JP2005137398A - 乳房メッシュインプラント - Google Patents

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Abstract

【課題】乳癌や乳腺腫瘍等の病巣組織を切除した女性乳房内に埋入して用いられる乳房メッシュインプラントを提供する。
【解決手段】大胸筋と乳房皮膚との間に埋設して用いられる、多孔を有するシートから形成される乳房メッシュインプラントであって、凹窩部1、当該凹窩部1の基端周縁2から延出したシート部(第1シート部3)、及び当該凹窩部1の先端面4から360度方向に延出したシート部(第2シート部5)を備え、少なくとも前記凹窩部1に基づいて弾性力を有することを特徴とする乳房メッシュインプラント。
【選択図】図3

Description

本発明は、乳房充填物に関する。より詳細には本発明は、乳癌や乳腺腫瘍等の病巣組織を切除した女性乳房欠損部に埋入して用いられる乳房充填物に関する。さらに本発明は、かかる乳房充填物を用いた乳房再建術に関する。
乳癌や乳腺腫瘍の場合、多くの症例で乳房の病巣組織を切除する外科的手術が行われている。しかし近年では、患者のQOL(Quality of life:生活の質)を重視する風潮が高まっており、乳房切除後に乳房再建術を受ける患者も徐々に増えつつある。
こうした乳房再建術に、従来より、単独でまた自己の皮膚や脂肪組織と併用して、人工の乳房充填物が使用されている。現在広く使用されている人工乳房充填物としては、
a)シリコンゴム内に、シリコンゲルが封入されたもの、
b)シルコンゴム内に、無菌食塩水が封入されたもの、
c)シリコンゴムの内袋内にシリコンゲルが封入され、さらにそれが、食塩水が封入されたシリコンゴムの外袋内に収納されたもの、及び
d)固形化シリコン
を挙げることができる。
しかし、a)は浸出によってシリコンゴムを通じてシリコンゲルが漏れたり、シリコンゴムが破裂することによってシリコンゲルが体内に流出し、その結果、人体にアレルギー、癌、及び腎臓障害等の悪影響を及ぼす危険性が指摘されている。b)もまたシリコンゴムが破裂することによって生理食塩水が流出する危険性が指摘されている。生理食塩水の流出は人体に悪影響を及ぼすことはないにしても、乳房充填物の体積減少は、乳房の形状を損ない、更に手術をやり直す必要が生じる。c)はシリコンゲルが体内に流出することを防ぎ人体への悪影響を防止することを目的として開発されたものではあるが、実際には上記a)とb)の欠点を全て含んでいる。またd)によって破裂の問題は解消されたが、シリコンそのものが生体組織と接触することによって生じる発癌性やアレルギーの問題は未だ残存している。このように、従来の人工乳房充填物は破裂による悪影響のみならず、材料と接するだけでもアレルギーや発癌等の悪影響が懸念されるため患部に直接埋設することはできず、患部(乳房欠損部)とは別に、大胸筋の背部に充填スペースを作成してそこに埋設する方法が採られている。こうした乳房再建は、患者に肉体的且つ精神的な負担を課すとともに、多大な時間と費用の問題を伴う。
ところで、乳癌の治療は、従来は乳房全体を切除して所属リンパ節を広範に廓清する乳房全切除術が主体であったが、乳癌治療の医学的進歩とQOL意識の高まりから、最近では乳房の病巣組織を部分的に切除し、術後に放射線照射療法を行う乳房温存手術が普及してきた。乳房温存手術では乳房の1/2から3/4が残存するため、従来乳房のほぼ全体に充填して使用されるような乳房充填物は不要で、通常は周囲の組織を縫合して乳房の形状を整えているのが現状である。
しかし、1/4〜1/2の切除とはいえ、乳房組織を切除するため必然として患部が窪んで変形し、また手術側と健康側とで乳房に形状と大きさのアンバランスが生じる。このため、欠損部に背部や腹部の筋肉や皮下脂肪を移植する再建術が試みられてはいるものの、組織を採取することによって新たな創傷が生じ、また苦痛を伴うため、QOLの観点からは必ずしも好ましい方法ではない。
なお、乳房充填物に関する従来技術を開示した文献として、特許文献1〜12を挙げることができる。
特開昭57-136447号公報 特開昭60-502237号公報 特開昭62-5342号公報 特開昭62-231658号公報 特開昭63-38445号公報 特開平1-190352号公報 特開平3-140155号公報 特開平4-261652号公報 特開平5-505541号公報 実開平5-62220号公報 特表平11-503652号公報 特表2001-519203号公報
本発明は、乳癌または乳腺腫瘍などの治療に際して、乳房組織を切除することによって生じた窪みや変形を整えて乳房を再建するために使用される、埋め込み式の人工乳房充填物を提供することを目的とする。より詳細には本発明は、乳房切除によって生じた大胸筋と乳房皮膚との間の組織欠損部に埋設して用いられる乳房充填物を提供することを目的とする。特に本発明は、乳房温存手術における腫瘍を含めた乳房の部分切除の欠損部を充填するために用いられる乳房充填物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解消すべく鋭意検討を重ねていたところ、下記の特定の構成を有する多孔を有するシート(メッシュシート)からなる乳房充填物(以下、本発明の乳房充填物を「乳房メッシュインプラント」という)によれば、上記の課題を解決することができることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて開発されたものである。
すなわち、本発明は下記項1〜4に掲げる乳房メッシュインプラントである:
項1. 大胸筋と乳房皮膚との間に埋設して用いられる、多孔を有するシートから形成される乳房メッシュインプラントであって、凹窩部(凹んだ穴、凹んだ窪み)、当該凹窩部の基端周縁から延出したシート部(第1シート部)、及び当該凹窩部の先端面から360度方向に延出したシート部(第2シート部)を備え、少なくとも前記凹窩部に基づいて弾性力を有することを特徴とする乳房メッシュインプラント。
項2. 上記凹窩部の先端面から360度方向に延出したシート部(第2シート部)が、上記凹窩部の基端周縁から延出したシート部(第1シート部)の一部または全てを覆うように設けられてなる項1に記載する乳房メッシュインプラント。
項3. 上記凹窩部の先端面から360度方向に延出したシート部(第2シート部)のX軸方向の長さが、上記凹窩部の基端周縁から延出したシート部(第1シート部)のX軸方向の長さより短く、前者第2シート部のZ軸方向の長さが後者第1シート部のZ軸方向の長さより長いことを特徴とする、項1または2に記載する乳房メッシュインプラント。
項4. 凹窩部の形状が、略円柱形、略円錐台状、または不完全球形を有するものである項1乃至3のいずれかに記載する乳房メッシュインプラント。
また、本発明は下記項5に掲げる乳房メッシュインプラントである:
項5. 大胸筋と乳房皮膚との間に埋設して用いられる、少なくとも2枚の多孔を有するシートから形成される乳房メッシュインプラントであって、一方のシート(第1シート)は凹窩(凹んだ穴、凹んだ窪み)部を有し、その凹窩先端面が、他方のシート(第2シート)の表面に当着した状態で、両シートが積層してなり、少なくとも前記シート1の凹窩部に基づいて弾性力を有することを特徴とする、乳房メッシュインプラント。
当該乳房メッシュインプラントには、下記の態様のものが含まれる:
項5−1. 凹窩部を有するシート(第1シート)のシート部の一部または全てが、他方のシート(第2シート)のシート部で覆われてなる項5に記載する乳房メッシュインプラント。
項5−2. 凹窩部を有するシート(第1シート)のX軸方向の長さが、他方のシート(第2シート)のX軸方向の長さよりも長く、前者第1シートのZ軸方向の長さが後者第2シートのZ軸方向の長さより短いことを特徴とする、項5または項5−1に記載する乳房メッシュインプラント。
項5−3. 凹窩部の形状が、略円柱形、略円錐台状、または不完全球形を有するものである項5乃至項5−2のいずれかに記載する乳房メッシュインプラント。
項5−4. 項1、項2、項3及び項4のそれぞれに記載される乳房メッシュインプラントの一態様である、項5、項5−1.項5−2及び項5−3に記載する乳房メッシュインプラント。
上記項1〜項5−4のそれぞれに記載されるこれらの乳房メッシュインプラントは、乳房温存手術における乳房部分切除によって生じた欠損部に埋設して用いられる、乳房充填物である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の乳房メッシュインプラントは、多孔を有するシートから形成されることを第1の特徴とするものである。
多孔を有するシート(メッシュシート)は、多孔を備えるものであればその形状を特に問うものではない。具体的には多孔質フィルム、及びモノフィラメントまたはマルチフィラメントから作成されるネット(網目状物)、織物、または編物を挙げることができる。好ましくは伸縮性の点からフィラメントから作成されるメッシュシートであり、より好ましくは弾性の点から編み目状のメッシュシート(編み物メッシュシート)である。編目構造は特に制限されないが、シート並行面に対する伸縮性とシート垂直方向に対する弾性を有する編目構造を備えることが好ましい。かかる編目構造の一例として、平編み、ゴム編み及びパール編みなどの緯編み目、並びにトリコット編み、ラッシェル編み及びミラニーズ編みなどの経編み目などを例示することができるが、これらに制限されない。好ましくはシート垂直方向に対する弾性を有する点から経編み目構造を挙げることができる。
本発明の乳房メッシュインプラントを構成する多孔を有するシートの素材は、生体適合性のものであればよく、生分解性(吸収性)及び非生分解性(非吸収性)の別も特に制限されない。非生分解性(非吸収性)の素材としては、例えば、綿、リンネル、絹、ポリアミド〔例えば、ポリヘキサメチレンアジパミド[ナイロン66]、ポリヘキサメチレンセバカミド[ナイロン610]、ポリカプラミド[ナイロン6]、ポリドデカナミド[ナイロン12]、及びポリヘキサイメチレンイソフタラミド[ナイロン61]、共重合体及びこれらの混合物〕、 ポリエステル〔例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチルテレフタレート、共重合体及びこれらの混合物〕、フルオロポリマー〔例えば、ポリテトラフルオロエチレン〕、およびポリオレフィン〔例えば、アイソタクティック及びシンジオタクティックポリプロピレンを含むポリプロピレン、及びポリエチレンと混合したアイソタクティック及びシンジオタクティックポリプロピレンを主成分とする混合物〕等を例示することができる。好ましくは、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン、及びポリプロピレンであり、より好ましくはポリプロピレンである。
また、生分解性(吸収性)の素材としては、グリコリド、ラクチド(L-,D-,及びメソ形のラクチド及びこれらの混合物)、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン、トリメチレンカーボネート、1,4−ジオキセパン-2-オン、ポリ(アルキレンオキサレート)及びこれらポリマーの混合物等の従来公知の素材、並びに将来開発される素材を制限されることなく例示することができる。より具体的には、現在吸収性縫合糸に使用されている各種の素材、例えばカットグット(天然素材)、ポリグリコール酸(合成素材:例えば、商品名デキソン、ケイセイボンデック、及びオペポリックスなど)、ポリグラクチン(合成素材:例えば、商品名バイクリルなど)、ポリグリコネート(合成素材:例えば、商品名マキソンなど)及びポリジオキサノン(合成素材:例えば、商品名PDS)などを挙げることができる。
なお、本発明の乳房メッシュインプラントは、生体適合性を有する限り、同一または異種の、多孔を有するシート(メッシュシート)から構成されていてもよい。例えば生分解性(吸収性)素材からなるシートと非生分解性(非吸収性)素材からなるシートとの組み合わせからなるものであっても、またメッシュ構造(多孔構造)や孔の大きさの異なるシートの組み合わせからなるものであってもよい。本発明で用いられる多孔を有するシート(メッシュシート)は、一部に孔を有さない部分を備えていてもよい。ゆえに本発明の乳房メッシュインプラントは、全体的に多孔を有するシートと一部または全てにおいて孔を有さないシートとの組み合わせからなるものであってもよい。
さらに本発明の乳房メッシュインプラントは、かかる多孔を有するシートから形成され、(1)凹窩部(凹んだ穴部、または凹んだ窪み部)、(2)当該凹窩部の基端周縁から延出したシート部(第1シート部)、及び(3)当該凹窩部の先端面から360度方向に延出し、展開したシート部(第2シート部)を備えることを、第2の特徴とする。
(1)の凹窩部は、自然な弾性と膨らみを有する乳房を再形成する目的で、乳房メッシュインプラントに弾性力と膨らみを付与する役割を担うものである。従って、当該凹窩部の形状は、この目的を達成する限りにおいて特に制限されないものの、一例を挙げれば、略円柱状、略円錐台状、不完全球状等を任意に挙げることができる。ここで不完全球状とは、球の一部(例えば、球の1/4、1/2または3/4など)が欠截してなる、例えば3/4球状、半球状、または1/4球状などの不完全な球状を意味する。自然な弾性と膨らみを有する乳房を復元するという観点、並びに製造の容易性から、凹窩部の形状として、好適には、略円柱状、略円錐台状を挙げることができる。
また、当該凹窩部の大きさも特に制限されない。凹窩部の大きさは、当該凹窩部、並びに当該凹窩部の基端及び先端面から360℃方向に延出展開してなるシート部を有する本発明の乳房メッシュインプラントが、乳房の病巣組織除去によって生じた欠損部(乳房除去部位)に埋入配置するのに適した大きさとなるように適宜調製設計することができる。当該凹窩部は、多孔を有するシートから形成され、加えて好適には、その凹窩内部は空間領域となっていることから、比較的柔軟に患部欠損部の種々大きさ及び形状に適応することができる。
何ら制限はされないが、凹窩部の大きさの一例として、凹窩部の穴若しくは窪みの形状が例えば図1に示す乳房メッシュインプラントのように円柱状(円柱状凹窩)である場合には、当該円柱状凹窩の直径として、5〜60mm程度、10〜50mm程度、20〜40mm程度または35〜40mm程度を;円柱状凹窩の深さ(円柱の高さ)として、5〜60mm程度、10〜50mm程度、20〜40mm程度、または30〜40mm程度のものを例示することができる。なお、凹窩部が他の形状を有する場合も、これに準じた大きさを有することができる。
なお、図1に本発明の一実施態様として、円柱状の凹窩部(円柱状凹窩部)を有する乳房メッシュインプラントを示す。(a)はその斜視図、(b)は縦方向に輪切りにした乳房メッシュインプラントの断面図、(c)は上面図、及び(d)は下面図である。以下、図1をもとに本発明の乳房メッシュインプラントの形態を説明する。
本発明の乳房メッシュインプラントの、(2)の第1シート部は、上記凹窩部の基端周縁、言い換えれば凹窩部の穴もしくは窪みを形成する基端(穴または窪みの口)の全周囲(周縁)から延出して形成されるシート部である。(3)の第2シート部は、上記凹窩部の先端面から遠心360度方向に延出してなるシート部である。
図1では、本発明の乳房メッシュインプラントの形状が、第1シート部と第2シート部とが互いに平行状態にあるように記載されているが、これはあくまでも理解を容易にするためである。実際は、本発明の乳房メッシュインプラントを、例えば任意の平面基板上に、第1シート部を下にし、第2シート部を上にして配置した場合、当該第2シート部の周端は、自重によって、第1シート部側に垂れ下がった状態になるのが普通である(例えば、図3の(a)参照)。
少なくともこれら2つのシート部を有する本発明の乳房メッシュインプラントは、上記第1シート部を大胸筋に面した胸部内側に向けて、また上記第2シート部を乳房の皮膚に対向させて、乳房切除欠損部に配置される。この際、第1シート部は、乳房メッシュインプラントを乳房切除欠損部の大胸筋面側に安定に配置するための基部シートとして好適に用いられる。また、当該第1シート部は、乳房メッシュインプラントを乳房切除欠損部に縫合固定するための縫いしろ部として有効に利用される。一方、第2シート部は、上記のように配置された場合、第1シート部側に垂れ下がった状態になる。その結果、本発明の乳房メッシュインプラントは、内部に凹窩部を含む状態で、ドーム状もしくは半球状のように湾曲した形状を有し、その結果、乳房に弾力性と膨らみを付与することができる。
なお、第1シート部と第2シート部の大きさや形状の異同は特に制限されない。なお、ここで第1シート部の大きさ及び形状という場合、当該第1シート部の大きさ及び形状は、シート部の外周縁から判断され、凹窩部による欠失部は考慮しない。
例えば、第2シート部が第1シート部より大きく、上記のように配置(第1シート部を下、第2シート部を上にして配置)した場合、第2シート部によって第1シート部の全てが覆われるようなものであってもよいし、または、第2シート部によって第1シート部の一部だけが覆われるようなものであってもよい。
これらのシート部(第1シート部と第2シート部の少なくとも1方)は、乳房切除欠損部に、乳房メッシュインプラントを配置し、当該配置部分に縫合固定するための縫いしろ部として有効に利用される。これによって、本発明の乳房メッシュインプラントは、当該乳房切除欠損部に、より安定に固定することができる。
また本発明の乳房メッシュインプラントは、第1シート部と第2シート部とが互い他方シート部からはみ出るような大きさまたは形状を備えることができる。こうしたシート部の具体的な態様として、例えば図1の(c)及び(d)に示すように、第1シート部と第2シート部について、各々X軸方向の長さとZ軸方向の長さを比べた場合に、第1シート部のX軸方向の長さが第2シート部のX軸方向の長さよりも長く、第1シート部のZ軸方向の長さが第2シート部のZ軸方向の長さよりも短くなるような態様を例示することができる。なお、ここでシート部についてX軸方向の長さとは、シート部の中心を通るようにX軸方向に線をひいた場合に、当該シート部の外縁と交わる2点の距離(一方の点から他方の点までの距離(長さ))を意味し、またZ軸方向の長さとは、シート部の中心を通るようにZ軸方向に線をひいた場合に、当該シート部の外縁と交わる2点の距離(一方の点から他方の点までの距離(長さ))を意味する。なお、図1では、第2シート部が略円状を、第1シート部が楕円状を有し、各々異なる形状を有する態様が例示されているものの、これに関わらず、両者が同一の形状を有するものであってもよい。例えば、楕円状や矩形等のようにX軸方向の長さとZ軸方向の長さが異なるシート部を用いる場合は、第1シート部及び第2シート部が同一形状を有するものであっても、両シートが重ならないように配置することで、互いにはみ出た部分を有する上記態様に調製することができる。
各シート部の形状及び大きさは、本発明の目的に適うものであれば、特に制限されない。形状として、好ましくは円状または楕円状である。また大きさは、20〜150mm程度、30〜100mm程度、または50〜90mm程度を挙げることができる。
本発明の乳房メッシュインプラントは、多孔を有するシートを用いて、上記の各構成部(1)〜(3)を備えるように、一体成形により作成することもできるが、多孔を有する2枚または複数のシートから作成することもできる。
乳房メッシュインプラントが、多孔を有する少なくとも2枚のシートから形成される場合、例えば図2に示すように、当該乳房メッシュインプラントは、一方のシート(第1シート)として一部に凹窩部(凹んだ穴部、凹んだ窪み部)を有したシートを用いて、その凹窩先端面の外面を、他方のシート(第2シート)の表面に、当てた状態で付着(当着)させることにより形成することができる。この状態で、両シートは第1シートの凹窩部(別の観点からは、第1シートの凹窩によって形成された「凸状部」ともいえる)を間に挟んで積層された状態となり、斯くして形成される乳房メッシュインプラントは少なくとも当該凹窩部(凸状部)に基づいて弾性力を備える。
なお、当該乳房メッシュインプラントの第1シートにより形成される凹窩部は、図1(b)に示す凹窩部に対応し、また当該第1シートの凹窩部以外の部分、すなわち当該凹窩部の周縁〔図1(b)の基端周縁に対応〕から360度方向に広がるシート部は、図1(b)の第1シート部に対応する。さらに、第2シートは、図1(b)の第2シート部及び凹窩部の先端面から形成されるシートに対応する。なお、当該第2シートと第1シートの凹窩先端面との当着部領域が、図1(b)の凹窩先端面に相当する。
なお、当該2枚のシートから作成される乳房メッシュインプラントは、第1シートを基部シートとして下に、第2シートを上にして配置した場合(実際は、第1シートが乳房切除欠損部の大胸筋面側に面するように配置する)、第2シートが第1シートの凹窩部によって形成される凸状部を覆う形となる。これによって、当該乳房メッシュインプラントは、内部に凹窩部(凸状部)を含んだ状態で、ドーム状もしくは半球状のように湾曲した形状を有し、その結果、乳房に弾力性と膨らみを付与することができる。
本発明の乳房メッシュインプラントは、大胸筋と乳房皮膚との間、具体的には乳房切除手術によって病巣が切除された組織欠損部(乳房欠損部)に埋設して用いられるものである。この点で、本発明の乳房メッシュインプラントは、大胸筋の背面に埋入して用いられる従来の人工乳房充填物と相違する。従来の乳房充填物が大胸筋の背面に埋入して用いられる理由は、従来の乳房充填物はバック内にシリコンゲルや生理食塩水が充填されており、破損によって内容物が流出する畏れがあるため大胸筋による保護が必要であり、またその重さを大胸筋で支える必要があるからである。これに対して、本発明の乳房メッシュインプラントは、前述するように、多孔を有するシート(メッシュシート)からなり、しかもシリコンゲルや生理食塩水といった詰め物ではなく、上記多孔を有するシートにより形成した凹窩部(別の角度からみると、凸状部)によって、乳房の形状及び弾力性を再建するものであるため、軽量で、破損による詰め物内容物の流出という問題が生じない。この為、本発明の乳房メッシュインプラントは、癌や乳腺腫瘍を切除することによって生じた乳房欠損部に、そのまま埋入充填して用いることができる。
さらに、本発明の乳房メッシュインプラントは、多孔を有するシート素材からなり且つ内部に複数の空間領域を有する。これによって、本発明の乳房メッシュインプラントは生体内に埋設した場合に体液が内部に浸透しやすく生体親和性が高く、しかもそれを足場として組織再生を促進することができ、使用に伴って生体組織と一体化することができる。
通常、乳房温存手術後には放射線照射療法が行われる。しかしながら、従来のシリコン製等の人工乳房充填物は、放射線照射によって変質する危険性、並びに発癌の危険性が
懸念されている。このため、乳房温存法では、放射線照射療法後に充填物を挿入するのが一般的になっている。これに対して、本発明の乳房メッシュインプラントは、前述するように、放射線照射によって材質が変化しないことが知られているポリプロピレン等の素材を用いて形成することができる。このため、こうした素材から形成される本発明の乳房メッシュインプラントは、術後に行われる放射線照射療法における放射線照射の影響を検討することなく、乳房切除と乳房再建を同時に行うことができる。
このように、本発明の乳房メッシュインプラントは、乳房切除後、乳房欠損部にそのまま埋入充填できるため、新たに大胸筋背部を切開して形成したスペースに埋入して用いられる従来の乳房充填物に比して施術が容易であるとともに、乳房切除手術と乳房再建術とを同時に行うことができ、患者に肉体的且つ精神的苦痛を与えないという利点を備えるものである。
本発明の乳房メッシュインプラントは、当業界において知られている定法に従って製造することができる。例えば、前述するような多孔を有するシートは、切断刃、ホットナイフ、または超音波切断装置などによって所望の形状及び大きさに調製できる。さらに、当該乳房メッシュインプラントの凹窩部を含む三次元的構造は、例えばシートを加熱器具上で成形し、その後冷却して形状を固定することによって形成できる。シート素材としてポリプロピレンを用いる場合、当該シートは、約80〜160℃の温度範囲、好ましくは華氏約120℃前後にある加熱器具上において、適当な圧力を適当な時間(好ましくは10秒以上、30分以内)かけることによって熱成形することができる。なお、かかる熱成形処理は、シート材を変形したり、構造劣化させないように行う必要がある。一般に、ポリプロピレン製のシート素材は、約2センチ/分〜約25センチ/分の範囲の速度、好ましくは約5センチ/分〜約7.5センチ/分の範囲の速度で接合するオス型およびメス型の成形器具の間で圧縮される。さらに、ポリプロピレン製のシート素材は、通常2〜5分の範囲で加熱することによって所望の形状に成形でき、次いで室温以下の温度で冷却することによってその形状を固定化することができる。特に、約15℃以下の温度で約2〜5分の範囲で冷却するのが望ましい。
さらにこのようにして成形されたシート材からなる構造部は、適当な付着手段、例えば縫合、融着(ホットメルトなど)、感圧接着、貼着、接着、またはエンボス等の任意の手段で、他の構造部と接合することができる。例えば、上記の方法を使用して成形された凹窩部は、当該凹窩部の基端周縁を介して第1シート部、及び当該凹窩先端面の外周縁を介して第2シート部と接合することができる。また、乳房メッシュインプラントが多孔を有する2枚のシート(第1シート及び第2シート)から形成される場合は、上記の例えば加熱方法を使用して成形された凹窩部を有する第1シートは、当該凹窩部の先端面を当着させた状態で第2シートと接合することができる。
本発明の乳房メッシュインプラントは、生体適合性が高くまた非生分解性若しくは生分解性の素材からなる多孔を有するシートから形成され、且つ凹窩部も含め、内部に空間領域を有している。このため切除欠損部の大きさや形状に比較的自在に適合することが可能となる。しかも本発明の乳房メッシュインプラントは、特に凹窩部に基づいて、所望の弾性力を有する膨らみを備えているため、乳房再建に際して自然に近い形状と感触(弾力性)を有する乳房に矯正修復することのできる乳房充填物である。
本発明は、また上記本発明の乳房メッシュインプラントを用いた乳房再建術に関する。当該乳房再建術は基本的には下記の4工程を含む方法によって実施することができる:
(a)本発明の乳房メッシュインプラントの中から、切除した乳房組織の大きさ及び形状に適した乳房メッシュインプラント(例えば、切除した乳房組織と略同等の大きさ及び形状を有する乳房メッシュインプラント)を選択する工程、
(b)乳房切除によって生じた大胸筋と乳房皮膚との間の欠損部に、当該乳房切除によって生じた皮膚切開創から上記乳房メッシュインプラントを挿入する工程、
(c)挿入した乳房メッシュインプラントを、必要に応じて周囲の乳腺組織または脂肪組織と縫合して、欠損患部に固定する工程、及び
(d)皮膚切開創を縫合閉鎖して乳房メッシュインプラントを埋設する工程。
本発明の乳房メッシュインプラントによれば、乳癌や乳腺腫瘍など、乳房の病巣の切除手術と同時に再建手術が可能であるため、再建に要する時間が短縮でき、またそれにかかる費用を大幅に軽減することができる。また、発癌やアレルギー等の副作用の心配もない。更に大胸筋背部に充填スペースを別途形成する必要がなく、また上記するように1回の手術で病巣切除と乳房再建手術が完了するため、患者に与える精神的及び肉体的負担を軽減することができる。
本発明の乳房メッシュインプラントは、弾性を有するように形成された凹窩部を備えるため切除欠損部の大きさや形状に比較的自在に適合することが可能である。また本発明の乳房メッシュインプラントは特にその凹窩部に基づいて弾性力を備えているため、乳房再建に際して皮膚に現れる陥凹や窪みを改善して、自然の乳房に近い形状と感触(弾力性)を有する乳房に矯正修復することができる。さらに多孔を有するシートとして生体適合性が高い素材(例えば、ポリプロピレン製)のシートを用いて調製される本発明の乳房メッシュインプラントは、特にアレルギーや発癌性などの問題なく安全に生体内に充填して使用することができる。
本発明の乳房メッシュインプラントによれば、乳癌や乳腺腫瘍など、乳房の病巣切除手術と同時に再建手術が可能であるため、再建に要する時間が短縮され、またそれにかかる費用を大幅に軽減することができる。また、大胸筋背部に充填スペースを別途形成する必要がなく、また上記するように1回の手術で病巣切除と乳房再建手術が完了するため、患者に与える精神的、肉体的及び経済的負担を軽減することができる。
以下、本発明の内容を以下の図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
図1に本発明の乳房メッシュインプラントの一実施態様を示す。当該乳房メッシュインプラントは、使用時、乳房の切除欠損部に、第1シート部が大胸筋に面するように、第2シート部が乳房皮膚に対向するように配置される。図(a)は乳房メッシュインプラントの斜視図、図(b)は乳房メッシュインプラントを縦方向に輪切りにした断面図、図(c)は乳房メッシュインプラントを上から見た上面図、図(d)は乳房メッシュインプラントを下から見た下面図を示す。
図(b)に示すように、当該乳房メッシュインプラントは、多孔を有するシートから形成される凹窩部(凹んだ穴)を有している。そして、その基端周縁から第1シート部が360度方向に張り出してなり、一方、当該凹窩部の先端面から、第2シート部が360度方向に張り出してなる構成を有している。このため、図(a)で示すように、当該乳房メッシュインプラントは、凹窩部を介して第1シート部と第2シート部とが積層してなる構成を有する。なお、図1では凹窩部として、円柱状を有するものを例示しているが、これに限定されるものではなく、楕円柱状、不完全球状、略円錐台状など、任意の形状に調製することができる。また、図1では、第2シート部が、凹窩部を介して第1シート部と平行状態にあるが、実際は、図3の(a)に示すように、第2シート部はその自重により周縁が下を向き、凹窩部の先端面とともに、第1シート部を覆うように湾曲したドーム状を有する。これによって、当該乳房メッシュインプラントは、乳房の膨らみを模すことができる。また、内側に包む凹窩部により乳房の弾性を模倣することができる。
図1において第1シート部は楕円形、第2シート部は円形を有しており、各X軸方向の長さ(第1シート部:X1、第2シート部:X2)は「X1>X2」と、第1シート部3の方が長く、また各Z軸方向の長さ(第1シート部:Z1、第2シート部:Z2)は「Z1<Z2」と、第2シート部5の方が長い。限定されないが、一例としてX1が60〜100mm、好ましくは80mm程度;X2が50〜90mm、好ましくは70mm程度;Z1が40〜80mm、好ましくは60mm程度;Z2が60〜100mm程度、好ましくは80mm程度を挙げることができる。また凹窩部の深さを反映するYの長さとして20〜40mm、好ましくは30〜40mmを例示することができる。
当該乳房メッシュインプラントは、いずれの構造部も、多孔を有するシートとして、いずれもポリプロピレン製のメッシュシート、好ましくはポリプロピレン製の編み目状のメッシュシートから構成することができる。
当該乳房メッシュインプラントは、第1シート部側を大胸筋に面した胸部内側に向けて乳房切除欠損部に埋入して使用される。なお、当該乳房メッシュインプラントのように、一方のシート部の大きさが楕円形もしくは矩形を有していると、患部(乳房切除欠損部)に挿入しやすいという利点も有している。
実施例2
また、本発明の乳房メッシュインプラントは、図1の(b)に代えて、図2の(b')で示される断面を有するものであることができる。すなわち、当該乳房メッシュインプラントは斜視図(図1(a))、断面図(図2(b') )、上面図(図1(c))、及び下面図(図1(d))で示される形態を備えている。
図2(b')に示すように、当該乳房メッシュインプラントは、多孔を有する2枚のシート(第1シート及び第2シート)から形成される。第1シートは、楕円形(X軸長さX1(約80mm程度)>Z軸長さZ1(60mm程度))で、そのほぼ中央域に凹窩部(見方を変えれば、凸状部、深さ30−40mm程度)を有している。そしてその凹窩部の先端面は、その外側が、円形(X軸長さX2(約70mm程度)=Z軸長さZ2(80mm程度))を有する第2シートのほぼ中央域面に当着している。なお、凹窩部の形状は、図1に示す円柱状に限定されず、楕円柱状、不完全球状、略円錐台状など、任意の形状に調製することができる。また、実施例1と同様に、図1には、第2シートが、凹窩部を挟んで第1シートと平行状態にあるように記載されているが、実際は、図3の(a)に示すように、第2シートはその自重により周縁が下を向き、凹窩部を内部に包んだ状態で、第1シートのシート部を覆うように湾曲したドーム状を有する。これによって、当該乳房メッシュインプラントは、乳房の膨らみを模すことができる。また、内側に包む凹窩部により乳房の弾性を模倣することができる。
当該乳房メッシュインプラントは、第1シート側を大胸筋に面した胸部内側に向けて乳房切除欠損部に埋入して使用される。なお、当該乳房メッシュインプラントのように、一方のシート部の大きさが楕円形もしくは矩形を有していると、患部(乳房切除欠損部)に挿入しやすいという利点も有している。
以上、本発明の好ましい態様を実施例として図面を示しながら説明したが、本発明の乳房メッシュインプラントは、これらの図面に制限されるものではなく、当業者が通常なしえる改変や修正は、また本発明に含まれる。
本発明の乳房メッシュインプラントは、弾性復元力を備えているため、乳房再建に際して皮膚に現れる陥凹や窪みを改善して、自然の乳房に近い形状と感触(弾力性)を有する乳房に矯正修復することができる。本発明の乳房メッシュインプラントによれば、乳癌や乳腺腫瘍など、乳房の病巣切除手術と同時に再建手術が可能であるため、再建に要する時間が短縮され、またそれにかかる費用を大幅に軽減することができる。また、大胸筋背部に充填スペースを別途形成する必要がなく、また上記するように1回の手術で病巣切除と乳房再建手術が完了するため、患者に与える精神的、肉体的及び経済的負担を軽減することができる。
本発明の乳房メッシュインプラントの一態様を示す図である。(a)はその斜視図、(b)は当該乳房メッシュインプラントを縦方向に輪切りにした断面図、(c)はその上面図、及び(d)はその下面図を示す。 本発明の乳房メッシュインプラントの一態様の、縦方向に輪切りにした断面図を示す図である。 本発明の乳房メッシュインプラントの一態様を示す図である。(a)は使用態様に合わせて第1シートを下に配置した場合の斜視図、(b)は(a)で示す乳房メッシュインプラントを反転して裏側を上にした、当該インプラントの斜視図である。
符号の説明
1.凹窩部
2.凹窩部の基端周縁
3.第1シート部
4.凹窩部の先端面
5.第2シート部
6.第1シート
7.第2シート

Claims (6)

  1. 大胸筋と乳房皮膚との間に埋設して用いられる、多孔を有するシートから形成される乳房メッシュインプラントであって、凹窩部、当該凹窩部の基端周縁から延出したシート部(第1シート部)、及び当該凹窩部の先端面から360度方向に延出したシート部(第2シート部)を備え、少なくとも前記凹窩部に基づいて弾性力を有することを特徴とする乳房メッシュインプラント。
  2. 上記凹窩部の先端面から360度方向に延出したシート部(第2シート部)が、上記凹窩部の基端周縁から延出したシート部(第1シート部)の一部または全てを覆うように設けられてなる請求項1に記載する乳房メッシュインプラント。
  3. 上記凹窩部の先端面から360度方向に延出したシート部(第2シート部)のX軸方向の長さが、上記凹窩部の基端周縁から延出したシート部(第1シート部)のX軸方向の長さより短く、前者第2シート部のZ軸方向の長さが後者第1シート部のZ軸方向の長さより長いことを特徴とする、請求項1または2に記載する乳房メッシュインプラント。
  4. 凹窩部の形状が、略円柱形、略円錐台形、または不完全球形を有するものである請求項1乃至3のいずれかに記載する乳房メッシュインプラント。
  5. 大胸筋と乳房皮膚との間に埋設して用いられる、少なくとも2枚の多孔を有するシートから形成される乳房メッシュインプラントであって、一方のシート(第1シート)は凹窩部を有し、その凹窩部の先端面が、他方のシートの表面に当着した状態で、両シートが積層してなり、少なくとも前記第1シートの凹窩部に基づいて弾性力を有することを特徴とする、乳房メッシュインプラント。
  6. 乳房温存手術における乳房部分切除によって生じた欠損部に埋設して用いられる請求項1乃至5のいずれかに記載の乳房メッシュインプラント。
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