JP2008270531A - 多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高い層間接続が得られるスタックビア構造を有する多層配線基板を提供する。
【解決手段】配線層20を備えた基板10と、配線層20の上に形成され、配線層20に到達するビアホールVH1が設けられた層間絶縁層30と、ビアホールVH1内からその近傍の層間絶縁層30の上に形成されたビアパッド40とから構成される層間接続構造が複数積層されて、複数のビアパッド40,42,44が垂直方向に積み重なって相互接続されたスタックビア構造5とを含み、各ビアパッド40,42,44の上面中央部に周縁部より窪んだ凹部Cが設けられており、下側のビアパッドの凹部Cの底面に上側のビアパッドの最下部が配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は多層配線基板及びその製造方法に係り、さらに詳しくは、複数のビアが垂直方向に積み重なって相互接続されたスタックビア構造を有する多層配線基板及びその製造方法に関する。
従来、複数のビアが垂直方向に積み重なって相互接続されたスタックビア構造を有する多層配線基板がある。図1に示すように、従来技術のスタックビア構造を有する配線基板の一例では、基板100の上に設けられた下側配線層200の上に第1層間絶縁層300が設けられている。第1層間絶縁層300には下側配線層200に到達する第1ビアホールVH1が設けられている。第1ビアホールVH1内からその近傍の第1層間絶縁層300の上に上面が平坦な第1ビアパッド400が形成されている。
また、第1ビアパッド400の上に第2ビアホールVH2が設けられた第2層間絶縁層320が形成されており、第2ビアホールVH2内からその近傍の第2層間絶縁層320の上に上面が平坦な第2ビアパッド420が形成されている。
さらに、第2ビアパッド420の上に第3ビアホールVH3が設けられた第3層間絶縁層340が形成されており、第3ビアホールVH3を介して第2ビアパッド420に接続される上側配線層220が第3層間絶縁層340の上に形成されている。
このように、第1〜第3ビアホールVH1〜VH3が垂直方向に積み重なって配置されており、下側配線層200は、第1及び第2ビアホールVH1,VH2に充填された第1、第2ビアパッド400,420を介して上側配線層220に電気的に接続されている。つまり、下側配線層200は第1〜第3層間絶縁層300,320,340を貫通して上側配線層220に電気的に接続されている。
そのようなスタックビア構造を採用することによって、より小さな面積で層間接続が可能になるので、高密度実装に対応できる小型の配線基板を製造することができる。
特許文献1には、多層プリント配線板の製造方法において、層間絶縁層に壁面が粗面化された開口部を形成し、その開口部の粗面に沿って凹凸の無電解めっき膜を形成した後に、電解めっきに基づいて開口部の中に銅かならなる充填ビアホールを形成することにより、充填ビアホールの剥離やクラックを防止することが記載されている。
特開平11−243279号公報
ところで、半導体チップ(LSIチップ)の高集積化・高性能化に伴って、それを実装するための配線基板の高密度化が進められている。そのような配線基板では、その製造工程や実使用環境で熱がかかると、異なる材料間の熱膨張係数の差によって発生する熱応力によって伸縮を繰り返し、層間接続の信頼性が問題になりやすい。特に上記したスタックビア構造の層間接続部では、下側のビアパッド400の上面と上側のビアパッド420の下側外周部との接続部(図1のA部)に応力が集中しやすく、それに起因して断線やクラックなどが発生することがあり、配線基板の歩留り低下の要因になる。
本発明は以上の課題を鑑みて創作されたものであり、信頼性の高い層間接続が得られるスタックビア構造を有する多層配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は多層配線基板に係り、配線層を備えた基板と、前記配線層の上に形成され、前記配線層に到達するビアホールが設けられた層間絶縁層と、前記ビアホール内からその近傍の前記層間絶縁層の上に形成されたビアパッドとから構成される層間接続構造が複数積層されて、複数の前記ビアパッドが垂直方向に積み重なって相互接続されたスタックビア構造とを有し、前記複数のビアパッドにおいて、各ビアパッドの上面中央部に周縁部より窪んだ凹部が設けられており、上側の前記ビアパッドの最下部が下側の前記ビアパッドの前記凹部の底面にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
本発明の多層配線基板は、複数のビアパッドが垂直方向に積み重なって相互接続されたスタックビア構造を有する。各ビアパッドの上面中央部には凹部がそれぞれ設けられており、上側のビアパッドの最下部が下側のビアパッドの凹部の底面にそれぞれ配置されている。
本発明では、ビアパッドの上面中央部に凹部を設けることにより、ビアパッドの凹部上ではその周縁部上よりも層間絶縁層のビアホールの深さが深く設定される。ビアホールは上部から下部になるにつれてその径が小さくなる順テーパー形状で形成されることから、同じ設計ルールのビアホールを形成する場合は、上側のビアホールの最下部は下側のビアパッドの上面が平坦な場合よりも凹部の深さ分に応じてその径が細くなって形成される。その結果、ビアホールに充填されるビアパッドにおいても、その最下部の径が下側のビアパッドの上面が平坦な場合よりも細くなって形成されることになる。
このことから、積層された複数のビアパッドを1本のビアポストとしてみた場合、ビアパッド間の各接続部が細くなって柔らかな柱が構成されるようになる。しかも、上側のビアホールの最下部が配置される下側のビアパッドの凹部の底面はその周縁部よりも下側に窪んで配置されるため、ビアパッドの周縁部が応力で変形するとしても凹部の底面にかかる応力が緩和される。
これにより、多層配線基板に熱がかかって応力が発生するとしても、下側のビアパッドの凹部の底面と上側のビアホールの下側外周部との接続部に応力が集中することが回避されて応力が分散されるので、信頼性の高い層間接続を得ることができる。
また、上側のビアパッドの最下部が下側のビアパッドの凹部の底面にその側面から内側に間隔を空けて配置される場合は、上側のビアパッドの下部側面と下側のビアパッドの凹部の側面との間隔に層間絶縁層が充填された構造となる。これにより、アンカー効果によってビアパッドと層間絶縁層との密着性を向上させることができるので、層間接続の信頼性を向上させることができる。
上記した発明において、スタックビア構造の最上のビアパッドの上にそれに電気的に接続される上側配線層が形成され、下側の配線層は複数のビアパッドを介して上側配線層に電気的に接続される。
また、上面中央部に凹部が設けられたビアパッドはめっき法に基づいてビアホール内に形成され、めっき条件(時間)を調整することにより、ビアホールの上に凹部が配置されたビアパッドを得ることができる。あるいは、ビアホール上に上面が平坦なビアパッドを形成した後に、上面中央部を加工して凹部を形成してもよい。
以上説明したように、本発明では、多層配線基板のスタックビア構造において、ビアパッドの上面中央部に凹部を設けたので、複数のビアパッドの接続部に集中する応力を緩和することができ、層間接続の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
図2は本発明の実施形態のスタックビア構造を有する多層配線基板を示す断面図、図3は本発明の実施形態に係る複数のビアパッドが積層された様子を模式的に示す斜視図である。
図2に示すように、本実施形態のスタックビア構造を有する多層配線基板では、樹脂などからなる絶縁性の基板10の上に第1配線層20が形成されている。第1配線層20の上に第1層間絶縁層30が形成されており、第1層間絶縁層30には第1配線層20の接続部に到達する第1ビアホールVH1が設けられている。
また、第1ビアホールVH1内からその近傍の第1層間絶縁層30上に第1ビアパッド40が形成されている。第1ビアパッド40は第1ビアホールVH1の主要部を埋め込んで形成されており、そのパッド部の径D1は第1ビアホールVH1の上部の径D2より大きく設定されている。第1ビアパッド40の上面中央部には凹部Cが設けられており、上面中央部は周縁部より下側に窪んでいる。第1ビアパッド40の凹部Cは後述するように、スタックビア構造を構成する際にビアパッドにかかる応力を緩和して層間接続の信頼性を向上させるために設けられる。第1ビアパッド40の凹部Cの深さは、5〜20μm(好適には5〜10μm)に設定される。
第1ビアホールVH1は、第1層間絶縁層30がレーザやドライエッチング(RIEなど)により加工されて形成されることから、その上部から下部になるにつれて径が小さくなる順テーパー形状で形成される。第1ビアホールVH1(第1ビアパッド40)のテーパー角(傾斜角)θは、45〜90°(例えば60〜80°)の間に設定される。第1ビアホールVH1の寸法の一例としては、上部の径D2が40〜120μm、下部の径D3が30〜100μm、高さHが10〜200μmに設定される。
また、第1層間絶縁層30の上には第1ビアパッド40から分離して独立した第2配線層22が形成されている。
さらに、第1ビアパッド40の上に第2層間絶縁層32が形成されており、第2層間絶縁層32には第1ビアパッド40に到達する第2ビアホールVH2が設けられている。第2ビアホールVH2は第1ビアホールVH1と同一形状で形成され、その最下部が第1ビアパッド40の凹部C内の底面にその側面から内側に間隔Sを空けて配置されている。また、第2ビアホールVH2内からその近傍の第2層間絶縁層32上に、第1ビアパッド40と同一構造の上面中央部に凹部Cが設けられた第2ビアパッド42が形成されている。
これにより、第2ビアパッド42の最下部が第1ビアパッド40の凹部Cの底面に配置される。そして、第2ビアパッド42の下部側面と第1ビアパッド40の凹部Cの側面との間隔Sに第2層間絶縁層32がリング状に充填された構造となっている。間隔Sは、例えば5〜10μmに設定される。また、第2層間絶縁層32上に第2ビアパッド42から分離して独立した第3配線層24が形成されている。
さらに、同様に、第2ビアパッド42の上に第3層間絶縁層34が形成されており、第3層間絶縁層34には第2ビアパッド42に到達する第3ビアホールVH3が設けられている。第3ビアホールVH3も第1ビアホールVH1と同一形状で形成され、その最下部が第2ビアパッド42の凹部C内の底面に配置されている。そして、同様に、第3ビアホールVH3内からその近傍の第3層間絶縁層34上に、第1ビアパッド40と同一構造の上面中央部に凹部Cが設けられた第3ビアパッド44が形成されている。第3層間絶縁層34上には第3ビアパッド44から分離して独立した第4配線層26が形成されている。
さらに、同様に、第3ビアパッド44の上に第4層間絶縁層36が形成されており、第4層間絶縁層36には第3ビアパッド44に到達する第4ビアホールVH4が設けられている。第4ビアホールVH4も第1ビアホールVH1と同一形状で形成され、その最下部が第3ビアパッド44の凹部C内の底面に配置されている。そして、第4ビアホールVH4を介して第3ビアパッド44に接続される第5配線層28(上側配線層)が第4層間絶縁層36の上に形成されている。
このようにして、第1配線層20の上に第1ビアホールVH1が設けられた第1層間絶縁層30と、第1ビアホールVH1に設けられた第1ビアパッド40とによって1つの層間接続構造が構成されている。そして、その層間接続構造が複数積層されて、第1〜第3ビアパッド40,42,44が垂直方向に積み重なって相互接続されることによって、スタックビア構造5が構成されている。
第1〜第3ビアパッド40,42,44においては、上側のビアパッドの最下部が下側のビアパッドの凹部Cの底面にそれぞれ配置され、上側のビアパッドの下部側面と下側のビアパッドの凹部Cの側面との間隔Sに各層間絶縁層30,32,34がリング状にそれぞれ設けれている。
そして、第1配線層20は積層された第1〜第3ビアパッド40,42,44を介して第5配線層28に電気的に接続されている。つまり、第1配線層20は積層された4つの第1〜第4層間絶縁層30〜36を貫通して第5配線層28に電気的に接続されている。
図3には、5つのビアパッドが積層された例が模式的に描かれている。図3に示すように、上面中央部に凹部Cが設けられた複数のビアパッド40が、それらの凹部Cが上側になった状態で複数積み重なっており、上側の各ビアパッド40の下部が下側の各ビアパッド40の凹部Cに沈み込むように配置されている。これによって、複数の層間を貫通する1本の柱状のビアポストが構成されている。図3では最上のビアパッド40が接続電極となる例が示されており、最上のビアパッド40の上面は平坦となっている。
このようなスタックビア構造を採用することにより、より小さな面積で層間接続が可能になるので、多層配線基板の高密度化を図ることができ、高性能な半導体チップの実装基板として使用することができる。
なお、図2では、基板10の上に5層配線(第1〜第5配線層20,22,24,26,28)が形成され、第1配線層20と第5配線層28とがスタックビア構造5を介して接続された形態を例示したが、ビアパッドの積層数は任意に設定することができる。また、第1配線層20は基板10上の任意の層間絶縁層の上に形成されていてもよい。
また、コア基板10の下面側に基板10を軸にして対称になるように同様な構成のスタックビア構造5を有する積層配線層を形成してもよい。この形態の場合は、基板10に貫通電極が設けられて両面側の配線層が貫通電極を介して相互接続される。またこの場合、コア基板10の下面側に形成されたスタックビア構造は、基板10を上下反転させてみたときに、ビアホールやビアパッドの形状が前述した構造と同一になっていることはいうまでもない。
ところで、多層配線基板には、その製造工程やそれに半導体チップを実装する際、又は実使用環境において様々な熱がかかることになる。このとき、多層配線基板では、熱膨張係数が異なる材料(配線層、層間絶縁層、それに実装される半導体チップなど)が混在するため、熱応力の発生によって伸縮を繰り返すことになる。特にスタックビア構造ではビアパッドの接続部に応力が集中する傾向があり、ビアパッドや層間絶縁層にクラックが発生するなどして層間接続の十分な信頼性が得られない場合がある。
本実施形態の多層配線基板のスタックビア構造5では、前述したように、積層された各ビアパッド40,42,44の上面中央部に凹部Cがそれぞれ設けられており、上側のビアパッドの最下部が下側のビアパッドの凹部Cの底面にそれぞれ配置される。これにより、ビアパッド上において凹部C上ではその周縁部上よりも層間絶縁層の膜厚が凹部Cの深さ分だけ厚く設定されることになる。
ビアホールは上部から下部になるにつれてその径が小さくなる順テーパー形状で形成されることから、同じ設計ルールのビアホールを形成する場合は、本実施形態のビアホールの最下部は、下側のビアパッドの上面が平坦な場合よりもその径が細くなって形成される。その結果、ビアホールに充填されるビアパッドにおいても、その最下部の径が下側のビアパッドの上面が平坦な場合よりも細く設定されることになる。
このことから、図2の積層された第1〜第3ビアパッド40,42,44及び第4ビアホールVH4内の第5配線層28を一本のビアポストとしてみた場合、各ビアパッド40,42,42間の接続部がビアパッドの上面が平坦な場合よりも細くなって柔らかな柱が構成されるようになる。しかも、上側のビアホールの最下部が配置される下側のビアパッドの凹部Cの底面は、その周縁部より下側に窪んで配置されるため、ビアパッドの周縁部が応力で変形するとしても凹部Cの底面(ビアパッド間の接続部A(図2))にかかる応力は緩和されることになる。
このような理由から、多層配線基板内で熱応力が発生するとしても、ビアパッドの凹部の底面とビアホールの下側外周部との接続部に応力が集中することが回避されて応力が分散されることになる。
以上のように、本実施形態の多層配線基板のスタックビア構造5では、ビアパッドの上面中央部に凹部を設け、その凹部の底面に上側のビアホールの最下部が配置されるようにしたことから、ビアパッドにかかる応力が分散されて緩和されるので、信頼性の高い層間接続を得ることができる。
また、上側のビアパッドの下部側面と下側のビアパッドの凹部Cの側面との間隔Sに層間絶縁層がリング状に充填された構造となるので、アンカー効果によってビアパッドと層間絶縁層との密着性を向上させることができ、層間接続の高い信頼性が確保される。
本願発明者は、本実施形態に係るスタックビア構造の効果を確認するためシミュレーションを行った。本実施形態に係るスタックビア構造に180℃の範囲(20〜200℃)の熱サイクルが施される場合を想定し、下側のビアパッドの上面と上側のビアパッドの下側外周部との接続部近傍にかかるストレスを軸対称モデルで解析した。
そして、ビアパッドの表面が平坦な場合(従来技術)とビアパッドの上面中央部に凹部が設けられた場合(本実施形態)とについて比較した。スタックビア構造の内部にかかるストレスにおいて、最大値が1になるように規格化(Normalized)することにより、0〜0.2、0.2〜0.4、0.4〜0.6、0.6〜0.8、0.8〜1の5つのストレス強度に分割してスタックビア構造の内部のストレス分布を算出した。
図4に示すように、ビアパッドの表面が平坦な場合(従来技術)では、下側のビアパッドの上面と上側のビアパッドの下側外周部との接続部の近傍の表層部Aに、0.8〜1のかなり大きなストレスがかかることが確認された。表層部Aより内部の表層部Bには表層部Aより弱い0.6〜0.8のストレスがかかり、さらに内部の表層部Cには表層部Bより弱い0.4〜0.6のストレスがかかることが確認された。さらに、表層部Cより内部の表層部Dには0.2〜0.4のストレスがかかり、さらに内部の表層部Eには0〜0.2のストレスがかかることが確認された。
このように、ビアパッドの表面が平坦な場合(従来技術)では、スタックビア構造の内部になるにつれてストレスが緩和されるものの、下側のビアパッドの上面と上側のビアホールの下側外周部との接続部近傍の表層部Aにかなり大きなストレスがかかることが分った。このため、従来技術のスタックビア構造では、ストレスによって断線やクラックが発生して層間接続の信頼性が問題になる可能性がある。
これに対して、図5に示すように、ビアパッドの上面中央部に凹部を設ける場合(本実施形態)では、下側のビアパッドの凹部の底面と上側のビアパッドの下側外周部との接続部の近傍の表層部Aには0.4〜0.6のストレスがかかっており、従来技術よりもストレスが半分程度に低減されることが分かった。表層部Aより内部の表層部Bには0.2〜0.4のストレスがかかり、さらに内部の表層部Cには0〜0.2のストレスがかかっており、厚み方向においてもストレスが緩和されることが分った。
次に、本実施形態の多層配線基板のスタックビア構造を形成する方法について説明する。図6(a)に示すように、まず、第1配線層20を備えた樹脂などの絶縁材料からなる基板10を用意する。その後に、基板10の上にエポキシ樹脂などの樹脂フィルムを貼着するなどして第1配線層20を被覆する第1層間絶縁層30を形成する。さらに、図6(b)に示すように、レーザ、又はフォトリソグラフィ及びエッチング(RIEなど)によって第1層間絶縁層30を加工することにより、第1配線層20の接続部に到達する第1ビアホールVH1を形成する。このとき、第1ビアホールVH1は上部から下部になるにつれて径が小さくなる順テーパー形状で形成される。
続いて、図6(c)に示すように、第1ビアホールVH1内及び第1層間絶縁層30の上に銅などからなるシード層40aを形成する。次いで、図7(a)に示すように、第1ビアパッドが配置される部分に開口部12xが設けられたレジスト12を形成する。続いて、図7(b)に示すように、シード層40aをめっき給電経路に利用する電解めっきにより銅などからなる金属めっき層40bを形成する。
このとき、めっき条件(時間)を調整することにより、レジスト12の開口部12x内の金属めっき層40bが第1ビアホールVH1の主要部に埋め込まれると共に、中央部に周縁部より窪んだ凹部Cが設けられるようにする。つまり、第1ビアホールVH1の内面から成長する金属めっき層40bを十分に形成するとその上面が平坦になって形成されるが、めっき条件(時間)を調整することによってその上面が平坦になる前にめっきを終了させる。
次いで、図7(c)に示すように、レジスト12を除去した後に、金属めっき層40bをマスクにしてシード層40aをエッチングして除去する。これにより、第1ビアホールVH1内からその近傍の第1層間絶縁層30の上に前述したような上面中央部に凹部Cが設けられた第1ビアパッド40が形成される。第1ビアパッド40はシード層40aと金属めっき層40bとによって構成される。
その後に、図6(a)〜図7(c)の工程を繰り返すことに基づいて、第1ビアパッド40の凹部Cの上に同様な形状のビアパッドを積層して配置することにより、前述した図2に示したスタックビア構造5を有する多層配線基板を製造することができる。
第1ビアパッド40の別の形成方法としては、図8(a)に示すように、まず、図7(b)の工程で、金属めっき層40bの上面が平坦になるまで電解めっきを行う。さらに、図8(b)に示すように、レジスト12を除去した後に、金属めっき層40bをマスクにしてシード層40aをエッチングして除去することにより、上面が平坦な第1ビアパッド40xを得る。
さらに、図8(c)に示すように、第1ビアパッド40xの上面中央部上に開口部14xが設けられたレジスト14を形成する。続いて、図9(a)に示すように、レジスト14をマスクにして開口部14x内の第1ビアパッド40xをドライエッチングやレーザによって加工して除去した後に、レジスト14を除去する。これにより、図9(b)に示すように、図7(c)と同様な上面中央部に凹部Cが設けられた第1ビアパッド40が得られる。
なお、前述した図7(a)の工程において、レジスト12を形成せずにシード層40a上の全体にわたって金属めっき層40bを形成し、その後にレジストをパターニングし、そのレジストをマスクにして金属めっき層40b及びシード層40aをエッチングすることにより、同様な凹部Cを備えた第1ビアパッド40を形成してもよい。
図1は従来技術のスタックビア構造を有する多層配線基板の一例を示す断面図である。 図2は本発明の実施形態のスタックビア構造を有する多層配線基板を示す断面図である。 図3は本発明の実施形態に係る複数のビアパッドが積層された様子を模式的に示す斜視図である。 図4はビアパッドの上面が平坦な場合(従来技術)のスタックビア構造のストレス分布を示す図である。 図5はビアパッドの上面中央部に凹部が設けられた場合(本実施形態)のスタックビア構造のストレス分布を示す図である。 図6(a)〜(c)は本発明の実施形態のビアパッドの形成方法を示す断面図(その1)である。 図7(a)〜(c)は本発明の実施形態のビアパッドの形成方法を示す断面図(その2)である。 図8(a)〜(c)は本発明の実施形態のビアパッドの別の形成方法を示す断面図(その1)である。 図9(a)及び(b)は本発明の実施形態のビアパッドの別の形成方法を示す断面図(その2)である。
符号の説明
5…スタックビア構造、10…基板、12,14…レジスト、12x,14x…開口部、20…第1配線層、22…第2配線層、24…第3配線層、26…第4配線層、28…第5配線層、30…第1層間絶縁層、32…第2層間絶縁層、34…第3層間絶縁層、36…第4層間絶縁層、40…第1ビアパッド、40a…シード層、40b…金属めっき層、42…第2ビアパッド、44…第3ビアパッド、VH1…第1ビアホール、VH2…第2ビアホール、VH3…第3ビアホール、VH4…第4ビアホール、C…凹部、S…間隔。

Claims (10)

  1. 配線層を備えた基板と、
    前記配線層の上に形成され、前記配線層に到達するビアホールが設けられた層間絶縁層と、前記ビアホール内からその近傍の前記層間絶縁層の上に形成されたビアパッドとから構成される層間接続構造が複数積層されて、複数の前記ビアパッドが垂直方向に積み重なって相互接続されたスタックビア構造とを有し、
    前記複数のビアパッドにおいて、各ビアパッドの上面中央部に周縁部より窪んだ凹部が設けられており、上側の前記ビアパッドの最下部が下側の前記ビアパッドの前記凹部の底面にそれぞれ配置されていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 前記スタックビア構造の最上の前記ビアパッドに電気的に接続された上側配線層をさらに有し、
    前記配線層は、前記複数のビアパッドを介して前記上側配線層に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板。
  3. 前記ビアホールは、上部から下部になるにつれて径が小さくなる順テーパー形状となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層配線基板。
  4. 前記上側のビアパッドの最下部は、前記下側のビアパッドの前記凹部の側面から内側に間隔を空けて配置されており、前記間隔に前記層間絶縁層がリング状に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層配線基板。
  5. 配線層を備えた基板を用意する工程と、
    前記配線層の上に層間絶縁層を形成する工程と、前記層間絶縁層を加工することにより配線層に到達するビアホールを形成する工程と、前記ビアホール内からその近傍の前記層間絶縁層の上にビアパッドを形成する工程とにより層間接続構造を形成し、前記層間接続構造を積層することにより、複数の前記ビアパッドが垂直方向に積み重なって配置されて相互接続されたスタックビア構造を得る工程とを有し、
    前記スタックビア構造を得る工程において、各ビアパッドの上面中央部に周縁部より窪んだ凹部を設け、下側の前記ビアパッドの前記凹部の底面に上側の前記ビアパッドの最下部を配置することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  6. スタックビア構造を得る工程の後に、最上の前記ビアパッドに電気的に接続される上側配線層を形成する工程をさらに有し、
    前記配線層は、前記複数のビアパッドを介して前記上側配線層に電気的に接続されることを特徴とする請求項5に記載の多層配線基板の製造方法。
  7. 前記ビアホールを形成する工程において、レーザ又はエッチングが採用され、前記ビアホールは、上部から下部になるにつれて径が小さくなる順テーパー形状で形成されることを特徴とする請求項5又は6に記載の多層配線基板の製造方法。
  8. 前記ビアホールを形成する工程において、前記ビアホールの最下部が前記下側のビアパッドの前記凹部の側面から内側に間隔を空けて配置され、前記ビアパッドを形成する工程で、前記ビアパッドの下部側面と前記下側のビアパッドの前記凹部の側面と間隔に前記層間絶縁層がリング状に配置されることを特徴とする請求項5又は6に記載の多層配線基板の製造方法。
  9. 前記ビアパッドを形成する工程において、
    前記ビアパッドはめっき法に基づいて形成され、めっき条件を調整することにより、前記ビアホールの上に前記凹部が配置された前記ビアパッドを得ることを特徴とする請求項5又は6に記載の多層配線基板の製造方法。
  10. 前記ビアパッドを形成する工程は、
    前記ビアホール内からその近傍の前記層間絶縁層の上に上面が平坦なビアパッドを形成する工程と、
    前記ビアパッドの上面中央部を加工して除去することにより、前記凹部が設けられた前記ビアパッドを形成する工程とを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の多層配線基板の製造方法。
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