JP6597409B2 - 電圧検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧検出装置に関する。特に、ダブルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置に関する。
モータジェネレータにより車両駆動力を得る電気自動車やハイブリッド自動車などの電動車両には二次電池(バッテリ)が搭載される。当該バッテリは、バッテリモジュール群が直列接続されて構成される。当該バッテリから供給される電力によりモータジェネレータが駆動される。また、モータジェネレータが発電機として機能した場合は、モータジェネレータからの電力がバッテリに供給され、バッテリが充電される。
バッテリは、過放電あるいは過充電を行うと電池性能が劣化する場合があるため、バッテリの充電状態(SOC:State of Charge)を把握して充電あるいは放電を制御する必要がある。したがって、バッテリのSOCを高精度に検出することが必要であり、このためにバッテリの電圧を正確に計測する必要がある。
バッテリの電圧計測方法として、フライングキャパシタ方式が知られている。フライングキャパシタ方式では、各バッテリモジュールの両端に入力側リレーを介してフライングキャパシタの両端が接続され、且つ、フライングキャパシタの両端が出力側リレーを介して差動増幅器の2つの入力端子に接続された回路が用いられる。
まず、入力側リレーを閉状態(オン)にして、1つのバッテリモジュールからの電力をフライングキャパシタに供給し、当該バッテリモジュールの電圧をフライングキャパシタにホールドする。次に、入力側リレーを開状態(オフ)にし、出力側リレーをオンにして、フライングキャパシタにホールドされた電圧を差動増幅器の非反転入力端子及び反転入力端子に供給する。差動増幅器により2つの入力端子間の電位差を計測することで、フライングキャパシタの端子電圧、すなわち当該バッテリモジュールの電圧を計測する。上記処理を各バッテリモジュールに対して順次行う。
バッテリの電圧計測に要する時間を低減させるために、フライングキャパシタと差動増幅器を2組有するダブルフライングキャパシタ方式が提案されている(特許文献1)。ダブルフライングキャパシタ方式では、1つ目の差動増幅器によって一部のバッテリモジュールの電圧が計測され、2つ目の差動増幅器によって残りのバッテリモジュールの電圧が計測される。ダブルフライングキャパシタ方式によれば、2つのバッテリモジュールの電圧が同時に計測可能となるため、計測に要する時間が低減される。

ところで、バッテリモジュールの電圧を正確に計測するためには、電圧検出のための回路が正常であることが必要となる。このことから、従来、電圧検出のための回路の異常を判定する技術が提案されている。例えば、特許文献2には、バッテリモジュールの電圧を検出する検出回路(差動増幅回路、サンプルホールド回路、ADコンバータ含む)に加え、当該検出回路の異常を判定するための故障診断回路が別途設けられた電圧検出装置が開示されている。当該故障診断回路は、検出回路と同じバッテリモジュールの電圧を計測し、故障診断回路の計測値が予め設定してある基準電圧になったときに、検出回路の計測値と当該基準電圧の差を演算する。そして、当該差が所定値以上である場合に、検出回路に異常が生じたと判定する。
特開2013−53939号公報 特開2012−58135号公報
ダブルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置において、フライングキャパシタ自体の故障、あるいは、フライングキャパシタの両端子間に生じた導電性異物などにより、フライングキャパシタの両端子間において漏電が生じる場合がある。このような症状を生じさせる故障は、リーク故障と呼ばれている。フライングキャパシタにおいてリーク故障が生じると、各バッテリモジュールの電圧が好適にフライングキャパシタに充電されず、その結果、バッテリモジュールの電圧が実際の値よりも低く計測されてしまう。
例えば特許文献2に開示された技術のように、バッテリモジュールの電圧を検出する検出回路の異常を判定する故障診断回路を別途設けることで、フライングキャパシタのリーク故障を検出することができる。しかしながら、このような方法を採用すると、故障診断回路の分だけ回路規模が大きくなり、電圧検出装置の肥大化やコストアップが生じるという問題がある。また、特許文献2に開示された技術においては、バッテリモジュールの電圧が基準電圧となったときのみ検出回路の異常検出がされるため、バッテリモジュールが基準電圧以外の電圧である場合には検出回路の異常が検出されないという問題も指摘できる。
本発明の目的は、ダブルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置において、簡易な構成でフライングキャパシタのリーク故障を好適に検出することにある。
本発明は、複数の第1バッテリモジュール及び複数の第2バッテリモジュールが直列接続されたバッテリの電圧を検出する電圧検出装置であって、各第1バッテリモジュールからの電力が供給される第1フライングキャパシタと、前記第1フライングキャパシタの端子電圧を計測することで各第1バッテリモジュールの電圧を計測する第1電圧計測回路と、各第2バッテリモジュールからの電力が供給される第2フライングキャパシタと、前記第2フライングキャパシタの端子電圧を計測することで各第2バッテリモジュールの電圧を計測する第2電圧計測回路と、前記第1電圧計測回路が各第1バッテリモジュールの電圧を計測して得た複数の計測値と、前記第2電圧計測回路が各第2バッテリモジュールの電圧を計測して得た複数の計測値との比較に基づいて、前記第1フライングキャパシタ及び前記第2フライングキャパシタのいずれかのリーク故障を検出するリーク故障検出手段と、を備えることを特徴とする。
第1フランイングキャパシタがリーク故障した場合は、第1フライングキャパシタには好適に第1バッテリモジュールからの電圧をホールドできないため、第1電圧計測回路による各計測値は、第2電圧計測回路による各計測値に比して低くなる。同様に、第2フランイングキャパシタがリーク故障した場合は、第2電圧計測回路による各計測値は、第1電圧計測回路による各計測値に比して低くなる。したがって、第1電圧計測回路による各計測値と、第2電圧計測回路による各計測値とを比較することによって、第1フライングキャパシタ及び前記第2フライングキャパシタのいずれかのリーク故障を検出することができる。
上記構成によれば、第1フライングキャパシタ及び前記第2フライングキャパシタのいずれかのリーク故障を検出するために別途故障診断回路などを設ける必要がないから、簡易な構成によりフライングキャパシタのリーク故障を検出することができる。また、上記構成においては、例えば特許文献2に記載の技術のように、バッテリモジュールの電圧が特定の電圧となったときのみ異常が検出されるというような制限がなく、常にフライングキャパシタのリーク故障を検出することができる。
望ましくは、第1電圧計測回路が得た計測値と、第2電圧計測回路が得た計測値とからなる組毎に、第1電圧計測回路が得た計測値と第2電圧計測回路が得た計測値とが比較される。
望ましくは、第1電圧計測回路及び第2電圧計測回路の一方の電圧計測回路が得た計測値と他方の電圧計測回路が得た計測値との差が、全ての組において予め定められた閾値以上となった場合に、第1フライングキャパシタ及び第2フライングキャパシタのいずれかのリーク故障が検出される。
本発明によれば、ダブルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置において、簡易な構成でフライングキャパシタのリーク故障を好適に検出することができる。
本実施形態に係る電圧検出装置の構成概略図である。 フライングキャパシタのリーク故障を示す概念図である。 フライングキャパシタCがリーク故障した際の電圧計測値を示す図である。 バッテリモジュールに異常が生じた際の電圧計測値を示す図である。 本実施形態に係る電圧検出装置の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係る電圧検出装置10の構成概略図が示されている。
バッテリ12は、複数のバッテリモジュールB0〜B13が直列接続されたものである。1つのバッテリモジュールは、1以上の(本実施形態では複数(6つ)の)バッテリセルが直列接続されて形成されたものである。各バッテリモジュールは、後述の第1電圧計測回路としてのオペアンプOP又は第2電圧計測回路としてのオペアンプOPによって電圧が計測される。複数のバッテリモジュールB0〜B13は、オペアンプOPにより電圧が計測される第1バッテリモジュールと、オペアンプOPにより電圧が計測される第2バッテリモジュールとに観念上分類される。本実施形態では、第1バッテリモジュールには、バッテリモジュールB0、B1、B4、B5、B8、B9、B12、及びB13が含まれ、第2バッテリモジュールには、バッテリモジュールB2、B3、B6、B7、B10、及びB11が含まれる。なお、バッテリ12に含まれるバッテリモジュールの数は、上記に限られるものではない。
バッテリモジュールB0〜B13には、それぞれ入力側リレーIRY0〜IRY14の一端が接続される。具体的には、バッテリモジュールBn(n=0、又は正の整数)の負極端子には、入力側リレーIRYnの一端が接続され、バッテリモジュールBnの正極端子には、入力側リレーIRY(n+1)の一端が接続される。いくつかの例を説明すると、バッテリモジュールB0の負極端子には入力側リレーIRY0の一端が接続され、バッテリモジュールB0の正極端子(兼バッテリモジュールB1の負極端子)には入力側リレーIRY1の一端が接続される。入力側リレーIRY0〜IRY14の他端は、フライングキャパシタC又はフライングキャパシタCに接続される。
第1フライングキャパシタとしてのフライングキャパシタCの一方の端子N0は、入力側リレーIRY1、IRY5、IRY9、及びIRY13の他端に接続される。フライングキャパシタCの他方の端子N1は、入力側リレーIRY0、IRY2、IRY4、IRY6、IRY8、IRY10、IRY12、及びIRY14の他端に接続される。
フライングキャパシタCが上記のように接続されているから、各入力側リレーを開閉させることにより、各第1バッテリモジュールの電力がフライングキャパシタCに供給される。そして、フライングキャパシタCが充電され、各第1バッテリモジュールの電圧がホールドされる。例えば、入力側リレーIRY0及びIRY1がオンになると、バッテリモジュールB0の電力がフライングキャパシタCに供給され、バッテリモジュールB0の電圧がフライングキャパシタCにホールドされる。
なお、本実施形態では、第1フライングキャパシタは1つのキャパシタ(フライングキャパシタC)から構成されているが、第1フライングキャパシタは、直列接続された複数のキャパシタから構成されてもよい。
フライングキャパシタCの一方の端子N0は、出力側リレーORY0の一端にも接続され、フライングキャパシタCの他方の端子N1は、出力側リレーORY1の一端にも接続される。
第1電圧計測回路としてのオペアンプ(作動増幅器)OPは、フライングキャパシタCの端子電圧を計測するものである。オペアンプOPは、2つの入力端子I0とI1との間の電位差を検出し、当該電位差を増幅して出力する。入力端子I0は、出力側リレーORY0の他端に接続され、入力端子I1は、出力側リレーORY1の他端に接続される。なお、本実施形態では第1電圧計測回路としてオペアンプOPを用いているが、第1電圧計測経路としては、フライングキャパシタCの端子電圧を計測可能であれば他の構成であってもよい。
出力側リレーORY0及びORY1がオンすることで、フライングキャパシタCの一方の端子N0がオペアンプOPの入力端子I0に接続され、フライングキャパシタCの他方の端子N1がオペアンプOPの入力端子I1に接続される。これにより、フライングキャパシタCにホールドされた電圧がオペアンプOPにより計測される。計測された電圧はA/D変換器14に出力される。
第2フライングキャパシタとしてのフライングキャパシタCの一方の端子N1は、フライングキャパシタCの他方の端子と共通であり、上述のように、入力側リレーIRY0、IRY2、IRY4、IRY6、IRY8、IRY10、IRY12、及びIRY14の他端に接続される。フライングキャパシタCの他方の端子N2は、入力側リレーIRY3、IRY7、IRY11の他端に接続される。
フライングキャパシタCが上記のように接続されているから、各入力側リレーを開閉させることにより、各第2バッテリモジュールの電力がフライングキャパシタCに供給される。そして、フライングキャパシタCが充電され、各第2バッテリモジュールの電圧がホールドされる。例えば、入力側リレーIRY2及びIRY3がオンになると、バッテリモジュールB2の電力がフライングキャパシタCに供給され、バッテリモジュールB2の電圧がフライングキャパシタCにホールドされる。
なお、本実施形態では、第2フライングキャパシタも1つのキャパシタ(フライングキャパシタC)から構成されているが、第2フライングキャパシタも、直列接続された複数のキャパシタから構成されてもよい。
フライングキャパシタCの他方の端子と共通であるフライングキャパシタCの一方の端子N1は、上述のように、出力側リレーORY1の一端にも接続され、フライングキャパシタCの他方の端子N2は、出力側リレーORY2の一端にも接続される。
第2電圧計測回路としてのオペアンプOPは、フライングキャパシタCの端子電圧を計測するものである。オペアンプOPは、2つの入力端子I1とI2との間の電位差を検出し、当該電位差を増幅して出力する。入力端子I1は、上述のように出力側リレーORY1の他端に接続され、入力端子I2は、出力側リレーORY2の他端に接続される。なお、本実施形態では第2電圧計測回路としてオペアンプOPを用いているが、第2電圧計測経路としては、フライングキャパシタCの端子電圧を計測可能であれば他の構成であってもよい。
出力側リレーORY1及びORY2がオンすることで、フライングキャパシタCの一方の端子N1がオペアンプOPの入力端子I1に接続され、フライングキャパシタCの他方の端子N2がオペアンプOPの入力端子I2に接続される。これにより、フライングキャパシタCにホールドされた電圧がオペアンプOPにより計測される。計測された電圧はA/D変換器14に出力される。
A/D変換器14は、オペアンプOP及びオペアンプOPの計測値をアナログ信号からディジタル信号に変換して制御部16へ送信するものである。
制御部16は、例えばマイクロプロセッサなどから構成され、記憶部(不図示)に記憶されたプログラムに従って電圧検出装置10の各部を制御するものである。例えば、制御部16は、入力側リレーIRY0〜14、及び出力側リレーORY0〜2を開閉させる制御を行う。
また、制御部16は、オペアンプOPが各第1バッテリモジュールの電圧を計測して得た複数の計測値Vと、オペアンプOPが各第2バッテリモジュールの電圧を計測して得た複数の計測値Vとの比較に基づいて、フライングキャパシタC及びフライングキャパシタCのいずれかのリーク故障を検出するリーク故障検出手段としても機能する。制御部16のリーク故障検出手段としての機能については後述する。
電圧検出装置10の構成概略としては以上の通りである。電圧検出装置10は、上述のようにダブルフライングキャパシタ方式であるため、2つのバッテリモジュールの電圧を同時に計測することができる。電圧検出装置10においては、以下に説明する手順により各バッテリモジュールの電圧が計測される。
以下、制御部16のリーク故障検出手段としての機能について説明する。まず、フライングキャパシタC及びフライングキャパシタCに生じ得るリーク故障について説明する。図2には、フライングキャパシタCがリーク故障した様子が示されている。
フライングキャパシタCにおいてリーク故障が生じた場合、図2(a)に示すように、端子N0と端子N1間に抵抗成分Rが生じ、端子N0と端子N1間へ向かって、あるいは端子N1から端子N2へ向かって、抵抗成分Rを介して電流が流れ込む。これにより、リーク故障がない場合に比して、フライングキャパシタCがホールドする電圧が低下する。
第1フライングキャパシタが複数のキャパシタからなる場合は、端子N0と端子N1間のみならず、各キャパシタ間の端子においても漏電が生じ得る。例えば、図2(b)に示されるように、第1フライングキャパシタがキャパシタCA1及びCA2からなる場合、リーク故障の態様としては、抵抗成分Rによる端子N0と端子N1間の漏電、抵抗成分RA1による端子N0と端子N1’(キャパシタCA1とCA2との間の端子)間の漏電、及び、抵抗成分RA2による端子N1’と端子N1間の漏電が生じ得る。これらのリーク故障によっても、第1フライングキャパシタ全体としてホールドする電圧が低下することになる。
図2には、第1フライングキャパシタのリーク故障が示されていたが、第2フライングキャパシタについても同様にリーク故障が生じ得る。本実施形態に係る電圧検出装置10によれば、いずれのリーク故障も検出可能となる。
以下、フライングキャパシタC及びフライングキャパシタCのリーク故障検出方法について説明する。
図3には、フライングキャパシタCにリーク故障が生じた場合における、各バッテリモジュールB0〜B13の電圧計測値を表すグラフである。図3において、縦軸は電圧値を表し、横軸に示されたB0〜B13の文字は、それぞれバッテリモジュールB0〜B13を意味する。B0〜B13の下に記載されたA又はBの文字は、バッテリモジュールB0〜B13の電圧がオペアンプOPとオペアンプOPのいずれかで計測されたものであるかを示すものである。
図3に示される通り、バッテリモジュールB2、B3、B6、B7、B10、及びB11、つまりオペアンプOPが計測した第2バッテリモジュールの電圧値は、バッテリモジュールB0、B1、B4、B5、B8、B9、B12、及びB13、つまりオペアンプOPが計測した第1バッテリモジュールの電圧値よりも低くなっている。
バッテリ12に含まれる各バッテリモジュールは、正常であれば、それぞれほぼ同じ電圧を有している。そのため、各バッテリモジュールが正常であってそれらの電圧値が正しく計測されるならば、各バッテリモジュールの電圧計測値はほぼ同じ値となるはずである。一方、上述のように、フライングキャパシタC又はフライングキャパシタCにおいてリーク故障が生じた場合、リーク故障が生じたフライングキャパシタに接続されたオペアンプにより計測された全ての計測値は、正常値よりも低い値を示すことになる。
したがって、制御部16は、オペアンプOPが各第1バッテリモジュールの電圧値を計測して得た複数の計測値(以下、オペアンプOPの計測値を「計測値V」と記載する)と、オペアンプOPが各第2バッテリモジュールの電圧値を計測して得た複数の計測値(以下、オペアンプOPの計測値を「計測値V」と記載する)とを比較することで、フライングキャパシタC及びフライングキャパシタCのリーク故障を検出することができる。
本実施形態では、当該比較は、計測値Vと計測値Vとからなる複数の組において行われる。本実施形態では、図3に示される通り、バッテリモジュールBm(mは奇数)の計測値とバッテリモジュールB(m+1)の計測値とからなる複数の組P1〜6において計測値の比較が行われる。なお、本実施形態では直列接続順において隣接するバッテリモジュールの計測値を1つの組としてるが、各組に含まれる計測値は、計測値Vと計測値Vとからなる限りにおいて、どのように選択されてもよい。
本実施形態では、各組P1〜6において、計測値Vと計測値Vの差、つまりV−V及びV−Vが算出される。このとき、例えばフライングキャパシタCがリーク故障していれば、全ての計測値Vは計測値Vよりも低く計測される。そして、制御部16は、V−Vが予め定められた閾値以上となった組が所定数以上あった場合に、フライングキャパシタCにリーク故障が生じたと判定する。また、V−Vが予め定められた閾値以上となった組が所定数以上あった場合に、フライングキャパシタCにリーク故障が生じたと判定する。
上記閾値は、フライングキャパシタC又はフライングキャパシタCがリーク故障したことによる電圧計測値の低下を検出し得る程度の値が設定される。また、上記所定数は適宜設定されてよく、例えば、全ての組においてV−V≧閾値となった場合にフライングキャパシタCがリーク故障していると判定してもよいし、V−V≧閾値となる組が2つ以上あった場合にフライングキャパシタCがリーク故障していると判定してもよい。
本実施形態では、同じオペアンプに電圧計測される複数(例えば2つ)のバッテリモジュールにおいて同時に故障(電圧降下)が生じた場合であっても、当該バッテリモジュールの故障とフライングキャパシタのリーク故障との切り分けができるように、全ての組においてV−V≧閾値となった場合に、フライングキャパシタCにリーク故障が生じたと判定し、全ての組においてV−V≧閾値となった場合に、フライングキャパシタCにリーク故障が生じたと判定する。
これによれば、例えば図4に示すように、バッテリモジュールB2及びB3(これらは共にオペアンプOPにより電圧計測されるものである)に同時に故障が生じ、それらの電圧値がかなり低下してしまった場合であっても、V−V≧閾値を満たす組は組P1とP2のみであり、全ての組においてV−V≧閾値になったという条件を満たさない。したがって、この場合は、制御部16は、フライングキャパシタCのリーク故障ではなく、バッテリモジュールB2及びB3の故障であると判定し得る。
本実施形態では、複数の計測値Vと複数の計測値Vの比較は、計測値Vと計測値Vとからなる組毎にその差を演算していたが、比較の方法としては、他の方法を採用してもよい。例えば、複数の計測値Vの代表値(例えば合計値や平均値)と複数の計測値Vの代表値を比較し、両代表値の差に応じてフライングキャパシタC又はフライングキャパシタCのリーク故障を検出するようにしてもよい。
以下、図5のフローチャートに沿って、本実施形態に係る電圧検出装置10における、フライングキャパシタのリーク故障検出処理の流れについて説明する。
ステップS10において、制御部16は、入力側リレーのうちIRY1、IRY2、及びIRY3のみをオン状態とし、出力側リレーORY0〜2をオフ状態とする。これにより、バッテリモジュールB1の電圧をフライングキャパシタCへホールドさせ、バッテリモジュールB2の電圧をフライングキャパシタCにホールドさせる。その後、入力側リレーIRY0〜14を全てオフ状態とし、出力側リレーORY0〜2をオン状態とする。これにより、フライングキャパシタCへホールドされた電圧(つまりバッテリモジュールB1の電圧)がオペアンプOPにより計測され、フライングキャパシタCへホールドされた電圧(つまりバッテリモジュールB2の電圧)がオペアンプOPにより計測される。なお、バッテリモジュールB0の電圧は計測済みであるとする。
ステップS12において、制御部16は、ステップS10で計測された計測値Vと計測値Vの組において、その差を演算する。具体的には、V−V及びV−Vを演算する。制御部16は、V−V及びV−Vの値を記憶部に一時記憶させる。
ステップS14において、制御部16は、全てのバッテリモジュールの電圧計測が完了したか否かを判定する。完了していない場合は、ステップS10に戻り、電圧計測がまだ行われていないバッテリモジュールの電圧計測を行う。例えば、再度のステップS10において、制御部16は、入力側リレーのうちIRY3、IRY4、及びIRY5のみをオン状態とし、出力側リレーORY0〜2をオフ状態とする。これにより、バッテリモジュールB3の電圧をフライングキャパシタCへホールドさせ、バッテリモジュールB4の電圧をフライングキャパシタCにホールドさせる。その後、入力側リレーIRY0〜14を全てオフ状態とし、出力側リレーORY0〜2をオン状態としてバッテリモジュールB3及びバッテリモジュールB4の電圧を計測する。
ステップS10〜S14までの処理を繰り返し、全てのバッテリモジュールの電圧計測が完了した場合は、ステップS16に進む。
ステップS16において、制御部16は、ステップS12において演算され、記憶部に一時記憶された複数のV−Vの値を参照し、全ての組においてV−V≧閾値が成立するか否かを判定する。成立する場合はステップS18に進み、ステップS18において、制御部16はフライングキャパシタCにリーク故障が生じていると判定し、処理を終了する。
ステップS16で全ての組においてV−V≧閾値が成立しないと判定した場合はステップS20に進む。
ステップS20において、制御部16は、ステップS12において演算され、記憶部に一時記憶された複数のV−Vの値を参照し、全ての組においてV−V≧閾値が成立するか否かを判定する。成立する場合はステップS22に進み、ステップS22において、制御部16はフライングキャパシタCにリーク故障が生じていると判定し、処理を終了する。
ステップS20で全ての組においてV−V≧閾値が成立しないと判定した場合はステップS24に進み、ステップS24において、制御部16はフライングキャパシタC及びフライングキャパシタCにリーク故障は生じていないと判定し、処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、ダブルフライングキャパシタ方式の電圧検出装置において、2つのフライングキャパシタのリーク故障を検出するための専用回路を別途設けることなく、2つのフライングキャパシタのいずれかのリーク故障を検出することができる。これにより、電圧検出装置の肥大化やコストアップを抑えつつ、フライングキャパシタのリーク故障を検出することができる。
また、特許文献2に記載の技術との比較においては、特許文献2に記載の技術においては、バッテリモジュールの電圧が基準電圧となったときのみ電圧計測回路の異常検出が可能であるところ、本実施形態ではそのような制限はなく、常にフライングキャパシタのリーク故障を検出することができる。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10 電圧検出装置、12 バッテリ、14 A/D変換器、16 制御部、B0〜B13 バッテリモジュール、IRY0〜IRY14 入力側リレー、C,C フライングキャパシタ、ORY0〜ORY2 出力側リレー、OP,OP オペアンプ。

Claims (1)

  1. 複数の第1バッテリモジュール及び複数の第2バッテリモジュールが直列接続されたバッテリの電圧を検出する電圧検出装置であって、
    各第1バッテリモジュールからの電力が供給される第1フライングキャパシタと、
    前記第1フライングキャパシタの端子電圧を計測することで各第1バッテリモジュールの電圧を計測する第1電圧計測回路と、
    各第2バッテリモジュールからの電力が供給される第2フライングキャパシタと、
    前記第2フライングキャパシタの端子電圧を計測することで各第2バッテリモジュールの電圧を計測する第2電圧計測回路と、
    前記第1電圧計測回路が各第1バッテリモジュールの電圧を計測して得た複数の計測値と、前記第2電圧計測回路が各第2バッテリモジュールの電圧を計測して得た複数の計測値との比較に基づいて、前記第1フライングキャパシタ及び前記第2フライングキャパシタのいずれかのリーク故障を検出するリーク故障検出手段と、
    を備えることを特徴とする電圧検出装置。
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