JP2003251747A - 複合成形品 - Google Patents

複合成形品

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JP2003251747A JP2002361594A JP2002361594A JP2003251747A JP 2003251747 A JP2003251747 A JP 2003251747A JP 2002361594 A JP2002361594 A JP 2002361594A JP 2002361594 A JP2002361594 A JP 2002361594A JP 2003251747 A JP2003251747 A JP 2003251747A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透光性あるいは透明性を有するポリエステルエ
ラストマ樹脂組成物からなる部分が、その一部に熱融着
された、柔軟な感触を有し、熱融着接着力が高く、耐熱
性・耐薬品性・耐油性に優れ、機能性や意匠性の高い複
合成形品を提供する。 【解決手段】2mm厚さのシートで測定した全光線透過
率が40%以上で、かつヘイズ値(曇度)が85%以下
である透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物からなる部分が、少なくともその一部
に熱融着されている複合成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透光性あるいは透
明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物からな
る部分が、その一部に熱融着された複合成形品に関する
ものであり、さらに詳しくは、柔軟な感触を有し、熱融
着接着力が高く、耐熱性・耐薬品性・耐油性に優れ、機
能性や意匠性の高い複合成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】複合成形品として硬質樹脂に軟質樹脂を
被覆した成形品は、成形品の強度を保持しつつ表面の柔
軟な感触を付与したり、軟質樹脂により他部品とのシー
ル機能を付与したりすることができるため、よく用いら
れている。例えば、ポリアルキレンテレフタレートとポ
リエステルエラストマとを二重成形または二色成形法に
より一体的に形成されてなる複合成形品が知られている
(特許文献1参照)。また、ポリカーボネートやメタク
リル樹脂などの硬質樹脂成形体に、熱可塑性弾性体とポ
リエステルエラストマからなる熱可塑性弾性体組成物を
熱融着させた複合成形体も知られている(特許文献2参
照)。
【0003】しかし、前記特許文献1に開示された複合
成形品は、剛性の高い部分と柔軟な部分を有し、各種機
器部品に好適なものであるが、透光性や透明性がないの
で、それらが機能として必要な部品に使用できず、ま
た、意匠性も限定されたものしか得られないという制限
を受けている。さらに、前記特許文献2に開示された複
合成形体は、硬質樹脂で構成される成形体部位と弾性に
富んだ熱可塑性弾性体で構成された成形体部位との熱融
着特性に優れたものであるが、熱可塑性弾性体樹脂組成
物が不透明であるため、ポリカーボネートやメタクリル
樹脂のような透明性を有する硬質樹脂と組み合わせて、
硬い部分と柔軟で弾性のある部分を合わせ持ち、かつ成
形体全体が透光性や透明性を有するものを得ることはむ
ずかしい。一方、ポリカーボネートやメタクリル樹脂の
ような透明性を有する硬質樹脂成形品は、各種機械部品
や構造部品として有用であるが、感触が硬く、耐薬品性
や耐油性も十分ではない。
【0004】
【特許文献1】特公平8−9187号公報
【特許文献2】特許第2888305号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透光
性あるいは透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂
組成物からなる部分が、その一部に熱融着された、柔軟
な感触を有し、熱融着接着力が高く、耐熱性・耐薬品性
・耐油性に優れ、機能性や意匠性の高い複合成形品を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下のような手段をとる。 (1)2mm厚さのシートで測定した全光線透過率が4
0%以上で、かつヘイズ値(曇度)が85%以下である
透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラストマ
樹脂組成物からなる部分が、少なくともその一部に熱融
着されている複合成形品であり、 (2)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物が、主として結晶性芳香族ポリエステ
ル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)1
0〜50重量%と、主として脂肪族ポリエーテル単位お
よび/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重
合体セグメント(b)90〜50重量%とを主たる構成
成分とするポリエステルブロック共重合体(A)100
重量部に、側鎖にカルボン酸金属塩基を有するエチレン
系共重合体(D)0.2〜20重量部および/またはカ
ルボン酸のアルカリ金属塩(C)0.01〜3重量部お
よび/または有機リン酸エステル化合物のアルカリ金属
塩(D)0.01〜3重量部を配合したものである上記
(1)記載の複合成形品であり、 (3)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物が、請求項2記載の透光性あるいは透
明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物に対し
て、さらに、ヒンダードフェノール系ラジカル捕捉剤
(c)0.05〜2.5重量部と過酸化物分解剤(d)
0.05〜2.5重量部の組み合わせからなる酸化防止
剤(E)、光安定剤(F)0.1〜5重量部、可塑剤
(G)1〜50重量部の3種類の中から選ばれた1種類
以上を配合したものである上記(2)記載の複合成形品
であり、 (4)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物からなる部分が、硬質樹脂からなる成
形品に熱融着されている上記(1)〜(3)いずれか記
載の複合成形品であり、 (5)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物からなる部分が、透光性あるいは透明
性を有する硬質樹脂からなる成形品に熱融着されている
上記(1)〜(3)いずれか記載の複合成形品であり、 (6)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物からなる部分が、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂から選ばれてなる成形品に熱融着されている
上記(1)〜(3)いずれか記載の複合成形品であり、 (7)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物からなる部分が、透明性あるいは透光
性を有するABS樹脂、透明性あるいは透光性を有する
ポリカーボネート樹脂、透明性あるいは透光性を有する
アクリル系樹脂、透明性あるいは透光性を有するスチレ
ン系樹脂、透明性あるいは透光性を有するポリエチレン
テレフタレート/ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチ
レンテレフタレート共重合体、透明性あるいは透光性を
有するポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート/イソフタレート樹脂、透明性あるいは透光性
を有する塩化ビニル樹脂、透明性あるいは透光性を有す
るポリ−4−メチルテンペン−1から選ばれてなる成形
品に熱融着されている上記(1)〜(3)いずれか記載
の複合成形品であり、 (8)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物からなる部分が、熱可塑性エラストマ
からなる成形品に熱融着されている上記(1)〜(3)
いずれか記載の複合成形品であり、 (9)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
ストマ樹脂組成物からなる部分が、ポリエステルエラス
トマ、ポリアミドエラストマ、熱可塑性ポリウレタンエ
ラストマ、オレフィン系エラストマ、スチレン系エラス
トマからなる成形品に熱融着されている上記(1)〜
(3)いずれか記載の複合成形品であり、 (10)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエ
ラストマ樹脂組成物からなる部分が、金属材料または無
機材料からなる成形品に熱融着されている上記(1)〜
(3)いずれか記載の複合成形品であり、 (11)透光性あるいは透明性を有するポリエステルエ
ラストマ樹脂組成物からなる部分が、多色成形、インサ
ート成形、アウトサート成形のいずれかにより、少なく
ともその一部に熱融着されている上記(1)〜(3)い
ずれか記載の複合成形品であり、また、上記複合成形品
は、筐体、アンテナカバー、コネクター、ローラー、キ
ャスター、ホース、チューブ、操作ボタン、グリップ、
パッキン、ヒンジ付き複合成形体、印字した樹脂成形品
に透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラスト
マ樹脂組成物を被覆した複合成形体として好適に用いら
れる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0008】本発明の複合成形品に用いられる透光性あ
るいは透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成
物は、2mm厚さのシートで測定した全光線透過率が4
0%以上で、かつヘイズ値(曇度)が85%以下であ
る。このような物性を有するポリエステルエラストマ樹
脂組成物は、目視で半透明から透明なものであり、その
数値に応じて、目視で透明であって印刷物の上にこのシ
ートを置いた場合、文字がきわめて明瞭に見えるものか
ら、目視では半透明であるが透光性は有し、印刷物の上
にこのシートを置いた場合、文字を十分読むことができ
るものまで含まれる。2mm厚さのシートで測定した全
光線透過率が40%に達せず、かつヘイズ値が85%を
越えるものは不透明で透光性も透明性も有しない。この
場合は印刷物の上にこのシートを置くと文字は全く読む
ことができない。
【0009】このようなポリエステルエラストマ樹脂組
成物としては、例えば、主として結晶性芳香族ポリエス
テル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)
10〜50重量%と、主として脂肪族ポリエーテル単位
および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点
重合体セグメント(b)90〜50重量%とを主たる構
成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)10
0重量部に、側鎖にカルボン酸金属塩基を有するエチレ
ン系共重合体(B)0.2〜20重量部および/または
カルボン酸のアルカリ金属塩(C)0.01〜3重量部
および/または有機リン酸エステル化合物のアルカリ金
属塩(D)0.01〜3重量部を配合したものが好適に
用いられる。
【0010】また、さらにヒンダードフェノール系ラジ
カル捕捉剤(c)0.05〜2.5重量部と過酸化物分
解剤(d)0.05〜2.5重量部の組み合わせからな
る酸化防止剤(E)、光安定剤(F)0.1〜5重量
部、可塑剤(G)1〜50重量部の3種類の中から選ば
れた1種類以上を配合したものが好適に用いられる。
【0011】本発明に好適に用いられるポリエステルブ
ロック共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメント
(a)は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成
性誘導体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステル
であり、好ましくはテレフタル酸および/またはジメチ
ルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導さ
れるポリブチレンテレフタレートであるが、この他に、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニ
ル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカ
ルボン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれらの
エステル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子
量300以下のジオール、例えば、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカ
ンジメチロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリ
コール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス
[4−(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1
−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シ
クロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−ターフェ
ニル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオーターフェニ
ルなどの芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステ
ル、あるいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール
成分を2種以上併用した共重合ポリエステルであっても
良い。また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官
能オキシ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モ
ル%以下の範囲で共重合することも可能である。
【0012】本発明に好適に用いられるポリエステルブ
ロック共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)
は、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエス
テルである。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチ
レンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシ
ド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフラン
の共重合体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステ
ルとしては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナン
トラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジ
ペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。こ
れらの脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエ
ステルのなかで得られるポリエステルブロック共重合体
の弾性特性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコ
ール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレ
ンオキシド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ
ブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが好
ましい。また、これらの低融点重合体セグメントの数平
均分子量としては共重合された状態において300〜6
000程度であることが好ましい。
【0013】本発明に好適に用いられるポリエステルブ
ロック共重合体(A)における高融点結晶性重合体セグ
メント(a)の共重合量は10〜50重量%、低融点重
合体セグメント(b)の共重合量は90〜50重量%で
あることが好ましい。
【0014】本発明に好適に用いられるポリエステルブ
ロック共重合体(A)は公知の方法で製造することがで
きる。例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステ
ル、過剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体
セグメント成分を触媒の存在下エステル交換反応せし
め、得られる反応生成物を重縮合する方法。あるいはジ
カルボン酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セ
グメント成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得
られる反応生成物を重縮合する方法。また、あらかじめ
高融点結晶性セグメントを作っておき、これに低融点セ
グメント成分を添加してエステル交換反応によりランダ
ム化せしめる方法。高融点結晶性セグメントと低融点重
合体セグメントを鎖連結剤でつなぐ方法。さらにポリ
(ε−カプロラクトン)を低融点重合体セグメントに用
いる場合は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラク
トンモノマを付加反応させるなど、いずれの方法をとっ
てもよい。
【0015】本発明に好適なポリエステルエラストマ樹
脂組成物に用いられる成分の一つである側鎖にカルボン
酸金属塩基を有するエチレン系共重合体(B)は、エチ
レンとアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸などのエチレン系不飽和カルボン酸との共重合体を、
アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、亜鉛イ
オンなどで中和したもので、これらは、例えばデュポン
社から”サーリン”または三井・デュポンポリケミカル
社から”ハイミラン”として市販されているものであ
る。中でもナトリウム、カリウム、リチウムなどのアル
カリ金属イオンで中和したものが好ましい。これらの側
鎖にカルボン酸金属塩基を有するエチレン系共重合体
(B)の配合量は0.2〜20重量部であることが好ま
しい。
【0016】本発明に好適なポリエステルエラストマ樹
脂組成物に用いられる成分の一つであるカルボン酸のア
ルカリ金属塩(C)としては、脂肪族、脂環族または芳
香族のカルボン酸のナトリウム、カリウム、リチウムな
どのアルカリ金属塩が挙げられるが、中でも炭素数10
以上の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩、および/ま
たはダイマー酸のアルカリ金属塩が好ましい。これらの
カルボン酸のアルカリ金属塩(C)の配合量は、0.0
1〜3重量部であることが好ましい。
【0017】本発明に好適なポリエステルエラストマ樹
脂組成物に用いられる成分の一つである有機リン酸エス
テル化合物のアルカリ金属塩(D)としては、脂肪族、
脂環族または芳香族のリン酸エステル化合物のナトリウ
ム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属塩が挙げら
れるが、中でも芳香族有機リン酸エステル化合物のアル
カリ金属塩が好ましい。これらのカルボン酸のアルカリ
金属塩(D)の配合量は、0.01〜3重量部を配合す
るのが好ましい。
【0018】本発明に好適なポリエステルエラストマ樹
脂組成物においては、さらにヒンダードフェノール系ラ
ジカル捕捉剤(c)と過酸化物分解剤(d)の組み合わ
せからなる酸化防止剤(E)を配合することによって、
透光性や透明性を保ちつつ熱による変色に対する耐性を
向上させることができる。ここで用いるヒンダードフェ
ノール系ラジカル捕捉剤(c)としては、分子量が50
0以上のヒンダードフェノール系化合物が好ましい。過
酸化物分解剤(d)としてはホスファイト系化合物およ
び/またはチオエーテル系化合物が好ましい。ホスファ
イト系化合物としては、分子中に2個以上のリン原子を
有するものがさらに好ましい。
【0019】本発明に好適なポリエステルエラストマ樹
脂組成物においては、光安定剤(F)を配合することに
よって、透光性や透明性を保ちつつ光による変色に対す
る耐性を向上させることができる。ここで用いる光安定
剤(F)としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベン
ゾフェノン系化合物、ヒンダードアミン系化合物などが
好ましい。これらを単独で用いてもよいが、ベンゾトリ
アゾール系化合物あるいはベンゾフェノン系化合物など
の紫外線吸収剤と、ヒンダードアミン系化合物を組み合
わせて用いるとさらに好ましい。これらの光安定剤
(E)は0.1〜5重量部を配合するのが好ましい。
【0020】本発明に好適なポリエステルエラストマ樹
脂組成物においては、可塑剤(G)を配合することによ
って、透光性や透明性を保ちつつ柔軟性や溶融流動性を
向上させることができる。ここで用いる可塑剤(F)と
しては、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エ
ステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤、グ
リコールジベンゾエート系可塑剤などの芳香族エステル
系可塑剤、オキシ酸エステル系可塑剤、ペンタエリスリ
ット系可塑剤、芳香族スルホンアミド系可塑剤、フェノ
ール系誘導体のアルキレンオキサイド付加物系可塑剤、
ポリエステル系可塑剤、脂肪族エステル系可塑剤、リン
酸エステル系可塑剤などが好ましい。これらの中でも芳
香族エステル系可塑剤が特に好ましい。これらの可塑剤
(G)は1〜50重量部を配合するのが好ましい。
【0021】本発明に好適なポリエステルエラストマ樹
脂組成物の製造方法は特に限定されるものではないが、
例えば、ポリエステルブロック共重合体、側鎖にカルボ
ン酸金属塩基を有するエチレン系共重合体、酸化防止剤
をはじめとする他の添加物を一緒に配合した原料をスク
リュー型押出機に供給し溶融混練する方法、またスクリ
ュー型押出機に、まずポリエステルブロック共重合体を
供給して溶融し、さらに他の供給口より側鎖にカルボン
酸金属塩基を有するエチレン系共重合体、および酸化防
止剤をはじめとする他の添加物を供給混練する方法な
ど、適宜採用することができる。
【0022】本発明の複合成形品において、透光性ある
いは透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物
がその一部に熱融着されている成形品の材料は、特に限
定されるものではないが、硬質樹脂からなる成形品に熱
融着されているものが好ましい。このような硬質樹脂と
しては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセ
タール樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、アク
リル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などを挙げること
ができる。
【0023】また、本発明の複合成形品は、透光性ある
いは透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物
からなる部分が、透光性あるいは透明性を有する硬質樹
脂からなる成形品に熱融着されていることも好ましい。
このような硬質樹脂としては、透明性あるいは透光性を
有するABS樹脂、透明性あるいは透光性を有するポリ
カーボネート樹脂、透明性あるいは透光性を有するアク
リル系樹脂、透明性あるいは透光性を有するスチレン系
樹脂、透明性あるいは透光性を有するポリエチレンテレ
フタレート/ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレン
テレフタレート共重合体、透明性あるいは透光性を有す
るポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレ
ート/イソフタレート樹脂、透明性あるいは透光性を有
する塩化ビニル樹脂、透明性あるいは透光性を有するポ
リ−4−メチルテンペン−1などを挙げることができ
る。
【0024】また、本発明の複合成形品は、透光性ある
いは透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物
からなる部分が、熱可塑性エラストマからなる成形品に
熱融着されていてもよい。このような熱可塑性エラスト
マとしては、ポリエステルエラストマ、ポリアミドエラ
ストマ、熱可塑性ポリウレタンエラストマ、オレフィン
系エラストマ、スチレン系エラストマなどを挙げること
ができる。
【0025】また、本発明の複合成形品は、透光性ある
いは透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物
からなる部分が、金属材料または無機材料からなる成形
品に熱融着されていてもよい。
【0026】本発明の複合成形品は、射出成形、押出成
形、ブロー成形、圧縮成形等を用い、例えば、多色成
形、インサート成形、アウトサート成形等により、熱融
着した複合成形品として一体成形される。場合により、
複合成形表面には、シボ加工やコーティングといった表
面加工も施すことができる。
【0027】本発明の複合成形品は、筐体、例えば無線
機や電話のアンテナカバー、コネクター、ローラー、キ
ャスター、ホース、チューブ、操作ボタン、グリップ、
パッキン、ヒンジ付き複合成形体、インク等で印字した
樹脂成形品に透光性あるいは透明性を有するポリエステ
ルエラストマ樹脂組成物を被覆した複合成形体として好
適に用いられる。
【0028】シート状の透明な硬質樹脂を、透明なポリ
エステルエラストマ樹脂組成物からなるヒンジでつなぎ
合わせた複合成形体の場合、ヒンジ部の屈曲疲労性が優
れるため、商品寿命の長い透明製品を提供することがで
きる。
【0029】透明な硬質樹脂成形品の表面にインキで印
字したものの上に、透明なポリエステルエラストマ樹脂
組成物を被覆して複合成形品とし、その裏側から光を当
てた操作ボタンの場合、表面が柔軟で押した感触が良
く、印字の読みとりが容易で、また印字が摩耗によって
不明瞭になることを防ぐことができる。さらに、表面の
透明なポリエステルエラストマ樹脂組成物の耐熱性が高
いので、使用する雰囲気の制限を受けにくく、耐薬品性
や耐油性も優れるので、汚れた手で操作したり、機械油
等が付着する環境で使用しても表面が劣化しにくい。
【0030】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
る。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない
場合すべて重量基準である。また、実施例中に示される
物性は次のように測定した。 ・相対粘度 o−クロロフェノールを溶媒とした0.5%のポリマ溶
液を25℃で測定した。 ・融点 差動走査熱量計(デュポン社製DSC−910型)を使
用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で加
熱した時の融解ピークの頂上温度を測定した。 ・溶融粘度指数(MFR値) ASTM D−1238に従って、温度220℃、荷重
2160gで測定した。 ・硬度(ショアDスケール) ASTM K−7215に従って測定した。 ・全光線透過率およびヘイズ値 プレス成形法によって作成した厚さ約2mmのシートを
用い、直読ヘイズメーター(東洋精機社製NO.206
型)で測定した。 ・機械的強度 プレス成形法によって作成した厚さ約2mmのシート
を、JIS 2号型ダンベル試験片に打ち抜き、JIS
K−6301に従って歪み速度500%/分で引張破
断強度と引張破断伸度を測定した。 ・耐熱変色性 複合成形品を80℃の恒温槽中で4週間熱処理し、取り
出した後、変色の状態を目視で観察した。 ・耐光変色性 複合成形品をポリエステルエラストマ樹脂組成物からな
る部分に光が照射されるよう紫外線カーボンアークラン
プを光源とするフェードオーメーター中で、槽内温度5
0℃で10時間処理し、取り出した後、変色の状態を目
視で観察した。 参考例 ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造 テレフタル酸234部、1,4−ブタンジオール228
部および数平均分子量約2000のエチレンオキシドと
テトラヒドロフランの共重合体(EO/THFモル比4
0/60)グリコール754部を、チタンテトラブトキ
シド0.2部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備えた反
応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して反
応水を系外に留出しながらエステル化反応を行なった。
反応混合物に”イルガノックス”1330(チバガイギ
ー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.5部を
添加した後、245℃に昇温し、次いで50分かけて系
内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で3時間3
0分重合を行わせた。得られたポリマを水中にストラン
ド状で吐出し、カッティングを行なってペレットとし
た。 ポリエステルブロック共重合体(A−2)の製造 テレフタル酸348部、1,4−ブタンジオール340
部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール645部を、チタンテトラブト
キシド0.2部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備えた
反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して
反応水を系外に留出しながらエステル化反応を行なっ
た。反応混合物に”イルガノックス”1098(チバガ
イギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.5
部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分かけ
て系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で2時
間45分重合を行わせた。得られたポリマを水中にスト
ランド状で吐出し、カッティングを行なってペレットと
した。 ポリエステルブロック共重合体(A−3)の製造 ジメチルテレフタレート373部、ジメチルイソフタレ
ート124部、1,4−ブタンジオール415部および
ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール(数平均分
子量約1400)467部を、チタンテトラブトキシド
0.2部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備えた反応容
器に仕込み、210℃で2時間加熱して、理論メタノ−
ル量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混
合物に”イルガノックス”1010を0.75部添加し
た後、245℃に昇温し、次いで50分かけて系内の圧
力を27Paの減圧とし、その条件下で2時間20分重
合を行わせた。得られたポリマを水中にストランド状で
吐出し、カッティングを行なってペレットとした。 [ポリエステルブロック共重合体(A−4)の製造]ジ
メチルテレフタレート320部、ジメチルイソフタレー
ト93部、1,4−ブタンジオール345部、エチレン
オキシドで末端をキャッピングしたポリ(プロピレンオ
キシド)グリコール(数平均分子量2200、EO含量
26.8%)550部を、チタンテトラブトキシド2部
およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン
型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、210℃で2時間
30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノー
ルを系外に留出させた。反応混合物に”イルガノック
ス”1010 0.75部を添加した後、245℃に昇
温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減
圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。
得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッテ
ィングによりペレットとした。表1にA−1、A−2、
A−3、A−4の組成と物性を示す。
【0031】
【表1】
【0032】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
ルエラストマ樹脂組成物の製造 参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−
1)、(A−2)、(A−3)、(A−4)に、側鎖に
カルボン酸金属塩基を有するエチレン系共重合体として
三井・デュポンポリケミカル社製の”ハイミラン”17
07(イオンタイプはナトリウム)(B−1)、ステア
リン酸ナトリウム(C−1)、リン酸2,2−メチレン
ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリ
ウム(旭電化社製”アデカスタブ”NA−11)(D−
1)、チバガイギー社製のヒンダードフェノール系酸化
防止剤(”イルガノックス”1010)(E−1)、旭
電化社製のホスファイト系酸化防止剤(”アデカスタ
ブ”PEP−8)(E−2)、チバガイギー社製のベン
ゾトリアゾール系光安定剤(”チヌビン”327)(F
−1)、チバガイギー社製のヒンダードアミン系光安定
剤(”チヌビン”144)(F−2)、グリコールジベ
ンゾエート系可塑剤(ジプロピレングリコールジベンゾ
エート)(G−1)を、表2に示すような配合になるよ
うにドライブレンドし、45mmφのシリンダー径を有
する二軸押出機を用いて、表2に示す温度で溶融混練し
たのちペレット化した。このペレットを80℃で3時間
乾燥後、ポリテトラフルオロエチレン製シート(ニチア
ス(株)製”ナフロン”テープ、TOMBO 900
1)にはさみ、溶融混練温度と同じ成形温度でプレス
し、60℃で冷却したのち、ポリテトラフルオロエチレ
ン製シートを剥がして、厚み約2mmのシートを成形し
た。このプレスシートについて、表面硬度と全光線透過
率およびヘイズ値を測定するとともに、透明性を外観と
印刷物の上にシートを置いた時の文字の見え方で評価し
た。さらに機械的強度を測定した。結果を表3に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】実施例1 東レ(株)製ABS樹脂”トヨラック”100を220
℃で射出成形して、図1((1)は平面図、(2)はA
−A断面図)の成形品1を得た。次いで、参考例で得ら
れた透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物
(X−1)を220℃で射出成形して図2に示す被覆層
2を形成し、複合成形品とした。得られた複合成形品の
界面は強固に融着していた。また、複合成形品の外側表
面は柔軟な感触で、透明感を有していた。 実施例2〜4 ポリエステルエラストマ樹脂組成物(X−1)の代わり
に、参考例で得られたポリエステルエラストマ樹脂組成
物(X−2)、(X−3)、(X−4)を用いて、実施
例1と同様に複合成形品を製造した。得られたいずれの
複合成形品の界面も強固に融着していた。また、複合成
形品の外側表面は柔軟な感触で、透明感を有していた。 実施例5 透明なPCTA樹脂(イーストマン社製”イースター”
AN004)を250℃で射出成形して、図1((1)
は平面図、(2)はA−A断面図)の成形品1を得た。
次いで、参考例で得られた透明性を有するポリエステル
エラストマ樹脂組成物(X−5)を220℃で射出成形
して図2に示す被覆層2を形成し、複合成形品とした。
得られた複合成形品の界面は強固に融着していた。ま
た、複合成形品の外側表面は柔軟な感触で、複合成形品
全体が透明性を有していた。 実施例6 東レ(株)製透明ABS樹脂”トヨラック”900を2
20℃で射出成形して、図1((1)は平面図、(2)
はA−A断面図)の透明な成形品1を得た。次いで、参
考例で得られた透明性を有するポリエステルエラストマ
樹脂組成物(X−6)を220℃で射出成形して図2に
示す被覆層2を形成し、複合成形品とした。得られた複
合成形品の界面は強固に融着していた。また、複合成形
品の外側表面は柔軟な感触で、複合成形品全体が透明性
を有していた。この複合成形品の耐熱変色性と耐光変色
性を評価したが、処理による外観の変化はなかった。 実施例7 ポリエステルエラストマ樹脂組成物(X−6)の代わり
に、参考例で得られた透明なポリエステルエラストマ樹
脂組成物(X−7)を用いて、実施例5と同様に複合成
形品を製造した。得られた複合成形品の界面は強固に融
着していた。また、複合成形品の外側表面は柔軟な感触
で、複合成形品全体が透明性を有していた。この複合成
形品の耐熱変色性と耐光変色性を評価したが、処理によ
る外観の変化はなかった。 実施例8 三菱エンプラ(株)製ポリカーボネート樹脂”ユ−ピロ
ン”S3000を260℃で射出成形して、図1
((1)は平面図、(2)はA−A断面図)の透明な成
形品1を得た。次いで、参考例で得られた透明性を有す
るポリエステルエラストマ樹脂組成物(X−6)を22
0℃で射出成形して図2に示す被覆層2を形成し、複合
成形品とした。得られた複合成形品の界面は強固に融着
していた。また、複合成形品の外側表面は柔軟な感触
で、複合成形品全体が透明性を有していた。この複合成
形品の耐熱変色性と耐光変色性を評価したが、処理によ
る外観の変化はなかった。 実施例9 ポリエステルエラストマ樹脂組成物(X−6)の代わり
に、参考例で得られたポリエステルエラストマ樹脂組成
物(X−7)を用いて、実施例7と同様に複合成形品を
製造した。得られた複合成形品の界面は強固に融着して
いた。また、複合成形品の外側表面は柔軟な感触で、複
合成形品全体が透明性を有していた。この複合成形品の
耐熱変色性と耐光変色性を評価したが、処理による外観
の変化はなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明により、透光性あるいは透明性を
有するポリエステルエラストマ樹脂組成物からなる部分
が、その一部に熱融着された、柔軟な感触を有し、熱融
着接着力が高く、機能性や意匠性の高い複合成形品を得
ることができる。また、ポリエステルエラストマは耐油
性と耐薬品性に優れるため、油、洗浄剤、化粧品等にさ
らされる環境でも使用できる。そして本発明の複合成形
品は、筐体、無線機や電話のアンテナカバー、コネクタ
ー、ローラー、キャスター、ホース、チューブ、操作ボ
タン、グリップ、パッキン、ヒンジ付き複合成形体、イ
ンク等で印字した樹脂成形品に透光性あるいは透明性を
有するポリエステルエラストマ樹脂組成物を被覆した複
合成形体として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、硬質樹脂からなる箱型成形品を示し、
(1)は平面図、(2)はA−A断面図である。
【図2】図2は、本発明の箱型複合成形品を示し、
(1)は平面図、(2)はB−B断面図である。
【符号の説明】
1:硬質樹脂からなる成形品 2:被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04M 1/02 H04M 1/02 C //(C08L 67/00 C08L 23:26 23:26) (72)発明者 川口 泰治 愛知県名古屋市港区本星崎町字北3804番地 の19 東レ・デュポン株式会社名古屋事業 場内 (72)発明者 今村 晋子 愛知県名古屋市港区本星崎町字北3804番地 の19 東レ・デュポン株式会社名古屋事業 場内 Fターム(参考) 4F100 AA04A AH02A AH03A AK01B AK04A AK07A AK12A AK15A AK24A AK25A AK41A AK42A AK45A AK46A AK51A AK54A AK75A AL01A AL02A AL05A AL09A EC03 EC032 EH36 EH362 GB23 GB41 GB51 GB87 JA04A JA11A JB01 JJ03 JK12B JL12 JN01A JN02A YY00A 4J002 BB232 CF171 EG026 EG036 EG076 EG086 EG106 EW007 FD037 FD146 GC00 GM00 5K023 AA07 BB01 BB26 MM25 QQ05 RR01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2mm厚さのシートで測定した全光線透過
    率が40%以上で、かつヘイズ値(曇度)が85%以下
    である透光性あるいは透明性を有するポリエステルエラ
    ストマ樹脂組成物からなる部分が、少なくともその一部
    に熱融着されている複合成形品。
  2. 【請求項2】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物が、主として結晶性芳香族ポリ
    エステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント
    (a)10〜50重量%と、主として脂肪族ポリエーテ
    ル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる
    低融点重合体セグメント(b)90〜50重量%とを主
    たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)100重量部に、側鎖にカルボン酸金属塩基を有
    するエチレン系共重合体(B)0.2〜20重量部およ
    び/またはカルボン酸のアルカリ金属塩(C)0.01
    〜3重量部および/または有機リン酸エステル化合物の
    アルカリ金属塩(D)0.01〜3重量部を配合したも
    のである請求項1記載の複合成形品。
  3. 【請求項3】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物が、請求項2記載の透光性ある
    いは透明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物
    に対して、さらに、ヒンダードフェノール系ラジカル捕
    捉剤(c)0.05〜2.5重量部と過酸化物分解剤
    (d)0.05〜2.5重量部の組み合わせからなる酸
    化防止剤(E)、光安定剤(F)0.1〜5重量部、可
    塑剤(G)1〜50重量部の3種類の中から選ばれた1
    種類以上を配合したものである請求項2記載の複合成形
    品。
  4. 【請求項4】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、硬質樹脂から
    なる成形品に熱融着されている請求項1から請求項3い
    ずれか記載の複合成形品。
  5. 【請求項5】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、透光性あるい
    は透明性を有する硬質樹脂からなる成形品に熱融着され
    ている請求項1から請求項3いずれか記載の複合成形
    品。
  6. 【請求項6】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、ポリエステル
    樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹
    脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、スチレン
    系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ
    塩化ビニル樹脂から選ばれてなる成形品に熱融着されて
    いる請求項1から請求項3記載の複合成形品。
  7. 【請求項7】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、透明性あるい
    は透光性を有するABS樹脂、透明性あるいは透光性を
    有するポリカーボネート樹脂、透明性あるいは透光性を
    有するアクリル系樹脂、透明性あるいは透光性を有する
    スチレン系樹脂、透明性あるいは透光性を有するポリエ
    チレンテレフタレート/ポリ−1,4−シクロヘキサン
    ジメチレンテレフタレート共重合体、透明性あるいは透
    光性を有するポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレン
    テレフタレート/イソフタレート樹脂、透明性あるいは
    透光性を有する塩化ビニル樹脂、透明性あるいは透光性
    を有するポリ−4−メチルテンペン−1から選ばれてな
    る成形品に熱融着されている請求項1から請求項3いず
    れか記載の複合成形品。
  8. 【請求項8】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、熱可塑性エラ
    ストマからなる成形品に熱融着されている請求項1から
    請求項3いずれか記載の複合成形品。
  9. 【請求項9】透光性あるいは透明性を有するポリエステ
    ルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、ポリエステル
    エラストマ、ポリアミドエラストマ、熱可塑性ポリウレ
    タンエラストマ、オレフィン系エラストマ、スチレン系
    エラストマからなる成形品に熱融着されている請求項1
    から請求項3いずれか記載の複合成形品。
  10. 【請求項10】透光性あるいは透明性を有するポリエス
    テルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、金属材料ま
    たは無機材料からなる成形品に熱融着されている請求項
    1から請求項3いずれか記載の複合成形品。
  11. 【請求項11】透光性あるいは透明性を有するポリエス
    テルエラストマ樹脂組成物からなる部分が、多色成形、
    インサート成形、アウトサート成形のいずれかにより、
    少なくともその一部に熱融着されている請求項1から請
    求項10いずれか記載の複合成形品。
  12. 【請求項12】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、筐体として用いられることを特徴とする
    複合成形品。
  13. 【請求項13】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、アンテナカバーとして用いられることを
    特徴とする複合成形品。
  14. 【請求項14】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、コネクターとして用いられることを特徴
    とする複合成形品。
  15. 【請求項15】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、ローラーまたはキャスターとして用いら
    れることを特徴とする複合成形品。
  16. 【請求項16】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、ホースまたはチューブとして用いられる
    ことを特徴とする複合成形品。
  17. 【請求項17】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、操作ボタンとして用いられることを特徴
    とする複合成形品。
  18. 【請求項18】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、グリップとして用いられることを特徴と
    する複合成形品。
  19. 【請求項19】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、パッキンとして用いられることを特徴と
    する複合成形品。
  20. 【請求項20】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、ヒンジ付き複合成形体として用いられる
    ことを特徴とする複合成形品。
  21. 【請求項21】請求項1から請求項10いずれか記載の
    複合成形品が、印字した樹脂成形品に透光性あるいは透
    明性を有するポリエステルエラストマ樹脂組成物を被覆
    した複合成形体である複合成形品。
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