JP2003525693A - 乳房インプラント補綴具 - Google Patents

乳房インプラント補綴具

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JP2003525693A
JP2003525693A JP2001564694A JP2001564694A JP2003525693A JP 2003525693 A JP2003525693 A JP 2003525693A JP 2001564694 A JP2001564694 A JP 2001564694A JP 2001564694 A JP2001564694 A JP 2001564694A JP 2003525693 A JP2003525693 A JP 2003525693A
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オフレイ,デニス・アン
コック,ダーマス
モーテンセン,ジョン
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プロマトリックス・インコーポレーテッド
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/12Mammary prostheses and implants

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Veterinary Medicine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 生体適合性、生物非分解性の乳房補綴具は、弾性的に圧縮可能な多数の織地層から成る弾性的塊体にて充填されたほぼ円錐形の殻体を備えている。殻体織地は約2乃至15μm、好ましくは、5μmの範囲の孔寸法を提供する。フィラー織地層は70乃至90%又はそれ以上の空隙率を画成し、ウェット及びドライ状態の双方にて圧縮力を受けたとき弾性的である。これらの層はハニカム織地であり且つモノフィラメント糸にて形成されることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳房補綴具、より具体的には、病気状態の身体組織を除去した後に
使用すべき埋め込み可能な補綴具に関する。更により具体的には、本発明は、形
状を保持し、また、埋め込んだ後、正常な乳房から実質的に区別不能な触感覚を
提供する乳房補綴具に関する。
【0002】 本発明は、更に、生体適合性、生物非分解性材料で全体が構成された外科的に
埋め込まれた乳房補綴具に関する。本発明の特徴は、従来から既知の乳房インプ
ラントが特徴とするような、硬い比較的変形不能な瘢痕組織塊体への変換に抵抗
性あるインプラントを提供することにある。
【0003】
【従来の技術】
本出願の譲受人と同一の者が所有する米国特許第5,545,217号を参照
する。上記の特許は快適であり且つ正常な乳房に近い状態を模擬する埋め込み可
能な乳房補綴具を形成しようとする従来技術の試みを詳細に記載している。
【0004】 上記の引例に記載されたように、シリコーンがそれを取り囲むプラスチック製
の袋から漏洩する場合に出遭うとされる健康への影響のため、液体シリコンイン
プラントの使用には反対すると述べられている。食塩水にて充填された袋は、破
れる危険性なく袋を充填することができず、また、部分的に充填した袋は折畳み
線が現われる点にて、同様に望ましくない。
【0005】 上記に引用した米国特許には、生体適合性、生物非分解性材料で形成された改
良したインプラントが開示されている。該装置は、その装置の構造体を通じて新
しい血管及び組織の内部成長を可能にする、制御された多孔度の内部充填を実現
するほぼ円錐形のインプラントを備えている。補綴具は、最終的に、患者の血管
及び組織が入り込むため、低温又は高温の環境にさらされたとき、体温とは異な
る液体充填式の補綴具と相違して、その乳房の体温度は、身体の他の部分と同一
である。
【0006】 長期間に亙って、患者にとって快適な状態を保ち且つ正常な乳房の特徴を提供
する、乳房補綴具インプラントを実現しようとする試みを記載する多数の特許文
献がある。
【0007】 米国特許第5,545,217号に引用された引例に加えて、調査検討の過程
から次の引例が明らかになった。 米国特許第3,858,248号には、中空の内部で撚った糸の塊体により縫
い方パターンにて形成されたブラジャ用挿入物が開示されている。
【0008】 米国特許第4,507,810号には、生体適合性の不浸透性の外皮を有し、
また、色々な寸法の小室にて満たされたインプラントが開示されており、該小室
は、ケーシング内で一定の位置に保持された通路を有している。該ケーシングに
は、流体が充填されている。
【0009】 米国特許第4,573,999号は、乳房インプラントとして使用されるエラ
ストマー的流体充填式補綴具であって、円錐形面の周りに形成された同心状の波
状リップルを有するものに関する。これらの波状部分の頂部は、線維の内部成長
の結果、平坦になると記載されている。
【0010】 米国特許第4,936,858号には、サック型の流体充填式インプラントを
取り巻くために使用される網状の織地材料が教示されている。この織地は、組織
が内部成長するためのアンカーを提供し、また、一方向に伸長不能であり、この
ため、乳房は線維の内部成長の後、球状の形態とならない。
【0011】 米国特許第5,011,494号は、埋込み箇所にて炎症を生じる可能性の少
ない状態にてその周囲の組織に対する優れた接続性を有する柔軟な組織インプラ
ントが教示されている。この材料は、臨界的寸法の開口部を含み、また、構造体
は、織り又は共に融合した要素すなわち突起のワッフルパターンとすることがで
きることが分かる。網材料を形成する1つの好ましい方法は、パターンを画成し
且つポリマーをパターン上に注型するためフォトレジスト法を使用することから
なる。
【0012】 米国特許第5,092,348号は、後に注入した恒久的な補綴具の後に注入
されたインプラントを受け入れる線維状空所を形成する組織の拡張器に関する。
この拡張器は、空所を最適化すると記載されたテキスチャード加工された外面を
有している。
【0013】 米国特許第5,133,752号は、高弾性の結合したポリエステル繊維のよ
うな材料にて形成された一連の柔軟な多孔質パッドを備える非埋込み式の洗濯可
能な補綴具に関する。これらのパッドは、仮縫い等によって接続され且つパッド
が独立的に相対的に動くことを可能にする。
【0014】 米国特許第5,358,521号は、多層構造体のサック内のサックである埋
め込み可能な補綴具に関する。1つの層を別の層に擦ることによる磨耗又は破れ
の可能性を少なくするため、サックの層の間に潤滑剤が挿入されている。これら
の層は、不浸透性のシリコンエラストマーにて出来ている。
【0015】 米国特許第5,458,635号は、ブラジャ内に挿入され、また、多数の入
れ子式層を追加し又は除去することによりサイズの異なるユーザに適応可能であ
る外部補綴具に関する。
【0016】 米国特許第5,496,376号は、「波状動作」を減少させ得るように内部
偏向板を有する埋め込み可能な流体充填式の補綴具に関する。 欧州特許第0744162A2号は、一列の繊維が刺繍により基質上に配置さ
れる、外科用インプラントに関する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
生体適合性で且つ患者にとって快適であると共に、生来の乳房の外観及び感触
を提供する乳房補綴具インプラントを提供する多数の試みが為されてきた。19
50年代、液体パラフィン及びシリコーンを注入する方法が採用されていた。こ
れらの材料は、肉芽腫を形成することになり、また、材料が身体の予見し得ない
部分に移動し、また、皮膚の糜爛を生じるものであった。
【0018】 場合によっては、ポリエチレン又はポリウレタンにて被覆された、ポリビニル
アルコール−ホルムアルデヒド(アイバロン(Ivalon))スポンジからな
るプレ形成インプラントを使用することも同様に試みられていた。これらの装置
には、過剰な線維の内部成長、流体の蓄積及び変形並びに感染率が高いことを含
む、多数の問題点を伴うものであった。(ポリイーセロン)スポンジは、196
0年代に採用されたが、この材料が過剰に包を狭窄させ、時間と共に変形及び収
縮を生じさせた。
【0019】 1960年代に採用されたシリコーンゲルインプラントは、シリコーンゲルフ
ィラーを取り巻く平滑なシリコーンエラステック殻体から成るものであった。イ
ンプラントの移動を防止するために、インプラントを胸壁に固着すべくダクロン
(登録商標)パッチを背中に固着していた。この製品の結果、包の狭窄及びイン
プラントの破れの発生率が増大した。乳腺の下方に配置された平滑な壁のゲルイ
ンプラントは、かかる狭窄及びインプラントが破れの発生率が極めて高いという
欠点があった。
【0020】 狭窄の問題点を解決するため、製造メーカは、ある時間に亙って成長したコラ
ーゲン線維束の指向状態を無作為に設定する目的にてインプラント表面をテキス
チャード加工する方法を採用していた。
【0021】 その後、生体適合性、生物非分解性のポリマーで出来た多孔質の形状のインプ
ラントを採用する装置も試みられてきた(例えば、米国特許第5,545,21
7号)。かかる装置は、時間の経過と共に、硬さが漸進的に増大する乳房が形成
されるという共通の欠点がある。生来の乳房の感触を提供し得ないことに加えて
、このインプラントは、患者にとって徐々に不快なものになる。我々は、この原
因は、補綴具の内部を非制御状態に充填することが、その結果、組織の存在率が
漸進的に増大するためであると考えた。同様に、補綴具の外部殻体は、高多孔度
は補綴具の内部の組織の内部成長を速め且つより柔らかで、より柔軟な外部を提
供するであろうという考えから、可能な限り多孔質であるように形成されていた
【0022】 従来技術の形状とされたポリマー挿入体と相違して、我々は、臨界的な孔寸法
を有する材料から形成された円錐形の外側と、その内部が高多孔度の高弾性の構
造体にて満たされた内側とを有する補綴具を提供することにより、埋め込んだ乳
房が時間に亙って安定的であり、また、生来の乳房の外観及び「感じ」に正確に
適合する特徴を示すことが分かった。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、要約すれば、ほぼ円錐形又は円錐台の形態の埋め込み可能な乳房補
綴具に関するものである。該補綴具は、生体適合性、生物非分解性の材料で出来
ており、また、多孔質の低密度の高弾性体を収容する織地殻体を有している。
【0024】 本発明の1つの特徴は、装置の円錐形の外側織地の糸を2乃至15μm、最適
には、5μmの孔寸法を提供し得るように織ったならば、線維芽細胞の指向状態
が制御され、その結果、コラーゲン線維及びその他の組織を、シース又は包皮の
形態を主としてシースの表面に制限されたままにする、予見可能な編成状態に配
置することができることを知見した点にある。
【0025】 補綴具のシース及び内部の双方にて組織の内部成長が非制御状態にて生じ及び
硬化した瘢痕組織が形成されることになる従来から既知の装置と相違して、該シ
ースは、組織が内部成長した後、柔軟なままである。
【0026】 シース内の本発明の補綴具の内部は、織地の面に対して垂直に加えられた力に
対して極めて弾性的である織地の多数の層にて形成される。以下に定義するよう
に、「3−D織地」と以下に称する内部織地は極めて弾性的な糸にて形成され、
モノフィラメントであることが好ましい。3−D織地は、極めて多孔質であり、
このため、円錐形の補綴具の内部の空隙率は少なくとも60%、より好ましくは
、80%以上となる。分離され又は一体化した3−D織地層の積重ね体は、永久
的歪みを生ぜずに、好ましくは、少なくとも約70%の倍率だけ容易に圧縮可能
であり、この積重ね体は、圧縮力を解放したとき、その当初の非応力状態に戻る
。好ましい織地は、「ワッフル」状の表面を提供し、これにより、殻体と接触す
ること、及び接触する粗面間の僅かな相互の入れ子動作すなわち摩擦によって積
重ね体の部材の横方向への移動が防止される。
【0027】 我々は、上述したようなインプラントは成熟した後、従来から既知のインプラ
ントと相違して、高い割合の液体、すなわち細胞又は組織の成分量が抽出された
身体血漿にて殻体内部が構成される構造体を提供すること、すなわち外部織地の
孔寸法がインプラント内での組織対流体の比率を制御することが分かった。
【0028】 埋め込んだ補綴具は、患者の体内での成熟後、形状を保持し、インプラントに
て置換した生来の乳房組織とほぼ同一の重量であり、また、生来の乳房の「感じ
」を提供するものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
本明細書で使用するように、3−D織地という語は、編み又は織り或いはその
他の構造とされた織地、好ましくはハニカム織物であって、ウェット又はドライ
状態にて織地の面に対し垂直に加えられた力に対し高度の圧縮性を有することが
特徴であるものを意図するものである。特に、3−D織地は、付与された27.
589kPa(4psi)の力に応答して少なくとも60%、好適には、80%
の倍率だけ圧縮可能であり、また、ウェット又はドライ状態の何れにおいても、
力を除去したとき、顕著な歪みを示さないものすなわちその当初の厚さへ戻る。
【0030】 3−D織地は、少なくとも70%、好ましくは80%以上の空隙率を有するも
のであることを要する。 特定の一例として、また、非限定的に且つ法律の「ベストモード」の要件に従
って、1つの好ましい3−D織地は、2.54cm(1インチ)当たり255の
端部×2.54cm(1インチ)当たり255の緯糸数を有するハニカム織りパ
ターンから成っている。糸は27デニールのモノフィラメントポリエステルであ
る。織りパターンは、34の端部繰り返しを有するハニカムである。厚さ約.1
4cmの織地を形成し得るように経糸張力を調節する。
【0031】 上述したハニカム織地の22層から成る積重ね体は、約3cmの厚さを示す。
27.589kPa(4psi)の圧力を付与したとき、積重ね体の厚さは約.
6cmまで薄くなる。重りを除去すると、積重ね体は、元の非応力状態から感知
し得る程に何ら変化せずにその当初の非応力状態に戻る。
【0032】 一例として、図3には、1つの適宜なハニカム織りパターンが図示されている
。このパターンは一例として示したものであり、その他の織りパターン及び上述
した機能上の特性(完全な戻りを伴う圧縮容易性及び60%又はそれ以上の空隙
率)に相応する編みパターンを適宜に採用することができる。モノフィラメント
糸を使用すれば、望ましい弾性が実現できることが分かる。上述したハニカム織
地の重量は6.4516cm2(1平方インチ)当たり0.0414g(.00
146オンス)である。
【0033】 望ましい2乃至15(好ましくは5)μmの孔構造体を提供する好ましいカバ
ー織地又は殻体織地は、2.54cm(1インチ)当たり312の経糸端部×2
56本の緯糸を有する織地から成っている。この織地の厚さは0.0762mm
(.003インチ)であり、その重量は6.4516cm2(1平方インチ)当
たり0.0374g(.00132オンス)である。使用した糸は22.5デニ
ールポリエステルモノフィラメントである。1つの好ましい織地は、8端部繰り
返しを有する7/1左綾織りを採用する。上述した糸は、平均で約5μmの孔寸
法を提供し得るように織地に織られる。孔寸法の臨界的範囲を別にして、カバー
織地に対し何らの制限をも加えることを意味しない(生体適合性で且つ生物非分
解性である材料であること以外)。
【0034】 図1には、本発明による補綴具の概略図が示してある。該補綴具は、円錐形又
は円錐台の殻体織地10を有し、円錐形の前面11及び後面12を含む、円錐形
の形状をしている。上述したように、殻体の織地はポリエステルテレフタレート
のような生体適合性、生物非分解性材料で形成されている。上述したように、殻
体10の織地は、約2乃至15μm、好ましくは5μmの臨界的孔寸法に織られ
ている。
【0035】 要素11、12の間のほぼ円形の接触領域は、好ましくは超音波シール13に
よって接続されている。「3−D」織地14の多数の層が殻体10内に収容され
ている。代表的なハニカム織地の平面図の拡大写真が図4a、図4bに図示され
ている。代表的な補綴具は、ベース直径9cm及び高さ5cmとすることができ
る。明らかであるように、これらの層が円錐体の頂点15に接近するに伴って、
層14の横方向伸長程度は減少する。約5cmの高さとするためには、「3−D
」材料の約40乃至50の層が必要とされよう。
【0036】 図2には、殻体材料10を形成するための組織図が図示されており、一例とし
ての織り方は7−1左綾織りである。 図3には、望ましいハニカム織り「3−D」織地の1つの代表的な例の織地に
対する交差部分が開示されている。
【0037】 図示した補綴具は殻体内で約80%の空隙率となるものと考えられる。円錐体
の軸の方向に向けて頂点に約27.579kPa(約4psi)の圧力を加える
と、円錐体の高さは1cmまで低下し、この力を除去すると、円錐体は何ら永久
変形を示すことなくその当初の形状に弾性的に復帰する。このことはウェット状
態及びドライ状態の双方にて生じる。明らかであるように、患者の条件に従って
、補綴具の寸法及びある程度まで形態を変更することができる。
【0038】 補綴具は、該補綴具の軸の方向に加えられる力に抗してのみならず、横方向に
加えられる力に抗してもその当初の状態に復帰する。この形状保持の特徴は、殻
体織地により、また、ハニカム織り層が僅かに相互に入れ子式に嵌まり、隣接す
る層の間の横方向への移動動作に抵抗する係止作用を提供するという事実により
付与される規制力の作用である。
【0039】 埋め込み且つ組織及び流体が入り込んだ(成熟した)後、正常な乳房の特徴を
呈する、本発明による乳房補綴具が図示され且つ記載されている。従来から既知
のインプラントに伴う硬い瘢痕組織の形成は、本発明の装置によって解消される
【0040】 インプラントが成功することは、一方においては組織が存在し且つ他方におい
ては流体が存在する補綴具の内部部分の構成比率を制御する臨界的孔寸法の殻体
を使用することによるものと考えられる。従来から既知の装置にて高多孔性の外
部殻体を利用する場合、その結果、成長中の組織の比率が許容し得ない程に高く
なり、またこれと同時に、乳房の硬さが不自然な状態となる。本発明の装置は、
補綴具内部の液体及び固体の比率を制御し且つ殻体自体に付随する組織の格子作
りの特徴を制御するのに効果的である。
【0041】 当該開示内容に十分な知識を有する当該技術分野の当業者にとって明らかであ
るように、本発明の精神から逸脱せずに、殻体織地及びハニカム織地の形態及び
構造に変更を加えることが可能である。特に、臨界的な孔寸法を有する殻体織地
又は構造体は織り以外の方法にて形成することができる。同様に、必要な弾性及
び多孔度の特徴を呈するフィラーを織り技術を使用する以外の方法にて製造する
ことが可能であると考えられる。従って、本発明は特許請求の範囲内で広義に解
釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 構造体の理解を容易にする目的のためその織地の構成要素を拡大した、本発明
によるインプラントの概略断面図である。
【図2】 1つの好ましい殻体材料の織りパターンの図である。
【図3】 1つの好ましいハニカムスタッファ織地の織りパターンを示す図である。
【図4】 4aは、ハリエット・ティッドボール(Harriet Tedball)、
シャトル クラフト モノグラフ ナイン 1963(1963年、ワシントン
98249、フリーランドのHTHパブリシャーズ)(国会図書館No.76−
24001 ISBN0−916658−09−0)による「波状経糸の効果(
ハニカム)(Undulating Weft Effects(Honeyc
omb))」から得られた、代表的なハニカム織地の平面図の写真である。 4bは、図4aと同一の入手先からの商業的に利用可能なハニカムワッフル織
地の平面図の写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モーテンセン,ジョン アメリカ合衆国ニュージャージー州07739, リトル・シルヴァー,ウエストウッド・ロ ード 10 Fターム(参考) 4C097 AA19 BB01 CC01 CC02 DD12 EE08 FF12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ円錐体の形態をしており、ベース部及び頂点を有する織
    地殻体と、前記殻体内で相互に係合する積重ね体内の複数の織地層とを有し、前
    記層の周縁が前記殻体の内面に近接して配置され、前記層の横方向寸法が前記頂
    点の方向に向け漸進的に小さくなり、前記層が、3−D織地に形成されたモノフ
    ィラメント糸から成っており、前記殻体が多孔質であり、前記殻体の孔寸法が約
    2乃至15μmの範囲にある、生体適合性の乳房補綴具インプラント。
  2. 【請求項2】 前記殻体内の空隙容積が該殻体の包み込まれた総容積の約7
    0乃至90%の範囲にある、請求項1記載のインプラント。
  3. 【請求項3】 前記インプラントが当初の非応力状態の容積の1/3以上ま
    で圧縮可能であり、また、ウェット及びドライ状態にて前記応力を除去すること
    に応答してその当初の形態に復帰する、請求項2記載のインプラント。
  4. 【請求項4】 ほぼ円錐形の殻体と、前記殻体内の弾性的フィラーとを備え
    、前記殻体が約2乃至15μmの範囲の孔寸法を有する浸透性織地から成り、前
    記フィラーが、少なくとも約80%の空隙率を提供する、生体適合性、生物非分
    解性の乳房補綴具。
  5. 【請求項5】 前記殻体の前記透過性織地の孔寸法が約5μmである、請求
    項4記載の補綴具。
  6. 【請求項6】 前記弾性的フィラーが、3−D織地の複数の積重ね層を備え
    、該積重ね層が前記殻体の内部に係合する端縁部分を有する、請求項5記載の補
    綴具。
  7. 【請求項7】 前記3−D織地がハニカム織地内にモノフィラメントを含む
    、請求項6記載の補綴具。
  8. 【請求項8】 前記3−D織地の前記積重ね層が、ほぼ円錐体の形態であり
    、ウェット又はドライ状態下にてその非応力状態の高さの1/8まで前記円錐体
    の高さを低下させる圧縮力を付与し且つ解放した後、前記積重ね層が、その非応
    力状態の形状に復帰することを特徴とする、請求項6記載の補綴具。
  9. 【請求項9】 隣接する前記層の係合面が、部分的に相互に入れ子式に嵌ま
    り、これにより隣接する層の横方向への動きが妨害される、請求項6記載の補綴
    具。
JP2001564694A 2000-03-07 2001-03-06 乳房インプラント補綴具 Pending JP2003525693A (ja)

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US09/521,081 US6432138B1 (en) 2000-03-07 2000-03-07 Controlled porosity 3-D fabric breast prosthesis
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EP (1) EP1267752B1 (ja)
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AU (1) AU2001245451A1 (ja)
CA (1) CA2402512C (ja)
DE (1) DE60105564D1 (ja)
IL (1) IL151407A0 (ja)
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WO (1) WO2001066039A1 (ja)

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