JP3316896B2 - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンタルの酸化物を誘
電体層とした高容量のコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タンタル電解コンデンサは、タン
タルの箔、棒、焼結体等の表面に設けた酸化皮膜を誘電
体として形成されている。このようなタンタル電解コン
デンサは、小型で大容量が取れ、しかも誘電体の安定性
のため産業界で広く使用されている。
【0003】一方、アルミニウム電解コンデンサは、ア
ルミニウムの箔、棒、焼結体等の表面に設けた酸化皮膜
を誘電体として形成されている。このようなアルミニウ
ム電解コンデンサは、安価で大容量が取れるため、これ
また多方面の分野で使用されているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タンタル電解
コンデンサは、材料が幾分高価であり、アルミニウム電
解コンデンサは、誘電体の不安定性のため幾分信頼性に
欠ける。また、両コンデンサとも一般に極性があるため
に、ある種の用途には適さないという不都合がある。
【0005】さらに近年の電子機器の軽小短薄化に伴っ
て、コンデンサにおいても、より小型で高容量なものが
要望されている。本発明者は、上記の問題点を解決すべ
く鋭意研究した結果、表面に細孔を設けたり、あるいは
空隙部を設けたりして、表面積を大きくしたアルミニウ
ムまたはチタンの箔、棒あるいは焼結体等をコンデンサ
に用いると優れた特性が得られることを発見した。
【0006】本発明は、上記発見に基づいて完成された
もので、高容量で高周波特性値が良好、かつ、廉価な無
極性コンデンサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成すべくなされたもので、その要旨は、表面に細孔を
有するアルミニウムまたはチタンの箔あるいは棒を一方
の電極とし、該細孔内部および表面に沿って設けたタン
タルの酸化物を誘電体層とし、該誘電体層上に設けた半
導体層を他方の電極とするコンデンサ、およびアルミニ
ウムまたはチタンを主成分とする焼結体を一方の電極と
し、該焼結体の空隙部内部および表面に沿って設けたタ
ンタルの酸化物を誘電体層とし、該誘電体層上に設けた
半導体層を他方の電極とするコンデンサにある。
【0008】以下本発明を詳細に説明する。図1は、箔
を用いた本発明に係るコンデンサの一実施例を示す縦断
面図で、箔1には両面に多数の細孔2が設けられてい
る。この箔1の細孔を有する面には、細孔2の内部およ
び箔表面に沿ってタンタルの酸化物層3が誘電体層とし
て設けられ、これらタンタルの酸化物層3の裏面には、
半導体層4が設けられて本発明のコンデンサが構成され
ている。また上記4の裏面には、誘電体層5が取付けら
れ、全体が封口樹脂6によって封口されるとともに、上
記箔および導電体層にはリード端子7,7が取付けら
れ、上記封口樹脂により引出されてコンデンサ製品が形
成される。
【0009】本発明の一方の電極にはアルミニウムまた
はチタンの箔、棒あるいはアルミニウムまたはチタンを
主成分とする焼結体が使用される。
【0010】このような金属に、表面積を大にする目的
で細孔もしくは空隙部を形成する方法は、箔、棒の場合
は、例えば、エッチングによって、また焼結体の場合に
は、焼結することによって形成することができる。
【0011】エッチングの方法、焼結圧力、温度等によ
って細孔の大きさ、深さ、空隙部の容量を変化させるこ
とができ、このような細孔または空隙部の内面および金
属表面に沿って後述するタンタルの酸化物が形成され
る。
【0012】エッチングの方法としては、例えばアルミ
ニウムの場合、電解コンデンサ業界で一般に行われてい
る直流印加あるいは交流印加の電解エッチング方法等が
あげられる。
【0013】本発明の誘電体酸化皮膜層として形成する
タンタルの酸化物層は、例えばタンタルのハロゲン化
物、タンタルとアセトニルアセトネート塩、アルコキシ
ド塩、カルボン酸塩、炭酸塩またはオキシン塩のような
錯塩、タンタルと他の金属たとえばカドミウムとの複合
塩等を酸化させることによって設けられる。
【0014】このようなタンタルの化合物を融解また
は、適当な溶媒に溶解させて、前述した細孔あるいは空
隙部に導入した後酸化することによって、細孔あるいは
空隙部および金属表面に沿ってタンタルの酸化物層が形
成される。この場合、タンタルの酸化物が細孔あるいは
空隙部を塞がないように導入するには、導入条件あるい
は細孔の径等を考慮することが必要であり、予備実験に
よって条件等が決定される。
【0015】本発明において誘電体層上に形成される導
電体層としては例えば、TCNQ塩、ポリピロールで代
表される電導性高分子または二酸化鉛、二酸化鉛と硫酸
鉛との混合物等が挙げられる。このうち、耐熱性が有
り、電導度が多角、廉価ということから、二酸化鉛また
は二酸化鉛と硫酸鉛との混合物が好ましい。また、半導
体層としては前述した二種以上を使用してもよい。
【0016】半導体層を前述した細孔あるいは空隙部お
よび金属表面の誘電体層上へ設ける方法は、半導体を融
解して導入する方法、半導体を誘電体層上で作製する方
法等が挙げられる。
【0017】このうち、半導体を誘電体層上で作製する
方法が好ましく、とりわけ本発明者等が先に提案した半
導体を化学的析出法で作製する方法(特開昭62−25
6423号公報、特開昭63−51621号公報)が好
ましい。
【0018】さらに、半導体層上に電気的接触をよくす
るために、導電体層を設けてもよい。導電体層として
は、例えば、導電ペーストの固化、メッキ、金属蒸着、
耐熱性の導電樹脂フィルムの形成等により設層すること
ができる。
【0019】以上のように、構成される本発明のコンデ
ンサは例えば、樹脂モールド、樹脂ケース、金属製の外
装ケース、樹脂のディッピング、ラミネートフィルムに
よる外装などの外装により各種用途のコンデンサ製品と
することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例、比較例を示して本発明をさら
に詳しく説明する。なお、各例のコンデンサの特性値を
表1、表2に一括して示した。
【0021】実施例1 端子をかしめ付けしたリード線を接続した長さ1cm、
幅3mm、厚さ90μmのアルミニウム箔を陽極とし、
直流により箔の表面を電気化学的にエッチング処理し、
直径3.6μm、深さ20μmの細孔を全面に有するア
ルミニウム箔を得た。このアルミニウム箔を五塩化タン
タルのアルコール溶液に浸漬し、引上げ後、注水するこ
とにより五塩化タンタルを酸化して細孔内及びアルミニ
ウム箔の表面にタンタルの酸化物層を形成した。次に酢
酸鉛三水和物2モル/lの水溶液と過硫酸アンモニウム
4モル/lの水溶液の混合液に誘電体が形成されたアル
ミニウム箔を下端から3mm部分のみを浸漬し、60℃
20分放置した。この操作を3回行った後、生成した二
酸化鉛と硫酸鉛からなる半導体層上に銀ペーストを塗布
し、端子リード線を取り出した後、樹脂封口してコンデ
ンサを作製した。
【0022】実施例2 実施例1で五塩化タンタルの代わりに、タンタルのアセ
トニルアセトン塩を使用し、同時に過硫酸アンモニウム
4水溶液で酸化してタンタルの酸化物を形成し、さらに
半導体層として2モル/lの酢酸鉛水溶液アルミニウム
箔を浸漬して、白金電極との間の電解反応によって二酸
化鉛層を設けた以外は実施例1と同様にしてコンデンサ
を作製した。
【0023】実施例3 実施例1でアルミニウム箔の代わりに、チタン箔を使用
し、直径5μm、深さ10μmの細孔を全面に設け、さ
らに五塩化タンタルの代わりに、タンタルのオキシン塩
のクロロホルム溶液にチタン箔を浸漬して引上げ750
℃で酸化することによってタンタルの酸化物を形成した
以外は実施例1と同様にしてコンデンサを作製した。
【0024】比較例1 実施例1と同様なアルミニウム箔をホウ酸とホウ酸アン
モニウムの水溶液中で電気化学的に処理してアルミナ誘
電体層を形成した。このアルミニウム箔の下面3mm×
3mmの部分のみ、エチレングリコール−アジピン酸ア
ンモニウム系の電解液を含ませたセパレーターで包み、
金属ケースに入れてアタクチックポリプロピレンで封口
した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のコンデンサ
は、アルミニウム電解コンデンサより容量が大きく、信
頼性があり、タンタル電解コンデンサより廉価である。
また高周波性能が良く、しかも極性がないため利用価値
が高い等の多くの長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】箔を用いた本発明に係るコンデンサの一実施例
を示す縦断面図である。
【符号の説明】 1 箔 2 細孔 3 タンタルの酸化物層 4 半導体層 5 導電体層 6 封口樹脂 7 リード端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 9/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に細孔を有するアルミニウムまたはチ
    タンの箔あるいは棒を一方の電極とし、該細孔内部およ
    び表面に沿って設けたタンタルの酸化物を誘電体層と
    し、該誘電体層上に設けたTCNQ塩、電導性高分子ま
    たは二酸化鉛、二酸化鉛と硫酸鉛との混合物、またはこ
    れらの二種以上を使用した半導体層を他方の電極とする
    ことを特徴とする無極性コンデンサ。
  2. 【請求項2】アルミニウムまたはチタンを主成分とする
    焼結体を一方の電極とし、該焼結体の空隙内部および表
    面に沿って設けたタンタルの酸化物を誘電体層とし、該
    誘電体層上に設けたTCNQ塩、電導性高分子または二
    酸化鉛、二酸化鉛と硫酸鉛との混合物、またはこれらの
    二種以上を使用した半導体層を他方の電極とすることを
    特徴とする無極性コンデンサ。
  3. 【請求項3】タンタルの酸化物を誘電体層とするコンデ
    ンサの製造方法において、表面に細孔を有するアルミニ
    ウムまたはチタンの箔あるいは棒の細孔内部または、ア
    ルミニウムまたはチタンを主成分とする焼結体の空隙内
    部に、タンタル化合物を導入した後酸化させることによ
    り誘電体層を形成し、該誘電体層上に、TCNQ塩、電
    導性高分子または二酸化鉛、二酸化鉛と硫酸鉛との混合
    物、またはこれらの二種以上を使用した半導体層を形成
    することを特徴とするタンタル酸化物を誘電体層とする
    無極性コンデンサの製造方法。
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DE102014118222A1 (de) 2014-12-09 2016-06-23 Epcos Ag Verfahren zur Herstellung von Elektrodenfolien für Kondensatoren, Elektrodenfolien und Kondensatoren mit den Elektrodenfolien

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