JP7241665B2 - 熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)で使用される低融点重合体セグメントは、必要に応じ脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルを使用することができる。
JIS K7215 デュロメーターD硬さにしたがって測定した。
ティー・エイ・インスツルメント社製DSC Q100を使用し、窒素雰囲気下、20℃/分の昇温速度で40℃から250℃まで加熱し、250℃で3分間保持した後10℃/分の降温速度で40℃まで冷却し、更に10℃/分の昇温速度で250℃まで加熱した際の融解ピークの頂上温度を測定した。
80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットを、射出成形機(日精樹脂工業製 NEX-1000)を用いて、所定のシリンダー温度と金型温度の成形条件で、JIS K7113-1995 2号ダンベル試験片を成形し、JIS K7113-1995に従って測定した。
80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットを、射出成形機(日精樹脂工業製 NEX-1000)を用いて、所定のシリンダー温度と金型温度の成形条件で成形したJIS K 7113-1995 2号ダンベル試験片を用い、160℃の熱風オーブンにて熱処理し、引張破断伸度が初期の半分に低下する時間(破断伸度半減時間)を測定した。
80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットを射出成形で得た角板から、縦75mm×横20mm×厚み2mmの短冊を切り出し、(株)東洋精機製作所製ディマチャ屈曲疲労試験機を用いて130℃の雰囲気下、5Hzのサイクル、チャック間距離25mmから5mmの間でストロークさせて亀裂が発生するまでの屈曲回数を測定した。
(株)東洋精機製作所製メルトインデックサ装置型式F-B01を使用し、ASTM D-1238-89のA法に従って、80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットのメルトフローレートを温度230℃および260℃、荷重2160g、滞留時間5分で測定した。
射出成形性として、80℃で5時間乾燥した評価用樹脂組成物の各ペレットにて縦75mm×横125mm×厚み2mmの角板を、シリンダー温度を240℃、金型温度を50℃の条件で成形し、樹脂が金型に充填する下限圧を調べた。下限圧が50MPa未満の場合を「○」、50MPa以上の場合を「×」とした。
テレフタル酸41.9部、1,4-ブタンジオール39.7部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール47.6部を、チタンテトラブトキシド0.03部とモノ-n-ブチル-モノヒドロキシスズオキサイド0.01部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190~225℃で約3時間加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ-n-ブチルチタネート0.2部を追添加し、“イルガノックス”1098(BASF社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.05部を添加した後、245℃に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりペレットとした。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A-2)は、硬度47D、融点は199℃、メルトフローレートは230℃、荷重2160gでの測定にて26g/10分であった。
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A-1)のペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で20時間回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A-2)は、硬度47D、融点は199℃、メルトフローレートは2.7g/10分であった。
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A-1)のペレットを回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170から180℃で82時間回転させながら加熱して固相重縮合を行った。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマ(A-3)は、硬度47D、融点は199℃、メルトフローレートは0.2g/10分であった。
実施例、比較例において使用した可塑剤(B-1)は、トリメリット酸トリ2-エチルヘキシルである。
実施例において使用した酸化防止剤(C-1)、(C-2)、(C-3)、(C-4)および(C-5)の略号と構造式を表1に示す。
実施例、比較例において使用した(D-1)は、住友化学社製ボンドファースト 7Mである。
実施例において使用したポリアミド樹脂(E―1)は、東レ株式会社製 アミランCM4000である。
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A-1)、(A-2)、(A-3)を、可塑剤(B-1)、酸化防止剤(C-1)、(C-2)、(C-3)、(C-4)、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D-1)、およびポリアミド樹脂(E-1)とともに、表2に示す配合比率(重量部)でV-ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて250℃で溶融混練し、ペレット化した。
熱可塑性ポリエステルエラストマ(A-1)、(A-2)、(A-3)を、可塑剤(B-1)、酸化防止剤(C-1)、(C-2)、(C-3)、(C-5)、およびグリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D-1)とともに、表3に示す配合比率(重量部)でV-ブレンダーを用いて混合し、直径45mmで3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて250℃で溶融混練し、ペレット化した。
Claims (9)
- 熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)100重量部に対し、可塑剤(B)0.1~5.0重量部、酸化防止剤(C)0.1~5.0重量部、および、グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)0.1~5.0重量部を含有し、ASTM D-1238にしたがって、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが0.5g/10min以上、20.0g/10min以下であり、前記酸化防止剤(C)が、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤からなり、リン系酸化防止剤が、分子中にリン原子とともにイオウ原子も有する化合物、あるいは分子中に2つ以上のリン原子を有する化合物である熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- ASTM D-1238にしたがって、260℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが3.0g/10min以上であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 融点が190℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 熱可塑性ポリエステルエラストマ(A)が、結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメントと、脂肪族ポリエーテル脂肪族および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点セグメントとを構成成分とするポリエステルブロック共重合体であり、高融点結晶性重合体セグメントと低融点重合体セグメントの合計を100重量%としたとき、高融点結晶性重合体セグメント30~70重量%と、低融点重合体セグメント70~30重量%とを含有する請求項1~3のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- ASTM D-1238にしたがって、230℃、荷重2160gで測定したメルトフローレートが1.0g/10min以上、15.0g/10min以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマ樹脂組成物。
- 熱可塑性ポリエステルエラストマ組成物100重量部対してポリアミド樹脂(E)0.5~5.0重量部を含有する請求項1~5のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 可塑剤(B)が、トリメリット酸エステル系可塑剤である請求項1~6のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- グリシジル基変性ポリオレフィン樹脂(D)が、α-オレフィンとα,β-不飽和カルボン酸のグリシジルエステルの共重合体、またはα-オレフィン、α,β-不飽和カルボン酸アルキルエステルおよびα,β-不飽和カルボン酸のグリシジルエステルからなる3元共重合体であることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ樹脂組成物からなる成形体。
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