JP6595408B2 - アンテナ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、フィルムアンテナと、このフィルムアンテナに接続されたケーブルとを備えたアンテナ装置に関する。
実装が容易なアンテナとして、フィルムアンテナが広く普及している。ここで、フィルムアンテナとは、誘電体フィルムと、誘電体フィルムの表面に形成されたアンテナ導体とを有するアンテナのことを指す。例えば、自動車のウインドウに貼り付けて使用するフィルムアンテナは、広く知られたところである。
フィルムアンテナを用いて立体的なアンテナを構成する場合、アンテナ導体の立体構造を維持するために、剛性の高い支持体に貼り付けたり、巻き付けたりして使用することが好ましい。フィルムアンテナが曲がったり折れたりすることによって、アンテナ導体の立体構造が変化すると、アンテナ特性が変化してしまうからである。
ところで、フィルムアンテナに対する高周波電流の入出力は、2つの接続点からなる給電部に接続されたケーブル(例えば、同軸ケーブル)を用いて行われる。フィルムアンテナとケーブルとは、通常、フィルムアンテナのアンテナ導体に設けられた2つの接続点とケーブルのホット側/コールド側導体(同軸ケーブルの内側/外側導体)とを半田付けすることにより接続されている。このため、ケーブルが強い力で引っ張られると、ゲーブルがフィルムアンテナの給電部(2つの接続点)から外れてしまうことがある。このため、フィルムアンテナとケーブルとを備えたアンテナ装置においては、ケーブルの引っ張りに対する耐久性(接続信頼性)を高めることが重要である。
ケーブルの引っ張りに対する耐久性を高めるために利用可能な技術としては、例えば、特許文献1に記載の保持部材が知られている。特許文献1に記載の保持部材は、外縁近傍の表裏に溝が形成された板状部材である。これらの溝にケーブルを嵌め込むことによって、この保持部材にケーブルを保持させれば、ケーブルの一端を引っ張ってもその力が他端に伝わり難くなる。したがって、この保持部材にフィルムアンテナに接続されたケーブルを保持させれば、ケーブルの引っ張りに対する耐久性を高めることができる。
ヨーロッパ特許第2403327号明細書(2012年1月4日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の保持部材は、ケーブルの引っ張りに対する耐久性を高めるという機能は有しているものの、アンテナ導体の立体構造を維持するという機能は有していない。したがって、フィルムアンテナに接続されたケーブルを特許文献1に記載の保持部材により保持するだけでは、アンテナ特性を一定化することはできない。また、アンテナ導体の立体構造を維持するために、フィルムアンテナを貼り付けたり巻き付けたりする支持体を特許文献1に記載の保持部材と併用する場合、構造の複雑化や大型化などの問題を招来する。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルムアンテナと、このフィルムアンテナに接続されたケーブルとを備えたアンテナ装置において、構造の複雑化や大型化を招来することになく、アンテナ特性の一定性とケーブルの引っ張りに対する耐久性とを高めることにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係るアンテナ装置は、フィルムアンテナと、前記フィルムアンテナの給電部に接続されたケーブルと、前記フィルムアンテナの少なくとも一部分が巻き付けられた支持体と、を備え、前記給電部と前記ケーブルの接続部分は絶縁被覆部により覆われ、前記支持体は、前記ケーブルを保持するための保持手段と、前記絶縁被覆部を収容する凹状収容部を有している、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、上記フィルムアンテナが上記支持体に巻き付けられているため、上記フィルムアンテナが備えるアンテナ導体の立体構造の変化を抑えることができる。すなわち、アンテナ特性の一定性を高めることができる。また、上記の構成によれば、上記給電部と上記ケーブルの接続部分は絶縁被覆部により覆われるとともに、上記ケーブルが上記支持体に保持されているため、ケーブルの引っ張りに対する耐久性を高めることができる。
しかも、上記の構成によれば、支持体がアンテナ特性の一定性を高める機能とケーブルの引っ張りに対する耐久性を高める機能とを担っている。したがって、構造の複雑化や大型化を招来することなく、アンテナ特性の一定性とケーブルの引っ張りに対する耐久性とを高めることができる。
本明細書において、フィルムアンテナを支持体に巻き付けるという表現は、フィルムアンテナを支持体の表面に沿うように変形させて、フィルムアンテナを支持体から離れない状態にすることを意味する。なお、上記の表現は、支持体の周りでフィルムアンテナが一周以上巻かれることのみを含意するものではない。例えば、支持体が直方体の部材である場合、フィルムアンテナを支持体の4面(例えば、上面、右側面、下面、左側面)に沿うように変形させて、フィルムアンテナを支持体から離れない状態にする態様だけでなく、フィルムアンテナを支持体の3面(例えば、上面、右側面、下面)に沿うように変形させて、フィルムアンテナを支持体から離れない状態にする態様や、フィルムアンテナを支持体の2面(例えば、上面、右側面)に沿うように変形させて、フィルムアンテナを支持体から離れない状態にする態様なども、上記の表現の意味範囲に含まれる。
また本明細書において、アンテナ装置の「上、下、左、右、前、後」は、各図面のxyz座標系に基づき、「z軸正方向を上」、「z軸負方向を下」、「y軸正方向を右」、「y軸負方向を左」、「x軸正方向を後」、「x軸負方向を前」として説明する。したがって、車体等へ搭載した状態におけるアンテナ装置の、上下、左右及び前後と必ずしも一致するものではない。
本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記支持体は、第1支持面と、前記第1支持面に交わる第2支持面と、前記第1支持面と対向し、前記第2支持面と交わる第3支持面とを有しており、前記フィルムアンテナは、前記第1支持面、前記第2支持面、及び、前記第3支持面に接触するように、前記支持体に巻き付けられており、前記保持手段は、前記第1支持面及び前記第2支持面に沿う方向に前記ケーブルの一部分が延在するように、前記ケーブルを保持する第1保持部を有している、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記フィルムアンテナが上記3つの支持面に接触するように上記支持体に巻き付けられている。したがって、上記フィルムアンテナが備えるアンテナ導体の立体構造の変化をより一層抑えることができる。また、ケーブルにおいて前記第1支持面及び前記第2支持面に沿う方向に延在する部分の配線経路は、アンテナ特性に大きな影響を及ぼす。これに対して、上記の構成によれば、当該部分を第1保持部により保持しているので、アンテナ特性を更に一定化させることができる。
本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記絶縁被覆部は、前記フィルムアンテナの表面に形成される第1被覆部と、裏面に形成される第2被覆部とから構成され、
前記第1及び第2被覆部は、前記フィルムアンテナに形成された開口部を介して連通している、ことが好ましい。
上記の構成によれば、フィルムアンテナに対する絶縁被覆部の接着強度を向上させることができ、フィルムアンテナから絶縁被覆部が剥離するのを防止することができる。
る。
本発明の一態様に係るアンテナ装置において、前記第3支持面の前記第2支持面との境界近傍に形成された前記凹状収容部に、前記絶縁被覆部の前記第1被覆部が収容されるように、前記フィルムアンテナが前記支持体に巻き付けられ、前記フィルムアンテナは、前記第3及び第2支持面の境界に沿って折り曲がる曲部が形成され、前記絶縁被覆部の第1及び第2被覆部の厚さは、前記曲部に近づくにしたがって薄くなっている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、例えば、ケーブルと給電部との接続部分が絶縁被覆部で覆われたフィルムアンテナを支持体に巻き付けたとき、絶縁被覆部がフィルムアンテナの曲部の近傍に配置される構成を採用した場合であっても、第1被覆部及び第2被覆部の各々がフィルムアンテナから剥離することを長期間に亘って防止できる。したがって、アンテナ装置の耐水性を長期間に亘って高い水準に保つことができる。その理由は、以下の通りである。
また、第1被覆部及び第2被覆部の各々の厚さは、フィルムアンテナの曲部に近づくにしたがって薄くなるように構成されているため、第1被覆部及び第2被覆部の各々は、曲部に近づくにしたがって、よりしなやかになるように構成されている。したがって、折り曲げにより生じる応力が緩和され、第1被覆部及び第2被覆部の曲部近傍に位置する端辺に集中するのを防止することができる。
また本発明に係るアンテナ装置の製造方法は、フィルムアンテナの給電部にケーブルを接続する接続工程と、前記給電部及び当該給電部に接続されたケーブルの端部を覆う絶縁被覆部を形成する絶縁被覆部形成工程と、第1支持面と、前記第1支持面に交わる第2支持面と、前記第1支持面と対向し、前記第2支持面に交わる第3支持面とを有する支持体であって、前記ケーブルを保持するための保持手段を有するとともに、前記第3支持面に前記絶縁被覆部を収容するための凹状収容部を有する支持体を用意する工程と、前記凹状収容部に前記絶縁被覆部が収容されるように、前記フィルムアンテナを前記支持体に取り付けるとともに、前記第1支持面、前記第2支持面及び前記第3支持面に接触するように、前記フィルムアンテナを前記支持体に巻き付ける巻き付け工程と、前記保持手段に前記ケーブルを保持させ、前記第1支持面及び前記第2支持面に沿う方向に前記ケーブルの一部分が延在するように配線する配線工程と、を含んでいる。
上記の製造方法によれば、上述した本発明に係るアンテナ装置を用意に製造することができる。
本発明は、フィルムアンテナと、このフィルムアンテナに接続されたケーブルとを備えたアンテナ装置において、構造の複雑化や大型化を招来することになく、アンテナ特性の一定性とケーブルの引っ張りに対する耐久性とを高めることができる。
第1の実施形態に係るアンテナ装置の斜視図である。 第1の実施形態に係るアンテナ装置が備える支持体の斜視図である。 第1の実施形態に係るアンテナ装置が備えるフィルムアンテナの平面図である。 (a)は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の斜視図である。(b)は、アンテナ装置が備えているフィルムアンテナの斜視図である。 (a)は、第1の実施形態に係るアンテナ装置が備えている絶縁被覆部の変形例の斜視図である。(b)は、(a)に示した絶縁被覆部の左側面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、図1に示すアンテナ装置の平面図、正面図、左側面図、及び底面図である。 参考例のアンテナ装置のVSWR及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。 第1実施例のアンテナ装置のVSWR及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。 第2実施例のアンテナ装置のVSWR及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。 第3実施例のアンテナ装置のVSWR及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。
〔第1の実施形態〕
〔アンテナ装置の構成〕
本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置1の構成について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、アンテナ装置1の斜視図である。図2の(a)は、アンテナ装置1が備える支持体30の上面側斜視図であり、図2の(b)は、この支持体30の下面側斜視図である。図3は、アンテナ装置1が備えるフィルムアンテナ10の平面図である。
アンテナ装置1は、図1に示すように、フィルムアンテナ10と、同軸ケーブル20と、支持体30とを備えている。フィルムアンテナ10は、所定の立体構造を取るように、支持体30に巻き付けられている。また、フィルムアンテナ10の2つの接続点14a,14bからなる給電部14に接続された同軸ケーブル20は、所定の配線経路を通るように、支持体30に保持されている。
支持体30は、第1支持面31と、第1支持面31と交わる(本実施形態においては直交する)第2支持面32と、第1支持面31と対向し、第2支持面32と交わる(本実施形態においては直交する)第3支持面33とを有する構造物である。フィルムアンテナ10は、その表面又は裏面が第1支持面31、第2支持面32、及び第3支持面33と接触するように、支持体30に巻き付けられる。
本実施形態においては、図2に示す箱型の樹脂成形物を支持体30として用い、その上面を第1支持面31、その後側面(図示した座標系においてx軸正方向側の側面)を第2支持面32、その下面を第3支持面33とする。この樹脂成型物は、上面側から肉抜きされているため、肉抜きされずに残った隔壁の上端面(図2の(a)において斜線によるハッチングを付した部分)が第1支持面31を構成する。支持体30の第3支持面33は、第1支持面31よりも前方(図示した座標系においてx軸負方向)に突出しており、第1支持面31が形成された領域に対向する対向領域33aと第1支持面31が形成された領域に対向しない非対向領域33bとに二分される。
支持体30は、所定の配線経路を通るように同軸ケーブル20を保持することによって、同軸ケーブル20の引っ張りに対する耐久性を高めるための保持手段として、第1保持部34、第2保持部35、及び第3保持部36を備えている。
また、支持体30の第3支持面33には第1の凹部37と、この第1の凹部37と連通して第3支持面33の端部へ向かって延びる第2の凹部38とが形成されている。第1及び第2の凹部37,38は、本発明における凹状収容部に相当し、同軸ケーブル20の端部と給電部14との接続部分が収容されるとともに、そこから延びる同軸ケーブル20が挿通する。なお本実施形態において、同軸ケーブル20の端部と給電部14との接続部分は、後述する絶縁被覆部21により覆われている(図4参照)。
第1の凹部37は、第3支持面33のうち、第3支持面33と第2支持面32との境界近傍に形成された凹部であって、第3及び第2支持面の境界に沿う方向(図示した座標系においてy軸方向)に延在する長尺形状の凹部であり、第3支持面33から第1支持面31へ向かう方向(図示した座標系においてz軸正方向)へ凹んだ凹部である。
そして、第1の凹部37は、後述する絶縁被覆部21(同軸ケーブル20の端部と給電部14との接続部分を覆う樹脂成形物)を収容可能な大きさを有する。
第2の凹部38は、第2の凹部38は第1の凹部37よりも幅が小さい凹部であって、一方の端部が第1の凹部37と連通し、他方の端部が第3支持面33の端部まで延びる。また第1の凹部37と同様に、第3及び第2支持面32の境界に沿う方向(図示した座標系においてy軸方向)に延在する凹部であり、第3支持面33から第1支持面31へ向かう方向(図示した座標系においてz軸正方向)へ凹んだ凹部である。
そして、第2の凹部38は、第1の凹部37に収容された絶縁被覆部21から延びる同軸ケーブル20が挿通可能な大きさを有する。
アンテナ装置1において、フィルムアンテナ10は、同軸ケーブル20の端部と給電部14との接続部分が、第3支持面33における第2支持面32との境界近傍に設けられた第1及び第2の凹部37,38に収容されるように、支持体30に取り付けられ、さらに、第1支持面31、第2支持面32及び第3支持面33に接触するように、支持体30に巻き付けられている。このとき、フィルムアンテナ10は、その一端(口述する第1アンテナ導体12側の端辺)が、第1支持面31の第2支持面32側とは反対側の端部に配置されるとともに、その他端が、第3支持面33の第2支持面32側とは反対側の端部よりも前方に向かって延出するようにして、支持体10に巻き付けられている。
第1保持部34は、第1支持面31の第2支持面32側とは反対側の端部から前方に突出した領域に設けられている。すなわち、第3支持面33の非対向領域33bの上面側(図示した座標系においてz軸正方向側)に設けられている。この第1保持部34は、同軸ケーブル20の一部を、第1支持面31及び第2支持面32の双方に対して平行な方向(図示した座標系においてy軸方向)に延在するように保持する。第1保持部34は、フィルムアンテナ10の第1支持面31に接触する領域とフィルムアンテナ10の第3支持面33に接触する領域とに挟まれた空間領域の外部に設けられているので、フィルムアンテナ10を支持体30に巻き付けた後でも同軸ケーブル20を第1保持部34に装着することが可能である。
本実施形態においては、その壁面が第1支持面31及び第2支持面32の双方に対して垂直になるように配置された複数の(本実施形態においては4つの)隔壁34aと、この隔壁34aに形成された上方が開口した凹部34b(スリット)とを保持部34として用いる。この隔壁34aの凹部34bに同軸ケーブル20を嵌め込むことによって、上述したような同軸ケーブル20の保持(挟持)が実現される。また、第1保持部34で保持した同軸ケーブル20を蛇行させ、同軸ケーブル20が第1保持部34から抜け難くするために、本実施形態においては、その壁面が隔壁34aの壁面と平行になるように配置された隔壁34cを用いている。この隔壁34cの前方の端面は、下方に向かうほど前方に迫り出すように傾斜している。このため、同軸ケーブル20を隔壁34aの凹部34bに深く嵌め込むと、同軸ケーブル20は、中央部がこの隔壁34cによって前方に押し出されることによって蛇行し、より強く隔壁34aに押し付けられる。このため、同軸ケーブル20が隔壁34aから受ける摩擦力が大きくなり、同軸ケーブル20が抜け難くなる。
第2保持部35は、支持体30の左側面(図示した座標系においてy軸負方向側の側面)に設けられている。この第2保持部35は、同軸ケーブル20の一部を、第2支持面32に対して垂直な方向(図示した座標系においてx軸方向)に延在するように保持する。そして、第2保持部材35は、第3支持面33の第2支持面32との境界近傍に形成された凹状収容部(第1及び第2の凹部37,38)に収容された絶縁被覆部21から延びる同軸ケーブル20を屈曲させて前方(第2支持面32とは反対側の端部)へ向けてガイドし、同軸ケーブル20を第1保持部材34に導くように機能する。
第2保持部35は、フィルムアンテナ10の第1支持面31に接触する領域とフィルムアンテナ10の第3支持面33に接触する領域とに挟まれた空間領域の外部に設けられているので、フィルムアンテナ10を支持体30に巻き付けた後でも同軸ケーブル20を第2保持部35に装着することが可能である。
本実施形態においては、支持体30の左側面の下端から左方に突出した直方体状の突出部35aを第2保持部35として用いる。この突出部35aには、第2支持面32側の端面からその反対側の端面に至る、下方が開口した凹部35bが形成されており、この凹部35bに同軸ケーブル20を嵌め込むことによって、上述したような同軸ケーブル20の保持が実現される。
第3保持部36は、支持体30の右側面(図示した座標系においてy軸正向側の側面)に設けられている。この第3保持部36は、同軸ケーブル20の一部を、第2支持面32に対して垂直な方向(図示した座標系においてx軸方向)に延在するように保持する。そして、第3保持部材36は、第1保持部材34から延出する同軸ケーブル20を屈曲させて前方へ向けてガイドする。第3保持部36は、フィルムアンテナ10の第1支持面31に接触する領域とフィルムアンテナ10の第3支持面33に接触する領域とに挟まれた空間領域の外部に設けられているので、フィルムアンテナ10を支持体30に巻き付けた後でも同軸ケーブル20を第3保持部36に装着することが可能である。
本実施形態においては、支持体30の右側面の下端から右方に突出した直方体状の突出部36aを第3保持部36として用いる。この突出部36aには、第2支持面32側の端面からその反対側の端面に至る、下方が開口した凹部36bが形成されており、この凹部36bに同軸ケーブル20を嵌め込むことによって、上述したような同軸ケーブル20の保持が実現される。
上述したように、本実施形態においては、支持体30の第3支持面33に、フィルムアンテナ10を巻き付けたときに、同軸ケーブル20の端部と給電部14との接続部分(絶縁被覆部21で覆われた部分)を収容するための第1及び第2凹部37,38が形成されている。そして、支持体30の第3支持面33と反対側の面(第1支持面31側)に、同軸ケーブル20を保持するための第1保持部材34が形成されている。また、支持体30は、更に2つの保持部材(第2及び第3保持部材35,36)を有する。これら第2及び第3保持部材35,36は、第1保持部材34が形成された面と反対側に開口する凹部35b,36bを備え、第1保持部34を挟み込むように配置されている。
第1支持面31(を構成する隔壁の上端面)には、L型突起31a及びI型突起31bが形成されている。L型突起31aは、第1支持面31から上方に延伸する第1柱状部と、第1柱状部の上端から前方に延伸する第2柱状部とにより構成されている。フィルムアンテナ10に形成された長方形の開口12c(図3参照)にL型突起31aを引っ掛けることによって、フィルムアンテナ10の第1支持面31に接触する部分を後方に引っ張っても(フィルムアンテナ10の第3支持面33に接触する部分を前方に引っ張っても)、フィルムアンテナ10が支持体30から離脱しなくなる。一方、I型突起31bは、第1支持面31から上方に延伸する柱状部により構成されている。フィルムアンテナ10に形成された円形の開口12d(図3参照)にI型突起31bを嵌合させることによって、支持体30に対するフィルムアンテナ10の位置決めが図られる。
また、図2の(b)に示すようにz軸正方向が紙面の下向きになるように支持体30を配置した場合、第2支持面32の右端には、L型ガイド32aが形成されている。L型ガイド32aは、第2支持面32から後方に延伸する第1板状部と、第1板状部の後端から右方に延伸する第2板状部とにより構成されている。同様に、第2支持面32の左端には、L型ガイド32bが形成されている(図2の(b)参照)。L型ガイド32bは、第2支持面32から後方に延伸する第1板状部と、第1板状部の後端から左方に延伸する第2板状部とにより構成されている。フィルムアンテナ10の右端をL型ガイド32aの第2板状部と第2支持面32との間に挟み込み、フィルムアンテナ10の左端をL型ガイド32bの第2板状部と第2支持面32との間に挟み込むことによって、フィルムアンテナ10を第2支持面31に密着させることができる。
さらに、第3支持面33には、I型突起33dが形成されている。I型突起33dは、第3支持面33から下方に延伸する柱状部により構成されている。フィルムアンテナ10に形成された円形の開口13a(図3参照)にI型突起33dを嵌合させることによって、支持体30に対するフィルムアンテナ10の位置決めが図られる。また、第3支持面33の前端には、ガイドリング33cが形成されている(図2の(a)参照)。フィルムアンテナ10をこのガイドリング33cに通すことによって、フィルムアンテナ10を第3支持面33に密着させることができる。すなわち、フィルムアンテナ10は、ガイドリング33cを貫通し、また、ガイドリング33cによって支持されている。
なお、支持体30を構成する材料の一例としては、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)とアクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂(ABS樹脂)とを混合したPC−ABS樹脂が挙げられるが、これに限定されるものではない。
〔フィルムアンテナ10〕
フィルムアンテナ10は、図3に示すように、誘電体フィルム11と、この誘電体フィルム11の表面にパターンとして形成された1対のアンテナ導体12,13を備えている。
第1アンテナ導体12には、同軸ケーブル20の内側導体(ホット側導体)が接続される第1接続点14aが設けられている。一方、第2アンテナ導体13には、同軸ケーブル20の外側導体(コールド側導体)が接続される第2接続点14bが設けられている。第1接続点14a及び第2接続点14bは、フィルムアンテナ10の給電部14を構成している。なお、図示を省略するが、フィルムアンテナ10の給電部14(第1及び第2接続点14a,14b)には、同軸ケーブル20の端部が接続されている。具体的には、第1接続点14aに同軸ケーブル20の内側導体を半田付けすることにより接続し、第2接続点14bに同軸ケーブル20の外側導体を半田付けすることにより接続している。
第1アンテナ導体12及び第2アンテナ導体13は、前者及び後者を放射素子とするダイポールアンテナ、又は、前者を放射素子とし後者を地板とするモノポールアンテナを構成する。
本実施形態においては、長方形の短辺を介して隣接する2つの角を四分楕円12a,12bで置き換えた釣鐘形の導体箔(例えば、銅箔)を第1アンテナ導体12として用いる。この第1アンテナ導体12の四分楕円12a,12bに挟まれた辺には凸部が設けられており、上述した第1接続点14aは、この凸部に配置される。また、本実施形態においては、長方形の導体箔(例えば、銅箔)を第2アンテナ導体13として用いる。この第2アンテナ導体13の短辺には凹部が設けられており、上述した第2接続点14bは、この凹部の近傍に配置される。第1アンテナ導体12と第2アンテナ導体13とは、前者の凸部が後者の凹部に入り込むように組み合わせられており、第1接続点14aと第2接続点14bとは、第1アンテナ導体12と第2アンテナ導体13との隙間を介して互いに対向する。
なお、第2アンテナ導体13の第1アンテナ導体12に近接する端部には、後述する絶縁被覆部21とフィルムアンテナ10との接着強度を向上させるための開口13bが形成されている。フィルムアンテナ10の給電部14と、この給電部14に接続された同軸ケーブル端部とを覆う絶縁被覆部21を、この開口13bを含む領域に形成することによって、絶縁被覆部21を形成する樹脂材が開口13を介してフィルムアンテナ10の表面及び裏面にいきわたり、絶縁被覆部21とフィルムアンテナ10の接着強度を向上させることができる。
フィルムアンテナ10は、第1アンテナ導体12を横断する直線AA’、及び、第1アンテナ導体12と第2アンテナ導体13との間を横断する直線BB’を稜線としてU字型に折り曲げることによって、支持体30に巻き付けられる。すなわち、支持体30に巻き付けられたフィルムアンテナ10には、支持体30の第1及び第2支持面31,32の境界に沿って直線AA´で折り曲がる曲部と、第2及び第3支持面32,33の境界に沿って直線BB´で折り曲がる曲部とが形成されている。
この際、第1アンテナ導体12側の端辺から直線AA’までの領域10a(第1領域:第1アンテナ導体12の主要部)が支持体30の第1支持面31に接触し、直線AA’から直線BB’までの領域10b(第2領域)が支持体30の第2支持面32に接触し、直線BB’から第2アンテナ導体13を横断する直線CC’(第3領域:第2アンテナ導体13の主要部)までの領域10cが支持体30の第3支持面33に接触する。なお、CC’直線から第2アンテナ導体13側の端辺までの領域10dは、支持体30の何れの面にも接触しない。
なお、誘電体フィルム11を構成する材料の一例としては、ポリイミドが挙げられ、1対のアンテナ導体12,13を構成する材料の一例としては、銅が挙げられる。折り曲げられたフィルムアンテナ10を支持体30の第1〜第3支持面31〜33の各々にフィットさせ、フィルムアンテナ10と支持体30との間に隙間が生じることを防止するために、フィルムアンテナ10は、高い柔軟性を有することが好ましい。したがって、誘電体フィルム11及びアンテナ導体12,13の厚さは、何れも薄いことが好ましい。例えば、アンテナ導体12,13として、厚さが20μmである銅箔を採用し、(2)誘電体フィルム11として、一方の表面に接着剤が塗布されたポリイミドフィルムであって、接着剤を含めた厚さが35μmであるポリイミドフィルムを採用することができる。
また、フィルムアンテナ10は、アンテナ導体12,13の表面を覆う誘電体フィルムを更に備えていてもよい。すなわち、フィルムアンテナ10は、アンテナ導体12,13が2枚の誘電体フィルムによって挟持されている構成であってもよい。アンテナ導体12,13の両面を誘電体フィルムで覆うことによって、アンテナ導体12,13の損傷や劣化などを防止することができる。
〔絶縁被覆部21〕
次に、図4を参照して、フィルムアンテナ10の給電部14と、この給電部14に接続された同軸ケーブルの端部とを覆う絶縁被覆部21について説明する。図4の(a)は、アンテナ装置1の斜視図であり、支持体30の図示を省略している。図4の(b)は、図4の(a)に示すアンテナ装置1が備えているフィルムアンテナ10の斜視図である。
図4の(a)に示すように、同軸ケーブル20の端部と給電部14との接続部分、及びその近傍には、同軸ケーブル20の内側導体及び外側導体、並びに、給電部14を隙間なく覆っている絶縁被覆部21が形成されている。絶縁被覆部21は、樹脂成形物からなる。この構成によれば、同軸ケーブル20の内側導体及び外側導体、並びに、給電部14が暴露されることを防止することができる。したがって、絶縁被覆部21によって同軸ケーブル20と給電部14との接続部分が防水され、大気中の水分などに起因して給電部14の半田が劣化することを防止し、フィルムアンテナ10の耐水性を向上させることができる。
また、図4の(b)に示すように、第2アンテナ導体13に開口13bが形成されていることによって、絶縁被覆部21の成形時に、絶縁被覆部21を形成する樹脂材が開口13bを介してフィルムアンテナ10の表面及び裏面にいきわたる。その結果、絶縁被覆部21は、フィルムアンテナ10を表面及び裏面から挟み込むとともに、開口13bを介して両面の樹脂が連結した形状に形成される。この構成によれば、絶縁被覆部21とフィルムアンテナ10との接着強度が向上し、フィルムアンテナ10から絶縁被覆部21が剥離するのを防止することができる。
〔絶縁被覆部の変形例〕
絶縁被覆部21の変形例である絶縁被覆部21αについて、図5を参照して説明する。図5の(a)は、絶縁被覆部21αを備えたアンテナ装置1の斜視図である。図5の(b)は、絶縁被覆部21αの左側面図(図示した座標系におけるy軸負方向側から矢視した場合に得られる側面図)である。なお、支持体30及び同軸ケーブル20の絶縁被覆部21α以外の部分(ケーブル部分)の図示を省略している。
図5の(a),(b)に示すように、絶縁被覆部21αは、第1被覆部22αと、第2被覆部23αと、第3被覆部24とにより構成されている。第1被覆部22αは、フィルムアンテナ10の表面(図示した座標系におけるz軸正方向側の表面)に形成されており、第2被覆部23αは、フィルムアンテナ10の裏面(図示した座標系におけるz軸負方向側の表面)に形成されている。第3被覆部24は、同軸ケーブル20のケーブル部分が引き出される端部に形成されている。
フィルムアンテナ10の表面に対して第1被覆部22αが接触している領域と、フィルムアンテナ10の裏面に対して第2被覆部23αが接触している領域とは、第3領域10cに対して垂直な方向(図示した座標系におけるz軸方向)から見た場合に過不足なく重なっている。
第1被覆部22αの厚さ(フィルムアンテナ10の表面から測った場合の高さ)は、同軸ケーブル20の中心からBB’線に近づくにしたがって、換言すれば、フィルムアンテナ10の第3領域10cと第2領域10bとの間の屈曲部に近づくにしたがって、徐々に薄くなるように構成されている。この厚さが徐々に薄くなる部分を第1被覆部22αのスカート部22α1と称する。スカート部22α1は、第1被覆部22αの端辺のうち、BB’線に沿った端辺(BB’線に近い側の端辺)を含む。
同様に、第2被覆部23αの厚さ(フィルムアンテナ10の表面から測った場合の高さ)は、同軸ケーブル20の中心からBB’線に近づくにしたがって、換言すれば、フィルムアンテナ10の第3領域10cと第2領域10bとの間の屈曲部に近づくにしたがって、徐々に薄くなるように構成されている。この厚さが徐々に薄くなる部分を第2被覆部23αのスカート部23α1と称する。スカート部23α1は、第2被覆部23αの端辺のうち、BB’線に沿った端辺を(BB’線に近い側の端辺)含む。
絶縁被覆部21αにおいて、第1被覆部22αのスカート部22α1及び第2被覆部23αのスカート部23α1は、同じ領域の表裏に、互いに対向して形成されている。そのため、BB’線を稜線としてフィルムアンテナ10が折り曲げられる場合に、折り曲げにより生じる応力を、第1被覆部22αのスカート部22α1と第2被覆部23αのスカート部23α1とに分散させることができる。
また、スカート部22α1,23α1の厚さがBB’線に近づくにしたがって徐々に薄くなるように構成されているため、フィルムアンテナ10が折り曲げられる場合に、第1被覆部22α及び第2被覆部23αの各々は、BB’線に近づくにしたがって、z軸方向に働く力に対してしなやかになるように構成されている。したがって、フィルムアンテナ10の折り曲げにより生じる応力は、第1被覆部22α及び第2被覆部23αのBB’線に沿った端辺に集中せず、スカート部22α1,23α1においてBB’線から遠ざかるにしたがって徐々に緩和される。
これらの構成によれば、フィルムアンテナ10が絶縁被覆部21αの近傍で折り曲げられる場合であっても、第1被覆部22αの第BB’線近傍に位置する端辺とフィルムアンテナ10とが剥離すること、及び、第2被覆部23αのBB’線近傍に位置する端辺とフィルムアンテナ10とが剥離することを長期間に亘って防止できる。したがって、アンテナ装置10の耐水性を長期間に亘って高い水準に保つことができる。
特に、製造方法の欄に後述するように絶縁被覆部21αを樹脂成型用の金型を用いて射出成形法により形成する場合、絶縁被覆部形成工程においてフィルムアンテナ10が平面に展開された形状のまま絶縁被覆部21αが射出成形され、その後、フィルムアンテナ10を支持体30に巻き付ける巻き付け工程が実施される。絶縁被覆部21αは、展開されたフィルムアンテナ10の形状に沿って形成されているため、巻き付け工程において、第1被覆部22α及び第2被覆部23αの端辺のうち、BB’線に沿った端辺には大きな応力が働く。スカート部22α1,23α1を備えている絶縁被覆部22αは、このような金型を用いて射出成形法により形成される絶縁被覆部として好適である。また、絶縁被覆部21αを構成する材料として硬度が高い樹脂材を採用する場合にも好適である。
なお、第1被覆部22α及び第2被覆部23αの各々の厚さは、同軸ケーブル20の中心からCC’線に近づくにしたがって、徐々に薄くなるように構成されている。この厚さが徐々に薄くなる部分を第1被覆部22α及び第2被覆部23αのスカート部22α2,23α2と称する。第2アンテナ導体13は、折り曲げられない構成である。したがって、スカート部22α2,23α2は、アンテナ装置10の耐水性の向上に積極的に寄与するものではないが、絶縁被覆部21αの美観を向上させるなどの効果を奏する。このように、第1被覆部22α及び第2被覆部23αの各々は、スカート部22α2,23α2を含んでいてもよい。
〔同軸ケーブルの配線経路〕
アンテナ装置1における同軸ケーブル20の配線経路について、図6を参照して説明する。図6の(a)〜(d)は、それぞれ、アンテナ装置1の平面図、正面図、左側面図、及び底面図である。図6の(a)〜(d)の各図においては、同軸ケーブル20の配線経路を分かりやすくするために、フィルムアンテナ10の図示を省略している。
同軸ケーブル20が接続されたフィルムアンテナ10が支持体30に巻き付けられ、同軸ケーブル20の端部と給電部14との接続部分が、支持体30の第3支持面33に形成された第1及び第2の凹部37,38に収容される。そして、給電部14から支持体30の左側面側(図示した座標系においてy軸負方向側)に引き出された同軸ケーブル20は、図6の(c)に示すように、支持体30の前方(図示した座標系においてx軸負方向)に屈曲させられたあと、第2保持部35に嵌め込まれる。支持体30の左側面は、第1支持面31、第2支持面32、及び第3支持面33と交わるように構成されている。第2保持部35は、第1支持面31及び第3支持面33に沿うと共に第2支持面32に交わる方向に同軸ケーブル20の一部分が延在するように、同軸ケーブル20を保持する。
第2保持部35に嵌め込まれたあとの同軸ケーブル20は、図6の(b)に示すように、支持体30の上方(図示した座標系においてz軸正方向)に屈曲されるとともに、右方(図示した座標系においてy軸正方向)に屈曲させられ、その後、第1保持部34に嵌め込まれる。第1保持部34は、第1支持面31及び第2支持面32に沿う方向に同軸ケーブル20の一部分が延在するように、同軸ケーブル20を保持する。
第1保持部34に嵌め込まれたあとの同軸ケーブル20は、図6の(a)に示すように、支持体30の前方(図示した座標系においてx軸負方向)に屈曲させられている。
以上のように形成された同軸ケーブル20の配線経路において、第1保持部34は、フィルムアンテナ10の領域10aとフィルムアンテナ10の領域10cとに挟まれた空間領域の外部に設けられていることが好ましい。すなわち、支持体30を平面視した場合、図6の(a)に示すように、第1保持部34は、第1支持面31の外部に設けられていることが好ましい。また、同軸ケーブル20の配線経路において、第2保持部35は、第1支持面31の外部に設けられていることが好ましい。これらの構成によれば、支持体30に対してフィルムアンテナ10を巻き付けたあとであっても、同軸ケーブル20を第1保持部34及び第2保持部35の各々に対して、容易に嵌め込むことができる。したがって、アンテナ装置1の製造に要する手間を削減できるため、アンテナ装置1の製造コストを削減することができる。
同軸ケーブル20の配線経路において特徴的な点の1つは、図6の(b)に示すように、第1保持部34が、同軸ケーブル20において第1支持面31及び第2支持面32に沿う方向に延在する部分を、当該部分から第1支持面31までの距離D1が当該部分から第3支持面33までの距離D2と等しくなるように保持する点である。この構成によれば、同軸ケーブル20の一部が第3支持面33を横断する配線経路を採用した場合であっても、良好な放射特性を得ることができる。この場合の放射特性に関しては、第1実施例において後述する。
なお、第1保持部34は、同軸ケーブル20において第1支持面31及び第2支持面32に沿う方向に延在する部分を、距離D1が距離D2以上になるように保持するように構成されていてもよい。この構成であっても、同軸ケーブル20の一部が第3支持面33を横断する配線経路を採用した場合における、放射特性の悪化を抑制することができる。この場合の放射特性に関しては、第2実施例において後述する。
また、図2の(a)に示すように、第1保持部34の凹部34bは、支持体30の上方(図示した座標系におけるz軸正方向)に開口しており、第2保持部35の凹部35bは、支持体30の下方(図示した座標系におけるz軸負方向)に開口していることが好ましい。また第3保持部36の凹部36bも、支持体30の下方(図示した座標系におけるz軸負方向)に開口していることが好ましい。すなわち、第2及び第3保持部35,36は、第3支持面33に形成された第1及び第2の凹部37,38の開口方向と同じ方向が開口するように各凹部35b,36bが形成され、第1保持部34は、それとは反対側の方向が開口するように凹部34bが形成されていることが好ましい。
この構成によれば、上下一対の金型を用いて第1から第3保持部34,35,36を有する支持体30を容易に成形することができ、アンテナ装置1の製造コストを削減することができる。また、同軸ケーブル20を保持するための各保持部が、支持体30の上方側と下方側にそれぞれ形成されるため、同軸ケーブル20の引っ張りに対する耐久性(同軸ケーブル20と給電部14との接続部分の耐久性)を高めることができる。
また、図6の(b),(c)に示すように、第2保持部35は、第1保持部34よりも支持体30の下方(図示した座標系におけるz軸負方向側)に設けられており、第1保持部34及び第2保持部35により保持された同軸ケーブル20は、第1保持部34と第2保持部35との間で第1及び第3支持面31,33と交わる方向(Z軸方向)に延びるように構成されていることが好ましい。また、図6の(b)に示すように、第3保持部36は、第1保持部34よりも支持体30の下方(図示した座標系におけるz軸負方向側)に設けられており、第1保持部34及び第3保持部36により保持された同軸ケーブル20は、第1保持部34と第3保持部36との間で第1及び第3支持面31,33と交わる方向(Z軸方向)に延びるように構成されていることが好ましい。
すなわち、第1及び第2の凹部37,38に収容された絶縁被覆部21からy軸負方向に延びる同軸ケーブル20は、屈曲してx軸負方向の延びるように第2保持部35で保持される(図6の(d)を参照)。そして、第2保持部35に保持された同軸ケーブル20は、屈曲してz軸正方向に延びて第1保持部34に向かうとともに、屈曲してy軸正方向に延びるように第1保持部34で保持される(図6の(a)〜(c)を参照)。そして、第1保持部34で保持された同軸ケーブル20は、屈曲してz軸負方向に延びて第3保持部36に向かうとともに、屈曲してx軸負方向に延びるように第3保持部36で保持される(図6の(b)(d)を参照)。
この構成によれば、同軸ケーブル20に対してアンテナ装置1から引っ張る方向の力が働いた場合に、同軸ケーブル20の屈曲した部分には、屈曲が伸びる方向の力が働く。その結果、(1)第1保持部34に保持(挟持)されている同軸ケーブル20の一部は、第1保持部34の凹部34bに、より強く押しつけられ、(2)第2保持部35に保持されている同軸ケーブル20の一部は、第2保持部35の凹部35bに、より強く押しつけられる。したがって、同軸ケーブル20に対してアンテナ装置1から引っ張る方向の力が働いた場合であっても、同軸ケーブル20が第1保持部34及び第2保持部35の各々から脱離することを防止することができる。そして、これら保持部材で同軸ケーブル20を保持することによって、同軸ケーブル20に対してアンテナ装置1から引っ張る方向の力が働いた場合であっても、給電部14と同軸ケーブル20との接続部分に引張力の影響が及ぶのを防止できる。
また、第2保持部35において、同軸ケーブル20の屈曲した部分が接触する表面は、滑らかな曲面により構成されていることが好ましい。本実施形態では、図6の(b)に示すように、第2保持部35の支持体30の前方側(図示した座標系におけるx軸負方向側)の端部に面取り加工を施すことによって、同軸ケーブル20の屈曲した部分が接触する表面を曲面としている。この構成によれば、同軸ケーブル20に対してアンテナ装置1から引っ張る方向の力が働いた場合に、第2保持部35の支持体30の前方側の端部が、同軸ケーブル20を傷つけ、やがて断線させることを防止することができる。
〔アンテナ装置の製造方法〕
アンテナ装置1の製造方法は、フィルムアンテナ10の給電部14に同軸ケーブル20を接続する工程と、給電部14及びこの給電部14に接続された同軸ケーブル20の端部を覆う絶縁被覆部21を形成する絶縁被覆部形成工程とを含む。
また、第1支持面31と、第1支持面31に交わる第2支持面32と、第1支持面31と対向し、第2支持面32に交わる第3支持面33とを有する支持体30であって、同軸ケーブル20を保持するための第1及び第2保持部34,35(保持手段)を有するとともに、絶縁被覆部21を収容するための第1及び第2の凹部37,38(凹状収容部)が第3支持面33に設けられた支持体30を用意する工程を含む。
そして、第1及び第2の凹部37,38に絶縁被覆部21が収容されるように、フィルムアンテナ10を支持体30に取り付けるとともに、第1支持面31、第2支持面32及び第3支持面33に接触するように、フィルムアンテナ10を支持体30に巻き付ける巻き付け工程と、第1及び第2保持部34,35に同軸ケーブル20を保持させ、第1支持面31及び第2支持面32に沿う方向に同軸ケーブル20の一部分が延在するように配線する配線工程とを含む。
本実施形態の絶縁被覆部形成工程では、絶縁被覆部21は、樹脂成型用の金型を用いて射出成形法により形成される。
具体的には、給電部14に同軸ケーブル20の端部を接続したフィルムアンテナ10を金型にセットし、金型のキャビティ内に、給電部14を含む給電部近傍領域を収容する。その後、このキャビティ内に高温の溶融樹脂材を充填し、この溶融樹脂材をキャビティ内で冷却し硬化させる。そして、この金型からフィルムアンテナ10を取り出すことにより、給電部14及びこの給電部14に接続された同軸ケーブル20の端部が絶縁被覆部21で覆われたフィルムアンテナ10を取得することができる。
絶縁被覆部21を構成する樹脂材としては、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト(例えば、Henkel社のTECHNOMELT PUR 9515)を使用することができるが、これに限定されるものではなく、熱硬化型樹脂や、紫外線硬化型樹脂などを使用することもできる。
〔アンテナ装置の放射特性〕
アンテナ装置の放射特性は、そのアンテナ装置の近傍の環境に影響されやすいことが知られている。本願発明の発明者らは、同軸ケーブル20が第2支持面32に沿う方向に第3支持面33を横断するように構成された第1の実施形態に係るアンテナ装置1において、アンテナ装置1の放射特性が、給電部14から延びる同軸ケーブル20の配線経路に依存して変化することを見いだした。具体的には、第1保持部材34で保持された同軸ケーブル20と、第1及び第2アンテナ導体12,13との距離(距離D1と距離D2)の大小関係に依存して、アンテナ装置1の放射特性が変化することを見いだした。
以下では、第1の実施形態に係るアンテナ装置1の第1保持部材34の凹部34bの深さを変えることにより、同軸ケーブル20と第1及び第2アンテナ導体12,13との距離(距離D1と距離D2)の大小関係を変化させ、放射特性を測定した結果を説明する。
第1保持部材34で同軸ケーブル20を保持し、D2=D1である構成を採用したアンテナ装置1(第1実施例)、D2≧D1である構成を採用したアンテナ装置1(第2実施例)、及びD2<D1である構成を採用したアンテナ装置(実施例3)を用いて、各アンテナの放射特性を測定した結果を説明する。
また、各実施例におけるアンテナの放射特性を考察するための参照対象として、給電部から引き出された同軸ケーブルがフィルムアンテナを横断しない構成を採用するアンテナ装置を参考例として用いる。参考例のアンテナ装置では、給電部から引き出された同軸ケーブルは、第2保持部35及び第1保持部34に嵌め込まれることなく、そのままアンテナ装置から遠ざけられるように配置されている。すなわち、本参考例のアンテナ装置では、同軸ケーブルの引っ張りに対する強度がない構造となっている。
なお、参考例のアンテナ装置が備えているフィルムアンテナは、第1の実施形態のアンテナ装置1が備えているフィムルアンテナ10と同一であり、フィルムアンテナ10の支持体30への巻き付け方も同一である。すなわち、同軸ケーブル20が支持体30の第1保持部24に保持されてない点のみが相違する。
まず、参考例に係るアンテナ装置について、図7を参照して説明する。図7は、参考例に係るアンテナ装置のVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。この平均利得は、アンテナ装置によって得られたxy平面における放射利得を全360°に渡って平均することによって算出される。
図7に図示されたVSWRのプロットを参照すると、参考例のアンテナ装置は、800MHz帯において2を下回り、700MHz以下の周波数帯域において急激に大きくなるVSWRを示していることが分かる。また、図7に図示された水平面内における全偏波の平均利得のプロットを参照すると、参考例のアンテナ装置は、800MHz帯において−1dBiを上回る良好な平均利得を示していることが分かる。
〔第1実施例〕
次に、本実施形態に係るアンテナ装置1の第1実施例について、図8を参照して説明する。図8は、本変形例のアンテナ装置1のVSWR及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。
第1実施例のアンテナ装置1は、本実施形態のアンテナ装置1において、支持体30の高さ(図1に図示した座標系においてz軸方向の長さ)が17.0mmであり、同軸ケーブル20の半径が1.4mmであり、距離D1と距離D2とが何れも8.5mmである構成を採用することによって得られる。すなわち、本実施例のアンテナ装置1は、D2=D1である構成を採用している。なお、本実施例のアンテナ装置1が備えているフィルムアンテナ10は、800MHz帯で好ましい放射特性を得られるように設計されている。
図8に図示されたVSWRのプロットを参照すると、第1実施例のアンテナ装置1は、800MHz帯において2を下回り、700MHz以下の周波数帯域において急激に大きくなるVSWRを示していることが分かる。また、図8に図示された水平面内における全偏波の平均利得のプロットを参照すると、第1実施例のアンテナ装置1は、800MHz帯において−1dBiを上回る良好な平均利得を示していることが分かる。
以上のように、本実施例のアンテナ装置1によれば、同軸ケーブル20がフィルムアンテナ10を横断する構成を採用しているにも関わらず、同軸ケーブルがフィルムアンテナを横断しないままアンテナ装置から遠ざけられる構成を採用している参考例のアンテナ装置に遜色ない放射特性を示すことが分かった。
〔第2実施例〕
次に、実施例のアンテナ装置1の第2実施例について、図9を参照して説明する。図9は、本変形例のアンテナ装置1のVSWR及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。
本実施例のアンテナ装置1は、本実施形態のアンテナ装置1において、距離D1として15.6mmを採用し、距離D2として1.4mmを採用することによって得られる。すなわち、第2実施例のアンテナ装置1は、距離D1が距離D2以上となる構成を採用している。第2実施例のアンテナ装置1と第1実施例のアンテナ装置1とは、距離D1及び距離D2の数値以外は、同一である。
図9に図示されたVSWRのプロットを参照すると、第2実施例のアンテナ装置1は、800MHz帯において2程度であり、700MHz以下の周波数帯域において急激に大きくなるVSWRを示していることが分かる。また、図9に図示された水平面内における全偏波の平均利得のプロットを参照すると、第2実施例のアンテナ装置1は、800MHz帯において−1dBiを上回る良好な平均利得を示していることが分かる。
以上のように、第2実施例のアンテナ装置1によれば、同軸ケーブル20がフィルムアンテナ10を横断する構成を採用しているにも関わらず、同軸ケーブルがフィルムアンテナを横断しない構成を採用している参考例のアンテナ装置に遜色ない放射特性を示すことが分かった。
〔第3実施例〕
次に、アンテナ装置1の第3実施例であるアンテナ装置について、図10を参照して説明する。図10は、第3実施例のアンテナ装置のVSWR及び平均利得の周波数依存性を示すグラフである。
第3実施例のアンテナ装置は、本実施形態のアンテナ装置において、距離D1として1.4mmを採用し、距離D2として15.6mmを採用することによって得られる。すなわち、第3実施例のアンテナ装置1は、距離D1が距離D2より小さい構成を採用している。第3実施例のアンテナ装置と第1及び第2実施例のアンテナ装置1とは、距離D1及び距離D2の数値以外は、同一である。
図10に図示されたVSWRのプロットを参照すると、第3実施例のアンテナ装置1は、800MHz帯において2程度であるものの、700MHz以下の周波数帯域において大きくならないVSWRを示していることが分かる。また、図10に図示された水平面内における全偏波の平均利得は、800MHz帯において−1dBiを大きく下回っている。
以上のように、第3実施例のアンテナ装置によれば、同軸ケーブルがフィルムアンテナを横断する構成であって、距離D2が距離D1より小さい構成を採用した場合、VSWRが参考例のアンテナ装置と比較して異なる形状になり、平均利得が大きく低下することが分かった。
第1から第3実施例の結果から、同軸ケーブル20が第1保持部34に保持される構成を採用する(同軸ケーブル20がフィルムアンテナ10を横断する)場合、距離D2が距離D1以上となる構成を採用することが好ましいことが分かった。
〔付記事項〕
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第1保持部は、前記フィルムアンテナの前記第1支持面に接触した部分と前記フィルムアンテナの前記第3支持面に接触した部分とに挟まれた領域の外部に設けられている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記フィルムアンテナを上記支持体に巻き付けた後でも、上記ケーブルを上記第1保持部に固定する作業を実施することができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記フィルムアンテナは、上記ケーブルのホット側導体に接続された第1アンテナ導体と、上記ケーブルのコールド側導体に接続された第2アンテナ導体とを有しており、前記フィルムアンテナは、前記第1アンテナ導体の主要部が前記第1支持面に沿うように、かつ、前記第2アンテナ導体の主要部が前記第3支持面に沿うように、前記支持体に巻き付けられていることが好ましい。そして、上記構成において、前記第1保持部は、前記ケーブルにおいて前記第1支持面及び前記第2支持面に沿う方向に延在する部分を、当該部分から前記第1支持面までの距離が当該部分から前記第3支持面までの距離と等しくなるように保持する、ことが好ましい。または上記構成において、前記第1保持部は、前記ケーブルにおいて前記第1支持面及び前記第2支持面に沿う方向に延在する部分を、当該部分から前記第1支持面までの距離が当該部分から前記第3支持面までの距離以上になるように保持する、ことが好ましい。
これらの構成によれば、より良好なアンテナ特性が得られる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記保持手段は、前記第1支持面に沿うと共に前記第2支持面に交わる方向に前記ケーブルの一部分が延在するように、前記ケーブルを保持する第2保持部を更に有している、
ことが好ましい。
上記の構成によれば、ケーブルの引っ張りに対する耐久性を更に高めることができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第2保持部は、前記フィルムアンテナの前記第1支持面に接触した部分と前記フィルムアンテナの前記第3支持面に接触した部分とに挟まれた領域の外部に設けられている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記フィルムアンテナを上記支持体に巻き付けた後でも、上記ケーブルを上記第1保持部に固定する作業を実施することができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第2保持部は、前記第3支持面に形成された凹状収容部の開口方向と同じ方向に開口した凹部を有しており、前記第1保持部は、それとは反対側の方向に開口した凹部を有している、ことが好ましい。
上記の構成によれば、ケーブルの引っ張りに対する耐久性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第1及び第2保持部で保持された前記ケーブルが、前記第1保持部と前記第2保持部との間で前記第1及び第3支持面に交わる方向に延びるように構成されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、ケーブルの引っ張りに対する耐久性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第2保持部において前記ケーブルの屈曲した部分が接触する表面は、滑らかな曲面により構成されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記ケーブルの断線が生じる可能性を低減することができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置において、前記フィルムアンテナは、前記支持体の前記第1、第2及び第3支持面に接触するようにU字型に折り曲げられており、前記支持体における、前記第3支持面の前記第2支持面側と反対側の端部には、ガイドリングが形成されており、前記フィルムアンテナは、前記ガイドリングを貫通し、前記ガイドリングにより支持されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記フィルムアンテナを上記支持体に密着させることができる。したがって、アンテナ導体の立体構造の変改をより一層抑えることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 アンテナ装置
10 フィルムアンテナ
20 同軸ケーブル(ケーブル)
30 支持体
31 第1支持面
31a L型突起
31b I型突起
32 第2支持面
32a,32b L型ガイド
33 第3支持面
33a 対向領域
33b 非対向領域
33c ガイドリング
34 第1保持部(保持手段)
34a 隔壁
34b 凹部
34c 隔壁
35 第2保持部(保持手段)
35a 突出部
35b 凹部
37 第1の凹部
38 第2の凹部

Claims (5)

  1. フィルムアンテナと、前記フィルムアンテナの給電部に接続されたケーブルと、前記フィルムアンテナの少なくとも一部分が巻き付けられた支持体と、を備え、
    前記給電部と前記ケーブルの接続部分は絶縁被覆部により覆われ、
    前記支持体は、前記ケーブルを保持するための保持手段と、前記絶縁被覆部を収容する凹状収容部を有している、
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記支持体は、第1支持面と、前記第1支持面に交わる第2支持面と、前記第1支持面と対向し、前記第2支持面に交わる第3支持面とを有しており、
    前記フィルムアンテナは、前記第1支持面、前記第2支持面、及び、前記第3支持面に接触するように、前記支持体に巻き付けられており、
    前記保持手段は、前記第1支持面及び前記第2支持面に沿う方向に前記ケーブルの一部分が延在するように、前記ケーブルを保持する第1保持部を有している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記絶縁被覆部は、前記フィルムアンテナの表面に形成される第1被覆部と、裏面に形成される第2被覆部とから構成され、
    前記第1及び第2被覆部は、前記フィルムアンテナに形成された開口を介して連通している、
    ことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第3支持面の前記第2支持面との境界近傍に形成された前記凹状収容部に、前記絶縁被覆部の前記第1被覆部が収容されるように、前記フィルムアンテナが前記支持体に巻き付けられ、
    前記フィルムアンテナは、前記第3及び第2支持面の境界に沿って折り曲がる曲部が形成され、前記絶縁被覆部の第1及び第2被覆部の厚さは、前記曲部に近づくにしたがって薄くなっている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. フィルムアンテナの給電部にケーブルを接続する接続工程と、
    前記給電部及び当該給電部に接続されたケーブルの端部を覆う絶縁被覆部を形成する絶縁被覆部形成工程と、
    第1支持面と、前記第1支持面に交わる第2支持面と、前記第1支持面と対向し、前記第2支持面に交わる第3支持面とを有する支持体であって、前記ケーブルを保持するための保持手段を有するとともに、前記第3支持面に前記絶縁被覆部を収容するための凹状収容部を有する支持体を用意する工程と、
    前記凹状収容部に前記絶縁被覆部が収容されるように、前記フィルムアンテナを前記支持体に取り付けるとともに、前記第1支持面、前記第2支持面及び前記第3支持面に接触するように、前記フィルムアンテナを前記支持体に巻き付ける巻き付け工程と、
    前記保持手段に前記ケーブルを保持させ、前記第1支持面及び前記第2支持面に沿う方向に前記ケーブルの一部分が延在するように配線する配線工程と、
    を含むことを特徴とするアンテナ装置の製造方法。
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