JP2002359164A - 電解コンデンサ用陽極素子、これを用いた電解コンデンサ、電解コンデンサ用陽極素子の製造方法、及び成形体素子の製造装置 - Google Patents

電解コンデンサ用陽極素子、これを用いた電解コンデンサ、電解コンデンサ用陽極素子の製造方法、及び成形体素子の製造装置

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JP2002359164A
JP2002359164A JP2001166760A JP2001166760A JP2002359164A JP 2002359164 A JP2002359164 A JP 2002359164A JP 2001166760 A JP2001166760 A JP 2001166760A JP 2001166760 A JP2001166760 A JP 2001166760A JP 2002359164 A JP2002359164 A JP 2002359164A
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cavity
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JP2001166760A
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Wataru Suenaga
渉 末永
Minoru Moriyama
稔 森山
Akiko Miyamoto
昭子 宮本
Tadashi Katsuragi
忠 桂木
Koji Oyama
弘次 大山
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YAMASHIRO SEIKI SEISAKUSHO KK
DIC Corp
Kojundo Kagaku Kenkyusho KK
Sanjo Seiki Seisakusho KK
Original Assignee
YAMASHIRO SEIKI SEISAKUSHO KK
Kojundo Kagaku Kenkyusho KK
Sanjo Seiki Seisakusho KK
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
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    • H01G9/008Terminals
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能な電解コンデンサ用陽極素子とそれを
用いた電解コンデンサ、およびその製造方法の提供。 【解決手段】 隣り合う面間に形成される稜部分13が
面取りされてなる弁作用金属の多孔質焼結体片11を含
む電解コンデンサ用陽極素子10;それを用いた電解コ
ンデンサ;弁作用金属粉末とバインダーと溶剤とを混合
して得られる金属粉末分散液を、キャビティから溶剤を
強制排出する溶剤排出手段を有する成形装置のキャビテ
ィに供給する工程、該キャビティ内の該金属粉末分散液
から溶剤を排出して成形体素子を形成する工程、該成形
体素子を焼結する工程を含む電解コンデンサ用陽極素子
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル等の弁作
用金属を用いた電解コンデンサ用陽極素子、これを用い
た電解コンデンサ、電解コンデンサ用陽極素子の製造方
法、および成形体素子の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表面実装デバイスの小型化技術が
飛躍的に進歩し、携帯電話、パソコン、デジタルカメラ
など、電子機器における部品基板への実装技術が高密度
化している。こうした中、電子部品であるコンデンサ素
子においても、その小型化、大容量化の要求に対して、
種々研究がなされている。現在一般に使用されているコ
ンデンサ素子としては、積層セラミックコンデンサ、ア
ルミ電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ等がその
主流となっているが、特に小型大容量化が可能である特
長を有するタンタル電解コンデンサについて、盛んに研
究がなされている。タンタル金属と同じような特長を有
する材料としては、いわゆる弁作用金属として、アルミ
ニウム、ニオブ、チタン等の金属類の材料があげられる
が、耐熱性、誘電体皮膜形成性の点において、タンタル
金属は高い需要を得ている。
【0003】前記の弁作用金属粉末、例えばタンタルを
用いた電解コンデンサの製造方法としては、通常、陽極
金属としてタンタルを使用し、バインダーとしての役割
を担う樹脂とタンタル金属粉末とを金型に投入し、これ
らを加圧加工してチップ化した素子を作製する。このと
きタンタル金属粉末の粒子径、充填密度にばらつきが生
じると、得られるコンデンサの電気特性に影響を及ぼす
ことになるため、上記材料の充填、加圧条件等は厳重に
管理しなければならない。このように作製されたチップ
化素子には、陽極端子となる部品(通常はタンタルリー
ド線)を設ける。このリード線は通常、金型内に植立さ
れてタンタル金属粉末を加圧成型することにより固定さ
れる。上記工程により得られた素子は、真空中において
高温加熱処理することにより、素子中の不要な樹脂を蒸
発除去する工程を経る。この工程により、タンタル金属
粉末間に存在していた樹脂が蒸発除去され、かつ、タン
タル金属粉末同士の接触点における溶着により、多孔質
体の形態をなすタンタル電解コンデンサ用陽極素子が得
られる。このようにして得られたタンタル電解コンデン
サ用陽極素子を電解液槽中に入れ、所定の直流電圧を加
えて化成処理を行ってタンタル金属粉末表面に酸化タン
タル皮膜を形成させた後、該被膜の上に二酸化マンガン
又は、機能性高分子の固体電解質被膜を形成させる。こ
の後、さらにカーボン、銀ペースト陰極層処理を施して
樹脂外装して、最終的なタンタル電解コンデンサを得
る。
【0004】図6は、バインダーとタンタル等の弁作用
金属の粉末とを金型に投入し、プレス加工して成形体素
子とし、さらにこの成形体素子を焼結して得られる従来
の電解コンデンサ用陽極素子を例示するものである。こ
の電解コンデンサ用陽極素子1は、弁作用金属からなり
直方体をなしている多孔質焼結体片2と、該多孔質焼結
体片2に一部を埋設し固定された弁作用金属からなるリ
ード線3とからなっている。本図に示す如く、従来の電
解コンデンサ用陽極素子1は、隣り合う面間に形成され
る稜(角)がシャープに(通常は直角)に形成されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術では、金属粉末とバインダーとの混合物を型
に充填し、リード線を挿入した後、加圧成形し、焼結し
て焼結素子(電解コンデンサ用陽極素子)を製造してい
たため、その工程により隣り合う面間に形成される稜
(角)がシャープに形成されていた。この稜(角)を取
るために金型の形を工夫することにより、Rをつけるこ
とは可能であるが、実際上は型のクリアランスにより完
全なRを付けることはできなかった。また、焼結後に素
子の面取りをおこないRを付けることはできるが、非常
に手間がかかりコストが高くなり実用的ではなかった。
従来、電解コンデンサを作製するためにこの陽極素子を
化成処理し、固体電解質溶液に浸漬して固体電解質層を
形成すると、それぞれの稜部分が膨出してしまい、この
膨出部分からの漏れ電流の増加により、得られる電解コ
ンデンサの漏れ電流が増加してしまう問題があった。電
解コンデンサの漏れ電流の増加は、ショートによる発
熱、コンデンサの寿命短縮などを招くため、電解コンデ
ンサの性能向上を図る上で、この漏れ電流の低下は極め
て重要な技術的課題である。また、前述した通り、従来
の電解コンデンサは、固体電解質層の形成後に稜部分が
膨出してしまうため、陰極端子などの他の部材を取り付
ける際にこの膨出部分が邪魔になり、正規な位置関係で
他の部材を取り付けることができなかった。この不具合
を避けるためには、膨出部分以外の部分の固体電解質層
を厚く形成し、稜部分の膨出を補償する方法があるが、
膨出部分以外の部分の固体電解質層を厚くすると、電解
コンデンサの容積が無駄に増加してしまうことになる。
【0006】本発明者らは、より容易に且つ高性能な電
解コンデンサ用陽極素子を製造する方法に関して、まず
次のような従来技術を参考とした。 ・特開平5−24902号公報には、泥漿鋳込み成形体
の乾燥工程におけるクラックの発生を防止し、乾燥時間
を短縮するために、泥漿鋳込み成形法により形成された
成形体を水溶性高分子材料中に埋設し、成形体に含まれ
る水系分散媒を水溶性高分子材料中に吸収させることに
より成形体を乾燥する方法が開示されている。 ・特開平5−50459号公報には、端子が一体化され
た金属フープを金属板から効率よく製造するために、複
数本の第1の端子が形成された第1の金属フープ材と複
数本の第2の端子が形成された第2の金属フープ材とを
別体の部材として用意し、第1の端子と第2の端子とに
電子部品素子を接合し、しかる後第1の金属フープ材の
送り穴を基準として第2の端子の幅を狭めるように第2
の端子を切断加工することにより、第1の端子に対する
第2の端子の位置決めを行い、さらに樹脂モールド層を
インサート成形により形成する電子部品のインサート成
形法が開示されている。 ・特開平7−285150号公報には、脚部を有するリ
ードフレームをインサートとして下型のコアに保持し、
型締めしスライドコアを前進させて、上型、下型及びス
ライドコアによりリードフレームを固定した後、キャビ
ティに樹脂を注入し、樹脂が硬化した後、成形品を突出
しし、次いでスライドコアを後退させることを特徴とす
るインサート成形方法とその成形金型が開示されてい
る。 ・特開平8−8281号公報には、上下型の合わせ面に
刻設されたキャビティ内に溶融樹脂を充填してリードフ
レーム上の半導体素子を覆うように樹脂モールド部を成
形し、前記上下型の少なくとも一方に設けられた、前記
キャビティに通じる貫通穴に挿通された押し出しピンを
突き出して前記キャビティから前記樹脂モールド部を離
型させる電子部品の樹脂モールド方法であって、前記溶
融樹脂の充填を、前記貫通穴の内壁に該貫通穴の軸心方
向に沿って設けられ且つ前記キャビティから上下型外部
へ通じる溝部により、前記キャビティ内のエアーを排出
しつつ行うことを特徴とする電子部品の樹脂モールド方
法が開示されている。
【0007】しかしながら、前述した泥漿鋳込み成形法
は、操作に手間がかかり、しかも大量生産することが困
難である。また、この従来法では、セラミックス粉末、
水系分散媒及び分散剤とから成形体を作製しているが、
バインダーを使用せずに成形体を作製することは極めて
困難である。また前述した従来のインサート成形法は、
樹脂の成形法に関するものである。これを電解コンデン
サ用陽極素子の製造に適用する場合、タンタル等の弁作
用金属粉末を、加熱溶融時に適当な流れ性が得られるよ
うに多量のバインダーと混合しなければならない。そし
てバインダーを多量に含む成形体素子を焼結して得られ
た電解コンデンサ用陽極素子は、残留炭素分が必然的に
多くなり、漏れ電流増加の原因となるなど、コンデンサ
の性能を劣化させる問題がある。従って、従来のインサ
ート成形法を直ちに電解コンデンサ用陽極素子の製造に
適用することはできなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術では
製造が困難であった高性能な電解コンデンサ用陽極素子
とそれを用いた電解コンデンサ、その製造方法および製
造装置を提供することを目的としている。
【0009】前記目的を達成するために、本発明は、弁
作用金属粉末とバインダーと溶剤とを混合して得られる
金属粉末分散液を、キャビティから溶剤を強制排出する
溶剤排出手段を有する成形装置のキャビティに供給し、
該キャビティ内の該金属粉末分散液から溶剤を排出して
成形体素子を形成し、該成形体素子を焼結して得られる
ことを特徴とする電解コンデンサ用陽極素子を提供す
る。この電解コンデンサ用陽極素子において、隣り合う
面間に形成される稜部分が面取りされてなる弁作用金属
の多孔質焼結体片を含むことが好ましい。さらに、この
稜部分は、0.05〜0.5mmの曲率半径を有してい
ることが好ましい。この電解コンデンサ用陽極素子にお
いて、前記溶剤排出手段は、少なくとも一部が前記キャ
ビティに面した通気性金型部と、該通気性金型部を通し
てキャビティ内を排気する吸引手段とを含むことが好ま
しい。また本発明は、前述したいずれかの電解コンデン
サ用陽極素子を含む電解コンデンサを提供する。さらに
本発明は、弁作用金属粉末とバインダーと溶剤とを混合
して得られる金属粉末分散液を、キャビティから溶剤を
強制排出する溶剤排出手段を有する成形装置のキャビテ
ィに供給する工程、該キャビティ内の該金属粉末分散液
から溶剤を排出して成形体素子を形成する工程、該成形
体素子を焼結する工程を含むことを特徴とする電解コン
デンサ用陽極素子の製造方法を提供する。この電解コン
デンサ用陽極素子の製造方法において、前記溶剤排出手
段は、少なくとも一部が前記キャビティに面した通気性
金型部と、該通気性金型部を通してキャビティ内を排気
する吸引手段とを含むことが好ましい。この電解コンデ
ンサ用陽極素子の製造方法において、前記成形体素子
は、射出成形法によって作製し得る。この電解コンデン
サ用陽極素子の製造方法において、前記成形体素子は、
フープ成形法によって作製し得る。また本発明は、キャ
ビティから溶剤を強制排出する溶剤排出手段を有し、次
の工程:(a)弁作用金属粉末とバインダーと溶剤とを
混合して得られる金属粉末分散液をキャビティに供給す
る工程、(b)該キャビティ内の該金属粉末分散液から
溶剤を排出して成形体素子を形成する工程を経て電解コ
ンデンサ用成形体素子を製造することを特徴とする成形
体素子の製造装置を提供する。この成形体素子の製造装
置において、前記溶剤排出手段が、少なくとも一部がキ
ャビティに面した通気性金型部と、該通気性金型部を通
して該キャビティ内を排気する吸引手段とを含むことが
好ましい。
【0010】本発明による電解コンデンサ用陽極素子
は、隣り合う面間に形成される稜部分が面取りされてな
る弁作用金属の多孔質焼結体片を含むものなので、該陽
極素子を固体電解質溶液に浸漬し、固体電解質層を形成
した際に、従来のシャープな稜を有する陽極素子におけ
る稜部分の膨出現象を生じることがなくなり、この膨出
現象に起因した漏れ電流の増加が防がれ、漏れ電流の小
さな電解コンデンサを提供できる。また、前記稜部分の
膨出現象を生じることがなく、膨出部分以外の部分の固
体電解質層を厚くする必要がなくなるので、電解コンデ
ンサの無駄な寸法増加を防いで小型化、薄型化すること
ができる。また本発明による電解コンデンサ用陽極素子
は、弁作用金属粉末とバインダーと溶剤とを混合して得
られる金属粉末分散液を、キャビティから溶剤を強制排
出する溶剤排出手段を有する成形装置のキャビティに供
給し、該キャビティ内の該金属粉末分散液から溶剤を排
出して成形体素子を形成し、該成形体素子を焼結して得
るものなので、従来の粉末をプレス成形する電解コンデ
ンサ製造プロセスでは高い生産性での製造が困難だった
極めて薄い、例えば厚さ0.6mm以下の、特に厚さ
0.4mm以下の高性能な電解コンデンサを提供するこ
とができる。これによって等価直列抵抗(ESR)を下
げることができ、良好な高周波特性を得ることができ
る。従って、高CV粉末を使っての大容量化、低ESR
化を実現することができる。また本発明の電解コンデン
サ用陽極素子の製造方法によれば、弁作用金属粉末とバ
インダーと溶剤とを混合して得られる金属粉末分散液を
キャビティに供給し、キャビティ内で溶剤を抜き、弁作
用金属粉末とバインダーとを含む成形体素子を形成する
ので、金属粉末分散液中のバインダー含有量を低くして
も金属粉末分散液の良好な流動性が得られ、バインダー
含有量の低い成形体素子を形成することができるので、
焼結後の残留炭素量が低く、漏れ電流の小さい高品質の
電解コンデンサ用陽極素子および電解コンデンサを提供
することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明に係る電解コンデン
サ用陽極素子(以下、陽極素子と略記する)の一形態を
示す図である。この陽極素子10は、弁作用金属からな
る多孔質焼結体片11と、該多孔質焼結体片11内に一
部が埋設、固定された弁作用金属からなるリード線12
とから構成されるとともに、該多孔質焼結体片11の隣
り合う面間に形成される稜部分13が面取りされている
ことを特徴としている。
【0012】前記弁作用金属としては、タンタル、アル
ミニウム、ニオブ、チタンなどの弁作用金属の粉末を用
いることができる。これらの弁作用金属の中でも、タン
タル、ニオブが好適であり、特に好ましくはタンタルが
用いられる。なお、理解の容易化のため、以下の説明に
おいては、弁作用金属としてタンタルを一例としてタン
タル電解コンデンサ用陽極素子の製造に本発明を適用し
た場合を説明する。
【0013】前記面取りされた稜部分13は、0.05
〜0.5mm、より好ましくは0.1〜0.2mmの曲
率半径を有していることが好ましい。この稜部分13の
曲率半径が0.05mmより小さいと、固体電解質層形
成の際、この面取りした稜部分13による膨出現象の抑
止効果が十分に得られなくなる。また、この曲率半径を
0.5mmより大きくしても、膨出現象の抑止効果は得
られるものの、稜部分13が多く削られるため多孔質焼
結体片11の実質的な容積が減少してしまう。
【0014】図2は、この陽極素子10に固体電解質層
を形成した際、稜部分13の膨出を抑止する効果を説明
するための図であり、図2(a)は、稜部分13を面取
りした本形態による陽極素子10を化成処理し(化成処
理した多孔質結合体片14)、さらに固体電解質層15
を形成した素子の稜部分の拡大断面図、図2(b)は図
6に示す直角の稜を持った陽極素子1を化成処理し(化
成処理した多孔質結合体片4)、さらに固体電解質層5
を形成した素子の稜部分の拡大断面図である。これらの
図に示す通り、図2(a)のように稜部分13を面取り
した陽極素子10の場合には、固体電解質層15を形成
しても、稜部分13の固体電解質層15が膨出すること
がない。一方、図2(b)のように直角の稜部分を有す
る従来の陽極素子1の場合には、固体電解質層5を形成
すると、稜部分の固体電解質層6が膨出してしまう。
【0015】本発明に係る陽極素子10は、隣り合う面
間に形成される稜部分13が面取りされてなる多孔質焼
結体片11を含むものなので、該陽極素子10を固体電
解質溶液に浸漬し、固体電解質層15を形成した際に、
従来のシャープな稜を有する陽極素子における稜部分の
膨出現象が生じなくなり、この膨出現象に起因した漏れ
電流の増加が防がれ、漏れ電流の小さな電解コンデンサ
を提供できる。また、前記稜部分13の膨出現象を生じ
ることがなく、膨出部分以外の部分の固体電解質層を厚
くする必要がなくなるので、電解コンデンサの無駄な寸
法増加を防いで小型化、薄型化することができる。
【0016】この陽極素子10のように稜部分13を面
取りした形状は、面取り可能な押し型を用いてタンタル
金属粉末とバインダーとの混合物をプレス成形する方
法、タンタル金属粉末とバインダーを含むシート状成形
体を面取りした形状に加圧することなどで成形体素子を
作製し、これを焼結して得ることもできるが、好ましく
はタンタル金属粉末とバインダーと溶剤とを混合して得
られる金属粉末分散液を射出成形法或いはフープ成形法
を用いて成形体素子を形成し、これを焼結して製造され
る。また前記成形体素子を形成する際には、キャビティ
に供給された金属粉末分散液から溶剤を強制的に排出し
つつ成形を行う。従って、本発明に係る陽極素子の他の
形態は、タンタル金属粉末とバインダーと溶剤とを混合
して得られる金属粉末分散液を、キャビティから溶剤を
強制排出する溶剤排出手段を有する成形装置のキャビテ
ィに供給し、該キャビティ内の該金属粉末分散液から溶
剤を排出して成形体素子を形成し、該成形体素子を焼結
して得られることを特徴としている。
【0017】前述した金属粉末分散液を用い、キャビテ
ィ内の該金属粉末分散液から溶剤を排出しつつ、射出成
形法或いはフープ成形法を用いて成形体素子を形成する
と、得られる成形体素子は自ずと稜部分が面取りされた
形状となる。或いは、より積極的に面取り形状を得るた
め、図1に示した通り稜部分が面取りされた成形体が得
られるようなキャビティ形状の型を使用しても良い。
【0018】次に、本発明に係る陽極素子の製造方法の
一形態について説明する。本形態による陽極素子の製造
方法(以下、本製造方法という)では、以下の各工程: (1)金属粉末分散液を調製する工程、(2)キャビテ
ィから溶剤を強制排出する溶剤排出手段を有する成形装
置のキャビティに、前記金属粉末分散液を供給する工
程、(3)キャビティ内の該金属粉末分散液から溶剤を
排出して成形体素子を形成する工程、(4)成形体素子
を焼結し、陽極素子を形成する工程、を含む。前記溶剤
排出手段は、少なくとも一部が前記キャビティに面した
通気性金型部と、該通気性金型部を通してキャビティ内
を排気する吸引手段とを含むことが好ましい。
【0019】工程(1):金属粉末分散液の調製 本製造方法では、まず、タンタル金属粉末、バインダ
ー、さらに溶剤、及び必要に応じて添加剤を混合、分散
し、好ましくは塗料様の金属粉末分散液を作製する。タ
ンタル電解コンデンサの焼結体製造用に用いるタンタル
金属粉末の純度は、99.5%以上のものが好ましく、
またその平均粒径は0.01〜5.0μmであることが
好ましく、特に0.01〜1.0μmであることが好ま
しい。
【0020】本製造方法で使用するバインダーとして
は、水あるいは溶剤可溶性バインダーを用いることがで
きる。好適なバインダーとしては、例えば、ポリビニル
アルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブチラー
ル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、酢
酸ビニルエマルジョン、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹
脂、ニトロセルロース樹脂、天然樹脂などが挙げられ
る。これらの樹脂は単独で、あるいは2種類以上を混合
して利用することができる。前記バインダーの使用量
は、タンタル金属粉末100質量部あたり0.01〜3
0質量部の範囲が好ましく、0.01〜15質量部の範
囲が特に好ましい。
【0021】使用する溶剤としては、水、あるいはメタ
ノール、IPA、ジエチレングリコール等のアルコール
類、メチルセロソルブ等のセロソルブ類、アセトン、メ
チルエチルケトン、イソホロン等のケトン類、N,N−
ジメチルホルムアミド等のアミド類、酢酸エチル等のエ
ステル類、ジオキサン等のエーテル類、塩化メチル等の
塩素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの溶剤は、単独で又は2種類以上混合して用いて
も良い。溶剤の使用量は、得られる金属粉末分散液を成
形装置のキャビティ内にスムーズに注入し得る程度とさ
れる。
【0022】また、使用する金属粉末分散液には、前記
金属粉末、バインダー及び溶剤の他に、該金属粉末分散
液を成形装置のキャビティ内によりスムーズに注入する
ために好適な物性とし、金属粉末の分散を安定に保つた
めに適当な各種添加剤を配合することができる。好適な
添加剤としては、例えばフタル酸エステル、燐酸エステ
ル、脂肪酸エステル等の分散剤、グリコール類等の可塑
剤、低沸点アルコール、シリコーン系或いは非シリコー
ン系等の消泡剤、シランカップリング剤、チタンカップ
リング剤、ソルスパーズ、4級アンモニウム塩等の分散
剤など必要に応じて適宜使用しても良い。これらの添加
剤の使用量は、タンタル金属粉末100質量部当たり
0.01〜5.0質量部の範囲が好ましい。
【0023】タンタル金属粉末、溶剤、溶剤可溶性バイ
ンダー、および適宜使用しても良い分散剤は、すべて同
時に、またはそれぞれ順次投入して、各種の混練・分散
機を用いて分散することで、適当な基体表面に塗布或い
は印刷することが容易なタンタル金属粉末分散液を作製
することができる。混練・分散にあたっては、撹拌機、
二本ロール、三本ロール等のロール型混練機、縦型ニー
ダー、加圧ニーダー、プラネタリーミキサー等の羽根型
混練機、ボール型回転ミル、サンドミル、アトライター
等の分散機、超音波分散機、ナノマイザー等が使用でき
る。
【0024】この金属粉末分散液の配合比率を例示すれ
ば、例えば、タンタル金属粉末100質量部に対して、
バインダーが0.01〜30質量部、好ましくは0.0
1〜15質量部、溶剤が5〜160質量部、添加剤が0
〜5質量部とされる。またの金属粉末分散液の粘度は
0.1〜1000Pa・sec、好ましくは0.5〜1
00Pa・sec程度とされる。
【0025】工程(2):成形装置への金属粉末分散液
の供給 次に、成形装置のキャビティに、前記金属分散液とリー
ド線12を供給する。図3及び図4は、本製造方法にお
いて好適に用いられる成形体素子製造用の成形装置を例
示するものである。この成形装置は、成形体素子成形用
の複数のキャビティ21がそれぞれ対向する位置に形成
された上型22と下型23を有している。これらの上型
22と下型23の少なくとも一方は、それぞれの接合面
をぴったり密着する位置から、成形体をキャビティ21
内から取出し得るようにこれら接合面が離間した位置ま
で、昇降自在に取り付けられている。
【0026】上型22と下型23のそれぞれのキャビテ
ィ21は、これら上型22と下型23とを密着させた状
態で、所望形状及び寸法の成形体素子16が成形される
ような寸法に形成されている。またこれらキャビティ2
1の少なくとも一部(図4においてはキャビティの天面
側と底面側)には、通気性金型部24,25が設けられ
ている。またこの成形装置には、これらの通気性金型部
24,25を通してキャビティ21内を排気する、例え
ば真空ポンプやブロワーなどの図示していない吸引手段
が設けられている。また図4中、符号26と27は、成
形を終えた成形体素子27をキャビティ21から取り出
すための押し出しピンである。
【0027】前記通気性金型部24,25は、金属系材
料又は無機系材料からなる多孔質材を用いて形成されて
いる。好ましい材質を例示すれば、アルミナ系、純鉄
系、鉄-銅系、鉄-炭素系、鉄-炭素-銅系、鉄-銅-鉛系、
青銅系、鉛-青銅系などである。多孔質材の孔は、成形
体と接触する表面から、吸引手段と接続される吸引側ま
で、連通孔構造であることが望ましい。孔の形状は特に
限定されない。その孔径は200μm以下、好ましくは
20〜100μm程度が好ましい。
【0028】下型23の上面側には、前述したキャビテ
ィ21の他に、それぞれのキャビティ21に金属粉末分
散液を供給するための供給路28が設けられている。金
属粉末分散液は、下型23と上型22を密着した(閉じ
た)状態で、この供給路28を通してキャビティ21内
に供給される。また、各キャビティ21の供給路28と
反対の側には、リード線12を配置するための凹部29
が設けられている。
【0029】前記リード線12は、弁作用金属、好まし
くはタンタルからなり、本製造方法では円形断面のリー
ド線を例示しているが、楕円形、多角形などの他の断面
形状のリード線を用いても良い。また少なくとも陽極素
子へ埋入する部分もしくは全体が扁平に形成された扁平
リード線の使用も可能である。この扁平リード線は、タ
ンタル線の少なくとも一部を加圧成形して扁平化するこ
とで作製される。扁平リード線の扁平部分の厚さと幅
は、製造する陽極素子の厚み、リード線強度などを勘案
して適宜設定し得るが、好ましくは成型体の厚さの5〜
50%の厚さに扁平化することが好ましく、10〜20
%の厚さに扁平化することがより好ましい。リード線の
扁平化加工には、ロール加工法や加圧加工法等を用いる
ことができる。また成型体内に埋入するリード線の長さ
は、成型体の長さの5〜95%が好ましい。またリード
線の成形体の扁平部分は成形体を超えて、その外側にま
で続いていることが好ましい。このように扁平部分を設
定することにより、陽極素子を作製した時に、扁平部分
が焼結体の内側のみならず外側にまで連続した構造とな
る。このためリード線の柔軟性が増し、リード線にかか
る力を吸収するため、リード線と焼結体との接合部分に
かかる応力が小さくなり、タンタル金属粉の表面に形成
された皮膜が破壊されることがない。なお、扁平部分を
断続的に形成したり、扁平部分の扁平化率を長手方向で
変化させること、或いは扁平面の角度を変えた部分を形
成しても良い。前述したような扁平リード線を用いるこ
とによって、陽極素子10のさらなる薄形化が可能とな
る;陽極素子を構成する多孔質焼結体片を割れ難くす
る;多孔質焼結体片との接合状態が良好となる;などの
効果を奏し得る。なおリード線12を用いた陽極素子
は、あくまで本発明の一形態に過ぎず、リード線を設け
ない陽極素子、或いはリード線に代えて金属箔を用いる
陽極素子に本発明を適用することもできる。
【0030】前述したように構成された成形装置の上型
22と下型23とを閉じ、工程(1)に記載した通り作
製した金属粉末分散液を、供給路28を通してキャビテ
ィ21内に供給する。本製造方法では、タンタル金属粉
末、バインダー及び溶剤とを含む金属粉末分散液を用
い、溶剤の配合比率に応じて適宜該分散液の粘度を調節
することができるので、室温で且つ低い圧力で金属粉末
分散液を供給し、キャビティ21内に供給することが可
能となる。
【0031】工程(3):成形体素子の形成 キャビティ21内に金属粉末分散液が満たされた時点
で、該液の供給を止め、成形装置に設けられた溶剤排出
手段を駆動する。すなわち、上型22と下型23のそれ
ぞれの通気性金型部24,25に接続された真空ポンプ
或いは排気ブロワーなどの吸引手段を駆動し、通気性金
型部24,25を通して、各キャビティ21内の排気を
行う。この排気によって、キャビティ21内に充填され
た金属粉末分散液中の溶剤は揮発して、通気性金型2
4,25から吸引手段側に排気される。なお、通気性金
型24と吸引手段との間に、溶剤を冷却凝集により、或
いは活性炭吸着剤などを用いて吸着するためのトラップ
を設けておくことが好ましい。
【0032】前記溶剤排出手段によって各キャビティ2
1に充填された金属粉末分散液中から殆どの溶剤をキャ
ビティ21外に排出した後、キャビティ21内には、タ
ンタル金属粉末とバインダーとを含む(少量の溶剤が残
留しても良い)成形体と、該成形体に一部が埋設された
リード線12とからなる成形体素子16が残される。溶
剤排出終了後、上型22と下型23の少なくとも一方を
離間方向に移動させて型を開くと共に、上下の押し出し
ピン26,27をキャビティ21側に押し出すことによ
って成形体素子16を離型させる。
【0033】このようにして得られた成形体素子16
は、キャビティ21内で溶剤を排出したことによって、
形状安定性の良好なものが得られる。この成形体素子1
6の稜部分は、面取りされた形状になっている。なお、
この成形体素子16は、その形状を崩すことなく加圧成
形して、密度を高めてから次の焼結を行うようにしても
良い。
【0034】工程(4):焼結 次いで、このようにして得られた成形体素子16を、例
えば、約60℃で約60〜120分乾燥し、次いで真空
中で約300〜600℃の熱処理工程によって有機物質
(バインダー)の除去を行い、さらに約10〜30分
間、約1200〜1600℃の高温加熱処理(焼結)を
行って完全に有機物質の除去を行うと共に、タンタル金
属粉末同士およびタンタル金属粉末とリード線12とを
融着させることにより、図1に示す通り、稜部分13が
面取りされた直方体形状のタンタル多孔質焼結体11内
に、リード線12の一部が埋設、固定された構造の陽極
素子10が得られる。
【0035】前記陽極素子10を用いて、タンタル電解
コンデンサを製造するには、該陽極素子10を電解液槽
に入れ、該陽極素子10に所定の直流電圧を加えて化成
処理を施すことにより、該陽極素子10の表面に酸化タ
ンタル皮膜を形成させる。そして、酸化皮膜の形成後、
さらにその上に二酸化マンガン被膜又は、機能性高分子
被膜の固体電解質を形成する。
【0036】前述のようにして得られた酸化タンタル皮
膜・二酸化マンガン被膜又は機能性高分子被膜を形成し
たコンデンサ用陽極素子18は、必要であればカーボン
(グラファイト)層、銀ペースト層を形成し、例えば図
5に示すように、コンデンサ素子18の表面に陰極端子
32の一端側を半田34で接合するとともに、リード線
12の先端部分を陽極端子33にスポット溶接(溶接部
を符号35で示す)によって接合した後、例えば樹脂成
形加工により、あるいは、樹脂溶液中に浸漬させて形成
させるなどして樹脂外装36を施し、タンタル電解コン
デンサ30とする。
【0037】なお、前述した本製造方法では、主として
インサート成形法を用いて、成形体素子16を製造する
例を示したが、成形体素子16を製造する方法は先の例
示に限定されることなく、他の射出成形法、或いはフー
プ成形法を適用して、本製造方法と同じく金属粉末分散
液を用い、キャビティ内に充填した該分散液中から溶剤
を排出しつつ成形を行って、成形体素子を製造すること
も可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明による電解コンデンサ用陽極素子
は、隣り合う面間に形成される稜部分が面取りされてな
る弁作用金属の多孔質焼結体片を含むものなので、該陽
極素子を固体電解質溶液に浸漬し、固体電解質層を形成
した際に、従来のシャープな稜を有する陽極素子におけ
る稜部分の膨出現象を生じることがなくなり、この膨出
現象に起因した漏れ電流の増加が防がれ、漏れ電流の小
さな電解コンデンサを提供できる。また、前記稜部分の
膨出現象を生じることがなく、膨出部分以外の部分の固
体電解質層を厚くする必要がなくなるので、電解コンデ
ンサの無駄な寸法増加を防いで小型化、薄型化すること
ができる。また本発明による電解コンデンサ用陽極素子
は、弁作用金属粉末とバインダーと溶剤とを混合して得
られる金属粉末分散液を、キャビティから溶剤を強制排
出する溶剤排出手段を有する成形装置のキャビティに供
給し、該キャビティ内の該金属粉末分散液から溶剤を排
出して成形体素子を形成し、該成形体素子を焼結して得
るものなので、従来の粉末をプレス成形する電解コンデ
ンサ製造プロセスでは高い生産性での製造が困難だった
極めて薄い、例えば厚さ0.6mm以下の、特に厚さ
0.4mm以下の高性能な電解コンデンサを提供するこ
とができる。これによって等価直列抵抗(ESR)を下
げることができ、良好な高周波特性を得ることができ
る。従って、高CV粉末を使っての大容量化、低ESR
化を実現することができる。また本発明の電解コンデン
サ用陽極素子の製造方法によれば、弁作用金属粉末とバ
インダーと溶剤とを混合して得られる金属粉末分散液を
キャビティに供給し、キャビティ内で溶剤を抜き、弁作
用金属粉末とバインダーとを含む成形体素子を形成する
ので、金属粉末分散液中のバインダー含有量を低くして
も金属粉末分散液の良好な流動性が得られ、バインダー
含有量の低い成形体素子を形成することができるので、
焼結後の残留炭素量が低く、漏れ電流の小さい高品質の
電解コンデンサ用陽極素子および電解コンデンサを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る陽極素子の一例を示す斜視図で
ある。
【図2】 本発明に係る陽極素子の効果を説明するため
の図であり、(a)は本発明に係る陽極素子、(b)は
従来品の陽極素子の固体電解質層形成後の要部拡大断面
図である。
【図3】 本発明に係る成形体素子の製造方法において
好適に使用される成形装置の一例を示す斜視図である。
【図4】 同じ成形装置の断面図である。
【図5】 本発明に係る電解コンデンサを例示する概略
図である。
【図6】 従来の陽極素子を例示する斜視図である。
【符号の説明】
10 陽極素子(電解コンデンサ用陽極素子) 11 多孔質焼結体片 12 リード線 13 稜部分 14 化成処理後の多孔質焼結体片 15 固体電解質層 21 キャビティ 22 上型 23 下型 24,25 通気性金型部 30 タンタル電解コンデンサ(電解コンデンサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森山 稔 東京都東村山市久米川町5−30−1 株式 会社高純度物質研究所内 (72)発明者 宮本 昭子 東京都東村山市久米川町5−30−1 株式 会社高純度物質研究所内 (72)発明者 桂木 忠 埼玉県川口市中青木2−18−21 株式会社 山城精機製作所内 (72)発明者 大山 弘次 埼玉県川口市中青木2−18−21 株式会社 山城精機製作所内 Fターム(参考) 4K018 AA40 CA30 CA34 KA22 KA39

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属粉末とバインダーと溶剤とを
    混合して得られる金属粉末分散液を、キャビティから溶
    剤を強制排出する溶剤排出手段を有する成形装置のキャ
    ビティに供給し、該キャビティ内の該金属粉末分散液か
    ら溶剤を排出して成形体素子を形成し、該成形体素子を
    焼結して得られることを特徴とする電解コンデンサ用陽
    極素子。
  2. 【請求項2】 隣り合う面間に形成される稜部分が面取
    りされてなる弁作用金属の多孔質焼結体片を含むことを
    特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用陽極素
    子。
  3. 【請求項3】 前記稜部分が、0.05〜0.5mmの
    曲率半径を有していることを特徴とする請求項2に記載
    の電解コンデンサ用陽極素子。
  4. 【請求項4】 前記溶剤排出手段が、少なくとも一部が
    前記キャビティに面した通気性金型部と、該通気性金型
    部を通してキャビティ内を排気する吸引手段とを含むこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    電解コンデンサ用陽極素子。
  5. 【請求項5】 弁作用金属粉末とバインダーと溶剤とを
    混合して得られる金属粉末分散液を、キャビティから溶
    剤を強制排出する溶剤排出手段を有する成形装置のキャ
    ビティに供給する工程、該キャビティ内の該金属粉末分
    散液から溶剤を排出して成形体素子を形成する工程、該
    成形体素子を焼結する工程を含むことを特徴とする電解
    コンデンサ用陽極素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記溶剤排出手段が、少なくとも一部が
    前記キャビティに面した通気性金型部と、該通気性金型
    部を通してキャビティ内を排気する吸引手段とを含むこ
    とを特徴とする請求項5に記載の電解コンデンサ用陽極
    素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記成形体素子を射出成形法によって作
    製することを特徴とする請求項5または6に記載の電解
    コンデンサ用陽極素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記成形体素子をフープ成形法によって
    作製することを特徴とする請求項5または6に記載の電
    解コンデンサ用陽極素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 キャビティから溶剤を強制排出する溶剤
    排出手段を有し、次の工程:(a)弁作用金属粉末とバ
    インダーと溶剤とを混合して得られる金属粉末分散液を
    キャビティに供給する工程、(b)該キャビティ内の該
    金属粉末分散液から溶剤を排出して成形体素子を形成す
    る工程を経て電解コンデンサ用成形体素子を製造するこ
    とを特徴とする成形体素子の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記溶剤排出手段が、少なくとも一部
    がキャビティに面した通気性金型部と、該通気性金型部
    を通して該キャビティ内を排気する吸引手段とを含むこ
    とを特徴とする請求項9に記載の成形体素子の製造装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100053849A1 (en) * 2007-05-30 2010-03-04 Jeffrey Poltorak Anodes with corner and edge modified designs
KR20130031580A (ko) * 2011-09-21 2013-03-29 삼성전기주식회사 고체 전해 캐패시터
JP2017022221A (ja) * 2015-07-09 2017-01-26 Necトーキン株式会社 固体電解コンデンサおよびその製造方法

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