JP2012015465A - 層間接着シートおよび多層フレキシブル配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部クッションを使用せずに低フローでかつボイドフリーの成形が可能な層間接着シートおよびそれを用いた多層フレキシブル配線板を提供する。
【解決手段】プリプレグ2の片側に接着剤層3を設けた層間接着シート1を用い、予め回路形成したフレキシブル内層回路板の両面に、該層間接着シート1の接着剤層3を回路に接するように内側にして重ね合わせ、さらに層間接着シート1の外側に銅箔を重ね合わせて加熱加圧により一体成形してなる多層フレキシブル配線板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、層間接着シートおよび多層フレキシブル配線板の製造方法に係り、特に、多層フレキシブル配線板の外層表面の平滑性を向上させ、板厚精度を優れたものとできる層間接着シートおよびそれを用いた多層フレキシブル配線板に関する。
近年、プリント配線板は、高密度実装化と共に薄型化が求められている。これに伴いフレキシブル配線板やフレックスリジッド配線板が採用されている。また、層間接続ビアを形成したフレックスリジッド配線板の採用も増加してきている。
層間接続ビアを形成したフレックスリジッド配線板における課題について、図を用いて簡単に説明する。図3は従来のビルドアップ型フレックスリジッド配線の手順と断面の形状を示す模式図の一例である。
まず、図3(a)に示したように、ベースフィルム51の表裏に配線パターン52を形成し、次いで、当該配線パターン52を保護するために、当該ベースフィルム51の表裏にカバーレイ53を積層することによって、図3(b)に示した保護されたフレキシブル内層回路板54を得る。
次に、図3(c)に示したように、当該フレキシブル内層回路板54の表裏に、後に屈曲可能な屈曲部に相当する部位を刳り貫いた層間接着シート50と、銅箔55を順次配置し、加熱・加圧積層することによって一体化形成して、図3(d)に示したように、多層銅張り板56を形成する。
さらに、図3(e)に示したように、一般的なサブトラクティブ法にて外層の配線パターンを形成し、この外層の配線パターンを内層回路と層間接続ビア58により接続し、次いで、図3(f)に示したように外層の配線パターンを保護するソルダーレジスト59を形成した後、外形加工を行うことによって、屈曲部60を有するフレックスリジッド配線板を得るというものである。
しかしながら、電子回路の小型、高密度化に伴い、多層フレキシブル配線板においては薄型化に加えて、回路密度の微細化やインターステイシャルビアホール(以下、IVHと記す)の採用が進んできている。
このため、予め回路形成したフレキシブル内層回路板の両面に、内層回路と同一厚さの樹脂絶縁層を設けて平坦化した後、その両面に、フィルム側に接着剤層を形成した接着剤付きフレキシブル片面銅張板を該接着剤層が上記内層回路と接するように重ね合わせて、加熱加圧一体に成形することによって表面の平坦性に優れた多層フレキシブル配線板の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、このとき用いられるプリプレグの開口部端面からの樹脂フローが、多層フレキシブル配線板の特性を悪化させる場合があり、これを防止し、回路埋め込み性、半田リフロー耐熱性、保存安定性等にも優れたプリプレグも検討されている。
特開平10−27961号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、内層回路の平坦化には効果があるものの、ロールコーターによる平坦化印刷と同時に内層回路のIVH内を埋め込むことができないため、予めIVH穴埋め印刷を行った内層回路板を使用する必要があり、製造工程が煩雑であった。
また、樹脂フローが低減されたプリプレグを使用してフレキシブル配線板とリジッド配線板とを接着した場合、屈曲部への樹脂フローの低減には良好であるが、表面平坦性に劣るという欠点があった。表面の平坦性が劣っていると、微細化した配線パターンを形成する際に歩留が低下する問題があった。
さらに、樹脂含有率を上げてプリプレグの厚さを厚くすると表面の平坦性は改善されるが、屈曲部への樹脂フローが大きくなってしまうという欠点もあった。また、ガラスクロスを含まない接着シートのみで表面層を形成した場合、表面硬度が低いため部品の実装時に問題が発生する虞があった。
本発明は、上記の欠点を解消するためになされたもので、多層フレキシブル配線板表面の平坦性と硬度が良好であり、屈曲部への樹脂フローの低減に優れた層間接着シートおよび多層フレキシブル配線板の製造方法を提供しようとするものである。
本発明者等は、上記の目的を達成するために検討を重ねた結果、プリプレグの片側に接着シート層を設けることによって、上記の目的が達成できることを見いだし、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の層間接着シートは、繊維基材にエポキシ樹脂組成物からなるワニスを含浸、乾燥してなるプリプレグの片面に、エポキシ樹脂組成物からなる接着剤層を設けてなることを特徴とする多層フレキシブル配線板用のものである。
また、本発明の多層フレキシブル配線板の製造方法は、予め回路形成したフレキシブル内層回路板の両面に、本発明の層間接着シートの接着剤層が前記回路と接するように内側にして重ね合わせ、さらに、前記層間接着シートの外側に銅箔を重ね合わせて、加熱加圧一体に成形してなることを特徴とするものである。
本発明の層間接着シートは、プリプレグの片側に接着剤層が形成されていることから、内層回路及びIVHの埋め込み性に優れ、また内部クッションを使用しなくても低フローでかつボイドフリーの成形が可能であることから、表面平坦性に優れた多層フレキシブル配線板を製造することができる。
本発明の層間接着シートの断面図である。 本発明の層間接着シートを用いた多層フレキシブル配線板の製造工程を示した断面模式図である。 従来のフレックスリジッド配線板の製造工程を示した断面模式図である。
以下、本発明による層間接着シートおよび多層フレキシブル配線板の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の層間接着シート1は、図1に示したように、繊維基材にエポキシ樹脂組成物を含浸、乾燥してなるプリプレグ2の片面に、エポキシ樹脂組成物からなる接着剤層3を設けてなるものである。ここで、本発明に用いるプリプレグ2は、繊維基材にエポキシ樹脂組成物を有機溶剤で希釈した樹脂溶液(ワニス)を含浸してなるものである。
本発明で用いられる繊維基材としては、従来、フレキシブル配線板に用いられるプリプレグを構成する繊維基材であればよく、例えば、ガラスクロス、ガラスマット等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド繊維、セルロース繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維基材が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
なかでも繊維基材としてはガラスクロスであることが好ましく、このガラスクロスとしては特に種類を限定することなく使用することができるが、IPC−EG−140に規定される平織りEガラスクロス等を使用することが好ましく、プリプレグの薄さが要求されるフレックスリジッド配線板用途では1080タイプや1037タイプといった30〜50μmの厚さのものが特に好ましい。
また、本発明で用いられるエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤および硬化促進剤を必須成分として含むものであり、さらに、エラストマー、無機充填材、劣化防止剤等を添加配合することができる。
ここで、エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル系エポキシ樹脂が好適に用いられ、より具体的には、ナフタレン型多官能エポキシ樹脂、ビフェニル骨格型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。変性エポキシ樹脂として例えば、ウレタン変性エポキシ樹脂やBT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)変性エポキシ樹脂などを使用することができる。中でも、ナフタレン型多官能エポキシ樹脂およびビフェニル骨格型エポキシ樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂は市販品をそのまま使用することができる。
本発明のプリプレグに用いる硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる公知のものが使用できる。具体的には、ジエチレントリアミン、テトラエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン系硬化剤、イソホロンジアミン等の脂環式アミン系硬化剤、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン系硬化剤、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系硬化剤、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素アミン錯塩、硼弗化錫、硼弗化亜鉛等の硼弗化物、オクチル酸錫、オクチル酸亜鉛等のオクチル酸塩等が挙げられ、好ましくは脂肪族アミン系硬化剤、芳香族アミン系硬化剤、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、硼弗化物及びオクチル酸塩である。これらの硬化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化剤の配合量は、概ねエポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜40質量部であり、0.5〜30質量部であることがより好ましい。
この配合量が0.1質量部を以上であれば、良好なライフ特性及び反り、ハンドリング性向上効果が発揮されると共に、エポキシ樹脂が十分に硬化し、半田耐熱性及び耐溶剤性が良好となる。一方、40質量部以下の場合には組成物が十分に硬化し、半田耐熱性等信頼性を損なうことがない。
本発明のプリプレグに用いる硬化促進剤としては、通常のエポキシ樹脂用の硬化促進剤として用いられる第三級アミン、2−エチル−4−イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、芳香族アミン、三フッ化ホウ素錯化合物、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。好ましくは三フッ化ホウ素錯化合物である。その三フッ化ホウ素錯化合物としては、三フッ化ホウ素モノメチルアミン錯体、三フッ化ホウ素ピペリジン錯体、三フッ化ホウ素トリエタノールアミン錯体、三フッ化ホウ素ベンジルアミン錯体、三フッ化ホウ素イミダゾール錯体等が挙げられる。これらの硬化促進剤は単独又は2種以上混合して用いることができる。
本発明に用いる硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、硬化促進剤は0.01〜5質量部の範囲であることが好ましい。
本発明のプリプレグは、必要に応じて、さらにエラストマー、無機充填材、劣化防止剤等を添加配合することができる。
エラストマーとしては、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、カルボキシル基含有NBR、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、その部分水添物やSBSのエポキシ化物(ESBS)等が挙げられ、カルボキシル基含有NBRを使用することが好ましい。エポキシ樹脂組成物中に、このようなエラストマーを添加することにより、多層フレキシブル配線板に適度な弾性を付与することができる。
このエラストマーの配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して2から25質量部であることが好ましく、2から10質量部であることがより好ましい。25質量部を超えると耐熱性や弾性率が低下し、2質量部未満となると引きはがし強度が低下したり、切断端面から樹脂粉が剥落する虞が有り、フレキシブル配線板製造時の歩留まりが低下する傾向にある。
無機充填材としては、難燃性を付与する等の補助添加剤として使用する無機充填材が挙げられ、エポキシ樹脂組成物のプリプレグとしての機能を阻害しない範囲で添加可能である。この無機充填材としては、水酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられ、中でも、優れた寸法安定性を付与し、多層プリント配線板やフレキシブルプリント配線板の接続信頼性を向上させることができるという観点から水酸化アルミニウムを使用することが好ましい。
この無機充填材の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して5から50質量部であることが好ましく、10から30質量部であることがより好ましい。50質量部を超えると樹脂の流動性の低下を抑えられずに作業性が低下し、5質量部未満となると難燃性が低下する傾向がある。
劣化防止剤としては、ヒンダードアミン系の紫外線劣化防止剤、フェノール系熱劣化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤・リン酸系安定剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。この劣化防止剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましく、0.1〜5質量部であることがより好ましい。
さらに、シクロホスファゼンオリゴマーや鎖状アミドホスファゼンオリゴマー、鎖状アニリドホスファゼンオリゴマー、鎖状プロポキシホスファゼンオリゴマー、鎖状フェノキシホスファゼンオリゴマー、環状アミドホスファゼンオリゴマー、環状アニリドホスファゼンオリゴマー、環状プロポキシホスファゼンオリゴマー、環状フェノキシホスファゼンオリゴマー、環状アミノフェノキシホスファゼンオリゴマー、環状ヒドロキシフェノキシホスファゼンオリゴマーのようなポリマー型の難燃剤を添加することもできる。
以上に述べた成分を含有するエポキシ樹脂組成物を、メチルエチルケトン、トルエン、アセトン、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、シクロヘキサノン等の好適な有機溶剤で希釈して無機充填材等が分散された樹脂溶液(ワニス)となし、これを繊維基材に含浸、乾燥することにより本発明のプリプレグを製造することができる。
ワニスの濃度は、樹脂成分と無機充填剤とが合計量で40〜70質量%になるように調整するのがよい。濃度が40質量%未満の場合には、繊維基材に必要な樹脂量を含浸させることが困難となり、逆に濃度が70質量%を超えると、粘度が高過ぎるために繊維基材に対する含浸性が著しく低下するおそれがある。
ワニスを繊維基材に含浸させた後の半硬化したエポキシ樹脂組成物の50℃から180℃における最低溶融粘度は5,000から35,000Pa・sであることが好ましい。粘度が5,000Pa・s以上であることにより、プリプレグ端面開口部からの樹脂のフローを抑制することができ、35,000Pa・s以下であることにより、繊維基材への含浸が十分に行なわれ、エポキシ樹脂組成物となる。
なお、半硬化したエポキシ樹脂組成物というのは、120〜190℃程度の温度で3〜15分間程度乾燥(実質的に溶剤を含まない)させることによって、Bステージと称される状態のプリプレグ中の樹脂組成物を意味する。
繊維基材に対するエポキシ樹脂組成物(ワニスから有機溶剤が除去されたもの)の含浸量は両者の合計量中50〜80質量%になるように調整するのが好ましい。
上記のように、繊維基材にワニスを含浸させ、120〜190℃程度の温度で3〜15分間程度乾燥させることによって、Bステージと称される半硬化状態のプリプレグを作製することができる。
次に、プリプレグの片面に形成する接着剤層に用いる樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂組成物と同種のものが挙げられる。すなわち、上記エポキシ樹脂、上記エポキシ樹脂硬化剤および上記硬化促進剤を必須成分とし、それらに加え、上記エラストマー、上記無機充填材、上記劣化防止剤等を加えたものを用いることができる。
この接着剤層の50℃から180℃における最低溶融粘度は5,000から200,000Pa・sであることが好ましく、さらに10,000から100,000であることがより好ましい。最低溶融粘度をこの範囲とすることにより、良好な回路埋め込み性を実現するとともに、プリプレグ端面からの樹脂フローを抑制することができる。最低溶融粘度が5,000Pa・sより小さいとプリプレグ端面からの樹脂フローが大きくなり、200,000Pa・sよりも大きいと回路の埋め込み性が低下する。
さらに、接着剤層の最低溶融粘度が、プリプレグ層の最低溶融粘度よりも大きければ、埋め込み性と平坦性のバランスが良い。これは成形時におけるプリプレグ層の溶融粘度の変化が、接着剤層に対してクッション効果をもたらし、低フローでありながら埋め込み性を補助するためと考えられ、接着剤層の溶融粘度がプリプレグ層の溶融粘度よりも低いと樹脂フローが加速されて、大きくなる傾向にある。なお、本明細書における最低溶融粘度は、高化式フロー測定装置(島津製作所製、CFT−500C)を用いて、プリプレグまたは接着剤層の半硬化状態の樹脂組成物を、剪断応力8.5×10Pa、1分間に5℃昇温の条件で、50℃から180℃までの溶融粘度を測定し、その最低値を最低溶融粘度としたものである。
このような接着剤層は、エポキシ樹脂としてウレタン変性エポキシ樹脂などの低応力、低弾性を付与できるエポキシ樹脂やなどを使用することが好ましく、またエラストマー成分の適正な配合によってこの範囲とすることが出来る。エラストマーの配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して5から35質量部であることが好ましく、5から20質量部であることがより好ましい。35質量部を超えると耐熱性や埋め込み性が低下し、5質量部未満となるとフレキシブル配線板製造時の樹脂フローが大きくなる傾向にある。
このエポキシ樹脂組成物を、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトン及び酢酸エチル等から選ばれる有機溶媒の一種又は二種以上の溶媒に溶解・分散させ、ポットミル、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ホモジナイザー、スーパーミル等の混練機を用い、均一に混合することにより、接着剤層を形成するエポキシ樹脂組成物を調製することができる。このとき、固形分濃度としては、塗工性及び経済性などの点から、10〜45質量%程度が好ましく、より好ましくは20〜35質量%である。
そして、接着剤層は、上記したエポキシ樹脂組成物を有機溶媒で希釈してなる接着剤液を、リバースロールコーター、ロールコーター等を用いてキャリアフィルムに塗布し、これをドライヤに通し、80〜180℃程度で2〜20分間程度、加熱処理して上記接着剤液の溶媒を除去し、乾燥させることにより製造することができる。キャリアフィルムの材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル及びポリメチルペンテンなどが挙げられる。キャリアフィルムの厚さは、通常10〜70μm程度である。
また、このキャリアフィルム上に形成する接着剤層は、後述するフレキシブル配線板の平坦化することに適し、IVHのメッキ層だけ厚くなった内層回路の埋め込み性に優れたものとする点から10〜50μmであることが好ましく、15〜35μmであることがより好ましい。接着剤層の厚さが50μmを超えると樹脂フローが大きくなり、接着剤層の厚さが10μm未満になると回路の埋め込み性が不十分になるおそれがある。
プリプレグの片面に接着剤層を設けるには、接着剤層をシート状に形成しておき、これをプリプレグに貼り付ければよく、その貼り付け方法は特に限定されないが、例えば、プリプレグの片側にキャリアフィルムを配しておき、他方の面にシート状にした接着剤層を重ね合わせて熱プレスまたは熱ロールでラミネートすることによって得ることができる。キャリアフィルムの材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル及びポリメチルペンテンなどが挙げられる。キャリアフィルムの厚さは、通常10〜70μm程度である。
熱ラミネート法を適用する場合は、0.1〜2.0MPaの圧力で加圧しながら、30〜130℃のロール温度で加熱した加熱加圧ロール間を0.1〜2.0m/分の速度で通過させることが好ましい。
このとき、層間接着シートの外側に配するプリプレグを弾性率やガラス転移温度の高い樹脂を用いたプリプレグとし、内層回路に対向する内側に配する接着剤層には埋め込み性、フロー性に優れた接着剤層とすることにより、実装性にも優れた多層フレキシブル配線板を製造することができる。
このとき、プリプレグに用いる弾性率やガラス転移温度の高い樹脂組成物としては、150℃における、硬化後のプリプレグの弾性率を8〜15GPa、ガラス転移温度を150〜220℃の範囲とするものが好ましい。プリプレグの弾性率やガラス転移温度を前記範囲とすることによって、信頼性や実装性に優れた多層フレキシブル配線板を得ることが出来る。
このような樹脂組成物には、ナフトール骨格、ナフタレンジオール骨格、ビフェニル骨格およびジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂を主成分とする樹脂組成物が好ましく使用される。
このようなエポキシ樹脂の具体例としては、α‐ナフトール骨格を有する多官能型エポキシ樹脂であるNC−7000L(日本化薬株式会社製、商品名、エポキシ当量234)、β‐ナフトール骨格を有する多官能型エポキシ樹脂であるESN−175SV(東都化成社製、商品名、エポキシ当量290)、ナフタレンジオール骨格を含有する多官能型エポキシ樹脂であるESN−375(東都化成社製、商品名、エポキシ当量173)、同様にナフタレンジオール骨格を含有する4官能型エポキシ樹脂であるHP−4700、EXA−4710(大日本インキ化学社製、商品名、エポキシ当量164)、ビフェニル骨格を有する多官能型エポキシ樹脂であるNC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名、エポキシ当量290)、ジシクロペンタジエン骨格を有する多官能型エポキシ樹脂である(大日本インキ化学社製、商品名、HP−7200HH、エポキシ当量280)などが挙げられる。
また、埋め込み性、低フロー性に優れた接着剤層としては、150℃における弾性率を0.1〜3GPa、50℃から180℃における最低溶融粘度を5,000から200,000Pa・sの範囲とすることが好ましく、10,000から100,000Pa・sの範囲がさらに好ましい。接着剤層を前記範囲とすることによって、信頼性や実装性に加えて、回路埋め込み性に優れた多層フレキシブル配線板を得ることが出来る。
このような接着剤層を得るには、エポキシ樹脂としてウレタン変性エポキシ樹脂などの低応力、低弾性を付与できるエポキシ樹脂などを使用することが好ましく、ウレタン変性エポキシ樹脂の具体的な例としては、例えば、株式会社ADEKA製の商品名、EPU−6、EPU−15、EPU−16A、EPU−16B、EPU−17T−6、EPU−4−75X、EPU−75X、EPU−86、EPU−73、EPU−78、EPU−11などが挙げられ、さらに、低応力、低弾性率を付与できるエポキシ樹脂として、三菱化学株式会社製の商品名、YX4000、YX4000H、YL6121H、YX7399などが挙げられる。
次に、本発明の多層フレキシブル配線板の製造方法について説明する。
本発明の多層フレキシブル配線板の製造方法は、予め回路形成したフレキシブル内層回路板の両面に、上記した本発明の層間接着シートの接着剤層が回路板の回路と接するように内側にして重ね合わせ、さらに、層間接着シートの外側に銅箔を重ね合わせて、加熱加圧一体に成形してなるものである。
この製造方法の一例として、4層の回路を有する多層フレキシブル配線板の製造について、図2を用いて以下説明する。
まず、図2(a)に示すように、ベースフィルム11の両面に予め銅箔によって配線パターン12を形成したフレキシブル内層回路板を用意する。このフレキシブル内層回路板の配線パターン12を保護するために、当該ベースフィルム11の表裏にカバーレイ13を積層することによって、図2(b)に示した保護されたフレキシブル内層回路板14を得る。
次に、図2(c)に示したように、当該フレキシブル内層回路板14の表裏に、後に屈曲可能な屈曲部に相当する部位を刳り貫いた層間接着シート1と、その層間接着シートの外側に銅箔15を順次配置し、これらをステンレス板で挟持して、所定の温度で加熱・加圧することによって一体に形成して、図2(d)に示したように、多層銅張り板16を形成する。
このときの成形条件は、一般的には成形温度150〜300℃、成形圧力2〜7MPa、成形時間10〜60分が好ましい。
さらに、図2(e)に示したように、一般的なサブトラクティブ法にて外層の配線パターンを形成し、この外層の配線パターンを内層回路と層間接続ビア18により接続し、次いで、図3(f)に示したように外層の配線パターンを保護するソルダーレジスト19を形成した後、外形加工を行うことによって、屈曲部20を有するフレックスリジッド配線板を得ることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、本発明の接着シートを製造するための材料となるプリプレグと接着剤層の作製方法について説明する。
〔プリプレグの作製〕
(プリプレグA)
α−ナフトール骨格を有する多官能型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名「NC−7000L」;エポキシ当量 234) 67.7質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 3.7質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化剤C11Z−A(四国化成工業株式会社製、商品名) 0.3質量部、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(JSR株式会社製、商品名)を4.9質量部、水酸化アルミニウムH−42I(昭和電工株式会社製、商品名) 15.1質量部、シクロフォスファゼンオリゴマーSPB−100(大塚化学株式会社製、商品名) 9.2質量部、老化防止剤3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール(アデカ・アーガス化学株式会社製、商品名:MARK CDA−1) 0.1質量部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これを厚さ30μmのガラスクロスA106/AS891AW(旭シュエーベル株式会社製、商品名)に含浸、180℃で3分間乾燥することで、厚さ45μm、樹脂質量比率58%のプリプレグAを作成した。
(プリプレグB)
エポキシ樹脂としてナフタレン型多官能エポキシ樹脂HP−4700(DIC株式会社製、商品名、エポキシ当量160) 65.4質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 5.0質量部、を用いた以外は、プリプレグA作成と同様の操作により、厚さ45μm、樹脂質量比率58%のプリプレグBを作成した。
(プリプレグC)
α−ナフトール骨格を有する多官能型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名:「NC−7000L」;エポキシ当量 234) 71.4質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 3.9質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化剤C11Z−A(四国化成工業株式会社製、商品名) 0.3質量部、水酸化アルミニウムH−42I(昭和電工株式会社製、商品名) 15.1質量部、シクロフォスファゼンオリゴマーSPB−100(大塚化学株式会社製、商品名) 9.2質量部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、これを厚さ50μmのガラスクロスA1078/AS890MSWに含浸、180℃で3分間乾燥することで、厚さ60μm、樹脂質量比率53%のプリプレグCを作成した。
(プリプレグD)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂「エピコート1001」(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名;エポキシ当量 475) 68.6質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 1.8質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化剤C11Z−A(四国化成工業株式会社製、商品名) 0.3質量部、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(JSR株式会社製、商品名)を4.9質量部、水酸化アルミニウムH−42I(昭和電工株式会社製、商品名) 15.1質量部、シクロフォスファゼンオリゴマーSPB−100(大塚化学株式会社製、商品名) 9.2質量部を、メチルエチルケトン/トルエン=6/4の混合溶剤に溶解希釈したものを樹脂組成物として用いた以外はプリプレグC作成と同様の操作により、厚さ60μm、樹脂質量比率53%のプリプレグDを作成した。
(プリプレグE)
厚さ15μmのガラスクロスE02Z SK(ユニチカ株式会社製、商品名)にプリプレグAで用いた樹脂組成物を含浸して、180℃で3分間乾燥することで、厚さ20μm、樹脂質量比率58%のプリプレグEを作成した。
(プリプレグF)
厚さ50μmのガラスクロスA1078/AS890MSW(旭シュエーベル株式会社製、商品名)にプリプレグAで用いた樹脂組成物を含浸して、180℃で3分間乾燥することで、厚さ60μm、樹脂質量比率53%のプリプレグFを作成した。
上記により作製したプリプレグA〜Fの樹脂組成物の配合、樹脂硬化物の特性、ガラスクロスについて表1にまとめて示した。
Figure 2012015465
〔接着剤層の作製〕
(接着剤層A)
ビフェニル型エポキシ樹脂NC3000H(日本化薬株式会社製、商品名;エポキシ当量 273) 33.2質量部、ウレタン変性エポキシ樹脂EPU−4(株式会社ADEKA製、商品名;エポキシ当量 800) 33.2質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 2.0質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化剤C11Z−A(四国化成工業株式会社製、商品名) 0.3質量部、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(JSR株式会社製、商品名)を6.87質量部、水酸化アルミニウムH−42I(昭和電工株式会社製、商品名) 15.1質量部、シクロフォスファゼンオリゴマーSPB−100(大塚化学株式会社製、商品名) 9.2質量部、老化防止剤3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール(アデカ・アーガス化学株式会社製、商品名:MARK CDA−1) 0.1質量部を、メチルエチルケトン/トルエン質量比=6/4の混合溶剤に溶解希釈し、固形分30質量%の樹脂組成物を製造した。これを乾燥後の厚さが15μmになるよう離形紙に塗布し、180℃で3分間乾燥することで接着剤層Aを作成した。
(接着剤層B)
エポキシ樹脂としてα−ナフトール骨格を有する多官能型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名:「NC−7000L」;エポキシ当量 234) 32.3部、ビフェニル骨格含有エポキシ樹脂jER YX4000H(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名;エポキシ当量 195) 32.3部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 3.8質量部、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(JSR株式会社製、商品名)を6.9質量部、とした以外は、接着剤層A作成と同様の操作により、厚さ15μmの接着剤層Bを作成した。
(接着剤層C)
エポキシ樹脂としてビフェニル型エポキシ樹脂NC3000H(日本化薬株式会社製、商品名;エポキシ当量 273) 34.6質量部、ビフェニル骨格含有エポキシ樹脂jER YX4000H(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名;エポキシ当量 195) 34.6部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 4.1質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化剤C11Z−A(四国化成工業株式会社製、商品名) 0.3質量部、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(JSR株式会社製、商品名)を2.2質量部、とした以外は、接着剤層A作成と同様の操作により、厚さ15μmの接着剤層Cを作成した。
(接着剤層D)
エポキシ樹脂としてビフェニル型エポキシ樹脂NC3000H(日本化薬株式会社製、商品名;エポキシ当量 273) 18.1質量部、ウレタン変性エポキシ樹脂EPU−4(株式会社ADEKA製、商品名;エポキシ当量800) 18.1質量部、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドDICY−7(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名) 1.1質量部、硬化促進剤としてイミダゾール系硬化剤C11Z−A(四国化成工業株式会社製、商品名) 0.7質量部、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムのニポール1072(JSR株式会社製、商品名)を37.1質量部、水酸化アルミニウムH−42I(昭和電工株式会社製、商品名) 15.1質量部、とした以外は、接着剤層A作成と同様の操作により、厚さ15μmの接着剤層Dを作成した。
(接着剤層E)
接着剤層Aの樹脂組成物を、乾燥後の厚さが55μmになるよう離形紙に塗布し、180℃で3分間乾燥することで接着剤層Eを作成した。
(接着剤層F)
接着剤層Cの樹脂組成物を、乾燥後の厚さが55μmになるよう離形紙に塗布し、180℃で3分間乾燥することで接着剤層Fを作成した。
上記により作製した接着剤層A〜Fの樹脂組成物の配合、樹脂硬化物の特性について表2にまとめて示した。
Figure 2012015465
(実施例1)
〔層間接着シート1の作製〕
上記作製したプリプレグAの片面に、接着シートAを熱ラミネーターを使用して、圧力0.5MPa、ロール温度120℃、速度5m/分の条件でラミネートして、2層構造の層間接着シート1を得た。
〔フレックスリジッド基板の作製〕
スルーホール加工したフレキシブル両面銅張板〔京セラケミカル株式会社製、商品名:TLF−W−521MH―35/25/35〕の両面を回路形成した後、所定の屈曲部分にカバーレイフィルム〔京セラケミカル株式会社製、商品名:TFA−560AGM−1225〕を重ね合わせ、熱プレスにより160℃、4MPaの条件で1時間加熱加圧接着して内層用のフレキシブル配線板を得た。
得られた内層用のフレキシブル配線板の両面に、層間接着シートAを接着剤層が内層用のフレキシブル配線板表面に来るように重ね合わせ、さらに両面に銅箔を重ね合わせた後、熱プレスにより160℃、4MPaの条件で1時間加熱加圧接着し、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表3に示した。
(実施例2)
〔層間接着シート2の作製〕
上記作製したプリプレグAの片面に、接着剤層Bを熱ラミネーターを使用してラミネートし、2層構造の層間接着シート2を得た。
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりに層間接着シート2を用いた以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表3に示した。
(実施例3)
〔層間接着シート3の作製〕
上記作製したプリプレグAの片面に、接着剤層Cを熱ラミネーターを使用してラミネートし、2層構造の層間接着シート3を得た。
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりに層間接着シート3を用いた以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表3に示した。
(実施例4)
〔層間接着シート4の作製〕
上記作製したプリプレグAの片面に、接着剤層Dを熱ラミネーターを使用してラミネートし、2層構造の層間接着シート4を得た。
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりに層間接着シート4を用いた以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表3に示した。
(実施例5)
〔層間接着シート5の作製〕
上記作製したプリプレグBの片面に、接着剤層Aを熱ラミネーターを使用してラミネートし、2層構造の層間接着シート5を得た。
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりに層間接着シート5を用いた以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表3に示した。
(実施例6)
〔層間接着シート6の作製〕
上記作製したプリプレグEの片面に、接着剤層Eを熱ラミネーターを使用してラミネートし、2層構造の層間接着シート6を得た。
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりに層間接着シート6を用いた以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表3に示した。
(比較例1)
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりにプリプレグFを使用した以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表4に示した。
(比較例2)
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりに接着剤層Eを使用した以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表4に示した。
(比較例3)
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりに接着剤層Fを使用した以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表4に示した。
(比較例4)
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりにプリプレグCを使用した以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表4に示した。
(比較例5)
〔フレックスリジッド基板の作製〕
層間接着シート1の代わりにプリプレグDを使用した以外は、実施例1と同様にして、フレックスリジッド基板を製造し、下記方法にて特性を評価し、結果を表4に示した。
(評価方法)
<表面平坦性>
内層回路のある部分と内層回路の無い部分の厚さをマイクロメーターで測定し、その厚さの差を下記基準で判定した。
○:15μm未満
△:15μm以上、25μm未満
×:25μm以上
<開口部からの樹脂フロー>
実施例又は比較例において、屈曲部に相当する部位を刳り貫いたプリプレグの開口部端面から、屈曲部として露出しているフレキシブル配線板表面への樹脂フロー(図2の17、図3の57)を倍率100倍の実体顕微鏡で測定し、下記基準で判定した。
○:0.5mm未満
△:0.5mm以上、1mm未満
×:1mm以上
<埋め込み性>
成形後のフレックスリジッド基板から導体幅50μm、導体間隙50μm、導体厚さ35μmの部分から10点サンプリングして断面観察を行い、回路間の埋め込み性を顕微鏡にて確認した。
○ 導体間に空隙無い
× 導体間に空隙が有る
<表面硬度>
バーコール硬度計にて表面硬度を測定し、20以上を○とし、20未満を×として評価した。
Figure 2012015465
Figure 2012015465
表3及び表4の結果より、プリプレグの片面に接着剤層を設けた層間接着シートを用いることで、フレキシブル配線板の平坦性を良好にし、かつ、内部クッションを使用しなくても低フローでボイドフリーなフレキシブル配線板を製造することができることがわかった。
1…ベースフィルム、2…配線パターン、3…カバーレイ、4…フレキシブル配線板、5…層間接着シート、6…層間接続ビア、7…多層銅張り板、8…樹脂フロー部、9…銅箔、10…屈曲部、11…ソルダーレジスト、12…接着シート、13…プリプレグ

Claims (6)

  1. 繊維基材にエポキシ樹脂組成物からなるワニスを含浸、乾燥してなるプリプレグの片面に、エポキシ樹脂組成物からなる接着剤層を設けてなることを特徴とする多層フレキシブル配線板用の層間接着シート。
  2. 前記接着剤層の50℃から180℃における最低溶融粘度が、5,000から200,000Pa・sであることを特徴とする請求項1記載の層間接着シート。
  3. 前記繊維基材に含浸させ半硬化させたエポキシ樹脂組成物の50℃から180℃における最低溶融粘度が、5,000から35,000Pa・sであることを特徴とする請求項2記載の層間接着シート。
  4. 前記接着剤層の厚さが、10〜50μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の層間接着シート。
  5. 前記接着剤層に用いるエポキシ樹脂組成物が、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、エラストマー、無機充填材及び劣化防止材を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の層間接着シート。
  6. 予め回路形成したフレキシブル内層回路板の両面に、請求項1乃至5のいずれか1項記載の層間接着シートの接着剤層が前記回路と接するように内側にして重ね合わせ、さらに、前記層間接着シートの外側に銅箔を重ね合わせて、加熱加圧一体に成形してなることを特徴とする多層フレキシブル配線板の製造方法。
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