JP6612373B2 - 陽極酸化皮膜形成処理剤及び陽極酸化皮膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材に陽極酸化皮膜を形成するための陽極酸化皮膜形成処理剤及び陽極酸化皮膜形成方法に関する。
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材の表面に、その断熱性や耐摩耗性を向上させること等を目的として、陽極酸化皮膜(アルマイト)を形成することが行われている。
陽極酸化皮膜の形成方法としては、電解液に基材と陰極を浸漬し、該基材を陽極とした電気分解を行うことが知られている。この電気分解によって、基材側で発生する酸素が、該基材の表面でアルミニウムと反応することで、酸化アルミニウムからなる陽極酸化皮膜が形成される。
この種の陽極酸化皮膜について、膜厚の不均一化を抑制しつつ成膜速度を高めるべく、例えば、特許文献1には、電解槽に設けた多数の電解液噴射口により、基材に向かって電解液を噴射しながら、陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化皮膜の形成方法が提案されている。
特開平11−236696号公報
しかしながら、上記の形成方法で陽極酸化皮膜の成膜速度を高めるためには、噴射機構等の大掛かりで複雑な設備が必要となってしまう。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡素な構成で、陽極酸化皮膜の成膜速度を高めることができる陽極酸化皮膜形成処理剤及び陽極酸化皮膜形成方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材に陽極酸化皮膜を形成するための陽極酸化皮膜形成処理剤であって、非イオン界面活性剤により電解液を増粘した粘性体からなることを特徴とする。
本発明者らの鋭意検討によれば、非イオン(ノニオン)界面活性剤を用いることにより、陽極酸化処理を行うための電解液を良好に増粘できることが分かった。例えば、増粘していない液体の電解液では、基材を陽極とする電気分解により該基材側で酸素を発生させても、この酸素は、液体の電解液が流動することに応じて基材から容易に離間してしまうため、陽極酸化皮膜を生じさせる反応に寄与しなくなることがある。
一方、粘性体からなる陽極酸化皮膜形成処理剤を基材に接触させて、上記の電気分解を行った場合、陽極酸化皮膜形成処理剤の流動を抑制できるため、基材側で発生した酸素が該基材の表面近傍に留まり易くなる。その結果、発生した酸素を、陽極酸化皮膜を生じさせる反応に積極的に寄与させて、該反応を促進すること、ひいては、陽極酸化皮膜の成膜速度を高めることができる。
従って、この陽極酸化皮膜形成処理剤によれば、例えば、噴射機構等の特殊な設備を用いることなく、非イオン界面活性剤により電解液を粘性体とする簡素な構成によって、陽極酸化皮膜の成膜速度を高めることができる。また、上記の通り、陽極及び負極間の電圧(電流密度)を高めなくても、成膜効率が上がり成膜速度を高めることができる分、陽極酸化皮膜の膜厚の不均一化を抑制しつつ、厚膜化を図り易くなる。
しかも、粘性体の陽極酸化皮膜形成処理剤は、容易に成形して、所望の形状を維持することができる。このため、例えば、陽極酸化皮膜形成処理剤を基材に載置したり、陽極酸化皮膜形成処理剤を基材に接触させた状態で支持したりすることにより、電解槽自体を用いることなく、陽極酸化皮膜を優れた成膜速度で形成することも可能である。つまり、この陽極酸化皮膜形成処理剤によれば、陽極酸化皮膜を形成するための設備を顕著に簡素化及び省スペース化することも可能になる。
上記の陽極酸化皮膜形成処理剤は、前記基材の前記陽極酸化皮膜を形成する皮膜形成部位を覆い、且つ前記基材の前記皮膜形成部位を除く非形成部位を露出させる形状であることが好ましい。上記の通り、粘性体の陽極酸化皮膜形成処理剤は、所望の形状に成形可能であるため、基材の皮膜形成部位に選択的に接触させることが可能な形状とすることができる。この場合、マスキング等の煩雑な工程を経ることなく、基材に対して部分的に陽極酸化皮膜を形成することが可能になる。
また、粘性体には、柔軟性を持たせることが可能であるため、例えば、皮膜形成部位が湾曲面や傾斜面等からなる場合であっても、該皮膜形成部位の形状に追従するように陽極酸化皮膜形成処理剤を変形させることができる。これによって、皮膜形成部位の全体に良好に陽極酸化皮膜形成処理剤を接触させることができるため、膜厚の不均一化が抑制され品質に優れた陽極酸化皮膜を形成することができる。
上記の陽極酸化皮膜形成処理剤は、常温での粘度が10000mPa・s以上であることが好ましい。この場合、陽極酸化皮膜形成処理剤を所望の形状に成形した状態で良好に維持して、皮膜形成部位に容易且つ高精度に接触させることが可能になる。
また、本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材に陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化皮膜形成方法であって、非イオン界面活性剤により電解液を増粘した粘性体からなる陽極酸化皮膜形成処理剤を前記基材に接触させる接触工程と、前記基材を陽極とし、前記陽極酸化皮膜形成処理剤に設けた陰極との間で通電を行う通電工程と、を有することを特徴とする。
この陽極酸化皮膜形成方法では、接触工程において、流動が抑制された粘性体の陽極酸化皮膜形成処理剤を基材に接触させ、通電工程において、基材を陽極とする電気分解を行う。これによって、基材側で発生した酸素を該基材の表面近傍に留め、陽極酸化皮膜を生じさせる反応を促進することができる。その結果、陽極酸化皮膜の成膜速度を高めることができる。
従って、この陽極酸化皮膜形成方法では、非イオン界面活性剤により増粘した電解液の粘性体からなる陽極酸化皮膜形成処理剤を用いる簡単な構成によって、膜厚の不均一化が生じることを抑制しつつ、陽極酸化皮膜の成膜速度を高めることができる。しかも、陽極酸化皮膜形成処理剤が粘性体からなるため、電解槽を用いることなく、陽極酸化皮膜を形成することも可能になる。この場合、陽極酸化皮膜を形成するための設備を顕著に簡素化及び省スペース化することができる。
上記の陽極酸化皮膜形成方法において、前記接触工程では、前記基材の前記陽極酸化皮膜を形成する皮膜形成部位を覆い、且つ前記基材の前記膜形成部位を除く非形成部位を露出させる形状とした前記陽極酸化皮膜形成処理剤を前記皮膜形成部位に接触させることが好ましい。この場合、マスキング等の煩雑な工程を経ることなく、基材に対して部分的に陽極酸化皮膜を形成することが可能になる。また、粘性体に柔軟性を持たせることで、例えば、湾曲面や傾斜面等からなる皮膜形成部位であっても、皮膜形成部位の全体に良好に陽極酸化皮膜形成処理剤を接触させて、膜厚の不均一化が抑制され品質に優れた陽極酸化皮膜を形成することができる。
上記の陽極酸化皮膜形成方法において、前記接触工程では、常温での粘度が10000mPa・s以上の前記陽極酸化皮膜形成処理剤を前記基材に接触させることが好ましい。この場合、陽極酸化皮膜形成処理剤を所望の形状に成形した状態で良好に維持することができるため、接触工程において、陽極酸化皮膜形成処理剤を皮膜形成部位に容易且つ高精度に接触させることが可能になる。
上記の陽極酸化皮膜形成方法において、前記接触工程では、−30℃〜0℃となるように冷却した前記陽極酸化皮膜形成処理剤を前記皮膜形成部位に接触させることが好ましい。この場合、予め陽極酸化皮膜形成処理剤が上記の範囲内の温度となるように冷却されているため、通電工程で生じたジュール熱等によって陽極酸化皮膜形成処理剤が昇温しても、該陽極酸化皮膜形成処理剤中に陽極酸化皮膜が溶解する溶解速度が成膜速度に対して大きくなることを抑制できる。
また、陽極酸化皮膜形成処理剤の粘度が低下することも抑制できるため、成形した陽極酸化皮膜形成処理剤の形状を良好に維持しつつ、通電工程を行うことができる。その結果、基材に所望の厚さの陽極酸化皮膜を高精度且つ高品質に形成することが可能になる。
上記の陽極酸化皮膜形成方法において、前記接触工程の前に、非イオン界面活性剤により水酸化ナトリウム水溶液を増粘した粘性体からなり、前記皮膜形成部位を覆い且つ前記非形成部位を露出させる形状の脱脂処理剤を前記皮膜形成部位に接触させて脱脂処理を行う脱脂工程をさらに有する。非イオン界面活性剤を用いることにより、水酸化ナトリウム水溶液も良好に増粘することができる。このため、増粘した水酸化ナトリウム水溶液の粘性体からなる脱脂処理剤を、皮膜形成部位に選択的に接触させることが可能な形状とすることができる。
従って、陽極酸化皮膜を形成する接触工程及び通電工程の前処理として、皮膜形成部位に脱脂処理を施す脱脂工程においても、マスキング等の煩雑な工程を省略することができる。また、粘性体に柔軟性を持たせることで、例えば、湾曲面や傾斜面等からなる皮膜形成部位であっても、該皮膜形成部位の形状に追従するように変形させた脱脂処理剤を接触させることができる。これによって、皮膜形成部位を良好に脱脂することができる。さらに、非形成部位に脱脂処理剤が接触することを容易に回避できるため、脱脂工程において、非形成部位が溶解して、その寸法が変化してしまうこと等を抑制できる。
上記の陽極酸化皮膜形成方法において、前記脱脂工程では、前記皮膜形成部位に前記脱脂処理剤を接触させた状態で振動を付与することが好ましい。この場合、皮膜形成部位の脱脂処理を一層効果的に行うことが可能になる。
本発明によれば、簡素な構成で、陽極酸化皮膜の成膜速度を高めることができる。
図1A〜図1Cは、本発明の実施形態に係る陽極酸化皮膜形成方法の接触工程及び通電工程を説明する説明図である。 図2A〜図2Cは、本発明の実施形態に係る陽極酸化皮膜形成方法の脱脂工程を説明する説明図である。 実施例A〜Jの各陽極酸化皮膜形成処理剤について、非イオン界面活性剤の種類と、電解液に対する非イオン界面活性剤の濃度と、粘度と、電解液と比較した流動性とを示す図表である。
以下、本発明に係る陽極酸化皮膜形成処理剤及び陽極酸化皮膜形成方法について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1A〜図1Cに示すように、本実施形態に係る陽極酸化皮膜形成処理剤10は、非イオン界面活性剤により電解液を増粘した増粘体からなり、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材12の皮膜形成部位12aに陽極酸化皮膜14を形成するために用いられる。
この陽極酸化皮膜形成処理剤10を適用することが可能な基材12は、特に限定されるものではないが、該基材12の好適な例としては、内燃機関の燃焼室を構成する部材であることが挙げられる。なお、内燃機関の構成は周知であるため、その図示及び詳細な説明は省略する。
例えば、基材12が、シリンダヘッドである場合、燃焼室に臨む底面を皮膜形成部位12aとし、その他の部位を、陽極酸化皮膜14を形成しない非形成部位12bとすることができる。また、シリンダヘッドの吸気ポートや排気ポートの内壁面を皮膜形成部位12aとしてもよい。この他にも、ピストンの天面やシリンダブロックのボア内面等、陽極酸化皮膜14を形成し断熱性を高めることで、内燃機関の冷却損失を低減することが可能な部位を皮膜形成部位12aとすることが好ましい。
本実施形態では、陽極酸化皮膜形成処理剤10は、皮膜形成部位12aを覆い、且つ非形成部位12bを露出させる形状に成形されている。
電解液は、通常の陽極酸化処理に使用されるものであれば、特に限定されるものではないが、硫酸水溶液や、シュウ酸水溶液等の酸性電解液であることが好ましい。また、陽極酸化皮膜14の成膜速度を高める観点からは、電解液が硫酸水溶液であることがより好ましい。この場合、硫酸水溶液の好適な濃度としては15重量%以下とすることが挙げられる。
非イオン界面活性剤は、電解液と混合することにより、該電解液を増粘(ゲル化)する機能を有する。この種の非イオン界面活性剤としては、例えば、株式会社ADEKA製の商品名「アデカノールGT−730」、「アデカノールGT−1306」、「アデカノールUH−752」等の市販品を用いることが可能である。
陽極酸化皮膜形成処理剤10における非イオン界面活性剤の濃度を調整することによって、陽極酸化皮膜形成処理剤10の粘度を調整することができる。陽極酸化皮膜形成処理剤10の粘度は、その使用形態に応じて適宜調整すればよい。上記の通り、陽極酸化皮膜形成処理剤10を、皮膜形成部位12aを覆い且つ非形成部位12bを露出させる形状とする場合には、該形状を維持し易くするべく、常温での粘度を10000mPa・s以上とすることが好ましい。なお、この粘度は、リオン株式会社製のB型粘度計「ビスコテスタVT−04F」(商品名)を用いて測定した値である。
また、上記の市販品を用いて、陽極酸化皮膜形成処理剤10の常温での粘度を10000mPa・s以上とする場合、陽極酸化皮膜形成処理剤10における非イオン界面活性剤の濃度を5〜40wt%とすればよい。
陽極酸化皮膜形成処理剤10は、基本的には上記のように構成される。以下、図2A〜図2Bを併せて参照しつつ、本実施形態に係る陽極酸化皮膜形成方法について、基材12の非形成部位12bを除く皮膜形成部位12aに陽極酸化皮膜14を部分的に形成する場合を例に挙げて説明する。
この陽極酸化皮膜形成方法は、皮膜形成部位12aに対して、陽極酸化皮膜14を形成することに先立ち、脱脂処理を行う脱脂工程を有する。図2Aに示すように、脱脂工程では、先ず、非イオン界面活性剤により水酸化ナトリウム水溶液を増粘した粘性体からなり、皮膜形成部位12aを覆い且つ非形成部位12bを露出させる形状の脱脂処理剤20を用意する。
水酸化ナトリウム水溶液の好適な濃度としては15重量%以下とすることが挙げられる。また、水酸化ナトリウム水溶液についても、上記の電解液と同様の非イオン界面活性剤を混合することにより粘性体とすることができる。この際、水酸化ナトリウム水溶液と非イオン界面活性剤とが略均一に混合された脱脂処理剤20を得るべく、例えば、加温した水酸化ナトリウム水溶液に非イオン界面活性剤を添加し撹拌することで、略均一となるまでこれらを混合した後、撹拌を継続しながら混合液を放冷して、水酸化ナトリウム水溶液を増粘させることが好ましい。
また、脱脂処理剤20を上記の形状とする場合、例えば、該形状に応じた型(不図示)内で水酸化ナトリウム水溶液を増粘してもよいし、増粘した後の水酸化ナトリウム水溶液を成形してもよい。なお、脱脂処理剤20についても、上記の形状を維持し易くするべく、常温での粘度を10000mPa・s以上とすることが好ましい。
脱脂処理として、電解脱脂を行う場合には、陰極又は陽極を構成する電極22を脱脂処理剤20に設ける。これら電極22の材料としては、通常の電解脱脂に用いられるものを適用することができる。電極22の一部を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した状態で、該水酸化ナトリウム水溶液を増粘することにより、脱脂処理剤20に電極22を設けることができる。これに代えて、増粘した後の水酸化ナトリウム水溶液に電極22を挿入することによっても、脱脂処理剤20に電極22を設けることができる。
次に、図2Bに示すように、例えば、皮膜形成部位12aに脱脂処理剤20を載置することにより、皮膜形成部位12aに脱脂処理剤20を接触させる。なお、不図示の支持材等を用いて、脱脂処理剤20を皮膜形成部位12aに接触させた状態で支持してもよい。この際、脱脂処理剤20が上記の形状であるため、基材12の非形成部位12bは露出する。この状態で、基材12と電極22との通電を行うことで、皮膜形成部位12aに脱脂処理が施される。本実施形態では、不図示の振動子を脱脂処理剤20又は基材12に接触させること等により、振動を付与しながら脱脂処理を行う。この振動は、モータや超音波振動装置(何れも不図示)等によって生じさせることができる。
上記の脱脂処理を終えた後、図2Cに示すように、脱脂処理剤20を皮膜形成部位12aから離間させ、回収容器24に回収する。これによって、表面が僅かに溶解されるとともに、油脂類やその他の付着物が除去された清浄な皮膜形成部位12aが得られる。
次に、図1Aに示すように、皮膜形成部位12aを覆い且つ非形成部位12bを露出させる形状の陽極酸化皮膜形成処理剤10を用意する。この陽極酸化皮膜形成処理剤10は、水酸化ナトリウム水溶液に代えて電解液を用いることを除いて、脱脂処理剤20と略同様に用意することができる。
すなわち、電解液と非イオン界面活性剤とが略均一に混合された陽極酸化皮膜形成処理剤10を得るべく、例えば、加温した電解液に非イオン界面活性剤を添加し撹拌することで、略均一となるまでこれらを混合した後、撹拌を継続しながら混合液を放冷して、電解液を増粘させることが好ましい。また、陽極酸化皮膜形成処理剤10を上記の形状とするべく、該形状に応じた型(不図示)内で電解液を増粘してもよいし、増粘した後の電解液を成形してもよい。
陽極酸化皮膜形成処理剤10には、陰極30が設けられる。陰極30としては、炭素や白金等の陽極酸化処理に用いられる一般的な材料からなるものを用いることができる。この陰極30も、上記の電極22を脱脂処理剤20に設ける場合と同様にして、陽極酸化皮膜形成処理剤10に設けることができる。すなわち、陰極30の一部を電解液に浸漬した状態で、該電解液を増粘するか、増粘した後の電解液に陰極30を挿入すればよい。
そして、上記のようにして用意した陽極酸化皮膜形成処理剤10を、−30℃〜0℃となるように冷却した後に、図1Bに示すように、皮膜形成部位12aに載置する。これによって、陽極酸化皮膜形成処理剤10を皮膜形成部位12aに接触させる接触工程を行う。なお、接触工程は、不図示の支持材等を用いて、陽極酸化皮膜形成処理剤10を皮膜形成部位12aに接触させた状態で支持することによって行ってもよい。この際、陽極酸化皮膜形成処理剤10が上記の形状であるため、基材12の非形成部位12bは露出する。この状態で、基材12を陽極とし、陰極30との間で通電を行う通電工程を行う。すなわち、通電工程では、基材12を陽極とする電気分解を行う。
これによって、皮膜形成部位12aの近傍では、陽極酸化皮膜形成処理剤10中の水(水酸化物イオン)が酸化されることにより酸素が発生する。この酸素が、皮膜形成部位12aのアルミニウム等と反応することにより、該皮膜形成部位12aの表面に陽極酸化皮膜(Al23皮膜)14が形成される。
通電工程における両極間の電圧(電解電圧)や、通電時間は、所望の厚さの陽極酸化皮膜14が得られるように、適宜適切に調節すればよい。電解電圧については、該電解電圧を大きくすると、陽極酸化皮膜14の成膜速度を高めることができる。一方で、発生するジュール熱が大きくなり、陽極酸化皮膜14の溶解が進行し易くなったり、陽極酸化皮膜14の膜厚の不均一化が生じ易くなったりする。従って、陽極酸化皮膜14の成膜速度を高めることと品質を向上させることとの両立が図れるように設定することが好ましい。具体的には、電解電圧は、1〜40V程度とすることが好ましく、より好ましくは1〜30V程度とすることである。
上記の通電工程を終えた後、図1Cに示すように、陽極酸化皮膜形成処理剤10を皮膜形成部位12aから離間させ、回収容器32に回収する。これによって、非形成部位12bを除く皮膜形成部位12aに陽極酸化皮膜14が形成された基材12が得られる。
上記の通り、本実施形態に係る陽極酸化皮膜形成処理剤10及び陽極酸化皮膜形成方法では、流動が抑制された粘性体からなる陽極酸化皮膜形成処理剤10を皮膜形成部位12aに接触させ、基材12を陽極とする電気分解を行う。これによって、皮膜形成部位12a側で発生した酸素を該皮膜形成部位12aの表面近傍に留め、陽極酸化皮膜14を生じさせる反応に積極的に寄与させて、該反応を促進すること、ひいては、陽極酸化皮膜14の成膜速度を高めることができる。
従って、この陽極酸化皮膜形成処理剤10及び陽極酸化皮膜形成方法によれば、特殊な設備を用いることなく、非イオン界面活性剤により電解液を粘性体とする簡単な構成によって、陽極酸化皮膜14の成膜速度を高めることができる。また、上記の通り、電解電圧(電流密度)を高めなくても、成膜効率が上がり成膜速度を高めることができる分、陽極酸化皮膜14の膜厚の不均一化を抑制しつつ、厚膜化を図り易くなる。
また、粘性体からなる陽極酸化皮膜形成処理剤10は、所望の形状に成形可能であり、上記の実施形態では、陽極酸化皮膜形成処理剤10を、皮膜形成部位12aを覆い、且つ非形成部位12bを露出させる形状とした。これによって、マスキング等の煩雑な工程を経ることなく、基材12に対して部分的に陽極酸化皮膜14を形成することが容易となる。
さらに、粘性体からなる陽極酸化皮膜形成処理剤10は、柔軟性を持たせることが可能であるため、例えば、皮膜形成部位12aが湾曲面や傾斜面等からなる場合であっても、該皮膜形成部位12aの形状に追従するように変形させることができる。これによって、皮膜形成部位12aの全体に良好に陽極酸化皮膜形成処理剤10を接触させることができるため、膜厚の不均一化が抑制され品質に優れた陽極酸化皮膜14を形成することができる。
しかも、陽極酸化皮膜形成処理剤10が粘性体からなることで、陽極酸化皮膜形成処理剤10を皮膜形成部位12aに載置したり、皮膜形成部位12aに接触させた状態で支持したりすることができる。つまり、電解槽(不図示)等を用いることなく、陽極酸化皮膜形成処理剤10を皮膜形成部位12aに接触させて、陽極酸化皮膜14を形成することができる。これによって、陽極酸化皮膜14を形成するための設備を顕著に簡素化及び省スペース化することも可能になる。
上記の通り、本実施形態では、接触工程において、−30℃〜0℃となるように冷却した陽極酸化皮膜形成処理剤10を皮膜形成部位12aに接触させることとした。このように、陽極酸化皮膜形成処理剤10を予め冷却することにより、通電工程で生じたジュール熱等によって陽極酸化皮膜形成処理剤10が昇温しても、該陽極酸化皮膜形成処理剤10中に陽極酸化皮膜14が溶解する溶解速度が成膜速度に対して大きくなることを抑制できる。
また、陽極酸化皮膜形成処理剤10が昇温しても、その粘度が低下することを抑制できるため、上記のように成形した陽極酸化皮膜形成処理剤10の形状を良好に維持しつつ通電工程を行うことができる。その結果、皮膜形成部位12aに所望の厚さの陽極酸化皮膜14を高精度且つ高品質に形成することが可能になる。
上記の通り、本実施形態では、接触工程の前に、非イオン界面活性剤により水酸化ナトリウム水溶液を増粘した粘性体からなり、皮膜形成部位12aを覆い且つ非形成部位12bを露出させる形状の脱脂処理剤20を皮膜形成部位12aに接触させて脱脂処理を行う脱脂工程を行った。非イオン界面活性剤を用いることにより、水酸化ナトリウム水溶液も良好に増粘することができる。このため、増粘した水酸化ナトリウム水溶液の粘性体からなる脱脂処理剤20を、皮膜形成部位12aに選択的に接触させることが可能な形状とすることができる。
従って、陽極酸化皮膜14を形成する接触工程及び通電工程の前処理として、皮膜形成部位12aに脱脂処理を施す脱脂工程においても、マスキング等の煩雑な工程を省略することができる。また、粘性体に柔軟性を持たせることで、例えば、湾曲面や傾斜面等からなる皮膜形成部位12aであっても、該皮膜形成部位12aの形状に追従するように変形させた脱脂処理剤20を接触させることができる。これによって、皮膜形成部位12aを良好に脱脂することができる。さらに、非形成部位12bに脱脂処理剤20が接触することを回避できるため、脱脂工程において、非形成部位12bが溶解して、その寸法が変化してしまうこと等を抑制できる。
上記の通り、脱脂工程では、皮膜形成部位12aに脱脂処理剤20を接触させた状態で振動を付与することとした。これによって、皮膜形成部位12aの脱脂処理を一層効果的に行うことが可能になる。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態に係る陽極酸化皮膜形成処理剤10及び陽極酸化皮膜形成方法では、陽極酸化皮膜形成処理剤10が上記の形状を維持できる粘度とし、皮膜形成部位12aに部分的に陽極酸化皮膜14を形成することとした。しかしながら、陽極酸化皮膜形成処理剤10を、基材12を浸漬可能な粘度とし、電解槽等の処理槽を用いて基材12の全体に又はマスキング等を行って部分的に陽極酸化皮膜14を形成することも可能である。
この場合も、陽極酸化皮膜形成処理剤10が液体の電解液に比して増粘されている分、陽極酸化皮膜14を生じさせる反応を促進して、電解電圧を高めることなく、陽極酸化皮膜14の成膜速度を高めることができる。従って、簡単な構成によって、膜厚の不均一化が生じることを抑制しつつ、陽極酸化皮膜14の成膜速度を高めること及び厚膜化を図ることができるとの作用効果が得られる。
上記の実施形態では、脱脂工程において、電解脱脂を行うこととしたが、特にこれには限定されず、脱脂処理剤20を用いて浸漬脱脂を行ってもよい。この場合、脱脂処理剤20に電極22を設けなくてもよい。また、脱脂工程は、振動を付与せずに行うことも可能である。
上記の実施形態では、粘性体からなる脱脂処理剤20を用いて、皮膜形成部位12aの脱脂処理を行うこととしたが、これに代えて、液体の水酸化ナトリウム水溶液を用いた一般的な脱脂処理を皮膜形成部位12aに施してもよい。また、水酸化ナトリウム水溶液以外のアルカリ系水溶液を用いてもよい。
[実施例1]
電解液として、15wt%の濃度の硫酸水溶液を用いた。非イオン界面活性剤として、上記の「アデカノールGT−730」、「アデカノールGT−1306」、「アデカノールUH−752」を用いた。これらの非イオン界面活性剤を、その種類ごとに、図3に示す濃度となるように電解液と混合して、実施例A〜Jの陽極酸化皮膜形成処理剤10を得た。これらの陽極酸化皮膜形成処理剤10の常温における粘度を測定した結果を図3に併せて示した。
なお、粘度の測定は、0.4〜1000mPa・sの低粘度範囲については、株式会社セコニック社製の回転振動式粘度計「ビスコメイトVM−10A−L」(商品名)を用いて行った。また、1000000〜40000000mPa・sの高粘度範囲については、上記の「ビスコテスタVT−04F」を用いて測定した。なお、これらの粘度計を用いた場合、実施例A、C、D、Gの陽極酸化皮膜形成処理剤10の粘度を測定することはできなかった。
図3に示す通り、実施例A〜Jの全ての陽極酸化皮膜形成処理剤10において、液体の電解液(15wt%の濃度の硫酸水溶液)よりも流動性が低下していることが確認された。つまり、上記の非イオン界面活性剤を用いることにより、電解液を良好に増粘できることが分かった。
また、上記の通り、皮膜形成部位12aを覆い且つ非形成部位12bを露出させる形状を維持し易くするべく、常温での粘度を10000mPa・s以上とする場合には、少なくとも実施例B、E、F、I、Jの陽極酸化皮膜形成処理剤10を好適に用いることができることが確認された。すなわち、「アデカノールGT−730」及び「アデカノールGT−1306」を10wt%以上、「アデカノールUH−752」を27wt%以上となるように、電解液に混合して得られる陽極酸化皮膜形成処理剤10を好適に用いることができる。
なお、上記の非イオン界面活性剤に代えて、寒天を上記の電解液に混合した場合、電解液の重量に対する寒天の重量が過剰となってしまい、常温での粘度を10000mPa・s以上とすることは困難であった。
[実施例2]
(1) 基材
純アルミニウム(A1050)製の厚さ2.0mmの板材から、40mm×100mmの寸法の試験片を切り出して基材12とした。この基材12の一方の面の一部を皮膜形成部位12aとし、残余を非形成部位12bとした。皮膜形成部位12aの面積は20mm×20mmとした。
(2) 陽極酸化皮膜形成処理剤
非イオン界面活性剤として、上記の「アデカノールGT−730」を用いた。また、電解液として、濃度が15wt%の硫酸水溶液を用いた。電解液に対し、非イオン界面活性剤を10wt%の濃度となるように混合することで、電解液を増粘させて陽極酸化皮膜形成処理剤10を作製した。
(3) 陽極酸化皮膜の形成
上記(2)の陽極酸化皮膜形成処理剤10に陰極30を設け、−5℃に冷却した後、該陽極酸化皮膜形成処理剤10を上記(1)の基材12の皮膜形成部位12aに接触させた。なお、陽極酸化皮膜形成処理剤10を冷却した後に陰極30を設けてもよい。次に、基材12を陽極として、陰極30との間で通電を行った。この際、電解電圧は、電流密度10A/dm2となるように調整した。
これによって、非形成部位12bを除く皮膜形成部位12aに陽極酸化皮膜14を形成した。この場合、厚さ30μmの陽極酸化皮膜14が得られるまでに要する時間(成膜時間)が11分であった。
[比較例]
比較のため、上記(2)の陽極酸化皮膜形成処理剤10に代えて、増粘していない液体の電解液(濃度が15wt%のシュウ酸水溶液)を用いた一般的な方法により、上記(1)の基材12の皮膜形成部位12aに陽極酸化皮膜を形成した。具体的には、基材12に対して、皮膜形成部位12aを露出させ、非形成部位12bを覆うようにマスキング材(不図示)を設けた。
この電解液を処理槽(不図示)に貯留し、基材12及び陰極30を浸漬した。そして、基材12を陽極として、陰極30との間で通電を行った。この際、電解電圧は、上記の(3)と同様に調整した。また、処理槽内ではチラー等を用いて電解液を冷却し、該電解液の温度を30℃以下に維持した。これによって、非形成部位12bを除く皮膜形成部位12aに陽極酸化皮膜を形成した。比較例では、厚さが30μmの陽極酸化皮膜が得られるまでに要する時間(成膜時間)が185分であった。
以上から、実施例2では、比較例に比して、陽極酸化皮膜14の成膜速度を94%高速化できることが分かった。従って、本実施形態に係る陽極酸化皮膜形成処理剤10を用いた陽極酸化皮膜形成方法によれば、増粘していない液体の電解液を用いた場合に比して、電解電圧を高めることなく、陽極酸化皮膜14の成膜速度を顕著に高めることができる。
10…陽極酸化皮膜形成処理剤 12…基材
12a…皮膜形成部位 12b…非形成部位
14…陽極酸化皮膜 20…脱脂処理剤
22…電極 24、32…回収容器
30…陰極

Claims (5)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる基材に陽極酸化皮膜を形成する陽極酸化皮膜形成方法であって、
    非イオン界面活性剤により電解液を増粘した粘性体からなる陽極酸化皮膜形成処理剤を前記基材に接触させる接触工程と、
    前記基材を陽極とし、前記陽極酸化皮膜形成処理剤に設けた陰極との間で通電を行う通電工程と、
    前記接触工程の前に、非イオン界面活性剤により水酸化ナトリウム水溶液を増粘した粘性体からなり、前記基材の前記陽極酸化皮膜を形成する皮膜形成部位を覆い且つ前記基材の前記皮膜形成部位を除く非形成部位を露出させる形状の脱脂処理剤を前記皮膜形成部位に接触させて脱脂処理を行う脱脂工程と、
    を有することを特徴とする陽極酸化皮膜形成方法。
  2. 請求項記載の陽極酸化皮膜形成方法において、
    前記接触工程では、前記皮膜形成部位を覆い、且つ前記非形成部位を露出させる形状とした前記陽極酸化皮膜形成処理剤を前記皮膜形成部位に接触させることを特徴とする陽極酸化皮膜形成方法。
  3. 請求項記載の陽極酸化皮膜形成方法において、
    前記接触工程では、常温での粘度が10000mPa・s以上の前記陽極酸化皮膜形成処理剤を前記基材に接触させることを特徴とする陽極酸化皮膜形成方法。
  4. 請求項又は記載の陽極酸化皮膜形成方法において、
    前記接触工程では、−30℃〜0℃となるように冷却した前記陽極酸化皮膜形成処理剤を前記皮膜形成部位に接触させることを特徴とする陽極酸化皮膜形成方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の陽極酸化皮膜形成方法において、
    前記脱脂工程では、前記皮膜形成部位に前記脱脂処理剤を接触させた状態で振動を付与することを特徴とする陽極酸化皮膜形成方法。
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