JP6602706B2 - 健康診断検査管理装置 - Google Patents
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Description
図1は、第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1の構成の一例を示すブロック図である。
第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1は、互いに通信可能にネットワークNを介して接続される、受診者受付用端末10と検査待ち行列更新用端末20と検査進捗更新用端末30と次検査項目割り当て用端末40(健康診断検査管理装置)とサーバ90とを有する。
第1の処理回路101は、受診者受付用端末10に関連する全体動作の処理・制御を行う。第1の処理回路101は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。第1の処理回路101は、第1の記憶回路102に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、例えば受診者受付機能等の、受診者受付用端末10が有する諸機能を実行する。
第2の処理回路201は、検査待ち行列更新用端末20に関連する全体動作の処理・制御を行う。第2の処理回路201は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。第2の処理回路201は、第2の記憶回路202に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、例えば検査待ち行列更新機能等の、検査待ち行列更新用端末20が有する諸機能を実行する。
第3の処理回路301は、検査進捗更新用端末30に関連する全体動作の処理・制御を行う。第3の処理回路301は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。第3の処理回路301は、第3の記憶回路302に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、例えば検査進捗更新機能等の、検査進捗更新用端末30が有する諸機能を実行する。
第4の処理回路401は、次検査項目割り当て用端末40に関連する全体動作の処理・制御を行う。第4の処理回路401は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。第4の処理回路401は、第4の記憶回路402に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、例えば次検査項目割り当て機能等の、次検査項目割り当て用端末40が有する諸機能を実行する。
受診者IDは病院併設型健診実施機関であれば患者IDでも構わないし、当日受診者を識別できるような、1から発番される連番でもよい。
到着予定時刻は、健診予約時に設定した来院時刻である。
到着時刻は、検査当日に、受診者受付機能により受付登録された実際の時刻である。受診者受付機能については後述する。
受診者検知IDは、受診者の移動を検知するために受診者に貸与するビーコン発信器に内蔵されたユニーク識別子である。
所属団体区分は、受診者が個人で健診を申し込んだのか、団体契約として健診を申し込んだのかを区別するための情報である。
所属団体コードは、所属団体区分が団体の場合の所属団体を示す識別子である。
検査待ち状態は、所定の検査機器において受診者がどのような状態かを保持する引数(パラメータ)である。後述の検査待ち状態テーブル919において、詳述する。
登録日時は、所定の受診者を検査機器別待ち行列管理テーブル902に登録した日時である。
更新日時は、検査機器別待ち行列管理テーブル902を更新した日時である。
所在コードは、検査施設内の場所を表すコードである。
検査状態は、所定の検査機器の検査に対する受診者の状況を保持する引数(パラメータ)である。後述の検査状態テーブルにおいて詳述する。
検査開始時刻は、所定の検査を開始した実際の時刻である。
検査終了予定時刻は、次検査項目割り当て機能によって決定された所定の検査を終了する予定の時刻である。
検査終了時刻は、所定の検査を終了した実際の時刻である。
予約検査は、事前に予約された検査項目である。
検査能力は、所定のパラメータに基づいて検査ごとに得られる評価値である。第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1では例えば、検査能力は、以下に示す式によって定義される評価値である。
(検査能力)=(検査標準時間×残りの受診者数)/(検査設備数×当該時における検査可能時間)
なお、あくまでも例示でありこの限りではない。例えば、後述の実施例では異なる検査能力を用いている。
健診マスタテーブル904は、検診に係る項目や引数等を表す複数のテーブルである。例えば、検査コース及び検査項目対応テーブル911、検査項目テーブル912、検査機器設備テーブル913、検査所要時間テーブル914、検査機器間の移動時間テーブル915、検査機器稼働時間テーブル916、所在テーブル917、検査状態テーブル918、検査待ち状態テーブル919、ブロック管理テーブル及びエリア間移動時間テーブル等のテーブルが挙げられる。ただし、あくまでも例示でありこの限りではない。なお、ブロック管理テーブル及びエリア間移動時間テーブルについては、主に、第2の実施形態で述べる。補足すると、ブロック管理テーブルは、少なくとも1つの検査項目とブロックIDとを対応付けて記録するものである。但し、第1の実施形態は、理解を容易にする観点から、ブロック管理テーブル内で1つの検査項目が1つのブロックIDに対応する設定(各々のブロックが1つの検査項目しか含まない設定)として、ブロック管理テーブルを用いる動作の記載を省略する。これは、各々のブロックが1つの検査項目しか含まない場合、次検査項目の順番が、ブロック管理テーブルの設定内容に制約されないためである。エリア移動時間テーブルは、検査エリア間の移動時間を記録するものであり、ブロック管理テーブルと同様に、第2の実施形態で説明する。
検査コース及び検査項目対応テーブル911は、受診者受付用端末10による受診者受付機能において、受診者管理テーブルの情報をもとに受診者別検査進捗管理テーブルのレコードを作成する際に参照される。
図5Bでは、E13(上部消化管ES)の後に必ずE11(胃カメラ)を実施することを意味している。連続検査制約は、検査室や検査機器を連続して使用することで効率が上がることがあるため、そのような運用に対応するためのものとなっている。
なお、検査項目テーブル912は、後述の次検査項目割り当て機能において、次の検査を決定する際に参照される。
(検査状態)==0のとき、検査を実施する予定はあるが、まだ実施されていない。
(検査状態)==1のとき、現在検査中。
(検査状態)==2のとき、すでに検査を完了している。
(検査状態)==3のとき、受診者の都合により途中で検査を取り消したか、検査を中止した。
図5Iは、検査待ち状態テーブル919の一例を示す図である。検査待ち状態は、例えば、以下に示す六の整数値を有する整数型引数として実施される。
(検査待ち状態)==0のとき、当該受診者は所定の検査機器付近にはいない。
(検査待ち状態)==1のとき、当該受診者は所定の検査機器付近に到着。
(検査待ち状態)==2のとき、当該受診者は所定の検査機器付近に到着し、且つ手持ちの検査票の読み取り処理が完了(例えば施設の職員等による手作業)。
(検査待ち状態)==3のとき、当該受診者は所定の検査機器の検査を開始。
(検査待ち状態)==4のとき、当該受診者は所定の検査機器の検査を完了。
(検査待ち状態)==5のとき、当該受診者は所定の検査機器の検査を中止。
なお当該検査待ち状態は、受診者に貸与するビーコン発信器より発信された識別信号を、どのビーコン受信器(例えば検査機器各々が有する)が受信したかによって、当該待ち状態を自動的に把握できるように実施されることが好適である。係る場合、所定の受診者及び所定の検査機器に対して、当該所定の受診者が例えば所定の検査機器の近傍(50cm以内等)に30秒以上留まっていることが確認されたとき、当該検査機器における当該受診者の待ち状態は1とされる。その後、他のビーコン受信器に切り替わったときは、当該検査機器における当該受診者の待ち状態は0とされる。
図6は、受診者受付機能の処理の流れの一例を示すフローチャートである。受診者受付用端末10における第1の処理回路101は、第1の記憶回路102に記憶された第1のプログラムを読み出すことにより、受診者受付機能を実行する。受診者受付機能は、受診者の受付と当該受付に応じて後述の次検査項目割り当て機能とを実行する機能である。以下、処理の流れを概説する。
第1の処理回路101は、検査機器別待ち行列管理テーブル902を初期化する(ステップS102に進む)。
第1の処理回路101は、受診者管理テーブル901と健診マスタテーブル904とに基づいて、当該受診者の検査情報を作成する。第1の処理回路101は、作成された検査情報を受診者別検査進捗管理テーブル903に新たに登録する(ステップS103に進む)。なお、登録された検査情報は、必要に応じて事後的に追加・修正されてもよい。
第1の処理回路101は、当該受診者が受診する検査項目を示した検査表を作成し、第1の出力回路104に出力(プリンタに印刷)させる(ステップS104に進む)。
なお当該印刷物を検査票と呼ぶものとする。検査票は、施設の職員等によって当該受診者に渡されることが好適である。
(ステップS104)
第1の処理回路101は、ネットワークNを介して接続された次検査項目割り当て用端末40に、次検査項目割り当て用端末40が有する次検査項目割り当て機能を実行させる要求信号(検査終了信号)を送信する(ステップS105に進む)。
第1の処理回路101は、次検査項目割り当て機能より得られた次検査項目を、第1の出力回路104(モニター)に表示させる(ステップ終了)。
図7は、検査待ち行列更新機能の処理の流れの一例を示すフローチャートである。検査待ち行列更新用端末20における第2の処理回路201は、第2の記憶回路202に記憶された第2のプログラムを読み出すことにより、検査待ち行列更新機能を実行する。検査待ち行列更新機能は、受付済の受診者の位置を受診者に配布したビーコン発信器によって把握し、当該位置の変化に応じて待ち行列を更新する機能である。
なお、発信器に対応する受信器を各検査機器又は検査機器の近傍に設置することにより、検査室ごとに分かれていないオープンスペースな検査施設においても、当該機能を実施することができる。以下、処理の流れを概説する。
第2の処理回路201は、検査機器ごとに受診者の接近・離脱を検知する(ステップS202に進む)。
第2の処理回路201は、受診者ID、検知場所識別コード、及び検知時刻に基づいて、検査機器別待ち行列管理テーブル902を更新する。或いは、第2の処理回路201は、当該受診者の受診者ID及び現在時刻に基づいて、検査機器別待ち行列管理テーブル902を更新する(ステップ終了)。
図8は、検査進捗更新機能の処理の流れの一例を示すフローチャートである。検査進捗更新用端末30における第3の処理回路301は、第3の記憶回路302に記憶された第3のプログラムを読み出すことにより、検査進捗更新機能を実行する。検査進捗更新機能は、検査機器それぞれにおいて、受診者の入れ替わり等が発生すると、後述の次検査項目割り当て機能を実行する機能である。以下、処理の流れを概説する。
第3の処理回路301は、受診者別検査進捗管理テーブル903に対して、例えば受診日、検査項目コード、及び検査状態を検索キー(検索キーワード)とし、受診者ID及び検査開始予定時刻をソートキーとすることで、検索を実行する(ステップS302に進む)。
第3の処理回路301は、検査機器別待ち行列管理テーブル902に対して、例えば受診日、受診者ID、及び検査機器IDを検索キーとして検索を実行する(ステップS303に進む)。
第3の処理回路301は、ステップS301とステップS302とにおける検索結果に基づいて、各検査機器の検査予定受診者一覧として、例えば受診者ID、検査開始予定時刻、検査機器別待ち行列管理テーブル902に登録されてからの経過時間、所在情報等を、第3の出力回路304(施設の職員等が使用するモニター)に表示させる(ステップS304に進む)。
(ステップS304)
例えば、第3の入力回路303を介して行われる施設の職員等による受診者の選択を契機として、第3の処理回路301は、受診者別検査進捗管理テーブル903の当該受診者ID・当該検査項目コードの検査状態を検査開始に変更し、検査機器別待ち行列管理テーブル902の当該受診者ID・当該検査機器IDの検査待ち状態を検査中に更新する(ステップS305に進む)。
検査終了時に、例えば第3の入力回路303を介して行われる施設の職員等による当該受診者の検査結果の登録を契機として、第3の処理回路301は、受診者別検査進捗管理テーブル903の当該受診者ID・当該検査項目コードの検査状態を検査完了又は検査中に変更し、検査機器別待ち行列管理テーブル902の当該受診者ID・当該検査機器IDの検査待ち状態を検査完了に更新する(ステップS306に進む)。
第3の処理回路301は、ネットワークNを介して接続された次検査項目割り当て用端末40に、次検査項目割り当て用端末40が有する次検査項目割り当て機能を実行させる要求信号を送信する(ステップS307に進む)。
第3の処理回路301は、次検査項目割り当て機能より得られた次検査項目を、第3の出力回路304(モニター)に表示させる(ステップ終了)。
図9は、次検査項目割り当て機能の処理の流れの一例を示すフローチャートである。次検査項目割り当て用端末40における第4の処理回路401は、第4の記憶回路402に記憶された第4のプログラムを読み出すことにより、次検査項目割り当て機能を実行する。次検査項目割り当て機能は、上記の受診者受付用端末10又は検査進捗更新用端末30からの要求信号に応答して実行される機能である。以下、処理の流れを概説する。
第4の処理回路401は、受診者別検査進捗管理テーブル903と健診マスタテーブル904とから取得された、当日の検査機器稼働予定台数(所定の検査パラメータ)と各検査機器の検査予定受診者数(未受診者数/所定の検査パラメータ)とに基づいて、各検査機器の検査能力を算出する(ステップS402に進む)。
第4の処理回路401は、各受診者の未受診の検査項目(第1の検査項目)に関して、その検査項目を実施する検査機器の検査待ち人数と検査能力とに基づいて、検査機器ごとの移動時間、検査準備時間、及び検査時間を参照することにより、検査予定時間を算出する(ステップS403に進む)。
第4の処理回路401は、ステップS402において算出された検査予定時間と、検査項目間の実施順番に関する制約条件(例えば、検査Aを済ませてからでないと、検査Bを実施することができない等)とに基づいて、推奨される次の検査項目を決定し、当該次の検査項目を受診者別検査進捗管理テーブル903に更新登録する(ステップ終了)。
続いて、第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1の実施例1を、上述の四の機能ごとに詳述する。
[受診者受付機能]
受診者受付用端末10は、始業時に起動され、終業時にシャットダウンされるものとする。また、受診者受付用端末10は、健診実施機関の受付に設置されるものとする。
受診者受付用端末10の起動又は、第1の入力回路103を介して行われる施設の職員等の指示入力等を契機として、第1の処理回路101は、検査機器別待ち行列管理テーブル902を初期化する(レコードなしの状態にする)。第1の処理回路101は、受診者別検査進捗管理テーブル903を初期化する(レコードなしの状態にする)。第1の処理回路101は、受診者管理テーブル901及び健診マスタテーブル904に基づいて、当日受診者の検査情報を作成し、受診者別検査進捗管理テーブル903に登録する。
第1の処理回路101は、受診者が来院して受付を行った時に、受診者ごとに以下の処理を実行する。施設の職員等は、受診者が来院したときに、当日受診する検査コース及び検査項目を確認する。検査項目の追加・修正・削除がある場合には、施設の職員等は、第1の入力回路103を介して受診者別検査進捗管理テーブル903に登録された当該受診者の検査情報を更新する。
検査待ち行列更新用端末20は、始業時に起動され、終業時にシャットダウンされるものとする。検査待ち行列更新用端末20は、図1においては単一の端末として図示しているが、実際は複数の端末であってもよい。また、他の端末が検査待ち行列更新機能を有するように実施されてもよい。
受診者は、例えば受付時において発信器(ビーコン発信器)を有する。発信器は、あらかじめ設定されたユニーク識別子を、定期的に発信する。発信器は、例えばペンダント型で、例えばコイン型電池(又はボタン電池)で稼働し、例えばブルートゥース(Bluetooth(登録商標))無線通信方式で通信を行う。
受診者が検査票を施設の職員等に手渡し、施設の職員等が当該検査票を確認することで、運用上、検査待ち行列に登録されることが好適である。このため、第2の処理回路201は、検査機器別待ち行列管理テーブル902に対して、検査機器ID、受診日(当日)を検索キーとして検索を実行し、受診者ID、検査待ち状態、登録日時、更新日時、所在コードを取得し、第2の出力回路204(モニター)に一覧表示させる。施設の職員等は、検査票に印字された受診日、受診者ID、及び受診者氏名を確認し、第2の入力回路203を介して、該当する行を選択して受付ボタンを押下する。これにより、第2の処理回路201は、検査機器別待ち行列管理テーブル902の該当受診者の検査待ち状態を「検査票あり:2」、更新日時(現在日時)として更新する。
検査機器の待ち行列の精度を維持するためには、各検査機器の待ち行列の状態を適宜更新する必要がある。このため、検査待ち状態を「検査票あり:2」にした後、検査機器別待ち行列管理テーブル902に対して、受診日(当日)、及び受診者IDを検索キーとして検索を実行する。当該検査機器ID以外にもレコードが存在し、検査待ち状態が「登録済み:1」である(検査待ち状態が「初期:0」、「検査票あり:2」、「検査中:3」、「検査完了:4」、「検査中止:5」のいずれでもない)場合には、第2の処理回路201は、それらのレコードの検査待ち状態を「初期:0」に更新する。これにより、各検査機器の待ち行列の状態を実態に合わせて補正する。
実際の現場では、施設の職員等が現場の混雑状況をみて、受診者を手動で誘導することがある。このため、検査待ち状態が「検査票あり:2」になった後でも、次の検査を簡便に変更できるようになっている必要がある。具体的には、第2の処理回路201は、検査機器別待ち行列管理テーブル902に対して、検査機器ID(端末ごとに設定等で保持しているID)、受診日(当日)を検索キーとして検索を実行し、受診者ID、検査待ち状態、登録日時、更新日時、所在コードを取得し一覧表示させる。また、施設の職員等が、検査票に印字された受診日、受診者ID、受診者氏名を確認し、第2の入力回路203を介して、該当する行を選択して強制変更ボタンを押下することで、第2の処理回路201は、検査機器別待ち行列管理テーブル902の該当受診者の検査待ち状態を「検査票あり:2」、更新日時(現在日時)として更新する。
検査進捗更新用端末30は、始業時に起動され、終業時にシャットダウンされるものとする。検査進捗更新用端末30は、図1においては単一の端末として図示しているが、実際は複数の端末であってもよい。また、他の端末が検査待ち行列更新機能を有するように実施されてもよい。検査進捗更新用端末30は、第3の記憶回路302において、それぞれ対応する検査機器の検査項目(コード)と検査機器IDと所在コードとを設定情報(例えば、INIファイル)として記憶している。画面上で検査項目(コード)、検査機器、所在コードを自由に変更できるように実施されてもよい。
検査進捗更新用端末30における第3の処理回路301は、受診者別検査進捗管理テーブル903に対して、例えば受診日、検査項目コード、検査状態を検索キー、受診者ID、及び検査開始予定時刻をソートキーとして検索を実行する。第3の処理回路301は、検査機器別待ち行列管理テーブル902に対して、例えば受診日、受診者ID、及び検査機器IDを検索キーとして検索を実行する。当該検索結果に基づいて、第3の処理回路301は、各検査機器の検査予定受診者一覧として、受診者ID、検査開始予定時刻、検査機器別待ち行列管理テーブル902に登録されてからの経過時間、及び所在情報を取得し、第3の出力回路304(モニター)に検査待ち受診者一覧として表示させる。この検査待ち受診者一覧画面で、施設の職員等が、第3の入力回路303を介して次に検査する受診者の行を選択し、検査開始ボタンを押下することで、第3の処理回路301は、受診者別検査進捗管理テーブル903の当該受診者ID・当該検査項目コードの検査状態を「検査中:1」に変更し、検査機器別待ち行列管理テーブル902の当該受診者ID・当該検査機器IDの検査待ち状態を「検査中:3」に更新する。
第3の出力回路304(モニター)における検査待ち受診者一覧画面で、施設の職員等は、第3の入力回路303を介して検査中の受診者の行を選択し、検査完了ボタンを押下する。これを契機として、第3の処理回路301は、受診者別検査進捗管理テーブル903の当該受診者ID・当該検査項目コードの検査状態を「検査完了:2」に変更し、検査機器別待ち行列管理テーブル902の当該受診者ID・当該検査機器IDの検査待ち状態を「検査完了:4」に更新する。
また、図10(b)に示すように、施設の職員等は、検査の開始時又は終了時に、所定の受診者(例えば受診者A)を選択し、検査開始/検査終了/キャンセルに係るサブウィンドウ311を表示させる。施設の職員等は、サブウィンドウ311から検査開始/検査終了等を選択することで、受診者別検査進捗管理テーブル903と検査機器別待ち行列管理テーブル902とを更新する。
施設の職員等が、第3の入力回路303を介して検査中止ボタンを押下すると、第3の処理回路301は、受診者別検査進捗管理テーブル903の当該受診者ID・当該検査項目コードの検査状態を「検査中止:3」に変更し、検査機器別待ち行列管理テーブル902の当該受診者ID・当該検査機器IDの検査待ち状態を「検査完了:5」に更新する。中止の事由を記載できるダイアログやカラムを設けて、中止事由も合わせて登録できるようにしておいても良い。このとき、施設の職員等が、受診者に確認して、残りの検査をすべて中止にすることもある。この場合には、施設の職員等は、受診者別検査進捗管理テーブル903に対して、受診日(当日)、受診者ID、検査状態が「未検査:0」を検索キーとして検索を実行し、第3の入力回路303を介してリスト表示された行を一括選択し、検査中止ボタンを押下する。
なお、ステータスが「割り当てなし」となるのは、受診者別検査進捗管理テーブル903に当該受診者の検査項目コードが存在しない場合や、検査状態が≠「未検査:0」となっている場合である。また、ステータスが「割り当て失敗」となるのでは、ネットワークやデータベースなどの障害で検索に失敗した場合である。この場合には、検索に失敗した旨のエラーメッセージを第3の出力回路304(モニター)に表示し、施設の職員等が、再試行ボタンを押下することで、第3の処理回路301は、再度上記処理を行うことになる。受診者が以降の検査をすべて中止(取り消し)にした場合には、次検査項目割り当て用端末40は割り当てなしを返却するので、検査が完了した旨のメッセージを表示する。
次検査項目割り当て用端末40における第4の処理回路401は、第4の記憶回路402に記憶された第4のプログラムを読み出すことにより、以下の処理を実行する。
第4の処理回路401は、受診者別検査進捗管理テーブル903に対して、受診日=当日、受診者ID=指定された受診者ID、検査状態=「未検査:0」、という検索条件で検索を実行し、検査開始予定時刻を取得する。該当するレコードが存在しない場合には、第4の処理回路401は、ステータスとして「割り当てなし」を返して、処理を終了する。検査開始予定時刻がNULLでないものが複数存在する場合には、第4の処理回路401は、「割り当て済み」を返して、処理を終了する。検査開始予定時刻がNULLでないものが1つだけ存在する場合にも、第4の処理回路401は、「割り当て済み」を返して、処理を終了する。それ以外の場合には、第4の処理回路401は、処理を続行する。例えば、図4では、受診者IDが1の検査項目コードが12個登録されており、検査開始予定時刻がすべてNULLとなっているので、処理を続行する。
各機器の検査能力を算出する。検査能力は、各検査に対して以下の計算式で算出された数値(評価値)である。
各検査の検査能力 = (当日の当該検査の検査予定者数×(当該検査の検査標準時間+当該検査の前準備時間))/(当日の当該検査の検査実施時間×当日の当該検査の稼働台数)
次に第4の処理回路401は、以下のループ演算を実行する。なお、以降ループ演算を行う場合は、ループの開始を<LOOP(n)>(nは自然数)、ループの終了を<END−LOOPn]として表記するものとする。
第4の処理回路401は、検査項目テーブル912を検索し、すべての検査項目コードを取得する。第4の処理回路401は、検査項目コードに対応して、繰り返し処理を行う。図5Bの例で、E01、E02、E03、E04、E05、E06、E07、E08、E09、E10、E11、E12、E13、E14が取得されるので、それぞれの検査項目に関する検査能力を計算する。
第4の処理回路401は、受診者別検査進捗管理テーブル903に対して、受診日(当日)、及び検査項目コードを検索キーとして検索を実行し、該当する受診者の数を取得する。図5Cでは、検査項目コードがE01のものは、受診者IDが1の1件のみなので、受診者数は1となる。
第4の処理回路401は、検査所要時間テーブル914に対して、検査項目コードを検索キーとして検索を実行することで、検査の検査標準時間を取得する。図5Dでは、検査項目コードがE01の検査標準時間は90秒となっている。
第4の処理回路401は、検査所要時間テーブル914に対して、検査項目コードを検索キーとして検索を実行することで、検査の前準備時間を取得する。図5Dにおいては、検査項目コードがE01の前準備時間は0秒となっている。
第4の処理回路401は、検査機器設備テーブル913に対して、検査項目コードを検索キーとして検索を実行することで、当該検査項目コードの検査機器IDを取得する。図5Cにおいては、検査項目コードがE01の検査機器IDは、E01−1である。
続いて、第4の処理回路401は、検査機器稼働時間テーブル916に対して、当日日付から曜日を計算する。第4の処理回路401は、曜日と検査機器IDとを検索キーとして検索を実行することで、検査開始時刻と検査終了時刻とを取得し、検査実施時間を計算する。図5Fにおいては、2015年1月20日は火曜日であり、E01−1の検査開始時刻と検査終了時刻とは8:30と11:00とであることが示されている。すなわち、3時間30分の検査実施時間であることが算出される。
第4の処理回路401は、検査機器設備テーブル913に対して、検査項目コードを検索キーとして検索を実行することで、当該検査項目コードの検査機器IDを取得する。図5Cにおいては、検査項目コードがE01の検査機器IDは、E01−1である。
続いて、第4の処理回路401は、検査機器稼働時間テーブル916に対して、当日日付から曜日を計算し、計算した曜日と検査機器IDを検索キーとして検索を実行することで、該当する検査機器IDの数をカウントする。図5Fにおいては、2015年1月20日は火曜日であり、E01−1の台数が1であることが算出される。これらより、E01の検査能力は
1×(90秒+0秒)/3時間30分×1台=90秒/12600秒=0.007
と計算される。他の検査項目コードについても同様に計算される。
第4の処理回路401は、受診者別検査進捗管理テーブル903に対して、受診日(当日)、検査状態=「未検査:0」を検索キーとして検索を実行することで、未実施の検査項目コードを取得する。図5Bにおいては、E01(眼底検査)、E02(診察検査)、E03(胸部X線)、E04(安静時心電図)、E10(上腹部US)、E12(上部消化管X線)、E05(5m視力)、E06(採血)、E09(オージオメーター)、E07(身長体重)、E08(血圧)、E11(胃カメラ)が取得される。第4の処理回路401は、未実施の検査項目コードについて、検査能力を取得する。
<LOOP(3)>第4の処理回路401は、検査項目テーブル912に対して、検査項目コードを検索キーとして検索を実行することで、検査項目間制約を取得する。検査項目間制約が存在する場合には、制約元(LOOPで処理している)の検査項目コードの検査能力(優先度)と、制約先(検索結果で取得した)の検査項目コードの検査能力(優先度)とを比較する。制約先(検索結果で取得した)の検査項目コードの検査能力が小さければ、制約先(検索結果で取得した)の検査項目コードの検査能力に、制約元(LOOPで処理している)の検査項目コードの検査能力を設定する<END−LOOP(3)>。
第4の処理回路401は、未検査項目コードについて、検査待ち時間が最小の検査機器IDを求める。基本的には、未検査項目コードE01(眼底検査)、E02(診察検査)、E03(胸部X線)、E04(安静時心電図)、E10(上腹部US)、E12(上部消化管X線)、E05(5m視力)、E06(採血)、E09(オージオメーター)、E07(身長体重)、E08(血圧)、E11(胃カメラ)について、それぞれ以下を実行する。まずは、最初のE01(眼底検査)について処理をする。
検査待ち時間=(検査標準時間+前準備時間)×検査機器ごとの待ち受診者数+移動時間
第4の処理回路401は、検査所要時間テーブル914に対して、検査項目コードを検索キーとして検索を実行することで検査標準時間を取得する。図5Dでは、E01の検査標準時間は90秒となる。
(90秒+0秒)×0人+60秒=60秒
となる。
続いて、第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1の実施例2を説明する。
次検査項目に係る情報画面としては、例えば、図13(a)及び及び図13(b)に示すように、次検査項目の表示画面及び検査済み履歴の表示画面などがある。次検査項目の表示画面は、主に、これから受ける検査項目が多い場合に参照する画面であり、待ち状況を含む次検査項目の情報を提示する。これに対し、検査済み履歴の表示画面は、主に、終了した検査項目が多い場合に参照する画面であり、検査済み履歴と、次検査項目の情報とを提示する。これら両画面は、大きな文字で視認しやすい画面を提供する観点から、待ち状況に注目する場合には次検査項目の表示画面を用い、検査履歴に注目する場合には検査済み履歴の表示画面を用いるように、切り替えて使用される関係にある。
具体的には、次検査項目の表示画面は、図13(a)に示すように、上部に受診者ID、受診者氏名、次の検査項目、検査開始予定時刻、次の検査までの現在時刻からの待ち時間を表示している。中段では、現在場所から次の検査項目までの移動時間、次の検査項目の待ち人数、検査標準時間、前準備時間を表示している。下段では、残りの検査項目数を表示している。
移動時間は、検査機器間の移動時間テーブル915を前回の検査項目の検査機器IDと次の検査項目の検査機器IDを検索キーとして検索することで取得できる。検査標準時間および前準備時間も、検査所要時間テーブル914を検索することで取得できる。なお、情報を更新する間隔(秒)は設定で自由に変えられるようにする。
一方、検査済み履歴の表示画面は、図13(b)に示すように、上部に受診者ID、受診者氏名、次の検査項目、検査開始予定時刻、次の検査までの現在時刻からの待ち時間を表示している。中段では、検査済みの検査項目を表示している。下段では、現在場所から次の検査項目までの移動時間、次の検査項目の場所、を示している。
続いて、第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1の実施例3を説明する。
続いて、第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1の実施例4を説明する。
第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1によれば、以下に記述する効果を奏する。
第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1は、互いに通信可能にネットワークを介して接続される、受診者受付用端末10と検査待ち行列更新用端末20と検査進捗更新用端末30と次検査項目割り当て用端末40(健康診断検査管理装置)とサーバ90とを有する。しかしながら、変形例として、一の健康診断管理装置(例えば次検査項目割り当て用端末40)が、第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1に関する機能を、一体的に有するように実施されてもよい。
変形例に係る健康診断検査管理装置によれば、第1の実施形態に係る健康診断検査管理システム1を、一の装置として実施することができる。なお、以下の各実施形態及びその変形例についても同様に、健康診断検査管理システムを1つの健康診断検査管理装置として実施することができる。
次に、第2の実施形態に係る健康診断検査管理システムについて、前述した図面を参照して説明する。以下の説明では、第1の実施形態と重複した部分についてはその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
図14は、ブロック管理テーブル920の一例を示す図である。ブロック管理テーブル920は、少なくとも一つの検査項目(コード)とブロックID(識別情報)とを対応付けて記録する情報である。また、ブロック管理テーブル920は、メンテナンス等の便宜上、前述した検査項目(コード)及びブロックIDに、検査エリア及び検査項目(名称)といった他の情報を対応付けて記録してもよい。ブロック管理テーブル920は、予めユーザにより設定される。
検査項目名称は、検査項目の名称である。
ブロックIDは、検査項目の集合であるブロックを識別する情報であり、受診者の移動量を抑制する観点に基づいて設定される。すなわち、ブロックIDは、n個の検査項目(但し、1≦n)をブロック化し、ブロック毎にまとめて検査を終わらせるように設定される。例えば、同じフロア内の検査項目、同じ待合室の検査項目などは、同じブロックIDに対応付けて設定してもよい。
(i)ブロック内は、次検査項目割り当て機能により、次の検査が決定される。
(ii)ブロック内の検査は、全て完結させる。
(iii)ブロック内の複数の検査項目間に制約条件がある場合、制約条件を満たすように次の検査が決定される。なお、制約条件をもつ複数の検査項目は、同一ブロックに設定されてもよく、互いに異なるブロックに設定されてもよい。いずれにしても、制約条件を満たすように次の検査が決定されればよいからである。
第4の処理回路401は、所定の受診者について、受診者別検査進捗管理テーブル903に基づいて、未受診の検査項目があるか否かを判定する。具体的には例えば、受診者別検査進捗管理テーブル903において、当該受診者の受診者IDに対応する検査状態が「未検査」である検査項目コードがあるか否かを判定する。未受診の検査項目がない場合には、当該受診者の健康診断を終了する。未受診の検査項目がある場合には、ステップS520に進む。
第4の処理回路401は、ステップS510で判定された未受診の検査項目について、前回の検査項目と同一ブロックか否かを判定する。具体的には例えば、ブロック管理テーブル920において、未受診の検査項目コードに対応するブロックIDと、前回の検査項目コードに対応するブロックIDとが同一か否かを判定する。否の場合にはステップS540に進む。同一ブロックの場合には、ステップS530に進む。
第4の処理回路401は、ステップS510で判定された未受診の検査項目毎に、最小待ち時間を選択し、ステップS560に進む。ステップS530は、具体的には例えば、ステップS531〜S533に示すように実行される。
第4の処理回路401は、ステップS520で判定された未受診の検査項目を1つ選択する。
ステップS531の後、第4の処理回路401は、ステップS531で選択された未受診の検査項目の最小の予測待ち時間(最小待ち時間)を選択する。具体的には例えば、受診者別検査進捗管理テーブル903、検査機器別待ち行列管理テーブル902及び検査所要時間テーブル914に基づいて、受診者の未受診検査項目に対応する検査機器ID毎の予測待ち時間を算出する。
但し、残りの検査時間=検査終了予定時刻−現在時刻
検査時間=検査標準時間+前準備時間
ここで、「検査標準時間」及び「前準備時間」は、未受診検査項目に基づいて、検査所要時間テーブル914から取得される。
(ステップS533)
ステップS532の後、第4の処理回路401は、ステップS531で選択していない(同一ブロックの)未受診の検査項目があるか否かを判定する。未受診の検査項目がある場合には、ステップS531に戻る。未受診の検査項目がない場合には、ステップS560に進む。
一方、ステップS520の判定結果が否の場合には、次のブロックを選択するためにステップS540が実行される。
第4の処理回路401は、少なくとも一つの未受診検査項目に対応するブロックIDについて、ステップS530と同様の処理を実行する。これにより、第4の処理回路401は、ブロックID毎に、受診者の未受診検査項目に対応する検査機器ID毎の予測待ち時間を所定の検査パラメータに基づいてそれぞれ算出する。また、第4の処理回路401は、当該それぞれ算出した予測待ち時間のうち最小の予測待ち時間を当該未受診検査項目毎の待ち時間とする。
ここで、理解を容易にする観点から、便宜的な設定を用いて、未受診検査項目毎の待ち時間の計算例を説明する。例えば図19及び次に示すように、各ブロック511〜514が設定されたとする。
ブロック512:{D検査機器(1台)、E検査機器(2台)、F検査機器(2台)、G検査機器(1台)}
ブロック513:{H検査機器(5台)}
ブロック514:{I検査機器(3台)}
ステップS541では、ブロックID毎に処理が実行される。例えば、ステップS531〜S532と同様の処理により、ブロック511の検査機器ID毎の予測待ち時間が次のように算出されたとする。
A検査機器(A1):予測待ち時間10分、A検査機器(A2):予測待ち時間5分。
B検査機器(B1):予測待ち時間10分、B検査機器(B2):予測待ち時間15分。
C検査機器(C1):予測待ち時間5分。
ステップS541の終了後、第4の処理回路401は、ブロックID毎の、当該未受診検査項目毎の待ち時間の総和を当該総待ち時間として算出する。例えばブロック511の場合、検査項目Aの待ち時間(5分)、検査項目Bの待ち時間(10分)及び検査項目Cの待ち時間(5分)の総和が、総待ち時間(20分)として算出される。
ステップS542の終了後、第4の処理回路401は、以下の式に示すように、当該総待ち時間を当該未受診検査項目の個数で除算して当該平均待ち時間を算出する。例えばブロック511の場合、当該総待ち時間(20分)を当該未受診検査項目(A,B,C)の個数(3)で除算して当該平均待ち時間(6分40秒)が算出される。
ブロックの平均待ち時間=検査の総待ち時間/検査項目数
(ステップS544)
ステップS543の終了後、第4の処理回路401は、ステップS541で実行していないブロックIDがあるか否かを判定する。未実行のブロックIDがある場合には、ステップS541に戻る。未実行のブロックIDがない場合には、ステップS550に進む。
ステップS540の終了後、第4の処理回路401は、ステップS540で得られた当該ブロックID毎の平均待ち時間に基づいて、許容される待ち時間以下のブロックIDを抽出する。また、第4の処理回路401は、当該抽出したブロックIDに対応する未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出し、当該算出した検査能力値のうち最大の検査能力値を有するブロックIDを選択する。当該選択されたブロックIDは、次の検査項目を含むブロックを示している。ステップS550の終了後、ステップS560に進む。ステップS550は、具体的には例えば、図20に示すように、ステップS551〜S555により実行される。
第4の処理回路401は、ブロックID毎に、前回の検査項目に対応する移動元の検査エリアと、次回の未受診検査項目に対応する移動先の検査エリアとの間の移動時間をエリア間移動時間テーブル921から取得する。また、第4の処理回路401は、例えば次式に示すように、取得した検査エリア間の移動時間のうち最小の移動時間を求めると共に、この最小の移動時間を当該平均待ち時間に加算することにより、移動込みの待ち時間(移動時間を含む待ち時間)を算出する。
最小の移動時間=min(ブロック内の未受診検査項目毎の検査エリア間の移動時間)
移動時間を含む待ち時間=平均待ち時間+最小の移動時間
(ステップS552)
ステップS551の終了後、第4の処理回路401は、例えば、以下の式に示すように、当該ブロックID毎の移動込みの待ち時間のうち最小の待ち時間を選択する。例えば図21に示すように、棒グラフで示す待ち時間を持つブロック1〜5がある場合、ブロック1の最小の待ち時間が選択される。
(ステップS553)
ステップS552の終了後、第4の処理回路401は、例えば、以下の式に示すように、当該選択した最小の待ち時間に許容待ち時間を加算することにより、当該許容される待ち時間(加算結果)を算出する。例えば図21に示すように、ブロック1の最小の待ち時間に許容待ち時間が加算され、加算結果が得られる。
ここで、加算される「許容待ち時間」は、例えば、予め設定された基準時間である。なお、「許容待ち時間」は、これに限らず、例えば検査所要時間テーブル914内の「判断基準時間」としてもよい。「判断基準時間」は、「最小の待ち時間」に含まれる「最小の移動時間」に対応する未受診検査項目に基づいて、検査所要時間テーブル914から取得可能である。
ステップS553の終了後、第4の処理回路401は、ブロックID毎の当該移動込みの待ち時間と、当該許容される待ち時間(加算結果)との比較結果に応じて、当該許容される待ち時間(加算結果)以下のブロックID(候補ブロックID)を抽出する。例えば図21に示す場合、候補ブロックは、ブロック1,2,3,5である。
ステップS554の終了後、第4の処理回路401は、当該抽出したブロックIDに対応する未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出する。未受診検査項目の検査能力値は、例えば、以下に示すように算出される。
「待ち人数」、「検査時間」及び「残りの時間」は、ステップS532と同様に得られる。「検査稼働台数」は、第1の実施形態と同様にして得られる。例えば検査稼働台数は、未受診検査項目に対応する検査機器設備テーブル913内の検査機器IDと、受診日の曜日とに基づいて、検査機器稼働時間テーブル916から取得される検査機器IDの個数である。
ステップS550の終了後、第4の処理回路401は、ステップS550で選択されたブロックIDに対応する未受診検査項目毎の待ち時間に基づいて、許容される待ち時間以下の未受診検査項目を抽出する。また、第4の処理回路401は、当該抽出した未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出する。しかる後、第4の処理回路401は、当該抽出した未受診検査項目のうち最大の検査能力値を有する検査項目を、当該受診者に対する推奨検査項目として特定する。ステップS560の終了後、ステップS570に進む。ステップS560は、具体的には例えば、図22に示すように、ステップS561〜S565により実行される。
第4の処理回路401は、ステップS550で選択されたブロックIDに対応する未受診検査項目毎に、前回の検査項目に対応する移動元の検査エリアと、当該未受診検査項目に対応する移動先の検査エリアとの間の移動時間をエリア間移動時間テーブル921から取得する。また、第4の処理回路401は、例えば次式に示すように、当該取得した検査エリア間の移動時間のうち最小の移動時間を当該最小の予測待ち時間に加算することにより、移動込みの待ち時間(移動時間を含む待ち時間)を算出する。なお、「最小の予測待ち時間」は、ステップS532又はS541の処理結果として、第4の記憶回路402に記憶されている。
移動時間を含む待ち時間=最小の予測待ち時間+最小の移動時間
(ステップS562)
ステップS561の終了後、第4の処理回路401は、当該未受診検査項目毎の当該移動込みの待ち時間のうち最小の待ち時間を選択する。
(ステップS563)
ステップS562の終了後、第4の処理回路401は、例えば次式に示すように、当該選択した最小の待ち時間に許容待ち時間を加算することにより、当該許容される待ち時間(加算結果)を算出する。
ここで、加算される「許容待ち時間」は、ステップS553に述べた通りである。
ステップS563の終了後、第4の処理回路401は、当該未受診検査項目毎の当該移動込みの待ち時間と、当該許容される待ち時間(加算結果)との比較結果に応じて、当該許容される待ち時間(加算結果)以下の未受診検査項目(検査候補)を抽出する。
ステップS564の終了後、第4の処理回路401は、当該抽出した未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出する。未受診検査項目の検査能力値は、例えば、ステップS555と同様に算出される。
ステップS560の終了後、第4の処理回路404は、ステップS565で特定された推奨検査項目を出力することにより、施設の職員等を介して受診者に対し、推奨検査項目の検査を受診することを促す。これにより、例えば、移動時間を含む待ち時間の後、受診者に対して推奨検査項目の検査が開始される。
ステップS570の検査開始後、例えば前準備時間及び検査標準時間の後に、検査が終了する。次検査項目割り当て用端末40は、所定の受診者による所定の検査の終了を知らせる検査終了信号を、ネットワークNを介して接続された端末(受診者受付用端末10又は検査進捗更新用端末30)より受信すると、ステップS510に進む。以後、未受診の検査項目がなくなるまで、ステップS510〜S580の処理が繰り返し実行される。
第2の実施形態に係る健康診断検査管理システム1によれば、以下に記述する効果を奏する。
第2の実施形態に係る健康診断検査管理システム1における健康診断検査管理装置(次検査項目割り当て用端末40)は、少なくとも一つの検査項目とブロック識別情報(ブロックID)とを対応付けて記録したブロック管理テーブル(920)を記憶する記憶手段(記憶回路)にアクセス可能となっている。健康診断検査管理装置の算出機能(第4の処理回路401)は、ブロック識別情報毎に、受診者に対応する未受診検査項目毎の待ち時間からなる総待ち時間を所定の検査パラメータに基づいて算出し、当該総待ち時間から平均待ち時間を算出する。また、健康診断検査管理装置の選択機能(第4の処理回路401)は、ブロック識別情報毎の平均待ち時間に基づいて、許容される待ち時間以下のブロック識別情報を抽出し、当該抽出したブロック識別情報に対応する未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出し、当該算出した検査能力値のうち最大の検査能力値を有するブロック識別情報を選択する。さらに、健康診断検査管理装置の特定機能(第4の処理回路401)は、当該選択されたブロック識別情報に対応する未受診検査項目毎の待ち時間に基づいて、許容される待ち時間以下の未受診検査項目を抽出し、当該抽出した未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出し、当該抽出した未受診検査項目のうち最大の検査能力値を有する検査項目を、当該受診者に対する推奨検査項目として特定する。健康診断検査管理装置の出力手段(第4の出力回路404)は、推奨検査項目を出力する。
また、第2の実施形態によれば、検査項目と少なくとも一つの検査機器識別情報(検査機器ID)とを対応付けて記録した検査機器設備テーブル(913)を更に用いる。健康診断検査管理装置の算出機能は、ブロック識別情報毎に、受診者の未受診検査項目に対応する検査機器識別情報毎の予測待ち時間を所定の検査パラメータに基づいてそれぞれ算出し、当該それぞれ算出した予測待ち時間のうち最小の予測待ち時間を当該未受診検査項目毎の待ち時間とし、当該未受診検査項目毎の待ち時間の総和を総待ち時間として算出し、当該総待ち時間を当該未受診検査項目の個数で除算して平均待ち時間を算出する。
さらに、第2の実施形態によれば、ブロック管理テーブルは、ブロック識別情報、少なくとも一つの検査項目、及び検査エリアを対応付けて記録している。記憶手段(記憶回路)は、移動元の検査エリア、移動先の検査エリア及び両エリア間の移動時間を対応付けて記録したエリア間移動時間テーブル(921)を更に記憶している。健康診断検査管理装置の選択機能は、ブロック識別情報毎に、前回の検査項目に対応する移動元の検査エリアと、次回の未受診検査項目に対応する移動先の検査エリアとの間の移動時間のうち最小の移動時間を平均待ち時間に加算することにより、移動込みの待ち時間を算出する。ブロック識別情報毎の当該移動込みの待ち時間のうち最小の待ち時間を選択し、当該選択した最小の待ち時間に許容待ち時間を加算することにより、許容される待ち時間を算出し、ブロック識別情報毎の当該移動込みの待ち時間と、許容される待ち時間との比較結果に応じて、許容される待ち時間以下のブロック識別情報を抽出する。
また、第2の実施形態によれば、健康診断検査管理装置の特定機能は、選択されたブロック識別情報に対応する未受診検査項目毎に、前回の検査項目に対応する移動元の検査エリアと、当該未受診検査項目に対応する移動先の検査エリアとの間の移動時間のうち最小の移動時間を最小の予測待ち時間に加算することにより、移動込みの待ち時間を算出する。未受診検査項目毎の移動込みの待ち時間のうち最小の待ち時間を選択し、当該選択した最小の待ち時間に許容待ち時間を加算することにより、許容される待ち時間を算出し、当該未受診検査項目毎の前記移動込みの待ち時間と、許容される待ち時間との比較結果に応じて、許容される待ち時間以下の未受診検査項目を抽出する。
(第2の実施形態の第1変形例)
第2の実施形態に係る健康診断検査管理システム1は、ブロック管理テーブル920に代えて、図23に示すように、ブロックIDに階層構造を持たせたブロック管理テーブル920aを用いる構成に変形してもよい。
従って、第2の実施形態の変形例によれば、第2の実施形態の効果に加え、階層構造をもつブロックにより、下位のブロック間での移動範囲を上位のブロック内の移動範囲に抑えることができるので、受診者の移動範囲をより細かく設定することができる。
(第2の実施形態の第2変形例)
第2の実施形態に係る健康診断検査管理システム1は、前述したブロック管理テーブル920と、不図示の第2ブロック管理テーブルとを選択的に使用する構成に変形してもよい。
ブロック管理テーブルの選択後、前述したステップS510以降の処理が実行される。
従って、受診者の検査待ち時間を減少させつつ、移動量を抑制することができる。
Claims (5)
- 少なくとも一つの検査項目とブロック識別情報とを対応付けて記録したブロック管理テーブルを記憶する記憶手段にアクセス可能な健康診断検査管理装置であって、
前記ブロック識別情報毎に、受診者に対応する未受診検査項目毎の待ち時間からなる総待ち時間を所定の検査パラメータに基づいて算出し、前記総待ち時間から平均待ち時間を算出する算出手段と、
前記ブロック識別情報毎の平均待ち時間に基づいて、許容される待ち時間以下のブロック識別情報を抽出し、当該抽出したブロック識別情報に対応する未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出し、当該算出した検査能力値のうち最大の検査能力値を有するブロック識別情報を選択する選択手段と、
前記選択されたブロック識別情報に対応する未受診検査項目毎の待ち時間に基づいて、許容される待ち時間以下の未受診検査項目を抽出し、当該抽出した未受診検査項目の検査能力値を所定の検査パラメータに基づいて算出し、前記抽出した未受診検査項目のうち最大の検査能力値を有する検査項目を、当該受診者に対する推奨検査項目として特定する特定手段と、
前記推奨検査項目を出力する出力手段と、
を具備する健康診断検査管理装置。 - 前記記憶手段は、前記検査項目と少なくとも一つの検査機器識別情報とを対応付けて記録した検査機器設備テーブルを更に記憶し、
前記算出手段は、前記ブロック識別情報毎に、
前記受診者の未受診検査項目に対応する検査機器識別情報毎の予測待ち時間を所定の検査パラメータに基づいてそれぞれ算出し、
前記それぞれ算出した予測待ち時間のうち最小の予測待ち時間を当該未受診検査項目毎の待ち時間とし、
前記未受診検査項目毎の待ち時間の総和を前記総待ち時間として算出し、
前記総待ち時間を当該未受診検査項目の個数で除算して前記平均待ち時間を算出する、
請求項1記載の健康診断検査管理装置。 - 前記ブロック管理テーブルは、前記ブロック識別情報、前記少なくとも一つの検査項目、及び検査エリアを対応付けて記録しており、
前記記憶手段は、移動元の検査エリア、移動先の検査エリア及び両エリア間の移動時間を対応付けて記録したエリア間移動時間テーブルを更に記憶し、
前記選択手段は、
前記ブロック識別情報毎に、前回の検査項目に対応する前記移動元の検査エリアと、次回の未受診検査項目に対応する前記移動先の検査エリアとの間の移動時間のうち最小の移動時間を前記平均待ち時間に加算することにより、移動込みの待ち時間を算出し、
前記ブロック識別情報毎の前記移動込みの待ち時間のうち最小の待ち時間を選択し、
前記選択した最小の待ち時間に許容待ち時間を加算することにより、前記許容される待ち時間を算出し、
前記ブロック識別情報毎の前記移動込みの待ち時間と、前記許容される待ち時間との比較結果に応じて、前記許容される待ち時間以下のブロック識別情報を抽出する、
請求項1又は請求項2に記載の健康診断検査管理装置。 - 前記ブロック管理テーブルは、前記ブロック識別情報、前記少なくとも一つの検査項目、及び検査エリアを対応付けて記録しており、
前記記憶手段は、移動元の検査エリア、移動先の検査エリア及び両エリア間の移動時間を対応付けて記録したエリア間移動時間テーブルを更に記憶し、
前記特定手段は、
前記選択されたブロック識別情報に対応する未受診検査項目毎に、前回の検査項目に対応する前記移動元の検査エリアと、当該未受診検査項目に対応する前記移動先の検査エリアとの間の移動時間のうち最小の移動時間を前記最小の予測待ち時間に加算することにより、移動込みの待ち時間を算出し、
前記未受診検査項目毎の前記移動込みの待ち時間のうち最小の待ち時間を選択し、
前記選択した最小の待ち時間に許容待ち時間を加算することにより、前記許容される待ち時間を算出し、
前記未受診検査項目毎の前記移動込みの待ち時間と、前記許容される待ち時間との比較結果に応じて、前記許容される待ち時間以下の未受診検査項目を抽出する、
請求項2に記載の健康診断検査管理装置。 - 判定手段を更に備え、
前記ブロック管理テーブルは、前記ブロック識別情報、前記少なくとも一つの検査項目、及び前記ブロック識別情報よりも上位のブロック識別情報を対応付けて記録しており、
前記判定手段は、
前記ブロック管理テーブルに基づいて、前記選択手段により選択されたブロック識別情報に対応する下位のブロック識別情報があるか否かを判定し、
前記対応する下位のブロック識別情報がある場合には当該下位のブロック識別情報毎に前記算出手段を実行させ、
前記否の場合には、前記選択されたブロック識別情報に対して前記特定手段を実行させる、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の健康診断検査管理装置。
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