JP2016069236A - ガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置 - Google Patents

ガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明に係るガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置は、攪拌装置から効率的にガラス異物を排出して熔融ガラスを均一に攪拌することで、脈理の発生を低減することができる。【解決手段】攪拌工程では、熔融ガラスGが、攪拌容器101と攪拌器102とを備える攪拌装置100で攪拌される。排出工程では、攪拌容器101内のガラス液面GLに形成されるガラス異物が、攪拌容器101の側壁に設けられた排出口111aから排出される。排出工程は、第1排出工程と第2排出工程とをそれぞれ少なくとも1回交互に行う。第1排出工程では、攪拌器102が停止している状態で、排出口111aからガラス異物が排出される。第2排出工程では、攪拌容器101内の熔融ガラスGを攪拌器102が攪拌している状態で、排出口111aからガラス異物が排出される。【選択図】図6

Description

本発明は、ガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置に関する。
ガラス基板等のガラス製品の量産工程においては、ガラス原料を加熱して熔融ガラスを生成し、生成した熔融ガラスを成形して、ガラス基板等のガラス製品が製造される。熔融ガラスが不均質であると、ガラス製品には脈理が生じる。脈理は、周囲とは屈折率や比重が異なる筋状の領域である。液晶ディスプレイ(LCD)用基板等の用途においては、脈理は、ガラス製品から排除されることが求められる。脈理の発生を防ぐために、例えば、特許文献1(特開2010−100462号公報)に記載されているように、円筒形状の攪拌容器と、攪拌器とを備える攪拌装置を用いて熔融ガラスが均一になるように攪拌することが行われている。
また、近年、液晶ディスプレイの高精細化に伴って、ガラス基板の表面に配置される画素のパターンサイズが低下し、また、ガラス基板の表面に形成されるブラックマトリックスの線幅およびピッチが低下している。そして、高精細LCD用の基板として用いられるガラス基板は、通常のガラス基板と比較して脈理の発生の防止に関する基準がより厳しく、脈理の徹底的な排除が強く求められている。
しかし、攪拌装置を用いて熔融ガラスを攪拌したとしても、攪拌装置内の熔融ガラス液面に、熔融ガラスとは異なるガラス組成を有するガラス異物が形成され、このガラス異物が熔融ガラスと共に均質化されることなく攪拌容器から流出されるために、熔融ガラスが均一に攪拌されないという問題が生じた。この問題を解決するためには、ガラス異物を攪拌容器から排出する方法が考えられるが、ガラス異物を十分に攪拌容器から排出することができないという問題があった。また、ガラス異物を攪拌容器から排出している間は、ガラス基板を製造することができない。
そこで、本発明は、攪拌装置から効率的にガラス異物を排出して熔融ガラスを均一に攪拌することで、脈理の発生を低減することができるガラス基板の製造方法、および、ガラス基板製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係るガラス基板の製造方法は、攪拌工程と排出工程とを備える。攪拌工程は、ガラス原料を熔解して生成された熔融ガラスを、攪拌容器と攪拌器とを備える攪拌装置で攪拌する工程である。排出工程は、攪拌工程において、攪拌容器内の熔融ガラス液面に形成され、熔融ガラスと異なるガラス組成を有するガラス異物を、攪拌容器の側壁に設けられた排出口から排出する工程である。排出工程は、第1排出工程と第2排出工程とをそれぞれ少なくとも1回交互に行う。第1排出工程は、攪拌器が停止している状態で、排出口からガラス異物を排出する工程である。第2排出工程は、攪拌容器内の熔融ガラスを攪拌器が攪拌している状態で、排出口からガラス異物を排出する工程である。
このガラス基板の製造方法では、第1排出工程と第2排出工程とが交互に行われる。第1排出工程では、攪拌容器内の熔融ガラス液面中央部において熔融ガラスの流速が大きく、攪拌容器の内壁近傍において熔融ガラスの流速が小さい。一方、第2排出工程では、攪拌容器内の熔融ガラス液面中央部において熔融ガラスの流速が小さく、攪拌容器の内壁近傍において熔融ガラスの流速が大きい。そのため、第1排出工程と第2排出工程とを交互に行うことで、熔融ガラス液面全域において、ガラス異物を含む熔融ガラスを攪拌容器内から効率的に排出することができる。従って、このガラス基板の製造方法は、攪拌装置から効率的にガラス異物を排出して熔融ガラスを均一に攪拌することで、脈理の発生を低減することができる。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法では、排出工程は、第1排出工程と第2排出工程とをそれぞれ複数回交互に行うことが好ましい。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法では、攪拌器は、攪拌容器内において鉛直方向に沿って配置される回転軸であるシャフトと、シャフトに取り付けられる羽根とを有することが好ましい。この場合、さらに、第2排出工程では、シャフトを軸として攪拌器を回転させることで撹拌容器の壁面付近のガラス異物を排出することが好ましい。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法では、攪拌容器は、熔融ガラス液面の近傍の高さ位置において側壁に形成される、熔融ガラスの流入口を有することが好ましい。この場合、さらに、排出口は、攪拌容器内において流入口と対向していることが好ましい。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法では、攪拌装置は、攪拌容器と排出口を介して連通しているバッファ容器をさらに有することが好ましい。この場合、さらに、バッファ容器は、バッファ容器内の熔融ガラスを排出するための排出管口を有し、バッファ容器の内部空間は、排出口から排出管口に向かうに従って狭くなっていることが好ましい。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法では、少なくとも、第1排出工程が行われる回数、第2排出工程が行われる回数、第1排出工程が行われる期間、第2排出工程が行われる期間、第1排出工程において排出口から排出されるガラス異物の量、および、第2排出工程において排出口から排出されるガラス異物の量が、コンピュータシミュレーションにより決定されることが好ましい。
本発明に係るガラス基板の製造装置は、ガラス原料を熔解して生成された熔融ガラスを攪拌し、攪拌容器と攪拌器とを有する攪拌装置を備える。攪拌容器は、攪拌容器内の熔融ガラス液面に形成され熔融ガラスと異なるガラス組成を有するガラス異物を排出するための排出口を有する。排出口は、攪拌容器の側壁に設けられる。攪拌器を停止する動作と、攪拌容器内の熔融ガラスを攪拌器で攪拌する動作とが、それぞれ少なくとも1回交互に行われることで、ガラス異物が排出される。
本発明に係るガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置は、攪拌装置から効率的にガラス異物を排出して熔融ガラスを均一に攪拌することで、脈理の発生を低減することができる。
実施形態に係るガラス製造装置の構成の一例を示す模式図である。 攪拌装置の側面図である。 攪拌装置の上面図である。 攪拌装置によって攪拌される熔融ガラスの流れを表す図である。 攪拌装置の上面図であり、第1排出工程時における熔融ガラスの主な流れを示す図である。 攪拌装置の上面図であり、第2排出工程時における熔融ガラスの主な流れを示す図である。 変形例Aにおける、第2排出工程時の滞留領域を示す図である。
(1)ガラス製造装置の全体構成
本発明に係るガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態のガラス製造装置200の模式図である。ガラス製造装置200は、熔解槽40と、清澄槽41と、攪拌装置100と、成形装置42とを備える。熔解槽40と清澄槽41とは、導管43aによって接続されている。清澄槽41と攪拌装置100とは、導管43bによって接続されている。攪拌装置100と成形装置42とは、導管43cによって接続されている。熔解槽40で生成された熔融ガラスGは、導管43aを通過して清澄槽41に流入する。清澄槽41で清澄された熔融ガラスGは、導管43bを通過して攪拌装置100に流入する。攪拌装置100で攪拌された熔融ガラスGは、導管43cを通過して成形装置42に流入する。成形装置42では、オーバーフローダウンドロー法により熔融ガラスGからガラスリボン44が成形される。
熔解槽40は、図示されていないが、バーナー等の加熱手段を備えている。熔解槽40では、加熱手段によりガラス原料が熔解され、熔融ガラスGが生成される。ガラス原料は、所望の組成のガラスを実質的に得ることができるように調製される。ガラスの組成の一例として、無アルカリガラスおよび微アルカリガラスは、SiO2:57質量%〜70質量%、Al23:15質量%〜25質量%、B23:0質量%〜13質量%、MgO:0質量%〜15質量%、CaO:0質量%〜20質量%、SrO:0質量%〜20質量%、BaO:0質量%〜10質量%、Na2O:0質量%〜1質量%、K2O:0質量%〜1質量%、As23:0質量%〜1質量%、Sb23:0質量%〜1質量%、SnO2:0質量%〜1質量%、Fe23:0質量%〜1質量%、ZrO2:0質量%〜1質量%からなる。ここで、「実質的に」とは、0.1質量%未満の範囲で、その他の微量成分の存在が許容されることを意味する。また、上記の組成を有するガラスに関して、Fe23、As23、Sb23およびSnO2の各含有率は、複数の価数を有するFe、As、SbまたはSnの成分を、それぞれFe23、As23、Sb23またはSnO2として換算した値である。
上記のように調製されたガラス原料は、熔解槽40に投入される。熔解槽40では、ガラス原料は、その組成等に応じた温度で熔解される。これにより、熔解槽40では、例えば、1500℃〜1620℃の高温の熔融ガラスGが得られる。
熔解槽40で得られた熔融ガラスGは、熔解槽40から導管43aを通過して清澄槽41に流入する。清澄槽41は、図示されていないが、熔解槽40と同様に、加熱手段を備えている。清澄槽41では、熔融ガラスGをさらに昇温させることで、熔融ガラスGの清澄が行われる。清澄槽41において、熔融ガラスGの温度は、好ましくは1600℃〜1800℃、より好ましくは1630℃〜1750℃、さらに好ましくは1650℃〜1750℃に上昇させられる。
清澄槽41で清澄された熔融ガラスGは、清澄槽41から導管43bを通過して攪拌装置100に流入する。熔融ガラスGは導管43bを通過する際に冷却されるので、攪拌装置100では、清澄槽41の熔融ガラスGよりも低い温度の熔融ガラスGが攪拌される。上記の組成を有するガラスに関して、攪拌装置100では、熔融ガラスGの温度を1400℃〜1550℃の範囲内に設定し、かつ、熔融ガラスGの粘度を2500dPa・s〜450dPa・sの範囲内に調整して、熔融ガラスGの攪拌が行われることが好ましい。熔融ガラスGは、攪拌装置100において攪拌されることで均質化される。
攪拌装置100で攪拌されて均質化された熔融ガラスGは、攪拌装置100から導管43cを通過して成形装置42に流入する。熔融ガラスGは導管43cを通過する際に、成形装置42での成形に適した温度、例えば、1200℃まで冷却される。成形装置42では、オーバーフローダウンドロー法により、熔融ガラスGからガラスリボン44が成形される。具体的には、成形装置42の上部から溢れた熔融ガラスGが、成形装置42の側壁に沿って下方へと流れることで、成形装置42の下端からガラスリボン44が連続的に成形される。ガラスリボン44は下方へ向かうに従って徐冷され、最終的に、所望の大きさのガラス基板に切断される。
(2)攪拌装置の構成
攪拌装置100の具体的な構成について説明する。図2は、攪拌装置100の側面図である。図3は、攪拌装置100の上面図である。攪拌装置100は、主として、攪拌容器101と、攪拌器102と、バッファ容器111と、排出管112とを備えている。
攪拌容器101は、円筒形状の容器である。攪拌容器101は、上部側面に取り付けられる上流側導管103、および、下部側面に取り付けられる下流側導管104を有している。上流側導管103は、図1の導管43bであり、下流側導管104は、図1の導管43cである。以下、攪拌容器101と上流側導管103との接続部であり、攪拌容器101の側壁に形成される孔を、流入口103aと呼ぶ。また、攪拌容器101と下流側導管104との接続部であり、攪拌容器101の側壁に形成される孔を、流出口104aと呼ぶ。また、以下において、「径方向」は、攪拌容器101の水平方向の断面形状である円の径方向を意味し、「周方向」は、当該円の周方向を意味する。なお、攪拌容器101の水平方向の断面形状は、楕円であってもよい。
熔融ガラスGは、上流側導管103から流入口103aを介して水平方向に攪拌容器101内に流入し、攪拌容器101内において上方から下方に導かれながら攪拌器102によって攪拌され、攪拌容器101内から流出口104aを介して水平方向に下流側導管104へ流出する。攪拌容器101内における熔融ガラスGの液面であるガラス液面GLの高さ位置は、流入口103aの上端と同程度、または、流入口103aの上端より下方であることが好ましい。
攪拌器102は、攪拌容器101内に配置され、熔融ガラスGを攪拌するために用いられる。攪拌器102は、強化白金で形成されている。強化白金は、白金または白金合金にジルコニア等の酸化物を分散させて、圧延した素材である。強化白金は、層状の白金粒界構造を有し、白金または白金合金と比べて、高温下におけるクリープ強度および引張強度が高い。そのため、強化白金は、高温の熔融ガラスGが接触する攪拌器102にとって、好適な材料である。
攪拌器102は、鉛直方向に沿って配置される円柱形状の回転軸105と、回転軸105の外周面に連結される攪拌翼106を有している。回転軸105は、図3の矢印の方向に、その円柱形状の上面の中心と下面の中心とを連結する中心線Lの周りを軸回転する。回転軸105は、内部が空洞である管状の部材である。攪拌翼106は、回転軸105よりも細い管状の部材から構成されている。攪拌翼106は、回転軸105を貫通する複数の支持管106aと、支持管106aの両端部を連結する枠管106bとから構成されている。図3に示されるように、中心線Lに沿って攪拌装置100を見た場合、複数の支持管106aと枠管106bとは、互いに重なっている。支持管106aおよび枠管106bは、回転軸105の外周面に、溶接によって取り付けられている。なお、支持管106aと枠管106bとは、一体の部材であってもよい。
バッファ容器111は、攪拌容器101の上部側面に取り付けられている。バッファ容器111は、攪拌容器101と同じ材質で形成されている。なお、バッファ容器111と攪拌容器101とは、一体の部材であってもよい。以下、攪拌容器101とバッファ容器111との接続部であり、攪拌容器101の側壁に形成される孔を、排出口111aと呼ぶ。攪拌容器101内において、排出口111aは、回転軸105を挟んで、流入口103aと対向している。
攪拌容器101内の熔融ガラスGは、排出口111aを介して、バッファ容器111内に流入する。中心線Lに沿って攪拌装置100を見た場合、バッファ容器111の内部空間は、排出口111aから径方向外側に向かうに従って、周方向の寸法である幅が徐々に小さくなる形状を有している。バッファ容器111には、後述するガラス異物を含む熔融ガラスGが一時的に貯留される。バッファ容器111内の熔融ガラスGの液面は、攪拌容器101内のガラス液面GLと同じ高さ位置であることが好ましい。
排出管112は、バッファ容器111の底面に取り付けられ、鉛直方向に延びている管である。排出管112は、攪拌容器101やバッファ容器111と同じ材質で形成されている。なお、バッファ容器111と排出管112とは、一体の部材であってもよい。以下、バッファ容器111と排出管112との接続部であり、バッファ容器111の底面に形成される孔を、排出管口112aと呼ぶ。排出管口112aは、バッファ容器111の底面において径方向外側に形成されている。すなわち、バッファ容器111の内部空間の幅は、排出口111aから排出管口112aに向かうに従って徐々に小さくなっている。排出管112は、バッファ容器111内にある、ガラス異物を含む熔融ガラスGを、攪拌装置100の外部に排出するための管である。排出管112には、手動で操作可能な図示しない開閉バルブが取り付けられている。ガラス異物を含む熔融ガラスGは、開閉バルブが開いている間に、バッファ容器111内から排出管口112aを介して排出管112に流入し、排出管112を流れて排出される。開閉バルブが閉じている間は、ガラス異物を含む熔融ガラスGは、バッファ容器111内から排出されない。
(3)攪拌装置の攪拌工程
攪拌装置100による熔融ガラスGの攪拌工程について説明する。図4は、攪拌装置100で攪拌される熔融ガラスGの流れを表す図である。図4に示される矢印は、熔融ガラスGの流れの向きを表す。攪拌工程では、排出管112の開閉バルブは閉じられている。攪拌容器101の内部には、上流側導管103から流入口103aを介して熔融ガラスGが水平方向に流入される。攪拌器102の回転軸105の上端部は、図示されないモータと連結されている。攪拌装置100を上面視した場合において、攪拌器102は、回転軸105の中心線Lの周りを回転する。攪拌器102の回転方向は、流入口103a、流出口104aおよび排出口111aの位置関係等から決定され、時計回りまたは反時計回りのいずれであってもよい。本実施形態では、攪拌器102は、反時計回りに回転する。攪拌容器101の内部において、熔融ガラスGは、上方から下方に向かって徐々に導かれながら、攪拌器102によって攪拌される。攪拌された熔融ガラスGは、攪拌容器101の内部から流出口104aを介して下流側導管104へ水平方向に流出される。なお、攪拌装置100によって攪拌される熔融ガラスGの温度は、102.5dPa・sの粘度を有する場合において、1450℃〜1750℃である場合に好適であり、1500℃〜1750℃である場合により好適であり、1530℃〜1750℃である場合にさらに好適である。
(4)ガラス異物の排出工程
攪拌装置100による、ガラス異物を含む熔融ガラスGの排出工程について説明する。攪拌装置100における熔融ガラスGの攪拌が長期間継続すると、攪拌容器101内のガラス液面GL近傍の層には、熔融ガラスGとは異なるガラス成分を有するガラス異物が徐々に生成される。ガラス異物は、熔融ガラスGに含まれるガラス成分のうち、主として、他の成分と比べて比重が小さい成分から構成される熔融ガラスである。ガラス異物は、ガラス製造装置200により製造されるガラス基板の脈理の原因となるため、ガラス製造装置200によるガラス基板の製造が行われない期間に、攪拌容器101内から排出されて取り除かれる。
攪拌装置100による、ガラス異物を含む熔融ガラスGの排出工程は、攪拌器102が停止している状態で排出口111aからガラス異物を排出する第1排出工程と、攪拌容器101内の熔融ガラスGを攪拌器102が攪拌している状態で排出口111aからガラス異物を排出する第2排出工程とから構成される。第1排出工程および第2排出工程は、それぞれ少なくとも1回交互に行われるが、それぞれ複数回交互に行われることが好ましい。なお、第1排出工程および第2排出工程においても、熔融ガラスGは、流入口103aを介して攪拌容器101内に流入し、流出口104aを介して攪拌容器101内から流出している。
ガラス異物を含む熔融ガラスGの排出工程は、排出管112の開閉バルブを開けることにより開始される。第1排出工程および第2排出工程の切り替えは、回転軸105を駆動するモータの回転数を手動で調節することにより行われる。すなわち、モータの回転数をゼロに調節することで第1排出工程が行われ、モータの回転数を所定の値に調節することで第2排出工程が行われる。次に、第1排出工程および第2排出工程における熔融ガラスGの流れについて説明する。
第1排出工程は、攪拌器102の回転軸105の回転を停止させ、排出管112の開閉バルブを開けた状態で行われる。バッファ容器111内にある、ガラス異物を含む熔融ガラスGは、排出管口112aを介して排出管112に流入し、攪拌装置100から排出される。図5は、攪拌装置100の上面図であり、第1排出工程時における、ガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの主な流れを示す図である。攪拌器102は停止しているので、攪拌容器101内のガラス液面GL近傍では、攪拌器102の回転に起因する流れは発生しない。そのため、ガラス液面GL近傍では、流入口103aから攪拌容器101内に流入し、回転軸105を挟んで流入口103aの反対側にある排出口111aからバッファ容器111内に流入する流れが発生する。このように、第1排出工程では、流入口103aから排出口111aに向かって熔融ガラスGが直線的に流れやすく、回転軸105の近傍、すなわち、ガラス液面GLの中央部において、ガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの流速が大きい。一方、攪拌容器101の内壁近傍、すなわち、ガラス液面GLの周縁部では、ガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの流速が小さく、ガラス異物が滞留しやすい。従って、第1排出工程では、ガラス液面GLの中央部においてガラス異物が排出されやすく、ガラス液面GLの周縁部においてガラス異物が排出されにくい。
第2排出工程は、攪拌器102の回転軸105を回転させながら、排出管112の開閉バルブを開けた状態で行われる。バッファ容器111内にある、ガラス異物を含む熔融ガラスGは、排出管口112aを介して排出管112に流入し、攪拌装置100から排出される。図6は、攪拌装置100の上面図であり、第2排出工程時における、ガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの主な流れを示す図である。攪拌器102は回転しているので、攪拌容器101内のガラス液面GL近傍では、攪拌器102の回転に起因する流れが発生している。この流れは、主として、攪拌容器101の内壁近傍の領域における周方向の流れである。そのため、ガラス液面GL近傍では、流入口103aから攪拌容器101内に流入した熔融ガラスGは、攪拌容器101の内壁近傍において周方向に沿って流れ、排出口111aからバッファ容器111内に流入する。このように、第2排出工程では、攪拌容器101の内壁近傍、すなわち、ガラス液面GLの周縁部において、ガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの流速が大きい。一方、回転軸105の近傍、すなわち、ガラス液面GLの中央部では、ガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの流速は小さく、ガラス異物が滞留しやすい。従って、第2排出工程では、ガラス液面GLの周縁部においてガラス異物が排出されやすく、ガラス液面GLの中央部においてガラス異物が排出されにくい。
図5および図6には、それぞれ、ガラス異物を含む熔融ガラスGの流速が相対的に小さい領域である滞留領域Rがハッチングされて示されている。滞留領域Rは、ガラス液面GL近傍において熔融ガラスGの流速が小さい領域である。すなわち、第1排出工程および第2排出工程では、主に、滞留領域R以外の領域において、ガラス液面GL近傍にある、ガラス異物を含む熔融ガラスGが、流入口103aから排出口111aに向かって流れる。
(5)特徴
本実施形態に係るガラス基板の製造方法では、ガラス異物を含む熔融ガラスGを攪拌容器101内から排出する排出工程が行われる。排出工程では、攪拌器102が停止している状態で、ガラス異物を含む熔融ガラスGを排出する第1排出工程と、攪拌器102が回転している状態で、ガラス異物を含む熔融ガラスGを排出する第2排出工程とが交互に繰り返される。
図5および図6に示されるように、第1排出工程と第2排出工程とでは、滞留領域Rが占める範囲が互いに異なっている。滞留領域Rは、攪拌容器101内のガラス液面GL近傍における、ガラス異物を含む熔融ガラスGの流速が相対的に小さい領域である。第1排出工程では、図5に示されるように、攪拌容器101の内壁近傍に滞留領域Rが形成され、第2排出工程では、図6に示されるように、攪拌容器101の回転軸105近傍に滞留領域Rが形成されている。
しかし、第1排出工程では、第2排出工程で形成される滞留領域Rにおける流速は大きく、第2排出工程では、第1排出工程で形成される滞留領域Rにおける流速は大きい。そのため、本実施形態では、第1排出工程と第2排出工程とを交互に繰り返すことで、ガラス異物を含む熔融ガラスGを効率的に攪拌容器101内からバッファ容器111内に送り込む方法が採られている。仮に、第1排出工程のみが行われる場合、攪拌容器101の内壁近傍の滞留領域Rに存在するガラス異物が排出口111aに到達するまでには、長時間を要する。同様に、第2排出工程のみが行われる場合、回転軸105近傍の滞留領域Rに存在するガラス異物が排出口111aに到達するまでには、長時間を要する。そこで、第1排出工程の滞留領域Rと、第2排出工程の滞留領域Rとが互いに重なり合う領域が小さいことに着目して、第1排出工程と第2排出工程とを交互に行うことで、ガラス液面GL全域から滞留領域Rを実質的に除去することができる。これにより、ガラス液面GL近傍に存在するガラス異物は、第1排出工程のみ、または、第2排出工程のみを行う場合と比較して、より短い時間で、流入口103aから排出口111aに送られる。そして、排出口111aに送られたガラス異物は、バッファ容器111に流入し、排出管口112aを介して排出管112に流入して、最終的に攪拌装置100から排出される。これにより、攪拌容器101内の熔融ガラスGからガラス異物が除去される。
従って、本実施形態に係るガラス基板の製造方法では、攪拌容器101内において、熔融ガラスGがガラス異物と共に流出口104aを介して下流側導管104に流出されることが抑制される。ガラス異物が混入した不均質な熔融ガラスGから製造されたガラス基板は、脈理が発生する可能性が高い。本実施形態では、ガラス異物を攪拌容器101から効率的に除去することで、攪拌装置100において熔融ガラスGを均質に攪拌することができる。これにより、脈理の発生が抑制され、高品質のガラス製品を得ることができる。
また、本実施形態に係るガラス基板の製造方法では、攪拌容器101内において、排出口111aは、回転軸105を挟んで、流入口103aと対向している。そのため、第1排出工程において流入口103aから攪拌容器101内に流入した熔融ガラスGは、流れの方向を変えずにそのままガラス液面GLを流れて、排出口111aからバッファ容器111内に流入しやすい。従って、流入口103aと対向する位置に排出口111aを設けることで、第1排出工程において熔融ガラスGを効率的に排出することができる。
また、本実施形態に係るガラス基板の製造方法では、排出管口112aは、バッファ容器111の底面において径方向外側に形成され、かつ、バッファ容器111の内部空間の幅は、排出口111aから排出管口112aに向かうに従って徐々に小さくなっている。このように、排出口111aの周方向の寸法が大きいので、排出工程において流入口103aから攪拌容器101内に流入した熔融ガラスGは、ガラス液面GLを流れた後、排出口111aからバッファ容器111内に流入しやすい。特に、第2排出工程において、流入口103aから攪拌容器101内に流入した熔融ガラスGは、攪拌容器101の内壁近傍を伝って周方向に流れた後、排出口111aからバッファ容器111内に流入しやすい。従って、排出口111aの周方向の寸法が大きいバッファ容器111を設けることで、熔融ガラスGを効率的に排出することができる。
(6)変形例
(6−1)変形例A
本実施形態では、第2排出工程は、攪拌器102の回転軸105を回転させながら、排出管112の開閉バルブを開けた状態で行われる。図6に示されるように、第2排出工程では、攪拌容器101の内壁近傍、すなわち、ガラス液面GLの周縁部において、ガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの流速が大きい。ここで、攪拌器102の回転速度は、適宜に調整されてもよい。攪拌器102の回転速度が大きいほど、ガラス液面GLの周縁部における熔融ガラスGの流速が大きくなり、熔融ガラスGに含まれるガラス異物が効率的に排出される。しかし、攪拌器102の回転速度が大きいほど、熔融ガラスGの流速が大きい領域の径方向の寸法が小さくなり、回転軸105の近傍の滞留領域Rが大きくなる。滞留領域Rが大きくなると、攪拌容器101内からガラス異物を排出する全体的な効率が低下するおそれがある。そのため、攪拌器102の回転速度は、流入口103aを介して攪拌容器101内に流入する熔融ガラスGの流量、流出口104aを介して攪拌容器101内から流出する熔融ガラスGの流量、および、排出口111aを介してバッファ容器111内に流入する熔融ガラスGの流量等を考慮して設定されることが好ましい。図7は、図6の場合よりも攪拌器102の回転速度が大きい場合における、滞留領域Rを示す図である。図7において、熔融ガラスGは、滞留領域Rよりも径方向外側を流れる。
(6−2)変形例B
本実施形態では、第1排出工程および第2排出工程の切り替えは、回転軸105を駆動するモータの回転数を手動で調節することにより行われる。しかし、モータの回転数は、コンピュータによって自動的に制御されてもよい。また、排出管112の開閉バルブの開閉状態も、コンピュータによって自動的に制御されてもよい。
(6−3)変形例C
本実施形態では、攪拌器102が停止している状態で、ガラス異物を含む熔融ガラスGを排出する第1排出工程と、攪拌器102が回転している状態で、ガラス異物を含む熔融ガラスGを排出する第2排出工程とが交互に繰り返されて、ガラス異物を含む熔融ガラスGが攪拌容器101内から排出される。
第1排出工程および第2排出工程の実行に関する種種のパラメータは、予め、コンピュータシミュレーションにより決定されてもよい。コンピュータシミュレーションでは、例えば、攪拌装置100を通過する熔融ガラスGの熱流体解析シミュレーションを実行することで、攪拌容器101内のガラス液面GL近傍の熔融ガラスGが、より効率的に排出口111aから排出される状態のパラメータが算出される。そのようなパラメータの例示としては、第1排出工程が行われる回数、第2排出工程が行われる回数、第1排出工程が行われる期間、第2排出工程が行われる期間、第1排出工程において排出口111aから排出されるガラス異物の量、および、第2排出工程において排出口111aから排出されるガラス異物の量が挙げられる。第1排出工程が行われる期間は、1回の第1排出工程が実行される時間であり、第2排出工程が行われる期間は、1回の第2排出工程が実行される時間である。コンピュータシミュレーションにより決定された上記のパラメータに基づいて排出工程を行うことで、ガラス異物を含む熔融ガラスGを攪拌容器101内からより効率的に排出することができる。
なお、上記のパラメータは、模型実験、または、コンピュータシミュレーションと模型実験との組み合わせによって決定されてもよい。模擬実験は、例えば、熔融ガラスの代わりに水あめ等の粘性物質を攪拌容器に入れて攪拌工程を再現する実験である。
(6−4)変形例D
本実施形態では、攪拌容器101の内部において、熔融ガラスGは、上方から下方に向かって徐々に導かれながら、攪拌器102によって攪拌される。しかし、熔融ガラスGは、下方から上方に向かって徐々に導かれながら、攪拌器102によって攪拌されてもよい。この場合、熔融ガラスGは、攪拌容器101の下部側面に形成された流入口から攪拌容器101内に流入し、攪拌容器101の上部側面に形成された流出口から流出する。
(6−5)変形例E
本実施形態に係るガラス製造装置200では、攪拌装置100は、清澄槽41と成形装置42との間に設置され、清澄槽41で清澄された熔融ガラスGを攪拌する。しかし、攪拌装置100は、熔解槽40と清澄槽41との間に設置されてもよい。この場合、攪拌装置100は、熔解槽40で生成された熔融ガラスGを攪拌して、均質化された熔融ガラスGを清澄槽41に供給する。なお、2つの攪拌装置100が、熔解槽40と清澄槽41との間、および、清澄槽41と成形装置42との間に設置されてもよい。
(7)実施例
図2および図3に示される攪拌装置100と同じ構成を有する空間を通過する熔融ガラスGの流れに関して、熱流体解析シミュレーションを実行した。流れは定常とし、SIMPLEアルゴリズムを用いて、単一のソルバを用いて解いた。また、今回は、等温状態における流れ場の解析であるため、対流熱伝達や輻射熱伝達に関しては解かなかった。次に、解析時に設定した各種パラメータについて説明する。実施形態と同じ構成要素には、同じ参照符号が用いられている。
(a)熔融ガラスの粘度:90.88Pa・s、
(b)排出口111aから流出する熔融ガラスGの流量d1:0、0.5、1.0および1.4(t/day)の4パターン、
(c)流出口104aから流出する熔融ガラスGの流量d2:18(t/day)、
(d)流入口103aから流入する熔融ガラスGの流量d3:d1+d2(t/day)、
(e)攪拌容器101のガラス液面GLの高さ位置:流入口103aの上端より5mm上方、
(f)攪拌器102の下端の高さ位置:攪拌容器101の底面より30mm上方、
(g)攪拌器102の回転方向:上方から見て反時計回り、
(h)攪拌器102の回転数:0rpm、3rpm、12.5rpmの3パターン、
以上のパラメータ下で、攪拌装置100内における熔融ガラスGの流れ場を解析した。最初に、流量d1が0(t/day)である場合には、流入口103aから流入した熔融ガラスGは、攪拌容器101の内部空間全体に広がった後、ゆっくりと降下して流出口104aから流出したことが確認された。この場合、バッファ容器111内では、熔融ガラスGの流速はほぼゼロであった。次に、実施形態の第1排出工程および第2排出工程にそれぞれ相当するモデルの解析結果について説明する。
(7−1)第1排出工程の解析結果
次に、実施形態の第1排出工程に相当する、攪拌器102の回転数が0rpmであり、かつ、流量d1が0.5、1.0および1.4(t/day)である場合の解析結果について説明する。
この場合、流量d1が大きいほど、排出口111a近傍における熔融ガラスGの流速が大きくなった。また、流量d1が大きいほど、鉛直方向においてより下方に存在する熔融ガラスGが排出口111aに引き込まれることが確認された。そのため、ガラス異物がガラス液面GL近傍に集中的に存在している場合には、流量d1を低く抑えた方が、排出口111aから流出される熔融ガラスG中のガラス異物の割合が多くなる。また、ガラス液面GLの高さ位置の変動を抑える等の目的で、排出口111aから流出される熔融ガラスGの量を少なくしたい場合には、ガラス異物を効率的に排出するために、流量d1を低く抑える方が好ましいと考えられる。
一方で、流量d1を高くした方がガラス液面GL近傍の熔融ガラスGの流速は大きくなるので、ガラス異物が排出されるために必要な時間は短くなる。そのため、時間的な制約がある場合において、排出工程に要する時間を短くしたい場合には、流量d1を高くする方が好ましいと考えられる。
また、攪拌容器101の内壁近傍における熔融ガラスGの速度は小さく、攪拌容器101の内壁近傍の熔融ガラスGが排出口111aから排出されるためには、長時間を要することが確認された。
(7−2)第2排出工程の解析結果
次に、実施形態の第2排出工程に相当する、攪拌器102の回転数が3rpmまたは12.5rpmであり、かつ、流量d1が1.0(t/day)である場合の解析結果について説明する。
この場合、流入口103aから流入した熔融ガラスGが、攪拌器102を避けて、攪拌容器101の内壁近傍を伝って排出口111aに流れ込むような流れ場が確認された。そのため、攪拌器102を回転させる場合、ガラス液面GLの中央部の熔融ガラスGは、排出口111aに流れ込みにくいことが確認された。また、この傾向は、攪拌器102の回転数が大きいほど、顕著に見られた。そのため、攪拌容器101の内壁近傍の熔融ガラスGを効率的に排出するためには、攪拌器102の回転数を大きくすることが好ましいと考えられる。
100 攪拌装置
101 攪拌容器
102 攪拌器
105 回転軸
106 攪拌翼
111 バッファ容器
111a 排出口
112 排出管
200 ガラス製造装置(ガラス基板の製造装置)
G 熔融ガラス
GL ガラス液面(熔融ガラス液面)
L 回転軸の中心線
特開2010−100462号公報

Claims (7)

  1. ガラス原料を熔解して生成された熔融ガラスを、攪拌容器と攪拌器とを備える攪拌装置で攪拌する攪拌工程と、
    前記攪拌工程において、前記攪拌容器内の熔融ガラス液面に形成され、前記熔融ガラスと異なるガラス組成を有するガラス異物を、前記攪拌容器の側壁に設けられた排出口から排出する排出工程と、
    を備え、
    前記排出工程は、
    前記攪拌器が停止している状態で、前記排出口から前記ガラス異物を排出する第1排出工程と、
    前記攪拌容器内の前記熔融ガラスを前記攪拌器が攪拌している状態で、前記排出口から前記ガラス異物を排出する第2排出工程と、
    をそれぞれ少なくとも1回交互に行う、
    ガラス基板の製造方法。
  2. 前記排出工程は、前記第1排出工程と前記第2排出工程とをそれぞれ複数回交互に行う、
    請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記攪拌器は、
    前記攪拌容器内において鉛直方向に沿って配置される回転軸であるシャフトと、
    前記シャフトに取り付けられる羽根と、
    を有し、
    前記第2排出工程では、前記シャフトを軸として前記攪拌器を回転させることで前記撹拌容器の壁面付近のガラス異物を排出する、
    請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記攪拌容器は、前記熔融ガラス液面の近傍の高さ位置において前記側壁に形成される、前記熔融ガラスの流入口を有し、
    前記排出口は、前記攪拌容器内において前記流入口と対向している、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記攪拌装置は、前記攪拌容器と前記排出口を介して連通しているバッファ容器をさらに有し、
    前記バッファ容器は、前記バッファ容器内の前記熔融ガラスを排出するための排出管口を有し、
    前記バッファ容器の内部空間は、前記排出口から前記排出管口に向かうに従って狭くなっている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 少なくとも、
    前記第1排出工程が行われる回数、
    前記第2排出工程が行われる回数、
    前記第1排出工程が行われる期間、
    前記第2排出工程が行われる期間、
    前記第1排出工程において前記排出口から排出される前記ガラス異物の量、および、
    前記第2排出工程において前記排出口から排出される前記ガラス異物の量が、
    コンピュータシミュレーションにより決定される、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  7. ガラス原料を熔解して生成された熔融ガラスを攪拌し、攪拌容器と攪拌器とを有する攪拌装置を備え、
    前記攪拌容器は、前記攪拌容器内の熔融ガラス液面に形成され前記熔融ガラスと異なるガラス組成を有するガラス異物を排出するための排出口を有し、
    前記排出口は、前記攪拌容器の側壁に設けられ、
    前記攪拌器を停止する動作と、前記攪拌容器内の前記熔融ガラスを前記攪拌器で攪拌する動作とが、それぞれ少なくとも1回交互に行われることで、前記ガラス異物が排出される、
    ガラス基板製造装置。
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