JP6601034B2 - 軸受装置 - Google Patents
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Description
このように保持器が軌道輪によって位置決めされる場合、これらの間の摺接部が焼き付きに関する弱部となり、この摺接部における発熱が軸受寿命に影響を与えることがある。そこで、このような摺接部の温度を非接触センサにより計測し、その計測結果に基づいて軸受部に潤滑油を供給すれば、摺接部における焼き付き等の不具合の発生を、より一層効果的に防ぐことが可能となる。
この構成によれば、非接触センサの出力線を、前記円筒部から径方向に引き出す必要がなく、付属部の範囲内において配線しやすくなる。これにより、例えば、非接触センサの計測信号を処理する制御部等を、前記付属部の範囲内に設置するのに好適となる。
非接触センサが温度を計測可能とする範囲が広角であっても、潤滑部の特定部位を非接触センサによる計測対象とし易くなる。これにより、狙った部分の温度の計測が容易となる。例えば、前記のとおり、非接触センサが保持器の前記第1摺接部の温度を計測する場合、この第1摺接部にレンズの焦点を合わせて温度を計測することができる。
この構成により、間欠給油が可能となり、不要に給油が行われないことから潤滑油の消費を低減することができる。
〔軸受装置の全体構成〕
図1は、軸受装置10の実施の一形態を示す断面図である。本実施形態の軸受装置10は、工作機械が有する主軸装置の主軸(軸7)を回転可能に支持するものであり、主軸装置の軸受ハウジング8内に収容されている。図1では、軸7及び軸受ハウジング8を2点鎖線で示している。なお、以下の説明において、軸受装置10の中心線に平行な方向を軸方向と呼び、この軸方向に直交する方向を径方向と呼ぶ。
更に、この軸受装置10は、円筒状である内輪間座32及び外輪間座36を備えており、これら内輪間座32と外輪間座36との間に付属部40が設けられている。本実施形態では、外輪22及び外輪間座36が軸受ハウジング8に相対回転不能として取り付けられており、内輪21及び内輪間座32が軸7と共に回転する。そこで、付属部40は固定側となる外輪間座36に取り付けられている。
図2において、タンク42は、潤滑油3を溜めるものであり、潤滑油3をポンプ43へ供給させるためにポンプ43と流路を通じて繋がっている。タンク42内には、潤滑油3を保持する保持体(例えば、フエルトやスポンジ)が設けられていてもよい。
本実施形態のポンプ43は、ポンプ内部に圧電素子43aを有しており、この圧電素子43aが動作することでポンプ43の内部空間の容積を変化させ、この内部空間の潤滑油を噴出させることができる。
以上より、ポンプ43は、タンク42から供給された潤滑油3を、軸受部20(図1参照)の第1の環状空間11に供給することができる。
摺接部49aには、保持器24の環状部28のうち外輪22の肩部30に近接する第1摺接部51と、外輪22の肩部30のうち保持器24の環状部28に近接する第2摺接部52とが含まれるが、図3に示すように、赤外線センサ50は第1摺接部51の温度を計測する。つまり、保持器24の環状部28のうち肩部30寄りの部分である第1摺接部51は、肩部30に滑り接触することで温度上昇しやすい部分であり、このような第1摺接部51の温度を、赤外線センサ50が計測する。特に、図3に示すように、赤外線センサ50は、第1摺接部51の軸方向外側面51aの温度を計測する。なお、軸方向外側面51aは、付属部40と軸方向に対向する面である。
この構成によれば、赤外線センサ50の出力線50a(図1参照)を、外輪間座36から径方向外側に引き出す必要がなく、付属部40の範囲内において配線しやすくなる。これにより、赤外線センサ50からの計測信号を処理する制御部44を付属部40の範囲内に設置するのに好適となる。
以上の構成を有する付属部40による給油動作について説明する。
赤外線センサ50は、刻々と(リアルタイムで)前記摺接部49aの温度を計測する。温度が計測されるとその計測信号を演算判定回路53が取得する。演算判定回路53は計測信号の時間変化のデータ、つまり、摺接部49aの温度の時間変化のデータを生成する。この温度の時間変化は、温度の単位時間における変化量であり、温度勾配を示している。また、制御部44(演算判定回路53)の内部メモリには、温度の時間変化(温度勾配)に関する閾値が設定されている。そこで、演算判定回路53は、この閾値と、取得した温度の時間変化とを比較し、温度の時間変化が閾値を超えている場合、ポンプ43から潤滑油を吐出させるための駆動信号をポンプ43に出力する。これにより、演算判定回路53から駆動信号が出力されたタイミングでポンプ43が駆動し、微量の潤滑油を軸受部20に供給することができる。
そして、前記特許文献1に記載の軸受装置や、本実施形態の軸受装置10(図1参照)では、軸受部20の軸方向隣の小さなスペース(環状空間12)にタンク42(図2参照)を組み込むことから、このタンク42の容量は制限される。それにも関わらず従来技術のように潤滑油の消費が多くなると、タンク42への潤滑油の補充を頻繁に行う必要が生じ、潤滑油を補充するメンテナンス毎に装置(工作機械)の停止が必要となって、運転効率(生産効率)が低下してしまう。
しかし、本実施形態の軸受装置10によれば、摺接部49aにおける温度の時間変化がそれまでと異なる態様になると、これを焼き付きの予兆と捉え、ポンプ43から給油を行う。したがって、不要に給油が行われないため、潤滑油の消費を低減することが可能となる。このため、タンク42への潤滑油を補充するメンテナンスを頻繁に行う必要が無くなり、フリーメンテナンスに近い稼働が可能となる場合もある。
また、制御部44が、マイコンを含む基板回路によって構成される形態について説明したが、制御部44の機能(機能の一部)は、他の技術手段であってもよい。例えば、演算判定回路53は、マイコンによる機能ではなくコンパレータを含む構成であってもよい。
また、図1に示す軸受部20はアンギュラ玉軸受であるが、軸受の形式はこれに限らず、深溝玉軸受であってもよく、また、軸受部20は、転動体としてころを有している円すいころ軸受や円筒ころ軸受等であってよい。
22:外輪 23:玉(転動体) 24:保持器
36:外輪間座(円筒部) 40:付属部 43:ポンプ
49:潤滑部 49a:摺接部
50:赤外線センサ(非接触センサ) 51:第1摺接部
52:第2摺接部 55:レンズ
Claims (7)
- 内輪、外輪、前記内輪と前記外輪との間に介在している複数の転動体、及び複数の前記転動体を保持する保持器を有する軸受部と、
前記軸受部の軸方向隣りに設けられている付属部と、を備え、
前記保持器は、前記内輪と前記外輪とのうちの一方の軌道輪と接触可能であることにより当該軌道輪によって位置決めされる構成であり、
前記付属部は、前記軸受部に給油するためのポンプと、前記軸受部のうち潤滑を必要とする潤滑部の温度を計測する非接触センサと、を有し、
前記潤滑部は、前記軌道輪と前記保持器とが滑り接触する摺接部である、軸受装置。 - 前記保持器は樹脂製であり、前記軌道輪は鋼製であり、
前記摺接部には、前記保持器のうち前記軌道輪に近接する第1摺接部と、前記軌道輪のうち前記保持器に近接する第2摺接部と、が含まれ、
前記非接触センサは前記第1摺接部の温度を計測する、請求項1に記載の軸受装置。 - 前記付属部は、前記内輪と前記外輪とのうちの非回転側となる一方の軌道輪の軸方向隣に設けられている円筒部に取り付けられており、
当該付属部が有する前記非接触センサによる温度の計測方向は、軸方向、又は、軸方向及び径方向の双方に対して傾く方向である、請求項1又は2に記載の軸受装置。 - 前記付属部は、前記潤滑部と前記非接触センサとの間に設けられ当該潤滑部を焦点とするレンズを更に有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の軸受装置。
- 前記非接触センサは、赤外線アレイセンサである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の軸受装置。
- 前記非接触センサの計測結果から求められる前記潤滑部における温度の時間変化に基づいて、前記ポンプが駆動して前記軸受部に対して給油を行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の軸受装置。
- 前記温度の時間変化が閾値を超えると、前記ポンプが駆動して前記軸受部に対して給油を行う、請求項6に記載の軸受装置。
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