JP6596611B1 - 熱硬化性組成物及びペースト - Google Patents

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Abstract

本発明の1つの熱硬化性組成物は、1つ以上の芳香環を持つ骨格の分子を、炭素数が1又は2のメチレン鎖により2つ以上結合した1種又は2種以上の3官能以上のエポキシ樹脂(A)と、イミダゾール系硬化剤、ジシアンジアミド(Dicy)、及びカチオン系硬化剤の群から選択される少なくとも1種である硬化剤(B)と、を含有し、硬化されたときの厚さが0.05μm以上300μm以下である薄片状硬化物の弾性率が温度安定性を有する。

Description

本発明は、熱硬化性組成物、特に樹脂材料と硬化剤とを含む熱硬化性組成物、及び該熱硬化性組成物を含有するペーストに関する。
これまで、各種産業の発展に大きく貢献し、日用品や衣類のみならず、電気・電子分野及び医療分野も含めた数多くの製品に採用されてきた樹脂に対する、更なる高機能化等の付加価値への要求は、その多様性と役割の重要性から、今後も益々強まることが予想される。例えば、電気・電子分野においては、電気機器に対する小型化、高効率化、及び高出力化の要求に伴って、該電気機器が達成すべき技術的課題は、益々高度化している。近年においては、軽量性と成形性に優れた樹脂材料は、代表的には電子制御部品の主要な構成部材として使用されるようになった。そのため、日用品又は衣類とは異なる熱的、機械的に苛酷な環境の中においても、導電性、絶縁性、誘電性、熱伝導性、及び/又は熱放射性等の機能を発現するとともに、高い耐久性と信頼性が、該樹脂材料には求められることとなる。
なお、本願出願人は、これまでに放熱性、密着性、耐候性などの塗膜性能、及び/又は粉体塗料としての塗装性に優れた放熱性粉体塗料を開示する(特許文献1)。
特開2014−237805号公報
電気・電子分野における上述の技術的課題の一例として、自動車等の車両、航空機等を含む輸送機器に採用される電子制御部材、又は二次電池の高性能化に伴って該二次電池に採用される電子部品の増加による、高耐熱化及び高機械的耐久化への対策は、喫緊の課題である。
従来から、例えば自動車のエンジン周辺で用いられる電子制御部品においては、内燃機関から発生する熱による高温環境下での使用に耐える耐熱性向上に対する要求は存在していた。しかしながら、現代の技術進歩を考えると、近い将来、プラグインハイブリッド車又は電気自動車が普及することにより、益々使用電流量が増大し、電池が大容量化することは十分に予想されるところである。
また、炭化ケイ素(SiC)に代表される高温半導体デバイスに目を向けると、このようなデバイスが使用されることにより、周辺の電子制御部品が曝される熱的環境はより苛酷なものとなる。従って、そのような環境下において使用される樹脂材料に求められる性能は、単に高温環境における耐久性だけでない。例えば、寒冷地等において曝される低温状態と、該デバイス等が備える電子部品が発する熱による高温状態との両方に対する耐久性、及びそのような大きな温度差の中で生じる熱サイクルに対する高い耐久性が、樹脂材料には求められる。さらに、例えば、車両や輸送機器で使用される場合は、繰り返しの振動及び/又は衝撃等の大きな機械的な負荷に対して十分な強度及び耐久性が樹脂材料に要求されることは言うまでもない。
上述のチップ状電子部品の高温環境への耐性、又は機械的負荷に対する耐性を向上させるために、該チップ状電子部品の一部として導電性微粒子を含んだ樹脂電極が採用される場合がある。しかしながら、温度的又は機械的な負荷に対する緩衝材としての役割を果たし得る上述の樹脂電極が採用された場合であっても、幾つかの重要な技術的課題を克服しなければ、高い信頼性を備えたチップ状電子部品を実現することはできない。
より具体的な技術課題の例は、ガラス繊維強化エポキシ樹脂基板等のリジット基板上に設けられた金属電極と、はんだを介して接合されているチップ状電子部品とに求められる、はんだ接合時の高温(代表的には、200℃超)環境下における耐熱性の向上である。加えて、最近では、該チップ状電子部品が車載用として採用される場合には、AEC(Automotive Electronics Council)−Q200において全ての電装に適用される受動部品を対象に規定されている、G0グレードに相当する−50℃〜150℃の間の温度サイクルへの耐性、及び使用時の繰り返しの機械的振動に対する耐性を要求される。さらには、上述の電気自動車又は高温半導体の普及に伴い、250℃〜300℃の環境下における耐熱性、又は−55℃〜300℃の温度範囲においてより大きな温度差での温度サイクルに対する耐久性が求められる。
また、ダイオードにおいては、絶縁性微粒子を含んだ樹脂が採用される場合がある。この場合であっても、幾つかの重要な技術的課題を克服しなければ、高い信頼性を備えたダイオードを実現することはできない。具体的な技術課題の例は、120℃以上,2気圧、湿度100%の環境下で電気的な絶縁性が劣化しないことや、又は、前記樹脂電極と同様にはんだ接合時の高温耐熱性や上述のG0グレードに相当する温度サイクル耐性である。
また、各種の高性能IC又は発光ダイオード(LED)の熱対策においては、導電性微粒子、半導体微粒子、及び/又は絶縁性微粒子を含んだ樹脂が熱伝導性接着剤として採用される場合がある。これらの場合も、上述と同様に、過酷な環境における耐久性が確保されなければ、信頼性の高い各種高機能性モジュールを実現することはできない。
電気・電子分野以外の分野においても、例えば、機械加工の分野では、切削、研削、又は研磨に求められる高い寸法精度が求められるとともに、セラミックなどの高強度材料又はCFRP等の難加工材に対する高速加工の要求がある。そのため、摩擦による苛酷な高温状態に対する耐性、加熱と冷却の繰り返しに対する耐性、又は機械的な負荷に対する耐性が、産業界から強く求められている。
そして、そのような機械加工の分野においても、例えば切削工具又は砥石(以下、総称して「工具」ともいう)においては、半導体微粒子及び/又は絶縁性微粒子を含んだ樹脂が採用され得る。しかしながら、幾つかの重要な技術的課題を克服しなければ、高い信頼性を備えた切削工具や砥石を実現することはできない。具体的な技術課題の例は、苛酷な摩擦及び/又は摩耗が生じる環境に曝されるときに、高温下においても接合を維持し得る高い接着強度と、強靭性の向上である。加えて、高速で回転しながら瞬間的に強い力で硬い材料に接触しても、欠けたり壊れたりしない耐衝撃性、又は高速回転の強い遠心力により砥石中の径方向及び円周方向に生じる歪により、温度上昇とともに、繰り返し負荷される状況において、砥石が変形し破壊に至らないような可撓性も、樹脂材料に求められる。
上述のとおり、苛酷な環境下であっても高い信頼性を備える、樹脂を備えた各種製品の研究及び開発は、未だ道半ばといえる。
本発明は、上述の少なくとも1つの技術課題を解決することにより、苛酷な環境下であっても高い信頼性を有する、樹脂材料と硬化剤とを含有する熱硬化性組成物の実現に大きく貢献し得る。
本発明者らが鋭意研究と分析を重ねた結果、本発明者らは、ある特異なエポキシ樹脂と特定の硬化剤とを含有させることによって、樹脂としての剛性と柔軟性とを調和させ、適度な剛性とともに適度な柔軟性をも備える熱硬化性組成物を実現することによって、上述の技術課題の少なくとも一部を解決し得ることを見出した。具体的には、例えば、はんだ付け時又は摩擦等によって高温環境に曝される状態、あるいは、衝突を含む外部からの衝撃等によって大きな機械的負荷がかかる状況において適切な接着強度が必要な状態に対しては、該樹脂の適度な剛性が有効に機能し得る。一方、温度サイクルにおいて、より大きな温度差により生じる熱応力に曝される状態、あるいは車両の振動によって、材料が破壊される応力以下であっても長期に亘って負荷が掛かる状態に対しては、該樹脂の適度な柔軟性が有効に機能し得る。
また、本発明者らは、さらに研究を進めることにより、該熱硬化性組成物が以下(a)〜(d)の少なくとも一部の特性を備えることを知得した。
(a)塗膜(又は、薄片状硬化物)を形成したときに、該塗膜(又は、該薄片状硬化物)の弾性率が温度に影響されにくい、換言すれば温度安定性に優れた母材であること。
(b)塗膜(又は、薄片状硬化物)の平均線膨張係数の温度安定性に優れた母材であること。
(c)使用用途又は目的に応じて、導電性微粒子、半導体微粒子、又は絶縁性微粒子を含有させたとしても、母材の樹脂が有する特性を劣化させない、又は劣化が生じ難いこと。
(d)使用用途又は目的に応じて、導電性微粒子、半導体微粒子、又は絶縁性微粒子を含有させたとしても、各種の塗布法又は各種の転写法に適用し得る、及び/又は被塗布物に対して密着するとともに該熱硬化性組成物の硬化時の加熱処理によっても塗布形状又は転写パターンを維持し得るペースト状態を実現することが可能なこと。
上述の特性を備える熱硬化性組成物は、日用品や衣類のみならず、電気・電子分野及び医療分野も含めた数多くの製品に採用される素材としての役割を果たし得る。本発明は上述の視点に基づいて創出された。
本発明の1つの熱硬化性組成物は、1つ以上の芳香環を持つ骨格の分子を、炭素数が1又は2のメチレン鎖により2つ以上結合した、1種又は2種以上の3官能以上のエポキシ樹脂(A)と、イミダゾール系硬化剤、ジシアンジアミド(Dicy)、及びカチオン系硬化剤の群から選択される少なくとも1種である硬化剤(B)と、を含有する。加えて、熱硬化性組成物は、硬化されたときの厚さが0.05μm以上300μm以下である塗膜又は薄片状硬化物の弾性率が温度安定性を有する。
この熱硬化性組成物によれば、母材としての樹脂材料が適度な剛性とともに適度な柔軟性を備え、さらに熱分解性に優れているため、苛酷な環境下、例えば高温環境又は温度サイクルへの耐性の実現、あるいは振動又は衝撃による機械的な負荷に対して破壊、剥離の防止、又は抑制の実現等の、高い信頼性を有し得る。
ところで、本願においては、「膜」は「層」とも表現される。従って、本願において「膜」という表現には「層」の意味が含まれ、「層」という表現には「膜」の意味が含まれる。また、本願において「弾性率の温度安定性」とは、樹脂成分を含んだ熱硬化性組成物の貯蔵及び/又は損失弾性率が、該熱硬化性組成物の周辺温度の影響を受け難いことを意味する。さらに狭義には、本願の「弾性率の温度安定性」とは、該熱硬化性組成物自身の温度上昇に伴う有機分子内の運動や分子内及び分子間の結合の低下又は切断によって、ガラス転移点の温度領域において弾性率が顕著に低下するという挙動を伴わないことを意味する。また、本願において「母材」とは、導電性、半導体、及び/又は絶縁性の各微粒子(フィラー)と樹脂とによって形成される複合構造において、該微粒子間に存在して、該複合構造の基質となる樹脂成分を意味する。
本発明の1つの熱硬化性組成物によれば、苛酷な環境下であっても高い信頼性を有し得る。
本実施形態の熱硬化性組成物の貯蔵/損失弾性率の温度依存性を示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態である熱硬化性組成物の一例について詳細に述べる。
本実施形態の熱硬化性組成物は、1つ以上の芳香環を持つ骨格の分子を、炭素数が1又は2のメチレン鎖により2つ以上結合した、1種又は2種以上の3官能以上のエポキシ樹脂(A)と、イミダゾール系硬化剤、ジシアンジアミド(Dicy)、及びカチオン系硬化剤の群から選択される少なくとも1種である硬化剤(B)より構成されている。加えて、熱硬化性組成物は、硬化されたときの厚さが0.05μm以上300μm以下である塗膜又は薄片状硬化物の弾性率が温度安定性を有する。
より具体的には、本実施形態の(A)成分は、熱硬化性エポキシ樹脂である。該エポキシ樹脂は適度な剛性を発現させる観点から1つ以上の芳香環を持つ分子を2つ以上有し、かつ適度な柔軟性を発現させる観点から炭素数が1又は2のメチレン鎖によって、上述の1つ以上の芳香環を持つ分子が結合されている。本実施形態の(A)成分は、さらに、分子間で強固な結合を形成し剛性を高める観点から3官能以上である。なお、芳香環が1つ以上であることは該分子の剛性を高める観点から好ましい。一方、芳香環を持たない場合は、熱硬化性組成物全体の剛性の低下、又は弾性率が温度の影響を受けやすくなるという問題が生じ得る。
また、芳香環を持つ分子は2つ以上が好ましい。特に、空間的に密な結合を形成し得る分子の対称性の観点から言えば、芳香環を持つ分子は3つ以上がより好ましい。
また、1つ以上の芳香環を持つ分子を繋ぐメチレン鎖の炭素数が2を越えると(つまり、3個以上になると)、上述と同様に、熱硬化性組成物全体の剛性の低下、又は弾性率が温度の影響を受けやすくなるという問題が生じ得る。該エポキシ樹脂は、空間的に密なネットワーク構造を形成し剛性を高めるとともに繰り返し応力に対する耐久性を有し得る観点から言えば、該エポキシ樹脂は3官能以上が好ましい。但し、該エポキシ樹脂が5官能以上になると、分子間の結合が密になることで剛性は高まるものの柔軟性が低下する可能性が高まる。従って、該エポキシ樹脂は、3官能又は4官能であることが特に好ましい。
なお、2種以上の3官能以上のエポキシ樹脂(A)を含むことは、より広い温度範囲において機械的特性に関する信頼性を向上させ得る観点から好適な一態様である。また、本実施形態の変形例の一つとして、1種の3官能の前記エポキシ樹脂(A)と、1種の4官能以上の前記エポキシ樹脂(A)を含むことは、該熱硬化性組成物として形成された膜や層の形状保持力を向上させるとともに、該熱硬化性組成物を用いて形成された様々なパターン形状において寸法精度が向上するという効果をさせる観点から、より好適な一態様である。
加えて、該エポキシ樹脂の分子量は特に限定されない。但し、分子量が400以上800以下であることは、空間的に密なネットワーク構造を形成することによって耐久性をより高める観点から好ましい。特に、エポキシ樹脂分子が適度な剛性を有するヒドロキシフェニル型のエポキシ樹脂又はナフタレン型のエポキシ樹脂がより好ましい。代表的には、以下の化学式によって示されるエポキシ樹脂が、適度な剛性を有し得る。なお、化学式1(化1)は、ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂を示し、化学式2(化2)は、ナフタレン型のエポキシ樹脂を示す。
本実施形態の(B)成分は、イミダゾール系硬化剤、ジシアンジアミド(Dicy)、及びカチオン系硬化剤の群から選択される少なくとも1種である。これらの硬化剤は、反応活性種を発生させ連鎖的に重合反応を起こし、上述のエポキシ樹脂が連続的に結合した主骨格を有する高分子ネットワーク構造を形成する。加えて、空間的に均一なネットワーク構造を形成し易く、且つ、硬化剤自体は前記エポキシ樹脂の高分子ネットワーク構造における補間的な結合であるため、硬化剤自体が剛性や柔軟性の劣化の要因とならない。その結果、上述のエポキシ樹脂の持つ剛性および柔軟性を確度高く発現し得る。
また、該硬化剤の活性開始温度が110℃以上であることは、はんだ付けや摩擦によって生じる高温環境下において硬化剤部位の機械的特性の劣化が生じ難くなる観点から、好適な一態様である。また、該硬化剤の分子量は特に限定されない。但し、該硬化剤の分子量が250未満であることは、熱硬化性組成物全体の適度な剛性と柔軟性をより確度高く維持する観点から好ましい。なお、該硬化剤の分子量の下限値は特に限定されない。但し、実際に市場において入手が可能であって、本実施形態の効果を奏し得る硬化剤の例を考慮すれば、該分子量は50以上であると言える。
また、本実施形態の熱硬化性組成物においては、硬化されたときの厚さが0.05μm以上300μm以下である塗膜あるいは薄片状(又は層状)硬化物の弾性率は、温度の影響を受け難い、換言すれば温度安定性を有する。
図1は、本実施形態の熱硬化性組成物の貯蔵/損失弾性率の温度依存性を示すグラフである。なお、実線は、本実施形態の熱硬化性組成物の貯蔵/損失弾性率の温度依存性である。また、破線は、比較例として、従来の一般的な樹脂組成物の貯蔵/損失弾性率の温度依存性である。また、図中の「Tg」は「ガラス転移温度」を意味する。また、本実施形態の「弾性率の温度安定性」の指標となり得る「弾性率の温度変化率」は、下記の式において表される。
図1に示すように、一般的な樹脂組成物においては、ガラス転移点(Tg)以上になると分子間の相互作用が低下するため、分子が比較的自由に運動ができるようになることで物性の急激な変化が起こる。その結果、弾性率の温度変化率(Δ)の大きな、顕著な変化が生じ得る。
一方、本実施形態の熱硬化性組成物の貯蔵/損失弾性率の温度依存性のグラフが示すように、本実施形態における弾性率の温度変化率(Δ)は、一般的な樹脂組成物の該温度依存性(Δ)と比較して非常に小さいことがわかる。従って、図1に示されるような、本実施形態の熱硬化性組成物における弾性率の温度安定性が実現されている理由は、本実施形態の熱硬化性組成物におけるエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との絶妙な組み合わせにあると言える。
本実施形態の熱硬化性組成物におけるエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との絶妙な組み合わせにより、弾性率の温度安定性が実現された結果、本実施形態の熱硬化性組成物を備える各種工具又は各種デバイスは、高温環境下での強度の維持、及び/又は大きな温度差における温度サイクルに対する高い耐久性を実現し得る。
硬化されたときの膜厚が0.05μm未満になった場合、均一な厚みと、微視的に見たときの均一な物質構造とを有する膜を形成することが通常は困難である。加えて、例えば、電気電子分野においてチップ状電子部品の構成部材としてそのような樹脂材料を用いた場合に、各種工具又は各種デバイス全体としての高い機械的強度又は高い耐久性を発現することが困難となる。一方、300μmを越える膜厚を採用した場合は、そのような樹脂材料の硬化状態が不均一となり易くなるため、本実施形態の熱硬化性組成物が硬化されたときに形成される膜又は薄片状硬化物(以下、総称的に「硬化塗膜」ともいう。)自身の適度な剛性及び/又は柔軟性を発現することが困難となる。
ところで、本実施形態の硬化塗膜の弾性率は、本実施形態の効果が損なわれれば特に限定されない。但し、175℃で15分間継続して加熱することにより硬化塗膜における貯蔵弾性率が、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、10Pa以上1010Pa以下であることは、高温環境下において、大きな温度差による温度サイクルの負荷が与えられたときの耐久性、あるいは、振動又は大きな衝撃負荷に対する耐久性を、より確度高く実現し得る観点から好適な一態様である。また、異なる観点から言えば、175℃で15分間継続して加熱することにより硬化塗膜における損失弾性率が10Pa以上10Pa以下であることは、前述の観点から他の好適な一態様である。
また、本実施形態の硬化塗膜において、該塗膜の弾性率の温度変化率Δは特に限定されない。但し、175℃で15分間継続して加熱することにより硬化塗膜における貯蔵弾性率の温度変化率が、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、−5.0×10Pa/℃以上であることは、高温環境下において、大きな温度差による温度サイクルの負荷が与えられたときの耐久性、あるいは、振動又は大きな衝撃負荷に対する耐久性を、より確度高く実現し得る観点から好適な一態様である。また、異なる観点から言えば、175℃で15分間継続して加熱することにより硬化塗膜における損失弾性率の温度変化率が、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、−5.0×10Pa/℃以上であることは、前述の観点から他の好適な一態様である。
また、本実施形態の硬化塗膜において、175℃で15分間継続して加熱することにより硬化塗膜の、50℃以上70℃以下の温度範囲における平均線膨張係数を1としたときの、140℃以上160℃以下の温度範囲における平均線膨張係数が0.5以上1.5以下であることは好適な一態様である。本実施形態の熱硬化性組成物がそのような特性を備えることにより、金属又はセラミック等の樹脂とは物性の大きく異なる異種材料との混合材料として用いられる場合、部品の構成部材の一部としてこのような異種材料に接合、接着されて用いられる場合において、温度変化が生じた際に、異種材料間の線膨張係数の違いによって生じる熱応力に対する耐久性を、より確度高く実現し得る。なお、上述の弾性率と同様に、線膨張係数も、従来の一般的な樹脂材料においては、ガラス転移点(Tg)前後で急激な変化が起こる物性である。
なお、本実施形態の熱硬化性組成物は、絶縁性フィラー(C)、半導体フィラー(D)、及び/又は導電性フィラー(E)を任意に含み得る。また、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、最低温度と最高温度との温度差が200℃以上である環境で、本実施形態の熱硬化性組成物が使用され得ることは特筆に値する。
また、本実施形態の(C)成分の種類は特に限定されない。代表的な絶縁性フィラーの例は、シリカ、アルミナ、ジルコニア、窒化ホウ素、窒化アルミ、酸化チタン、フェライト、チタン酸バリウム、酸窒化チタン、水酸化アルミニウム、フッ化カルシウム、マイカ等である。
また、本実施形態の(D)成分の種類は特に限定されない。代表的な半導体フィラーの例は、炭化ケイ素、シリコン、窒化ガリウム、窒化インジウム、酸化亜鉛、二酸化スズ、酸化インジウム、ビスマステルル、ダイヤモンド等である。
加えて、本実施形態の(E)成分の種類は特に限定されない。代表的な導電性フィラーの例は、以下の(a)〜(d)である。
(a)銀、銅、ニッケル、スズ、金、白金、パラジウム、又ははんだ、あるいは、銀、銅、ニッケル、スズ、金、白金、パラジウム、及びはんだの群から選択される1種又は2種以上の金属を含む合金
(b)銀、銅、ニッケル、スズ、金、白金、パラジウム、又ははんだ、あるいは、銀、銅、ニッケル、スズ、金、白金、パラジウム、及びはんだの群から選択される1種又は2種以上の金属を含む合金がめっき等によってコーティングされた、以下の(b−1)〜(b−6)の物質
(b−1)金属
(b−2)樹脂
(b−3)ガラス又はセラミック等の無機物質
(b−4)カーボンナノチューブ
(b−5)フラーレン等のカーボン系物質
(b−6)セルロース等の有機繊維状物質
(c)酸化インジウムスズ(ITO)
(d)カーボン
また、本実施形態の熱硬化性組成物が、上述の1種又は複数種のフィラー類を含み、且つ公知の溶剤や液状樹脂等の液状物質と混合されることによって形成されるペースト状物質として用いられることは、本実施形態の熱硬化性組成物の上述の各種の特徴を有するペーストを用いることになるため、他の好適な一態様である。なお、代表的には、本実施形態の熱硬化性組成物と、粒子状の固形状物質、例えば、酸化物、窒化物、炭化物、カーボン系無機材料、又は粒子状の金属と、前述の液状物質とを混合したものを、本実施形態のペースト状物質として用いることができる。
また、該ペースト状物質は、例えば基材や金属と樹脂との密着性を向上させるために、さらに、シランカップリング剤、ベンゾトリアーゾール、及び/又は各種金属キレート物質等を密着性付与剤として含有し得る。また、該ペースト状物質が、保存安定性を向上させるために、さらにイオンキャッチャー剤を含有することは、他の好適な一態様である。加えて、該ペースト状物質が、粘弾性特性を制御することによって塗布性を改善するために、さらに微小な各種無機微粒子を含有することは、他の好適な一態様である。また、該ペースト状物質が、表面の平滑性を改善するために、さらに表面活性剤等のレベリング剤を適当量含有することは、他の好適な一態様である。
本実施形態の熱硬化性組成物をペースト状物質として用いる場合は、セラミック、樹脂、又は金属等の基材に対する塗布法又は転写手段は限定されない。代表的な塗布法又は転写手段の例は、スクリーン印刷法、ローラー転写法、ディップ法、浸漬法、又はスプレー塗装法等の公知の塗布法、あるいは公知の転写手段を用いることができる。また、固形粉末状エポキシ樹脂として、本実施形態の熱硬化性組成物を、さらに液体状エポキシ樹脂と混合して用いることができる。加えて、本実施形態の熱硬化性組成物とシリカ等の無機粒子とを混合したバインダー樹脂として使用することも、他の好適な一態様である。
[実施例]
以下に、実施例及び比較例を示して上述の実施形態について、より具体的に説明する。但し、これらの実施例は、上述の実施形態の例示のみを目的として開示されるものであり、上述の実施形態を限定するものではない。なお、各実施例及び比較例における各成分(各原料)の各数値は、「質量部」を意味する。
各実施例(1〜10)及び比較例(1〜9)に示す第1の実施形態の混合材料は、実施例1を例にとると、以下のように製造される。なお、他の各実施例及び各比較例も、以下に特に記載した点を除いて、同様の方法によって製造され得る。
実施例1においては、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び溶剤を、ニーダーミキサーを用いて混合することにより、熱硬化性樹脂組成物を製造する。具体的には、該エポキシ樹脂(A)は、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数1のメチレン鎖により3つ結合した、数平均分子量約460の3官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(a)である。また、該硬化剤(B)は、活性開始温度が約130℃で数平均分子量約190のイミダゾール系硬化剤(a)である。また、該溶剤は、エチルカルビトールである。
加えて、実施例1においては、熱硬化性樹脂組成物の中に、さらに導電性フィラーとしてのカーボン(1gあたりの表面積1200平方メートル以上)、チタン酸カリウムに銀を被覆したウイスカー状銀粒子(a)(平均繊維径約0.3μm、平均繊維長約30μm、アスペクト比約60)、及び平均粒子径約4μmであってアスペクト比が20以上の銀からなるフレーク状銀粒子(b)を、表1の実施例1に示す配合部数によって、ニーダーミキサーを用いて撹拌及び混合する。
その後、三本ロールを用いて導電性フィラーをペースト中に均一分散させることにより、実施例1のフィラー含有熱硬化性組成物を得た。
上述の工程を経て製造された熱硬化性樹脂組成物(フィラーを含まない)を、バーコーターを用いて、ポリイミドフィルム又はセラミック板上に硬化後の厚さが約150ミクロン(幅約7ミリ及び長さ約15ミリ:弾性率測定用,2ミリ角:線膨張係数測定用)となるように塗布し、乾燥炉にて175℃で15分間加熱硬化させることにより、薄片状硬化物を得た。
表1−1は、実施例1〜7の混合材料の各成分及び各評価結果を示している。また、表1−2は、実施例8〜11の混合材料の各成分及び各評価結果を示している。
また、実施例2及び実施例3の各成分は、エポキシ樹脂(A)として、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数2のメチレン鎖により4つ結合した、数平均分子量約620の4官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(b)と、2つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数1のメチレン鎖により2つ結合した、数平均分子量約560の4官能ナフタレン型エポキシ樹脂(c)とを用いた点を除いて、実施例1の成分と同様である。
また、実施例4及び実施例5の各成分は、それぞれ、硬化剤(B)としての活性開始温度が約(190℃)であって数平均分子量約84のジシアンジアミド(DICY)と、活性開始温度約170℃であって数平均分子量が約430のカチオン系硬化剤とを用いた点を除いて、実施例1の成分と同様である。
また、実施例6においては、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び溶剤を、ニーダーミキサーを用いて混合することにより、熱硬化性樹脂組成物を製造する。具体的には、該エポキシ樹脂(A)は、1つの芳香環を持つ骨格の分子、炭素数1のメチレン鎖により3つ結合した、数平均分子量約460の3官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(a)である。また、該硬化剤(B)は、活性開始温度が約130℃で数平均分子量約190のイミダゾール系硬化剤(a)である。また、該溶剤は、ブチルカルビトールアセテートである。
加えて、実施例6においては、熱硬化性樹脂組成物の中に、さらに絶縁性フィラーとしてのシリカ粒子(株式会社アドマテックス製(型番:SO−C2))、酸窒化チタン粒子(三菱マテリアル株式会社製(型番:TitanBlack 13M−C))、及びタルク(珪酸マグネシウム)粒子(日本タルク株式会社製(型番:タルクP−6))を、表1の実施例6に示す配合部数によって、ニーダーミキサーを用いて撹拌及び混合する。
その後、三本ロールを用いて絶縁性フィラーをペースト中に均一分散させることにより、実施例6のフィラー含有熱硬化性組成物を得た。
また、実施例7においては、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び溶剤を、ニーダーミキサーを用いて混合することにより、熱硬化性樹脂組成物を製造する。具体的には、該エポキシ樹脂(A)は、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数1のメチレン鎖により3つ結合した、数平均分子量約460の3官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(a)である。また、該硬化剤(B)は、活性開始温度が約130℃で数平均分子量約190のイミダゾール系硬化剤(a)である。また、該溶剤は、キシレンである。
加えて、実施例7においては、熱硬化性樹脂組成物の中に、さらに半導体フィラーとしての炭化ケイ素粒子(信濃電気製錬株式会社製(型番:シナノランダム#1000))を、表1の実施例7に示す配合部数によって、ニーダーミキサーを用いて撹拌及び混合する。
また、実施例8乃至実施例10においては、エポキシ樹脂(A)として、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数1のメチレン鎖により3つ結合した、数平均分子量約460の3官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(a)と、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数2のメチレン鎖により4つ結合した、数平均分子量約620の4官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(b)とを、それぞれの混合比で同時に用いた点を除いて、実施例6の成分と同様である。
その後、三本ロールを用いて半導体フィラーをペースト中に均一分散させることにより、実施例7のフィラー含有熱硬化性組成物を得た。
表2は、比較例1〜9の混合材料の各成分及び各評価結果を示している。
表2に示すように、比較例1の成分は、エポキシ樹脂(A)として芳香環を持たず、分子内に環状脂肪族骨格を有する数平均分子量約250の2官能の脂環式エポキシ樹脂(d)を用いた点を除いて、実施例1の成分と同様である。また、比較例2の成分は、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数3のメチレン鎖により4つ結合した、数平均分子量約640の4官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(e)をエポキシ樹脂(A)として用いた点を除いて、実施例1の成分と同様である。また、比較例3の成分は、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数1のメチレン鎖により多数結合した、数平均分子量約900の2官能グリシジルエーテル型樹脂(f)をエポキシ樹脂(A)として用いた点を除いて実施例1の成分と同様である。
比較例4〜7の各成分は、活性開始温度約190℃であって数平均分子量約190の酸無水物系硬化剤、活性開始温度約120℃であって数平均分子量約370のアミン系硬化剤、活性開始温度約90℃であって数平均分子量約220のイミダゾール系硬化剤(b)、又は活性開始温度約120℃であって数平均分子量約380のイミダゾール系硬化剤(c)を、硬化剤(B)として用いた点を除いて実施例1の成分と同様である。
比較例8の成分は、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数1のメチレン鎖により3つ結合した、数平均分子量約460の3官能ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂(a)と、質量平均分子量が約50000のビスフェノールA型エポキシ樹脂(g)とが、エポキシ樹脂(A)として採用されている点を除いて、実施例1の成分と同様である。
また、比較例9の成分は、1つの芳香環を持つ骨格の分子を炭素数1のメチレン鎖により多数結合した、多官能ノボラック型エポキシ樹脂(h)と、質量平均分子量約5500のビスフェノールA型エポキシ樹脂(i)とが、エポキシ樹脂(A)として採用されている点を除いて、実施例1の成分と同様である。
以下に、本実施形態の熱硬化性組成物の各種物性及び性能評価、並びにその結果について説明する。
1.貯蔵弾性率/損失弾性率
本発明者らは、本実施形態の各実施例及び各比較例に示す、熱硬化性組成物(但し、フィラーを含まない)の貯蔵弾性率(Pa)及び損失弾性率について、−55℃〜300℃の温度範囲における温度依存性の評価を行った。具体的には、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツル株式会社製、型式:DMS6100)を用いて、昇温速度5℃/分、周波数1Hz、引張モードの条件下において該温度依存性の評価を行った。なお、該貯蔵弾性率及び該損失弾性率の最大値、最小値、及び平均変化率の最大値についての評価結果は、表1及び表2に示される。
上述の貯蔵弾性率及び損失弾性率の測定結果を分析した結果、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、各実施例における熱硬化性組成物の貯蔵弾性率は、10Pa以上1010Pa以下の範囲内であることが確認された。また、各実施例における損失弾性率は、10Pa以上10Pa以下の範囲内であることが確認された。さらに、貯蔵弾性率の温度変化率は−5.0×10Pa/℃以上であり、損失弾性率の温度変化率は−5.0×10Pa/℃以上であることが分かった。
樹脂材料において上述のごとく−55℃〜300℃という広い温度範囲で、温度依存性の低い、換言すれば、温度変化に影響され難いことは、特筆に値する有利な物性であるため、該熱硬化性樹脂組成物を採用することにより、確度高く、高い剛性と柔軟性とのバランスが取れた機械的特性が発揮され得ることが確認された。
ところで、本願において「弾性率」という用語は、貯蔵弾性率及び/又は損失弾性率を意味する。なお、貯蔵弾性率及び損失弾性率については、それらの内のいずれか一方のみが上述の数値範囲内であっても採用し得る好適な態様であるが、上述の貯蔵弾性率及び損失弾性率の両方が上述の各数値範囲内であることは、高い剛性と柔軟性とのバランスが取れた機械的特性を確度高く発揮し得る観点から、より好適な態様となる。同様に、上述の各弾性率及びそれらの温度変化率について、それらの内のいずれか一方のみが上述の各数値範囲内であっても採用し得る好適な態様であるが、上述の各弾性率及びそれらの温度変化率の全てが上述の数値範囲内であることは、高い剛性と柔軟性とのバランスが非常に取れた機械的特性を確度高く発揮し得る観点から、さらに好適な一態様となる。
2.線膨張係数
本発明者らは、本実施形態の各実施例及び各比較例に示す、熱硬化性組成物(但し、フィラーを含まない)の線膨張係数の温度依存性を、熱機械分析装置(TMA:日立ハイテクサイエンス社製、TMA−7100)を用いて、25℃〜250℃の温度範囲において、昇温速度2℃、荷重4.9ミリニュートンの条件下において測定した。
上述の線膨張係数の測定結果を分析した結果、50℃以上70℃以下の温度範囲における平均線膨張係数を1としたときの、140℃以上160℃以下の温度範囲における平均線膨張係数が0.5以上1.5以下であることがわかった。上述の弾性率と同様に、樹脂材料において広い温度範囲で、温度依存性の低い、換言すれば、温度変化に影響され難いことは、特筆に値する有利な物性であるため、該熱硬化性樹脂組成物を採用することにより、確度高く、高い剛性と柔軟性とのバランスが取れた機械的特性が発揮され得ることが確認された。
さらに、本発明者らは、本実施形態の各実施例及び各比較例に示す、アルミナ基板上に形成されたフィラーを含む熱硬化性組成物の、高温耐熱性、耐温度サイクル性、加熱時の接着強度を評価した。
3.高温耐熱性
高温耐熱性の評価においては、上述の工程を経て製造された各種フィラーを含む熱硬化性組成物について、バーコーターを用いて、厚さ0.3ミリ、50ミリ角のアルミナ基板上に、膜厚20ミクロン、20ミリ幅、30ミリ長さの塗膜を形成した。高温耐熱性の試験においては、さらに、その塗膜の上にニッケルメッキを施した厚さ約0.5mm、10ミリ角のシリコンチップを載せ、175℃で15分間加熱硬化することにより試料を作製した。
上述の試料を、乾燥炉において、最大温度300℃及び270℃で15秒間加熱し、常温に戻したときの、接合部又は塗膜上の剥離やクラックの有無を本発明者らは評価した。該評価は、少なくとも10個以上のサンプルについておいて同様に行われた。評価結果の表示方法は次の通りである。
○:クラック、剥離、又は破壊が認めらない。
△:クラック、剥離、又は破壊が認められたサンプル数が10%以下である。
×:クラック、剥離、又は破壊が認められたサンプル数が10%を越える。
4.ヒートサイクル熱衝撃耐性
ヒートサイクル熱衝撃耐性の評価においては、該高温耐熱性試験と同様に、上述の工程を経て製造された各種フィラーを含む熱硬化性組成物について、バーコーターを用いて、厚さ0.3ミリ、50ミリ角のアルミナ基板上に、膜厚20ミクロン、20ミリ幅、30ミリ長さの塗膜を備えた試料を作製した。
上述の試料を、冷熱衝撃試験機に入れ、低温側(−55℃×30分)と高温側(155℃×30分)との間の繰り返し温度履歴を3000サイクルと、低温側(−55℃×30分)と高温側(175℃×30分)との間の繰り返し温度履歴を1000サイクルと、さらに、低温側(−20℃×60分)と高温側(260℃×60分)との間の繰り返し温度履歴を500サイクルと、を与えた。該評価は、少なくとも10個以上のサンプルについて同様に行われた。評価結果の表示方法は次の通りである。
○:クラック、剥離、又は破壊が認めらない。
△:クラック、剥離、又は破壊が認められたサンプル数が10%以下である。
×:クラック、剥離、又は破壊が認められたサンプル数が10%を越える。
5.ダイシェア強度(die shear strength)
また、本発明者らは、上述の実施形態の熱硬化性組成物と、ニッケルめっきとの界面におけるダイシェア強度(剪断負荷に対する接合強度)の温度依存性の評価を行った。上述の工程を経て製造された各種フィラーを含む熱硬化性組成物について、バーコーターを用いて、厚さ0.3ミリ、50ミリ角のアルミナ基板上に膜厚20ミクロン、20ミリ幅、30ミリ長さの塗膜を、スクリーン印刷法を用いて形成した。ダイシェア強度の試験においては、さらに、その塗膜の上にニッケルメッキを施した、厚さ約0.5mm、10ミリ角のシリコンチップを載せ、175℃で15分間の加熱によって熱硬化させて接合した試料を作製した。該試料を、ホットプレート上で該試料の温度を制御しながら、160℃、200℃、260℃の各温度に保持し、一般的なダイシェア試験機(Daga Precision Industries社製、型式:Series4000PA2A)を用いて、せん断破壊させたときの破壊強度を測定した。該評価は、少なくとも5個以上のサンプルについておいて同様に行われた。評価結果の表示方法は次の通りである。
○:ダイシェア強度が4N/mm以上
△:ダイシェア強度が2N/mm以上、4N/mm未満
×:ダイシェア強度が2N/mm未満
このダイシェア強度の評価結果を分析した結果、各実施例に示す熱硬化性組成物は、高温領域において、比較例に示した熱硬化性組成物に比べて、ダイシェア強度が低下し難いことが明らかとなった。より具体的には、各実施例に示す熱硬化性組成物は、前述の高温領域において、4N/mm以上のダイシェア強度を有し得ることが確認された。従って、各実施例に示す熱硬化性組成物に代表される本実施形態の熱硬化性組成物を採用することにより、特に高温領域においても十分な接合強度を実現し得ることが確認された。
6.曲げ強度試験
厚さ0.4ミリ、FR−4ガラエポ基板上(曲げ試験用)に、膜厚20ミクロンの塗膜を形成することにより試料を作製した。該試料を3点曲げ試験において、基板を6mm撓ませることを10回繰り返し、剥離、クラック、又は破壊の有無を評価した。該評価は、少なくとも5個以上のサンプルについておいて同様に行われた。評価結果の表示方法は次の通りである。
○:クラック、剥離、又は破壊が認めらない。
△:クラック、剥離、又は破壊が認められたサンプル数が10%以下である。
×:クラック、剥離、又は破壊が認められたサンプル数が10%を越える。
上述のとおり、本実施形態の熱硬化性組成物又はフィラー含有熱硬化性組成物を採用することにより、苛酷な環境下であっても高い信頼性を備える熱硬化性組成物を実現し得る。具体的には、以下の(a)〜(d)の効果を奏し得る。
(a)塗膜(又は、薄片状硬化物)を形成したときに、該塗膜(又は、該薄片状硬化物)の貯蔵・損失弾性率が−55℃〜300℃の温度範囲にて、比較的狭い弾性率範囲にあり、しかも変化率が小さく、すなわち弾性率が温度に影響されにくい、換言すれば温度安定性に優れる。
(b)塗膜(又は、薄片状硬化物)の平均線膨張係数が温度によって大きく変化せず、すなわち温度安定性に優れる。
(c)使用用途又は目的に応じて、導電性微粒子、半導体微粒子、又は絶縁性微粒子を含有させたとしても、母材の樹脂が有する機械的特性を劣化させず、−55℃〜300℃の温度範囲にて、優れた高温耐熱性、耐温度サイクル性、高温時接着強度を有し、及び又は温度による劣化が生じ難く、かつ、振動又は曲げの負荷に対する耐性に優れる。
(d)使用用途又は目的に応じて、導電性微粒子、半導体微粒子、又は絶縁性微粒子を含有させたとしても、各種の塗布法又は各種の転写法に適用し得る、及び/又は被塗布物に対して密着するとともに該熱硬化性組成物の硬化時の加熱処理によっても塗布形状又は転写パターンを維持し得るペースト状態を実現することが可能なこと。
なお、上述の実施形態又は各実施例の開示は、その実施形態又は実施例の説明のために記載したものであって、本発明を限定するために記載したものではない。加えて、上述の実施形態の他の組合せを含む本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
上述の実施形態のチップ状電子部品は、日用品や衣類のみならず、電気・電子分野及び医療分野も含めた数多くの製品又はその一部として利用され得る。

Claims (12)

  1. 1つ以上の芳香環を持つ骨格の分子を、CH、CH 、及び単結合のCHCHの群から選択される1つを介して、単結合により2つ以上結合した3官能以上のエポキシ樹脂と、CH、CH 、及び単結合のCHCHの群から選択される1つを介して、単結合により2つ以上結合した4官能以上のエポキシ樹脂と、を含むエポキシ樹脂(A)と、
    シアンジアミド(Dicy)、カチオン系硬化剤、及び活性開始温度が約130℃で数平均分子量約190のイミダゾール系硬化剤の群から選択される少なくとも1種である硬化剤(B)と、を含有し、
    前記エポキシ樹脂(A)が、ヒドロキシフェニル型エポキシ樹脂又はナフタレン型エポキシ樹脂であって、該エポキシ樹脂(A)の分子量が400以上800未満である、
    熱硬化性組成物。
  2. さらに、絶縁性フィラー(C)を含み、
    −55℃以上300℃以下の温度範囲において、最低温度と最高温度の温度差が200℃以上である環境下で使用され得る、
    請求項1に記載の熱硬化性組成物。
  3. さらに、半導体フィラー(D)を含み、
    −55℃以上300℃以下の温度範囲において、最低温度と最高温度の温度差が200℃以上である環境下で使用され得る、
    請求項1に記載の熱硬化性組成物。
  4. さらに、導電性フィラー(E)を含み、
    −55℃以上300℃以下の温度範囲において、最低温度と最高温度の温度差が200℃以上である環境下で使用され得る、
    請求項1に記載の熱硬化性組成物。
  5. 前記硬化剤(B)の活性開始温度が110℃以上である、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。
  6. 前記硬化剤(B)の分子量が250未満である、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。
  7. 175℃で15分間継続して加熱することにより硬化されたときの薄片状硬化物における貯蔵弾性率が、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、10Pa以上1010Pa以下である、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。
  8. 175℃で15分間継続して加熱することにより硬化されたときの薄片状硬化物における損失弾性率が、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、10Pa以上10Pa以下である、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。
  9. 175℃で15分間継続して加熱することにより硬化されたときの薄片状硬化物における貯蔵弾性率の温度変化率が、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、−5.0×10Pa/℃以上である、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。
  10. 175℃で15分間継続して加熱することにより硬化されたときの薄片状硬化物における損失弾性率の温度変化率が、−55℃以上300℃以下の温度範囲において、−5.0×10Pa/℃以上である、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。
  11. 175℃で15分間継続して加熱することにより硬化された薄片状硬化物の、50℃以上70℃以下の温度範囲における平均線膨張係数を1としたときの、140℃以上160℃以下の温度範囲における平均線膨張係数が0.5以上1.5以下である、
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。
  12. 請求項1及至請求項11のいずれか1項に記載の該熱硬化性組成物を含有する、
    ペースト。
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