JP6610117B2 - 接続構造体、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

接続構造体、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、接続構造体、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェット記録装置に関し、詳しくは、貫通孔やチャネルへの接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集を防止できる接続構造体、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェットヘッドとして、せん断モード型のインクジェットヘッドがある。このインクジェットヘッドのヘッドチップは、複数並設されるチャネルを区画する隔壁が圧電素子によって形成された駆動壁を有し、その駆動壁の表面に駆動電極が形成されている。そして、駆動壁を挟んでいる一対の駆動電極に所定の電圧が印加されると、駆動壁がせん断変形してチャネルの容積を変化させ、その際に発生する圧力を利用して、チャネル内のインクをノズルから吐出させる。
せん断モード型のインクジェットヘッドのヘッドチップとして、いわゆるハーモニカ型のヘッドチップが知られている。このヘッドチップは六面体形状を呈しており、チャネルがヘッドチップの前面と後面とに亘ってストレート状に貫通する貫通孔として形成されている。このため、駆動壁表面の駆動電極はチャネル内に存在し、外部に露出していない。そこで、チャネルの開口部を介して駆動電極と導通する接続電極を、該開口部と同一の面に形成し、駆動電極への電圧印加の容易化を図る工夫が採られている。
従来、このヘッドチップの接続電極が形成された面に対し、接続電極に対応する配線電極が形成された配線基板を、導電性粒子を含有させた接着剤を用いて接着することにより、接続電極と配線電極との電気的接続を行うようにしたインクジェットヘッドが知られている(特許文献1)。
特開2014−128941号公報 特開2015−57769号公報:導電性粒子の外表層に絶縁物質を担持させる技術。
ハーモニカ型のヘッドチップに配線基板を接着する際、しばしばチャネル内への接着剤の流れ込みが問題となる。すなわち、接着時の加圧によってヘッドチップと配線基板との間を流動した接着剤がチャネル内に流れ込むことにより、チャネルを閉塞させるおそれがある。
また、ヘッドチップに接着される配線基板には、チャネルに対応する貫通孔が形成されており、この貫通孔にも接着剤が流れ込むことにより、該貫通孔を閉塞させるおそれもある。
特に接着剤が熱硬化型接着剤である場合、加熱による一時的な粘度の低下によって流動が活発となり、チャネルや貫通孔への接着剤の流れ込みが起こり易くなる。
さらに、接着剤が流動すると、接着剤中の導電性粒子が凝集し易くなる問題もある。隣接する電極間に導電性粒子の凝集が発生すると、ショートを引き起こすおそれがある。
このような接着剤の流れ込みは、高粘度ポリマーを用いた接着剤を使用することによってある程度抑制できる。しかし、高粘度の接着剤は、加圧接着時の流動性が悪く、接着剤が接着面全域に行き亘りにくい。このため、単に高粘度ポリマーを用いた接着剤を使用するだけでは、接着不良を招くおそれがあり、生産性が低下する問題がある。
さらに、ヘッドチップと配線基板との間の接着剤は、ヘッドチップの各チャネルに供給されるインクと接触することによって膨潤する場合がある。特にインクが水系インクである場合、接着剤の膨潤は顕著となる。接着剤が膨潤すると、ヘッドチップと配線基板との距離が大きくなる。これにより、導電性粒子が接続電極と配線電極とに接触しない場合が発生し、その結果、電気的接続状態が不良となり、インクジェットヘッドの耐久性(電気的接続の耐久性)が低下する。
このような問題は、一対の基板の接着面にそれぞれ電極を有し、少なくとも何れか一方の基板に、接着剤の流れ込みを避けなくてはならないような貫通孔を有する基板同士を接着することにより、各基板上の電極同士が導電性粒子によって電気的接続される接続構造体に同様に見られる問題である。
そこで、本発明の課題は、接着剤の流れ込みを避けなくてはならないような貫通孔を有する基板同士を接着しても、貫通孔への接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集を防止できる接続構造体を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、チャネルを有するヘッドチップの表面に配線基板を接着しても、チャネルへの接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集を防止できるインクジェットヘッドを提供することを課題とする。
さらに、本発明の他の課題は、チャネルを有するヘッドチップの表面に配線基板を接着する際に、チャネルへの接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集を防止できるインクジェットヘッドの製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明の他の課題は、チャネルへの接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集の恐れがないインクジェットヘッドを備え、高品質な画像記録を行うことができるインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明のさらに他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
少なくとも一方の面に第1の電極が形成された第1の基板と、少なくとも一方の面に第2の電極が形成された第2の基板との接着面の一方又は両方に、少なくとも一つの貫通孔を有し、
前記第1の基板と前記第2の基板とが、接着剤層を介して接着されることにより、前記第1の電極と前記第2の電極とが電気的に接続されており、
前記接着剤層は、表面に複数の突起を有する導電性粒子が、該導電性粒子よりも粒子径が小さいフィラー粒子の介在により分散されてなる接着剤によって形成されており、
前記フィラー粒子のピーク粒径は、前記導電性粒子の前記突起の高さよりも小さいことを特徴とする接続構造体。
2.
前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、0.5%〜20%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.01%〜10%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とする前記1記載の接続構造体。
3.
前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、2%〜8%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.5%〜3%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とする前記1記載の接続構造体。
4.
前記フィラー粒子は、絶縁体であることを特徴とする前記1、2又は3記載の接続構造体。
5.
前記フィラー粒子は、シリカ、アルミナ及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記4記載の接続構造体。
6.
前記フィラー粒子は、カーボンブラックであることを特徴とする前記1、2又は3記載の接続構造体。
7.
前記導電性粒子の粒子径は、前記貫通孔の開口径よりも小さいことを特徴とする前記1〜の何れかに記載の接続構造体。
8.
前記導電性粒子は、有機コアの表面に、前記突起が形成された金属膜からなるシェルを有するコアシェル粒子であることを特徴とする前記1〜の何れかに記載の接続構造体。
9.
前記導電性粒子は、前記有機コアのヤング率よりも前記シェルのヤング率の方が高いことを特徴とする前記記載の接続構造体。
10.
前記導電性粒子の前記シェルは、Auからなる最表層の下に、Auよりもヤング率の高い金属からなる下層を有し、該下層が前記突起を形成していることを特徴とする前記又は記載の接続構造体。
11.
前記第1の電極と前記第2の電極の少なくとも一方は、電極表面に酸化被膜を有していることを特徴とする前記1〜10の何れかに記載の接続構造体。
12.
前記導電性粒子の前記突起の高さは、前記酸化被膜の膜厚よりも大きいことを特徴とする前記11記載の接続構造体。
13.
前記接着剤は、熱硬化型接着剤であることを特徴とする前記1〜12の何れかに記載の接続構造体。
14.
前記貫通孔は、前記第1の基板と前記第2の基板の対応する位置にそれぞれ設けられていると共に、前記第1の基板と前記第2の基板とが接着されることにより、前記第1の基板の前記貫通孔と前記第2の基板の前記貫通孔とが連通していることを特徴とする前記1〜13の何れかに記載の接続構造体。
15.
前記第1の基板と前記第2の基板の接着面同士が平行に配置されていることを特徴とする前記1〜14の何れかに記載の接続構造体。
16.
チャネルが貫通形成されると共に、前記チャネルの開口部を介して、該チャネル内に設けられた駆動電極に電気的に接続される接続電極が形成されたヘッドチップと、インク流路孔が貫通形成されると共に前記接続電極に対応する配線電極が形成された配線基板とが、接着剤層を介して接着されることにより、前記接続電極と前記配線電極とが電気的に接続されており、
前記接着剤層は表面に複数の突起を有する導電性粒子が、該導電性粒子よりも粒子径が小さいフィラー粒子の介在により分散されてなる接着剤によって形成されており、
前記フィラー粒子のピーク粒径は、前記導電性粒子の前記突起の高さよりも小さいことを特徴とするインクジェットヘッド。
17.
前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、0.5%〜20%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.01%〜10%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とする前記16記載のインクジェットヘッド。
18.
前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、2%〜8%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.5%〜3%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とする前記16記載のインクジェットヘッド。
19.
前記フィラー粒子は、絶縁体であることを特徴とする前記16、17又は18記載のインクジェットヘッド。
20.
前記フィラー粒子はシリカ、アルミナ及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記19記載のインクジェットヘッド。
21.
前記フィラー粒子は、カーボンブラックであることを特徴とする前記16、17又は18記載のインクジェットヘッド。
22.
前記導電性粒子の粒子径は、前記チャネル及び前記インク流路孔の開口径よりも小さいことを特徴とする前記1621の何れかに記載のインクジェットヘッド。
23.
前記導電性粒子は、有機コアの表面に、前記突起が形成された金属膜からなるシェルを有するコアシェル粒子であることを特徴とする前記1622の何れかに記載のインクジェットヘッド。
24.
前記導電性粒子は、前記有機コアのヤング率よりも前記シェルのヤング率の方が高いことを特徴とする前記23記載のインクジェットヘッド。
25.
前記導電性粒子の前記シェルは、Auからなる最表層の下に、Auよりもヤング率の高い金属からなる下層を有し、該下層が前記突起を形成していることを特徴とする前記23又は24記載のインクジェットヘッド。
26.
前記接続電極と前記配線電極の少なくとも一方は、電極表面に酸化被膜を有していることを特徴とする前記1625の何れかに記載のインクジェットヘッド。
27.
前記導電性粒子の前記突起の高さは、前記酸化被膜の膜厚よりも大きいことを特徴とする前記26記載のインクジェットヘッド。
28.
前記接着剤は、熱硬化型接着剤であることを特徴とする前記1627の何れかに記載のインクジェットヘッド。
29.
前記ヘッドチップと前記配線基板の接着面同士が平行に配置されていることを特徴とする前記1628の何れかに記載のインクジェットヘッド。
30.
チャネルが貫通形成されると共に、前記チャネルの開口部を介して、該チャネル内に設けられた駆動電極に電気的に接続される接続電極が形成されたヘッドチップと、インク流路孔が貫通形成されると共に前記接続電極に対応する配線電極が形成された配線基板とを、接着剤を介して接着し、
次いで、前記接着剤を硬化させ、前記接続電極と前記配線電極とを電気的に接続する際に、
接着に用いる前記接着剤として、表面に複数の突起を有する導電性粒子が、該導電性粒子よりも粒子径が小さいフィラー粒子の介在により分散されてなり、前記フィラー粒子のピーク粒径が、前記導電性粒子の前記突起の高さよりも小さい接着剤を用いることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
31.
前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、0.5%〜20%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.01%〜10%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とする前記30記載のインクジェットヘッドの製造方法。
32.
前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、2%〜8%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.5%〜3%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とする前記30記載のインクジェットヘッドの製造方法。
33.
前記フィラー粒子は、絶縁体であることを特徴とする前記30、31又は32記載のインクジェットヘッドの製造方法。
34.
前記フィラー粒子は、シリカ、アルミナ及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記33記載のインクジェットヘッドの製造方法。
35.
前記フィラー粒子は、カーボンブラックであることを特徴とする前記30、31又は32記載のインクジェットヘッドの製造方法。
36.
前記導電性粒子の粒子径は、前記チャネル及び前記インク流路孔の開口径よりも小さいことを特徴とする前記3035の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
37.
前記導電性粒子は、有機コアの表面に、前記突起が形成された金属膜からなるシェルを有するコアシェル粒子であることを特徴とする前記3036の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
38.
前記導電性粒子は、前記有機コアのヤング率よりも前記シェルのヤング率の方が高いことを特徴とする前記37記載のインクジェットヘッドの製造方法。
39.
前記導電性粒子の前記シェルは、Auからなる最表層の下に、Auよりもヤング率の高い金属からなる下層を有し、該下層が前記突起を形成していることを特徴とする前記37又は38記載のインクジェットヘッドの製造方法。
40.
前記接続電極と前記配線電極の少なくとも一方は、電極表面に酸化被膜を有していることを特徴とする前記3039の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
41.
前記導電性粒子の前記突起の高さは、前記酸化被膜の膜厚よりも大きいことを特徴とする前記40記載のインクジェットヘッドの製造方法。
42.
前記接着剤は、熱硬化型接着剤であることを特徴とする前記3041の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
43.
前記ヘッドチップと前記配線基板の接着面同士が平行に配置されていることを特徴とする前記28〜42の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
44.
前記1629の何れかに記載のインクジェットヘッドを備え、
前記インクジェットヘッドの前記配線電極及び前記接続電極を介して前記駆動電極に電圧を印加することにより、前記チャネル内のインクをノズルから吐出させ、記録媒体上に画像を記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明によれば、接着剤の流れ込みを避けなくてはならないような貫通孔を有する基板同士を接着しても、貫通孔への接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集を防止でき、両基板の電極同士の確実な電気的接続を長期に亘って維持できる接続構造体を提供することができる。
また、本発明によれば、チャネルを有するヘッドチップの表面に配線基板を接着しても、チャネルへの接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集を防止でき、ヘッドチップと配線基板の各電極同士の確実な電気的接続を長期に亘って維持できるインクジェットヘッドを提供することができる。
さらに、本発明によれば、チャネルを有するヘッドチップの表面に配線基板を接着する際に、チャネルへの接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集を防止でき、ヘッドチップと配線基板の各電極同士の確実な電気的接続を長期に亘って維持できるインクジェットヘッドの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、チャネルへの接着剤の流れ込みと導電性粒子の凝集がなく、ヘッドチップと配線基板の各電極同士の確実な電気的接続が長期に亘って維持されたインクジェットヘッドを備え、高品質な画像記録を行うことができるインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置の概略構成図 インクジェットヘッドの一例を示す分解斜視図 図2に示すインクジェットヘッドのヘッドチップの部分背面図 ヘッドチップと配線基板との接合状態を示す図 図4の(v)−(v)線に沿う断面図 導電性粒子を一部切欠して示す概念図 導電性粒子を含有する接着剤層によって接続電極と配線電極とが電気的に接続された状態を示す断面図 導電性粒子の粒子径に対する粒子数の分布を示すグラフ インクジェットヘッドの製造方法の一例を示す配線基板の表面を示す平面図 ヘッドチップと配線基板とを一対の加圧板で挟持した状態を示す断面図
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
(インクジェット記録装置)
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を示す概略構成図である。
インクジェット記録装置100において、記録媒体Pは、搬送機構101の搬送ローラー対101aに挟持され、さらに、搬送モーター101cによって回転駆動される搬送ローラー101bにより図示Y方向(副走査方向)に搬送されるようになっている。
搬送ローラー101bと搬送ローラー対101aの間には、インクジェットヘッド10が設けられている。インクジェットヘッド10は、ノズル面側が記録媒体Pの記録面PSと対向するようにキャリッジ102に搭載され、フレキシブルケーブル103を介して、図示しない制御装置に電気的に接続されている。キャリッジ102は、図示しない駆動手段によって、記録媒体Pの幅方向に亘って掛け渡されたガイドレール104に沿って、記録媒体Pの搬送方向(副走査方向)と略直交する図示X−X’方向(主走査方向)に往復移動可能に設けられている。
インクジェットヘッド10は、キャリッジ102の主走査方向の移動の過程で、チャネル(駆動チャネル)内のインクを、該チャネルに連通して設けられたノズルから吐出させ、記録媒体Pの記録面PS上に所望のインクジェット画像を記録する。
(インクジェットヘッド)
次に、インクジェットヘッド10の構成について図面を用いて説明する。
図2はインクジェットヘッド10の一実施形態を示す分解斜視図、図3は、図2に示すインクジェットヘッド10のヘッドチップの部分背面図、図4はヘッドチップと配線基板との接合状態を示す図、図5は図4の(v)−(v)線に沿う断面図である。
インクジェットヘッド10は、ヘッドチップ1と、ヘッドチップ1の前面1aに接合されるノズルプレート2と、ヘッドチップ1の後面1bに接合される配線基板3と、配線基板3の端部3aに電気的に接続されるFPC(フレキシブルプリント基板)4とを備えている。
ヘッドチップ1は六面体からなるいわゆるハーモニカ型のヘッドチップであり、本発明における第1の基板の一例である。このヘッドチップ1は、A列、B列の2列のチャネル列を有している。ここでは、図3に示す下側のチャネル列をA列、上側のチャネル列をB列とする。各チャネル列は、それぞれ駆動チャネル11A、11Bとダミーチャネル12A、12Bとが交互に配置されることによって構成されている。隣接する駆動チャネル11A又は11Bとダミーチャネル12A又は12Bとの間の隔壁は、圧電素子からなる駆動壁13A、13Bとなっている。
各駆動チャネル11A、11Bと各ダミーチャネル12A、12Bは、ヘッドチップ1の前面1aと後面1bとに亘るストレート状に形成されている。各駆動チャネル11A、11B及び各ダミーチャネル12A、12Bの一端は、ヘッドチップ1の前面1aに開口し、他端は後面1bに開口している。これらチャネル11A、11B、12A、12Bは、ヘッドチップ1に設けられた本発明における貫通孔の一例を示している。
図3中の符号11a、11bは、駆動チャネル11A、11Bの開口部であり、符号12a、12bは、ダミーチャネル12A、12Bの開口部である。各駆動チャネル11A、11Bの内面及び各ダミーチャネル12A、12Bの内面のうち、少なくとも駆動壁13A、13Bの表面には、駆動電極14がそれぞれ形成されている。
このヘッドチップ1は、各チャネル列において駆動チャネル11A、11Bとダミーチャネル12A、12Bとが交互に配置される独立駆動型のヘッドチップであり、各駆動電極14に所定電圧の駆動信号が印加されると、1対の駆動電極14、14に挟まれた駆動壁13A、13Bがせん断変形する。これによって駆動チャネル11A、11B内に供給されたインクには吐出のための圧力変化が与えられ、ヘッドチップ1の前面1aに接合されたノズルプレート2のノズル21からインク滴として吐出する。
なお、本実施形態に示すヘッドチップ1において、ノズル21が配置されてインクが吐出される側の面を「前面」、その反対側の面を「後面」と定義する。また、ヘッドチップ1の前面1a又は後面1bと平行な方向であって、ヘッドチップ1から離れる方向をヘッドチップ1の「側方」と定義する。
また、駆動チャネルとは、画像記録時に画像データに応じてインク吐出を行うチャネルであり、ダミーチャネルとは、画像データに関わらず常にインク吐出を行わないチャネルである。ダミーチャネル12A、12Bはインク吐出を行う必要がないため、通常、インクが充填されないか、ノズルプレート2にノズル21が形成されない。本実施形態に示すノズルプレート2のノズル21は、各駆動チャネル11A、11Bに対応する位置のみに形成されている。
ヘッドチップ1の後面1bには、駆動チャネル11A、11B及びダミーチャネル12A、12Bに1対1で対応するように接続電極15A、15Bが形成されている。各接続電極15A、15Bの一端は、対応する駆動チャネル11A、11Bの開口部11a、11b又はダミーチャネル12A、12Bの開口部12a、12bを介して、各駆動電極14と電気的に接続している。
図3に示すように、A列の各接続電極15Aの他端は、各チャネルの開口部11a、12aからヘッドチップ1の後面1bにおける一方の端縁1cに向けて延びている。また、B列の各接続電極15Bの他端は、各チャネルの開口部11b、12bからA列に向けて延び、該A列のチャネル列との間に間隔をあけて止まっている。従って、全ての接続電極15A、15Bは、各開口部11a、11b、12a、12bから、ヘッドチップ1の同一の端縁1cに向けて延びている。
配線基板3は、本発明における第2の基板の一例であり、接着剤層5を介してヘッドチップ1の後面1bに接着されている(図5参照)。この配線基板3は、ヘッドチップ1との接着面である接着領域31(図2中に一点鎖線で示す。)を確保する観点から、ヘッドチップ1の後面1bの面積よりも大きな面積を有する平板であることが好ましい。すなわち、配線基板3は、図2に示すように、ヘッドチップ1との接着後の少なくとも1つの端部3aが、接着領域31の外側に延びて、ヘッドチップ1のチャネル列の並び方向に沿う側方に大きく張り出していることが好ましい。これにより、張り出した端部3aによってFPC4との広い接続スペースを確保できる。
配線基板3の材質は、ガラス、セラミックス、シリコン、プラスチック等の適宜の材質を用いることができる。中でも適度に剛性を備え、安価で加工も容易である点でガラスが好ましい。
配線基板3の表面は、ヘッドチップ1の後面1bと平行に配置されており、該後面1bに対して接着剤層5によって接着されている。この配線基板3の接着領域31には、配線基板3の背面側に接合される図示しないインクマニホールド内のインクを各駆動チャネル11A、11Bに供給するためのインク流路孔32A、32Bがそれぞれ個別に貫通形成されている。このインク流路孔32A、32Bは、配線基板3に設けられた本発明における貫通孔の他の一例を示している。
インク流路孔32A、32Bは、ヘッドチップ1の後面1bの駆動チャネル11A、11Bの開口部と合致する位置に形成されている。これにより、ヘッドチップ1と配線基板3との接着により、各駆動チャネル11A、11Bと各インク流路孔32A、32Bとが連通している。各インク流路孔32A、32Bは、ヘッドチップ1側の開口部が、各駆動チャネル11A、11Bの開口部11a、11bと同一形状となるように形成されている。
このような貫通孔同士の連通部位は、接着剤の流れ込みによって接着剤詰りを発生させ易い場所であるが、本発明の適用によって接着剤詰りを防止する顕著な効果が得られる。
一方、配線基板3おけるダミーチャネル12A、12Bに対応する部位にはこのようなインク流路孔は形成されていない。このため、ダミーチャネル12A、12Bは配線基板3によって塞がれている。
配線基板3のヘッドチップ1との接着面となる表面には、配線電極33A、33Bが形成されている。配線電極33AはA列のチャネル列の各接続電極15Aに1対1に対応し、配線電極33BはB列のチャネル列の各接続電極15Bに1対1に対応している。
図4に示すように、配線電極33Aの一端は、対応する駆動チャネル11A及びダミーチャネル12Aの近傍に達し、対応する接続電極15Aと重なり合っていると共に、他端は、ヘッドチップ1の側方へ張り出した配線基板3の同一の端部3aに向けて延びている。
また、配線電極33Bの一端は、対応する駆動チャネル11B及びダミーチャネル12Bの近傍に達し、対応する接続電極15Bと重なり合っている。配線電極33Bの他端は、A列のチャネル列の隣り合う駆動チャネル11A、11A間を通って該A列のチャネル列を跨ぎ、配線電極33Aと同様に、配線基板3の端部3aに向けて延びている。このため、ヘッドチップ1の側方に張り出した配線基板3の表面には、接着領域31の内側から端部3aにかけて延びる配線電極33A、33Bが、チャネル列方向に沿って交互となるように並設されている。
FPC4は外部配線部材の一例であり、配線基板3の端部3aに例えばACF(異方性導電フィルム)等を介して接続され、図示しない駆動回路との間を電気的に接続している。駆動回路には、フレキシブルケーブル103を介して、制御装置から画像データに基づく制御信号が送信される。駆動回路は、この制御信号によってヘッドチップ1に所定電圧の駆動信号を出力する。これにより、駆動回路からの所定電圧の駆動信号が、FPC4、配線基板3の各配線電極33A、33B、ヘッドチップ1の接続電極15A、15Bを介して、各チャネル11A、11B、12A、12B内の駆動電極14に印加される。
(接着剤)
本発明において、接着剤層5は、図5に示すように、表面に複数の突起を有する導電性粒子6が、該導電性粒子6よりも粒子径が小さいフィラー粒子の介在により分散されてなる接着剤によって形成される。この接着剤層5によってヘッドチップ1と配線基板3とが接着されることにより、ヘッドチップ1の後面1bの各接続電極15A、15Bと、これに対応する配線基板3の配線電極33A、33Bとが、導電性粒子6を介して電気的に接続されている。
接着剤層5に用いられる接着剤は特に限定されず、常温で硬化させる常温硬化型接着剤、加熱によって重合を促進させて硬化させる熱硬化型接着剤、紫外線等の活性エネルギー線の照射によって重合を促進させて硬化させる活性エネルギー線硬化型接着剤等を用いることができる。中でも、熱硬化型接着剤が好ましく、例えばエポキシ系接着剤が好ましく用いられるが、特に限定されない。
<導電性粒子>
図6は、導電性粒子6を一部切欠して示す概念図、図7は、フィラー粒子7の介在により導電性粒子6が分散された接着剤によって、接続電極15A(15B)と配線電極33A(33B)とが電気的に接続された状態を拡大して示す概念図である。
導電性粒子6は、表面から突出する複数の突起63を有している。このため、ヘッドチップ1と配線基板3との接着時、接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの間に挟まれた導電性粒子6は、突起63の先端によって各電極15A、15B、33A、33Bの表面と接触する。これにより接着剤中に共に混合されるフィラー粒子7による導通阻害の影響を抑えて、各電極15A、15B、33A、33B同士を確実に電気的接続することができる。
導電性粒子6と各電極15A、15B、33A、33Bの表面との接触は、突起63の先端によって点接触に近くなる。このため、突起を有さない導電性粒子を使用する場合に比較して接触面積は小さくなる。これにより、ヘッドチップ1と配線基板3とを加圧接着する際の荷重は、各突起63の先端の小さな接触面積に集中する。その結果、各電極15A、15B、33A、33Bの表面に対して掛かる圧力は高くなる。このため、導電性粒子6は、各電極15A、15B、33A、33Bの表面に対して十分な接触状態を形成することができる。
特に、ヘッドチップ1や配線基板3に反りやうねりがある場合でも、加圧接着時に付与する圧力を格別に高くしなくても、導電性粒子6と各電極15A、15B、33A、33Bの表面とを十分に接触させることができ、接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの確実な電気的接続を可能にする。
また、加圧によって、導電性粒子6の各突起63が各電極15A、15B、33A、33Bの表面に突き刺さるようになるため、接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの間の抵抗のばらつきを低減できると共に、電気的な接続状態を長期に亘って安定化させることができ、電気的接続の耐久性を向上させることができる。これは、インクジェットヘッド10の耐久性の向上につながる。
特に、ヘッドチップ1と配線基板3との間の接着剤層5は、ヘッドチップ1の各チャネルに供給されるインクと接触することによって膨潤する場合がある。この接着剤層5の膨潤は、インクが水系インクである場合に顕著となる。接着剤層5が膨潤すると、ヘッドチップ1と配線基板3との距離が大きくなる。これにより、導電性粒子6が接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとに接触しない場合が発生し、その結果、電気的接続状態が不良となり、インクジェットヘッド10の耐久性(電気的接続の耐久性)が低下するおそれがある。しかし、本発明によれば、接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bが電気的に接続される際、電極間に挟まれる導電性粒子6が突起63を有することによって両電極に突き刺さることで、電気的接続の耐久性が向上し、結果としてインクジェットヘッド10の耐久性にもつながる。
さらに、突起63を有する導電性粒子6は、接着剤中において転がりにくくなるため、導電性粒子6が接着剤中で凝集しにくくなる効果もある。
本発明において使用される導電性粒子6としては、表面に突起63を有し、導電性を備えるものであれば特に限定されないが、図6に示すように、有機コア61の表面に、突起63が形成された金属膜からなるシェル62を有するコアシェル粒子であることが好ましい。加圧接着時に電極間に導電性粒子6が挟まれた際、有機コア61が変形し、圧力分布のばらつきを吸収するため、導電性粒子6と電極15A、15B、33A、33Bの押し付け圧力を均一化することができる。
有機コア61は、特に限定されないが、主成分モノマーがジビニルベンゼン等である樹脂製粒子を用いることができる。
一方、シェル62は、有機コア61の表面を覆う金属膜からなる。シェル62を構成する具体的な金属は特に限定されないが、例えばNiやAu等を用いることができる。但し、導電性粒子6は、このシェル62の表面に突起63を有しているため、突起63が電極表面に突き刺さって電気的接続を安定化させる観点から、有機コア61のヤング率よりもシェル62のヤング率の方が高いことが好ましい。これにより、加圧接着時に導電性粒子6が電極間に挟まれた際、有機コア61に比較して突起63は変形しにくくなる。従って、導電性粒子6の突起63は、突起形状を保持した状態で電極表面に突き刺さるため、電気的接続をより安定化させることができる。
導電性粒子6がコアシェル粒子である場合、シェル62は、図6に示すように、Auからなる最表層621の下に、Auよりもヤング率の高い金属からなる下層622を有し、該下層622が突起63の土台を形成していることが好ましい。図6は、有機コア61の表面にNi(ヤング率:200GPa)をめっきすることによって突起63を有する下層622を形成し、この下層622の表面にAu(ヤング率:79GPa)をめっきしたものを示している。
最表層621は電気伝導性の高いAuであるため、接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの間を好ましく電気的接続できる。また、Auは加圧接着時にある程度変形するため、突起63と各電極15A、15B、33A、33Bの表面との接触面積を稼ぐことができる。その一方で、ヤング率の高い下層622は最表層621に比べて変形しにくく、該下層622によって形成される突起63自体の変形は抑制される。このため、突起63による電極間の良好な電気的接続の確保と、加圧接着時の突起63の変形抑制とを両立させることができ、点接触に近い良好な接触状態を形成することができる。
接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとのうちの何れか一方又は両方が、例えばアルミニウム等のように表面に酸化被膜を形成する電極である場合、突起63を有する導電性粒子6は特に顕著な効果を奏する。すなわち、表面に酸化被膜を有する電極は、一般に接続抵抗が高くなるが、この導電性粒子6を使用することにより、突起63が酸化被膜を突き破ってその下の金属表面と接触することができる。これより、加圧接着時に格別高い圧力を付与しなくても、導電性粒子6を各電極15A、15B、33A、33Bの表面と直に接触させることができるため、接続抵抗を抑え、より安定した良好な電気的接続を行うことができる。
突起63の突出高さは、酸化被膜を確実に突き破ることができるようにする観点から、15nm以上であることが好ましい。電極表面に形成される酸化被膜の厚みは、およそ5nm〜10nmであるためである。突起63の突出高さの上限は、300nm程度が適当である。
突起63の形状は、導電性粒子6の表面から突出する形状であれば格別限定されないが、各電極15A、15B、33A、33Bの表面に対して点接触に近い接触状態を形成でき、加圧によって該表面に効果的に突き刺さるようにする観点から、先細り状であるものが好ましい。
突起63の数は、格別限定されないが、各電極15A、15B、33A、33Bの表面に対して点接触に近い接触状態を形成でき、加圧によって該表面に効果的に突き刺さるようにする観点から、1個当たりの個数が20個〜200個であることが好ましい。
導電性粒子6の粒子径は、接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの間を好ましく電気的接続できるようにする観点から、(接続電極15A、15Bの厚み)+(配線電極33A、33Bの厚み)よりも小さいものであることが好ましく、また、ヘッドチップ1の各チャネル11A、11B、12A、12B及び配線基板3のインク流路孔32A、32Bを導電性粒子6で閉塞しないようにする観点から、これら各チャネル11A、11B、12A、12B及びインク流路孔32A、32Bの開口径よりも小さいものであることが好ましい。開口径とは、円形の場合はその直径を指し、円形でない場合は、最も幅狭となる部位の寸法を指す。
具体的な粒子径は、これらの条件を適宜考慮して決められるが、一例を挙げれば、1μm〜5μmである。
ここで、導電性粒子6の粒子径は平均粒子径である。粒子径は、図8に示すような粒子径に対応する粒子数の分布をとる。この分布曲線が線対象となる場合、粒子数のピークの粒子径が平均粒子径となる。なお、粒子径は突起63の先端までの径であり、電子顕微鏡写真により測定される。
このような突起63を有する導電性粒子6には、市販品を使用することができる。
接着剤中の導電性粒子6の含有量は、分散性と電気的接続の確実性の観点から、接着剤に対する体積混合比率で0.01%〜10%であることが好ましい。これよりも少ないと、導電性粒子6が不足して電気的接続の不良箇所が発生し易くなる。また、これよりも多いと、ショートが発生するおそれが高くなる。より好ましくは、0.5%〜3%である。
<フィラー粒子>
フィラー粒子7は、接着剤中で、導電性粒子6間に隔壁を形成するように混合され、導電性粒子6を分離分散する役割を果たす。また、接着剤がチキソトロピックな性質(以下、チキソ性という。)を持つことにより、接着剤による良好な接着状態を維持しながら、ヘッドチップ1の各チャネル11A、11B、12A、12B及び配線基板3のインク流路孔32A、32Bへの流れ込みを効果的に抑制する役割をも果たす。
すなわち、フィラー粒子7が混合・分散された接着剤は、フィラー粒子7同士の相互作用によって高粘度となり、チキソ性を発現する。ヘッドチップ1と配線基板3とに挟まれた接着剤は、加圧によって発生するせん断力によって、フィラー粒子7同士の相互作用が崩れて低粘度となることにより、ヘッドチップ1と配線基板3との間の接着面の全域に亘って流動する。しかし、加圧後は、せん断力が作用しなくなることにより、再びフィラー粒子7同士の相互作用が生じて高粘度となり、各チャネル11A、11B、12A、12B付近及びインク流路孔32A、32B付近に到達した接着剤のそれ以上の流動が抑えられ、流れ込みが防止される。しかも、フィラー粒子7が混合・分散された接着剤は、加圧後の接着剤ベークによる加熱時でも高粘度を維持するため、加熱による接着剤の粘度低下も抑えられ、ベーク時における流れ込みも防止される。これにより、接着剤詰りによる歩留まりの低下を抑え、インクジェットヘッド10の生産安定性を大きく向上させることができる。
また、フィラー粒子7同士の相互作用によって接着剤が高粘度となることにより、フィラー粒子7同士の凝集のみならず、導電性粒子6同士の凝集も防止される効果がある。導電性粒子6同士の凝集が防止されることにより、隣接する接続電極15A、15A間が複数の導電性粒子6によって電気的に接続されてしまうことを効果的に防止することができる。この凝集防止効果は、上記の接着剤ベーク時にも同様に発揮される。
フィラー粒子7は、導電性粒子6よりも径が小さい粒子である。これにより、導電性粒子6による接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの間の電気的接続にほとんど影響を与えることがない。
具体的には、フィラー粒子7のピーク粒径は、導電性粒子6の突起63の高さよりも小さいことが好ましい。これにより、たとえ接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの間に挟まれた導電性粒子6がフィラー粒子7を噛み込むようなことがあっても、突起63の先端が各電極15A、15B、33A、33Bの表面と接触して、確実に電気的接続を行うことができる。
このようなフィラー粒子7の噛み込みは、接着剤のチキソ性を向上させるために、フィラー粒子7を多く含有させる程顕著に見られるが、上記の条件を満たすことにより、フィラー粒子7の含有量が多くなっても、導電性粒子6による電気的接続を阻害することはない。すなわち、フィラー粒子7のピーク粒径が上記の条件を満たす場合、導電性粒子6による電気的接続を阻害することなく、接着剤層5のチキソ性を向上させることができる。
ここでピーク粒径とは、コールターカウンターを用いて計測した平均粒径のことをいう。具体的には、標準粒子(粒径既知)を用いて、コールターカウンターを校正する。校正されたコールターカウンターを用いて、粒径分布を測定し、体積平均粒径、CV値(変動係数)を求める。測定個数:50000個、コールターカウンター機種:マルチタイザーIII(ベックマンコールター社製)。
接着剤のチキソ性の発現と導電性粒子6の凝集の防止とを効果的に両立できるようにする観点から、接着剤に対するフィラー粒子7の体積混合比率は、接着剤に対する導電性粒子6の体積混合比率よりも大きいことが好ましい。
具体的なフィラー粒子7の含有量は、接着剤に対する体積混合比率で0.5%〜20%であることが好ましく、より好ましくは、2%〜8%である。
フィラー粒子7は、チキソ性の発現の観点からは、絶縁体であるか否かを問わず使用することができるが、ショートの発生を確実に防止する観点からは、絶縁体であることが好ましい。絶縁体からなるフィラー粒子7としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア等が挙げられる。中でも少量でもチキソ性を効果的に発現できる点でシリカが好ましい。
シリカは、未処理のものであってもよいが、フィラー粒子7同士の相互作用を高め、チキソ性を良好に発現できる点で、分子中にケイ素原子を含有する処理剤で疎水化処理された疎水性シリカ粉末を使用することが好ましい。このような疎水性シリカ粉末は、例えば特開2006−52386号に開示されている。
非絶縁体のフィラー粒子7としては、カーボンブラックが例示できる。特にカーボンブラックは砕け易いため、導電性粒子6に噛み込まれた場合でも、加圧接着時に容易に砕け、導電性粒子6による電気的接続に全く影響を与えない利点がある。
(インクジェットヘッドの製造方法)
次に、上記のインクジェットヘッド10の製造方法の一例について、図9、図10を用いて説明する。
図9は、ヘッドチップ1に接着する前の配線基板3の平面図である。まず、インク流路孔32A、32B、配線電極33A、33Bが形成された配線基板3の表面に対し、ヘッドチップ1の接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとが重なり合う部分に亘って帯状となるように、導電性粒子6がフィラー粒子7の介在により分散された接着剤を塗布する。
その後、ヘッドチップ1を配線基板3の接着領域31に位置決めして貼り合せ、加圧接着する。このとき、ヘッドチップ1の接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとが重なり合うと共に、ヘッドチップ1の駆動チャネル11A、11Bと配線基板3のインク流路孔32A、32Bとが合致するように貼り合される。
図10は、ヘッドチップ1と配線基板3とを貼り合せて加圧接着する状態を示す断面図である。貼り合されたヘッドチップ1及び配線基板3を、上下一対の加圧板8a、8bの間に装着し、両加圧板8a、8b間で挟持することによって所定の圧力をかける。図10中の符号9は、加圧板8aの表面に設けられた弾性材料からなるシート状のシール材である。
帯状に塗布された接着剤層5は、この加圧によって発生するせん断力によって流動性を示し、ヘッドチップ1と配線基板3との間を流動し、接着面の全域に行き亘るようになる。しかし、ヘッドチップ1の各チャネル11A、11B、12A、12B及び配線基板3のインク流路孔32A、32Bに差し掛かると、接着剤層5にせん断力が作用しなくなるため、接着剤層5が持つチキソ性によって粘度が上昇し、それ以上流動しなくなる。このため、各チャネル11A、11B、12A、12Bやインク流路孔32A、32Bに接着剤が流れ込むことが防止される。
ヘッドチップ1と配線基板3との加圧に伴い、接着剤層5中の導電性粒子6のうちの一部が、接続電極15A、15Bと配線電極33A、33Bとの間に挟まれる。この導電性粒子6は、両加圧板8a、8bによる加圧に伴い、押し潰され、表面の突起63が各電極15A、15B、33A、33Bの表面に突き刺さる。これにより、ヘッドチップ1の接続電極15A、15Bと配線基板3の配線電極33A、33Bとの電気的接続を確実に行うことができる。フィラー粒子7は、導電性粒子6よりも粒子径が小さいため、導電性粒子6による電気的接続を阻害することはない。
このとき、導電性粒子6と各電極15A、15B、33A、33Bの表面との接触は、突起63の先端による点接触に近くなり、接触面積は小さくなる。このため、ヘッドチップ1と配線基板3との接着の際に付与する圧力を、突起を有さない球状の導電性粒子を使用する場合に比較して格別に高くしなくても、導電性粒子6と各電極15A、15B、33A、33Bの表面との十分な接触状態を形成することができる。
次いで、接着剤層5が熱硬化型である場合は、この状態でヘッドチップ1と配線基板3とを加熱し、接着剤層5を硬化させる。その後、ヘッドチップ1の前面1aにノズルプレート2を接着し、配線基板3の端部3aにFPC4をACF等によって電気的に接続することにより、インクジェットヘッド10が得られる。
本実施形態に示すインクジェットヘッド10のように、配線基板3が、ヘッドチップ1の後面1bと平行に配置されて接着される場合、ヘッドチップ1と配線基板3との間の接着剤層5が流動する領域が広くなる。しかし、チキソ性を有する接着剤層5によって、各チャネル11A、11B、12A、12Bやインク流路孔32A、32Bへの接着剤の流れ込みが防止されると共に、導電性粒子6のみが凝集することが防止されるため、本発明において特に顕著な効果が得られる。
以上説明したインクジェットヘッド10は、ヘッドチップ1が駆動チャネル11A、11Bとダミーチャネル12A、12Bを有する独立駆動型のものを例示したが、何らこれに限定されない。従って、ヘッドチップ1は、全てのチャネルがインク吐出を行うものであってもよい。また、チャネル列の数及びチャネル列を構成するチャネルの数についても、図示したものに何ら限定されない。
また、以上説明した実施形態は、接続構造体が、ヘッドチップ1と配線基板3とを接合したインクジェットヘッド10の場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、少なくとも何れか一方に接着剤の流れ込みが避けられるべき貫通孔を有する2つの基板同士を電気的に接続してなる接続構造体に同様に適用できる。
以下、実施例によって本発明の効果を例証する。本発明は、かかる実施例によって限定されない。
駆動壁材料としてPZTを用いて、図2に示すせん断モード型のヘッドチップを作製した。ヘッドチップの後面には、該後面に配置されるチャネルの開口部を介して、内部の駆動電極に電気的に接続する接続電極を図3に示すように形成した。ヘッドチップは、チャネル列数を2列、1列のチャネル数を512チャネル、接続電極を3μm厚のアルミニウムで形成することで共通とし、チャネルの開口径を表1に示すように変化させた。
なお、チャネルの開口形状は矩形状であり、チャネルの開口径とは、チャネルの開口部の短手方向の幅のことである。
配線基板は、透明なガラス製基板に、ヘッドチップのチャネルに対応する位置のみにインク流路孔をブラスト加工によって形成すると共に、図4に示すように、ヘッドチップの接続電極に1対1で対応する配線電極を形成した。配線電極は、アルミニウムによって1μm厚に形成した。
このヘッドチップと配線基板とを、表1に示す条件の熱硬化型接着剤(EPOTEK社製「353ND」、最終硬化温度:100℃)を介して貼り合せ、全て同じ圧力で加圧接着することによってインクジェットヘッドを作製した。接着剤は図9と同様に配線基板側に帯状に塗布した。
なお、接着剤中の導電性粒子及びフィラー粒子の混合比率は、接着剤に対する体積混合比率である。
(評価方法)
接着剤詰り:ヘッドチップと配線基板を接着後、各チャネルを目視観察し、接着剤の詰まりが認められるチャネルの有無を確認した。
○:接着剤の詰まりが認められるチャネルが一つもない。
×:接着剤の詰まりが認められるチャネルが一つ以上ある。
導電性粒子の凝集:得られたインクジェットヘッドの各チャネルについて導通検査を実施し、隣接チャネル間にショートが発生しているチャネル数をカウントした。
○:ショートが発生しているチャネルが一つもない。
△:ショートが発生しているチャネルが二つある。
×:ショートが発生しているチャネルが三つ以上ある。
耐久性:得られたインクジェットヘッドに反応性水系染料インクを導入し、40℃に維持した保温器で保管した後、その後、射出試験を実施した。
◎:3ヶ月保管後まで全ノズル出射した。
○:2ヶ月保管後まで全ノズル出射したが、3ヶ月目で射出しないノズルが発生した。
△:1ヶ月保管後まで全ノズル出射したが、2ヶ月目で射出しないノズルが発生した。
×:1ヶ月保管後までで射出しないノズルが発生した。
Figure 0006610117
以上のように、表面に突起を有する導電性粒子とフィラー粒子とを含有させた接着剤を使用して作製されたインクジェットヘッド(実施例1〜6)は、導電性粒子の凝集、接着剤詰り及び耐久性の何れの項目においても優れていた。
1:ヘッドチップ
1a:前面
1b:後面
1c:端縁
11A、11B:駆動チャネル
11a、11b、12a、12b:開口部
12A、12B:ダミーチャネル
13A、13B:駆動壁
14:駆動電極
15A、15B:接続電極
2:ノズルプレート
21:ノズル
3:配線基板
3a:端部
31:接着領域
32A、32B:インク流路孔
33A、33B:配線電極
4:FPC
5:接着剤層
6:導電性粒子
61:有機コア
62:シェル
621:最表層
622:下層
63:突起
7:フィラー粒子
8a、8b:加圧板
9:シール部材
100:インクジェット記録装置
101:搬送機構
101a:搬送ローラー対
101b:搬送ローラー
101c:搬送モーター
102:キャリッジ
103:フレキシブルケーブル
104:ガイドレール
10:インクジェットヘッド
P:記録媒体
PS:記録面

Claims (38)

  1. 少なくとも一方の面に第1の電極が形成された第1の基板と、少なくとも一方の面に第2の電極が形成された第2の基板との接着面の一方又は両方に、少なくとも一つの貫通孔を有し、
    前記第1の基板と前記第2の基板とが、接着剤層を介して接着されることにより、前記第1の電極と前記第2の電極とが電気的に接続されており、
    前記接着剤層は、表面に複数の突起を有し粒子径が前記貫通孔の開口径よりも小さい導電性粒子が、該導電性粒子よりも粒子径が小さいフィラー粒子の介在により分散されてなる接着剤によって形成されており、
    前記フィラー粒子のピーク粒径は、前記導電性粒子の前記突起の高さよりも小さく、
    前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、0.5%〜20%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.01%〜10%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とする接続構造体。
  2. 前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、2%〜8%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.5%〜3%であことを特徴とする請求項1記載の接続構造体。
  3. 前記フィラー粒子は、絶縁体であることを特徴とする請求項1又は2記載の接続構造体。
  4. 前記フィラー粒子は、シリカ、アルミナ及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項記載の接続構造体。
  5. 前記フィラー粒子は、カーボンブラックであることを特徴とする請求項1又は記載の接続構造体。
  6. 前記導電性粒子は、有機コアの表面に、前記突起が形成された金属膜からなるシェルを有するコアシェル粒子であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の接続構造体。
  7. 前記導電性粒子は、前記有機コアのヤング率よりも前記シェルのヤング率の方が高いことを特徴とする請求項記載の接続構造体。
  8. 前記導電性粒子の前記シェルは、Auからなる最表層の下に、Auよりもヤング率の高い金属からなる下層を有し、該下層が前記突起を形成していることを特徴とする請求項又は記載の接続構造体。
  9. 前記第1の電極と前記第2の電極の少なくとも一方は、電極表面に酸化被膜を有していることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の接続構造体。
  10. 前記導電性粒子の前記突起の高さは、前記酸化被膜の膜厚よりも大きいことを特徴とする請求項記載の接続構造体。
  11. 前記接着剤は、熱硬化型接着剤であることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の接続構造体。
  12. 前記貫通孔は、前記第1の基板と前記第2の基板の対応する位置にそれぞれ設けられていると共に、前記第1の基板と前記第2の基板とが接着されることにより、前記第1の基板の前記貫通孔と前記第2の基板の前記貫通孔とが連通していることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の接続構造体。
  13. 前記第1の基板と前記第2の基板の接着面同士が平行に配置されていることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の接続構造体。
  14. チャネルが貫通形成されると共に、前記チャネルの開口部を介して、該チャネル内に設けられた駆動電極に電気的に接続される接続電極が形成されたヘッドチップと、インク流路孔が貫通形成されると共に前記接続電極に対応する配線電極が形成された配線基板とが、接着剤層を介して接着されることにより、前記接続電極と前記配線電極とが電気的に接続されており、
    前記接着剤層は表面に複数の突起を有し粒子径が前記チャネル及び前記インク流路孔の開口径よりも小さい導電性粒子が、該導電性粒子よりも粒子径が小さいフィラー粒子の介在により分散されてなる接着剤によって形成されており、
    前記フィラー粒子のピーク粒径は、前記導電性粒子の前記突起の高さよりも小さく、
    前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、0.5%〜20%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.01%〜10%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きいことを特徴とするインクジェットヘッド。
  15. 前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、2%〜8%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.5%〜3%であことを特徴とする請求項14記載のインクジェットヘッド。
  16. 前記フィラー粒子は、絶縁体であることを特徴とする請求項14又は15記載のインクジェットヘッド。
  17. 前記フィラー粒子はシリカ、アルミナ及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項16記載のインクジェットヘッド。
  18. 前記フィラー粒子は、カーボンブラックであることを特徴とする請求項14又は15記載のインクジェットヘッド。
  19. 前記導電性粒子は、有機コアの表面に、前記突起が形成された金属膜からなるシェルを有するコアシェル粒子であることを特徴とする請求項1418の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  20. 前記導電性粒子は、前記有機コアのヤング率よりも前記シェルのヤング率の方が高いことを特徴とする請求項19記載のインクジェットヘッド。
  21. 前記導電性粒子の前記シェルは、Auからなる最表層の下に、Auよりもヤング率の高い金属からなる下層を有し、該下層が前記突起を形成していることを特徴とする請求項19又は20記載のインクジェットヘッド。
  22. 前記接続電極と前記配線電極の少なくとも一方は、電極表面に酸化被膜を有していることを特徴とする請求項1421の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  23. 前記導電性粒子の前記突起の高さは、前記酸化被膜の膜厚よりも大きいことを特徴とする請求項22記載のインクジェットヘッド。
  24. 前記接着剤は、熱硬化型接着剤であることを特徴とする請求項1423の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  25. 前記ヘッドチップと前記配線基板の接着面同士が平行に配置されていることを特徴とする請求項1424の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  26. チャネルが貫通形成されると共に、前記チャネルの開口部を介して、該チャネル内に設けられた駆動電極に電気的に接続される接続電極が形成されたヘッドチップと、インク流路孔が貫通形成されると共に前記接続電極に対応する配線電極が形成された配線基板とを、接着剤を介して接着し、
    次いで、前記接着剤を硬化させ、前記接続電極と前記配線電極とを電気的に接続する際に、
    接着に用いる前記接着剤として、表面に複数の突起を有し粒子径が前記チャネル及び前記インク流路孔の開口径よりも小さい導電性粒子が、該導電性粒子よりも粒子径が小さいフィラー粒子の介在により分散されてなり、前記フィラー粒子のピーク粒径が、前記導電性粒子の前記突起の高さよりも小さいく、前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、0.5%〜20%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.01%〜10%であり、前記フィラー粒子の体積混合比率が、前記導電性粒子の体積混合比率よりも大きい接着剤を用いることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  27. 前記接着剤に対する前記フィラー粒子の体積混合比率が、2%〜8%で、前記導電性粒子の体積混合比率が、0.5%〜3%であことを特徴とする請求項26記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  28. 前記フィラー粒子は、絶縁体であることを特徴とする請求項26又は27記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  29. 前記フィラー粒子は、シリカ、アルミナ及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項28記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  30. 前記フィラー粒子は、カーボンブラックであることを特徴とする請求項26又は27記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  31. 前記導電性粒子は、有機コアの表面に、前記突起が形成された金属膜からなるシェルを有するコアシェル粒子であることを特徴とする請求項2630の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  32. 前記導電性粒子は、前記有機コアのヤング率よりも前記シェルのヤング率の方が高いことを特徴とする請求項31記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  33. 前記導電性粒子の前記シェルは、Auからなる最表層の下に、Auよりもヤング率の高い金属からなる下層を有し、該下層が前記突起を形成していることを特徴とする請求項31又は32記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  34. 前記接続電極と前記配線電極の少なくとも一方は、電極表面に酸化被膜を有していることを特徴とする請求項2633の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  35. 前記導電性粒子の前記突起の高さは、前記酸化被膜の膜厚よりも大きいことを特徴とする請求項34記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  36. 前記接着剤は、熱硬化型接着剤であることを特徴とする請求項2635の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  37. 前記ヘッドチップと前記配線基板の接着面同士が平行に配置されていることを特徴とする請求項2636の何れかに記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  38. 請求項1425の何れかに記載のインクジェットヘッドを備え、
    前記インクジェットヘッドの前記配線電極及び前記接続電極を介して前記駆動電極に電圧を印加することにより、前記チャネル内のインクをノズルから吐出させ、記録媒体上に画像を記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
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