JP6602074B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体電解コンデンサの陽極体構造に関する。
固体電解コンデンサにおいて、高周波化対応として低ESR特性が求められており、固体電解質として導電性高分子が多用されている。
導電性高分子は、固体電解コンデンサのコンデンサ素子の主体となる、弁作用金属を成形、焼結して得た、多孔質の陽極体の表面に塗膜して導電性高分子層を形成する。しかしながら、塗膜性に劣るため、一般的に体積効率を高めるために用いられる角柱形状の陽極体のエッジ部分を、平面部分と同じ厚さに被覆することが困難であり、例えば、固体電解コンデンサを実装する際の熱ストレスにより、漏れ電流が増大するおそれがある。
特許文献1には、エッジ部分を有するコンデンサ素子に固体電解質を構成する導電性高分子の層を形成するにあたり、酸化重合により得られた導電性高分子を含む分散液にコンデンサ素子を浸漬した後、特定のアルコール系溶剤に浸漬、乾燥する処理を経由することにより、エッジ部分の導電性高分子の層の厚さが他の部分より薄くなるのを抑制し、漏れ電流の発生を抑制できる固体電解コンデンサが記載されている。
特許文献2には、外装樹脂のクラック発生防止機能を高めるために、コンデンサ素子の端部エッジ部に丸みを帯びるように成形したチップ型固体電解コンデンサが記載されている。
特許文献3には、陽極焼結体である四角柱状体の4つの側面の内、相対する1組の側面を所定の曲率をもって外側に向けて膨らむ円弧面にするとともに、円弧面と他の側面との交叉面をも所定の曲率を有する曲面とすることで、固体電解質を形成する際に、角部に二酸化マンガンからなる固体電解質の突起が生成されないようにし、製品歩留まり率の向上をはかる固体電解コンデンサが記載されている。
特開2012−124239号公報 特開2001−006986号公報 特開平7−220984号公報
特許文献1に記載の固体電解コンデンサは、エッジ部分の導電性高分子の層の厚さを他の部分の厚さより薄くならないようにするために、導電性高分子層の形成方法を工夫しているが、本方法によれば、特定のアルコール系溶剤が必要になるとともに導電性高分子層の形成工数が増加するという課題がある。
特許文献2に記載のチップ型固体電解コンデンサは、コンデンサ素子の端部エッジ部に丸みを帯びるようにした成形体を陽極体として用いている。これは、コンデンサ素子の端部エッジ部をなくすことにより、外装樹脂層がエッジ部分に均一に形成されることを意図したものであり、このように形成された陽極体は、当然に、導電性高分子層も陽極体全体に均一に形成されると思量される。
特許文献3にも、同様に陽極体からエッジ部を有さない形状の成形体が記載されている。
特許文献2および特許文献3には、固体電解コンデンサにおける陽極体は焼結されてなる成形体であることが記載されているのみでその製造方法の詳細は開示されていないが、一般に、エッジ部に丸みを施した焼結体を得る方法として採用されるのは、プレス金型を用いて、エッジ部を有さない形状の成形体を得て焼結する方法、または、エッジ部を有する成形体を焼結した後に、エッジ部を切削する加工を施す方法のいずれかである。
しかしながら、プレス金型を用いてエッジ部のない焼結体を得る方法においては、金型の作製やメンテナンス等が難しい。また、エッジ部を有する焼結体を得た後にエッジ部を切削加工する製造方法においては、焼結体は硬く加工が難しいことから、製品のバラツキが大きくなる。したがって、いずれの製造方法も量産には適さないという課題がある。
本発明は、実装時の熱ストレスによる漏れ電流増加を抑制し、ESRを低くするとともに、作業時間の短縮化や低コスト化を実現し、量産性に優れた固体電解コンデンサの提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明による固体電解コンデンサは、弁作用金属粉末の成形体に、弁作用金属粉末を主成分とするペーストの被覆層を形成することで得た、エッジ部に丸みを持たせた陽極体を用いることにより、陽極体全体にわたり比較的均一な厚みを有する導電性高分子層を形成してなる。
これにより、実装時の熱ストレスでの導電性高分子層の破損を防止し、漏れ電流増大を抑制することができる。加えて、エッジ部の膜厚調整が不要かつアンカー効果を奏する弁作用金属粉末ペースト層による微小な凹凸が陽極体表面に形成されることにより、少ない回数で、比較的に均一かつ従来よりも薄膜化された導電性高分子層を形成することができる。これにより外部抵抗が低減することから、低ESR化を実現することができる。
本発明によれば、陽極体と、前記陽極体から導出してなる陽極リードと、前記陽極リードと電気的に絶縁されるように前記陽極体上に順次積層されてなる導電性高分子層を含む陰極層を備えたコンデンサ素子を外装樹脂で被覆し、前記外装樹脂の表面に陽極端子および陰極端子を設けてなる固体電解コンデンサであって、前記陽極体は、成形弁作用金属粉末焼結体の外周に、弁作用金属粉末ペースト焼結層が配されてなる焼結体であることを特徴する固体電解コンデンサが得られる。
本発明によれば、前記成形弁作用金属粉末焼結体は多面体であり、前記弁作用金属粉末ぺースト焼結層が、前記多面体の稜線の周囲を被覆してなることを特徴とする固体電解コンデンサが得られる。
本発明によれば、陽極リードを導出してなる弁作用金属粉末成形体を焼結して焼結体を得る工程と、前記焼結体の外周に弁作用金属粉末ペースト層を配した後に再度焼結して陽極体を得る工程と、前記陽極体上に順次積層されてなる導電性高分子層を含む陰極層を形成してコンデンサ素子を得る工程と、前記コンデンサ素子を外装樹脂で被覆し、前記外装樹脂の表面に陽極端子および陰極端子を設ける工程とを含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が得られる。
本発明によれば、陽極リードを導出してなる弁作用金属粉末成形体を得る工程と、前記弁作用金属粉末成形体の外周に弁作用金属粉末ペースト層を配した後に焼結して陽極体を得る工程と、前記陽極体上に順次積層されてなる導電性高分子層を含む陰極層を形成してコンデンサ素子を得る工程と、前記コンデンサ素子を外装樹脂で被覆し、前記外装樹脂の表面に陽極端子および陰極端子を設ける工程とを含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が得られる。
本発明によれば、前記弁作用金属粉末成形体は多面体であり、前記弁作用金属粉末ペースト層を、前記多面体の稜線の周囲を被覆するように配することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が得られる。
本発明によれば、前記弁作用金属粉末ペースト層は、粘度が100Pa・s以上500Pa・s以下の弁作用金属粉末ペーストを用いてなることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が得られる。
上記により、実装時の熱ストレスによる漏れ電流増加を抑制し、ESRを低くするとともに、作業時間の短縮化や低コスト化を実現し、量産性に優れた固体電解コンデンサの提供が可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る固体電解コンデンサの陽極体の断面図である。 本発明の実施の形態に係る固体電解コンデンサのコンデンサ素子の断面図である。 本発明の実施の形態に係る固体電解コンデンサの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る固体電解コンデンサの陽極体の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る固体電解コンデンサの陽極体の断面図である。
図2は、本発明の実施の形態に係る固体電解コンデンサのコンデンサ素子の断面図である。
図3は、本発明の実施の形態に係る固体電解コンデンサの断面図である。
弁作用金属粉末としてタンタル粉末を用い、プレス金型を用いて六面体である直方体形状に成形し、焼結して陽極リード2を導出してなる成形弁作用金属粉末焼結体である成形焼結体7を得る。
弁作用金属粉末としてタンタル粉末を用いた弁作用金属粉末ペーストに、成形焼結体7を浸漬して、陽極リード2を除く全面に弁作用金属ペーストを塗布し、再度焼結して、成形焼結体7の外周に弁作用金属粉末ペースト焼結層であるペースト焼結層8を有する陽極体1を得る。弁作用金属粉末ペーストへの浸漬は、必要に応じて複数回行ってもよいが、適正に条件や特性を調整し、1回で行うことが工数削減の点でより好ましい。
また、弁作用金属粉末ペーストの塗布に替えて、スクリーン印刷、ステンシル印刷などの方法を用いてもよい。
図1に示すように、成形焼結体7を弁作用金属粉末ペーストに浸漬すると、成形焼結体7を構成する面と面の境界にできる稜線いわゆるエッジ部には、弁作用金属粉末ペーストが付着しにくいために、エッジ部の周囲の面に、エッジ部よりも厚い、弁作用金属粉末ペースト層が形成される。
この状態で焼結を施すと、成形焼結体7のエッジ部を埋め込むように、ペースト焼結層8が形成され、エッジ部が実質的に埋設された、すなわち稜線近傍に丸みを有する、陽極体1が得られる。
陽極体1に公知の材料および手段を用いて、図示しない誘電体被膜を形成し、さらに、陽極体1に公知の材料および手段を用いて、導電性高分子層9を形成する。
陽極体1には、明確なエッジ部が存在しないために、導電性高分子層9は、陽極体1の全面にわたって、ほぼ均一に形成される。
さらに、導電性高分子層9を比較的容易に陽極体1の全面に形成することができるために、導電性高分子層形成工程回数を従来よりも減少させることができる。したがって、工数および材料費を削減できるとともに、薄膜化を図ることができる。
陽極体1に公知の材料および手段により、図示しないグラファイト層等の陰極層を順次形成し、銀ペースト層6を介して陰極端子4を接続する。同様に公知の材料および手段により、陽極リード2に陽極端子3を接続する。
陽極端子3および陰極端子4が露出するように、全体を外装樹脂5としてエポキシ樹脂を用いてモールドして、固体電解コンデンサとする。
本実施の形態では、弁作用金属としてタンタルを例示したが、ニオブやアルミニウム、チタン、またはこれらの合金といった公知の材料であれば、いずれを用いてもよい。
弁作用金属粉末ペーストは、粒径0.3μm以上5.0μm以下の弁作用金属粉末を、その含有量が50wt%以上90wt%以下の割合となるように、エチレングリコール、グリセロール、アセトン等の有機溶媒に分散させたもので、粘度は、100Pa・sから500Pa・sに調整している。この弁作用金属粉末ペーストを用いることにより、成形体との密着性や焼結性を維持すると共に、成形焼結体の稜線近傍に丸みを有する陽極体を容易に得ることが可能となる。
さらに、弁作用金属粉末ペーストは、成形焼結体と必ずしも同じ材質のペーストを用いる必要はないが、同じ融点を有することにより焼結性が向上することや、同じ熱膨張係数を有することにより固体電解コンデンサのリフロー後の特性ばらつきを抑制することを考慮し、同じ材質からなるものを用いるのがより好ましい。
有機溶媒は、固体の有機化合物である、エリスリトール、ペンタエリスリトールを水やアルコールで溶解したものを使用することも可能である。さらに、結合剤として、アクリル重合体、水溶性多糖誘導体を混合してもよい。このとき、結合剤は、全作用金属粉末ペーストの5wt%以下にするのが、導電率低減を抑制できるため好ましい。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る固体電解コンデンサの陽極体の断面図である。
弁作用金属粉末としてタンタル粉末を用い、プレス金型を用いて直方体形状に成形し、陽極リード2を導出してなる成形体71を得る。
弁作用金属粉末としてタンタル粉末を用いた弁作用金属粉末ペーストに、成形体71を浸漬して、陽極リード2を除く全面に弁作用金属ペーストを塗布し、焼結して、成形体71の外周にペースト層81を有する陽極体1を得る。
図4に示すように、成形体71を弁作用金属粉末ペーストに浸漬すると、成形体71を構成する面と面の境界にできる稜線部、いわゆるエッジ部には、弁作用金属粉末ペーストが付着しにくいために、エッジ部の周囲に、エッジ部分よりも厚い、弁作用金属粉末ペースト層が形成される。
この状態で焼結を施すと、成形体71のエッジ部を埋め込むようにペースト層81が形成された焼結体を主体とする、稜線部に丸みを有している陽極体1が得られる。本方法によれば、1回の焼結工程で陽極体1を得ることができるので、より好ましい。
第1の実施の形態で例示したのと同様に、陽極体に公知の材料および手段を用いて、誘電体被膜を形成し、さらに、陽極体に公知の材料および手段を用いて、導電性高分子層を形成する。
陽極体には、明確なエッジ部が存在しないために、導電性高分子層は、陽極体の全面にわたって、ほぼ均一に形成される。
さらに、導電性高分子層を比較的容易に陽極体の全面に形成することができるために、導電性高分子層形成工程回数を従来よりも減少させることができる。したがって、工数および材料費を削減できるとともに、薄膜化を図ることができる。
陽極体に公知の材料および手段により、図示しないグラファイト層等の陰極層を順次形成し、銀ペースト層を介して陰極端子を接続する。同様に公知の材料および手段により、陽極リードに陽極端子を接続する。
陽極端子および陰極端子が露出するように、全体を外装樹脂でモールドして、固体電解コンデンサとする。
以下、本発明の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
弁作用金属粉末としてタンタル粉末を用意し、プレス金型を用いて直方体形状に成形した後に、1250℃で焼結して陽極リードを導出してなる成形焼結体を得た。
続いて、弁作用金属粉末として粒径5μmのタンタル粉末を用い、含有量が85wt%となるようにエチレングリコールに分散して得た、粘度300Pa・sの弁作用金属粉末ペーストに、成形焼結体を浸漬して、陽極リードを除く全面に弁作用金属ペーストを塗布し、再度焼結して、成形焼結体の外周にペースト焼結層を有する陽極体を得た。成形焼結体のエッジ部はペースト焼結層に埋没して、陽極体にはエッジ部がなく、面と面の稜線部分は丸みを帯びていることを確認した。
この陽極体を燐酸水溶液中に浸した後、15Vの直流電圧を印加して、陽極体の表面に電気化学的に誘電体皮膜を形成した。続いて、固体電解質としてポリチオフェンを化学重合および、導電性高分子分散体の含浸、乾燥を2回繰り返して導電性高分子層を形成後、その上にグラファイト層、銀ペースト層を形成してコンデンサ素子とした。
コンデンサ素子に陽極端子および陰極端子を接続した後、外装樹脂としてエポキシ樹脂を用いて、陽極端子および陰極端子が露出するように、全体をモールドして、固体電解コンデンサを得た。
(実施例2)
弁作用金属粉末としてタンタル粉末を用意し、プレス金型を用いて直方体形状に成形し、陽極リードを導出してなる成形体を得た後に、弁作用金属粉末として粒径1μmのタンタル粉末を、含有量が83wt%となるようにエチレングリコールに分散して得た、粘度200Pa・sの弁作用金属粉末ペーストに、成形体を浸漬して、陽極リードを除く全面に弁作用金属ペーストを塗布し、1250℃で焼結して陽極体を得た。成形体のエッジ部はペースト層に埋没した状態で焼結が施されているので、陽極体にはエッジ部がなく、面と面の稜線部は丸みを帯びていることを確認した。
この陽極体を燐酸水溶液中に浸した後、15Vの直流電圧を印加して、陽極体の表面に電気化学的に誘電体皮膜を形成した。続いて、固体電解質としてポリチオフェンを化学重合および、導電性高分子分散体の含浸、乾燥を2回繰り返して導電性高分子層を形成後、その上にグラファイト層、銀ペースト層を形成してコンデンサ素子とした。
コンデンサ素子に陽極端子および陰極端子を接続した後、外装樹脂としてエポキシ樹脂を用いて、陽極端子および陰極端子が露出するように、全体をモールドして、固体電解コンデンサを得た。
(比較例)
弁作用金属粉末としてタンタル粉末を用意し、プレス金型を用いて直方体形状に成形した後に、1250℃で焼結して陽極リードを導出してなる陽極体を得た。陽極体はエッジ部を有していることを確認した。
以下実施例と同様に、陽極体を燐酸水溶液中に浸した後、15Vの直流電圧を印加して、陽極体の表面に電気化学的に陽極酸化皮膜を形成した。続いて、固体電解質としてポリチオフェンを化学重合および、導電性高分子分散体の含浸、乾燥を4回繰り返して導電性高分子層を形成後、その上にグラファイト層、銀ペースト層を形成してコンデンサ素子とした。
コンデンサ素子に陽極端子および陰極端子を接続した後、外装樹脂としてエポキシ樹脂を用いて、陽極端子および陰極端子が露出するように、全体をモールドして、固体電解コンデンサを得た。
(実施例との比較)
実施例1、実施例2および比較例として上述した固体電解コンデンサを各100個用意して、側面部およびエッジ部またはエッジ部近傍の導電性高分子層の重合厚さ、漏れ電流値、リフロー工程後の漏れ電流不良率、等価直列抵抗(ESR)を測定し、その平均値を得た。その結果を表1に示す。
Figure 0006602074
表1から明らかなように、各実施例においては、側面部の重合厚さ、すなわち、膜厚が比較例よりも薄く形成されている。これは、少ない重合回数で形成したからである。また、側面部とエッジ部近傍の膜厚差も、比較例の側面部とエッジ部の膜厚差よりも小さい。
さらに、ESR特性を上昇させることなく、漏れ電流値や漏れ電流不良率といった漏れ電流特性が改善されている。
実施の形態および実施例を用いて詳述したように、実装時の熱ストレスによる漏れ電流増加を抑制し、ESRを低くするとともに、作業時間の短縮化や低コスト化を実現する固体電解コンデンサが得られた。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は、上記に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の変更や修正が可能である。すなわち、当業者であれば成し得る各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
1 陽極体
2 陽極リード
3 陽極端子
4 陰極端子
5 外装樹脂
6 銀ペースト層
7 成形焼結体
71 成形体
8 ペースト焼結層
81 ペースト層
9 導電性高分子層

Claims (6)

  1. 陽極体と、前記陽極体から導出してなる陽極リードと、前記陽極リードと電気的に絶縁されるように前記陽極体上に順次積層されてなる導電性高分子層を含む陰極層を備えたコンデンサ素子を外装樹脂で被覆し、前記外装樹脂の表面に陽極端子および陰極端子を設けてなる固体電解コンデンサであって、前記陽極体は、成形弁作用金属粉末焼結体の、前記陽極リードを除く外周全面に、弁作用金属粉末ペースト焼結層が配されてなり、前記陽極体の稜線部に丸みを有している焼結体であることを特徴する固体電解コンデンサ。
  2. 前記成形弁作用金属粉末焼結体は多面体であり、前記弁作用金属粉末ペースト焼結層が、前記多面体の稜線の周囲を被覆してなることを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 陽極リードを導出してなる弁作用金属粉末成形体を焼結して焼結体を得る工程と、前記焼結体の、前記陽極リードを除く外周全面に弁作用金属粉末ペースト層を配した後に再度焼結して、稜線部に丸みを有している陽極体を得る工程と、前記陽極体上に順次積層されてなる導電性高分子層を含む陰極層を形成してコンデンサ素子を得る工程と、前記コンデンサ素子を外装樹脂で被覆し、前記外装樹脂の表面に陽極端子および陰極端子を設ける工程とを含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 陽極リードを導出してなる弁作用金属粉末成形体を得る工程と、前記弁作用金属粉末成形体の、前記陽極リードを除く外周全面に弁作用金属粉末ペースト層を配した後に焼結して、稜線部に丸みを有している陽極体を得る工程と、前記陽極体上に順次積層されてなる導電性高分子層を含む陰極層を形成してコンデンサ素子を得る工程と、前記コンデンサ素子を外装樹脂で被覆し、前記外装樹脂の表面に陽極端子および陰極端子を設ける工程とを含むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記弁作用金属粉末成形体は多面体であり、前記弁作用金属粉末ペースト層を、前記多面体の稜線の周囲を被覆するように配することを特徴とする請求項3または4記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記弁作用金属粉末ペースト層は、粘度が100Pa・s以上500Pa・s以下である弁作用金属粉末ペーストを用いてなることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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