JP2005187731A - ポリエステルエラストマ樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリエステルブロック共重合体に、可塑剤、およびシリコーンオイルを配合する。さらに、それを射出成形する。
【選択図】 なし
Description
主として結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)100重量部に対し、可塑剤(B)1〜100重量部、およびシリコーンオイル(C)0.1〜20重量部を配合してなるポリエステルエラストマ樹脂組成物、
が提供される。
前記可塑剤(B)が、ベンゾエート系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、およびピロメリット酸エステル系可塑剤から選ばれる1種以上の化合物であること、
前記シリコーンオイル(C)が、25℃における粘度が10,000センチストークス(CS)よりも低いものから選ばれる1種以上の化合物であること、
前記シリコーンオイル(C)が、エポキシ変性シリコーンオイルから選ばれる1種以上の化合物であること、
前記シリコーンオイル(C)が、ポリジメチルシロキサンの側鎖にエポキシ基を導入したものから選ばれる1種以上の化合物であること、
が、好ましい条件であり、この条件を適用することにより、一層優れた効果の取得を期待することができる。
靴底であること、
グリップであること、
が、いずれも好ましい条件として挙げられる。
差動走査熱量計(Du Pont社製DSC−910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定した。
ASTM D−1238にしたがって温度220℃、荷重2160gで測定した。
ASTM D−2240にしたがって測定した。
JIS K7113にしたがって、引張破断強度と引張破断伸度を測定した。
BS規格903にしたがって測定した。
JIS K7204にしたがって測定した。摩耗輪としてCS17を用い、荷重9.8Nで1000回回転させた場合の摩耗量を測定した。
80℃で3時間乾燥したペレットを、温度200℃で射出成形することによって、長さ125mm、幅75mm、厚さ2mmの角板成形品を得た。この成形品の角を三井物産ハウステクノ(株)オプション指定床材HTP30045(ビーチ)の表面に強く押しつけ、そのまま長さ15cmの線を描くように素早く動かした後、床材に樹脂の擦り跡が残っているかどうかを肉眼で観察するとともに、擦り跡を手で触って観察し、結果を以下のように判定した。
80℃で3時間乾燥したペレットを、温度200℃で射出成形することによって、長さ125mm、幅75mm、厚さ2mmの角板成形品を得た。この成形品の表面に指先の爪を立てて、表面を強く擦りつつ3cmの距離を5回往復した後、目視で擦り跡を観察し、結果を以下のように判定した。
80℃で3時間乾燥したペレットを、温度200℃で射出成形することによって、長さ345mm、幅100mm、厚さ2mmの長尺成形品を得た。成形品の表面に表層剥離が発生していないかどうかを肉眼で観察した。
80℃で3時間真空乾燥した各ペレットを温度200℃でプレス成形して、厚さ2mmのシートを作成した。このシート上に上質紙を挟み、1平方cm当たり0.54Nの荷重をかけて40℃の恒温槽に100時間放置し、上質紙シートへの滲みだしの有無について確認した。
[ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造]
テレフタル酸208部、1,4−ブタンジオール228部、数平均分子量約2000のエチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体(EO/THFモル比40/60)グリコール720部をチタンテトラブトキシド2部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこなった。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで40分かけて系内の圧力を27Pの減圧とし、その条件下で2時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。
テレフタル酸293部、イソフタル酸85部、1,4−ブタンジオール415部、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール(数平均分子量約1400)467部を、チタンテトラブトキシド1.5部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、210℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に”イルガノックス”1010 0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで40分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で2時間40分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。
ジメチルテレフタレート320部、ジメチルイソフタレート93部、1,4−ブタンジオール345部、エチレンオキシドで末端をキャッピングしたポリ(プロピレンオキシド)グリコール(数平均分子量2200、EO含量26.8%)550部を、チタンテトラブトキシド2部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、210℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に”イルガノックス”1010 0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。
下記実施例において使用した可塑剤(B−1)〜(B−3)の内容を表2に示す。
下記実施例において使用したシリコーンオイル(C−1)、(C−2)、(C−3)、(C−4)、(C−5)、(C−6)の内容を表3に示す。
参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−2)、(A−3)、可塑剤(B−1)、(B−2)、(B−3)、シリコーンオイル(C−1)、(C−2)、(C−3)、(C−4)、(C−5)、(C−6)を、表4に示す配合比率でV−ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて、200℃で溶融混練し、ペレット化した。
表4に示す配合比率で、実施例1〜6と同様に溶融混練し、ペレット化した。実施例1〜6と同様に物性を評価した結果を表5に示す。
実施例1で作った配合組成物No.1を80℃で3時間真空乾燥した後、200℃でプレス成形して、厚さ2mmのシートを作成した。このシート上にテトロン/綿の混紡繊維で織った厚さ約50ミクロンのT/Cブロードを重ね、1平方cm当たり4.9Nの荷重をかけて200℃で1分間の熱接着を行った。室温に24時間放置した後、幅1cmに切断し、その一端の接合界面を一定の長さだけ強制剥離し、その各々の端をテンシロン引張試験機の固定具にセットして引張り、剥離強度を測定した。剥離強度は27N/cmで、十分に高かった。
軟質塩化ビニル製の厚さ2mmのシートを80mm角に裁断したものを一次側材料として、射出成形機に取り付けた金型の80mm角で深さ4mmのキャビティーに装着し、次いで、80℃で3時間真空乾燥した実施例1で作った配合組成物No.1を二次材料として用いて温度200℃で二次成形を行うことにより、平板状の複合成形品を成形した。この複合成形品を幅1cmに切断し、その一端の接合界面を一定の長さだけカッターナイフで強制剥離し、その各々の端をテンシロン引張試験機の固定具にセットして引張り、剥離強度を測定した。剥離強度は85N/cmで、十分に高かった。
硬質樹脂としてABS樹脂(東レ(株)製”トヨラック”T−500)を用い、一次側成形品としての80mm角で厚さ2mmの角板を成形した。次に、この角板を80mm角で深さ4mmのキャビティーに装着し、実施例1で製造した配合組成物No.1を二次材料として用いて二次成形を行うことにより、平板状の複合成形品を成形した。この複合成形品の表面に表層剥離は観察されなかった。この複合成形品を幅1cmに切断し、その一端の接合界面を一定の長さだけカッターナイフで強制剥離し、その各々の端をテンシロン引張試験機の固定具にセットして引張り、剥離強度を測定した。剥離強度は120N/cmで十分に高かった。
Claims (8)
- 主として結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)100重量部に対し、可塑剤(B)1〜100重量部、およびシリコーンオイル(C)0.1〜20重量部を配合してなるポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 前記可塑剤(B)が、ベンゾエート系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、およびピロメリット酸エステル系可塑剤から選ばれる1種以上の化合物である請求項1に記載のポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 前記シリコーンオイル(C)の25℃における粘度が10,000センチストークス(CS)よりも低いことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 前記シリコーンオイル(C)が、エポキシ変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 前記シリコーンオイル(C)が、ポリジメチルシロキサンの側鎖にエポキシ基を導入したものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリエステルエラストマ樹脂組成物を射出成形してなる成形体。
- 靴底である請求項6に記載の成形体。
- グリップである請求項6に記載の成形体。
Priority Applications (1)
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JP2003432974A JP2005187731A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | ポリエステルエラストマ樹脂組成物および成形体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013216818A (ja) * | 2012-04-11 | 2013-10-24 | Toyobo Co Ltd | 電気電子部品封止材用ポリエステル樹脂組成物、電気電子部品封止体の製造方法および電気電子部品封止体 |
JP2017043687A (ja) * | 2015-08-26 | 2017-03-02 | 東レ・デュポン株式会社 | 熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物 |
CN115011086A (zh) * | 2022-07-18 | 2022-09-06 | 会通新材料(上海)有限公司 | 一种耐磨低压变复合材料及其制备方法和应用 |
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2003
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CN115011086B (zh) * | 2022-07-18 | 2023-09-15 | 会通新材料(上海)有限公司 | 一种耐磨低压变复合材料及其制备方法和应用 |
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