JP6608356B2 - 開口部を有する層を含む外科用インプラント - Google Patents
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Description
−材料が少なく(すなわち異物が少ない)、かつ
−インプラントに歪みを生じることなく、壁側では組織の内部成長を、臓側では耐癒着性をより確実とし、
体組織への締結が容易なインプラントである。
−中央領域及び外周領域を有する第1の層と、
−第2の層と、を備え、
−第1の層が、第1の層の外周領域に配置された少なくとも2つの開口部を有し、
−少なくとも2個の開口部が、第1の層の外周部から離間されており、
−2個の開口部のそれぞれの一部が、第1の層の平面に対して所定の高さに隆起しているか又は隆起させることが可能であり、
−少なくとも2個の開口部が、体組織にインプラントを外科的に締結することを可能とするような大きさ及び形状に構成されている、外科用インプラントに関する。
本発明によれば、国際公開第2009/049910 A1号とは異なり、少なくとも2つの開口部が第1の層の縁部から離間されているために、開口部に隣接した第1の層の外周部の材料は完全な状態である。別の言い方をすれば、少なくとも2つの開口部は、第1の層の外周部を含むように(又は外周を超えるように)縁部を超えて延びていない。更に、第1の層の平面内の単純なほぼ直線状の切開部は十分ではなく、これは、少なくとも2つの開口部のそれぞれの一部が第1の層の平面に対して特定の高さに隆起することはなく、また隆起させることが可能ともならないためである。第1の層の平面内の単純なほぼ直線状の切開部により、少なくとも2つの開口部のために体組織へのインプラントの外科的締結が結果的に可能とならない。
好ましい一実施形態では、インプラントは、1つ又は2つ以上の隆起部を更に有する。第1の好ましい代替的な実施形態では、1つ又は2つ以上の隆起部は第1の層である。第2の好ましい代替的な実施形態では、第2の層が1つ又は2つ以上の隆起部を有する。第1の層及び第2の層の双方のそれぞれが1つ又は2つ以上の隆起部を有することが最も好ましい。更に、第1の層の中央領域内に隆起部が設けられることが好ましい。
隆起部は、こぶの形状(突出した円形、長円形、丸みを帯びた長方形、十字形、立方形、円柱形、又は角錐形)を有することができる。更に、エンボス加工は、真っ直ぐ上方に延びても、方向付けられてもよく(斜めに)、又は先端部よりも大きな基部を有する円錐形であってもよい。円形又は直線状に細長い(波状に形成された)エンボス加工は、エンボス加工された層に更なる剛性を付与する。更に、隆起部の面状の配列は、環、楕円体、丸みを帯びた長方形、長方形、又は波形から誘導される複数の突起が設けられるようなものであることが好ましい。
第1の最終的に壁側となる(組織修復)層は、少なくとも直径1mmの小孔を有する長期吸収性又は永久的なポリマー布地で形成されることが好ましい。これらの小孔は第1の層を貫通し、好ましくは外科用インプラント全体を貫通する。
第2の層は、腸、肝臓、又は脾臓などの内部体組織とインプラントとの癒着を防止又は最小化するための癒着防止層とすることができる。適当なフィルム又は布地は、非再吸収性材料で形成され、PTFEシート、フッ素化ポリオレフィン(PVDF)、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー、シリコーン、ミメドクス社(MiMedx)のHydroFix Vaso Shieldなどの耐久性ポリビニルアルコールゲル、ポリウレタンがある。適当な再吸収性材料としては、例えば、ポリ−p−ジオキサノン(PDS(商標))、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー(例えばエチコン社(Ethicon Inc)のMonocryl(商標))、及び/又はグリコリドとラクチドとのコポリマー(詳細には90:10の比、エチコン社(Ethicon Inc)のVicryl(商標))がある。一般的に、例えば、ポリヒドロキシ酸(例えば、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸)、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、及び、PLGA−PEG−PLGA又はメトキシポリエチレングリコール(Methocypolythyleneglycol)−PLGAなどのこれらのPEG−又はPEO−エステル、合成(のみでなく天然の)オリゴ−及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスホン酸エステル、ポリアルコール、多糖類、ポリエーテル、エチコン社(Ethicon)のOmnexより硬化されるポリシアノアクリレート(Poly 2−OCA−co−BLCA)などの多岐にわたる合成生体吸収性ポリマー材料を使用することができる。しかしながら、フィブリン、アルブミン、コラーゲン及びゼラチンなどの天然に存在する材料、サノフィ社(Sanofi)のSeprafilmのようなヒアルロン酸、又は、生体吸収性ゲルフィルム若しくはゲル形成フィルム、アトリウム社(Atrium)のC−Qurメッシュにおけるような架橋オメガ3脂肪酸若しくは酸化再生セルロース(ORC)、いずれもネオメンド社(Neomend)より販売されるProgel(登録商標)Platinum Sealant若しくはProgel(登録商標)ABより、又はクライオライフ社(Cryolife)のBioFoam(登録商標)(アルブミン溶液が架橋及び発泡/膨張されたもの)より調製される硬化材料などの架橋アルブミン又はrhアルブミン、コビディエン社(Covidien)のDurasealより調製される架橋生成物(ポリエチレングリコール(PEG)エステル溶液とトリリシンアミンとが架橋されたもの)などの天然由来材料も可能である。
好ましくは、第2の層は、第1の層の第1の面に少なくとも部分的に接着され、必要に応じて、1つ又は2つ以上の層が第1の(最終的に壁側となる)層と第2の(最終的に臓側となる)層との間に設けられる。第1の(好ましくはエンボス加工された布地の)組織修復層と、第2の層とは、例えば、縫付け、刺繍、結合(熱的手段によるものを含む)、又は超音波によるものを含む熱溶接など、任意の方法によって互いに接続することができる。溶接方法には、広義の意味で(層の融点以下での)少なくとも1つの層の熱変形も含まれる。比較的低融点の生体吸収性ポリマーとしてのポリジオキサノンなどの吸収性溶融接着剤を、第1及び第2の層の材料の接着部材として使用することができる。ポリラクチド、ポリカプロラクトン、又はこれらのコポリマーなどの他の可溶性ポリマーを溶剤型接着剤として使用することもできる。シアノアクリレート若しくはイソシアネート、又はオキシランなどの反応性接着剤も、生体適合性のものであれば使用することができる。
埋め込み後に必要に応じて局所的に放出させることが可能な少なくとも1種類の生物学的活性成分又は治療成分を有する本発明のインプラントを提供することが有利となる場合がある。活性物質又は治療物質として適当な物質は、天然物質又は合成物質であってよく、これらに限定されるものではないが、例えば、抗生物質、抗微生物剤、抗細菌剤、消毒剤、化学療法剤、細胞増殖抑制剤、転移阻害剤、抗糖尿病剤、抗真菌剤、婦人科用薬剤、泌尿器科用薬剤、抗アレルギー剤、性ホルモン剤、性ホルモン阻害剤、止血剤、ホルモン、ペプチドホルモン、抗鬱剤、ビタミンCなどのビタミン、抗ヒスタミン剤、裸のDNA、プラスミドDNA、カチオン性DNA複合体、RNA、細胞構成成分、ワクチン、体内に天然に存在する細胞、又は遺伝子組換え細胞が挙げられる。活性物質又は治療物質は、カプセル化された形態又は吸着された形態を含む様々な形態で存在し得る。こうした活性物質の使用によって、患者の治療成績が改善されるか、又は治療効果(例えば、良好な創傷治癒、又は炎症の抑制若しくは軽減)がもたらされ得る。
特に有利な一実施形態では、本発明に基づく外科用インプラントは、少なくとも1mmの孔径を有する小孔を含む長期安定性の軟組織修復用メッシュとして設計された第1の層を含む。
外科用メッシュのような軟組織修復用インプラントは、軟組織に欠損部又は脆弱部がある場合、又は組織の孔を充填又は覆う必要がある場合に主に使用される。
(a)腹部及び鼠径部ヘルニアは、組織、構造、又は器官の一部が、体内の異常開口部から突出する場合に発症する。これは、最も一般的には、腹壁の弱い場所からの腸の突出に関連する。ヘルニア修復装置は、異なる形状及び異なる材料で、平板な装置、ほぼ平板だが湾曲した装置、パウチ、袋、又はプラグに折り畳まれた形態で製造され得る。
(b)外科用メッシュ、テープ又は三角巾は、ストレス性尿失禁又は骨盤器官脱出症などの骨盤疾患の分野で使用される。これらの用途では、布地を膣壁と接触させるか(例えば、骨盤メッシュ)、又はエチコン社(Ethicon, Inc.)製のGYNECARE(登録商標)TVTシステムを用いた場合のように尿道と接触させて配置する必要がある場合があり、本発明のアセンブリがテープ又はメッシュの特定の領域において締め付けによる固定を支持することができる。
(c)Durapatchは、脳外科手術後に硬膜を覆って閉鎖するために使用される。硬膜は、脳及び脊髄を取り囲む3つの層の最も外側にある強靱で柔軟性のない繊維性のシースである。市販の移植片は、生物学的材料(異種移植片及び同種移植片を含む)又は合成材料のいずれかで構成される。本発明の突出したパッチは、両面のうちの一方の特定の領域において、インプラントを定位置に保持する助けとなり得、締め付けを促進し得る。
(d)回旋腱板補強用グラフトは、既存の組織が回旋腱板の機能を支持するように使用、又は治療できなくなった場合に最も一般的に使用される。
(e)吸収性パウチは、外傷外科手術の分野において出血抑制のための、Vicryl(登録商標)メッシュバッグAのような肝臓圧迫装置として使用される。
(f)グラフトは乳房再建の分野において「TRAM弁」術で使用され、胸部の自家組織再建が胸部からの横直筋腹部筋皮(TRAM)弁を用いて行われる。筋弁用の腹壁ドナー部位は、脆弱な腹壁、膨満、及びヘルニアを引き起こす可能性がある。ヘルニアを予防するため、多くの外科医は、腹部を閉鎖する際に合成メッシュを使用する。Vicryl(登録商標)メッシュ又はTiGr(登録商標)マトリクスのような吸収性メッシュなどの布地も、豊胸術又は乳房再建術、すなわち、乳腺腫瘤摘出術又は乳腺切除術を含む適当なマージンを有する腫瘍切除と乳房の即時再建との組み合わせとして定義される乳腺外科手術において使用される(Koo et al.2011「Results from Over One Year of Follow−Up for Absorbable Mesh Insertion in Partial Mastectomy」、Yonsei Med J 52(5):803〜808,2011)。本発明の装置は、固定を促進するうえで、縫合、タック、又は接着剤を最小限に抑える助けとなる。
(g)軟組織修復装置は、組織を膨らませるための充填材として使用され、例えば美容外科において皺取りに、又は瘻孔手術において瘻孔溝の充填に使用されている。目的とする用途に応じて吸収性材料を使用することもできる。
−第1の層と第2の層とを接続する工程であって、接着が、接合接着又は結合によって好ましくは行われ、第1の層が好ましくは外科用メッシュであり、第2の層が好ましくは再吸収性ポリマーフィルムである、工程と、
−第1の層又は第2の層内、好ましくは第1の層及び第2の層の双方内に、
−第2の層に接着された第1の層をプレスし熱変形させること、又は
−第2の層に接着された第1の層を打ち延ばすこと、のいずれかにより、1つ又は2つ以上の隆起部を形成する工程と、を含む、方法に関する。
Proceed(登録商標)メッシュ(15×15cm)を、d=5mm、h=5mmの10×10個の円柱状突起を有するボス型内に置いた。突起の互いからの距離は、約10mm(中心間)であった。これに対応するd=7mm、深さ=10mmの円柱状ドリル孔も、互いから10mm離間していた。組み立てた金型の両側を圧力をかけずに約1分間、ホットプレートで120℃にて加熱した。次いで、加熱していないプレス内に金型を置き、ハンドホイールを用いて徐々に加圧し、メッシュ及び金型を約30分間冷却した。したがって、メッシュは、PDS側の方向を向いた約3mmの高さを有する、丸みを帯びた円錐形の100個の突起を有していた。これらの突起のため、Prolene(商標)2−0縫合針によって突起のみを縫い付けることが可能であったことから、縫合時に縫合針で腸を引っ掛ける、又は穿孔するリスクが最小となった。得られた材料は本発明に基づくインプラントの一例であり、これを図3に示す。しかしながら、図3には開口部は示されていない。
20×22cmの長方形を市販のDynamesh(商標)から切り取り、2個の部分(ポジ型とネガ型、下記図4a〜4cを参照)からなる金属製の熱金型内に入れた。金型上には、下部のストラット幅が3mm(半径1.5mm、高さ2mm)である4個の丸みを帯びた同心状の長方形が突設されていた。丸みを帯びた長方形の寸法は以下の通りである。すなわち、
(1)長さ16.5cm、幅12.5cm、半径6.25cm、
(2)l=13.5cm、w=9.5cm、r=4.75cm、
(3)l=10.5cm、w=6.5cm、r=3.25cm、
(4)l=7.5cm、w=3.5cm、r=1.75cm各寸法は突起の先端から測定したものである。
20cm×20cm四方のUltrapro(登録商標)メッシュ(エチコン社(Ethicon))を、4つの角のすべてにおいて熱変形させた。ハイグレード鋼製の金型は、高さ8mm、直径18mmの円柱状の隆起領域及び対応する対型(counterpart)を有するものであった。ホットプレスで110℃にて2分間の後、得られた突起は、約5mmの高さ及び約18mmの直径を有し、容易に視認可能であり、ラテックスグローブを通して感じることもできた。次に、各突起の約1/3を、上部から底部まで中心に面して切り欠いた。これにより、切欠きのある場合と比較して、切欠きに対してその上を滑る指により強い抵抗力が生じた。更に、このように隆起部を切り欠くことは、その中に指を押し込むことによって位置決めを容易とするうえで有用である。突起にはステープラーを容易に押し込むことができた。熱成形したメッシュを、中央領域において円形で、エンボス加工領域の外側で周方向の刺繍によって50μmのMonocryl(登録商標)フィルムに取り付けた。図5の描図を参照されたい。
Physiomesh(登録商標)層に、長さ3cm、幅2cmのU字状の翼状要素を設けた。翼状要素は、レーザーカッター(CAD CAM)を用いて切り込みとして形成した。これらのフラップ状要素は、中心に面し、縁部から少なくとも2cmの部分を始点とする。これらの翼状要素は、平面内にあって持ち上げることができるようなものとするか、又は、持ち上げ、及びヘルニアステープラーのような装置の挿入を助けるためにわずかに面からとびでていてよい。図6の描図を参照されたい。
ポリプロピレンメッシュ(Prolene Soft(登録商標)メッシュ)を、各5μmの2枚のポリジオキサノンフィルムの間に熱ラミネートし、金属型と対型によって熱成形し、その際、ポジ型は、以下のプロファイルを有していた(d=3cmの平坦な中央部に続く、各端部の1cmのエンボス加工された側部、高さ約2.5cm〜0.5cmにわたって直線的に下降するリム部、及び0.5cmにまでほぼ垂直に落ち込む領域)。11cmのエンボス加工領域には、約1cmの十字形の切り込みが周方向に切り込まれ、約1cmの間隔が置かれていた。切り込みはステープル留め装置によって容易に貫通することができ、メッシュの臓側から腹壁へのステープル留めを可能とするものであった。図7a及び図7bの描図を参照されたい。
(1) 組織又は筋肉壁の欠損部を修復するための外科用インプラント(1、11、51、61、71)であって、
中央領域及び外周領域を有する第1の層(2、12、52、62、72)と、
第2の層(3、13、53、64)と、を備え、
前記第1の層が、前記第1の層の前記外周領域に配置された少なくとも2つの開口部(4、14、55、63、74)を有し、
前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の前記外周部から離間されており、
前記少なくとも2つの開口部のそれぞれの一部が、前記第1の層の平面に対して特定の高さに隆起しているか又は隆起させることが可能であり、
前記少なくとも2つの開口部が、体組織に前記インプラントを外科的に締結することを可能とするような大きさ及び形状に構成されている、外科用インプラント。
(2) 前記高さが、前記第1の層の厚さの3倍よりも大きいことを特徴とする、実施態様1に記載のインプラント。
(3) 開口部を有する合成吸収性フィルム層である前記第2の層とは反対側で前記第1の層に面する第3の層を更に備え、前記第3の層が、好ましくは、2μm〜60μmの厚さを有することを特徴とする、実施態様1又は2に記載のインプラント。
(4) 前記少なくとも2つの開口部が、
a)2mm〜2cmの最大寸法、及び/又は、
b)1mm〜9mmの最大寸法を有することを特徴とする、実施態様1〜3のいずれかに記載のインプラント。
(5) 1つ又は2つ以上の隆起部(5、15、54)を更に有することを特徴とする、実施態様1〜4のいずれかに記載のインプラント。
(7) 前記1つ又は2つ以上の隆起部(5、15、54)のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記外周領域にあることを特徴とする、実施態様6に記載のインプラント。
(8) 前記第1の層の前記外周領域に配置される前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の隆起部内にあることを特徴とする、実施態様6又は実施態様7に記載のインプラント。
(9) 前記第1の層の前記外周領域において前記第1の層の隆起部内に配置される前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記隆起部の一部の領域内、又は前記第1の層の前記隆起部のある部分の切り欠き部(54)であることを特徴とする、実施態様8に記載のインプラント。
(10) 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層内に翼状要素(63)として設けられることを特徴とする、実施態様1〜9のいずれかに記載のインプラント。
(12) 前記第1の層及び/又は前記第2の層が、外科用メッシュ、バンド、コード、フィルムリボン、織布構造、編物、布地、及び/又はフリースで少なくとも部分的に形成され、前記第2の層が、メッシュ、フリース、フィルム、織布構造、不織布構造、フィルム、又は穿孔されたフィルムを好ましくは含むことを特徴とする、実施態様1〜11のいずれかに記載のインプラント。
(13) 前記第1の層の前記中央領域内に1つ又は2つ以上の隆起部があることを特徴とする、実施態様5〜12のいずれかに記載のインプラント。
(14) 前記隆起部が、丸形、三角形、四角形、五角形、六角形、対称形、非対称形、円形、楕円形、長円形、正方形、長方形、台形、又は菱形の基部領域を有し、頭部領域が、平坦な形、尖った形、丸形、凹形、又は凸形であることを特徴とする、実施態様5〜13のいずれかに記載のインプラント。
(15) 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の他の部分から視覚的に区別されることを特徴とする、実施態様1〜14のいずれかに記載のインプラント。
(17) 前記第1の層が、以下のリスト、すなわち、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩(polyhydroxyvaleriates)、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、これらの重合性物質のコポリマー、再吸収性ガラス、セルロース、細菌性セルロース、同種移植片、異種移植片、コラーゲン、ゼラチン、並びに絹から選択される材料のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、実施態様1〜16のいずれかに記載のインプラント。
(18) 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成生体吸収性ポリマー材料、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、コラーゲン、ゼラチン、オメガ3脂肪酸と架橋した生体吸収性ゲルフィルム、並びに酸化再生セルロースから選択される材料を含むことを特徴とする、実施態様1〜17のいずれかに記載のインプラント。
(19) 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成非再吸収性ポリマー材料、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、及びポリシリコーンから選択される材料を含むことを特徴とする、実施態様1〜18のいずれかに記載のインプラント。
(20) 実施態様5〜19のいずれかに記載のインプラントに隆起部を製造するための方法であって、
第1の層と第2の層とを接続する工程であって、接着は、接合接着又は結合によって好ましくは行われ、前記第1の層が好ましくは外科用メッシュであり、前記第2の層が好ましくは再吸収性ポリマーフィルムである、工程と、
前記第1の層又は前記第2の層内、好ましくは前記第1の層及び前記第2の層の双方内に、
前記第2の層に接着された前記第1の層をプレスし熱変形させること、又は
前記第2の層に接着された前記第1の層を打ち延ばすこと、のいずれかにより、1つ又は2つ以上の隆起部を形成する工程と、を含む、方法。
a)第1の層と第2の層とを、接合接着、ラミネート、縫い合わせ、又は刺繍により接続する工程と、
b)熱及び圧力を加えることによって前記第1の層及び前記第2の層を熱成形する工程と、を含む、方法。
(22) 実施態様2〜19のいずれかに記載のインプラントを製造するための方法であって、
a)外科用メッシュを熱成形することによって複数の突起を形成する工程と、
b)前記熱成形されたメッシュを、第2の層の材料の液体組成物とともにほぼ平坦な金型内に置く工程と、
c)溶媒蒸発、硬化、反応、架橋、又は冷却によって前記第2の層の材料を固化させる工程と、を含む、方法。
Claims (22)
- 組織又は筋肉壁の欠損部を修復するための外科用インプラントであって、
中央領域及び外周領域を有する第1の層と、
第2の層と、を備え、
前記第1の層が、前記第1の層の前記外周領域に配置された少なくとも2つの開口部を有し、
前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の前記外周領域から離間されており、
前記少なくとも2つの開口部のそれぞれの一部が、前記第1の層の平面に対して特定の高さに隆起しており、
前記少なくとも2つの開口部が、外科用器具の端部を収容することによって、体組織に前記インプラントを外科的に締結することを可能とするような大きさ及び形状に構成されており、
前記高さが、前記第1の層の厚さの3倍よりも大きい、外科用インプラント。 - 腹壁ヘルニア修復用のインプラントである、請求項1に記載のインプラント。
- 開口部を有する合成吸収性フィルム層である前記第2の層とは反対側で前記第1の層に面する第3の層を更に備え、前記第3の層が、2μm〜60μmの厚さを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のインプラント。
- 前記少なくとも2つの開口部が、
a)2mm〜2cmの最大寸法、又は、
b)1mm〜9mmの最大寸法を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインプラント。 - 1つ又は2つ以上の隆起部を更に有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記1つ又は2つ以上の隆起部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層にあることを特徴とする、請求項5に記載のインプラント。
- 前記1つ又は2つ以上の隆起部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記外周領域にあることを特徴とする、請求項6に記載のインプラント。
- 前記第1の層の前記外周領域に配置される前記少なくとも2つの開口部が、前記第1の層の前記隆起部内にあることを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載のインプラント。
- 前記第1の層の前記外周領域において前記第1の層の前記隆起部内に配置される前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の前記隆起部の一部の領域内、又は前記第1の層の前記隆起部のある部分の切り欠き部であることを特徴とする、請求項8に記載のインプラント。
- 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層内に翼状要素として設けられることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記第2の層が、1つ又は2つ以上の隆起部を有することを特徴とする、請求項5〜10のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記第1の層及び/又は前記第2の層が、外科用メッシュ、バンド、コード、フィルムリボン、織布構造、編物、布地、及び/又はフリースで少なくとも部分的に形成され、前記第2の層が、メッシュ、フリース、フィルム、織布構造、不織布構造、フィルム、又は穿孔されたフィルムを含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記第1の層の前記中央領域内に1つ又は2つ以上の隆起部があることを特徴とする、請求項5〜12のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記隆起部が、丸形、三角形、四角形、五角形、六角形、対称形、非対称形、円形、楕円形、長円形、正方形、長方形、台形、又は菱形の基部領域を有し、頭部領域が、平坦な形、尖った形、丸形、凹形、又は凸形であることを特徴とする、請求項5〜9、11、及び、13のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記少なくとも2つの開口部のうちの少なくとも1つが、前記第1の層の他の部分から視覚的に区別されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記第1の層内の前記1つ又は2つ以上の隆起部の少なくとも一部のものが、互いに直接接続されるか、又はそれらの間の領域を介して前記第2の層と接続されることを特徴とする、請求項6〜13のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記第1の層が、以下のリスト、すなわち、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリシリコーン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテルケトン、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、芳香族ポリエステル、ポリイミド、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、ポリアミド、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、これらの重合性物質のコポリマー、再吸収性ガラス、セルロース、細菌性セルロース、同種移植片、異種移植片、コラーゲン、ゼラチン、並びに絹から選択される材料のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成生体吸収性ポリマー材料、ポリヒドロキシ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、グリコリドとラクチドとのコポリマー、比率が90:10のグリコリドとラクチドとのコポリマー、ポリヒドロキシ酪酸塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリカプロラクトン、グリコリドとε−カプロラクトンとのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリ−p−ジオキサノン、合成並びに天然オリゴアミノ酸及びポリアミノ酸、ポリホスファゼン、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、多価アルコール、多糖類、ポリエーテル、コラーゲン、ゼラチン、オメガ3脂肪酸と架橋した生体吸収性ゲルフィルム、並びに酸化再生セルロースから選択される材料を含むことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載のインプラント。
- 前記第2の層が、以下のリスト、すなわち、合成非再吸収性ポリマー材料、ポリアルケン、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素化ポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、PTFE、ePTFE、cPTFE、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンと、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマーとの配合物、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリスチレン、及びポリシリコーンから選択される材料を含むことを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載のインプラント。
- 請求項5〜9、11、及び、13のいずれか一項に記載のインプラントに隆起部を製造するための方法であって、
前記第1の層と前記第2の層とを接続する工程であって、接着は、接合接着又は結合によって行われ、前記第1の層が外科用メッシュであり、前記第2の層が再吸収性ポリマーフィルムである、工程と、
前記第1の層又は前記第2の層内に、
前記第2の層に接着された前記第1の層をプレスし熱変形させること、又は
前記第2の層に接着された前記第1の層を打ち延ばすこと、のいずれかにより、前記1つ又は2つ以上の隆起部を形成する工程と、を含む、方法。 - 請求項1〜19のいずれか一項に記載のインプラントを製造するための方法であって、
a)前記第1の層と前記第2の層とを、接合接着、ラミネート、縫い合わせ、又は刺繍により接続する工程と、
b)熱及び圧力を加えることによって前記第1の層及び前記第2の層を熱成形する工程と、を含む、方法。 - 請求項2〜19のいずれか一項に記載のインプラントを製造するための方法であって、
a)外科用メッシュを熱成形することによって複数の突起を形成する工程と、
b)前記熱成形された外科用メッシュを、第2の層の材料の液体組成物とともにほぼ平坦な金型内に置く工程と、
c)溶媒蒸発、硬化、反応、架橋、又は冷却によって前記第2の層の材料を固化させる工程と、を含む、方法。
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