JP6608356B2 - 開口部を有する層を含む外科用インプラント - Google Patents

開口部を有する層を含む外科用インプラント Download PDF

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Description

本発明は、腹壁ヘルニアなどの組織又は筋肉壁の欠損部を修復するための外科用インプラント、及びこうしたインプラントを製造するための方法に関する。更に本発明は、外科用インプラントを埋め込むための方法に関する。
多くの腹壁ヘルニア修復用のインプラントは、ポケット又は外周の重なり合う縁部を形成する複数のメッシュ層で構成されている。ポケット又は重なり合う縁部の目的は、中実の臓側層をヘルニア欠損部を覆った状態に維持しつつ固定器具によって壁側層を通してインプラントを締結することを可能とすることである。このようなインプラントの構成は外科手術において便宜がよいが、インプラントを締結するための更なる材料を必要とし、このため、患者の体内により多くの異物が導入されることになる。更に、2層のアプローチは、壁側層内に組織の内部成長が速やかに生じた後、この層で組織の収縮が起きるのに対して、同じことが臓側層では起きないことから、歪んだ形態を生じ得る。したがって、このインプラントは、壁側層を介して体組織に適切に締結する必要がある。
国際公開第2009/049910 A1号は、基部と、基部から外側に延びる少なくとも1つの付属脚部とを有する本体を含む軟組織修復インプラントについて教示している。この場合もやはり、こうしたインプラントは、インプラントを締結するための更なる材料を含む。
国際公開第99/45860 A1号は、表面にマイクロメートルサイズの凹部を有するインプラントについて記載している。これらの凹部は、リソグラフィー処理又はエッチングによって作製される。これらの凹部は、臓側組織の癒着を防止するものである。
国際公開第03/099160 A1号は、膨らみ(突起又はこぶ)が設けられた医療用インプラントについて記載している。このインプラントのこぶが形成されたフィルムには、こぶが形成されたフィルムによって形成されるバリアを体液が通過できるように、孔を設けることができるとされている。こぶは、腸に向けられている。
米国特許出願公開第2012/0016388 A1号は、織物支持体を含み、その壁側面に突起を有する移植可能なプレートについて教示している。プレートが移植される際、突起がプレートと壁側組織との間に摩擦を与えることにより、前記プレートの前記組織に対する移動を防止する。
米国特許出願公開第US2012/0016388 A1号に基づく突起の高さは支持体の厚さよりも大きくてよいが、この高さが支持体の厚さの3倍を上回ると、前記突起を構成する繊維又はフィラメントの刺激性のリスクが生じるものとされる。更に、支持体は、臓側面に癒着防止コーティングを有することができる。米国特許出願公開第2012/0016388 A1号には、これらの突起は、体液の排液及びプレートの組織コロニー化を可能とする穿孔を有してもよいとの更なる教示がある。この穿孔の適当な寸法は、直径1〜2mmである。
米国特許出願公開第US2002/0183845 A1は、骨などの硬質の材料と、ゲル又はヒドロゲルなどの軟質で低強度の材料との間に界面を形成し、複数の孔を有する非平面状の層(好ましくはヒドロゲルで覆われたもの)を平面状の別の層に接着した複合インプラントについて記載している。このインプラントは、関節の損傷した軟骨を置換するために用いられる。インプラントの固定層は、ピン及び/又はセメントを使用して硬質表面に固定される。
米国特許第6,106,558 B1号は、神経細胞圧迫装置について記載している。装置の柱状部材又はフィンは好ましくはキャスティングにより製造され、これらが神経の減圧処置後の瘢痕組織の形成を低減する。
欧州特許出願公開第0898944 A2号は、鍔部を有し、第2のメッシュにより鍔部に接着されたメッシュについて記載している。この場合もやはり、患者の帯内に比較的大量の材料が導入される。
国際公開第03/002029 A1号は、強化要素として少なくとも1つの溝を有する移植可能なメッシュについて記載している。この溝は、メッシュの大部分にわたって延在するか、又はその周囲に延在して、メッシュをその潰れた形状から拡張させるものである。
国際公開第2006/092159 A9号は、面状の基部構造と、吸収性又は部分的に吸収性であり、インプラント自体の重量の少なくとも半分の体液を吸収するように設計された少なくとも1つの突起を有する外科用インプラントについて教示している。好ましくは、突起は、腹壁の欠損部(例えばヘルニアの開口部)に挿入されるように設計され、好ましくは9kPa(90mbar)よりも高い腹腔の過剰圧力に耐えるものである。突起はインプラントの中心に向けて配置されており、インプラントの外周の固定には適していない。
仏国特許出願公開第2778544 A号は、プラグに折り畳まれたメッシュであり、折り目がドローストリングによって形成されたメッシュについて記載している。
外科医にとって埋め込みが容易であり、以下の点を有する外科用(詳細にはヘルニア修復用)インプラントが求められている。すなわち、
−材料が少なく(すなわち異物が少ない)、かつ
−インプラントに歪みを生じることなく、壁側では組織の内部成長を、臓側では耐癒着性をより確実とし、
体組織への締結が容易なインプラントである。
これらの課題は、請求項1に記載の外科用インプラントによって解決されることが現時点で見出されている。このインプラントは、第1(最終的に壁側となる)及び第2(最終的に臓側となる)の層を備える。第1の層は、その外周領域に配置され、医療用インプラントを体組織に外科的に締結することを可能とするような大きさ及び形状に構成されている少なくとも2つの開口部を有する。
以下に本発明の幾つかの態様を一般論として更に開示する。
本発明は、第1の態様において、組織又は筋肉壁の欠損部を修復するための外科用インプラントであって、
−中央領域及び外周領域を有する第1の層と、
−第2の層と、を備え、
−第1の層が、第1の層の外周領域に配置された少なくとも2つの開口部を有し、
−少なくとも2個の開口部が、第1の層の外周部から離間されており、
−2個の開口部のそれぞれの一部が、第1の層の平面に対して所定の高さに隆起しているか又は隆起させることが可能であり、
−少なくとも2個の開口部が、体組織にインプラントを外科的に締結することを可能とするような大きさ及び形状に構成されている、外科用インプラントに関する。
開口部
本発明によれば、国際公開第2009/049910 A1号とは異なり、少なくとも2つの開口部が第1の層の縁部から離間されているために、開口部に隣接した第1の層の外周部の材料は完全な状態である。別の言い方をすれば、少なくとも2つの開口部は、第1の層の外周部を含むように(又は外周を超えるように)縁部を超えて延びていない。更に、第1の層の平面内の単純なほぼ直線状の切開部は十分ではなく、これは、少なくとも2つの開口部のそれぞれの一部が第1の層の平面に対して特定の高さに隆起することはなく、また隆起させることが可能ともならないためである。第1の層の平面内の単純なほぼ直線状の切開部により、少なくとも2つの開口部のために体組織へのインプラントの外科的締結が結果的に可能とならない。
上記に述べたように、少なくとも2つの開口部のそれぞれの一部が、第1の層の平面に対して特定の高さに隆起しているか又は隆起させることが可能であることは本発明によれば必要条件である。好ましい一実施形態では、この高さは、第1の層の厚さの3倍よりも大きい。
更に、外科用インプラントは、開口部を有する合成吸収性フィルム層である第2の層とは反対側で第1の層に面する第3の層を更に備えることが好ましく、この第3の層は、2μm〜60μmの厚さを有することが好ましい。
一般的な外科用締結(例えばステープル留め又はタック留め)装置は2〜8mmの直径を有しているため、開口部は、2mm〜2cmの最大寸法を有し、外科用ステープル留め又はタック留め器具の進入を受容できるものであることが好ましい。4mm〜2cmの範囲の最大寸法が好ましい。
あるいは、開口部は、外科用縫合針の進入を受容できるような大きさに構成され、このような代替例では、開口部は、1〜9mm、好ましくは2mm〜8mmの最大寸法を有することが好ましい。
開口部は、切開部(切り込み部)としてもよく、あるいは材料の除去部(切り抜き部)を有してもよく、あるいは織物の小孔であってもよい。切開は、機械的手段によって行うか、又はエネルギーによる切開であってよく、例としては、ナイフ切開、レーザー切開、高周波切開、プラズマ切開、又は超音波切開がある。更に、織物の小孔は、一般的にミシンによって形成されるボタン穴であってもよい。ボタン穴の裁ち端は通常、縫い合わせによって仕上げられる。ボタン穴の縫い合わせは、吸収性ポリマー繊維で形成されることが好ましい。縫い合わせは、開口部を見えやすくするように、第1の層の材料とは異なる色を有してもよい。更なる代替例として、異なる孔径は織物手段によって形成することもでき、例えば、メッシュ状構造を縫製又は刺繍によって調製することができる。特定の領域により大きな孔を調製してもよい。
更に、開口部の少なくとも一部のものが第1の層の翼状要素として設けられることが、こうした要素は例えば直線状以外の切り込み部(切開部)によって作製されることから好ましい(下記図6を参照)。
更に、少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つを第1の層の他の部分(材料)から視覚的に区別することが可能である。例えば、開口部は、第1の層の他の部分(材料)とは異なる色を有してもよい。これにより、外科医が、インプラントを第1の(壁側)層を介して体組織に締結する際に開口部の容易な識別を可能にする。
更に、少なくとも2つの開口部は、インプラントの締結が開腹手術中に外科医によって第1の層の中央領域を介して行うことができるように(すなわち第1の層の中央領域から開口部に好ましくはアクセスできるように)配置されることが好ましい。
隆起部
好ましい一実施形態では、インプラントは、1つ又は2つ以上の隆起部を更に有する。第1の好ましい代替的な実施形態では、1つ又は2つ以上の隆起部は第1の層である。第2の好ましい代替的な実施形態では、第2の層が1つ又は2つ以上の隆起部を有する。第1の層及び第2の層の双方のそれぞれが1つ又は2つ以上の隆起部を有することが最も好ましい。更に、第1の層の中央領域内に隆起部が設けられることが好ましい。
隆起部の例としては、織物材料のエンボス加工された部分を挙げることができる。エンボス加工された織物の一実施形態は、表面の各部分に突起を有する、フィラメントで構成された平らな織物構造として定義することができる。隆起部を形成するうえで更なる材料は必要とされない。隆起部は、おおよそ規則的なパターンにまとめるか、あるいは不規則であってもよい。隆起部は、インプラントを完全に、又は部分的にのみ覆うことができる。
隆起部は、互いに直接接続されるか、又はそれらの間の領域を介して、例えば熱接着、縫い付け、接着により、加圧下で固定することにより、また更に単純に接触させることによって基部構造と接続され得る。
更に、好ましいインプラントは、第1の層内の1つ又は2つ以上の隆起部の少なくとも1つが互いに直接接続されるか、又はそれらの間の領域を介して第2の層と接続されたものである。隆起部は触知できるものであり、組織との摩擦による係合性を高めるものであることが好ましい。国際公開第99/45860 A1号及び同第03/099160 A1号に開示されるように、隆起部はインプラントの臓側面に設けられる場合、臓側の組織の第2の(臓側)層内への内部成長を効果的に防止する。
隆起部の配列及び性質に応じて、剛性を高めることもできる。隆起部は、所望の弾性に関連した特性を与え、組織との摩擦による係合性を変化させるために異なる大きさ、形状、及び配列を有してよく、方向決定の補助となり得るものである。更に、材料の厚さを変えることによっても同様の効果を得ることができる。第2の最終的に臓側となる層は、隆起部を有する場合、第1の最終的に壁側となる層の延伸弾性よりも高いか又はこれと同じ延伸弾性を有することが好ましい。
隆起部を形成するエンボス加工は、ミリメートルの範囲(0.5mm〜10mm)であることが好ましい。第1の層の典型的な厚さは、ミクロンの範囲(50μm〜500μm)である。
1つ又は2つ以上の隆起部のうちの少なくとも1つは、第1の層の外周領域にあることが好ましい。更に、第1の層の外周領域に配置される少なくとも2つの開口部は、第1の層の隆起部内にあることが好ましい。第1の層の外周領域において第1の層の隆起部内に配置される少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、第1の層の隆起部の一部の領域内又はある部分の切欠き部であることが更に好ましい。
これらの開口部は、エンボス加工の前又はエンボス加工の後で形成することができる。
隆起部の可能な形状
隆起部は、こぶの形状(突出した円形、長円形、丸みを帯びた長方形、十字形、立方形、円柱形、又は角錐形)を有することができる。更に、エンボス加工は、真っ直ぐ上方に延びても、方向付けられてもよく(斜めに)、又は先端部よりも大きな基部を有する円錐形であってもよい。円形又は直線状に細長い(波状に形成された)エンボス加工は、エンボス加工された層に更なる剛性を付与する。更に、隆起部の面状の配列は、環、楕円体、丸みを帯びた長方形、長方形、又は波形から誘導される複数の突起が設けられるようなものであることが好ましい。
隆起部の形状又は形態に関し、隆起部は、好ましくは、丸形、三角形、四辺形、五角形、六角形、対称形、非対称形、円形、楕円形、長円形、正方形、長方形、台形、又は菱形の基部領域を有し、頭部領域は、好ましくは平坦形、尖った形、丸形、凹形、又は凸形である。
第1の層の外周領域に配置される少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つ(好ましくは複数、最も好ましくはすべて)が、第1の層の隆起部内にあることが好ましい。これに代えるか又はこれに加えて、第2の層が1つ又は2つ以上の隆起部を有することも好ましい。
したがって、第1の層の外周領域に配置される少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが第1の層の隆起部内にあり、第2の層も1つ又は2つ以上の隆起部を有することが最も好ましい。
本発明によれば、開口部(好ましくは隆起部の)は接着点として用いられる。例えば、腹腔内メッシュを後方から隆起部に縫い付けることができるが、これにより、下層の臓器を損傷するリスクが最小となる。隆起部についての更なる選択肢として、開腹外科手術(例えば腹腔鏡手術)においてインプラントの第1の層を後方から胃壁に取り付けることを可能とするように、ステープラー又はタックアプライヤーのような外科用器具の端部を受容するのに適した切欠き部を有することがある。
更に、第1及び/又は第2の層は、外科用メッシュ、バンド、コード、フィルムリボン、織布構造、編物、布地、及び/又はフリースで少なくとも部分的に形成されることが好ましく、第2の層は、メッシュ、フリース、フィルム、織布構造、不織布構造、フィルム、又は穿孔されたフィルムを含むことが好ましい。
第1の層の材料
第1の最終的に壁側となる(組織修復)層は、少なくとも直径1mmの小孔を有する長期吸収性又は永久的なポリマー布地で形成されることが好ましい。これらの小孔は第1の層を貫通し、好ましくは外科用インプラント全体を貫通する。
第1の層のメッシュ状材料は、典型的に0.5mmよりも大きい孔の寸法を有するマクロ多孔質のものであり、良好な組織統合性を支えるものであることが好ましい。しかしながら、他の孔径も可能である。上記に示したように、第1の層のメッシュ又はメッシュ状材料は、例えば、縦編み、又は横編み、又はかぎ針編み、又は織布などの当該技術分野では周知の任意の種類のものとして提供することができる。こうしたメッシュのいずれのフィラメントも、材料に応じて生体吸収性又は非吸収性となり得る。したがって、メッシュは、吸収性(再吸収性)、非吸収性、又は部分吸収性となり得る。フィラメントは、モノフィラメントとして又はマルチフィラメントとして設計することができる。テープ糸及び延伸フィルムテープも同様に可能である。材料と設計の任意の配合、混合又は複合も可能である。更に、フィラメントをコーティングすることもできる。一般的にメッシュ状層は可撓性であり、面状の基本形状を有する。例えば、メッシュ状層は市販のヘルニア修復用メッシュに基づいたものでよい。
第1の層に適した織物材料もまた、当該技術分野では周知のものである。非再吸収性又は非常に遅い再吸収性物質としては、例えば、ポリアルケン(例えばポリプロピレン又はポリエチレン)、フッ素化ポリオレフィン(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリフッ化ビニリデン)、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン(PEEK)、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、並びにこれらの物質の混合物及び/又はコポリマーが挙げられる。それらの多くが再吸収性である他の有利な材料としては、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスホン酸エステル、ポリアルコール、多糖類、ポリエーテル、セルロース、バクテリアセルロース、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、これらの重合性物質のコポリマー、再吸収性ガラスが挙げられる。特に有利な材料としては、ポリプロピレン(非再吸収性)、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物(非再吸収性、例えば、ジョンソン・アンド・ジョンソン・メディカル社(Johnson & Johnson Medical GmbH)製のPronova(商標))、PTFE(非再吸収性、ePTFE及びcPTFEを含む)、ポリシリコーン(非再吸収性)、ポリ−p−ジオキサノン(PDS(商標)、再吸収性)、グリコリドとラクチドとのコポリマー(再吸収性)、特にグリコリドとラクチドとの比率が90:10のコポリマー(Vicryl(商標)、再吸収性)、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー(Monocryl(商標)、再吸収性)が挙げられる。同種移植片及び異種移植片などの生物学的材料も可能である。
隆起部を有する市販の層としては、長方形の突起を有するメッシュ(例えばVICRYL(商標))、丸い突起を有する材料(例えばSURGICEL(商標))、及びメッシュ(例えばPROCEED(商標)、やはりいずれもエチコン社(Ethicon)の製品)がある。
第2の層の材料
第2の層は、腸、肝臓、又は脾臓などの内部体組織とインプラントとの癒着を防止又は最小化するための癒着防止層とすることができる。適当なフィルム又は布地は、非再吸収性材料で形成され、PTFEシート、フッ素化ポリオレフィン(PVDF)、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー、シリコーン、ミメドクス社(MiMedx)のHydroFix Vaso Shieldなどの耐久性ポリビニルアルコールゲル、ポリウレタンがある。適当な再吸収性材料としては、例えば、ポリ−p−ジオキサノン(PDS(商標))、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー(例えばエチコン社(Ethicon Inc)のMonocryl(商標))、及び/又はグリコリドとラクチドとのコポリマー(詳細には90:10の比、エチコン社(Ethicon Inc)のVicryl(商標))がある。一般的に、例えば、ポリヒドロキシ酸(例えば、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸)、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、及び、PLGA−PEG−PLGA又はメトキシポリエチレングリコール(Methocypolythyleneglycol)−PLGAなどのこれらのPEG−又はPEO−エステル、合成(のみでなく天然の)オリゴ−及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスホン酸エステル、ポリアルコール、多糖類、ポリエーテル、エチコン社(Ethicon)のOmnexより硬化されるポリシアノアクリレート(Poly 2−OCA−co−BLCA)などの多岐にわたる合成生体吸収性ポリマー材料を使用することができる。しかしながら、フィブリン、アルブミン、コラーゲン及びゼラチンなどの天然に存在する材料、サノフィ社(Sanofi)のSeprafilmのようなヒアルロン酸、又は、生体吸収性ゲルフィルム若しくはゲル形成フィルム、アトリウム社(Atrium)のC−Qurメッシュにおけるような架橋オメガ3脂肪酸若しくは酸化再生セルロース(ORC)、いずれもネオメンド社(Neomend)より販売されるProgel(登録商標)Platinum Sealant若しくはProgel(登録商標)ABより、又はクライオライフ社(Cryolife)のBioFoam(登録商標)(アルブミン溶液が架橋及び発泡/膨張されたもの)より調製される硬化材料などの架橋アルブミン又はrhアルブミン、コビディエン社(Covidien)のDurasealより調製される架橋生成物(ポリエチレングリコール(PEG)エステル溶液とトリリシンアミンとが架橋されたもの)などの天然由来材料も可能である。
少なくとも一部、第2の層は、膨潤又はゲル形成物質を含むことが好ましい。これらの物質としては、PPO−PEOブロックコポリマー(Pluronics)などの界面活性剤、ポリソルベート20、40、60、65、80(Tweens)などのポリソルベート、又は、Span 20(モノラウリン酸ソルビタン)、Span 40(モノパルミチン酸ソルビタン)、Span 60(モノステアリン酸ソルビタン)、Span 65(トリステアリン酸ソルビタン)、Span 80(モノオレイン酸ソルビタン)などのスパン、リン脂質、アルギン酸塩、デキストラン、キトサン、カラセン(carracen)、ポリエチレングリコール(PEG)、可溶性ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、HES(ヒドロキシエチルデンプン)などの親水性の天然又は合成ポリマーが挙げられる。ヒドロゲル形成ポリマーは、以下の群、すなわち、重合化ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA);重合化ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA);重合化α−メタクリロイル−o−メトキシポリエチレングリコール;重合化メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、ポリエチレングリコールビスアクリレート及びこれらのコポリマー;A−B−C−B−A型の硬化再吸収性プレポリマー(市販製品の例としてはFocalseal(登録商標)(ジェンザイム社(Genzyme))又はAdvaseal(登録商標)(エチコン社(Ethicon))がある)(ただし、A=アクリル又はメタクリル基、B=ラクチド、グリコリド、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、トリメチレンカーボネート、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリリン酸塩、ポリホスファゼン及び/若しくはポリアミドのポリマー、並びに/又はこれらのコポリマーを含む、加水分解により切断可能なポリマー、C=親水性ポリマー、特にポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド(PNiPAAM)である)、から選択される物質のうちの少なくとも1つを含む、重合又は重付加又は重縮合により得ることができる。以下の実施例は本発明の原理及び実施を説明するものであるが、これらに限定されるものではない。
第1及び第2の層に関し、これらは、外科用メッシュ、バンド、コード、フィルムリボン、織布構造、編物、布地及び/又はフリースで少なくとも一部形成されることが好ましい。
第1の層と第2の層との接続
好ましくは、第2の層は、第1の層の第1の面に少なくとも部分的に接着され、必要に応じて、1つ又は2つ以上の層が第1の(最終的に壁側となる)層と第2の(最終的に臓側となる)層との間に設けられる。第1の(好ましくはエンボス加工された布地の)組織修復層と、第2の層とは、例えば、縫付け、刺繍、結合(熱的手段によるものを含む)、又は超音波によるものを含む熱溶接など、任意の方法によって互いに接続することができる。溶接方法には、広義の意味で(層の融点以下での)少なくとも1つの層の熱変形も含まれる。比較的低融点の生体吸収性ポリマーとしてのポリジオキサノンなどの吸収性溶融接着剤を、第1及び第2の層の材料の接着部材として使用することができる。ポリラクチド、ポリカプロラクトン、又はこれらのコポリマーなどの他の可溶性ポリマーを溶剤型接着剤として使用することもできる。シアノアクリレート若しくはイソシアネート、又はオキシランなどの反応性接着剤も、生体適合性のものであれば使用することができる。
本発明の一態様では、第1の層と第2の層とは、スペーサー布地として一体で形成され、それにより、癒着防止繊維が臓側を形成する。
本発明の一態様では、癒着バリアフィルムは、溶液としてキャスティングするか、又は特定の厚さに融解することができ、その上に突出した第1の層が置かれる。溶媒蒸発又は冷却による固化される時、メッシュはフィルムに部分的に包埋され、突出した領域のみがフィルムから基本的に自由となる(図1を参照)。一態様では、癒着バリアは、前駆体溶液又は液体混合物を金型内でキャスティングし、非突出領域を部分的に包埋することによって、突出した第1の層をその上に置き、良好な接続が得られ、少なくとも第1の繊維の層が完全に包埋されるように重合させることによって形成される。充分な接着を得るうえで、更なるメッシュ層、又はコロナ放電処理などの特定の繊維表面処理は必要とされない。
活性成分
埋め込み後に必要に応じて局所的に放出させることが可能な少なくとも1種類の生物学的活性成分又は治療成分を有する本発明のインプラントを提供することが有利となる場合がある。活性物質又は治療物質として適当な物質は、天然物質又は合成物質であってよく、これらに限定されるものではないが、例えば、抗生物質、抗微生物剤、抗細菌剤、消毒剤、化学療法剤、細胞増殖抑制剤、転移阻害剤、抗糖尿病剤、抗真菌剤、婦人科用薬剤、泌尿器科用薬剤、抗アレルギー剤、性ホルモン剤、性ホルモン阻害剤、止血剤、ホルモン、ペプチドホルモン、抗鬱剤、ビタミンCなどのビタミン、抗ヒスタミン剤、裸のDNA、プラスミドDNA、カチオン性DNA複合体、RNA、細胞構成成分、ワクチン、体内に天然に存在する細胞、又は遺伝子組換え細胞が挙げられる。活性物質又は治療物質は、カプセル化された形態又は吸着された形態を含む様々な形態で存在し得る。こうした活性物質の使用によって、患者の治療成績が改善されるか、又は治療効果(例えば、良好な創傷治癒、又は炎症の抑制若しくは軽減)がもたらされ得る。
好ましい活性物質のクラスの1つに、例えば、ゲンタマイシン又はZEVTERA(登録商標)(セフトビプロールメドカリル)銘柄の抗生物質(スイス、バーゼル所在のバシレア・ファルマスーティカ社(Basilea Pharmaceutica Ltd.)より販売されるもの)などの薬剤を含む抗生物質がある。使用可能な他の活性物質としては、オクテニジン、オクテニジンジヒドロクロリド(シュルケ・アンド・マイヤー社(Schulke & Mayer)(ノルダーシュテット、ドイツ)製のOctenisept(登録商標)消毒剤の有効成分として販売されるもの)、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)(ブラウン社(Braun)(スイス)よりLavasept(登録商標)の有効成分として販売されるもの)、トリクロサン、銅(Cu)、銀(Ag)、ナノシルバー、金(Au)、セレン(Se)、ガリウム(Ga)、タウロリジン、N−クロロタウリン、Listerine(登録商標)口内洗浄剤などのアルコール系消毒剤、N−α−ラウリル−L−アルギニンエチルエステル(LAE)、ミリスタミドプロピルジメチルアミン(MAPD、SCHERCODINE(登録商標)Mの有効成分として販売されるもの)、オレアミドプロピルジメチルアミン(OAPD、SCHERCODINE(登録商標)Oの有効成分として販売されるもの)、及びステアラアミドプロピルジメチルアミン(SAPD、SCHERCODINE(登録商標)Sの有効成分として販売されるもの)、脂肪酸モノエステル、最も好ましくはオクテニジンジヒドロクロリド(以下、オクテニジンと称する)、タウロリジン、及びPHMBなどの、異なる細菌及び酵母に対して(体液の存在下であっても)極めて有効な広帯域抗微生物剤がある。
好ましい活性物質のクラスの1つに、アンブカイン、ベンゾカイン、ブタカイン、プロカイン/ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、シクロメチカイン、ジメトカイン/ラロカイン、エチドカイン、ヒドロキシプロカイン、ヘキシルカイン、イソブカイン、パラエトキシカイン、ピペロカイン、プロカインアミド、プロポキシカイン、プロカイン/ノボカイン、プロパラカイン、テトラカイン/アメトカイン、リドカイン、アーティカイン、ブピバカイン、ジブカイン、シンコカイン/ジブカイン、エチドカイン、レボブピバカイン、リドカイン/リグノカイン、メピバカイン、メタブトキシカイン、ピリドカイン、プリロカイン、プロポキシカイン、ピロカイン、ロピバカイン、テトラカイン、トリメカイン、トリカイン、これらの組み合わせ、例えば、リドカイン/プリロカイン(EMLA)、若しくは、サキシトキシン、テトロドトキシン、メントール、オイゲノール、及びこれらのプロドラッグなどの天然由来の局所麻酔薬、又はその誘導体などの薬剤を含む局所麻酔薬がある。
更に、本発明の装置には造影剤を取り込ませることができる。そのような造影剤は、GdDTPAなどの金属錯体、又は本明細書に参照により援用するところの欧州特許第1 324 783 B1号に教示されるような超常磁性ナノ粒子(Resovist(登録商標)若しくはEndorem(登録商標))などの超音波造影又はMRI造影用のガス又はガス生成物質であってよい。欧州特許第1 251 794 B1号(参照により援用される)に示されるような、純粋な二酸化ジルコニウム、安定化された二酸化ジルコニウム、窒化ジルコニウム、炭化ジルコニウム、タンタル、五酸化タンタル、硫酸バリウム、銀、ヨウ化銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、銅、酸化鉄、磁性があまり高くないインプラントスチール、非磁性のインプラントスチール、チタン、ヨウ化アルカリ、ヨウ素化芳香族化合物、ヨウ素化脂肪族化合物、ヨウ素化オリゴマー、ヨウ素化ポリマー、合金化が可能なそれらの物質の合金、を含むX線可視化物質が含まれてもよい。造影剤は、メッシュの第1の層内若しくは第1の層上に、又は第2の癒着バリア層内若しくは第2の癒着バリア層上に含ませることができる。
長期安定性
特に有利な一実施形態では、本発明に基づく外科用インプラントは、少なくとも1mmの孔径を有する小孔を含む長期安定性の軟組織修復用メッシュとして設計された第1の層を含む。
一実施形態では、外科用メッシュ(図1)は、非吸収性又は遅吸収性であり得る長期安定性の基部構成要素であることが好ましい。本明細書で使用するところの、長期安定性の基部構成要素なる用語は、非再吸収性ポリマー、又は望ましくは埋め込みから60日後に最初の引き裂き強さの少なくとも50%を有する極めて緩慢な再吸収性のポリマーを意味する。一実施形態では、長期安定性の基部構成要素は、一般的に耐久性かつ非再吸収性の材料とみなされ、また時間の経過とともに体組織及び組織液に暴露され得る、ポリアミドなどの物質を含むことが好ましい。
一実施形態では、外科用メッシュ(図1)は、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデンの混合物、及び/又は、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロペン、ポリグリコリド−ポリラクチド、若しくはポリグレカプロン(すなわちMONOCRYL)のコポリマーを含む1つ又は2つ以上の材料で形成することができる。一実施形態では、外科用メッシュ40は、異なる直径/サイズを有するモノフィラメント、マルチフィラメント、及び/又は糸で形成することができる。一実施形態では、外科用メッシュ40は縦編みされることが望ましい。
一実施形態では、外科用メッシュは好ましくは、約0.089〜0.13mmの直径を有するポリプロピレンの非再吸収性糸、約0.069〜0.089mmの直径を有するポリフッ化ビニリデンコポリマーの糸、約0.089〜0.13mmの直径を有するPVDFの糸、約0.08〜0.12mmの直径を有するポリエステルの糸、及び/又は、約0.010〜0.13mmの直径を有するポリアミドの糸を含む。
組織修復装置の目的とする用途に応じて、生体適合性の長期安定性ポリマーを使用して、布地の修復部材を製造することができる。B長期安定性ポリマーとは、徐々に吸収されるか又は分解する、例えば生体内において埋め込み60日後にその最初の引き裂き強度の少なくとも50%を有する非吸収性の生体適合性ポリマー又は生体吸収性ポリマーを意味する。後者の群にはポリアミドなどの物質が含まれ、これらの物質は、再吸収性材料として設計されたものではないことから一般的には耐久性を有するものとみなされるが、時間の経過とともに体組織及び組織液による浸食を受ける。布地の修復部材の好ましい材料としては、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスホン酸エステル、ポリアルコール、多糖類、ポリエーテル、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、これらの重合性物質のコポリマー、吸収性ガラスが挙げられる。
医療用インプラントの応用例
外科用メッシュのような軟組織修復用インプラントは、軟組織に欠損部又は脆弱部がある場合、又は組織の孔を充填又は覆う必要がある場合に主に使用される。
(a)腹部及び鼠径部ヘルニアは、組織、構造、又は器官の一部が、体内の異常開口部から突出する場合に発症する。これは、最も一般的には、腹壁の弱い場所からの腸の突出に関連する。ヘルニア修復装置は、異なる形状及び異なる材料で、平板な装置、ほぼ平板だが湾曲した装置、パウチ、袋、又はプラグに折り畳まれた形態で製造され得る。
(b)外科用メッシュ、テープ又は三角巾は、ストレス性尿失禁又は骨盤器官脱出症などの骨盤疾患の分野で使用される。これらの用途では、布地を膣壁と接触させるか(例えば、骨盤メッシュ)、又はエチコン社(Ethicon, Inc.)製のGYNECARE(登録商標)TVTシステムを用いた場合のように尿道と接触させて配置する必要がある場合があり、本発明のアセンブリがテープ又はメッシュの特定の領域において締め付けによる固定を支持することができる。
(c)Durapatchは、脳外科手術後に硬膜を覆って閉鎖するために使用される。硬膜は、脳及び脊髄を取り囲む3つの層の最も外側にある強靱で柔軟性のない繊維性のシースである。市販の移植片は、生物学的材料(異種移植片及び同種移植片を含む)又は合成材料のいずれかで構成される。本発明の突出したパッチは、両面のうちの一方の特定の領域において、インプラントを定位置に保持する助けとなり得、締め付けを促進し得る。
(d)回旋腱板補強用グラフトは、既存の組織が回旋腱板の機能を支持するように使用、又は治療できなくなった場合に最も一般的に使用される。
(e)吸収性パウチは、外傷外科手術の分野において出血抑制のための、Vicryl(登録商標)メッシュバッグAのような肝臓圧迫装置として使用される。
(f)グラフトは乳房再建の分野において「TRAM弁」術で使用され、胸部の自家組織再建が胸部からの横直筋腹部筋皮(TRAM)弁を用いて行われる。筋弁用の腹壁ドナー部位は、脆弱な腹壁、膨満、及びヘルニアを引き起こす可能性がある。ヘルニアを予防するため、多くの外科医は、腹部を閉鎖する際に合成メッシュを使用する。Vicryl(登録商標)メッシュ又はTiGr(登録商標)マトリクスのような吸収性メッシュなどの布地も、豊胸術又は乳房再建術、すなわち、乳腺腫瘤摘出術又は乳腺切除術を含む適当なマージンを有する腫瘍切除と乳房の即時再建との組み合わせとして定義される乳腺外科手術において使用される(Koo et al.2011「Results from Over One Year of Follow−Up for Absorbable Mesh Insertion in Partial Mastectomy」、Yonsei Med J 52(5):803〜808,2011)。本発明の装置は、固定を促進するうえで、縫合、タック、又は接着剤を最小限に抑える助けとなる。
(g)軟組織修復装置は、組織を膨らませるための充填材として使用され、例えば美容外科において皺取りに、又は瘻孔手術において瘻孔溝の充填に使用されている。目的とする用途に応じて吸収性材料を使用することもできる。
インプラントは、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸並びにそれらの誘導体、及びポリ(γ−ベンジル−L−グルタメート)、プソイドポリアミノ酸、タンパク質、コラーゲン、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスホン酸エステル、ポリアルコール、多糖類、デキストラン、硫酸デキストラン、キトサン、デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、酸化再生セルロース、ヒアルロン酸、ポリエーテル、ポリエチレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコールコポリマー、ポリシアノアクリレート、ポリビニルピロリドン、これらの物質の混合物、これらの物質のコポリマーの群から選択される1つ又は2つ以上の材料で形成することができる。
第2の態様では、本発明は、本発明のインプラントに隆起部を製造する方法であって、
−第1の層と第2の層とを接続する工程であって、接着が、接合接着又は結合によって好ましくは行われ、第1の層が好ましくは外科用メッシュであり、第2の層が好ましくは再吸収性ポリマーフィルムである、工程と、
−第1の層又は第2の層内、好ましくは第1の層及び第2の層の双方内に、
−第2の層に接着された第1の層をプレスし熱変形させること、又は
−第2の層に接着された第1の層を打ち延ばすこと、のいずれかにより、1つ又は2つ以上の隆起部を形成する工程と、を含む、方法に関する。
更に、本発明はこの第2の態様において、本発明に基づくインプラントを製造するための方法であって、(a)第1の層と第2の層とを、接合接着、ラミネート、縫い合わせ、又は刺繍により接続する工程と、(b)熱及び圧力を加えることによって第1の層及び第2の層を熱成形する工程と、を含む、方法に関する。
更なる代替的な一実施形態では、本発明は、本発明に基づくインプラントを製造するための方法であって、(a)外科用メッシュを熱成形することによって複数の突起を形成する工程と、(b)熱成形されたメッシュを、第2の層の材料の液体組成物とともにほぼ平坦な金型内に置く工程と、(c)溶媒蒸発、硬化、反応、架橋、又は冷却によって第2の層の材料を固化させる工程と、を含む、方法に関する。
第3の態様では、本発明は、開腹腹腔内オンレイ法を用いることにより上記のインプラントを埋め込む方法であって、隆起部が腹壁に面し、壁側層が隆起部の開口部を通して腹壁に縫い付けられることで、縫合針によってその下の身体構造を損傷するリスクを最小に抑える方法に関する。
以下、実施形態によって本発明を更に説明する。図面において、
側面より見た、本発明の医療用インプラントの第1の実施形態である。 やはり側面から見た医療用インプラントの代替的な一実施形態であり、開口部は示されていない。 突起の外周部にまでトリミングすることができるエンボス加工された第1の層(図3a:壁側面、図3b:臓側面)の写真図であり、やはり開口部は示されていない。 インプラントに隆起部を製造するための熱金型の描図である。 側面から見た代替的な一実施形態の本発明のインプラントであり、隆起部が第1の層に形成され、切欠き部を有している。 上から見た(第1の層を見下ろした)医療用インプラントであり、この実施形態は翼状要素を有している。 第1の層内の1個の隆起部がリムを形成した本発明に基づく外科用インプラントであり、7bは、隆起部(リム)の切り込みを示している。 隆起部を有する第1の層の3D図である。
図1に示されるように、インプラント(1)は、癒着バリアフィルム(3)から調製することができる。インプラント(1)を製造する際、フィルム(3)を特定の厚さに溶液(又は溶融物)としてキャスティングする。突出した第1のメッシュ層(2)が上に置かれる。溶媒蒸発又は冷却によって固化させる時、メッシュ(2)はフィルム(2)内に部分的に包埋され、突出した領域又は繊維(4)のみがフィルム(3)から基本的に自由となる。第1のメッシュ層(2)を第2の層(3)に充分に接着させるために、更なるメッシュ層又は特定の繊維表面(例えばコロナ放電)処理を必要としない。隆起部が(5)として示されている。突起部がインプラントの領域全体に設けられ、改良された外周部及び改良された中央固定部の両方によって、固定部を例えばヘルニア欠損部の辺縁部にまで引っ張ることが可能であるため、ステープル留め若しくはタック留め器具、又は外科用縫合針を使用する際に下層の組織又は臓器に貫通するリスクが最小に抑えられる。
図2(更に下記実施例1とも比較)に示されるように、インプラント(11)では、メッシュ(14)は、薄いPDSフィルム(12)中におおよそ完全に包埋することができる。これにより、メッシュ(14)が包埋されたPDSフィルム(12)は第1の層を形成し、この第1の層が第2の(例えばORC)層(13)上に積層される。隆起部が(15)として示されている。
図3に示されるように、また下記実施例1を参照すると、ORC層は、第1の層として使用される場合、エンボス加工することができる。第1の最終的に壁側となる層の図が図3aに示され、第2の層の図が図3bに示されている。
図4aは、隆起部を形成するための熱金型を示している。対応する図4bは、更なるリム形状の隆起部を1つ有する以外はほぼ同様のパターンを示している。更に図4cは、図4aの一部の拡大図を示したものであり、隆起部を形成するのに適したパターンは、底部において3mmの幅を有しており、0.5mmの高さを有する真っ直ぐな壁を有し、上部は半円形である(d=3mm)。
図5は、第1の(壁側)層(52)を有する、側面より見た本発明のインプラント(51)の代替的な一実施形態を示す。インプラント(51)は、第2の層(53)も有している。第1の層の外周領域に設けられる隆起部(54a〜d)は、外科用器具の端部を収容するのに適した切欠き部(55a〜d)を有しているため、インプラント(51)の第1の層(52)の切欠き部(55a〜d)によってインプラント(51)を体組織に締結することができる。
図6は、12個の翼状要素(63a、63bなど)を切り込みとしてその外周領域に有する第1の層(62)をその上に有するインプラント(61)の平面図を示したものである。第1の層(62)は、市販の(i)MONOCRYL(登録商標)又は(ii)INTERCEED(登録商標)、又は(iii)PDS+INTERCEED(登録商標)(いずれもエチコン社(Ethicon)の製品)フィルムなどの第2の層と接続される。あるいは、翼状要素(63a、63bなど)は、様々な形状(例えば長方形、三角形、半円形)を有してもよい。更に、1個、数個、又はすべての翼状要素(63a、63bなど)が表面と重なり合うように延びてもよい(すなわち、翼状要素は第1の層への単純な切り込みであってもよいが、代わりに何らかの更なる第1の層の材料を含んでもよく、第1の層の材料と重なり合うように延びてもよい)。
図7は、第1の層(72)内の隆起部が1つのリム(73)を形成している本発明に基づく外科用インプラント(71)を示している。図7bに示されるように、開口部(74a〜g)がリム(73)内に配置され、「X」として示されているが、これらは十文字の切れ目として設けられ、前記インプラント(71)を外科的に埋め込む際に締結装置に適合する。
図8は、開口部としての切欠き部を収容する隆起部を有する第1の層の3D描図である。
以下の実施例は、本発明を説明する役割を有するものであるが、本発明を限定するものではない。
改良Proceedメッシュは、ORC(酸化再生セルロース)層(臓側)に続いて、メッシュ全体にわたって2mmの間隔をおいた直径2mmの穿孔を有する薄いポリジオキサノンフィルム、ポリプロピレンメッシュ、薄いポリジオキノンフィルムを有する、市販のProceed(登録商標)メッシュ(エチコン社(Ethicon Inc.))より誘導された実験的な複合ラミネートである。
Dynamesh(登録商標)Ipom(エフ・イー・ジー社(FEG))は、第1の面にポリプロピレン繊維を、第2の面(臓側)にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)繊維を有する両面メッシュである。孔径は1mmより大きい。
Physiomesh(登録商標)は、2枚の再吸収性Monocryl(登録商標)フィルムの間にラミネートされた大きな孔を有するポリプロピレンメッシュを有する腹腔内メッシュインプラントである。
実施例1)壁側に100個の3mmエンボス加工を有する改良Proceedメッシュ
Proceed(登録商標)メッシュ(15×15cm)を、d=5mm、h=5mmの10×10個の円柱状突起を有するボス型内に置いた。突起の互いからの距離は、約10mm(中心間)であった。これに対応するd=7mm、深さ=10mmの円柱状ドリル孔も、互いから10mm離間していた。組み立てた金型の両側を圧力をかけずに約1分間、ホットプレートで120℃にて加熱した。次いで、加熱していないプレス内に金型を置き、ハンドホイールを用いて徐々に加圧し、メッシュ及び金型を約30分間冷却した。したがって、メッシュは、PDS側の方向を向いた約3mmの高さを有する、丸みを帯びた円錐形の100個の突起を有していた。これらの突起のため、Prolene(商標)2−0縫合針によって突起のみを縫い付けることが可能であったことから、縫合時に縫合針で腸を引っ掛ける、又は穿孔するリスクが最小となった。得られた材料は本発明に基づくインプラントの一例であり、これを図3に示す。しかしながら、図3には開口部は示されていない。
実施例2)Dynamesh(登録商標)IPOM−壁側をエンボス処理したもの
20×22cmの長方形を市販のDynamesh(商標)から切り取り、2個の部分(ポジ型とネガ型、下記図4a〜4cを参照)からなる金属製の熱金型内に入れた。金型上には、下部のストラット幅が3mm(半径1.5mm、高さ2mm)である4個の丸みを帯びた同心状の長方形が突設されていた。丸みを帯びた長方形の寸法は以下の通りである。すなわち、
(1)長さ16.5cm、幅12.5cm、半径6.25cm、
(2)l=13.5cm、w=9.5cm、r=4.75cm、
(3)l=10.5cm、w=6.5cm、r=3.25cm、
(4)l=7.5cm、w=3.5cm、r=1.75cm各寸法は突起の先端から測定したものである。
全体の高さが約2mm、足部の幅が3mm、先端部の半径が1.5mmである丸みを帯びた長方形の各突起は、幅3mmで同じ高さの2本の横ストラットと2本の縦ストラットによって連結されていた。エンボス加工された円とストラットとの交点は、熱成形時にメッシュを切断又は破ることとを防止するためにわずかに丸みを帯びていた。ネガ型は、約4mmの幅を有していた。
メッシュを加熱プレス内で、2個の金型部品の間で約1MPa(10bar)で110℃に加熱し、加圧下で冷却した。
メッシュは、壁側に高さ約1〜1.5mmの目に見える、触れて分かる突起を示し、これにより面の区別が容易となり、裂けた領域において縫合針及び2−0Prolene(登録商標)縫合糸による把持が容易となり、これは手術の間に腸に穿孔してしまうリスクを最小に抑えるものである。
実施例3)4個の突起を有するUltrapro(登録商標)メッシュ+Monocryl(登録商標)フィルム
20cm×20cm四方のUltrapro(登録商標)メッシュ(エチコン社(Ethicon))を、4つの角のすべてにおいて熱変形させた。ハイグレード鋼製の金型は、高さ8mm、直径18mmの円柱状の隆起領域及び対応する対型(counterpart)を有するものであった。ホットプレスで110℃にて2分間の後、得られた突起は、約5mmの高さ及び約18mmの直径を有し、容易に視認可能であり、ラテックスグローブを通して感じることもできた。次に、各突起の約1/3を、上部から底部まで中心に面して切り欠いた。これにより、切欠きのある場合と比較して、切欠きに対してその上を滑る指により強い抵抗力が生じた。更に、このように隆起部を切り欠くことは、その中に指を押し込むことによって位置決めを容易とするうえで有用である。突起にはステープラーを容易に押し込むことができた。熱成形したメッシュを、中央領域において円形で、エンボス加工領域の外側で周方向の刺繍によって50μmのMonocryl(登録商標)フィルムに取り付けた。図5の描図を参照されたい。
実施例5)せり上げることができる外周翼状要素を有するPhysiomesh(登録商標)
Physiomesh(登録商標)層に、長さ3cm、幅2cmのU字状の翼状要素を設けた。翼状要素は、レーザーカッター(CAD CAM)を用いて切り込みとして形成した。これらのフラップ状要素は、中心に面し、縁部から少なくとも2cmの部分を始点とする。これらの翼状要素は、平面内にあって持ち上げることができるようなものとするか、又は、持ち上げ、及びヘルニアステープラーのような装置の挿入を助けるためにわずかに面からとびでていてよい。図6の描図を参照されたい。
実施例6)複数の外周切り込みを有する2枚のPDS(登録商標)フィルム間にラミネートされたProlene Soft(商標)メッシュ
ポリプロピレンメッシュ(Prolene Soft(登録商標)メッシュ)を、各5μmの2枚のポリジオキサノンフィルムの間に熱ラミネートし、金属型と対型によって熱成形し、その際、ポジ型は、以下のプロファイルを有していた(d=3cmの平坦な中央部に続く、各端部の1cmのエンボス加工された側部、高さ約2.5cm〜0.5cmにわたって直線的に下降するリム部、及び0.5cmにまでほぼ垂直に落ち込む領域)。11cmのエンボス加工領域には、約1cmの十字形の切り込みが周方向に切り込まれ、約1cmの間隔が置かれていた。切り込みはステープル留め装置によって容易に貫通することができ、メッシュの臓側から腹壁へのステープル留めを可能とするものであった。図7a及び図7bの描図を参照されたい。
〔実施の態様〕
(1) 組織又は筋肉壁の欠損部を修復するための外科用インプラント(1、11、51、61、71)であって、
中央領域及び外周領域を有する第1の層(2、12、52、62、72)と、
第2の層(3、13、53、64)と、を備え、
前記第1の層が、前記第1の層の前記外周領域に配置された少なくとも2つの開口部(4、14、55、63、74)を有し、
前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の前記外周部から離間されており、
前記少なくとも2つの開口部のそれぞれの一部が、前記第1の層の平面に対して特定の高さに隆起しているか又は隆起させることが可能であり、
前記少なくとも2つの開口部が、体組織に前記インプラントを外科的に締結することを可能とするような大きさ及び形状に構成されている、外科用インプラント。
(2) 前記高さが、前記第1の層の厚さの3倍よりも大きいことを特徴とする、実施態様1に記載のインプラント。
(3) 開口部を有する合成吸収性フィルム層である前記第2の層とは反対側で前記第1の層に面する第3の層を更に備え、前記第3の層が、好ましくは、2μm〜60μmの厚さを有することを特徴とする、実施態様1又は2に記載のインプラント。
(4) 前記少なくとも2つの開口部が、
a)2mm〜2cmの最大寸法、及び/又は、
b)1mm〜9mmの最大寸法を有することを特徴とする、実施態様1〜3のいずれかに記載のインプラント。
(5) 1つ又は2つ以上の隆起部(5、15、54)を更に有することを特徴とする、実施態様1〜4のいずれかに記載のインプラント。
(6) 前記1つ又は2つ以上の隆起部(5、15、54)のうちの少なくとも1つが、前記第1の層にあることを特徴とする、実施態様5に記載のインプラント。
(7) 前記1つ又は2つ以上の隆起部(5、15、54)のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記外周領域にあることを特徴とする、実施態様6に記載のインプラント。
(8) 前記第1の層の前記外周領域に配置される前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の隆起部内にあることを特徴とする、実施態様6又は実施態様7に記載のインプラント。
(9) 前記第1の層の前記外周領域において前記第1の層の隆起部内に配置される前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記隆起部の一部の領域内、又は前記第1の層の前記隆起部のある部分の切り欠き部(54)であることを特徴とする、実施態様8に記載のインプラント。
(10) 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層内に翼状要素(63)として設けられることを特徴とする、実施態様1〜9のいずれかに記載のインプラント。
(11) 前記第2の層が、1つ又は2つ以上の隆起部を有することを特徴とする、実施態様5〜10のいずれかに記載のインプラント。
(12) 前記第1の層及び/又は前記第2の層が、外科用メッシュ、バンド、コード、フィルムリボン、織布構造、編物、布地、及び/又はフリースで少なくとも部分的に形成され、前記第2の層が、メッシュ、フリース、フィルム、織布構造、不織布構造、フィルム、又は穿孔されたフィルムを好ましくは含むことを特徴とする、実施態様1〜11のいずれかに記載のインプラント。
(13) 前記第1の層の前記中央領域内に1つ又は2つ以上の隆起部があることを特徴とする、実施態様5〜12のいずれかに記載のインプラント。
(14) 前記隆起部が、丸形、三角形、四角形、五角形、六角形、対称形、非対称形、円形、楕円形、長円形、正方形、長方形、台形、又は菱形の基部領域を有し、頭部領域が、平坦な形、尖った形、丸形、凹形、又は凸形であることを特徴とする、実施態様5〜13のいずれかに記載のインプラント。
(15) 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の他の部分から視覚的に区別されることを特徴とする、実施態様1〜14のいずれかに記載のインプラント。
(16) 前記第1の層内の前記1つ又は2つ以上の隆起部の少なくとも一部のものが、互いに直接接続されるか、又はそれらの間の領域を介して前記第2の層と接続されることを特徴とする、実施態様6〜13のいずれかに記載のインプラント。
(17) 前記第1の層が、以下のリスト、すなわち、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩(polyhydroxyvaleriates)、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、これらの重合性物質のコポリマー、再吸収性ガラス、セルロース、細菌性セルロース、同種移植片、異種移植片、コラーゲン、ゼラチン、並びに絹から選択される材料のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、実施態様1〜16のいずれかに記載のインプラント。
(18) 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成生体吸収性ポリマー材料、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、コラーゲン、ゼラチン、オメガ3脂肪酸と架橋した生体吸収性ゲルフィルム、並びに酸化再生セルロースから選択される材料を含むことを特徴とする、実施態様1〜17のいずれかに記載のインプラント。
(19) 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成非再吸収性ポリマー材料、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、及びポリシリコーンから選択される材料を含むことを特徴とする、実施態様1〜18のいずれかに記載のインプラント。
(20) 実施態様5〜19のいずれかに記載のインプラントに隆起部を製造するための方法であって、
第1の層と第2の層とを接続する工程であって、接着は、接合接着又は結合によって好ましくは行われ、前記第1の層が好ましくは外科用メッシュであり、前記第2の層が好ましくは再吸収性ポリマーフィルムである、工程と、
前記第1の層又は前記第2の層内、好ましくは前記第1の層及び前記第2の層の双方内に、
前記第2の層に接着された前記第1の層をプレスし熱変形させること、又は
前記第2の層に接着された前記第1の層を打ち延ばすこと、のいずれかにより、1つ又は2つ以上の隆起部を形成する工程と、を含む、方法。
(21) 実施態様1〜19のいずれかに記載のインプラントを製造するための方法であって、
a)第1の層と第2の層とを、接合接着、ラミネート、縫い合わせ、又は刺繍により接続する工程と、
b)熱及び圧力を加えることによって前記第1の層及び前記第2の層を熱成形する工程と、を含む、方法。
(22) 実施態様2〜19のいずれかに記載のインプラントを製造するための方法であって、
a)外科用メッシュを熱成形することによって複数の突起を形成する工程と、
b)前記熱成形されたメッシュを、第2の層の材料の液体組成物とともにほぼ平坦な金型内に置く工程と、
c)溶媒蒸発、硬化、反応、架橋、又は冷却によって前記第2の層の材料を固化させる工程と、を含む、方法。

Claims (22)

  1. 組織又は筋肉壁の欠損部を修復するための外科用インプラントであって、
    中央領域及び外周領域を有する第1の層と、
    第2の層と、を備え、
    前記第1の層が、前記第1の層の前記外周領域に配置された少なくとも2つの開口部を有し、
    前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の前記外周領域から離間されており、
    前記少なくとも2つの開口部のそれぞれの一部が、前記第1の層の平面に対して特定の高さに隆起しており
    前記少なくとも2つの開口部が、外科用器具の端部を収容することによって、体組織に前記インプラントを外科的に締結することを可能とするような大きさ及び形状に構成されており、
    前記高さが、前記第1の層の厚さの3倍よりも大きい、外科用インプラント。
  2. 腹壁ヘルニア修復用のインプラントである、請求項1に記載のインプラント。
  3. 開口部を有する合成吸収性フィルム層である前記第2の層とは反対側で前記第1の層に面する第3の層を更に備え、前記第3の層が、2μm〜60μmの厚さを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のインプラント。
  4. 前記少なくとも2つの開口部が、
    a)2mm〜2cmの最大寸法、又は、
    b)1mm〜9mmの最大寸法を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインプラント。
  5. 1つ又は2つ以上の隆起部を更に有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインプラント。
  6. 前記1つ又は2つ以上の隆起部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層にあることを特徴とする、請求項5に記載のインプラント。
  7. 前記1つ又は2つ以上の隆起部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記外周領域にあることを特徴とする、請求項6に記載のインプラント。
  8. 前記第1の層の前記外周領域に配置される前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の前記隆起部内にあることを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のインプラント。
  9. 前記第1の層の前記外周領域において前記第1の層の前記隆起部内に配置される前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記隆起部の一部の領域内、又は前記第1の層の前記隆起部のある部分の切り欠き部であることを特徴とする、請求項8に記載のインプラント。
  10. 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層内に翼状要素として設けられることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインプラント。
  11. 前記第2の層が、1つ又は2つ以上の隆起部を有することを特徴とする、請求項5〜10のいずれか一項に記載のインプラント。
  12. 前記第1の層及び/又は前記第2の層が、外科用メッシュ、バンド、コード、フィルムリボン、織布構造、編物、布地、及び/又はフリースで少なくとも部分的に形成され、前記第2の層が、メッシュ、フリース、フィルム、織布構造、不織布構造、フィルム、又は穿孔されたフィルムを含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインプラント。
  13. 前記第1の層の前記中央領域内に1つ又は2つ以上の隆起部があることを特徴とする、請求項5〜12のいずれか一項に記載のインプラント。
  14. 前記隆起部が、丸形、三角形、四角形、五角形、六角形、対称形、非対称形、円形、楕円形、長円形、正方形、長方形、台形、又は菱形の基部領域を有し、頭部領域が、平坦な形、尖った形、丸形、凹形、又は凸形であることを特徴とする、請求項5〜9、11、及び、13のいずれか一項に記載のインプラント。
  15. 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の他の部分から視覚的に区別されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載のインプラント。
  16. 前記第1の層内の前記1つ又は2つ以上の隆起部の少なくとも一部のものが、互いに直接接続されるか、又はそれらの間の領域を介して前記第2の層と接続されることを特徴とする、請求項6〜13のいずれか一項に記載のインプラント。
  17. 前記第1の層が、以下のリスト、すなわち、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、これらの重合性物質のコポリマー、再吸収性ガラス、セルロース、細菌性セルロース、同種移植片、異種移植片、コラーゲン、ゼラチン、並びに絹から選択される材料のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載のインプラント。
  18. 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成生体吸収性ポリマー材料、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、コラーゲン、ゼラチン、オメガ3脂肪酸と架橋した生体吸収性ゲルフィルム、並びに酸化再生セルロースから選択される材料を含むことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載のインプラント。
  19. 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成非再吸収性ポリマー材料、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、及びポリシリコーンから選択される材料を含むことを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載のインプラント。
  20. 請求項5〜9、11、及び、13のいずれか一項に記載のインプラントに隆起部を製造するための方法であって、
    前記第1の層と前記第2の層とを接続する工程であって、接着は、接合接着又は結合によって行われ、前記第1の層が外科用メッシュであり、前記第2の層が再吸収性ポリマーフィルムである、工程と、
    前記第1の層又は前記第2の層内に、
    前記第2の層に接着された前記第1の層をプレスし熱変形させること、又は
    前記第2の層に接着された前記第1の層を打ち延ばすこと、のいずれかにより、前記1つ又は2つ以上の隆起部を形成する工程と、を含む、方法。
  21. 請求項1〜19のいずれか一項に記載のインプラントを製造するための方法であって、
    a)前記第1の層と前記第2の層とを、接合接着、ラミネート、縫い合わせ、又は刺繍により接続する工程と、
    b)熱及び圧力を加えることによって前記第1の層及び前記第2の層を熱成形する工程と、を含む、方法。
  22. 請求項2〜19のいずれか一項に記載のインプラントを製造するための方法であって、
    a)外科用メッシュを熱成形することによって複数の突起を形成する工程と、
    b)前記熱成形された外科用メッシュを、第2の層の材料の液体組成物とともにほぼ平坦な金型内に置く工程と、
    c)溶媒蒸発、硬化、反応、架橋、又は冷却によって前記第2の層の材料を固化させる工程と、を含む、方法。
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