JP6590540B2 - 溶融ガラスからガラス製品を製造する方法および装置 - Google Patents

溶融ガラスからガラス製品を製造する方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、溶融ガラスからガラス製品を製造する方法に関する。
本発明はさらに、溶融ガラスからガラス製品を製造する装置にも関する。
上述の方法および装置の基本的構成は、たとえば独国特許出願公開第102006060972号明細書、同第102007035203号明細書から公知である。
上記製造において使用される、内部にブレード攪拌器を備えた攪拌装置は通常、以下の条件を満たすように構成される:
という、高い均質指数。同式中、
N:相互に前後に連通された攪拌装置の数、
ν:攪拌器回転速度、
ρ:ガラスの密度、
n:攪拌器のブレード数、
L:攪拌装置の内部長さ、
D:攪拌装置の内径、
である。
・攪拌装置の、たとえば高ジルコニウム含有量のセラミック耐火性材料製の内壁にかかる壁面剪断応力τ=η・(πD/w)・ν < 500Paを、最小化すること。同式中、
η:ガラスの粘度
D:攪拌装置の内径
w:壁間隔(攪拌器ブレード/内壁)
ν:回転速度
である。
これら2つの条件は一般的に、以下の措置によって実現される:
・攪拌される体積を大きくすること。すなわち、内径Dと内部全長Lとを大きくすること。
・攪拌器の回転速度を中程度にすること(3〜10rpm)
・溶融ガラスが攪拌装置内にて滞留する滞留時間が比較的長く、かつピッチを置いて攪拌器ブレードを配置した、押出方向が軸方向である攪拌装置を一緒に用いて、溶融ガラスにおいて生じる膨張を大きくし、溶融ガラス中に現れる筋(不均質部分)の再配向および分離を強くすることにより、溶融ガラスの均質度を非常に高くすることができる。
上述のような公知の手法や装置は、以下の欠点を有することが知られている:
1.攪拌装置内における溶融ガラスの自由表面積 A = (π/4)D2 が比較的大きいこと。このことは、‐特に、攪拌装置の天火オーブンをバーナ加熱すると‐(たとえば、溶融ガラスの高揮発性成分から蒸発することにより、「蒸発層」)表面層が化学変化する原因となる。
溶融ガラスの構成成分が失われることにより、一般的に、この蒸発層の使用温度(攪拌容器内における溶融ガラスの温度)における粘度が他の残りの溶融ガラスより高くなり、使用温度における蒸発層の密度も一般的に、他の残りの溶融ガラスより僅かに高くなる。
しかしいずれの場合にも、溶融ガラスおよび「蒸発層」の粘度および密度は異なる。
(粘度および密度を測定する際には、上記使用温度にて生じる関係は、室温では反転する場合もあるというような、温度依存性を考慮しなければならない。)
2.公知の手法や装置は、溶融ガラスの均質性に課される非常に厳しい要求を満たすように、上述のような比較的高粘性の溶融ガラス成分を再分離および攪拌(均質化)することができない。
3.ガラス表面の下方に配置される最上位の回転式攪拌器ブレードによって頭部波が発生してしまうこと。この頭部波は、攪拌装置の内壁において、溶融ガラスの飛び跳ね運動を引き起こす原因となり、これは、不所望の気泡が溶融ガラス中に形成されて組み込まれることに繋がる可能性が高いものである。
内部に配置されたブレード攪拌器を備えた攪拌装置を含む、ガラス製造用の装置は、溶融ガラスの大規模な体積の均質性と、小規模の均質性(筋が無いこと)とを改善するために用いられる。その結果、(自由表面積が比較的小さい)小型の攪拌装置と比較して、上述の装置の攪拌装置内における溶融ガラスの滞留時間は格段に長くなってしまう。その自由表面積が雰囲気にさらされる時間は長くなり、このことによって蒸発や他の化学反応が生じてしまい、このことは、溶融ガラスの均質性を阻害する原因となり、最終的には、それにより得られるディスプレイガラスの均質性を阻害する原因となる。
表面の溶融ガラスは、攪拌される温度で特定の成分が蒸発することによって生成される。この蒸発は、水分を含む炉内雰囲気によって促進される。一般的に、表面からの高揮発性成分が高濃度化することにより、使用温度における当該表面の溶融ガラスの粘度が高くなる。この粘度差は、使用温度では、溶融ガラス中の拡散プロセスによって補償することができなくなる。
‐回転攪拌器ブレードの頭部波に起因して‐攪拌装置の内壁上に生じる溶融ガラスの飛び跳ねは、溶融ガラス中に新たな気泡を生じさせる危険な原因となり、特殊ガラスの厳しい光学的要求を満たすためには、この飛び跳ねを確実に最小限にしなければならない。
攪拌容器の容積の増大とともに、攪拌容器内における溶融ガラスの表面積も、一般的には拡大していく。特に、攪拌容器内にて溶融ガラスの表面積が、たとえばバーナによってさらに加熱されると、これによって、攪拌容器内の表面における溶融ガラスの組成の不所望の変化が生じてしまうことがあり、溶融ガラスの組成に含まれるより揮発性の高い成分、たとえばLi,Na,K,B,P,F,Clが減少してしまう。攪拌容器内において溶融ガラスがバーナにより加熱される間に生じた燃焼ガス、たとえばHOが、溶融ガラス中に導入されて高濃度化することがある。これらはいずれも、攪拌容器内における溶融ガラスの組成の不所望の変化、粘性ならびに密度の変化、不均質性が生じる原因となり、この不均質性は、後続の工程において解消することができなくなるか、または、相当の努力を払わないと解消することができず、最終的には、完成後のガラス物品における欠陥(たとえば、破壊に繋がりやすい筋または気泡)の原因にもなり、このような欠陥は、経済的に著しく大きな損失となる。このことは特に、ガラス物品の光学的特性が重要である場合に当てはまる。
独国特許出願公開第102006060972号明細書 独国特許出願公開第102007035203号明細書
本発明の課題は、溶融ガラスからガラス物品を経済的に製造するための方法および装置を改善することである。
前記課題は、攪拌するステップにより、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスが当該攪拌容器内に引き込まれて、導入されたときの当該溶融ガラスの組成とは異なる組成の、当該溶融ガラスの表面層の形成が防止されるか、または少なくとも最小限になる
ことを特徴とする方法、により解決される。
または、前記課題は、攪拌するステップにより、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスは当該攪拌容器内に引き込まれないか、またはほとんど引き込まれない、ことを特徴とする方法により解決される。
第1装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は横方向である)。 第1装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は縦方向である)。 第1装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は縦方向であり、かつ、菱形の攪拌ブレードである)。 第1装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は縦方向であり、かつ、菱形の攪拌ブレードである)。 第1装置の側面図である。 第1装置の上面図である(攪拌容器の断面は丸形であり、サスペンドブロックである)。 第1装置の上面図である(攪拌容器の断面は丸形であり、サスペンドブロックである)。 第1装置の上面図である(攪拌容器の断面は8角形であり、サスペンドブロックである)。 第1装置の上面図である(攪拌容器の断面は8角形である)。 直列に連通した2つの第1装置を示す図である(側面図)。 第2装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は横方向である)。 第2装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は縦方向である)。 第2装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は縦方向である)。 第2装置の側面図である(攪拌ブレードの配置は縦方向である)。 第2装置を示す図である(側面図)。
本発明では、前記課題を解決するために2つの方法を提供する。これらの方法はいずれも、比較的良好な結果を実現することができる。
第1方法:
溶融ガラスからガラス物品を製造する方法であって、
・溶融ガラスを攪拌容器内に連続導入するステップと、
・前記攪拌容器内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸に固定された少なくとも1つの攪拌ブレードを有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて、前記攪拌容器内にて前記溶融ガラスを攪拌するステップと、
・前記攪拌容器から前記溶融ガラスを連続排出するステップと、
・前記溶融ガラスを成形してガラス物品を得るステップと
を少なくとも有する方法において、
前記攪拌するステップにより、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスが当該攪拌容器内に引き込まれて、導入されたときの当該溶融ガラスの組成とは異なる組成の、当該溶融ガラスの表面層の形成が防止されるか、または少なくとも最小限になる
ことを特徴とする方法。
前記攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが当該攪拌容器内に連続的に引き込まれる(特に、攪拌器軸の方向に向かって引き込まれる)ということは、当該攪拌容器の表面にある溶融ガラスの組成の非常に小さい変化も補償されることになる。表面の溶融ガラスの変化がたとえごく僅かであっても、この表面の変化した溶融ガラスは適切な時期に他の残りの溶融ガラスと混合され、これにより初めて、破壊に繋がる可能性が低い不均質部分も、形成されることがなくなる。導入時の溶融ガラスの組成とは異なる組成の、当該溶融ガラスの表面層の形成を防止(ガラス物品の光学的特性に課される要求が非常に厳しい場合)または少なくとも最小化する(少なくとも、製造すべきガラス物品が特に光学的仕様を満たすことを目的とした場合)ために、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスを攪拌によって当該攪拌容器内に、特に攪拌器軸に向かう方向にどの程度引き込むべきかについては、基本的に、製造すべきガラス物品に課される要求に依存する。
有利には、前記第1方法の最上部の攪拌ブレードは、前記引き込み作用を実質的に生じさせるように構成され、かつ、当該攪拌容器内の溶融ガラスの表面から距離A1の場所に配置される。
第2方法:
溶融ガラスからガラス物品を製造する方法であって、
・溶融ガラスを攪拌容器内に連続導入するステップと、
・前記攪拌容器内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸に固定された少なくとも1つの攪拌ブレードを有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて前記攪拌容器内にて前記溶融ガラスを攪拌するステップと、
・前記攪拌容器から前記溶融ガラスを連続排出するステップと、
・前記溶融ガラスを成形してガラス物品を得るステップと
を少なくとも有する方法において、
前記攪拌するステップにより、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスは当該攪拌容器内に引き込まれないか、またはほとんど引き込まれない
ことを特徴とする方法。
前記攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが当該攪拌容器内に引き込まれないか、またはほとんど引き込まれないとは、当該攪拌容器内の溶融ガラスの表面に保護層(導入時の溶融ガラスの組成とは異なる組成)が形成されることが可能であり、この保護層が、当該攪拌容器内の溶融ガラスの組成が更に変化するのを効果的に防止することにより、当該保護層の下方に、破壊に繋がりやすい不均質部分が形成されないようにすることが可能である、ということである。攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスを前記攪拌によって当該攪拌容器内にどのようにして引き込まれないようにするか(ガラス物品の光学的特性に課される要求が非常に厳しい場合)またはほとんど引き込まれないようにするか(少なくとも、製造すべきガラス物品が特に光学的仕様を満たすようにする場合)については、基本的に、製造すべきガラス物品に依存する。
有利には、第2方法の最上部の攪拌ブレードは、前記攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが実質的に当該攪拌容器内に引き込まれないように、またはほとんど引き込まれないように構成されており、かつ、当該攪拌容器内の溶融ガラスの表面から距離A2の場所に配置される。
以下、本発明の上記2つの方法1および2の有利な実施態様を説明する。
前記ブレード型攪拌器は、有利には複数の攪拌ブレードを有し、最上部の攪拌ブレードは、前記攪拌器軸に沿って前記溶融ガラスの下方向の流れを生成し、最下部の攪拌ブレードは、当該攪拌器軸に沿って当該溶融ガラスの上方向の流れを生成する。
好適には、前記ブレード型攪拌器は複数の攪拌ブレードを有し、当該攪拌器軸に沿って溶融ガラスの一方向の流れを生成する互いに隣接した攪拌ブレード間の間隔は、当該攪拌器軸に沿って当該溶融ガラスの逆方向の流れを生成する互いに隣接した攪拌ブレード間の間隔より小さい。
前記溶融ガラスの連続導入を攪拌容器の上部領域において行い、前記溶融ガラスの連続排出を前記攪拌容器の下部領域において行うことができる。または、溶融ガラスの連続導入を当該下部領域において行い、かつ、溶融ガラスの連続排出を当該上部領域において行うこともできる。
前記溶融ガラスの粘度は、100Pa・sから300Pa・sまでの間である。
列をなすように複数の攪拌容器を配置することができる。
前記攪拌により、6 r.p.m. の攪拌器回転速度で、攪拌容器内における溶融ガラスの液位の最大2%の表面、有利には最大1%の表面において、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスは、当該溶融ガラスの最大振幅の上下運動を生じさせることができる。
前記攪拌器回転速度は、0.5 r.p.m. から20 r.p.m. までの範囲内で設定することができ、有利には1 r.p.m. から15 r.p.m. までの範囲内で、特に有利には2 r.p.m. から10 r.p.m. までの範囲内で設定することができる。
前記溶融ガラスの成形は、当該溶融ガラスのフロート成形、引抜き加工または圧延加工を含むことができる。
また、本発明の課題は、以下の構成を有する2つの装置(第1装置および第2装置)のうちいずれかを用いて解決される(第1方法は第1装置を用いて実施され、第2方法は第2装置を用いて実施される):
第1装置:
溶融ガラスからガラス物品を製造するための装置であって、
・溶融ガラスを攪拌容器内に連続導入するための手段と、
・前記攪拌容器内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸に固定された少なくとも1つの攪拌ブレードを有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて前記攪拌容器内にて前記溶融ガラスを攪拌するための手段と、
・前記攪拌容器から前記溶融ガラスを連続吐出するための手段と、
・前記溶融ガラスを成形してガラス物品を得るための手段と
を有する装置において、
前記溶融ガラスを攪拌するための手段は、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスが当該攪拌容器内に(特に前記攪拌器軸に沿って)引き込まれて、導入されたときの前記溶融ガラスの組成とは異なる組成の、前記溶融ガラスの表面層の形成が防止されるかまたは少なくとも最小化されるように、構成および配置されている
ことを特徴とする装置。
有利には、前記第1装置の最上部の攪拌ブレードは、前記引き込み作用を実質的に生じさせるように構成され、かつ、当該攪拌容器内の溶融ガラスの表面から距離A1の場所に配置される。
第1装置の有利な幾何学的構成:
・菱形状の5つの攪拌ブレード。
・最上部のブレード(9)の攪拌円直径は、最大攪拌円直径の50%未満、有利には45%未満である。
・攪拌ブレード(6,7)は最大攪拌円直径を有し、
攪拌ブレード(5,8)の攪拌円直径は最大攪拌円直径の95%未満、有利には90%未満である。
・最上部の3つのブレード(7,8,9)のブレード間隔は、少なくとも前記菱形の高さである。
・反時計回りの攪拌器の場合、上部の3つの各攪拌ブレード(7,8,9)は上方から見て、前記菱形により支援されて、アジマス方向に下方向に、反時計回りの方向に10°ずれるように配置されており、かつ、当該上部の3つの攪拌ブレード(7,8,9)の押出方向は下方向である。
前記菱形の迎え角は35°である。
・下部の2つの攪拌ブレード(5,6)において、攪拌ブレード(6)は、攪拌ブレード7に対してアジマス方向にずれるように配置されておらず、反時計回りの攪拌器の場合、攪拌ブレード(5)は上方から見てアジマス方向に、攪拌ブレード(6)に対して時計回りの方向に10°ずれるように配置されている。前記2つの攪拌ブレード(5,6)の押出方向は、前記菱形により支援されて上方向になっており、前記菱形の迎え角は145°である。
・最下部の2つのブレード(5,6)のブレード間隔は、少なくとも前記菱形の高さである。
・押出方向が下方向である前記攪拌ブレード(7,8,9)と押出方向が上方向である攪拌ブレード(5,6)との間のブレード間隔は、押出方向が一方向である攪拌ブレード間のブレード間隔より50%大きい。
・最上部のブレードは、溶融ガラス表面(A1)より180mm下方にある。
・溶融ガラスの粘性は140Pa・sである。
第2装置:
溶融ガラスからガラス物品を製造するための装置であって、
・溶融ガラスを攪拌容器内に連続導入するための手段と、
・前記攪拌容器内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸に固定された少なくとも1つの攪拌ブレードを有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて前記攪拌容器内にて前記溶融ガラスを攪拌するための手段と、
・前記攪拌容器から前記溶融ガラスを連続排出するための手段と、
・前記溶融ガラスを成形してガラス物品を得るための手段と
を有する装置において、
前記溶融ガラスを攪拌するための手段は、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスが当該攪拌容器内に引き込まれないか、またはほとんど引き込まれないように構成および配置されている
ことを特徴とする装置。
有利には、第2装置の最上部の攪拌ブレードは、前記攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが実質的に当該攪拌容器内に引き込まれないように、またはほとんど引き込まれないように構成されており、かつ、当該攪拌容器内の溶融ガラスの表面から距離A2の場所に配置される。
有利には、各攪拌ブレード(第1,2方法、第1,2装置)はそれぞれ、同一直線上の対称軸を共有する2つの部分ブレードを有し、当該対称軸は前記攪拌器軸に対して直角で貫通する。2つの部分ブレードを有する前記攪拌ブレードは、規定されたブレード直径を有し、前記攪拌容器内において攪拌円直径を描く。前記攪拌ブレードの前記2つの各部分は、押出作用を支援する幾何学的形状を、たとえば菱形の形状を有し、その対角線の長さの有利な比は1:1から1:2までである。
第2装置の有利な幾何学的構成:
・菱形状の4つの攪拌ブレード。
・攪拌ブレード(6,7)は最大攪拌円直径を有し、
攪拌ブレード(5,8)の攪拌円直径は最大攪拌円直径の95%未満、有利には90%未満である。
・最上部の2つのブレード(7,8)のブレード間隔は、少なくとも前記菱形の高さである。
・反時計回りの攪拌器の場合、上部の2つの各攪拌ブレード(7,8)は上方から見て、前記菱形により支援されて、アジマス方向に下方向に、反時計回りの方向に10°ずれるように配置されており、かつ、当該上部の3つの攪拌ブレード(7,8,9)の押出方向は下方向である。
前記菱形の迎え角は35°である。
・下部の2つの攪拌ブレード(5,6)において、攪拌ブレード(6)は、攪拌ブレード7に対してアジマス方向にずれるように配置されておらず、反時計回りの攪拌器の場合、攪拌ブレード(5)は上方から見てアジマス方向に、攪拌ブレード(6)に対して時計回りの方向に10°ずれるように配置されている。前記2つの攪拌ブレード(5,6)の押出方向は、前記菱形により支援されて上方向になっており、前記菱形の迎え角は145°である。
・最下部の2つのブレード(5,6)のブレード間隔は、少なくとも前記菱形の高さである。
・押出方向が下方向である前記攪拌ブレード(7,8,9)と押出方向が上方向である攪拌ブレード(5,6)との間のブレード間隔は、押出方向が一方向である攪拌ブレード間のブレード間隔より50%大きい。
・最上部のブレードは、溶融ガラス表面(A2)より310mm下方にある。
・溶融ガラスの粘性は160Pa・sである。
以下、実際に第1,2方法と第1,2装置に関連する本発明の他の実施態様を説明する。
溶融ガラスの攪拌は、攪拌容器内に配置された少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて行うことができ、当該ブレード型攪拌器の各ブレードは、当該攪拌により、当該攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが、
a)当該攪拌容器内に流された他の残りの溶融ガラスの通過時間の最大10倍、有利には最大5倍の、当該攪拌容器における通過時間を示すか、
または、
b)当該攪拌容器内に流された他の残りの溶融ガラスの通過時間の少なくとも1000倍、有利には少なくとも2000倍の、当該攪拌容器内における通過時間を示す
ように、当該攪拌容器内における溶融ガラスの運動および流れに影響を及ぼす幾何学的形状を有しかつ配置されている。
本願の発明者は、措置a)により、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが、当該攪拌容器内において他の残りの溶融ガラスと連続的に混合されることにより、溶融ガラスの表面に形成される不均質部分が過度に大きくなって、最終結果物のガラス物品の品質に悪影響を及ぼす前に、当該不均質部分が連続的に分解されて可能な限り混合されるとの認識を得た。
さらに本願の発明者は、措置b)により、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが可能な限り残留することによって、当該表面にて形成される不均質部分と他の残りの溶融ガラスとの混合が可能な限り小さく抑えられ、これにより、不均質部分が最終結果物のガラス物品に及ぼす悪影響が小さくなるとの認識も得た。
上述の攪拌により、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスは有利には、当該表面において当該溶融ガラスの最大20mmという最大振幅の上下運動(飛び跳ね)を示す。この最大振幅は有利には最大10mmであり、特に有利には最大5mmである。このことにより、(飛び跳ね運動が低減して)溶融ガラスの表面において気泡が導入されるのを有効に低減することができる。
有利には、攪拌容器内における壁面剪断応力は500Pa未満であり、特に400Pa未満である。
有利には、攪拌容器内に導入される溶融ガラスは、最大100tとすることができる。
前記通過時間を測定するためには、たとえばトレーサテストを使用して、溶融ガラスが攪拌容器内に導入されるときに当該溶融ガラス内にトレーサを入れ、それと同時に、当該攪拌容器内の溶融ガラスの表面上にもう1つのトレーサを配置して、排出後の所定のポイントにおけるこれら2つのトレーサの通過時間を測定することができる。
本発明では、「うねり」と称される、ガラス表面のストリップ状の縦方向のゆらぎ(構造幅が0.8mmから8mmまでの間である場合の表面形状のRMS値。「SEMI D24-2000: Specification for glass substrates used to manufacture flat panel displays 2006」を参照のこと)の最大振幅が200nm未満、有利には100nm未満、さらに有利には70nm未満である、電子装置用の平板ガラス、たとえばディスプレイガラスまたはカバーガラスを製造することができる。前記電子装置はたとえば、スマートフォン、タブレットコンピュータまたはモニタ等である。
前記ブレード型攪拌器の各ブレードの幾何学的形状および配置は、溶融ガラスの攪拌中に、当該攪拌により、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスが、
a)当該攪拌容器内に導入される他の残りの溶融ガラスの通過時間の最大10倍、有利には最大5倍の、当該攪拌容器内における通過時間を示すように、
または、
b)当該攪拌容器内に導入される他の残りの溶融ガラスの通過時間の少なくとも1000倍、有利には少なくとも2000倍の、当該攪拌容器内における通過時間を示すように、
攪拌容器内における当該溶融ガラスの運動および流れに影響が及ぼされるようにすることができる。
前記攪拌容器は有利には耐火性材料から成り、特に、高ジルコニウム含有量の耐火性材料から成ることができ、または、当該耐火性材料を用いて攪拌容器内部にライニングすることができる。
前記ブレード型攪拌器は、特に前記通過時間に影響を及ぼすために、以下の構成のうち少なくとも1つを有することができる:
・最上部から見て最初の攪拌ブレードのブレード径は、隣接する攪拌ブレードのブレード径より小さい。
・前記攪拌器軸上における各攪拌ブレード相互間の間隔は等しいかまたは異なる。
・攪拌ブレードの迎え角は、隣接する攪拌ブレードの迎え角に等しいかまたは異なる。
・各攪拌ブレードの押出作用は、上方向または下方向である。
・各攪拌ブレードは、隣接する攪拌ブレードに対して回転するか、または回転しない。
・最上部から見て最初の攪拌ブレードから溶融ガラスの表面までの距離
・攪拌装置の底部から見て最初のブレードから当該底部までの距離
・ブレード数が偶数または奇数。
攪拌器の他の利点は維持しながら、表面近傍における溶融ガラスの均質化が適当でないこと、および、攪拌器に起因して内壁に溶融ガラスの飛び跳ねが生じるという、公知の装置および方法の2つの欠点を解消しなければならない。
前記装置は、以下の効果を奏する:
・(大規模スケールおよび小規模スケール、すなわち、数mmまたは数cmの物理スケールでの)高い粘度安定性。
・フロート法に適している。
・ガラス物品表面のうねりが200nm未満であり、有利には100mm未満であり、さらに有利には70nm未満であること。
・後続の研磨処理(表面処理)を行わなくてもよいこと。この研磨処理は、1mm未満のガラス厚に適したタッチポリッシュとの名称で知られているものだけである。
攪拌容器内の溶融ガラス表面にて蒸発が生じることにより、攪拌器により生成された結果物に欠陥が生じることが無くなり、また、攪拌容器との界面における溶融ガラスの飛び跳ねが抑えられる(新たな気泡が形成されるリスクを回避することができる)。
本発明の方法と本発明の装置とにより、特に、うねりが非常に小さく平坦度が非常に高い薄いガラスを製造することが可能になる。
それと同時に本発明は、事前に試作およびテストしたときの特性を維持しながら、化学変化した高粘度の表面溶融ガラスが、既に攪拌および均質化した溶融ガラス中に入り込んで筋を形成する問題および/またはうねりの問題を引き起こすのを防止するように、攪拌の基本的思想を変更したものである。製造しようとするガラス物品が薄くなるほど、均質性にかかる要求が厳しくなる。表面における組成および/または粘度の不均質性がごく僅かであっても、この不均質性はガラス物品に影響を及ぼし、このことは制御不能であり、これによって、不規則性、筋の形成、うねりの問題または他の表面現象が引き起こされ、これらの事象により、その後にガラス物品の複雑な表面処理や表面研磨を行う必要性が出てくることとなる。それゆえ、溶融ガラスの体積を筋無しで作成するだけでは不十分となってしまうので、そのようにする代わりに、均質化プロセスでは特に、攪拌容器内の表面に存在する溶融ガラスを考慮する必要がある。
より大型の攪拌容器を用いれば、体積均質化を格段に改善できるが、より大型の攪拌容器を用いると、攪拌容器内の溶融ガラスの自由表面積も増大し、これにより、最終結果物であるガラス物品に表面発生する筋やうねりの問題の影響の受けやすさも高くなる。
本発明の方法および本発明の装置は、ガラスの均質性や筋を無くすことにかかる品質に課される非常に厳しい要求を満たすのに適しており、さらに、第1方法/第1装置と特徴a)とにより、の攪拌容器表面において溶融ガラスを連続的に攪拌し続けることにより、溶融ガラス表面が連続的に置換され続け、化学変化した溶融ガラス表面の形成が抑えられるようにすることができる。
これに代えて択一的に、攪拌中に、攪拌容器内のガラス表面がたとえばブレード型攪拌器の攪拌器軸から離れて実質的に接触することが無くなり、安定的な「表皮」がガラス表面に形成され、蒸発を生じさせやすいガラス成分が更に減少するのを防止できるように、方法および装置を実施する(第2容器/第2装置および特徴b))。
驚くべきことに、第1方法/第1装置および特徴a)または第2方法/第2装置および特徴b)のいずれを用いても、製造される薄いガラスの平坦性/うねりを改善できることが判明した。攪拌容器の内壁において上部の攪拌ブレードに起因して生じる溶融ガラスの液位の「飛び跳ね」は、とりわけ、上部の攪拌ブレードの幾何学的形状により、特に、最上部の短くした攪拌ブレードの幾何学的形状により、大きく減少させることができる。
上記方法および装置は、特に、小規模スケールおよび大規模スケールの高い粘度均質性を有するガラス物品の製造に使用され、大型の攪拌容器は特に、当該用途に適している。その理由は、以下の通りである:
・大型の攪拌容器を用いると、均質化にかかる滞留時間を長くすることができるため(溶融ガラスの特に大規模スケールおよび小規模スケールの組成不均質部分の拡張、再分散、再配向、分離にかかる長時間の滞留時間)。
・低速の回転速度と、ひいては低壁面剪断応力とにより、たとえば高ジルコニウム含有量の耐火性材料から成る攪拌容器の攪拌器発生する腐食が最小限になるため。
攪拌容器およびブレード型攪拌器を備えた装置は、有利には、以下の条件を満たすように構成されている:
(N:攪拌システムの数、ν:回転速度、ρ:ガラスの密度、n:攪拌ブレードの数、L:攪拌器の長さ、D:攪拌器の直径、および、
・ZrOの含有率が90%を上回る耐火性材料において、壁面剪断応力 τ=η・(πD/w)・ν<500Paと最小限になること。
(η:ガラスの粘度、D:攪拌器の直径、w:壁間隔、ν:回転速度)
・このようにして、表面積‐体積比OVR=A/V=3/2・(1/L)が定義されるため。これは、他の攪拌システムに対して比較的大きい値である。
これらの条件は、攪拌対象の体積すなわち直径Dおよび全長Lを大きくし、かつ、回転速度を中程度にすることによって実現される。
前記装置は有利には、6 r.p.m. の典型的な攪拌回転速度を有することができる。攪拌容器の幾何学的態様は、有利には近似的に正方形柱である(D≒L)。
特に好適には、本発明の以下の特徴を組み合わせる:
1.表面の連続的な引き込みと、攪拌容器の内側における飛び跳ねの最小化。
2.見かけ上よどみ状態の表面(「定常」表面)、および、攪拌容器の内側における飛び跳ねの最小化。
本発明の課題を解決するためには、基本的に以下の等価的な方策が存在する:
1.溶融ガラスの表面を可能な限り多く残して、表面近傍の溶融ガラスが体積または排出流中に引き込まれないようにすること。
2.表面の溶融ガラスを連続的に引き込むこと、すなわち、目立った粘度差が形成されないように、表面における溶融ガラスの滞留時間を短く維持すること。
以下、実施例を説明する(図1aから図6中の符号を、括弧書きで示す)。
本発明の第1方法および第2方法と、第1装置および第2装置とについて、以下の実施例を参照して詳細に説明する。
I.第1装置および第1方法:
物理学的シミュレーションにより確認されたガラス表面の連続的な引き込みは、以下の構成により実現される:
・5つの攪拌ブレード。
・全ての攪拌ブレードが押出作用を有する。
・上部の3つの攪拌ブレードは、それぞれ10°ずれて攪拌器軸に取り付けられており、かつ、当該3つの攪拌ブレードの押出方向は下方向である。
・前記下方向の押出は、前記攪拌ブレードの幾何学的態様により支援される。
・下部の2つの攪拌ブレードの押出方向は上方向であり、当該各2つの攪拌ブレードは−10°ずれて配置されている。
・前記上方向の押出は、前記攪拌ブレードの幾何学的態様により支援される。
・前記攪拌器軸上における前記各攪拌ブレードの間隔は、押出方向が下方向である前記上部の3つの各攪拌ブレードの間では同じである。
・前記攪拌器軸上における前記各攪拌ブレードの間隔は、押出方向が上方向である前記下部の2つの各攪拌ブレードの間では同じである。
・前記上部の3つの攪拌ブレードと前記下部の2つの攪拌ブレードとの間の間隔、すなわち、押出方向が互いに逆方向である攪拌ブレード間の間隔は、格段に大きい(最大2倍の間隔)。
・最上部の攪拌ブレードの攪拌円直径は、他の攪拌ブレードの攪拌器1周の直径の約半分に短縮され、その押出方向は下方向である。
・その下方に位置する攪拌ブレードの攪拌円直径の押出方向も下方向であり、当該攪拌円直径は最大攪拌円直径の70%から95%である。
・押出方向が上方向である最下部の攪拌ブレードの攪拌円直径も短くされて、最大攪拌円直径の70%から95%までであり、これにより、溶融ガラスが底部において動いている場合に攪拌円内へ入り込むのを改善することができる。
図1aから図1dに、溶融ガラス(11)からガラス物品を製造するための、本発明の第1装置を示しており、当該第1装置は少なくとも以下の手段を含む:
・溶融ガラス(11)を攪拌容器(1)内に連続導入するためのインレット(2)。
・前記攪拌容器(1)内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸(4)に固定された5つの攪拌ブレード(5,6,7,8,9)を有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて前記攪拌容器内(1)にて前記溶融ガラスを攪拌するための手段。
・前記攪拌容器(1)から前記溶融ガラス(11)を連続排出するためのアウトレット(3)。
・前記溶融ガラスを成形して前記ガラス物品を得るための手段(図示されていない)。
前記溶融ガラスを攪拌するための手段は、前記攪拌容器(1)内の表面に位置する前記溶融ガラス(12)が当該攪拌容器(1)内に引き込まれて、導入されたときの前記溶融ガラス(11)の組成とは異なる組成の、前記溶融ガラスの表面層の形成が防止されるかまたは少なくとも最小化されるように、構成および配置されている。
最上部の攪拌ブレード(9)は、前記引き込み作用を実質的に生じさせるように構成され、かつ、当該攪拌容器(1)内の溶融ガラス(11)の表面(13)から距離A1の場所に配置される。
溶融ガラス(11)からガラス物品を製造するためには、インレット(2)を介して溶融ガラス(11)を攪拌容器(1)内に連続的に導入する。前記攪拌容器内(1)における溶融ガラス(11)の攪拌は、前記攪拌容器(1)内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸(4)に固定された5つの攪拌ブレード(5,6,7,8,9)を有するブレード型攪拌器を用いて行われる。溶融ガラス(11)は、アウトレット(3)を介して攪拌容器(1)内から連続的に排出される。前記ガラス物品を得るための溶融ガラス(11)の成形は、それより下流の工程において、すなわち、溶融ガラスのフロート成形、または溶融ガラス(11)の圧延加工または引抜き加工で行われる。前記攪拌により、前記攪拌容器(1)内の表面に位置する前記溶融ガラス(12)が当該攪拌容器内に引き込まれて(上部分、破線矢印)、導入されたときの当該溶融ガラス(11)の組成とは異なる組成の、当該溶融ガラスの表面層の形成が防止されるか、または少なくとも最小限になる。
最上部の攪拌ブレード(9)は、前記引き込み作用を実質的に生じさせるように構成され、かつ、当該攪拌容器(1)内の溶融ガラス(11)の表面(13)から距離A1の場所に配置される。
前記攪拌容器(1)内の表面に位置する溶融ガラス(12)が当該攪拌容器内(1)に、特に攪拌器軸(4)の方向に向かって引き込まれるということは、当該攪拌容器の表面にある溶融ガラス(12)の組成の非常に小さい変化も補償されることになる。表面の溶融ガラス(12)の変化がごく僅かであっても、この溶融ガラス(12)は適切な時期に他の残りの溶融ガラス(11)と混合されるので、破壊に繋がる不均質部分が生じることが全くなくなる。導入時の溶融ガラス(11)の組成とは異なる組成の、当該溶融ガラスの表面層の形成を防止(ガラス物品の光学的特性に課される要求が非常に厳しい場合)または少なくとも最小化する(少なくとも、製造すべきガラス物品が特に光学的仕様を満たすことを目的とした場合)ために、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラスを攪拌によって当該攪拌容器(1)内に、特に攪拌器軸(4)に向かう方向にどの程度引き込むべきかについては、基本的に、製造すべきガラス物品に課される要求に依存する。
既に述べたように、ブレード型攪拌器は複数の攪拌ブレード(5,6,7,8,9)を有し、最上部の攪拌ブレード(9)とこれに続く攪拌ブレード(7,8)とが攪拌器軸(4)に沿って溶融ガラスの下方向の流れを生成し、最下部の攪拌ブレード(5)と、当該最下部の攪拌ブレード(5)より上方に位置する攪拌ブレード(6)とが、攪拌器軸(4)に沿って溶融ガラスの上方向の流れを生成する。攪拌器軸(4)に沿って溶融ガラス(11)の一方向の流れをそれぞれ生成する互いに隣接する攪拌ブレード(攪拌ブレード(7,8,9)および攪拌ブレード(5,6))間の間隔は、当該攪拌器軸(4)に沿って当該溶融ガラス(11)の逆方向の流れを生成する互いに隣接する攪拌ブレード(5,6)および(7,8,9)間の間隔より小さく設定される。逆方向の押出方向間の間隔をより大きくしなければならない理由は、このようにするとスペース/容量が形成され、不均等部分が拡大することがなくなり、不均等部分はさらに再分散、再配向され、このことは均質性の改善に大きく寄与するからである。
各攪拌ブレード(5,6,7,8,9)の押出方向(17)を、当該攪拌ブレードの端部にある矢印によって示す。攪拌ブレード(6,7)間の大きい方の間隔(15)も図示している。
各攪拌ブレードの幾何学的形状は菱形であるから(図1b)、この菱形の配置に依存して、それぞれの下方向および上方向の押出しが支援される。
前記溶融ガラス(11)の連続導入を攪拌容器(1)の上部領域において行い、前記溶融ガラスの連続排出を前記攪拌容器(1)の下部領域において行うことができる。
図2は、本発明の第1装置であって、インレット(2)が攪拌容器(1)の下部領域に配置されており、かつ、アウトレット(3)が当該攪拌容器(1)の上部領域に配置された第1装置を示す。アウトレット(3)内に配置されているのは、サスペンドブロック(18)との名称で知られているものであり、これは、表面を対称的に、かつ均等に引き込むのを保証するためのものである。
図3aから図3dは、図2の本発明の第1装置を上から見た図である(同図では、攪拌ブレードは示されていない)。
図4は本発明の2つの第1装置を設けた構成を示しており、当該構成では、2つの攪拌容器(1)が直列に配置されている。このような構成により、均質度Hを表す数式によれば、均質化作用が格段に改善される。
II.第2装置および第2方法:
図5aから図5dに、溶融ガラス(11)からガラス物品を製造するための、本発明の第2装置を示しており、当該第2装置は少なくとも以下の手段を含む:
・溶融ガラス(11)を攪拌容器(1)内に連続導入するためのインレット(2)。
・前記攪拌容器(1)内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸(4)に固定された4つの攪拌ブレード(5,6,7,8)を有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて前記攪拌容器内にて前記溶融ガラス(11)を攪拌するための手段。
・前記攪拌容器(1)から前記溶融ガラス(11)を連続排出するためのアウトレット(3)。
・前記溶融ガラスを成形して前記ガラス物品を得るための手段(図示されていない)。
上記構成では、前記溶融ガラス(11)を攪拌するための手段は、前記攪拌容器(1)内の表面に位置する前記溶融ガラス(12)が当該攪拌容器(1)内に引き込まれないか、またはほとんど引き込まれないように構成および配置されている。
最上部の攪拌ブレード(8)は、前記攪拌容器(1)内の表面に位置する溶融ガラス(12)が実質的に当該攪拌容器(1)内に引き込まれないように、またはほとんど引き込まれないように構成されており、かつ、当該攪拌容器(1)内の溶融ガラス(11)の表面(13)から距離A2の場所に配置される。
溶融ガラス(11)からガラス物品を製造するためには、インレット(2)を介して溶融ガラス(11)を攪拌容器(1)内に連続的に導入する。前記攪拌容器内(1)における溶融ガラス(11)の攪拌は、前記攪拌容器(1)内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸(4)に固定された4つの攪拌ブレード(5,6,7,8)を有するブレード型攪拌器を用いて行われる。溶融ガラス(11)は、アウトレット(3)を介して攪拌容器(1)内から連続的に排出される。前記ガラス物品を得るための溶融ガラス(11)の成形は、それより下流の工程において、すなわち、溶融ガラスのフロート成形、または溶融ガラス(11)の圧延加工または引抜き加工で行われる。上記攪拌により、攪拌容器(1)内の表面(12)に位置する溶融ガラス(11)は攪拌容器内に引き込まれないか、またはほとんど引き込まれなくなる。
前記攪拌容器(1)内の表面に位置する溶融ガラス(12)が当該攪拌容器(1)内に引き込まれないか、またはほとんど引き込まれないことにより、当該攪拌容器(1)内の溶融ガラスの表面に、導入時の溶融ガラス(11)の組成とは異なる組成の保護層が形成されることが可能になり、この保護層が、当該攪拌容器(1)内の溶融ガラス(11)の組成が更に変化するのを効果的に防止することにより、破壊に繋がる不均質部分が全く形成されないようにすることが可能になる。攪拌容器(1)内の表面に位置する溶融ガラス(12)を前記攪拌によって当該攪拌容器(1)内にどのようにして引き込まれないようにするか(ガラス物品の光学的特性に課される要求が非常に厳しい場合)またはほとんど引き込まれないようにするか(少なくとも、製造すべきガラス物品が特に光学的仕様を満たすようにする場合)については、基本的に、製造すべきガラス物品に依存する。
最上部の攪拌ブレード(8)は、前記攪拌容器(1)内の表面に位置する溶融ガラス(12)が実質的に当該攪拌容器(1)内に引き込まれないように、またはほとんど引き込まれないように構成されており、かつ、当該攪拌容器内の溶融ガラスの表面(13)から距離A2(A2>A1)の場所に配置される。
既に述べたように、ブレード型攪拌器は複数の攪拌ブレード(5,6,7,8)を有し、最上部の攪拌ブレード(8)と、次に当該最上部の攪拌ブレード(8)の下方に位置する攪拌ブレード(7)とが、攪拌器軸(4)に沿って溶融ガラス(11)の下方向の流れを生成し、最下部の攪拌ブレード(5)と、当該最下部の攪拌ブレード(5)より上方に位置する攪拌ブレード(6)とが、攪拌器軸(4)に沿って溶融ガラス(11)の上方向の流れを生成する。攪拌器軸に沿って溶融ガラス(11)の一方向の流れをそれぞれ生成する互いに隣接する攪拌ブレード(7,8)と攪拌ブレード(5,6)と間の間隔は、当該攪拌器軸(4)に沿って当該溶融ガラスの逆方向の流れを生成する互いに隣接する攪拌ブレード(6,7)間の間隔より小さく設定される。
本構成では、前記溶融ガラス(11)の連続導入を攪拌容器(1)の上部領域において行い、前記溶融ガラスの連続排出を前記攪拌容器(1)の下部領域において行うことができる。
列をなすように複数の攪拌容器(1)を配置することができる。
さらに、サスペンドブロック(18)との名称で知られているものは、汚染物を攪拌容器(1)内に入れないように、溶融ガラス(11)の表面に位置する不均質部分を攪拌容器(1)外部に排出し続けるために、インレット(2)内にも配置される。第2方法および第2装置は、均質性にかかる要求に応じて、サスペンドブロックを用いないことも可能であり、均質性を高くするためには、サスペンドブロックをインレットおよび/またはアウトレット内に配置する必要がある。
前記攪拌により、6 r.p.m. の攪拌器回転速度で、攪拌容器内における溶融ガラスの液位の最大2%の表面、有利には最大1%の表面において、攪拌容器内の表面に位置する溶融ガラス(12)は、当該溶融ガラスの最大振幅の上下運動を生じさせることができる。
各攪拌ブレードの幾何学的形状は菱形であるから(図5cおよび図5d)、この菱形の配置に依存して、それぞれの下方向および上方向の押出しが支援される。
図6は、本発明の第2装置であって、インレット(2)が攪拌容器(1)の下部領域に配置されており、かつ、アウトレット(3)が当該攪拌容器(1)の上部領域に配置された第2装置を示す。
他にも、以下の実施態様がある:
A)1.壁面剪断応力が500Pa未満であり、
2.溶融ガラスの表面の飛び跳ね運動が20mm未満であり、有利には10mm未満であり、
3.ブレード型攪拌器は貴金属または貴金属クラッドコアから成り、
4.前記溶融ガラスは、カバーされた又はカバーされていない石製の流路および/または貴金属流路内に向かって排出される
ことを特徴とするガラス物品製造装置。
B)電子装置用の、特にフラットディスプレイ用の平板ガラスおよび基板ガラスを製造する、ガラス物品製造方法であって、
うねりと称される、ガラス表面のストリップ状の縦方向のゆらぎ(構造幅が0.8mmから8mmまでの間の場合の表面形状のRMS値。「SEMI D24-2000; Specification for glass substrates used to manufacture flat panel displays 2006」を参照のこと)は200nm未満であり、有利には100nm未満であり、更に有利には70nm未満である
ことを特徴とする、ガラス物品製造方法。
1 攪拌容器
2 インレット(または、2重攪拌装置においては流路)
3 アウトレット
4 攪拌器軸
5 圧送方向が上方向である攪拌ブレード
6 圧送方向が上方向である攪拌ブレード
7 圧送方向が下方向である攪拌ブレード
8 圧送方向が下方向である攪拌ブレード
9 圧送方向が下方向である攪拌ブレード
10 溶融ガラスの処理流量
11 溶融ガラス
12 攪拌容器内の表面にある溶融ガラス
13 溶融ガラスの液位
14 溶融ガラスのエッジギャップ流、および、攪拌器の運動により生じた、溶融ガラスの流れ(破線矢印)
15 圧送作用が相互に逆方向である攪拌ブレード間の距離
16 攪拌器の回転方向
17 攪拌ブレードの圧送方向(攪拌ブレードの先端の矢印で示す)
18 サスペンドブロック
A1/A2 溶融ガラスの液位から、最上部の攪拌ブレードの上縁部と等しい距離

Claims (12)

  1. 溶融ガラスからガラス物品を製造する方法であって、
    少なくとも、
    前記溶融ガラスを攪拌容器内に連続導入するステップと、
    ・前記攪拌容器内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸に固定された複数の攪拌ブレードを有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて、前記攪拌容器内にて前記溶融ガラスを攪拌するステップと、
    ・前記攪拌容器から前記溶融ガラスを連続排出するステップと、
    ・前記溶融ガラスを成形してガラス物品を得るステップと
    を有する方法において、
    前記攪拌するステップにより、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスが前記攪拌容器内に引き込まれて、導入されたときの前記溶融ガラスの組成とは異なる組成の、前記溶融ガラスの表面層の形成が防止されるか、または少なくとも最小限になり、
    最上部の攪拌ブレードは、前記攪拌器軸に沿って前記溶融ガラスの下方向の流れを生成し、最下部の攪拌ブレードは、前記攪拌器軸に沿って前記溶融ガラスの上方向の流れを生成する、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記最上部の攪拌ブレードは、前記引き込み作用を実質的に生じさせるように構成され、かつ、前記攪拌容器内の前記溶融ガラスの表面から距離A1の場所に配置されている、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記攪拌容器内の前記表面に位置する前記溶融ガラスは、前記攪拌容器内に流された残りの溶融ガラスの通過時間の最大10倍または最大5倍の、前記攪拌容器における通過時間を示す、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記攪拌器軸に沿って前記溶融ガラスの一方向の流れを生成する互いに隣接した攪拌ブレード間の間隔は、前記攪拌器軸に沿って前記溶融ガラスの逆方向の流れを生成する互いに隣接した攪拌ブレード間の間隔より小さい、
    請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記溶融ガラスの連続導入を前記攪拌容器の上部領域において行い、前記溶融ガラスの連続排出を前記攪拌容器の下部領域において行うか、または、その逆を行う、
    請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 複数の前記攪拌容器が直列に配置されている、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記攪拌するステップにより、6 r.p.m. の攪拌器回転速度で、前記攪拌容器内における前記溶融ガラスの液位の最大2%の表面、有利には最大1%の表面において、前記攪拌容器内の前記表面に位置する前記溶融ガラスは、前記溶融ガラスの最大振幅の上下運動を生じさせる、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 攪拌器回転速度は、0.5 r.p.m. から20 r.p.m. までの範囲内に、有利には1 r.p.m. から15 r.p.m. までの範囲内に、特に有利には2 r.p.m. から10 r.p.m. までの範囲内に設定される、
    請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記溶融ガラスの成形は、前記溶融ガラスのフロート成形、引抜き加工または圧延加工を含む、
    請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 溶融ガラスからガラス物品を製造するための装置であって、
    少なくとも、
    前記溶融ガラスを攪拌容器内に連続導入するための手段と、
    ・前記攪拌容器内にて実質的に縦方向に配置された攪拌器軸に固定された複数の攪拌ブレードを有する少なくとも1つのブレード型攪拌器を用いて前記攪拌容器内にて前記溶融ガラスを攪拌するための手段と、
    ・前記攪拌容器から前記溶融ガラスを連続排出するための手段と、
    ・前記溶融ガラスを成形してガラス物品を得るための手段と
    を有する装置において、
    前記溶融ガラスを攪拌するための前記手段は、前記攪拌容器内の表面に位置する前記溶融ガラスが前記攪拌容器内に引き込まれて、導入されたときの前記溶融ガラスの組成とは異なる組成の、前記溶融ガラスの表面層の形成が防止されるかまたは少なくとも最小化されるように、構成および配置されており、
    最上部の攪拌ブレードは、前記攪拌器軸に沿って前記溶融ガラスの下方向の流れを生成し、最下部の攪拌ブレードは、前記攪拌器軸に沿って前記溶融ガラスの上方向の流れを生成する、
    ことを特徴とする装置。
  11. 前記最上部の攪拌ブレードは、前記引き込み作用を実質的に生じさせるように構成され、かつ、前記攪拌容器内の前記溶融ガラスの表面から距離A1の場所に配置されている、
    請求項10記載の装置。
  12. 前記攪拌容器内の前記表面に位置する前記溶融ガラスは、前記攪拌容器内に流された残りの溶融ガラスの通過時間の最大10倍または最大5倍の、前記攪拌容器における通過時間を示す、
    請求項10または11に記載の装置。
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