油脂分を低減するとさらにホイップ性、ホイップ後の保形性が悪化する。また、高価でもある。
一方、特許文献2では、SFCが、5℃で70%以上、15℃で40%以上、20℃で35%以上である油脂を含み、且つ無脂乳固形分を10重量%以上含むホイップクリーム用の高蛋白低油分水中油型乳化物が提案されているが、無脂乳固形分を10重量%以上使用しなければならずコストの高いものであった。
また、特許文献3では、パーム系油脂と、液状油及び/又はラウリン系油脂からなる油脂とを、質量比40:60〜80:20でエステル交換することにより得られる油脂を95〜99.5質量%、融点が55〜65℃の油脂を0.5〜5質量%含有することを特徴とする水中油型乳化物用油脂が提案されているが、これも低油脂分でのホイップ後の保形性が十分ではなかった。
さらに、特許文献4では、油脂、無脂乳固形分及び水を含む水中油型乳化物において、油脂分中のS2L型トリグリセリド(但し、式中のSはステアリン酸及びパルミチン酸、Lはリノール酸)の含有量が0.8〜18%であることを特徴とする起泡性水中油型乳化物が提案されているが、S2L型トリグリセリドという特殊な油脂を使用するものであり、汎用性に欠けたものであった。
さらに当該超低油分水中油型乳化物に乳脂含有乳化物を混合してなる、乳脂を含む低油分水中油型乳化物を提供することにある。
(1)油脂及び水を含む水中油型乳化物であって、油脂の全構成脂肪酸において(ステアリン酸)÷(オレイン酸)の重量比が1以下、ラウリン酸が油脂中40重量%以上、飽和脂肪酸を油脂中70重量%以上含有することを特徴とする、油脂含量が5〜15重量%である超低油分水中油型乳化物、
(2)無脂乳固形分を含む無脂固形分が1〜30重量%である、(1)記載の超低油分水中油型乳化物、
(3)解乳化剤の使用量をX重量%とし、安定乳化剤の使用量をY重量%とした場合、(X÷Y)の値が1.5以上である、(1)又は(2)記載の超低油分水中油型乳化物、
(4)水中油型乳化物の起泡性がオーバーランで50〜200%である、(1)〜(3)何れか1つに記載の超低油分水中油型乳化物、
(5)(1)〜(4)何れか1つに記載の超低油分水中油型乳化物に乳脂含有乳化物を混合してなる、乳脂を含む低油分水中油型乳化物である。
さらに当該超低油分水中油型乳化物に乳脂含有乳化物を混合してなる、乳脂を含む低油分水中油型乳化物を提供することが可能になった。
無脂固形分は、常圧乾燥法により試料中の水分を測定した後その値を元に全固形分を算出し、全固形分からジエチルエーテルによるソックスレー抽出法により測定した油脂分を減じた値とした。
本発明の糖類としては、澱粉、澱粉分解物、少糖類、ニ糖類、単糖類、糖アルコール、セルロース、イヌリンが例示でき、これらの単独または2種以上を混合使用するのが好ましい。さらに糖類が澱粉、澱粉分解物、少糖類、糖アルコール、セルロース、イヌリンから選ばれる1種または2種以上が、甘味の低減とスッキリ感で好ましい。
水中油型乳化物の保存性の点で滅菌処理することが好ましい。
本発明の乳脂含有乳化物とは乳脂が含まれている乳化物であれば何れの乳化物でもよく、生クリーム、コンパウンドクリームが例示できる。又、牛乳、生クリーム、バター、バターオイル、動植物性油脂を使用し任意の油脂分に再構成した乳化物であっても良い。
本発明の超低油分水中油型乳化物と乳脂含有乳化物の混合であるが、混合割合は任意であり、混合の時期は二つの乳化物が完成していれば何れの時期でも良いが、好ましくは、超低油分水中油型乳化物が均質化冷却された後に乳脂含有乳化物を混合するのが好ましい。
(1)粘度:水中油型乳化物の粘度の測定は、B型粘度計(株式会社東京計器製)にて、2号ローター、60rpmの条件下で行った。粘度が500cpを超えたものの測定は、2号ローター、30rpmの条件下で行った。水中油型乳化物の品温は7℃にて測定した。
(2)ボテテスト:100ml容ビーカーに、水中油型乳化物50gを入れ、20℃で2時間インキュベートし、その後、重さ7g、直径15mmの球状アルミナセラミックス製ボール4個を入れて、10分間、横型シェーカーを用い、振動させ、水中油型乳化物のボテの発生の有無を確認した。
(1)ホイップタイム:水中油型乳化物1kgをホバードミキサー(HOBARTCORPORATION製MODELN−5)3速(300rpm)にてホイップし、最適起泡状態に達するまでの時間。
(2)オーバーラン:[(一定容積の水中油型乳化物重量)−(一定容積の起泡後の起泡物重量)]÷(一定容積の起泡後の起泡物重量)×100
(3)保形性:造花した起泡物を15℃で24時間保存した場合の美しさを調べる。優れている順に、「A」、「B」、「C」の三段階にて評価をつけた。
(4)離水:造花した起泡物を15℃で24時間保存した場合の美しさを調べる。離水がない場合は「なし」、ある場合は「あり」の評価をつけた。
(5)風味・口溶け:起泡した水中油型乳化物の風味・口溶けを以下の様にそれぞれ5段階で評価した。
乳味良い5〜1悪い
口溶け良い5〜1悪い
(1)トリグリセリド組成;高速液体クロマトグラフ(カラム:ODS、溶離液:アセトン/アセトニトリル=80/20、液量:0.9ml/分、カラム温度:25℃、検出器:示差屈折形)で測定した。
(2)対称型、非対称型トリグリセリド組成:薄層クロマトグラフ(プレート:硝酸銀薄層プレート、展開溶媒:ヘキサン/トルエン/ジエチルエーテル=42/50/8、検出器:デンシトメータ。
脂肪酸の測定は以下のように行った。先ず脂肪酸の調製は「基準油脂分析法の2.4.1.2−1996」に従い実施した。得られた脂肪酸調製液はガスクロマトグラフ法で分析した。
パーム核油高融点画分8.00部(融点32.0℃)、パーム油中融点分別油(融点30.0℃)2.00部に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.30部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水80.85部に脱脂粉乳5.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.05部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し実施例1に基づく水中油型乳化物を得た。実施例1に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
パーム核油高融点画分10.00部(融点32.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.05部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水85.25部に脱脂粉乳0.80部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.10部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し実施例2に基づく水中油型乳化物を得た。実施例2に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
パーム核油高融点画分8.00部(融点32.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.05部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水58.05部に脱脂粉乳30.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.10部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し実施例3に基づく水中油型乳化物を得た。実施例3に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
パーム核油高融点画分13.00部(融点32.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.05部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水82.25部に脱脂粉乳0.80部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.10部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し実施例4に基づく水中油型乳化物を得た。実施例4に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
パーム核油高融点画分10.00部(融点32.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.05部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水81.05部に脱脂粉乳5.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.10部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し実施例5に基づく水中油型乳化物を得た。実施例5に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
パーム核油高融点画分10.00部(融点32.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.30部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水80.85部に脱脂粉乳5.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.05部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し実施例6に基づく水中油型乳化物を得た。実施例6に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
5℃に冷却してエージングした実施例6の水中油型乳化物70部と、同じく品温が5℃の油分45%生クリーム市販品A30部を混合したもの1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。結果を表2に示す。
パーム核油高融点画分4.50部(融点32.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.30部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水86.35部に脱脂粉乳5.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.05部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し比較例1に基づく水中油型乳化物を得た。比較例1に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
パーム核油低融点画分10.00部(融点23.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.30部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水80.85部に脱脂粉乳5.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.05部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し比較例2に基づく水中油型乳化物を得た。比較例2に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
エステル交換油10.00部(融点35.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.30部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水80.85部に脱脂粉乳5.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.05部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し比較例3に基づく水中油型乳化物を得た。比較例3に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
パーム核硬化油10.00部(融点34.0℃)に、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB4)0.05部、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル(HLB9)0.30部、大豆レシチン0.10部を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水80.85部に脱脂粉乳5.00部、澱粉3.00部、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステル(HLB12)0.05部、ポリオキシエチレンソルビタン飽和脂肪酸エステル(HLB15)0.10部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20部、キサンタンガム0.05部、ミルクフレーバー0.30部を添加混合溶解し水相とする。上記油脂と水相を60℃で30分間予備乳化タンクで高速攪拌し予備乳化を行った後、1MPaの均質化圧力で均質化して、プレート式熱交換機にて78℃まで予備加熱を行い、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)(直接蒸気吹き込み方式)によって、144℃まで加熱した。さらに殺菌保持チューブであるホールディングチューブにて144℃で4秒間保持し、蒸発冷却し78℃まで冷却した。その後、10MPaの均質化圧力で再均質化して、再びプレート冷却装置にて10℃に冷却し比較例4に基づく水中油型乳化物を得た。比較例4に基づく水中油型乳化物1kgに80gのグラニュー糖を加えて上記ホイップ方法にてホイップし、上記の方法に従い粘度、ボテテスト、ホイップタイム、オーバーラン、保形性、離水の測定を行った。またホイップしたクリームの風味評価を行った。
Claims (2)
- 油脂及び水を含む水中油型乳化物であって、パーム核油高融点画分(融点32.0℃)、又はパーム核油高融点画分(融点32.0℃)とパーム油中融点分別油(融点30.0℃)との混合物が5〜15重量%、無脂乳固形分を含む無脂固形分が1〜30重量%、解乳化剤の使用量をX重量%とし、安定乳化剤の使用量をY重量%とした場合、(X÷Y)の値が1.5以上、水中油型乳化物の起泡性がオーバーランで50〜200%である超低油分水中油型乳化物。
- 請求項1記載の超低油分水中油型乳化物に乳脂含有乳化物を混合してなる、乳脂を含む低油分水中油型乳化物。
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