JP2002038203A - 金属多孔質体の製造方法 - Google Patents

金属多孔質体の製造方法

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JP2002038203A
JP2002038203A JP2000224696A JP2000224696A JP2002038203A JP 2002038203 A JP2002038203 A JP 2002038203A JP 2000224696 A JP2000224696 A JP 2000224696A JP 2000224696 A JP2000224696 A JP 2000224696A JP 2002038203 A JP2002038203 A JP 2002038203A
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resin
slurry
porous
molded body
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Wataru Suenaga
渉 末永
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残留カーボン量の少ない金属多孔質焼結体を
安定的に得る。 【解決手段】 金属微粒子、好ましくは沸点100度以
上である高沸点溶剤、および全金属微粒子の5重量%以
下の樹脂とからなるスラリーを、所定の形状の成形体に
形成し、真空中あるいは不活性雰囲気中で焼結して金属
多孔質を作製する際、成形体の形成後であって、焼結を
開始するまでの間、該成形体に破壊外力の働きうる工程
中は該成形体の表面を湿潤状態に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス用フィルター
部材、電池用セパレータ、非鉄金属鋳造用金型、および
コンデンサ素子などに好適に使用できる金属多孔質体に
関する。
【0002】
【従来の技術】金属多孔質体は様々な分野で利用されて
いる。例えば、ニッケル多孔板はニッケル水素電池の正
極等に使用され、金属扁平粉から成形された中空状金属
多孔質体はガス用フィルター部材に用いられている。低
圧鋳造やダイカスト等に使用される鋳造用金型は多孔質
型の金型が用いられ、コンデンサ素子は金属の多孔質体
による大きな表面積を利用している。これらの金属多孔
質体は、一般に金属微粒子と樹脂を混練した後、成形・
焼成し、焼結体を製作している。例えば、特開2000
−42688号公報では、金属粉に有機酸エステルを添
加、混練後にアルカリ水溶性フェノール樹脂を添加、混
練後、混合物を金型形状に成形し、真空中もしくは不活
性雰囲気中で成形体を焼成する製造方法を開示してい
る。
【0003】特開2000−54005号公報では、ポ
リエチレンなどの熱可塑性樹脂にNi微粉を混合後押し
出し成形して繊維にし、紫外線を照射してできた短繊維
と、水、整包剤、結合剤、および分散剤とを混合して、
グリーンテープに成形し、還元性の雰囲気で脱脂して焼
結して金属多孔板を製造する方法を開示している。ま
た、特開平2−254108号公報では、タンタル金属
微粒子、バインダー、および易焼結性金属を含むペース
トを塗布し、真空中あるいは不活性雰囲気中で焼結した
後、易焼結性金属を溶出除去する製造方法を開示してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように金属微粒子と樹脂とを混合あるいは混練し、成
形加工した後、真空中あるいは不活性雰囲気中で焼結す
る場合、樹脂成分の分解物である残留有機分あるいは残
留炭素が必ず残る問題点があった。これらの残留有機分
あるいは残留炭素は、電池用セパレータ、コンデンサ素
子では電気の導体となって電子部品として必要な特性が
得られなかったり、鋳造用金型では鋳造品に欠陥を生じ
せしめる問題があった。
【0005】残留炭素を低減させるためには、スラリー
中の樹脂成分の含有量を低減させる必要があるが、樹脂
成分が数%以下となるとスラリーより成形した焼結前の
成形体の強度が低下するため、成形体を形成後にこれを
焼結をするまでの間、振動、接触等、成形体に加わる外
力によって容易に破壊されてしまうという問題があっ
た。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、この残
留有機分あるいは残留炭素を大幅に減少することを可能
とする金属多孔質体の製造方法、もしくはその製造方法
に使用する分散液を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記実情
に鑑み鋭意検討を行った結果、金属微粒子と溶剤と樹脂
とを含有する金属微粒子スラリーにおいて、樹脂の含有
量を全金属微粒子の5重量%以下、好ましくは1重量%
未満、より好ましくは樹脂を実質上含有しないようにし
て、金属微粒子もしくは、金属微粒子と樹脂とを溶剤中
に分散させた金属微粒子スラリーを作製し、このスラリ
ーの成形物の焼結工程開始までの間、該成形体の移動、
もしくは振動等、破壊外力の加わりうる工程中は、その
表面を湿潤状態に保持することで、スラリー中の樹脂成
分が少なくても、成形体に加わる破壊外力に対する成形
体強度を確保することができることを見出した。さらに
成形体中に含有される樹脂成分が5重量%以下、好まし
くは1重量%未満、より好ましくは実質上ゼロであると
きは、溶剤揮発を利用し、真空中の加熱で脱バインダー
処理し、さらには焼結処理を行うことで、残留有機分あ
るいは残留炭素を大幅に低減し、あるいは残留炭素をほ
とんど含まない多孔質の金属焼結体を作製できることを
見出し、本発明を完成するに至った。ここで樹脂を実質
上含まないとは、樹脂の金属微粒子同士を結着させる機
能がほぼ無いとみなせ、かつ焼結後の残留炭素量が多孔
質の金属焼結体の特性に事実上影響を及ぼさないとみな
せる量の樹脂量以下ということを意味しており、全金属
微粒子の0.1重量%未満、さらに好ましくは0.01
重量%未満である。
【0008】従来、成形体の形成に金属微粒子の少なく
とも7重量%程度以上の樹脂含有を必要としたのは、成
形後であって焼結前に乾燥させた段階では、成形体がと
くに表面付近において崩れやすく、焼結前に特に表面付
近において破壊されてしまうためである。このため、金
属粒子間の凝集力を補助する目的で樹脂を用いていた。
しかしこのような処置が必要なのは、成形体の乾燥後、
焼結の開始されるまでの間だけであり、このためにだ
け、焼結後に残留カーボンとなる可能性のある樹脂を使
用するよりも、むしろそれとは別の、表面付近における
破壊を有効に防止するような配合組成上の処置をとる
か、あるいは樹脂なしでも成形体が破壊しないように工
程を変更するべきであると発明者らは考えた。
【0009】成形体表面を湿潤状態に保つ必要があるの
は、成形体形成後、移動、搬送等、成形体にこれを破壊
しうる外力(破壊外力)の加わる可能性のあるときであ
り、焼結工程に先立つ乾燥工程、脱バインダー工程等が
焼結工程と同一の装置内で行われ、乾燥工程から焼結工
程までが、成形体の移動、移送を伴わず連続的に行われ
るときは、その間は必ずしも成形体表面は湿潤状態であ
る必要はない。
【0010】ここで破壊外力とは、移動もしくは振動等
のように、焼結前の成形体を破壊させるに十分な強度の
外力となり得るものであって、その発生原因は風であれ
音であれ特に問わない。また移動や振動以外でも成形体
に働く外力で、これを破壊しうるのものは破壊外力に含
まれるとする。また破壊外力が必ず働くとは限らない工
程であっても、破壊を未然に防ぐために行われる処置で
あって、表面を湿潤状態に保つ処置であれば本発明の範
囲に含まれる。また表面を湿潤状態に保つとは、溶剤が
成形体の金属粒子間に介在して弱い結着効果を示してい
る状態を言い、最も乾燥し易い成形体表面部分近傍まで
も溶剤で濡れた状態にあることを言う。
【0011】さらにまた発明者らは、スラリー等から成
形体を作製するにあたって、特に薄片状の成形体に関し
ては、印刷工程を用いて薄片状の成形体を作製し、これ
を焼結して金属多孔質体を作製するという方法を用いる
ことにより、必ずしも焼結前に成形体の表面を湿潤状態
に保たなくても、その薄片形状のため支持体上の薄片状
被塗布物が破壊しにくく、良好な金属多孔質体を作製で
きることを見出した。
【0012】すなわち本発明は、残留カーボン量が大幅
に低減された金属多孔質体の製造方法を提供するもので
あって、金属微粒子、および溶剤と樹脂とからなるスラ
リーを所定の形状の成形体に形成し、真空中あるいは不
活性雰囲気中で焼結して得られる製造方法において、成
形体形成後焼結開始までの間、成形体に移動、搬送等の
破壊外力が加わる時は、成形体表面を湿潤状態に保つこ
とを特徴とする金属多孔質体の製造方法をも提供する。
【0013】あるいは金属粒子と溶剤と樹脂とを含有
し、且つ樹脂の含有量が大幅に低減され、全金属粒子重
量の5重量%以下、より好ましくは1重量%未満、さら
に好ましくは樹脂の含有が実質上ゼロであることを特徴
とする金属多孔質体製造用の金属微粒子スラリー、ある
いはまた金属微粒子と溶剤とのみを含有することを特徴
とする金属多孔質体製造用の金属微粒子スラリーをも提
供するものである。成形体焼結後の残留炭素を低減する
という本発明の趣旨からすれば、含有樹脂量はゼロであ
ることがより好ましいが、製造上の不純物の混入、ある
いは分散剤としての微量の使用等を考慮して、実質的に
焼結体としたときに残留炭素が影響を及ぼさないスラリ
ー中の樹脂含有量としては、好ましくは全金属微粒子中
0.1重量%未満、より好ましくは0.01重量%未満
である。
【0014】使用される金属微粒子は、ニッケル、鉄、
チタン、銅、銀、コバルト、ニオブ、スズ、等の単一金
属微粒子、あるいは2種類以上の合金、金属間化合物、
アモルファス金属、およびセラミックの微粒子等を用い
ることができる。平均一次粒子径は0.01〜500.
0μmであることが好ましく、特に0.01〜100.
0μmであることがさらに好ましい。
【0015】使用する溶剤としては、常温で作業する場
合は、金属微粒子の成型物の形状を保持するため、少な
くともその溶剤成分として乾燥性の遅い高沸点溶剤が含
まれることが好ましい。この場合、高沸点溶剤は常温で
液体あるいは固体であり、脱溶剤もしくは脱バインダー
温度は溶剤の沸点以上が好ましい。このため高沸点溶剤
といっても、使用できる溶剤としては沸点が100℃以
上の高沸点溶剤が好ましく、120℃以上がさらに好ま
しいが、さらに脱溶剤しやすいように沸点250℃以下
の高沸点溶剤が好ましく、200℃以下がさらに好まし
い。具体的な溶剤としては、シクロヘキサノン、メチル
セルソルブ、アニソール、キシレン、ベンジルアルコー
ル、ジエチレングリコールなどがあげられる。
【0016】また、使用される高沸点溶剤としては、上
記溶剤に限定されるものではなく、またこれらの溶剤
は、単独又は2種類以上混合して用いても良い。
【0017】一般には、金属微粒子の成型物を焼結する
ための成形体を形成するとき、微粒子を結着させるため
に樹脂成分により微粒子間を結着させる。この樹脂成分
の分子量が低くなるに従い、その結着力は弱くなる傾向
にあるが、外力を加えない限り成型物の形状は維持され
る。簡単な例では、水と砂を混ぜて砂団子をつくること
があげられる。このときに加える樹脂の量としては、5
重量%以下が好ましく、残留カーボン量の低減という観
点だけからいうと、1重量%未満、さらには実質上樹脂
が含まれないようにすることが好ましい。樹脂成分が少
なくなればなるほど焼結後の残留カーボンの低減には有
利であるが、樹脂の結着力が不足するので成形体は破壊
されやすくなる。しかしながら、このように成形体の含
有樹脂量が低減しても、乾燥後に外部から振動等の破壊
外力が加わらなければ形状は保持される。実際、本発明
のようにスラリーに含有される樹脂分が少量のときは、
焼結に先立つ溶剤揮発と真空中加熱による脱バインダー
後、金属粒子間に存在する樹脂分はほとんどなくなる
が、成型物の形状は保持されている。
【0018】このように樹脂成分が少ないと、乾燥後、
焼結が完了するまでの間の成形体強度は弱く、外力によ
り破壊し易いが、少なくとも成形体表面が湿潤状態にあ
る間は、前述の砂だんごのように乾燥時よりは破壊され
にくい。この点に本発明者は着目し、金属微粒子、およ
び溶剤、規定分量以下の樹脂とからなるスラリーを用い
て成形して、成形体の表面を湿潤状態に保ったまま次工
程の処理へと搬送し、一装置内で溶剤の沸点以上で乾
燥、脱溶剤処理、さらには脱バインダー処理、焼結を行
うことにより、残留カーボンをほとんど含まない金属微
粒子のみによる成型物ができることに気づいた。このよ
うに作製した成型物は、焼結したとき、樹脂の分解物で
ある残留有機分あるいは残留カーボンはほとんど存在し
ない。
【0019】金属粉末間の結着に少量用いられる樹脂と
しては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ブチラール樹脂、フェノール樹脂、
アクリル樹脂、尿素樹脂、酢酸ビニルエマルジョン、ポ
リウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、
メラミン樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース樹脂、
天然樹脂などがあげられ、これらの樹脂は単独、あるい
は、上記お互いの樹脂を2種以上混合して利用すること
ができる。これらの樹脂の使用量は、結着力を維持しつ
つ残留カーボンを少なくするために、金属微粒子粉末1
00重量部当たり0.01〜5.0重量部の範囲が好ま
しいが、残留カーボンを少なくするという観点のみから
いうと、1重量部未満が好ましく、さらには実質的にゼ
ロであることが、焼結後の多孔質体中の残留カーボンを
非常に少なくすることができ好ましい。
【0020】なお、スラリーが樹脂成分を全く含まない
ときは、当然ながら溶剤揮発処理のみが必要であり、焼
結に先立つ脱バインダー処理は不要となる。
【0021】成形体の表面を湿潤状態に保つためには、
成形体を形成後、次工程に搬送されるまでの工程の環境
温度、保管温度を低い温度に維持したり、あるいは成形
体に使用している有機溶媒等の高蒸気圧雰囲気内に保管
したりすることで実現できる。あるいは成形体の形成か
ら、乾燥工程移行を短時間に行うこと、もしくは成形体
形成後に専用容器内に密閉すること等が考えられる。
【0022】なおこれら高沸点溶剤の他に以下のよう
な、従来使用されている溶剤を併用してもよい。すなわ
ち前記の高沸点溶剤の他に水、あるいはメタノール、I
PA等のアルコール類、セルソルブ類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、イソホロン等のケトン類、N,N−ジ
メチルホルムアミド等の等のアミド類、酢酸エチル等の
エステル類、ジオキサン、エーテル類、塩化メチル等の
塩素系溶媒、トルエン等の芳香族系炭化水素類等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。これらの
溶剤は、前記高沸点溶剤に加えて、単独又は2種類以上
混合して用いても良い。
【0023】成型物の形状を保持させるために必要な溶
剤量は金属微粒子に対し、体積比で(金属微粒子粉体の
体積)/(溶剤の体積)=1/2〜4/1の範囲が好ま
しい。この溶剤量は成型物の形状の保持に必要な溶剤量
であり、成形工程から要請されるスラリー特性を満足さ
せるために、例えば粘度を下げる等を行うとき、同一あ
るいは別の種類の揮発性の高い溶剤を混合してもよい。
【0024】また、塗料化における分散剤としては、フ
タル酸エステル、燐酸エステル、脂肪酸エステル、グリ
コール類等の可塑剤、低沸点アルコール、シリコーン系
或いは非シリコーン系等の消泡剤、シランカップリング
剤、チタンカップリング剤、ソルスパーズ、4級アンモ
ニウム塩等の分散剤など必要に応じて適宜使用しても良
い。これらの分散剤の使用量は、金属微粒子粉末100
重量部当たり0.01〜5.0重量部の範囲が好まし
い。
【0025】あるいは、分散剤の代替として、溶剤可溶
性バインダー樹脂を用いてもよい。バインダー樹脂とし
ては、前記結着力を維持するために使用された樹脂を使
うことができる。これら樹脂は分散剤としての機能に加
えて、前述のような成形体の強度を保つための結着剤と
しての機能も果たすものである。その他、発泡剤、整泡
剤等の助剤を必要があれば、適宜加えてもよい。
【0026】上述の金属微粒子粉末、溶剤、および適宜
使用しても良い分散剤、あるいは溶剤可溶性バインダー
樹脂は、すべて同時に、またはそれぞれ順次投入して、
各種の混練・分散機を用いて分散することで、金属微粒
子粉末スラリーを作製することができる。混練・分散に
あたっては、攪拌機、二本ロール、三本ロール等のロー
ル型混練機、縦型ニーダー、加圧ニーダー、プラネタリ
ーミキサー等の羽根型混練機、ボール型回転ミル、サン
ドミル、アトライター等の分散機、超音波分散機、ナノ
マイザー等が使用できる。このように形成された金属多
孔質体製造用の分散液もしくは、スラリーから成形体を
形成するには、塗布する、金型を使用する等、公知の種
々の方法を用いることができる。
【0027】まず塗布による成形体の作製については、
このようにして作製された金属微粒子粉末スラリーは、
種々の塗布方法により塗布物として形成することができ
る。例えば、公知のロール塗布方法等、具体的には、エ
アードクターコート、ブレードコート、ロッドコート、
押し出しコート、エアーナイフコート、スクイズコー
ト、含侵コート、リバースロールコート、トランスファ
ーロールコート、グラビアコート、キスコート、キャス
トコート、スプレイコート等により基体上に塗布物を形
成することができる。しかしながら、このように作製さ
れた樹脂成分の少ない分散液、もしくはスラリーから薄
片状の成形体を形成するには、特に印刷方法によって行
うのが好ましい。印刷方法による成形を用いることによ
り、薄片状成形体を多量にしかも簡便に作製することが
できる。
【0028】また、印刷方法においては、各種印刷方法
を適用することが可能である。具体的には、孔版印刷方
法、凹版印刷方法、平版印刷方法などを用いて基体上に
所定の大きさに塗布物を印刷することができる。特に、
孔版印刷方法を使用することは、薄膜の成型物の形状を
所望の形状、例えば直方体状の形状、円柱状の形状、あ
るいは櫛の歯形状のように、種々の形状に形成すること
ができるので好ましい。
【0029】また、塗布物(印刷物)の厚さは、本発明
においては、塗布物の湿時厚さが10〜200μmの範
囲が好ましい。印刷による成型物は通常支持体上に形成
されるため、成形体の表面乾燥による破壊が起きにく
く、薄片状であるため移動時の外力による破壊も起きに
くい。このため、本発明に記載した樹脂成分の少ない分
散液、もしくはスラリーを用いた焼結体の作製には特に
適している。このような薄片状の焼結体の作製において
は、たとえ樹脂が全く含まれていないスラリーを用いた
としても、塗料として塗布を行うに際しては、金属粒子
間に特に粘着力の働く必要がなく、またスラリーの種々
の力学的特性に応じた塗布方法、分散液を適用すること
ができるため、塗布もしくは印刷によって好適に薄片状
成形体を作製でき、破壊の心配なく焼結体とすることが
可能である。
【0030】また、鋳型にスラリーを流し込む方法を適
用することも可能である。成型物の作製方法は、例えば
鋳型にスラリーを流し込んだ後、金属微粒子粉末の粒子
径の著しい変形を生じない程度にプレスしてもよい。あ
るいは、水など0℃で凝固する溶剤を用いる場合では、
水等を主成分とするスラリーを所定の凹型状の鋳型に流
し込み、凍結させて、真空中で乾燥させてもよい。
【0031】このようにして得られた成形物を、例え
ば、約60℃から100〜120℃まで昇温しつつ約6
0〜120分乾燥し、脱溶剤を行う。次いで真空もしく
は不活性気体中で、約300〜500゜Cの熱処理工程
によって残留溶剤、バインダー樹脂等の除去を行い、さ
らに約10〜30分間、約500〜1600℃の高温加
熱処理を行って完全に有機物質の除去を行うとともに金
属微粒子粉末同士を融着させることにより、金属微粒子
粉末による成形加工物が得られる。得られた金属微粒子
粉末による成形加工物は均一の多孔質体となる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明は以下の発明及び実施の形
態を含有する。
【0033】1.金属微粒子、溶剤、および全金属微粒
子の5重量%以下の樹脂とからなるスラリーを所定の形
状の成形体に形成し、真空中あるいは不活性雰囲気中で
焼結する金属多孔質体の製造方法であって、成形体の形
成後、焼結を開始するまでの間であって該成形体に破壊
外力の働きうる工程中に、該成形体の表面を湿潤状態に
保つことを特徴とする金属多孔質体の製造方法。
【0034】2.金属微粒子、溶剤、および全金属微粒
子の5重量%以下の樹脂とからなるスラリーから金属多
孔質体を製造する方法であって、該方法が (1)スラリーを所定の形状の成形体に形成する工程 (2)該成形体を乾燥させ、さらに乾燥時と同一装置内
で、真空中あるいは不活性気体中で焼結する工程 を含み、かつ工程(1)と工程(2)との間で成形体の
表面を湿潤状態に保つことを特徴とする金属多孔質体の
製造方法。
【0035】3.スラリー中に含有される樹脂成分が、
全金属微粒子の1重量%未満であることを特徴とする前
記1、2記載の金属多孔質体の製造方法。
【0036】4.スラリー中に樹脂成分を実質上含まな
いことを特徴とする前記1、2記載の金属多孔質体の製
造方法。
【0037】5.スラリー中に樹脂成分を含まないこと
を特徴とする前記1、2記載の金属多孔質体の製造方
法。
【0038】6.溶剤に沸点100℃以上の高沸点溶剤
を用いることを特徴とする前記1、2、3、4、5記載
の金属多孔質体の製造方法。
【0039】7.スラリーを塗料として用い、印刷によ
って薄片状の成形体を形成することを特徴とする、前記
1、2、3、4、5、6記載の金属多孔質体の製造方
法。
【0040】8.金属多孔質体の製造方法であって、金
属微粒子、溶剤を含有し、実質上樹脂を含まないスラリ
ーを塗料として用いて、印刷によって形成した被印刷物
を、焼結することを特徴とする金属多孔質体の製造方
法。
【0041】9.金属微粒子、溶剤を含有し実質上樹脂
を含まないことを特徴とする金属多孔質体製造用スラリ
【0042】さらに、上述のようにして得られた金属多
孔質体は様々な分野で各々の用途、公知慣用の仕様に応
じて加工することができる。以下、例えばニッケル多孔
板、ガス用フィルター部材、などの例を具体的に説明す
る。以下に示す例については、樹脂を全く含まないスラ
リーを用いても良いし、必要であれば、金属粒子重量の
5重量%以下の任意の樹脂を含有させたスラリーを用い
てもよい。5重量%以下の樹脂を含有するスラリーから
作製されたものは、そのスラリー中の含有樹脂量に応じ
て従来より残留炭素量を低減された焼結体となる。また
樹脂を含有しないスラリーから成形、焼結後に作製され
た焼結体は、残留炭素を全く含まなくさせることが可能
である。
【0043】ニッケル水素電池に用いるニッケル多孔板
は、通常厚さが1〜3mmであり、平均空孔径は50〜
300μm、空隙率は85〜98%のものが多く使われ
ている。本発明に従えば、平均1次粒径2〜5μmで平
均2次粒径が50〜200μmのニッケル金属微粒子に
IPAなどの溶剤、必要ならば金属粒子の5重量%以下
の樹脂を添加し、縦型ニーダーで練肉した後、スラリー
とし、スラリーを所定の厚さのグリーンテープに成形し
て、表面が湿潤状態のまま移送し乾燥し、同一装置内で
溶剤揮発による脱溶剤工程、真空中加熱による脱バイン
ダー工程の後に真空中で焼成することにより、金属多孔
質板を製造することができる。
【0044】低圧鋳造やダイカストなどでは通気性に優
れた多孔質の非鉄金属鋳造用金型が提案されている。適
用される金属粉体は、ステンレス鋼粉、鉄粉、銅粉、ク
ロム粉、ニッケル粉、コバルト粉、モリブデン粉、アル
ミニウム粉等が挙げられ、必要に応じて1種または2種
以上選択される。これらの金属粉に、前記の水溶性溶剤
等を添加し、分散機等で練肉したスラリーを所定形状の
金型に成形した後、湿潤状態のまま移送し、同一装置内
で乾燥工程、脱溶剤工程、脱バインダー工程の後、不活
性気体中で焼結することにより、多孔質金型をつくるこ
とができる。この方法に従えば、従来困難とされていた
成形体に残存する有機物を完全に除去することができ、
焼結前の成形体に樹脂が含まれないことより、焼結後の
大幅な寸法収縮、機械的強度を抑えることができる。
【0045】また、金属多孔質体は半導体製造プロセス
における濾過フィルターに利用できる。近年、この工程
に利用されるフィルター材質は高分子材料から金属材料
に移行が進み、粒径の小さな金属粉を用いた微細孔径の
金属多孔質体が開発されている。金属粉は平均粒子径1
1μmのステンレス鋼(例えば、SUS316L等)を
利用することができる。この金属粉に水溶性溶剤等、必
要ならば樹脂を添加し、分散機で練肉したスラリーを円
筒状金型に入れて成形体を得た後に、成形体の表面を湿
潤状態に保ちつつ次工程へ搬送し、次工程で一装置内
で、脱溶剤工程、脱バインダー工程を経て不活性雰囲気
中で焼結すれば、有底の中空状金属多孔質体(フィルタ
ー本体)ができる。製造に使用する樹脂、溶剤は前記例
示の中から任意に組み合わせてもちいることが出来る。
【0046】また、印刷による成形方法を用いることに
より、残存カーボン量の少ない薄片状金属多孔質体を作
製することが出来る。このときは金属もしくはセラミッ
ク等の基板に、特定寸法形状の開口部を設けて作製した
印刷マスクを重ね、印刷マスク上に、例えばステンレ
ス、銅、ニッケル等の平均粒子径10μm程度の金属粒
子と、前記例示の中から選ばれた水溶性有機溶剤を添加
して作製された分散液をのせて一様に延ばし、印刷マス
クの所定寸法の孔版部分に該分散液を充填する。その後
マスクを取り除き、被印刷物の印刷部分を乾燥させ、6
0℃で60分間程度加熱し、脱溶剤を行い、5×10-4
Torr(6.7×10-2Pa)の真空中で、1300
度において数10分間焼結処理を行う。樹脂を含有しな
いスラリーから印刷、焼結を行って作製された金属多孔
質体は、残留カーボンを含んでおらず、金属板等に焼結
過程で付着したままでも使用できるし、あるいはセラッ
ミク基板等から剥離してニッケル水素電池用の良好な陽
極素子として用いることもできる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば残
留有機分あるいは残留炭素を大幅に除去して金属多孔質
体の焼結品ができる。このため特に電池用セパレータや
コンデンサ用電極等の電子部品として有用な金属多孔質
体を得ることが出来る。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属微粒子、溶剤、および全金属微粒子
    の5重量%以下の樹脂とからなるスラリーを所定の形状
    の成形体に形成し、真空中あるいは不活性雰囲気中で焼
    結する金属多孔質体の製造方法であって、成形体の形成
    後、焼結を開始するまでの間であって該成形体に破壊外
    力の働きうる工程中に、該成形体の表面を湿潤状態に保
    つことを特徴とする金属多孔質体の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属微粒子、溶剤、および全金属微粒子
    の5重量%以下の樹脂とからなるスラリーから金属多孔
    質体を製造する方法であって、該方法が (1)スラリーを所定の形状の成形体に形成する工程 (2)該成形体を乾燥させ、さらに乾燥時と同一装置内
    で、真空中あるいは不活性気体中で焼結する工程を含
    み、かつ工程(1)と工程(2)との間で成形体の表面
    を湿潤状態に保つことを特徴とする金属多孔質体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 スラリー中に含有される樹脂成分が、全
    金属微粒子の1重量%未満であることを特徴とする請求
    項1、2記載の金属多孔質体の製造方法。
  4. 【請求項4】 スラリー中に樹脂成分を実質上含まない
    ことを特徴とする請求項1、2記載の金属多孔質体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 スラリー中に樹脂成分を含まないことを
    特徴とする請求項1、2記載の金属多孔質体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 溶剤に沸点100℃以上の高沸点溶剤を
    用いることを特徴とする請求項1、2、3、4、5記載
    の金属多孔質体の製造方法。
  7. 【請求項7】 スラリーを塗料として用い、印刷によっ
    て薄片状の成形体を形成することを特徴とする、請求項
    1、2、3、4、5、6記載の金属多孔質体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 金属多孔質体の製造方法であって、金属
    微粒子、溶剤を含有し、実質上樹脂を含まないスラリー
    を塗料として用いて、印刷によって形成した被印刷物
    を、焼結することを特徴とする金属多孔質体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 金属微粒子、溶剤を含有し実質上樹脂を
    含まないことを特徴とする金属多孔質体製造用スラリー
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