JP6595790B2 - ホウ素含有化合物 - Google Patents

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本発明は、ホウ素含有化合物に関する。より詳しくは、有機EL素子材料や有機半導体の材料等の有機電子デバイス材料として好適に用いることができるホウ素含有化合物に関する。
ホウ素原子を構造中に有するホウ素含有化合物は、ホウ素原子の分子軌道における電子状態に起因する電子的特性から有機電子デバイス材料として注目されているものである。例えば、電子受容性等の特性が必要とされる有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子の電子輸送/注入材料もしくは正孔阻止材料等や有機電子デバイスのn型半導体材料として期待されている。特に有機EL素子は、ディスプレイとしての種々の優れた特性を有することから、より一層の高性能化を実現できる材料の開発が盛んに進められている。
このような用途に利用できるホウ素含有化合物は、その電子的な特性に起因して安定な構造とすることが困難であり、そのために電子デバイス材料用途に実際に用いることができるものが限られているというのが現状である。
このような状況下、ホウ素含有化合物を次世代の有機電子デバイス材料として活用するために、ホウ素原子に起因する優れた特有の性質を発揮させつつ、安定的に取り扱うことが可能な新規化合物の開発が進められている。
これまで、有機電子デバイス材料としての利用を目指して検討が行われているホウ素含有化合物としては、例えば、不対電子を持ちホウ素と配位結合可能な元素を含み、特定の構造を有する有機ホウ素含有化合物である有機EL素子材料が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、窒素がホウ素へ分子内配位した構造を含み、特定の構造を有する構成単位を1〜400個鎖状に結合した構造を有する有機ホウ素系π電子系化合物を電子輸送材料として用いることが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。更には、特定の構造を有するホウ素原子含有化合物が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特許第4600288号公報 国際公開第2006/070817号 特開2013−53123号公報
ホウ素含有化合物は、ホウ素原子がその分子軌道に空軌道を有し、それによって最高被占軌道(HOMO)や最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位が低いという、ホウ素原子の電子状態に由来する特性を有する。特にLUMOのエネルギー準位が低いことに起因して、上記のように有機EL素子の材料やn型半導体の材料としての用途が期待されている。例えば、りん光発光を利用した有機EL素子の一般的な構成、すなわち、透明電極から形成される陽極、ホール(正孔)輸送層、りん光発光層(発光ドーパント、りん光ホスト材料)、電子輸送層、正孔阻止層、Mg、Al、Ca等から形成される陰極といった構成において、電子輸送層や正孔阻止層にLUMOのエネルギー準位が低い材料を使用すれば、有機EL素子としての性能が向上することになる。
一方で、ホウ素含有化合物における課題は、ホウ素原子が空軌道を有することに伴って、安定な化合物が少ないということである。安定な化合物でありながら、HOMO、LUMOのエネルギー準位を下げることができれば、有機電子デバイス材料としての用途に有用である。そのような化合物のバリエーションを増やすことは、有機EL素子やn型半導体等の有機電子デバイスの分野で当該化合物をデバイス材料として用いる場合において大きな技術的意義がある。
上述のように、ホウ素原子に起因する優れた特有の性質を発揮させながら、安定的に取り扱うことができるホウ素含有化合物の開発を目指して種々の構造を有するホウ素含有化合物が検討されているが、今後、有機EL素子材料やn型半導体等の有機電子デバイス材料の開発の中では、様々な特性が要求されることになると考えられ、そのような有機電子デバイス材料として、安定で更に種々の特性に優れたホウ素含有化合物の開発が期待されている。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、有機EL素子材料やn型半導体等の有機電子デバイス材料として好適なホウ素含有化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、有機電子デバイス材料に好適に用いることができるホウ素含有化合物の開発を行う中でその構造について種々検討したところ、ホウ素含有化合物を安定的な化合物とするためには、ホウ素原子に対して窒素原子が配位した構造を有するようにすればよいことに着目した。そして、そのような構造の化合物について種々検討し、下記式(1)で表されるような特定の構造を有する化合物の合成に成功した。本発明者らは、この化合物が、ホウ素原子を有することに起因してHOMO、LUMOのエネルギー準位が低く、また、安定な化合物であることから、有機EL素子材料や有機半導体の材料等の有機電子デバイス材料として好適に用いることができる化合物であることを見出し、上記課題を見事に解決することができることに想到し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、下記式(1);
Figure 0006595790
(式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に環構造が形成されていることを表す。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。R〜Rは、同一又は異なって、水素原子、環構造の置換基となる1価の置換基、2価の基、又は、直接結合を表す。R、R及びRは、それぞれ、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。Rは、ピリジン環構造に複数個結合していてもよい。Rが結合している環は、芳香族複素環である。nは、1〜4の整数である。nは、0又は1である。nが1の場合、Yは、n価の連結基、又は、直接結合を表し、n個存在するY以外の構造部分とそれぞれ独立に、R、R、R、又は、Rのいずれか1箇所で結合していることを表す。nが0の場合、nは、1であり、R〜Rの少なくとも1つは、環構造の置換基となる1価の置換基を表す。)で表されるホウ素含有化合物である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
<本発明のホウ素含有化合物>
まず、本発明のホウ素含有化合物について、以下に説明する。
本発明のホウ素含有化合物は、下記式(1);
Figure 0006595790
(式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に環構造が形成されていることを表す。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。R〜Rは、同一又は異なって、水素原子、環構造の置換基となる1価の置換基、2価の基、又は、直接結合を表す。R、R及びRは、それぞれ、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。Rは、ピリジン環構造に複数個結合していてもよい。Rが結合している環は、芳香族複素環である。nは、1〜4の整数である。nは、0又は1である。nが1の場合、Yは、n価の連結基、又は、直接結合を表し、n個存在するY以外の構造部分とそれぞれ独立に、R、R、R、又は、Rのいずれか1箇所で結合していることを表す。nが0の場合、nは、1であり、R〜Rの少なくとも1つは、環構造の置換基となる1価の置換基を表す。)で表される構造を有する化合物である。
本発明のホウ素含有化合物は、ホウ素原子に対して窒素原子が配位した構造であることに加え、上記式(1)で表される剛直な環構造を有することにより、高い安定性を有する化合物である。また、本発明のホウ素含有化合物は、各種溶剤への溶解性が良好であり、塗布等により良好な塗膜を容易に形成することができるものである。更に、本発明のホウ素含有化合物は、ホウ素上の置換基が特定の環構造であるため、LUMOのエネルギー準位が低くなり、有機EL素子としての性能に優れると考えられる。
先ず、上記式(1)におけるY以外の構造部分について説明する。
上記式(1)において、点線の円弧は、実線で表される骨格部分と共に環構造が形成されていることを表している。該実線で表される骨格部分は、該実線に沿って点線が併記されている部分である。該環構造は3つあり、該環構造のそれぞれを、本明細書中、Rが結合している環、Rが結合している環、Rが結合している環と呼ぶ。
上記式(1)において、実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。
上記式(1)において、窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。ここで、配位しているとは、窒素原子がホウ素原子に対して配位子と同様に作用して化学的に影響していることを意味する。
上記式(1)において、Rが結合している環は、芳香族複素環である。該芳香族複素環は、環内に1つ以上のヘテロ元素を有する。該ヘテロ元素は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子であることが好ましく、窒素原子、硫黄原子であることがより好ましい。
該芳香族複素環は、単環であってもよく、縮環であってもよい。
該芳香族複素環としては、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、インドール環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、ベンゾチアジアゾール環、フェナントリジン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環が挙げられる。これらはそれぞれ、下記式(2−1)〜(2−26)で表される。
Figure 0006595790
上記芳香族複素環が単環(単環式芳香族複素環)であることが、本発明のホウ素含有化合物における好ましい形態の1つである。該単環式芳香族複素環は、5〜7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがより好ましい。該単環式芳香族複素環としては、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環が挙げられる。これらはそれぞれ、上記式(2−1)〜(2−3)、(2−10)、(2−12)、(2−14)、(2−16)〜(2−19)、(2−25)、(2−26)で表される。これらの中でも、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環が好ましく、チオフェン環、ピリジン環がより好ましい。
上記式(1)において、R、Rが結合している環は、芳香族性を有しない環であってもよいが、本発明のホウ素含有化合物を安定化する観点から、芳香族炭化水素環、芳香族複素環等の芳香環であることが好ましい。該芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、トリフェニレン環、ピレン環、フルオレン環、インデン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、インドール環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、ベンゾチアジアゾール環が挙げられ、これらはそれぞれ、下記式(3−1)〜(3−32)で表される。これらの中でも、ベンゼン環、ナフタレン環、ベンゾチオフェン環が好ましい。より好ましくは、ベンゼン環である。
Figure 0006595790
本発明のホウ素含有化合物が、下記式(4−1)又は下記式(4−2);
Figure 0006595790
(式中、窒素原子からホウ素原子への矢印、R〜Rは式(1)と同様である。)で表されるホウ素含有化合物であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
上記式(1)において、R〜Rは、同一又は異なって、水素原子、環構造の置換基となる1価の置換基、2価の基、又は、直接結合を表す。該1価の置換基としては特に制限されないが、例えば、置換基を有していてもよいアリール基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアルコキシ基、シリル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、チオール基、エポキシ基、アシル基、置換基を有していてもよいオリゴアリール基、1価のオリゴ複素環基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルチオ基、アゾ基、スタニル基、置換基を有していてもよいアリールホスフィノ基、置換基を有していてもよいアルキルホスフィノ基、アリールホスフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルホスフィニル基、置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいカルバモイル基、置換基を有していてもよいアリールカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基、置換基を有していてもよいアリールスルホニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいアリールスルフィニル基、置換基を有していてもよいアルキルスルフィニル基、ホルミル基、シアノ基、ニトロ基;メタンスルホネート基、エタンスルホネート基、トリフルオロメタンスルホネート基等のアルキルスルホニルオキシ基;ベンゼンスルホネート基、p−トルエンスルホネート基等のアリールスルホニルオキシ基;ベンジルスルホネート基等のアリールアルキルスルホニルオキシ基、ボリル基、スルホニウムメチル基、ホスホニウムメチル基、ホスホネートメチル基、アリールスルホネート基、アセトニトリル基等が挙げられる。
上記のものの中でも、R〜Rとしては、水素原子;ハロゲン原子、カルボキシル基、ヒドロキシ基、チオール基、エポキシ基、アミノ基、アゾ基、アシル基、アリル基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、ホルミル基、シアノ基、シリル基、スタニル基、ボリル基、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基等の反応性基;炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基;炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基;アリール基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アリール基;オリゴアリール基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、オリゴアリール基;1価の複素環基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、1価の複素環基;1価のオリゴ複素環基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、1価のオリゴ複素環基;アリールオキシ基;アリールチオ基;アリールアルキル基;アリールアルコキシ基;アルケニル基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アルケニル基;アルキニル基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アルキニル基;アルキルアミノ基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アルキルアミノ基;アリールアミノ基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アリールアミノ基;アリールホスフィノ基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アリールホスフィノ基;アリールホスフィニル基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アリールホスフィニル基;アリールスルホニル基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルコキシ基、アリール基、複素環基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基又は該反応性基で置換された、アリールスルホニル基のいずれかが好ましい。
〜Rとしては、より好ましくは、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;シリル基;アルキルアミノ基;アリールアミノ基;ボリル基;スタニル基;炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基;アリール基;オリゴアリール基;1価の複素環基;1価のオリゴ複素環基;アリールホスフィニル基;アリールスルホニル基のいずれかである。
上記2価の基としては、例えば、上述した環構造の置換基となる1価の置換基から水素原子が1つ脱離したものを使用できる。
、R、Rは、同一又は異なって、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。Rは同一又は異なって、ピリジン環構造に複数個結合していてもよい。また、該1価の置換基の環構造に対する結合位置は、特に制限されない。
上記式(1)において、R、Rは、同一又は異なって、水素原子、環構造の置換基となる1価の置換基、2価の基、又は、直接結合を表す。中でも、R及びRの少なくとも1つが、環構造の置換基となる電子輸送性の1価の置換基を表すことが好ましい。R、Rとして電子輸送性の置換基を有することで、本発明のホウ素含有化合物は、電子輸送性に優れた材料となる。
上記電子輸送性の1価の置換基は、芳香環を有することが好ましい。芳香環を有する電子輸送性の1価の置換基としては、例えば、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、ベンゾチアジアゾール環等の環内に炭素−窒素二重結合(C=N)を有する窒素原子含有複素環由来の1価の基;一つ以上の電子求引性置換基を有するベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、カルバゾール環等の環内に炭素−窒素二重結合を有しない芳香族炭化水素環または芳香族複素環由来の1価の基;ジベンゾチオフェンジオキシド環、ジベンゾホスホールオキシド環、シロール環等が挙げられる。
なお、上記電子求引性置換基としては、−CN、−COR、−COOR、−CHO、−CF、−SOPh、−PO(Ph)等が挙げられる。ここで、Rは、水素原子又は1価の炭化水素基を表す。
上記電子輸送性の1価の置換基は、中でも、環内に炭素−窒素二重結合を有する窒素原子含有複素環由来の1価の基、環内に炭素−窒素二重結合を有しない芳香族複素環由来の1価の基のように、芳香族複素環を有することが好ましい。
これらの中でも、電子輸送性の1価の置換基は、環内に炭素−窒素二重結合を有する窒素原子含有芳香族複素環を有することがより好ましい。該環内に炭素−窒素二重結合を有する窒素原子含有芳香族複素環は、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環であることが好ましく、ピリジン環であることがより好ましい。
また上記R及びRの少なくとも1つが、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基、トリメトキシシリル基、トリフェニルシリル基等のシリル基であることもまた本発明の好ましい形態の1つである。
上記R〜Rにおける置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;塩化メチル基、臭化メチル基、ヨウ化メチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数5〜7の環状アルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基;ヒドロキシ基;チオール基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;アゾ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の炭素数1〜40のアルキル基を有するモノ又はジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、カルバゾリル基等のアリールアミノ基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等のアシル基;ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、ブテニル基、スチリル基等の炭素数2〜20のアルケニル基;エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、フェニルアセチニル等の炭素数2〜20のアルキニル基;ビニルオキシ基、アリルオキシ基等のアルケニルオキシ基;エチニルオキシ基、フェニルアセチルオキシ基等のアルキニルオキシ基;フェノキシ基、ナフトキシ基、ビフェニルオキシ基、ピレニルオキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロフェニル基等のパーフルオロ基及び更に長鎖のパーフルオロ基;ジフェニルボリル基、ジメシチルボリル基、ビス(パーフルオロフェニル)ボリル基、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラニル基等のボリル基;アセチル基、ベンゾイル基等のカルボニル基;アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニルオキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;メチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基等のスルフィニル基;アルキルスルホニルオキシ基;アリールスルホニルオキシ基;ホスフィノ基;ジエチルホスフィニル基、ジフェニルホスフィニル基等のホスフィニル基;トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基、トリメトキシシリル基、トリフェニルシリル基等のシリル基;シリルオキシ基;スタニル基;ハロゲン原子やアルキル基、アルコキシ基等で置換されていてもよい、フェニル基、2,6−キシリル基、メシチル基、デュリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基、トルイル基、アニシル基、フルオロフェニル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、フェナンスレニル基等のアリール基(置換されていてもよい芳香族炭化水素環基);ハロゲン原子やアルキル基、アルコキシ基等で置換されていてもよい、チエニル基、フリル基、シラシクロペンタジエニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、アクリジニル基、キノリル基、キノキサロイル基、フェナンスロリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピロリル基、ベンゾオキサゾリル基、ピリミジル基、イミダゾリル基等のヘテロ環基(置換されていてもよい芳香族複素環基);カルボキシル基;カルボン酸エステル基;エポキシ基;イソシアノ基;シアネート基;イソシアネート基;チオシアネート基;イソチオシアネート基;カルバモイル基;N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基等のN,N−ジアルキルカルバモイル基;ホルミル基;ニトロソ基;ホルミルオキシ基;等が挙げられる。
中でも、上記R〜Rにおける置換基が、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基といった芳香環を有する基であることが好ましい。
例えば、上記式(1)におけるR〜Rの少なくとも1つが、上記芳香族複素環を構成する炭素原子の1つに更に芳香環が結合したものであることが好ましい。該芳香族複素環を構成する炭素原子の1つに更に結合した芳香環としては、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基が挙げられる。該芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基、フルオレニル基が好ましい。該芳香族複素環基としては、ピリジル基、キノリル基、ピリミジル基、チアゾール基、イミダゾール基が好ましい。
なお、上述した置換基は、ハロゲン原子やアルキル基、アリール基等で更に置換されていてもよく、例えば炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基で置換されていることが好ましい。更に、これらの置換基がお互いに任意の場所で結合して環を形成していてもよい。
以下では、上記式(1)におけるY、n、nについて説明する。
上記nは、1〜4の整数である。nは、0又は1である。nが1の場合、Yは、n価の連結基、又は、直接結合を表し、n個存在するY以外の構造部分とそれぞれ独立に、R、R、R、又は、Rのいずれか1箇所で結合していることを表す。
上記式(1)において、nが1である場合、nは0であり、上記式(1)におけるY以外の構造部分のみからなる化合物となる。この場合、R〜Rの少なくとも1つは、環構造の置換基となる1価の置換基を表す。中でも、R及びRの少なくとも1つが、環構造の置換基となる電子輸送性の1価の置換基を表すことが好ましい。
上記式(1)において、nが2である場合、上記式(1)におけるY以外の構造部分が2つ存在することになる。ここで、Yが2価の連結基である場合、2つ存在するY以外の構造部分が2価の連結基であるYを介して結合することになる。Yが直接結合である場合、2つ存在するY以外の構造部分が直接結合することになる。
上記式(1)で表される化合物において、nが3以上である場合、Yはn価の連結基であり、上記式(1)におけるY以外の構造部分がn個存在し、それらが連結基であるYを介して結合することとなる。
上記式(1)におけるnは、好ましくは、1〜3であり、より好ましくは、1〜2である。すなわち、本発明のホウ素含有化合物は、単量体又は二量体であることがより好ましい。
なお、Yがn価の連結基である場合、Yはn個存在するY以外の構造部分とそれぞれ独立に、R、R、R、又は、Rのいずれか1箇所で結合しているが、これは、Y以外の構造部分のYとの結合部位は、n個存在するY以外の構造部分それぞれに独立であって、全て同一部位であってもよいし、一部が同一部位であってもよいし、全て異なる部位であってもよい、ということを意味している。当該結合位置は特に制限されないが、n個存在するY以外の構造部分の全てが、R又はRで結合していることが好ましい。
また、n個存在するY以外の構造部分の構造は、全て同一であってもよいし、一部が同一であってもよいし、全て異なっていてもよい。
上記式(1)におけるYが、n価の連結基である場合、該連結基としては、例えば、置換基を有していてもよい鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基、置換基を有していてもよいヘテロ元素を含む基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基が挙げられる。これらの中でも、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基といった芳香環を有する基であることが好ましい。すなわち、上記式(1)におけるYは、芳香環を有する基であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
更に、Yは、上述した連結基が複数組み合わさった構造を有する連結基であってもよい。
上記鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基としては、下記式(5−1)〜(5−8)のいずれかで表される基であることが好ましい。これらの中でも、下記式(5−1)、(5−7)がより好ましい。
上記へテロ元素を含む基としては、下記式(5−9)〜(5−13)のいずれかで表される基であることが好ましい。これらの中でも、下記式(5−12)、(5−13)がより好ましい。
上記芳香族炭化水素環基としては、下記式(5−14)〜(5−20)のいずれかで表される基であることが好ましい。これらの中でも、下記式(5−14)、(5−19)、(5−20)がより好ましい。
上記芳香族複素環基としては、下記式(5−21)〜(5−33)のいずれかで表される基であることが好ましい。これらの中でも、下記式(5−24)、(5−32)がより好ましい。
Figure 0006595790
上記鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基、ヘテロ元素を含む基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基が有する置換基としては、上述した式(1)において、上記R、R、R及びRが有してもよい置換基と同様のものが挙げられる。
これらの中でも、Yにおける鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基、ヘテロ元素を含む基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基が有する置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、ジアリールアミノ基が好ましい。より好ましくは、アルキル基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基、ジアリールアミノ基である。
上記Yにおける鎖状、分岐鎖状又は環状の炭化水素基、ヘテロ元素を含む基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基が置換基を有する場合、置換基が結合する位置や数は特に制限されない。
本発明のホウ素含有化合物は、例えば下記式(6)で表される合成方法により合成することが好ましい。なお、下記式中、Zは、臭素原子又はヨウ素原子を表し、Zは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。
Figure 0006595790
このような合成方法により本発明のホウ素含有化合物を製造することにより、ホウ素含有化合物を安価に製造することができる。この合成方法の第2工程は、これまでにはない新たな反応である。このような反応を用いたホウ素含有化合物の製造方法、すなわち、下記式(1);
Figure 0006595790
(式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に環構造が形成されていることを表す。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。R〜Rは、同一又は異なって、水素原子、環構造の置換基となる1価の置換基、2価の基、又は、直接結合を表す。R、R及びRは、それぞれ、点線の円弧部分を形成する環構造に複数個結合していてもよい。Rは、ピリジン環構造に複数個結合していてもよい。Rが結合している環は、芳香族複素環である。nは、1〜4の整数である。nは、0又は1である。nが1の場合、Yは、n価の連結基、又は、直接結合を表し、n個存在するY以外の構造部分とそれぞれ独立に、R、R、R、又は、Rのいずれか1箇所で結合していることを表す。nが0の場合、nは、1であり、R〜Rの少なくとも1つは、環構造の置換基となる1価の置換基を表す。)で表されるホウ素含有化合物を製造する方法であって、該製造方法は、下記式(7);
Figure 0006595790
(式中、点線の円弧、実線で表される骨格部分における点線部分、窒素原子からホウ素原子への矢印、R、及び、Rは、式(1)と同様である。Zは、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される化合物(I)と、下記式(8);
Figure 0006595790
(式中、点線の円弧はそれぞれ、2つのMgZをつなぐ骨格部分と共に環構造が形成されていることを表す。骨格部分の2つの炭素原子間の点線部分は、同一又は異なって、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。R、Rは、式(1)と同様である。Zは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される化合物(II)とを反応させる工程を含むことを特徴とするホウ素含有化合物の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記式(6)で表される合成方法の第1工程に用いる溶媒は特に制限されないがヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
なお、上記式(6)で表される合成方法の第1工程は、特開2011−184430号公報の記載を参照して行うことができる。
第2工程の反応を行う温度は、0℃〜40℃が好ましく、常圧、減圧、加圧のいずれの条件で反応を行ってもよい。
また、第2工程の反応を行う時間は、3〜48時間が好ましい。
上記式(6)で表される合成方法では、上記第2工程の後に更に、R〜Rのいずれか1つ以上の置換基を別の置換基に交換する1つ又は複数の工程を行ってもよい。例えば、R〜Rのいずれかがハロゲン原子である場合は、Stillクロスカップリング反応や鈴木−宮浦クロスカップリング反応、園頭クロスカップリング反応、Heckクロスカップリング反応、桧山カップリング反応、根岸カップリング反応等を用いることで、ハロゲン原子を別の置換基に交換することができる。
また、上記カップリング反応の反応条件としては、各カップリング反応が通常行われる反応条件を適宜採用することができる。
本発明のホウ素含有化合物は、例えば下記式(9)に示す反応により得ることも可能である。なお、下記式中、Zは、臭素原子又はヨウ素原子を表す。
Figure 0006595790
上記反応は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(TMP)とn−ブチルリチウム(nBuLi)から合成したリチウムテトラメチルピペリジドの存在下で進行する。
上記反応は、例えば−78℃の温度条件下で行うことができる。溶媒としては、テトラヒドロフラン等を使用できる。
<本発明のホウ素含有化合物の特性>
本発明のホウ素含有化合物は、安定な化合物でありながら、HOMO、LUMOのエネルギー準位が低く、また、良好な膜、特には塗布膜、を作製することが可能なものであり、有機EL素子材料やn型半導体等の有機電子デバイス材料等として好適に用いることができるものである。
本発明のホウ素含有化合物は、上述の構成よりなり、安定な化合物でありながら、HOMO、LUMOのエネルギー準位が低い等の特性を有し、更に、塗布により塗膜を形成することができることから、有機EL素子材料やn型半導体等の有機電子デバイス材料等に好適に用いることができる。
実施例1で合成した5−ブロモ−2−(チオフェン−2−イル)ピリジンのH−NMRチャート図である。 実施例1で合成した5−ブロモ−2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)ピリジンのH−NMRチャート図である。 実施例1で合成した5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(ジブロモボリル)チオフェン−2−イル)ピリジンのH−NMRチャート図である。 実施例1で合成した5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)ピリジンのH−NMRチャート図である。 実施例1で合成した6”−(5−([2,2’−ビピリジン]−6−イル)−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)−2,2’:6’3”−ターピリジン(S−SPBBPy2)のH−NMRチャート図である。 参考例1で合成した5,5’−ジブロモ−2,2’−ビピリジンのH−NMRチャート図である。 参考例1で合成した5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジンのH−NMRチャート図である。 参考例1で合成した3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)−5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジン(N−SPBTMS)のH−NMRチャート図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「モル%」を意味するものとする。
実施例及び参考例において合成した化合物についての各種測定は、以下のように行った。
(1H−NMR測定)
重水素化クロロホルムの溶液とし、高分解能核磁気共鳴装置(製品名「Unity plus400」;400MHz、varian社製)を用いて測定した。化学シフトは、テトラメチルシランから低磁場側における100万分の1(ppm;δスケール)として記録し、テトラメチルシランの水素核(δ0.00)を参照とした。
実施例1
6”−(5−([2,2’−ビピリジン]−6−イル)−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)−2,2’:6’3”−ターピリジン(S−SPBBPy2)の合成
以下の反応式により5−ブロモ−2−(チオフェン−2−イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006595790
2−チオフェンボロン酸(東京化成工業株式会社、4.99g)、3−ブロモ−6−ヨードピリジン(東京化成工業株式会社、12.18g)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(Pd(PPh、東京化成工業株式会社、2.25g)を脱水トルエン(和光純薬工業株式会社、150ml)に溶解し、そこへ炭酸カリウム水溶液(和光純薬工業株式会社、16.17gを水39mlに溶解したもの)を加え120℃で18時間撹拌反応させた。反応後、室温に戻したのち、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、粗製の5−ブロモ−2−(チオフェン−2−イル)ピリジンを9.3g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図1)。それ以上の精製はせず、次の反応に進んだ。
以下の反応式により5−ブロモ−2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006595790
5−ブロモ−2−(チオフェン−2−イル)ピリジン9.3gを脱水クロロホルム(和光純薬工業株式会社、200ml)に溶解し、そこへN−ブロモスクシンイミド(NBS、和光純薬工業株式会社、6.9g)を加え室温で終夜撹拌反応させた。反応後、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、粗製の5−ブロモ−2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)ピリジンを10.3g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図2)。それ以上の精製はせず、次の反応に進んだ。
以下の反応式により5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(ジブロモボリル)チオフェン−2−イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006595790
5−ブロモ−2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)ピリジン10.3gをジクロロエタン(DCE、和光純薬工業株式会社、200ml)に溶解し、そこへジイソプロピルエチルアミン(iPrEtN、和光純薬工業株式会社、5.7ml)を加え、反応器を−78℃に冷却し、そこへ三臭化ホウ素(BBr、東京化成工業株式会社、1mol/Lジクロロメタン溶液、81.3ml)を滴下した。全量滴下後、室温で1時間、50℃で終夜撹拌反応させた。反応後、ヘキサンを投入し析出した固体をろ過により回収、クロロホルムで洗浄後乾燥させることで5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(ジブロモボリル)チオフェン−2−イル)ピリジンを11.5g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図3)。
以下の反応式により5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006595790
削り状マグネシウム(和光純薬工業株式会社、0.7g)を加熱乾燥下活性化させたのち、そこへ脱水ジエチルエーテル(和光純薬工業株式会社、26ml)、2,2’−ジブロモビフェニル(和光純薬工業株式会社、4.0g)を投入し室温で24時間、40℃で1時間撹拌反応させた。そこへ脱水トルエン(和光純薬工業株式会社、130ml)を加え−78℃まで冷却したのち5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(ジブロモボリル)チオフェン−2−イル)ピリジン(6.3g)を投入し、室温に昇温し終夜撹拌反応した。反応後水を加え、クロロホルムで抽出、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製、5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)ピリジンを6.0g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図4)。
以下の反応式により6”−(5−([2,2’−ビピリジン]−6−イル)−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)−2,2’:6’3”−ターピリジン(S−SPBBPy2)を合成した。
Figure 0006595790
6−(トリブチルスタンニル)−2,2’−ビピリジン(Chem Commun.,1995,765−766を参考に合成した、4.2g)、5−ブロモ−2−(5−ブロモ−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)ピリジン2.0g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(東京化成工業株式会社、0.5g)を脱水トルエン(和光純薬工業株式会社、20ml)に溶解し、120℃で終夜撹拌反応させた。反応後、室温に戻したのち、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製、6”−(5−([2,2’−ビピリジン]−6−イル)−3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)チオフェン−2−イル)−2,2’:6’3”−ターピリジンを2.5g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図5)。
参考例1
3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)−5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジン(N−SPBTMS)の合成
以下の反応式により5,5’−ジブロモ−2,2’−ビピリジンを合成した。
Figure 0006595790
3−ブロモ−6−ヨードピリジン(東京化成工業株式会社、11.3g)、ヘキサブチルジスタナン(BuSnSnBu、東京化成工業株式会社、10ml)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(東京化成工業株式会社、1.2g)を脱水トルエン(和光純薬工業株式会社、320ml)に溶解後、1時間窒素バブリングにより脱気し、120℃で3日間撹拌反応させた。反応後、室温に戻したのち、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビピリジンを4.4g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図6)。
以下の反応式により5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジンを合成した。
Figure 0006595790
5,5’−ジブロモ−2,2’−ビピリジン(4.4g)、ヘキサメチルジシラン(東京化成工業株式会社、10ml)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(東京化成工業株式会社、0.5g)をヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA、東京化成工業株式会社、14ml)に溶解し、160℃で4日間撹拌反応させた。反応後、室温に戻したのち、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製、5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジンを3.15g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図7)。
以下の反応式により3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)−5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジン(N−SPBTMS)を合成した。
Figure 0006595790
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(TMP、東京化成工業株式会社、0.39ml)を脱水テトラヒドロフラン(THF、和光純薬工業株式会社、60ml)に−78℃で溶解し、そこへn−ブチルリチウム(nBuLi、関東化学株式会社、1.6mol/Lヘキサン溶液、1.25ml)を滴下し、0℃に昇温後30分撹拌反応させた。再度−78℃に冷却後、5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジン(0.6g)を加え40分撹拌反応させた。そこへ5−ブロモ−5H−ジベンゾ[b,d]ボロール(Chem Commun.,2008,579−581を参考に合成した、0.7g)加え30分撹拌反応させた。室温に昇温後終夜撹拌反応させた。水を投入し反応停止させ、クロロホルムで抽出、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製、3−(5H−ジベンゾ[b,d]ボロール−5−イル)−5,5’−ビス(トリメチルシリル)−2,2’−ビピリジンを0.08g得た。合成はH−NMR測定により確認した(図8)。

Claims (1)

  1. 下記式(1);
    Figure 0006595790
    (式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に環構造が形成されていることを表す。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。窒素原子からホウ素原子への矢印は、窒素原子がホウ素原子へ配位していることを表す。R 及びR は、それぞれ、水素原子を表す。R 及びは、同一又は異なって、構造の置換基となるピリジン環、ピリミジン環、又は、キノリン環を表し、ピリジン環、ピリミジン環、又は、キノリン環を構成する炭素原子の1つに更にピリジル基、ピリミジル基、キノリル基、又は、イミダゾール基が結合したものであってもよい は、ピリジン環構造に個結合していている。R は、点線の円弧部分を形成する環構造に1個結合している。R が結合している環及びR が結合している環は、同一又は異なって、ベンゼン環又はナフタレン環である。が結合している環は、チオフェン環である。nは、である。nは、である)で表されることを特徴とするホウ素含有化合物。
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