JP6588273B2 - 熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、柔軟で弾性に富み、高温での屈曲疲労性に優れると共に、射出成形、押出成形、ブロー成形など各種成形加工性に優れた熱可塑性エラストマ樹脂組成物に関する。
熱可塑性ポリエステルエラストマは、強度、耐衝撃性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や、低温、高温特性に優れ、さらに熱可塑性で成形加工が容易であることから、自動車、電気・電子部品、消費材などの分野に広く使用されている。 熱可塑性ポリエステルエラストマの成形加工方法としては、射出成形、押出成形、インジェクションブロー成形、ブロー成形などが使用されているが、各々の成形加工方法の違いにより異なった材料特性が施されている。例えば射出成形では、固化を早くする事で成形サイクルを短くし、寸法精度を向上させている。また、押出成形やブロー成形では、溶融時の賦形性を考慮して、溶融弾性を高めて固化速度を遅くさせた材料設計を施している。
例えば、等速ジョイント駆動装置のカバーブーツ、エーアーダクト、フューエルチューブなどの成形品には、ブロー、押出成形が活用されている。中でも、自動車の等速ジョイント駆動装置のカバーブーツは、熱可塑性ポリエステルエラストマが幅広く使用されている用途であり、一般的にはプレスブロー成形が使用されている。しかし、プレスブロー成形以外に射出成形とブロー成形方法を併せ持つインジェクションブロー成形での検討が進められているが、前述した成形加工方法の違いにより材料設計が異なるために、射出成形とブロー成形に適した特性を併せ持つ材料がなく、成形性を満足する材料が得られていないという問題があった。
そこで、成形性を改良するために種々の検討がなされており、例えば融点が180〜220℃の熱可塑性エラストマと該熱可塑性エラストマの融点より20〜55℃低い融点を有する熱可塑性エラストマからなる熱可塑性エラストマ樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
しかしながら、十分に成形加工技術を改質するまでには至っておらず、特に射出成形時のヒケ、ブロー成形時のブロー成形性、屈曲疲労性を両立することは困難な状態であった。
また、熱可塑性ポリエステルエラストマに可塑剤を含む熱可塑性エラストマ組成物(例えば、特許文献2参照)、アクリル系ブロック共重合体にポリエステル系熱可塑性エラストマと可塑剤を含む熱可塑性エラストマ組成物(例えば、特許文献3参照)、特定の溶液粘度を有する熱可塑性ポリエステルエラストマに可塑剤を含むポリエステルエラストマ樹脂組成物(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
しかしながら、これらの技術は、屈曲疲労性の改善について検討されたものではなく、成形性と屈曲疲労性を同時に満足することはできなかった。
特開2010−018697号公報 特開平03−220258号公報 特開2008−031408号公報 特開2011−219724号公報
本発明は、上記従来技術における問題点を解決するために検討した結果達成されたものであり、柔軟で弾性に富み、高温での屈曲疲労性に優れると共に、射出成形、押出成形、インジェクションブロー成形、ブロー成形性に優れた熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、熱可塑性ポリエステルエラストマ、可塑剤、酸化防止剤と、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂を含有し、所定の温度におけるメルトフローレートが特定の範囲を満たすようにすることによって、上記の目的が効果的に達成することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対し、可塑剤(B)0.1〜5.0重量部、酸化防止剤(C)0.1〜5.0重量部、および、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)0.1〜5.0重量部を含有し、ASTM D−1238にしたがって、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが0.5g/10min以上、5.0g/10min未満であり、ASTM D−1238にしたがって、260℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが3.0g/10min以上であり、可塑剤(B)が、トリメリット酸エステル系可塑剤であり、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)が、α−オレフィン、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルおよびα,β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルからなる3元共重合体である熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物である。
また、本発明の成形体は、前記熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物が成形されてなることを特徴とする。
本発明によれば、以下に説明するとおり、柔軟で弾性に富み、高温での屈曲疲労性に優れると共に、射出成形、押出成形、ブロー成形性などの各種成形方法においても優れた加工性を有する熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物を得ることができる。
本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、上記した優れた特性を活かして、自動車、電子・電気機器、精密機器、および一般消費財用途の各種成形体として利用でき、射出成形、押出成形、ブロー成形などの各種成形加工方法を複合する成形加工方法を使用する用途に好適である。
以下、本発明について詳述する。
本発明は、熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対し、可塑剤(B)0.1〜5.0重量部、酸化防止剤(C)0.1〜5.0重量部、および、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)0.1〜5.0重量部を含有し、ASTM D−1238にしたがって、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが0.5g/10min以上、5.0g/10min未満である熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物である。
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)は、結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメントと、脂肪族ポリエーテル単位からなる低融点セグメントとを構成成分とするポリエステルブロック共重合体であり、高融点結晶性重合体セグメントは、主として芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体から形成されるポリエステルである。
前記芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ジフェニル−4,4' −ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4' −ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、および3−スルホイソフタル酸ナトリウムなどが挙げられる。本発明においては、前記芳香族ジカルボン酸を主として用いるが、この芳香族ジカルボン酸の一部を、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、4,4' −ジシクロヘキシルジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸や、アジピン酸、コハク酸、シュウ酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、およびダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸に置換してもよい。さらにジカルボン酸のエステル形成性誘導体、たとえば低級アルキルエステル、アリールエステル、炭酸エステル、および酸ハロゲン化物などももちろん同等に用い得る。
ジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体は、好ましくはテレフタル酸、ジメチルテレフタレートであり、より好ましくはテレフタル酸である。
前記ジオールまたはそのエステル形成性誘導体としては、分子量400以下のジオール、例えば1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジシクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノールなどの脂環族ジオール、およびキシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニルプロパン、2,2' −ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサン、4,4' −ジヒドロキシ−p−ターフェニル、および4,4' −ジヒドロキシ−p−クオーターフェニルなどの芳香族ジオールが好ましく、かかるジオールは、エステル形成性誘導体、例えばアセチル体、アルカリ金属塩などの形でも用い得る。
これらのジカルボン酸、その誘導体、ジオール成分およびその誘導体は、2種以上併用してもよい。
高融点結晶性重合体セグメントの好ましい例は、テレフタル酸またはジメチルテレフタレートと、1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフタレート単位からなるものである。高融点結晶性重合体セグメントの共重合量は、高融点結晶性重合体セグメントと低融点重合体セグメントの合計を100重量%としたとき、通常20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、さらに好ましくは35〜60重量%である。
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)で使用される低融点重合体セグメントは、必要に応じ脂肪族ポリエーテルを使用することができる。
かかる脂肪族ポリエーテルの具体例としては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体などが挙げられる。これらのなかでも、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールおよび/またはポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物および/またはエチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体が好ましく用いられる。
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)の低融点重合体セグメントの共重合量は、高融点結晶性重合体セグメントと低融点重合体セグメントの合計を100重量%としたとき、通常、80〜20重量%、好ましくは70〜30重量%、さらに好ましくは65〜40重量%である。
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)は、好ましくは、溶融重縮合により得られる。溶融重縮合は公知の方法で実施することができる。例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメント成分を、触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得られる反応生成物を重縮合する方法、ジカルボン酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反応生成物を重縮合する方法、およびあらかじめ高融点結晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せしめる方法などのいずれの方法をとってもよい。
溶融重縮合で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)は、好ましくは、次いで細粒化される。細粒化はガット状またはシート状に取り出した熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)を、カッターでペレタイズするコールドカット方によってもよいし、ガット状やシート状にすることなくペレタイズするホットカット方によってもよい。また、塊状に取り出した熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)を粉砕してもよい。
溶融重縮合で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)は、次いで固相重縮合してもよい。固相重縮合は、溶融重縮合後に細粒化した熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)が融着しない温度で実施するが、通常は140℃〜220℃の温度範囲で行う。固相重縮合の前には、予備結晶化と乾燥工程を経ることが望ましい。また、固相重縮合は、高真空下または不活性気流下で実施する。高真空下の場合は、好ましくは665Pa以下、さらに好ましくは133Pa以下の減圧下で行う。不活性気流下の場合は、代表的には窒素気流下で行うことが好ましく、圧力は特に限定されないが大気圧が好ましい。反応容器としては、回転可能な真空乾燥機や、不活性ガスを流すことのできる塔式乾燥機などを使用することが好ましい。
本発明に用いられる可塑剤(B)とは、熱可塑性ポリエステルエラストマとの相溶性を損なわない限り以下の物を使用できる。具体例としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジイソノニルフタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤、トリクレジルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリス−ジクロロプロピルホスフェートなどのリン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシルなどのトリメリット酸エステル系可塑剤、ジペンタエリスリトールエステル系可塑剤、ジオクチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジブチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジオクチルセバケート、メチルアセチルリシノレートなどの脂肪酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸オクチルエステルなどのピロメリット酸エステル系可塑剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルなどのエポキシ化可塑剤、およびアジピン酸エーテルエステル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルなどのポリエーテル系可塑剤、ジエチレングリコールジベンゾエート、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、プロピレングリコールジベンゾエート、ジブチレングリコールジベンゾエート、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、グリセリルトリベンゾエート、ペンタエリスリトールテトラベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ポリエチレングリコールジベンゾエート、トリメチロールエタントリベンゾエートなどのベンゾエート系可塑剤などを挙げることができ、これらの中でもトリメリット酸エステル系可塑剤が好ましく、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシルが特に好ましい。可塑剤(B)の配合量は、熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対して、0.1〜5重量部であり、好ましくは0.5〜3重量部である。0.1重量部未満では目的とする効果の改良度合いが小さく、5重量部を越えるとブロー成形性が悪くなる。
本発明に用いられる酸化防止剤(C)としては、好ましくは、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤からなる群より選ばれた2種以上が挙げられる。
芳香族アミン系酸化防止剤の具体例としては、フェニルナフチルアミン、4,4’−ジメトキシジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、および4−イソプロポキシジフェニルアミンなどが挙げられるが、これらの中でもジフェニルアミン系化合物の使用が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸のジエチルエステル、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル−ジフェニルメタン、α−オクタデシル−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−(ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、ヘキサメチレングリコール−ビス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンホスホン酸のジオクタデシルエステル、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ジ−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアヌレートなどが挙げられる。これらの中でも特にテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンのような分子量が500以上のものの使用が好ましい。
イオウ系酸化防止剤とは、チオエーテル系、ジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、およびチオジプロピオンエステル系などのイオウを含む化合物である。これらの中でも、特にチオジプロピオンエステル系化合物の使用が好ましい。
リン系酸化防止剤とは、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸誘導体、フェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、およびジアルキルビスフェノールAジホスファイトなどのリンを含む化合物である。これらの中でも、分子中にリン原子とともにイオウ原子も有する化合物、あるいは分子中に2つ以上のリン原子を有する化合物の使用が好ましい。
これらの酸化防止剤(C)としては、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の組み合わせが好ましく、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤の組み合わせが特に好ましい。
これらの酸化防止剤(C)の合計含有量は、熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対し、0.1〜5.0重量部であり、好ましくは、0.1〜3.0重量部、さらに好ましくは0.1〜2.0重量部である。
酸化防止剤(C)の合計含有量が0.1重量部未満では、目的とする改良効果の得られる度合いが小さく、また5.0重量部を超えると、ブルーミングを生じたり、熱可塑性ポリエステルエラストマの機械的強度が低下したりする。
本発明に用いられるグリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)が、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルの共重合体、または、α−オレフィン、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルおよびα,β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルからなる3元共重合体が好ましく、α−オレフィン、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルおよびα,β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルからなる3元共重合体が特に好ましい。α−オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、ブテン−1などが挙げられるが、なかでもエチレンが最も好ましい。α,β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルとしては、アクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、エタクリル酸グリシジルエステルなどが挙げられるが、なかでもメタクリル酸グリシジルエステルが好ましく使用される。α, β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、アクリル酸やメタクリル酸と炭素数1〜8の1価のアルコールとのエステルが好ましく、なかでもメチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレートが好ましく、さらにメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートが特に好ましい。
グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)の含有量は、熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対して0.1〜5.0重量部、好ましくは0.1〜3.0重量部である。0.1重量部未満では目的とする効果の改良度合いが小さく、5.0重量部を越えると成形時の溶融滞留によりゲル化が起こり、成形性が悪化する。
本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、好ましくは、熱可塑性ポリエステルエラストマ組成物100重量部対して、ポリアミド樹脂(E)を0〜5.0重量部含有する。
本発明に用いられるポリアミド樹脂(E)とは、分子鎖中にアミド結合を有する高分子化合物であり、ラクタムからの重合体や、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などと、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシレンジアミンなどとの反応により得られる塩の重合体、または、ω−アミノカルボン酸からの重合体などが挙げられる。これらのポリアミド樹脂は共重合体でも良いし、異なる重合体を2種類以上組み合わせて使用してもよい。これらのポリアミド樹脂の中でも、ナイロン6および/又は2元あるいは3元以上の共重合ポリアミド樹脂を用いた場合に、さらに高い効果が得られる。
ポリアミド樹脂(E)の含有量は、熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対して、好ましくは、0〜5.0重量部であり、より好ましくは0.5〜4.0重量部である。ポリアミド樹脂(E)の含有量が5.0重量部以下であると、熱可塑性ポリエステルエラストマの本来有している柔軟性やゴム的性質が損なわれないので、好ましい。
本発明における熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、高温での優れた屈曲疲労性を得るためには融点が、190℃以上であることが好ましく、より好ましくは、195℃以上である。ここで定める融点とは、物質がその温度以上において流動性を有する状態となる温度であり、示差熱分析計(DSC)で測定される最も高温側に検出される吸熱ピーク値温度のことを指す。
本発明における熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、ASTM D−1238にしたがって、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが、0.5g/10min以上、5.0g/10min未満であり、好ましくは、0.5g/10min以上、3.5g/10min以下である。本発明における熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物の230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが0.5g/10分未満では射出成形時に成形下限圧を高くする必要があり、成形機への負担が大きくなる。また成形下限圧を高くしなければ、薄肉成形品や大型成形品では樹脂の未充填部が発生しやすくなることから、射出成形性が悪くなる。また、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが5.0g/10分以上の場合には、ブロー成形時にパリソンが変形して、ブロー後の形状に不具合が出るなどブロー成形性が悪くなるとともに、高温での屈曲疲労性が悪くなる。
本発明における熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、ASTM D−1238にしたがって、260℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが3.0g/10min以上であることが更に好ましい。上記260℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが3.0g/10分以上であると、射出成形時に成形下限圧を高くする必要がなく、成形機への負担が大きくならないので、好ましい。
さらに、本発明の熱可塑性エラストマ樹脂組成物には、目的を損なわない範囲で必要に応じて、紫外線吸収剤、HALSなどの光安定剤、帯電防止剤、金属石鹸、脂肪酸アミドなどの滑剤、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールなどポリエーテル類や液状ポリブタジエンなどの潤滑剤、染料、顔料、難燃剤、離型剤等の添加剤や、マイカ、ガラスフレーク、クレー、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ガラス繊維、炭素繊維などの補強材を添加することができる。
本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、柔軟で弾力性に富み、高温での屈曲疲労性に優れると共に、射出成形、押出成形、ブロー成形などの異なった成形加工方法にも適用可能であることから、射出成形とブロー成形を合わせたインジェクションブロー成形などの複数の成形加工技術を合わせた成形方法に好適である。
以下に実施例によって本発明の効果を説明する。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない場合すべて重量基準である。また、例中に示される物性は次の測定方法により測定したものである。
[硬度(デュロメーターD)]
JIS K7215 デュロメーターD硬さにしたがって測定した。
[融点]
ティー・エイ・インスツルメント社製DSC Q100を使用し、窒素雰囲気下、20℃/分の昇温速度で40℃から250℃まで加熱し、250℃で3分間保持した後10℃/分の降温速度で40℃まで冷却し、更に10℃/分の昇温速度で250℃まで加熱した際の融解ピークの頂上温度を測定した。
[屈曲疲労性]
80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットを温度250℃でプレス成形して得た厚み2mmのシートから、縦80mm×横20mm×厚み2mmの短冊を切り出し、(株)東洋精機製作所製ディマチャ屈曲疲労試験機を用いて130℃の雰囲気下、5Hzのサイクル、チャック間距離25mmから5mmの間でストロークさせて亀裂が発生するまでの屈曲回数を測定した。
[メルトフローレート]
(株)東洋精機製作所製メルトインデックサ装置型式F−B01を使用し、ASTM D−1238−89のA法に従って、80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットのメルトフローレートを温度230℃および260℃、荷重2160g、滞留時間5分で測定した。
[射出成形性]
射出成形性として、80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットにてJIS 2号ダンベル試験片と、縦75mm×横125mm×厚み2mmの角板を、シリンダー温度を240℃、金型温度を50℃の条件で成形し、樹脂が金型に充填する下限圧を調べた。下限圧が50MPa未満の場合を「○」、50MPa以上の場合を「×」とした。
[ブロー成形性]
ブロー成形性として、80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットにて、オズバーガー社製プレスブロー成形機を使用して、重量70g、山部外径φ75mm、谷部外径φ65mm、肉厚1.5mmの5山4谷の蛇腹部を有する中空パイプを温度230℃で成形し、山部と谷部のエッジ形状の形成度合いを目視観察して、金型寸法通りにエッジが形成されているものを「○」、金型寸法通りにエッジが形成されていないもの、あるいはパリソンが変形して蛇腹部の樹脂が折り重なる箇所があるものを「×」とした。
[熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−1)の製造方法]
テレフタル酸44.4部、1,4−ブタンジオール38.6部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール43.9部を、チタンテトラブトキシド0.04部とモノ−n−ブチル−モノヒドロキシスズオキサイド0.02部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ−n−ブチルチタネート0.2部を追添加し、“イルガノックス”1098(BASF社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−1)は、硬度50D、融点は203℃、メルトフローレートは230℃、荷重2160gでの測定にて18g/10分であった。
[熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−2)の製造方法]
テレフタル酸41.9部、1,4−ブタンジオール39.7部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール47.6部を、チタンテトラブトキシド0.03部とモノ−n−ブチル−モノヒドロキシスズオキサイド0.01部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ−n−ブチルチタネート0.2部を追添加し、“イルガノックス”1098(BASF社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−2)は、硬度47D、融点は199℃、メルトフローレートは230℃、荷重2160gでの測定にて20g/10分であった。
[熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−3)の製造方法]
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−1)のペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で48時間回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−3)は、硬度50D、融点は203℃、メルトフローレートは230℃、荷重2160gでの測定にて0.5g/10分であった。
[熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−4)の製造方法]
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−2)のペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で72時間回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−4)は、硬度47D、融点は199℃、メルトフローレートは0.5g/10分であった。
[熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−5)の製造方法]
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−2)のペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で82時間回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−5)は、硬度47D、融点は199℃、メルトフローレートは0.2g/10分であった。
また、可塑剤(B)、酸化防止剤(C)、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)、およびポリアミド樹脂(E)としては下記のものを使用した。
[可塑剤(B)]
実施例、比較例において使用した可塑剤(B−1)は、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシルである。
[酸化防止剤(C)]
実施例において使用した酸化防止剤(C−1)、(C−2)および(C−3)の略号と構造式を表1に示す。
Figure 0006588273
[グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)]
実施例、比較例において使用した(D−1)は、住友化学社製ボンドファースト 7Mである。
[ポリアミド樹脂(E)]
実施例、比較例において使用したポリアミド樹脂(E―1)は、東レ株式会社製 アミランCM4000である。
[実施例1〜6]
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−3)、(A−4)を、可塑剤(B−1)、酸化防止剤(C−1)、(C−2)、(C−3)、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D−1)、およびポリアミド樹脂(E−1)とともに、表2に示す配合比率(重量部)でV−ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて250℃で溶融混練し、ペレット化した。
[比較例1〜9]
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A−1)、(A−2)、(A−3)、(A−4)、(A−5)を、可塑剤(B−1)、酸化防止剤(C−1)、(C−2)、(C−3)、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D−1)およびポリアミド樹脂(E−1)とともに、表2に示す配合比率(重量部)でV−ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて250℃で溶融混練し、ペレット化した。 得られたペレットを用いて、硬度、融点、屈曲疲労性、メルトフローレートの物性を評価した。また成形性として、射出成形性およびブロー成形性を評価した。結果を表2、表3に示す。
Figure 0006588273
Figure 0006588273
以上の結果より、実施例1〜6に示した本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、柔軟で弾力性に富み、高温での耐屈曲疲労性に優れると共に、射出成形性、押出成形性も良好であった。一方、比較例の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物は、これらをすべて満足させることはなく、それに対し、可塑剤添加量が多く、メルトフローレートの値の大きい比較例1ではブロー成形性に劣る。一方、メルトフローレートの値の小さい比較例2では射出成形性が悪い。可塑剤が未配合である比較例3では、ブロー成形はできるものの、射出成形するためには成形下限圧を高くする必要があることから、射出成形性が悪い。グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂が未配合であり、メルトフローレートの値が大きい比較例4ではブロー成形性が劣る。グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂が多く、メルトフローレートの値の小さい比較例5は射出成形性が悪い。酸化防止剤が未配合である比較例6は、射出成形、ブロー成形はできるものの屈曲疲労性に劣る結果になった。可塑剤、酸化防止剤、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂が未配合であり、メルトフローレートが規定の範囲から外れている比較例7から9ではいずれも射出成形性と押出成形性の両立はできていない。

Claims (7)

  1. 熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対し、可塑剤(B)0.1〜5.0重量部、酸化防止剤(C)0.1〜5.0重量部、および、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)0.1〜5.0重量部を含有し、ASTM D−1238にしたがって、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが0.5g/10min以上、5.0g/10min未満であり、ASTM D−1238にしたがって、260℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが3.0g/10min以上であり、可塑剤(B)が、トリメリット酸エステル系可塑剤であり、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)が、α−オレフィン、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルおよびα,β−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルからなる3元共重合体である熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
  2. 融点が190℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
  3. 熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)が、結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメントと、脂肪族ポリエーテル単位からなる低融点セグメントとを構成成分とするポリエステルブロック共重合体であり、高融点結晶性重合体セグメントと低融点重合体セグメントの合計を100重量%としたとき、高融点結晶性重合体セグメント30〜70重量%と、低融点重合体セグメント70〜30重量%とを含有する請求項1または2に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
  4. ASTM D−1238にしたがって、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが0.5g/10min以上、3.5g/10min以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマ樹脂組成物。
  5. 熱可塑性ポリエステルエラストマ組成物100重量部対してポリアミド樹脂(E)0〜5.0重量部を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
  6. 酸化防止剤(C)が、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤からなる群より選ばれた2種以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物を成形した成形体。
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