JP6596881B2 - 複合仮撚加工糸 - Google Patents
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Description
(1)凹部を有しない断面形状の繊維と多葉断面繊維の糸長差
複合仮撚加工糸の一端に0.09g/dtexの荷重を掛け垂直に吊し、任意に定めた複合仮撚加工糸上の0点と、0点から50cmの部分にマーキングを行った。マーキング部分を含むようにサンプルを切り取った後、荷重を外し、各断面形状のフィラメントを各々10本取り出した。各々のフィラメントに0.09g/dtexの加重を掛けて、垂直に吊るしマーキング部分の長さを測り、凹部を有しない断面形状の繊維の糸長Laと多葉断面繊維の糸長Lbをそれぞれ求めた。各断面形状10本の平均値を各繊維の糸長とし、式(1)で糸長差を計算した。
複合仮撚加工糸から各断面形状のフィラメントを各々10本取り出し、ORIENTEC社製のTENSILON RTC−1210Aを用いて、気温20℃、湿度65%の条件下で、試長200mm、初荷重0.09g/dtex、引張速度200mm/分の条件で応力−歪み曲線を測定し、フィラメントが切れる位置の伸度を求め、その平均値を各繊維の伸度とし、式(4)より伸度差を求めた。
複合仮撚加工糸から包埋法にて糸断面サンプルを作製し、これを顕微鏡で500倍に拡大したときに多葉断面繊維を囲うように描ける最小の円の直径を、多葉断面繊維の内側に描ける最大の円の直径で割った値を変形度(式(3))とした。無作為に選択した多葉断面繊維10フィラメントについて行い、平均値をとって小数第一位を四捨五入した。
複合仮撚加工糸を周長1.0mの検尺機を用いて10回巻きしてカセ取りした後、このカセに(総繊度×0.002×巻取回数×2)/1.111gの初荷重をかけて、温度90℃×時間20分間熱水処理し、脱水後12時間以上放置する。放置後のカセに、初荷重に加えて(総繊度×0.1×巻取回数×2)/1.111gの測定荷重をかけて、温度25℃の水中に垂下し2分間放置する。放置したカセの長さを図りLとする。次いで測定荷重を除き、初荷重だけにした状態で3分間放置し、カセの長さを測りL1とする。L、L1より次式の伸縮復元率CRを求めた。3回行い平均値をとって小数第一位を四捨五入した。
伸縮復元率CR(%)=[(L−L1)/L]×100・・・(5) 。
複合仮撚加工糸から小池機械製作所社製一口型筒編機(ゲージ数:22)を用いて目付け86g/m2で作製した筒編みを、98℃の温水に15分間浸漬し乾燥させた後に、表面のなめらかさを10人のパネラーに5点満点で採点してもらい、以下の3段階で評価した。84dtex−72フィラメントの凹部を有しない断面形状の繊維からなるポリエステル仮撚加工糸100%使いの筒編みを○とし、○、○○を目標レベルとした。
○○:10人のパネラーの平均点が4点以上
○ :10人のパネラーの平均点が3点以上4点未満
× :10人のパネラーの平均点が2点以上3点未満 。
複合仮撚加工糸から小池機械製作所社製一口型筒編機(ゲージ数:22)を用いて目付け86g/m2で作製した筒編みを、98℃の温水に15分間浸漬し乾燥させた後に、ハリの程度を10人のパネラーに5点満点で採点してもらい、以下の3段階で評価した。84dtex−48フィラメントの凹部を有しない断面形状の繊維からなるポリエステル仮撚加工糸100%使いの筒編みを○とし、○、○○を目標レベルとした。
○○:10人のパネラーの平均点が4点以上
○ :10人のパネラーの平均点が3点以上4点未満
× :10人のパネラーの平均点が3点未満 。
複合仮撚加工糸から小池機械製作所社製一口型筒編機(ゲージ数:22)を用いて目付け86g/m2で筒編みを作製し、67℃の温水中に30分間浸漬させ精錬した後、乾燥し、7cm×20cmの大きさに切り取り、上端を固定し、下端を25℃±2℃の温度の蒸留水中に浸漬させ、10分間放置後に水が筒編みを上昇した高さを測定し、以下の3段階で評価した。○、○○が目標レベルである。
○○:13cm以上
○ :11cm以上13cm未満
× :11cm未満 。
複合仮撚加工糸から東レエンジニアリング社製Yarn Sampling Unit model533を用いて張力0.15g/dtex、糸速度50m/minで紙管に巻き取り、糸の重量とパッケージの体積から巻き密度を算出し、以下の3段階で評価した。○、○○が目標レベルである。
○○:0.60g/cm3未満
○ :0.60g/cm3以上0.66g/cm3未満
× :0.65g/cm3以上 。
複合仮撚加工糸から小池機械製作所社製一口型筒編機(ゲージ数:22)を用いて目付け86g/m2で作製した筒編みを98℃の温水に15分間浸漬し乾燥させた後に長さ23cmの筒編となるように切り、これを縦9cm、横25cmの枠にはめ、皺がよらないよう両端をクリップで固定した状態でスガ試験機株式会社ST−T45を用い積分球法にて裏に白板を当てた状態でのL値(Lfw)と暗箱を当てた状態でのL値(Lfb)を測定した。更に白板のみの状態でのL値(Lw)と暗箱のみの状態でのL値(Lb)を測定し、次式により防透度を計算して以下の3段階で評価した。○、○○が合格である。
防透度(%)=(Lfw−Lfb)×100/(Lw−Lb)・・・(6)
○○:92%以上
○ :90%以上92%未満
× :90%未満 。
ポリエチレンテレフタレートを用いて、溶融紡糸装置の丸型吐出孔と4葉型吐出孔を有する口金からポリマーを押し出し、引取速度2700m/分で巻き取ることにより、丸断面繊維と4葉断面繊維の混繊未延伸糸を得た。次いで、これを図2に示す延伸仮撚装置により加工速度500m/分、延伸倍率1.4倍、第1ヒーター温度170℃で延伸仮撚加工を行い、総繊度84dtex、72フィラメント(凹部を有しない断面形状の繊維48フィラメント−多葉断面繊維24フィラメント)の複合仮撚加工糸を得た。得られた複合仮撚加工糸の特性を表1に示す。このようにして得られた複合仮撚加工糸は、凹部を有しない断面形状の繊維と多葉断面繊維の混繊糸であり、糸長差は10%、フィラメント数の比率2.0、多葉断面繊維の変形度5、CR26%、凹部を有しない断面形状の繊維の単繊維繊度0.9dtexであった。得た複合仮撚加工糸を用いて作製した筒編みはしっかりとしたハリがあり、触感の極めてなめらかなものであった。また、吸水性、嵩高性、防透性にも優れていた。
実施例1において、使用するポリマーをナイロン6に変更し、紡糸速度を3300m/分、延伸倍率を1.2倍へと変更した他は実施例1と同じ方法で紡糸、延伸仮撚加工を実施し、表1に示す複合仮撚加工糸を得た。実施例2で得た複合仮撚加工糸を用いて作製した筒編みはしっかりとしたハリがあり、触感の極めてなめらかなものであった。また、吸水性、嵩高性、防透性にも優れていた。
実施例1において、使用する混繊未延伸糸のフィラメント数の比率、変形度を変更した他は実施例1と同じ方法で紡糸、延伸仮撚加工を実施し、各々表1に示す複合仮撚加工糸を得た。
実施例1において、使用する混繊未延伸糸の断面形状を変更した他は実施例1と同じ方法で紡糸、延伸仮撚加工を実施し、各々表1に示す複合仮撚加工糸を得た。
実施例1において、使用する混繊未延伸糸のフィラメント数の比率を変更した他は実施例1と同じ方法で紡糸、延伸仮撚加工を実施し、各々表2に示す複合仮撚加工糸を得た。
実施例1において、使用する未延伸糸を同じ単繊維繊度の丸断面未延伸糸のみとし、フィラメント数を72フィラメントと48フィラメントにした他は実施例1と同じ方法で紡糸、延伸仮撚加工を実施し、各々表2に示す仮撚加工糸を得た。
実施例1において、使用する多葉断面未延伸糸を同じ繊度の丸断面未延伸糸にした他は実施例1と同じ方法で紡糸、延伸仮撚加工を実施し、表2に示す仮撚加工糸を得た。
実施例1において、使用する未延伸糸を比較例6は4葉断面未延伸糸のみ、実施例7は8葉断面未延伸糸のみとし、フィラメント数を48フィラメントにした他は実施例1と同じ方法で紡糸、延伸仮撚加工を実施し、表2に示す仮撚加工糸を得た。
2:多葉断面繊維の内側に描ける最大の円
3:未延伸糸
4:第1フィードローラー
5:第1ヒーター
6:冷却板
7:仮撚具
8:第2フィードローラー
9:第2ヒーター
10:第3フィードローラー
11:エアーノズル
12:第4フィードローラー
13:巻取ローラー
14:パッケージ
Claims (6)
- 凹部を有しない断面形状の繊維と多葉断面繊維とが分散し混繊して構成されており、式(1)で示される糸長差が5〜15%、式(2)で示されるフィラメント数比率が1.6〜3.0である複合仮撚加工糸
- 多葉断面繊維横断面において、多葉断面繊維を囲うように描ける最小の円の直径を、多葉断面繊維の内側に描ける最大の円の直径で割った式(3)で示される変形度が3以上であることを特徴とする請求項1記載の複合仮撚加工糸。
- 多葉断面繊維の多葉の数が3葉〜8葉であることを特徴とする請求項1または2記載の複合仮撚加工糸。
- ポリエステルまたはポリアミドを主成分とする請求項1〜3のいずれか1項記載の複合仮撚加工糸。
- 伸縮復元率CRが16%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の複合仮撚加工糸。
- 凹部を有しない断面形状の繊維の単繊維繊度が1.2dtex以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の複合仮撚加工糸
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