JP6589448B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。
近年、半導体チップを積層させて実装する3次元積層技術が注目されている。
この3次元積層技術では、半導体チップ同士又は半導体チップとインタポーザとを電気的に接続するのにフリップチップ接続が用いられる。
そして、半導体チップやインタポーザに、半導体基板の裏面側から半導体基板を貫通する貫通電極を設け、この貫通電極を半導体基板の表面側に設けられた配線層に含まれるパッドや配線に接続することが行なわれる。
特開2005−268456号公報 特開2012−169669号公報 特開2008−85238号公報
しかしながら、貫通電極は、体積が大きい。また、貫通電極の材料は半導体基板や絶縁膜の材料に比べて熱膨張係数が大きい。このため、貫通電極が例えば製造プロセス中の熱によって膨張・収縮を繰り返すことで、貫通電極とパッドの接続部の周囲に形成されている絶縁膜との間に応力が生じ、クラックや剥離が生じてしまう場合がある。
そこで、貫通電極とパッドの接続部の周囲に形成されている絶縁膜にクラックや剥離が生じてしまうのを抑制したい。
本半導体装置は、半導体基板と、半導体基板の表面側に設けられた配線層と、半導体基板の裏面側から半導体基板を貫通し、配線層に含まれる平面状パッドに接続される貫通電極と、貫通電極と平面状パッドの接続部の周囲に形成された絶縁膜とを備え、貫通電極の材料は、半導体基板及び絶縁膜の材料よりも熱膨張係数が大きく、貫通電極は、平面状パッドに接する側にサイズ拡大部を備え、サイズ拡大部のサイズが平面状パッドのサイズよりも大きくなっており、サイズ拡大部は、平面状パッドに接している。
また、関連する半導体装置は、半導体基板と、半導体基板の表面側に設けられた配線層と、半導体基板の裏面側から半導体基板を貫通し、配線層に含まれる平面状パッドに接続される貫通電極とを備え、貫通電極は、平面状パッドに接する側のサイズが平面状パッドのサイズよりも大きくなっており、貫通電極は、長さ方向の全体にわたってサイズが平面状パッドのサイズよりも大きくなっている。
したがって、本半導体装置によれば、貫通電極とパッドの接続部の周囲に形成されている絶縁膜にクラックや剥離が生じてしまうのを抑制することができるという利点がある。
(A)、(B)は、本実施形態にかかる半導体装置の構成を示す模式図であり、(A)は断面図であり、(B)は平面図である。 (A)、(B)は、本実施形態にかかる半導体装置の具体的な構成例を示す模式図であり、(A)は断面図であり、(B)は平面図である。 (A)、(B)は、本願発明の課題を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(C)は、本願発明の課題を説明するための模式的断面図である。 (A)、(B)は、本願発明の課題を説明するための模式的断面図である。 本実施形態にかかる半導体装置の具体的な構成例を示す模式的断面図である。 (A)〜(C)は、本実施形態の半導体装置及び比較例1、2の半導体装置に対して行なったY方向応力及びせん断応力のシミュレーションについて説明するための図であり、(A)は比較例1の半導体装置のシミュレーションモデル及びシミュレーション結果を説明するための図であり、(B)は本実施形態の半導体装置のシミュレーションモデル及びシミュレーション結果を説明するための図であり、(C)は比較例2のシミュレーションモデル及びシミュレーション結果を説明するための図である。 (A)〜(D)は、本実施形態にかかる半導体装置の変形例の構成を示す模式図であり、(A)は一の変形例の断面図であり、(B)は一の変形例の平面図であり、(C)は他の変形例の断面図であり、(D)は他の変形例の平面図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる半導体装置について、図1〜図8を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる半導体装置は、半導体チップを積層させて実装する3次元積層技術を用いた3次元積層デバイスである。なお、必要に応じてインタポーザを挟んで半導体チップを積層する場合もある。
本実施形態の半導体装置は、図1(A)、図1(B)に示すように、半導体基板1と、半導体基板1の表面側(図1中、下側)に設けられた配線層2と、半導体基板1の裏面側(図1中、上側)から半導体基板1を貫通し、配線層2に含まれる平面状パッド2Xに接続される貫通電極3とを備える。ここで、平面状パッド2Xは、表面が平面状のパッドである。ここでは、平面状パッド2Xは、円形状パッドであるが、四角形状などの他の形状であっても良い。なお、図1(A)、図1(B)では、貫通電極3の周囲に形成される絶縁層等は図示を省略している。なお、平面状パッド2Xをパッド配線ともいう。また、図1(A)中、符号4Aは半導体基板1の表面側に形成された回路層4に含まれる絶縁膜(酸化膜;ここではシリコン酸化膜)であり、符号2Yは配線層2に含まれる絶縁膜(ここではLow−k絶縁膜)である。
そして、貫通電極3は、平面状パッド2Xに接する側のサイズが平面状パッド2Xのサイズよりも大きくなっている。つまり、上方から見たときに、貫通電極3の断面積が、平面状パッド2Xの断面積よりも大きくなっている。
なお、図2(A)、図2(B)に示すように、平面状パッド2Xに引き出し配線2Aが接続されている場合、上方から見たときに、貫通電極3の最外周が、平面状パッド2Xに引き出し配線2Aが接続されている箇所を除いた平面状パッド2Xの最外周よりも大きくなっていれば良い。つまり、上方から見たときに、平面状パッド2Xの最外周が、引き出し配線2Aが接続されている箇所を除いて、貫通電極3の最外周よりも内側に位置していれば良い。
ところで、このように構成しているのは、以下の理由による。
上述のような三次元積層デバイスでは、上下に積層した半導体チップを接続するためにTSVを形成し、このTSVを介して、上下の半導体チップを電気的に接続する。
このTSVを形成する方法としては、どの工程でTSVを形成するかによって、ビアファースト・ビアミドル・ビアラストと言われる異なるTSV形成方法がある。また、半導体チップを積層する方法としては、積層する半導体チップの回路面(デバイス面)同士を貼り合わせるフェイストゥフェイスという積層方法と、シリコン基板の裏面側とデバイス面を貼り合わせるバックトゥフェイスという積層方法の2通りの積層方法がある。これらの組み合わせによって、形成されるTSVの周囲の材料やプロセスが異なり、それぞれの構造に起因する課題がある。
しかしながら、大きい熱膨張係数を持つTSVが、その導電性材料よりもはるかに小さい熱膨張係数を持つSiや絶縁材料と隣接することによって発生する応力(残留応力)は、いずれの方法で形成されたTSVであっても存在し、この応力が原因で材料間の剥離やクラックが生じてしまう場合がある。
つまり、TSVは体積が大きく、TSVの材料(例えばCu)は半導体基板の材料(例えばSi)や絶縁膜の材料(例えばSiO膜やLow−k絶縁膜)に比べて熱膨張係数が大きい。このため、例えば裏面プロセスやその後の3次元積層の接合プロセスなどの製造プロセス中の熱によって、TSVが膨張・収縮を繰り返すことで、TSVと平面状パッドの接続部の周囲に形成されている絶縁膜との間に応力が生じ、クラックや剥離(界面ハガレ)が生じてしまう場合がある。
具体的には、TSVとTSVが接続される平面状パッドのサイズは、位置ずれ等を考慮して、図3(A)に示すように、平面状パッド20Xのサイズの方がTSV3のサイズよりも大きくなるようにして、位置ズレ等を許容するように設計するのが一般的である。
しかしながら、平面状パッド20Xのサイズの方がTSV3のサイズよりも大きくなっていると、加熱プロセスを経た後、図3(B)に示すように、TSV3の膨張・収縮(図3(B)中、矢印参照)に起因して、平面状パッド2Yの端部(角部)に応力が集中し、その周囲に形成されている絶縁膜2Yにクラックが発生してしまう場合がある。
より具体的には、TSV3を形成する際に、Si基板1をエッチングしてTSV3を形成するための貫通孔を形成するが、貫通孔の底部は、Siではなく、回路層4を構成する絶縁膜4A(酸化膜;シリコン酸化膜)であるため、そこでエッチングレートが速くなり、等方性にオーバーエッチングされて、図4(A)に示すように、ノッチ30Xが形成される。このノッチ30Xの形状が鋭角なくさび形になると、その先端に応力が集中し、図4(B)に示すように、絶縁膜2Yにクラックが発生してしまう場合がある。
また、図4(C)に示すように、貫通孔にバリア絶縁膜5を形成した後、銅を埋め込んでTSV3を形成する場合、銅を埋め込んでTSV3を形成した時点では良好なTSV3が形成されるが、その後の熱工程を経ると、ノッチ30Xの先端に応力が集中し、銅からなるTSV3の体積変動に追従できないバリア絶縁膜5にクラックが発生してしまう場合がある。
この場合、図5(A)に示すように、ノッチ30Yの形状が、鋭角なくさび形にならず、鈍角な形状になるようにすることで、その先端に応力が集中しにくくすることが考えられる。つまり、回路層4を構成する絶縁膜4Aにさらに大きく食い込むようにノッチ30Yが形成されるようにすることで、ノッチ30Yの形状な鈍角になるようにし、その先端に応力が集中しにくくすることが考えられる。
しかしながら、このような形状にした場合、ノッチ30Yの先端に応力が集中しにくくなり、その周囲に形成されている絶縁膜4Aやバリア絶縁膜にクラックが発生しないようにすることができるものの、応力の逃げ場がなくなるため、熱工程や熱履歴を経ると、TSV3が接続されている平面状パッド20Xの端部(角部)に応力が集中し、図5(B)に示すように、その周囲に形成されている絶縁膜2Yにクラックが発生してしまう場合がある。
このようなクラックが発生する要因は、TSV3の体積膨張による応力を緩和するためと考えられるが、これは、図3(A)に示すようなノッチのないストレートな側壁形状を持つTSV3を形成することができたとしても、図5(B)に示すものと同様に、TSVと比較して充分に厚みが薄く、体積の小さい平面状パッド20Xの端部にクラックが発生してしまうことになると考えられる(図3(B)参照)。
一方、TSV3の大きな体積変動が引き起こす応力(残留応力)は、図5(A)に示すようなノッチ形状では、TSV側には発生しないことを考慮すると、TSVのサイズ(断面積)が、それを受ける側の平面状パッドのサイズ(断面積)よりも大きければ、平面状パッドの端部に応力が集中しないようにすることができると考えられる。
しかしながら、この場合に、TSVを形成する際に、Si基板だけでなく、配線層を構成する絶縁膜の一部までオーバーエッチングして、TSVを形成するための貫通孔を形成すると、Si基板と配線層を構成する絶縁膜とTSVとが接する三重点のところに応力が集中してしまい、Si基板と配線層を構成する絶縁膜との界面で剥離(界面ハガレ)が生じてしまう場合がある。また、TSVの周囲にバリア絶縁膜を設ける場合には、バリア絶縁膜が接する界面で剥離が生じてしまう場合もある。
そこで、TSVの熱処理による体積変動に伴う応力集中を緩和し、TSVと平面状パッドの接続部の周囲に形成されている絶縁膜にクラックや剥離が生じてしまうのを抑制すべく、上述のように、TSV3の平面状パッド2Xに接する側のサイズが平面状パッド2Xのサイズよりも大きくなるようにしている。これにより、TSV3の近傍の材料にクラックや剥離が生じていない良好な三次元積層デバイスを実現できることになる。
本実施形態では、図6に示すように、半導体基板1は、シリコン(Si)基板である。また、半導体基板1は、その表面側(図2中、下側)に、トランジスタなどを含む回路(図示せず)及び絶縁膜4Aを含む回路層4を備える。ここで、絶縁膜4Aは、シリコン酸化膜(例えばSiO膜)である。なお、回路層4をデバイス層ともいう。
また、貫通電極3は、銅(Cu)からなる貫通電極(金属貫通電極)である。つまり、貫通電極3の材料は銅である。このように、貫通電極3は、シリコン基板1を貫通するシリコン貫通電極(シリコン貫通ビア;TSV;Through Silicon Via)である。
ここでは、貫通電極3とシリコン基板1との間に、シード膜7、バリアメタル膜6、バリア絶縁膜5が設けられている。このうち、シード膜7、バリアメタル膜6は、貫通電極3と平面状パッド2Xとの間にも設けられている。ここで、バリアメタル膜6は、TSV3を形成するためのバリアメタル膜であり、シード膜7は、メッキでTSV3を形成するための電極となるシード膜である。
この場合、TSV3は、次のようにして形成することができる。つまり、まず、シリコン基板1の裏面側から平面状パッド2Xに到達するまでエッチングして貫通孔(TSV用開口)を形成する。次に、この貫通孔の側壁にバリア絶縁膜5を例えば約500nmの厚さになるように例えばCVD法で形成し、貫通孔の底部だけ異方性エッチングでバリア絶縁膜5を除去する。次に、バリアメタル膜6、シード膜7を例えばスパッタ法で形成する。そして、メッキ法で貫通電極材料である銅を埋め込む。その後、表面側にオーバーメッキされたCu、シード膜7であるCu及びバリアメタル膜6であるTiを、例えばCMPによって研削する。このようにして、TSV3を形成することができる。
また、配線層2に含まれる平面状パッド2X及び配線(図示せず)は、銅(Cu)からなる平面状パッド(平面状Cuパッド;平面状金属パッド)及び銅(Cu)からなる配線(Cu配線;金属配線)である。つまり、配線層2は、平面状Cuパッド2X及びCu配線を絶縁膜2Yで埋め込んだ構造になっている。ここで、絶縁膜2Yは、Low−k絶縁膜である。なお、配線層2は、多層配線構造になっているため、多層配線層ともいう。また、配線層2は、トランジスタなどを含む回路を備える回路層4を形成した後に、回路層4上に形成される。つまり、平面状パッド2Xを含む配線層2は、TSV3を形成する前に既に形成されているため、TSV3を形成する際には平面状パッド2Xは形成されている。
そして、本実施形態では、貫通電極3は、長さ方向の全体にわたってサイズ(直径;断面積)が平面状パッド2Xのサイズよりも大きくなっている。つまり、貫通電極3の平面状パッド2Xに接する側の断面積(端面の面積)が平面状パッド2Xの断面積(表面積)よりも大きくなっている。なお、貫通電極3の長さ方向は、半導体基板1の厚さ方向である。また、貫通電極3のサイズは、貫通電極3の断面に沿う方向のサイズ、即ち、貫通電極3の長さ方向に直交する方向のサイズである。また、平面状パッド2Xのサイズは、平面状パッド2Xの断面に沿う方向のサイズ、即ち、平面状パッド2Xの表面に沿う方向のサイズである。
このように構成することで、応力の集中を緩和し、貫通電極3と平面状パッド2Xの接続部の周囲に形成されている絶縁膜2Y,4Aにクラックや剥離が生じてしまうのを抑制することができ、歩留まりや信頼性を向上させることができる。
ここで、上述の実施形態のもの及び比較例のものについて、貫通電極3の長さ方向の応力(Y方向応力)の分布及びせん断応力の分布をシミュレーション解析したところ、Y方向応力もせん断応力も低減でき、応力の集中を緩和できることが確認できた。
このシミュレーション解析では、図7(A)〜図7(C)に示すようなシミュレーションモデルを用いた。
ここで、図7(A)は、比較例1のもの、即ち、貫通電極3のサイズが長さ方向の全体にわたって平面状パッド20Xのサイズよりも小さくなっているもののシミュレーションモデルである。また、図7(B)は、上述の実施形態のもの、即ち、貫通電極3のサイズが長さ方向の全体にわたって平面状パッド2Xのサイズよりも大きくなっているもののシミュレーションモデルである。また、図7(C)は、比較例2のもの、即ち、貫通電極3のサイズが長さ方向の全体にわたってパッド20Yのサイズよりも大きくなっているが、貫通電極3を形成するための貫通孔が配線層2を構成する絶縁膜2Yまでオーバーエッチングされて形成されており、かつ、密着度を向上させるために貫通電極3が接続されるパッド20Yが凹凸形状になっているもののシミュレーションモデルである。
これらの3つのシミュレーションモデルを用いてシミュレーション解析を行なったところ、以下のような結果が得られた。
まず、シミュレーション解析の結果であるY方向応力分布において、図7(A)に示すような比較例1のシミュレーションモデルでは、平面状パッド20Xの端部、即ち、図7(A)中、符号Xで示す箇所で、最も応力が高くなり、この箇所に応力が集中していた。
これに対し、図7(B)に示すような上述の実施形態のシミュレーションモデルでは、平面状パッド2Xと貫通電極3の接続部分、即ち、図7(B)中、符号Yで示す箇所で最も応力が高くなり、この箇所に応力が集中していたが、その値は比較例1のものと比較して半分くらいに低減していた。
このように、上述の実施形態のように、貫通電極3のサイズを、長さ方向の全体にわたって平面状パッド2Xのサイズよりも大きくすることで、Y方向応力の応力集中箇所は、平面状パッド20Xの端部(図7(A)中、符号X参照)から平面状パッド2Xと貫通電極3の接続部分(図7(B)中、符号Y参照)へ移動し、その値は半分くらいに低減した。つまり、上述の実施形態のように、貫通電極3のサイズを、長さ方向の全体にわたって平面状パッド2Xのサイズよりも大きくすることで、Y方向応力の応力集中箇所を、貫通電極3が接続されている平面状パッド2X(20X)の凸部(図7(A)中、符号X参照;この部分でクラックが生じやすい)から凹部(図7(B)中、符号Y参照)に変化させることができ、また、その値を半分くらいに低減することができた。
なお、図7(C)に示すような比較例2のシミュレーションモデルでは、シミュレーション解析の結果であるY方向応力分布において、Si基板1と配線層2を構成する絶縁膜2YとTSV3とが接する三重点、即ち、図7(C)中、符号Zで示す箇所で最も応力が高くなり、この箇所に応力が集中し、その値は比較例1のものと比較してそれほど低減していなかった。
次に、シミュレーション解析の結果であるせん断応力分布において、図7(A)に示すような比較例1のシミュレーションモデルでは、平面状パッド20Xの端部、即ち、図7(A)中、符号Xで示す箇所で、最も応力が高くなり、この箇所に応力が集中していた。
また、図7(B)に示すような上述の実施形態のシミュレーションモデルでは、平面状パッド2Xと貫通電極3の接続部分、即ち、図7(B)中、符号Yで示す箇所で最も応力が高くなり、この箇所に応力が集中していた。
これに対し、図7(C)に示すような比較例2のシミュレーションモデルでは、Si基板1と配線層2を構成する絶縁膜2YとTSV3とが接する三重点、即ち、図7(C)中、符号Zで示す箇所で最も応力が高くなり、この箇所に応力が集中し、その値は比較例1や上述の実施形態のものと比較して2倍くらいに高くなった。
このように、上述の実施形態のように、貫通電極3のサイズを、長さ方向の全体にわたって平面状パッド2Xのサイズよりも大きくし、比較例2のように貫通電極3を形成するのにオーバーエッチングしないようにすることで、信頼性不良につながる界面剥離などを引き起こしやすいせん断応力の値を半分くらいに低減できた。
このように、上述の実施形態のものでは、Y方向応力もせん断応力も低減でき、応力の集中を緩和できることが確認できた。
なお、応力集中を緩和させる貫通電極3の構造は、上述の実施形態の構造に限られるものではない。
例えば、図8(A)〜図8(D)に示すように、貫通電極3を、平面状パッド2Xに接する側にサイズ拡大部(断面積拡大部)3Xを備えるものとし、サイズ拡大部3Xのサイズが平面状パッド2Xのサイズよりも大きくなっているものとしても良い。このように、貫通電極3と平面状パッド3Xの接続部の周囲での応力集中を緩和できる位置に、平面状パッド2Xのサイズよりもサイズが大きいサイズ拡大部3Xを設けても良い。つまり、応力集中を緩和するためには、貫通電極3のサイズが長さ方向の全体にわたって平面状パッド2Xのサイズよりも大きくなっていなくても良く、平面状パッド2Xに接する側の一部分だけサイズ(断面積)が大きくなっていても良い。
この場合、サイズ拡大部3Xは、貫通電極3の膨張・収縮による応力を逃がし、応力集中を緩和するために設けられるものであるため、図8(A)に示すように、平面状パッド2Xに接していても良いし、図8(C)に示すように、平面状パッド2Xに接していなくても良い。
また、貫通電極3と平面状パッド2Xの接続部からサイズ拡大部3Xが離れすぎていると、貫通電極3と平面状パッド2Xの接続部の周囲での応力集中の緩和が難しくなる。このため、貫通電極3の全体の体積を考慮し、十分に応力集中を緩和できるという観点から、サイズ拡大部3Xは、平面状パッド2Xから貫通電極3の長さ(図8(C)中、符号Xで示す矢印参照)の1/5以下の範囲内(図8(C)中、符号Yで示す矢印参照)に設けられているのが好ましい。つまり、貫通電極3のサイズ拡大部3X、即ち、平面状パッド2Xのサイズよりも貫通電極3のサイズが大きい部分は、貫通電極3と平面状パット2Xとが接続されている位置から、貫通電極3の高さ方向(長さ方向)に、貫通電極3の高さ(長さ)の1/5以下の位置になるように設けられているのが好ましい。
また、サイズ拡大部3Xは、厚さが50nm以上であることが好ましい(図8(A)、図8(C)中、符号Zで示す矢印参照)。つまり、貫通電極3のサイズ拡大部3X、即ち、平面状パッド2Xのサイズよりも貫通電極3のサイズが大きい部分は、貫通電極3の高さ方向(長さ方向)に沿う厚さが50nm以上であることが好ましい。
この場合、貫通電極3のサイズ拡大部3Xのサイズが変化する箇所の貫通電極3の高さ方向(縦方向)の間隔が50nm以上になる。これにより、貫通電極3のサイズ拡大部3Xが、くさび形の急峻なノッチ形状にならないようにすることができ、応力が集中するのを防止することができる。つまり、貫通電極3は、基板1をエッチングして形成された貫通孔に形成されるが、サイズ拡大部3Xの厚さが50nm以上になるように、即ち、パッドサイズよりも大きいサイズ(断面積)が50nm以上維持されるようにエッチングすることで、くさび形の急峻なノッチ形状にならないようにすることができ、応力が集中するのを防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の実施形態及び変形例に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
半導体基板と、
前記半導体基板の表面側に設けられた配線層と、
前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を貫通し、前記配線層に含まれる平面状パッドに接続される貫通電極とを備え、
前記貫通電極は、前記平面状パッドに接する側のサイズが前記平面状パッドのサイズよりも大きくなっていることを特徴とする半導体装置。
(付記2)
前記貫通電極は、長さ方向の全体にわたってサイズが前記平面状パッドのサイズよりも大きくなっていることを特徴とする、付記1に記載の半導体装置。
(付記3)
前記貫通電極は、前記平面状パッドに接する側にサイズ拡大部を備え、前記サイズ拡大部のサイズが前記平面状パッドのサイズよりも大きくなっていることを特徴とする、付記1に記載の半導体装置。
(付記4)
前記サイズ拡大部は、前記平面状パッドから前記貫通電極の長さの1/5以下の範囲内に設けられていることを特徴とする、付記3に記載の半導体装置。
(付記5)
前記サイズ拡大部は、前記平面状パッドに接していることを特徴とする、付記3又は4に記載の半導体装置。
(付記6)
前記サイズ拡大部は、厚さが50nm以上であることを特徴とする、付記3〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
1 半導体基板(シリコン基板)
2 配線層
2X、20X 平面状パッド
20Y パッド(凹凸構造のパッド)
2Y 絶縁膜(Low−k絶縁膜)
2A 引き出し配線
3 貫通電極(TSV)
3X サイズ拡大部(断面積拡大部)
30X、30Y ノッチ
4 回路層
4A 絶縁膜(酸化膜;シリコン酸化膜)
5 バリア絶縁膜
6 バリアメタル膜
7 シード膜

Claims (3)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の表面側に設けられた配線層と、
    前記半導体基板の裏面側から前記半導体基板を貫通し、前記配線層に含まれる平面状パッドに接続される貫通電極と、
    前記貫通電極と前記平面状パッドの接続部の周囲に形成された絶縁膜とを備え、
    前記貫通電極の材料は、前記半導体基板及び前記絶縁膜の材料よりも熱膨張係数が大きく、
    前記貫通電極は、前記平面状パッドに接する側にサイズ拡大部を備え、前記サイズ拡大部のサイズが前記平面状パッドのサイズよりも大きくなっており、
    前記サイズ拡大部は、前記平面状パッドに接していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記サイズ拡大部は、前記平面状パッドから前記貫通電極の長さの1/5以下の範囲内に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記サイズ拡大部は、厚さが50nm以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体装置。
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