JP6611540B2 - 電子写真用部材、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

電子写真用部材、定着装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンターの如き電子写真方式の画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」と称す)における定着技術の分野において利用される電子写真用部材および定着装置に関するものである。
画像形成装置で得られるトナー画像は様々な記録材上に形成される。中でも記録材として最もよく使用される紙は、表面に紙の繊維による凹凸が存在し、その凹凸の上にトナー像が形成される。かかる紙上に形成された未定着のトナー粒子は電子写真用部材で押圧されつつ加熱されることで押し潰されて紙の表面に定着される。
電子写真用部材としては一般的に、シリコーンゴムを含む弾性層と、その上に形成される、フッ素ゴムをバインダーとして含有する表面層とからなる複層体が用いられている。フッ素ゴムをバインダーとして含有する表面層は柔軟であるため、紙上に存在する凹凸に対してよく追従し、表面の凹部に位置するトナー粒子ともよく接触して当該トナー粒子に押圧力を印加することができる。そのため、かかる電子写真用部材は高画質な定着画像を得ることができる。
このような電子写真用部材として、特許文献1に、フッ素ゴムを含む海相と架橋構造を有するシリコーン化合物からなる島相とを含む表面層を具備する電子写真用部材が記載されている。
一方で、電子写真用部材には表面層と弾性層との間に高い接着性が要求される。表面層と弾性層との接着が弱いと、電子写真用部材として使用しているうちに表面層が弾性層から剥がれて表面層に部分的に浮きが生じ、浮きあがった部分が破断することがある。したがって、表面層と弾性層の接着性を確保することが重要である。
そのため、表面層と弾性層との間に接着層を設けることが一般的に行われている。電子写真用部材の接着層としては、特許文献2に、シランカップリング剤とポリアルキレングリコールとの反応により形成されるオルガノポリシロキサン樹脂を含有する接着層が記載されている。
特開2011−158892号公報 特開2008−176293号公報
しかしながら、本発明者による検討の結果、特許文献2に係る接着層を、シリコーンゴムを含む弾性層と、フッ素ゴムをバインダーとして含む表面層とを有する電子写真用部材に採用した場合、十分な接着性を得ることができなかった。
そこで本発明の目的は、表面層と弾性層との間の接着性に優れた電子写真用部材を提供することにある。また、本発明の他の目的は、安定して高品位な画像が得られる定着装置および画像形成装置を提供することにある。
本発明によれば、基材と、該基材の上のシリコーンゴムを含む弾性層と、該弾性層の上の表面層とを有し、該表面層が少なくともフッ素ゴムをバインダーとして含む電子写真用部材であって、該表面層と該弾性層とが、ポリイミドシリコーンを含む接着層を介して接着されており、該接着層の弾性率が0.3MPa以上、110MPa以下であることを特徴とする電子写真用部材が提供される。
また、本発明によれば、定着部材および該定着部材に対向配置されている加圧部材を有する定着装置であって、該定着部材および該加圧部材から選択されるいずれか一方、または両方が、上記の電子写真用部材であることを特徴とする定着装置が提供される。
さらにまた、本発明によれば、上記定着装置を具備することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、表面層と弾性層との間の接着性が優れた電子写真用部材を得ることができる。
また、本発明によれば、安定して高品位な画像を得ることができる定着装置および画像形成装置を提供することができる。
(a)ベルト形状を有する電子写真用部材の一例の概略断面構成図である。(b)ローラ形状を有する電子写真用部材の一例の概略断面構成図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置の一例の概略断面構成図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例の概略断面構成図である。 接着力の測定方法の説明図である。 実施例1に係る接着層のIR分析結果である。 実施例2に係る接着層のIR分析結果である。 実施例7に係る接着層のIR分析結果である。 比較例1に係る接着層のIR分析結果である。 比較例2に係る接着層のIR分析結果である。
本発明者は、上記課題を解決すべく検討した結果、接着層にポリイミドシリコーンを含有させるとともに、接着層の弾性率を所定の数値範囲とすることによって、弾性層および表面層との接着性を確保することができることを見出した。すなわち、本発明者は、ポリイミドシリコーンを含む接着層の弾性率が両者の接着性に影響を及ぼすことを新たに見出した。そして、ポリイミドシリコーンを含む接着層の弾性率を、0.3MPa以上、110MPa以下、すなわち従来の接着層と比較して低い弾性率とすることで、両者の接着性が良好になることを見出した。
かかる接着層が表面層と弾性層間の接着性に優れる理由を、本発明者は次のように考えている。特許文献2に記載されているオルガノポリシロキサン樹脂からなる接着層は、その弾性率が表面層および弾性層の弾性率と大きく離れている。具体的には、一般的なシリコーンゴムを含む弾性層の弾性率が1MPa以下、フッ素ゴムをバインダーとして含む表面層の弾性率が10MPa以下であるのに対し、オルガノポリシロキサン樹脂からなる接着層は、例えば、600MPa程度である(後述する比較例2参照)。この場合、電子写真用部材に外力がかかったときに生じる、表面層および弾性層の変形と比較して、接着層の変形量が相対的小さくなるため、表面層と接着層との界面および接着層と弾性層との界面に応力が生じやすいと考えられる。その結果、それらの界面において各層間のはく離が起こりやすくなる。これに対し、本発明の一実施形態に係る接着層の弾性率は、0.3MPa以上、110MPa以下であり、従来の接着層と比較して低く、より表面層や弾性層の弾性率に近いものである。そのため、電子写真用部材に外力がかかったときに、電子写真用部材の各層が同程度に変形し、表面層と接着層との界面および接着層と弾性層の界面に応力が集中しにくいと推測される。その結果、本発明の一実施形態に係る電子写真用部材では各層間のはく離が起こりにくく良好な接着性が得られる。
〔電子写真用部材〕
本発明の一実施形態に係る電子写真用部材は、ベルト形状またはローラ形状を有する。
図1(a)は、ベルト形状を有する電子写真用部材の一例の概略断面構成図、図1(b)は、ローラ形状を有する電子写真用部材の一例の概略断面構成図である。図1に示す電子写真用部材は、いずれも、基材4上にシリコーンゴムを含む弾性層3を有し、該弾性層3上に表面層1を有するものであって、表面層1と弾性層3とがポリイミドシリコーンを含む接着層2を介して接着されている。電子写真用部材の層構成はこれに限られるものではなく、基材4上に他の中間層を含むような5層以上の構成であってもよい。
〔接着層〕
接着層2はポリイミドシリコーンを含み、弾性率が0.3MPa以上、110MPa以下である。接着層2の弾性率が0.3MPa以上であると、接着層2は十分に高い強度を有する。また、接着層2の弾性率が110MPa以下であると、接着層2の弾性率が表面層1および弾性層3の弾性率と十分に近くなり、電子写真用部材において良好な接着性を得ることができる。より良好な接着性を得るためには、接着層2の弾性率が3MPa以上、4MPa以下であることが好ましい。
ポリイミドシリコーンは、ポリイミド構造とジメチルシロキサン構造を分子内に有するものが好ましい。
ポリイミドシリコーンの弾性率は、シリコーン化率を上げることにより低くすることができる。シリコーン化率は、4以上、20以下、特には、9以上、11以下であることが好ましい。ポリイミドシリコーンのシリコーン化率は、XPS分析により得られる窒素の元素存在割合に対するケイ素の元素存在割合の比(Si/N)で求めることができる。
接着層2は、熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液(以下「接着層用の塗工液」と称すことがある)を弾性層3上にコーティングし、乾燥させた後、後述する表面層形成用の塗料を塗布し、これらを熱硬化させることで形成することができる。
熱硬化前のポリイミドシリコーンは、公知の技術を用いて製造することができる(特許4590443号参照)。
かかる熱硬化前のポリイミドシリコーンとしては、下記式(1)〜(3)で表されるいずれかのユニットと、下記式(4)〜(6)で表されるいずれかのユニットとを有するポリイミドシリコーンが挙げられる。
式(4)〜(6)中、a〜fはそれぞれ、1以上100以下の整数である。
また、熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液は市販されている。具体例を以下に挙げる。「SMP−4001」、「SMP−5005−PGMEA」(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)。
接着層2の厚みは、特に限定されるものではないが、0.1μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
〔弾性層〕
弾性層3はシリコーンゴムを含む。弾性層3は、特には、付加反応型液状シリコーンゴムの硬化物であることが好ましい。
弾性層3の弾性率は、0.3以上、1MPa以下であることが好ましい。弾性層3の弾性率が1MPa以下であると、電子写真用部材の表面硬度が十分に低いため、電子写真用部材の紙表面の凹凸への追従性が良好である。弾性層3の弾性率が0.3MPa以上であると、電子写真用部材の強度が十分に高くなる。
弾性層3の厚さは、電子写真用部材の表面硬度への寄与、およびニップ幅確保の観点から、適宜設計することが可能である。電子写真用部材がベルト形状を有する場合、弾性層3の厚さは、100μm以上、500μm以下、特には、200μm以上、400μm以下であることが好ましい。電子写真用部材がローラ形状を有する場合、弾性層3の厚さは、300μm以上、10mm以下、特には、1mm以上5mm以下であることが好ましい。
〔表面層〕
表面層1は、フッ素ゴムをバインダーとして含むものである。フッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの二元共重合体、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンの三元共重合体、エーテル基を有するビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの三元共重合体を挙げることができる。これらの中でも、フッ素ゴムとしては、エーテル基を有するフッ素ゴムであることが好ましい。
フッ素ゴムを含む表面層1は、これらのフッ素ゴムの前駆体ポリマーを公知の方法により架橋助剤を用いて架橋させることによって形成することができる。フッ素ゴムの前駆体ポリマーは、ラジカル反応部位として分子内にヨウ素または臭素を2つ以上有するものが好ましい。また、架橋助剤としてはアリル基を有するものが好ましい。架橋反応は、前駆体ポリマー中のヨウ素原子または臭素原子の引き抜き反応と架橋助剤中のアリル基へのラジカル反応により行われると考えられる。かかる架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートを挙げることができ、特に、トリアリルイソシアヌレートが好ましく用いられる。架橋助剤の配合量は、特に限定されるものではないが、フッ素ゴム前駆体ポリマー100質量部に対して、2質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
フッ素ゴムのフッ素濃度は65質量%以上であることが好ましい。このようにフッ素濃度の高いフッ素ゴムの架橋物を表面層1に含有させることにより、表面層1に対してより良好なトナーの離型性を与え得る。ここでいうフッ素含有率とは、前駆体ポリマー中のフッ素原子の含有量(質量%)である。フッ素含有率は、酸素を圧入したボンベ中で前駆体ポリマーの試料を燃焼させ、試料中のフッ素を吸収液(1質量%水酸化ナトリウム水溶液)に捕集後、イオンクロマトグラフでフッ素を定量することにより求めることができる。試料の燃焼には、株式会社吉田製作所製のボンベ式塩素分試験機「型式1009」を用いることができる。
かかるフッ素ゴムの前駆体ポリマーは、公知の方法で合成することができる。また、このようなフッ素ゴムの前駆体ポリマーは市販されている。具体例を以下に挙げる。
「ダイエルG−801」(フッ素含有率=66質量%)、「ダイエルG−902」(フッ素含有率=71質量%)、「ダイエルLT−252」(フッ素含有率=65質量%)、「ダイエルLT−302」(フッ素含有率=65質量%)(以上、いずれも商品名、ダイキン工業(株)製)。
「バイトンGBL200S」(フッ素含有率=67.7質量%)、「バイトンGBL600S」(フッ素含有率=67.7質量%)、「バイトンGF200S」(フッ素含有率=70.2質量%)、「バイトンGF600S」(フッ素含有率=70.2質量%)、「バイトンGLT200S」(フッ素含有率=64質量%)、「バイトンGLT600S」(フッ素含有率=64質量%)、「バイトンGFLT200S」(フッ素含有率=67質量%)、「バイトンGFLT600S」(フッ素含有率=67質量%)(以上、いずれも商品名、デュポン(株)製)。
フッ素ゴムをバインダーとして含む表面層1の弾性率は、その材料の性質上、通常10MPa以下である。表面層1の弾性率は、そのフッ素ゴムの種類にもよるが、好ましくは、1MPa以上、10MPa以下、さらに好ましくは、3MPa以上、4MPa以下である。
表面層1は、好ましくは、上記したフッ素ゴムを含むマトリックス(海相)と、シリコーン化合物を含むドメイン(島相)とを有するものである。
シリコーン化合物は、親水基であるポリオキシアルキレン構造と疎水基であるジメチルポリシロキサン構造とを有するシリコーン系界面活性剤(ポリシロキサン系界面活性剤)であることが、トナー離型性の観点から好ましい。
シリコーン系界面活性剤は、ジメチルポリシロキサンを例とすると、下記の3種類の構造に分類することができる;
(i)下記式(7)で表されるようなジメチルポリシロキサン骨格の側鎖にポリオキシアルキレンが結合した構造からなる側鎖変性型
(ii)下記式(8)で表されるようなジメチルポリシロキサン骨格の末端にポリオキシアルキレンが結合した構造からなる末端変性型
(iii)下記式(9)で表されるようなジメチルポリシロキサンとポリオキシアルキレンが交互に繰り返し結合した構造からなる共重合型。
式(7)〜(9)中、m、n、l、jおよびkはそれぞれ、1以上の整数、p〜wは、それぞれ1以上の整数であり、R、およびR´はそれぞれ、水素原子または炭化水素基である。
これらの中でも、上記(iii)の共重合型のシリコーン系界面活性剤が、フッ素ゴムに対する分散性が最も優れているため好ましい。
シリコーン系界面活性剤は、さらに分子鎖両末端に炭素−炭素不飽和結合を有するものが好ましい。ドメインにおける架橋は、シリコーン系界面活性剤の不飽和結合の部位と、架橋助剤の不飽和結合の部位での反応、およびジメチルポリシロキサンのメチル基同士の反応等により行われると考えられる。また、マトリックスであるフッ素ゴムとドメインであるシリコーン系界面活性剤の界面においてラジカル反応による架橋が行われていてもよい。
シリコーン系界面活性剤の25℃における粘度は、100mm/s以上25000mm/s以下、特には、3000mm/s以上5000mm/s以下であることが好ましい。
シリコーン系界面活性剤のHLB値は、1以上10以下、特には1以上5以下であることが好ましい。HLB値はグリフィン法により求めることができる。グリフィン法によるHLB値は、界面活性剤中の親水性基の含有量(質量%)から下記計算式(A)により求められ、界面活性剤の親水性や親油性の程度を示すものである。
HLB値=20×(親水基の質量%)・・・(A)
このようなシリコーン系界面活性剤としては、東レ・ダウコーニング社製の「FZ−2203」(粘度4500mm/s、HLB値1)、「FZ−2207」(粘度3500mm/s、HLB値3)、「FZ−2208」(粘度20000mm/s、HLB値7)および「FZ−2154」(粘度110mm/s、HLB値8)が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤の含有量は、フッ素ゴム100質量部に対して、20質量部以上、60質量部以下であることが好ましい。
このような表面層1は、上記エーテル結合を有するフッ素ゴムと、上記シリコーン系界面活性剤とを含む溶液を塗布し、その塗膜を硬化させることによって形成することができる。
表面層1のドメインの直径としては、1μm以上20μm以下であることが好ましい。ドメインの直径の測定は電子顕微鏡観察によって行う。表面層1の断面を走査電子顕微鏡により4000倍に拡大して撮影して得られる画像(縦24μm×横30μm)において、無作為に20ヵ所のドメインを選択し、そのドメインの長径を測定する。測定された値のうち、最も大きい側及び最も小さい側の3つずつの値を除いた14の測定値の算術平均値をもって長径とする。また、当該画像内のドメインの数が、19個以下の場合は、全てのドメインを測定対象とする。なお、装置の分解能を考慮し、長径が0.3μm以上のドメインを測定対象とする。
表面層1はその他の成分としてイオン液体を含有していてもよい。イオン液体としては、Cl、Br、CFSO 、CSO 、(CFSOおよび(CFSO)(CSO)Nからなる群から選択されるいずれかのアニオンを有するイオン液体が好ましい。これらのアニオンは表面粘着性の低いフッ素ゴムを製造するのに重要な役割を果たすものであり、Cl、Br、CFSO 、CSO 、(CFSOおよび(CFSO)(CSO)Nからなる群から選択されるいずれかのアニオンの作用により、架橋後のフッ素ゴムの表面の粘着性が低くなることを本出願人は見出している。作用のメカニズムは明らかにはなっていないが、アニオンの電気陰性度が高いことにより、フッ素ゴム前駆体ポリマーの架橋点が少し増え、ゴム表面の粘着性が低減すると考えている。フッ素ゴム前駆体ポリマーの架橋点が増えるメカニズムとしては、アニオンの電気陰性度の高いものは、H受容性があり、フッ素ゴムが架橋する際に、ポリマー鎖からの脱HFを促進し、ポリマー鎖に生じた不飽和結合の部分で架橋が進行することが考えられる。これに対して、例えばシリコーンポリマーと、これらのアニオンを有するイオン液体との混合物を架橋せしめてシリコーンゴムを製造しても、シリコーンゴムの表面の粘着性を低くする効果は認められない。
尚、イオン液体とは、常温(25℃)でも液体状態で存在する塩をいう。通常、NaClなどで代表される無機塩は、800℃以上程度の高温において液体状態になる。これはイオンサイズが小さく、イオン間の相互作用が非常に強いためと考えられている。これに対して特定の有機イオンは室温付近のような低温でも液体状態になる。一般的には100℃以下で液体状態のものがイオン液体と呼ばれていることが多い。特定の有機イオンは、イオンサイズが大きく、イオン間の相互作用が無機イオンよりも弱いため低温で液体状態になると考えられている。
イオン液体の一般的な特徴としては、蒸気圧が低く、不揮発性、不燃性で耐熱性が高く、電子写真用部材のような高温で使用される用途に比較的適していると考えられる。
イオン液体の具体例としては、イミダゾリウム塩、ピロリジニウム塩、ピリジニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩などを挙げることができ、カチオンの種類によって以下のように大別できる。カチオンが窒素を含む環式化合物からなるイミダゾリウム塩、ピロリジニウム塩、ピリジニウム塩。カチオンが脂肪族からなるアンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩。
イオン液体は、カチオンが窒素を含む環式化合物からなるイミダゾリウム塩、ピロリジニウム塩、ピリジニウム塩が好ましい。これらは、カチオンが脂肪族からなるものよりも耐熱性が高いと考えられるからである。
イオン液体の配合量は、特に限定されるものではないが、フッ素ゴム100質量部に対して、0.001mol(モル)以上0.03mol(モル)以下であることが好ましい。
表面層1の厚さは、10μm以上、100μm以下であることが好ましい。
〔電子写真用部材の製造方法〕
電子写真用部材は、例えば次のように製造することができる。
まず、基材4上に弾性層3を形成する。弾性層3の形成方法としては、シリコーンゴムの原料組成物をリングコート法、ブレードコート法のような手段によって基材4上に均一に塗布した後、加熱硬化させる方法が挙げられる。また、シリコーンゴムの原料組成物を成形型に注入し加熱硬化する方法、押出成形後に加熱硬化する方法、射出成型後に加熱硬化する方法を用いることができる。
次に、弾性層3上に、上記した接着層用の塗工液をコーティングし、乾燥させる。接着層用の塗工液のコーティングの方法としては、スプレーコーティング、スリットコーティング、ブレードコーティング、ロールコーティング、ディップコーティングのような公知の方法を用いることができる。塗工液の乾燥は、必要に応じて加熱して行ってもよい。なお、接着層用の塗工液のコーティングに先立って、弾性層3の表面に紫外線を照射してもよい。
次に、表面層形成用の塗料を接着層用の塗工液の乾燥膜上に塗布し、乾燥させる。表面層形成用の塗料は、上記したフッ素ゴムの前駆体ポリマー、必要に応じて前記シリコーン系界面活性剤、必要に応じて前記架橋助剤としてのトリアリルイソシアヌレート、および、必要に応じて前記イオン液体を、溶剤に溶解した塗料である。溶剤としては、溶解性の観点からケトン系溶剤が好ましい。
そして、このように作製した積層体に対し、電子線照射または加熱によって一次架橋を行い、さらに、加熱によって二次架橋を行うことによって、ポリイミドシリコーンの硬化およびフッ素ゴム前駆体ポリマーの架橋を行う。一次架橋時および二次架橋時の加熱は、通常の雰囲気下で行っても、不活性ガス中で行ってもよい。なお、一次架橋を加熱により行う場合は、表面層形成用塗料に過酸化ベンゾイルのような過酸化物を添加して行う。このようにして、接着層2および弾性層3を形成することができる。
一次架橋を電子線照射によって行う場合、加速電圧50kV以上150kV以下、照射電流1mA以上20mA以下の条件で行うことができる。また、一次架橋を加熱によって行う場合、加熱は、温度100℃以上200℃以下で、30秒〜1時間の条件で行うことができる。二次架橋は、温度150℃以上250℃以下のオーブンで、10分以上24時間以下で加熱して行うことができる。ポリイミドシリコーンの架橋度が高くなるほど接着層2の弾性率が高くなるため、一次架橋および二次架橋の諸条件は、上記範囲内で適宜調整することが好ましい。
〔定着装置〕
本発明の一実施形態に係る定着装置は、定着部材および該電子写真用部材に対向配置されている加圧部材を有する定着装置であって、該定着部材および該加圧部材から選択されるいずれか一方、または両方が前述した電子写真用部材であるものである。定着部材および加圧部材は、ローラ形状またはベルト形状のいずれの形態を有するものであってもよい。
図2は、本発明の一実施形態に係る定着装置の一例の概略断面構成図である。定着装置114には、定着部材としての定着ローラ5および加圧部材としての加圧ベルト6が配置されている。本例では、この定着ローラ5に上記した電子写真用部材が用いられる。
定着ローラ5は内部に配置されているハロゲンヒーター7により加熱される。加圧ベルト6は入り口ローラ8、分離ローラ9、ステアリングローラ10により張架されている。分離ローラ9は加圧ベルト6を定着ローラ5に圧接している。ステアリングローラ10は移動可能となっていて、加圧ベルト6の寄りを修正している。また、入り口ローラ8と分離ローラ9の間には加圧パッド11が配置されている。加圧パッド11は加圧ベルト6を定着ローラ5に圧接している。
定着ローラ5は図示していない駆動源により、矢印方向に所定の周速度で回転し、加圧ベルト6もそれに合わせて矢印方向に回転する。定着ローラ5の表面温度(定着温度)は、定着ローラ5の表面温度をサーミスタ12により測定された温度をもとに、ハロゲンヒーター7への出力が制御されることにより設定温度に保たれている。定着温度は特に限定されないが、通常、130℃以上、220℃以下である。
そして、紙のような記録材上に形成されたトナー画像は、定着ローラ5と加圧ベルト6の間に挟持、搬送され、ハロゲンヒーター7からの熱と、定着ローラ5と加圧ベルト6との圧力により定着される。定着ローラ5の表面に付着した紙填料やトナー成分の汚れは、金属製の回収ローラ13の表面に移動し、クリーニングウェブ15によって拭き取られる。クリーニングウェブ15はウェブローラ14により回収ローラ13に押し付けられている。
〔画像形成装置〕
図3は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例として、上記した定着装置114を、記録材上の未定着トナー像を加熱処理して定着する定着装置として搭載した画像形成装置100の概略断面構成図である。この画像形成装置100は電子写真方式を用いたカラープリンタである。
画像形成装置100は、パーソナルコンピュータ、イメージリーダー等の外部ホスト装置200から画像形成装置側の制御回路部(制御手段)101に入力する電気的画像信号に基づいて、シート状の記録材Pにカラー画像形成を行う。制御回路部101はCPU(演算部)、ROM(記憶手段)などを含み、ホスト装置200や画像形成装置100の操作部(不図示)との間で各種の電気的な情報の授受を行う。また、制御回路部101は画像形成装置100の画像形成動作を所定の制御プログラムや参照テーブルに従って統括的に制御する。
Y、C、M、Kは、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナー画像を形成する4つの画像形成部であり、画像形成装置100内において下からY、C、M、Kの順に配列されている。各画像形成部Y、C、MおよびKは、それぞれ、像担持体としての電子写真感光体ドラム51と、この電子写真感光体ドラム51に作用するプロセス手段としての、帯電装置52、現像装置53、クリーニング装置54等を有している。イエローの画像形成部Yの現像装置53には現像剤としてイエロートナーが、シアンの画像形成部Cの現像装置53には現像剤としてシアントナーが収容されている。マゼンタの画像形成部Mの現像装置53には現像剤としてマゼンタトナーが、ブラックの画像形成部Kの現像装置53には現像剤としてブラックトナーがそれぞれ収容されている。電子写真感光体ドラム51に露光を行うことにより静電潜像を形成する光学系55が上記4色の画像形成部Y、C、M、Kに対応して設けられている。光学系としては、レーザー走査露光光学系を用いている。
各画像形成部Y、C、M、Kにおいて、帯電装置52により一様に帯電された電子写真感光体ドラム51に対して光学系55より画像データに基づいた走査露光がなされる。これにより、電子写真感光体ドラム51表面に走査露光画像パターンに対応した静電潜像が形成される。それらの静電潜像が現像装置53によりトナー画像として現像される。即ち、例えば、イエローの画像形成部Yの電子写真感光体ドラム51にはフルカラー画像のイエロー成分像に対応したイエロートナー画像が形成される。
各画像形成部Y、C、M、Kの電子写真感光体ドラム51上に形成された上記のトナー画像は各電子写真感光体ドラム51の回転と同期して、略等速で回転する中間転写体56上へ所定の位置合わせ状態で順に重畳されて一次転写される。これにより中間転写体56上に未定着のフルカラートナー画像が合成形成される。本実施形態においては、中間転写体56として、エンドレスの中間転写ベルトを用いており、該中間転写ベルト56は、駆動ローラ57、二次転写ローラ対向ローラ58、テンションローラ59の3本のローラに巻きかけて張架してあり、駆動ローラ57によって駆動される。
各画像形成部Y、C、M、Kの電子写真感光体ドラム51上から中間転写ベルト56上へのトナー画像の一次転写手段としては、一次転写ローラ60を用いている。一次転写ローラ60に対して不図示のバイアス電源よりトナーと逆極性の一次転写バイアスを印加する。これにより、各画像形成部Y、C、M、Kの電子写真感光体ドラム51上から中間転写ベルト56に対してトナー画像が一次転写される。
各画像形成部Y、C、M、Kにおいて電子写真感光体ドラム51上から中間転写ベルト56へトナー画像が一次転写された後、電子写真感光体ドラム51上に残留したトナーはクリーニング装置54により除去される。
上記工程を中間転写ベルト56の回転に同調して、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に対して行い、中間転写ベルト56上に、各色の一次転写トナー画像を順次重ねて形成していく。なお、単色のみの画像形成(単色モード)時には、上記工程は、目的の色についてのみ行われる。
一方、記録材カセット61内の記録材Pが給送ローラ62により所定のタイミングで一枚分離され給送される。そして、その記録材Pがレジストローラ対63により所定のタイミングで、二次転写ローラ対向ローラ58に巻きかけられている中間転写ベルト56部分と二次転写ローラ64との圧接部である転写ニップ部に搬送される。中間転写ベルト56上に形成された一次転写トナー画像は、二次転写ローラ64に不図示のバイアス電源より印加されるトナーと逆極性のバイアスにより、記録材P上に一括転写される(二次転写)。
二次転写後に中間転写ベルト56上に残留した二次転写残トナーは中間転写ベルトクリーニング装置65により除去される。記録材P上に二次転写された未定着のトナー画像は、定着装置114により記録材P上に定着され、フルカラープリントとして排紙パス66を通って排紙トレイ67に送り出される。
以下に、実施例により本発明の詳細を説明する。尚、実施例に先立って、各種評価方法を説明する。
(実施例1)
〔定着ローラの作製〕
内面を離型剤(ダイキン工業(株)製ダイフリーME−313の水希釈液)であらかじめ処理した内径80mmの円筒状の金型内の中央部に、接着剤を塗布した外径77mmのアルミニウム製の中空円筒状の芯金を配置し、その外周に付加反応型の液状シリコーンゴムを注入して、温度130℃で1時間加熱した。その後に脱型して、温度200℃で4時間二次架橋し、厚み1.5mmの、シリコーンゴムを含む弾性層を芯金の外周部に形成した。
次に、この弾性層付きローラを周方向に回転させながら、弾性層の表面から10mmの距離に設置した紫外線ランプを用いて、大気中で弾性層の表面に紫外線を照射した。紫外線ランプには、低圧水銀紫外線ランプ(商品名:GLQ500US/11、ハリソン東芝ライティング株式会社製)を用いた。紫外線の照射は、185nmの波長の積算光量が150mJ/cmになるようにして行った。
次に、この紫外線処理した弾性層付きローラを周方向に回転させながら、弾性層の周面上に、熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液(商品名:SMP−4001、信越化学工業株式会社製)を、乾燥後の膜厚が3〜4μmとなるようにスプレーコーティングした。その後、このローラを100℃において加熱乾燥させた。
一方、表1に示す3種類の表面層形成用の塗料の材料をメチルエチルケトン186g中に溶解し、表面層形成用の塗料No.1を調製した。尚、表1中の各材料の商品名等を表2に示す。
次いで、ローラを周方向に回転させながら、接着層用の塗工液の乾燥塗膜上に、塗料No.1を、乾燥後の膜厚が50μmとなるようにスプレーコーティングした。次いで、このローラを300rpmで回転させながら、酸素濃度10ppmの雰囲気下で、塗膜の表面に対して、加速電圧150kV、照射電流15mA、ワーク搬送スピード0.5m/minで電子線を照射した。電子線照射装置としては、岩崎電気(株)製の装置を用いた。その後、温度180℃のオーブン中で24時間加熱して二次架橋させて接着層および表面層を形成し、実施例1に係る定着ローラを作製した。
得られた定着ローラの表面層を切り出し、その断面を走査電子顕微鏡(商品名:JSM−2000、日本電子社製)にて加速電圧15kV、倍率4000倍で観察したところ、マトリックス−ドメイン構造が確認された。また、EDS(商品名:JED−2000、日本電子社製)にて加速電圧5〜15kV、倍率4000倍の条件で、ドメインおよびマトリックスの位置を指定して元素分析を行った。その結果、ドメイン中にSi原子が、マトリックス中にF原子が、それぞれ多く確認されたため、ドメインがシリコーン系界面活性剤であり、マトリックスがフッ素ゴムであることを確認できた。
〔接着力の測定〕
接着力の測定は、日本工業規格(JIS) K 6854−1:1999で規定される90°はく離接着強さ試験に準じて行った。
接着力の測定方法を、図4を用いて説明する。
まず、作製した定着ローラの両端を、図中R方向に回転自在のベアリング軸受(不図示)で外側から挟み込み保持した。
次に、表面層の表面に幅1cmのポリイミドテープを定着ローラの周方向に沿って貼り付けた。そして、貼り付けたポリイミドテープの定着ローラの周方向と略平行な辺に沿って、離型層の表面から弾性層表面に到達するように剃刀を用いて定着ローラに切り込みを入れた。また、ポリイミドテープの一端Hにおいても同様に切り込みを入れた。このときの切り込みの深さの目安は100μm〜1mm、切り込みの周方向の長さの目安は剥がし端Hから50〜90mmである。
次に、ポリイミドテープの一端Hにおいて、表面層と弾性層との界面部分から剃刀を用いて表面層を強制的に剥がし、該剥がし端H´を、定着ローラの上部に設置したデジタルフォースゲージ(日本電産シンポ株式会社製、型番:FGX−5)(不図示)に挟み込んだ。そして、定着ローラの回転軸の真上から垂直方向Fに一定の速度(5cm/min)で引き上げ、引き剥がした距離が1cm以上7cm以下の間の平均荷重(gf)を測定した。評価結果を表3に示す。
なお、この際、引き剥がした距離が少なくとも70mmに達するまでの間は、引き剥がす方向Fが、剥がし端H´の根元における定着ローラの本体の接線方向に対して90°を維持することが重要である。90°を維持する具体的な方法としては以下である。まず、剥がし端H´をフォースゲージで挟み込む際に、剥がした表面部が90°となるように挟み込む。次に、定着ローラの回転軸の真上から垂直方向Fに一定の移動速度(5cn/min)にて引っ張ると同時に、定着ローラの接線における移動速度が垂直方向Fの移動速度と等しくなるように、定着ローラを図中R方向に回転させればよい。
また、作製した定着ローラを200℃のオーブンで7日間加熱した後、同様に接着力を測定した。これは、定着ローラを画像形成装置に搭載した場合を想定した加速劣化試験である。評価結果を同様に表3に示す。
なお、後述する実施例5〜10および比較例1〜2については高温放置後の接着力については評価していない。
〔接着層の弾性率の測定〕
まず、接着層評価用のサンプルを作製した。外径80mmのアルミニウム製の中空円筒状の芯金の外周面にSUS製の箔を巻き付け、そのさらに外周面に、熱硬化前のシリコーン化率の高いポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液(商品名:SMP−4001、信越化学工業株式会社製)を、乾燥後の膜厚が3〜4μmとなるようにスプレーコ−ティングし、該塗工液の塗膜を形成した、その後、この塗膜を100℃において加熱乾燥させた。次いで、この塗膜の表面に厚み50μmのポリイミドシートを貼り付けた。次いで、ローラを300rpmで回転させながら、酸素濃度10ppmの窒素雰囲気下で、ポリイミドシートの表面に対して、加速電圧150kV、照射電流15mA、ワーク搬送スピード0.5m/minで電子線を照射して(電子線照射装置:岩崎電気(株)製)、塗膜中のポリイミドシリコーンを一次架橋させた。次いで、温度180℃のオーブン中で24時間加熱して二次架橋させて接着層を形成した。その後、表面のポリイミドシートを剥がすことで、SUS製箔上に接着層が形成された接着層評価用のサンプルを作製した。ポリイミドシートを貼り付けて電子線照射しているのは、表面層の密度とほぼ同じ密度(約1.4g/cm)であるポリイミドを表面層のかわりとして接着層上に貼り付けることで、接着層上に表面層がある場合と電子線照射条件を略同一にするためである。
そして、ナノインデンター(MTSシステムズ社製、Nano Indenter G200型)で、接着層評価用のサンプルの表面の10箇所において押し込み深さ100〜200nmのHardnessを測定し、その平均値を接着層の弾性率(MPa)とした。測定は、バーコビッチ型圧子を使用し、DCMヘッドによる連続剛性測定法(Continuous Stiffness Measurement(CSM)モード)によって以下の測定条件で行った。
<測定条件>
測定温度 室温
Surface Approach Velocity(測定点の表面近傍における圧子のアプローチスピード) 10nm/s
Depth Limit(最大押し込み深さ) 2000nm
Strain Rate Target(歪速度一定の定数) 0.05 1/s
Harmonic Displacement Target(変位振幅の目標値) 1nm
Frequency Target(振動周波数) 75Hz
Surface Approach Distance(圧子が高速でアプローチするサンプル表面までの距離) 1000nm
Poisson Ratio(ポアソン比) 0.25。
評価結果を表3に示す。
〔接着層中のポリイミドシリコーンのシリコーン化率の算出〕
接着層評価用のサンプルを、XPS(ULVAC PHI社製、Quantum2000、測定エリアφ:100μm、励起条件:25W×15kV、検出器角度:45°)にて分析した。検出された各元素の存在割合(atomic%)を求め、イミド結合に基づく窒素の元素存在割合に対するシリコーンに基づくケイ素の元素存在割合の比(Si/N)を算出し、シリコーン化率とした。評価結果を表3に示す。
〔表面層の弾性率の測定〕
作製した定着ローラの表面の10か所において、接着層の弾性率の測定と同様にHardnessを測定し、その平均値を表面層の弾性率(MPa)とした。評価結果を表3に示す。
〔弾性層の弾性率の測定〕
作製した定着ローラの長手方向中央において、定着ローラの表面の縦横10〜30mm四方、定着ローラの厚さ方向全厚さのサンプルを切り出した。このサンプルの表面から表面層と接着層とを除去し、弾性層の表面を露出させた。表面層と接着層の除去には、ラッピングフィルムでの研磨、イオンミリング法やミクロトーム法のような手法を単独でまたは組み合わせて用いることができる。このサンプルの表面の10か所において、接着層の弾性率の測定と同様にHardnessを測定し、その平均値を弾性層の弾性率(MPa)とした。弾性層の弾性率は0.35MPaであった。
(実施例2)
熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液を別の塗工液(商品名:SMP−5005−PGMEA、信越化学工業株式会社製)にしたこと以外は実施例1と同様にして定着ローラおよび接着層評価用サンプルを作製した。これらについて実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
(実施例3)
表面層形成用塗料の材料を表1に示す4種類の材料に変更したこと以外は、塗料No.1と同様にして塗料No.2を調製した。表面層形成用塗料として塗料No.2を用いたこと以外は実施例1と同様にして定着ローラを作製し、評価に供した。評価結果を表3に示す。
(実施例4)
熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液を別の塗工液(商品名:SMP−5005−PGMEA、信越化学工業株式会社製)にしたこと以外は実施例3と同様にして定着ローラを作製し、評価に供した。
(実施例5)
表面層形成用塗料の材料を表1に示す2種類の材料に変更したこと以外は、塗料No.1と同様にして塗料No.3を調製した。表面層形成用塗料として塗料No.3を用いたこと以外は実施例1と同様にして定着ローラを作製し、評価に供した。評価結果を表3に示す。
(実施例6)
熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液を別の塗工液(商品名:SMP−5005−PGMEA、信越化学工業株式会社製)にしたこと以外は実施例5と同様にして定着ローラを作製し、評価に供した。評価結果を表3に示す。
(実施例7)
〔定着ローラの作製〕
表面層形成用塗料の材料を表1に示す4種類の材料に変更したこと以外は、塗料No.1と同様にして塗料No.4を調製した。
次に、実施例1と同様に接着層用の塗工液の乾燥塗膜が形成されたローラを作製した。このローラに対し、ローラ自体を周方向に回転させながら、接着層用の塗工液の乾燥塗膜上に、塗料No.4を、乾燥後の膜厚が50μmとなるようにスプレーコーティングした。次いで、このローラを、酸素濃度10ppmの窒素雰囲気下で、150℃で1時間加熱した(一次架橋)。その後、温度180℃のオーブン中で24時間加熱して(二次架橋)接着層および表面層を形成し、実施例7に係る定着ローラを作製した。この定着ローラの表面層の接着力と弾性率について実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
〔接着層評価用のサンプルの作製〕
外径80mmのアルミニウム製の中空円筒状の芯金の外周面にSUS製の箔を巻き付け、そのさらに外周面に、熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液(商品名:SMP−5005−PGMEA、信越化学工業株式会社製)を、乾燥後の膜厚が3〜4μmとなるようにスプレーコ−ティングし、該塗工液の塗膜を形成した。その後、個の塗膜を100℃において加熱乾燥させた。次いで、乾燥後のローラを酸素濃度10ppmの窒素雰囲気下で、150℃で1時間加熱して、塗膜中のポリイミドシリコーンを一次架橋させた。次いで、温度180℃のオーブン中で24時間加熱して二次架橋を行って接着層を形成し、SUS製箔上に接着層が形成された接着層評価用サンプルを作製した。この接着層評価用サンプルについて実施例1と同様に弾性率およびシリコーン化率を測定した。評価結果を表3に示す。
(実施例8)
熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液を別の塗工液(商品名:SMP−5005−PGMEA、信越化学工業株式会社製)にしたこと以外は実施例7と同様にして定着ローラおよび接着層評価用サンプルを作製した。これらについて実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
(実施例9)
表面層形成用塗料の材料を表1に示す4種類の材料に変更したこと以外は、塗料No.1と同様にして塗料No.5を作製した。表面層形成用塗料として塗料No.5を用いたこと以外は実施例1と同様にして定着ローラを作製し、評価に供した。評価結果を表3に示す。
(実施例10)
熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液を別の塗工液(商品名:SMP−5005−PGMEA、信越化学工業株式会社製)にしたこと以外は実施例9と同様にして定着ローラを作製し、評価に供した。評価結果を表3に示す。
(比較例1)
熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液を、熱硬化前のポリイミドシリコーンとしてシリコーン化率の低いものが溶解された塗工液(商品名:SMP−2003−PGMEA、信越化学工業株式会社製)にしたこと以外は実施例1と同様にして定着ローラおよび接着層評価用サンプルを得た。これらについて実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
(比較例2)
熱硬化前のポリイミドシリコーンが溶剤に溶解された塗工液の替わりに、シランカップリング剤が主成分である塗工液(商品名:MEGUM W3295、ROHM AND HAAS社製)を使用したこと以外は実施例1と同様にして定着ローラおよび接着層評価用サンプルを得た。これらについて実施例1と同様に評価した。評価結果を表3に示す。
(実施例11)
実施例1、2、7および比較例1、2に係る接着層評価用サンプルについては、さらに、以下のIR分析およびXPS分析、ならびにSEM観察およびEDS分析を行った。
〔IR分析およびXPS分析〕
接着層評価用のサンプルのATR測定(全反射吸光度測定)を、分解能4cm−1、積算回数4回の条件で行った。測定装置としては、株式会社パーキンエルマージャパン製のPerkin Elmer Frontier FTIR分光光度計を用いた。
また、XPSにて、測定条件として、測定エリアφ:100μm、励起条件:25W×15kV、検出器角度:45°の条件にて各接着層を分析し、炭素原子の化学結合状態を調べた。測定装置としては、ULVAC PHI社製のQuantum2000を用いた。
〔IR分析およびXPS分析結果〕
実施例1に係る接着層のIR分析結果を図5に、実施例2に係る接着層のIR分析結果を図6に、実施例7に係る接着層のIR分析結果を図7に、比較例1に係る接着層のIR分析結果を図8に、比較例2に係る接着層のIR分析結果を図9にそれぞれ示した。
実施例1、2、7および比較例1に係る接着層においては、ポリイミド構造に基づくピークとジメチルシロキサン構造に基づくピークとが認められた。具体的には、ポリイミド構造については、2970cm−1付近に芳香族C−H伸縮振動に基づくピーク、1780cm−1と1720cm−1付近にC=O伸縮振動に基づくピーク、1500cm−1付近に芳香族C−C伸縮振動に基づくピーク、1390cm−1付近に芳香族環−N<伸縮振動に基づくピーク、1220cm−1付近にC−O伸縮振動に基づくピーク、720cm−1付近に芳香族環−N<変角振動に基づくピークが認められた。ジメチルシロキサン構造については、2890cm−1付近にCH伸縮振動に基づくピーク、1250cm−1付近にSi−C伸縮振動に基づくピーク、1100〜1000cm−1付近にSi−O−Si伸縮振動に基づくピーク、790cm−1付近にSi−C伸縮振動に基づくピークが認められた。
他方、比較例2に係る接着層においては、ポリイミド構造に基づくピークは認められず、シランカップリング剤が硬化したシリコーン樹脂に基づくピークが認められた。具体的には1100〜1000cm−1付近にSi−O−Si伸縮振動に基づくピークが認められた。
また、XPSの分析結果から、実施例1、2、7および比較例1に係る接着層については、炭素原子の1s軌道に関して、結合エネルギー287.5eV付近にポリイミド構造のC=Oに基づくと考えられるピークが認められた。
他方、比較例2に係る接着層についてはポリイミド構造のC=Oに基づくと考えられるピークが認められなかった。
以上、接着層のIR分析とXPS分析結果から、実施例1、2、7と比較例1の接着層には、ポリイミド構造とジメチルシロキサン構造が存在することが確認できた。
〔SEM観察およびEDS分析〕
表面層サンプルの分散状態を走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製JSM−5600LV、高真空モード、加速電圧:15kV、測定倍率:1000倍)を用いて観察した。また、エネルギー分散形X線分析装置(日本電子(株)製JED−2200、ミニカップ形EDS検出器)でケイ素の元素マッピングを行うことによりも調べた。
〔SEM観察およびEDS分析結果〕
また実施例1〜10と比較例1の接着層のSEM観察結果では、接着層に相分離構造がみられず、EDS分析結果からケイ素の偏在も認められなかった。そのため、ポリイミドシリコーンにおいて、ポリイミド構造とジメチルシロキサン構造は別分子として存在しているのではなく、同一分子内に存在していると考えられる。
なお、上記実施例においては、接着層の弾性率の測定、シリコーン化率の算出、XPS分析、SEM観察およびEDS分析を、別途作製した接着層評価用サンプルを用いて行っているが、作製した定着ローラから以下のように接着層だけを適切に取り出したサンプルを作製して上記分析を行うことも可能である。
まず、定着ローラの長手方向中央において作製した定着ローラの長手方向中央において、定着ローラの表面の縦横10〜30mm四方、定着ローラの厚さ方向全厚さのサンプルを切り出す。切り出したこのサンプルの表面層と弾性層の大半を、実体顕微鏡で確認しながらラッピングフィルムで予備研磨することによって除去する。このとき、表面層および弾性層ともに数μm程度残すとよい。次に、このサンプルにおいて、表面層および弾性層の残りの部分を、各々、イオンミリング法やミクロトーム法の手法で除去する。こうして得られた接着層のみからなるサンプルをSUS板に張りつけて、上述の通りに評価をすることができる。
また、IR分析についても、定着ローラから切り出したサンプルを用いてナノIRにより行うことができる。
1 表面層
2 接着層
3 弾性層
4 基材
5 定着ローラ
6 加圧ベルト

Claims (11)

  1. 基材と、
    該基材の上の、シリコーンゴムを含む弾性層と、
    該弾性層の上の表面層と、を有し、
    該表面層が少なくともフッ素ゴムをバインダーとして含む電子写真用部材であって、
    該表面層と該弾性層とが、ポリイミドシリコーンを含む接着層を介して接着されており、
    該接着層の弾性率が0.3MPa以上、110MPa以下であることを特徴とする電子写真用部材。
  2. 前記表面層の弾性率が10MPa以下である請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記弾性層の弾性率が0.3以上、1MPa以下である請求項1または2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記ポリイミドシリコーンが、ポリイミド構造とジメチルシロキサン構造を分子内に有するものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  5. 前記ポリイミドシリコーンのシリコーン化率が4以上、20以下である請求項4に記載の電子写真用部材。
  6. 前記接着層の弾性率が3MPa以上、4MPa以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  7. 前記表面層が、前記フッ素ゴムを含むマトリックスと、シリコーン系界面活性剤を含むドメインとを有する請求項6に記載の電子写真用部材。
  8. 前記シリコーン系界面活性剤が、ジメチルポリシロキサン構造とポリオキシアルキレン構造とを有する請求項7に記載の電子写真用部材。
  9. 前記表面層が、前記弾性層の表面上に形成した、フッ素ゴムの前駆体ポリマーを含む表面層形成用の塗料の塗膜を硬化させてなるものである請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  10. 定着部材および該定着部材に対向配置されている加圧部材を有する定着装置であって、該定着部材および該加圧部材から選択されるいずれか一方、または両方が、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子写真用部材であることを特徴とする定着装置。
  11. 記録材に未定着のトナー画像を形成する画像形成部と、該トナー画像を定着する定着装置とを有する画像形成装置であって、該定着装置が請求項10に記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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