JP6583786B2 - 照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、被取付部に埋込配設される照明器具に関する。
被取付部としての天井に形成された貫通孔に埋込配設されることにより、下方に光を照射する天井埋込型の照明器具(いわゆるダウンライト)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の照明器具は、天井の貫通孔に埋込配設される有底筒状の器具本体と、器具本体の内部に配置された発光モジュールとを備えている。発光モジュールは、基板と、基板に実装された複数の発光素子とを有している。
上述した照明器具を組み立てる際には、例えば、発光モジュールを器具本体の下端に形成された開口部から器具本体の内部に挿入した後に、基板を器具本体にネジで固定する。
特開2009−64636号公報
しかしながら、上述した従来の照明器具では、発光モジュールを器具本体の内部に挿入し難い場合がある。また、例えば器具本体の底部の内面に発光モジュールが取り付けられ、且つ、底部の外面に回路基板が取り付けられている場合には、両者を電気的に接続するためのケーブル類を底部に設けられた孔に挿通させる作業が必要となる。これにより、照明器具の組み立ての作業性が低下するという課題が生じる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、組み立ての作業性を高めることができる照明器具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明器具は、被取付部に埋込配設される照明器具であって、側部及び底部を有する有底筒状に形成され、前記側部に形成された孔を有する器具本体と、前記器具本体の前記孔に挿通された基板であって、前記器具本体の前記底部の内面に熱的に接触する第1の面、及び、前記第1の面と反対側の第2の面を有する基板と、前記基板の前記第2の面に実装された発光素子と、を備える。
本発明の一態様に係る照明器具によれば、組み立ての作業性を高めることができる。
実施の形態に係る照明器具を斜め上方から見たときの斜視図である。 実施の形態に係る照明器具を斜め下方から見たときの斜視図である。 実施の形態に係る照明器具の分解斜視図である。 発光モジュールを器具本体の孔に挿通した状態での、実施の形態に係る照明器具の分解斜視図である。 図1のIV−IV線断面図である。 実施の形態に係る発光モジュールを抜き出して示す図である。 図5とは異なる方向から見たときの、実施の形態に係る発光モジュールを抜き出して示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
以下、実施の形態に係る照明器具について説明する。
[1.照明器具の全体構成]
図1〜図4を参照しながら、実施の形態に係る照明器具2の全体構成について説明する。図1は、実施の形態に係る照明器具2を斜め上方から見たときの斜視図である。図2は、実施の形態に係る照明器具2を斜め下方から見たときの斜視図である。図3Aは、実施の形態に係る照明器具2の分解斜視図である。図3Bは、発光モジュール18を器具本体8の孔24に挿通した状態での、実施の形態に係る照明器具2の分解斜視図である。図4は、図1のIV−IV線断面図である。
照明器具2は、例えば住宅等の建物の天井又は壁等の造営材(被取付部の一例)に設置される。本実施の形態では、照明器具2は、天井4(図4参照)に形成された円形状の貫通孔6に埋込配設されることにより、下方に光を照射する天井埋込型の照明器具(いわゆるダウンライト)である。なお、図1〜図4において、Z軸のプラス側が天井4側(上方)、Z軸のマイナス側が床面側(下方)を表している。
図1〜図4に示すように、照明器具2は、器具本体8、第1のケース部材10、第2のケース部材12、反射部材14、カバー部材16及び発光モジュール18を備えている。以下、照明器具2の各構成要素について詳細に説明する。
[2.器具本体]
まず、図1〜図4を参照しながら、器具本体8について説明する。図1〜図4に示すように、器具本体8は、天井4の貫通孔6に埋込配設される筐体である。
器具本体8は、有底円筒状に形成されている。より具体的には、器具本体8は、上端から下端に向けて直径が漸増するラッパ状の側部20と、側部20の上端の一部を閉塞する底部22とを有している。図3Aに示すように、側部20の上端近傍から底部22に亘って、発光モジュール18の基板70(後述する)を挿通するための孔24が形成されている。孔24の大きさは、発光モジュール18の基板70が挿通可能であり、且つ、発光モジュール18の複数の回路部品72a及び72b(後述する)と底部22とが干渉しない程度の大きさである。また、底部22には、ネジ26を挿通するための挿通孔28が形成されている。
側部20の下端には、円形状の開口部30が形成されている。また、側部20の下端の全周に亘って、径方向外側に突出するリング状の鍔部32が形成されている。図1及び図3A〜図4に示すように、器具本体8の鍔部32と天井4の貫通孔6の周縁部との間には、天井4を傷等から保護するためのリング状のパッキン34が介在されている。なお、器具本体8は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって、上述した形状に成形される。
[3.第1のケース部材]
次に、図1〜図4を参照しながら、第1のケース部材10について説明する。第1のケース部材10は、発光モジュール18を下方から支持し、且つ、発光モジュール18の基板70の第2の面70bにおける回路部78(後述する)を覆うための部材である。図4に示すように、第1のケース部材10は、器具本体8の孔24を通して器具本体8の内外に亘って配置されている。
図1〜図4に示すように、第1のケース部材10は、ケース本体部36と、一対の側板部38及び40とを有している。ケース本体部36は、平面視で横長の略矩形状の板状に形成されている。ケース本体部36の長手方向における一端部側(すなわち、X軸方向のマイナス側に位置する端部側)には、円形状の開口部36aと、ネジ26を挿通するための挿通孔42とが形成されている。図4に示すように、ケース本体部36の長手方向における一端部側は、器具本体8の孔24に挿通されることにより、発光モジュール18の基板70の発光部76(後述する)を挟んで器具本体8の底部22の内面22aに対向する位置に配置されている。ケース本体部36の長手方向における一端部側は、ネジ26で器具本体8の底部22に固定されている。一方、ケース本体部36の長手方向における他端部側(すなわち、X軸方向のプラス側に位置する端部側)は、器具本体8の孔24を通して器具本体8の外部に突出している。
なお、図4に示すように、ケース本体部36の開口部36aの周縁部は、発光モジュール18の複数の発光素子74(後述する)を囲むように配置されている。また、ケース本体部36の長手方向における一端部側と他端部側との間には、段差部44が形成されている。この段差部44によって、ケース本体部36の長手方向における他端部側は、一端部側よりも下方に位置するようになる。
一対の側板部38及び40はそれぞれ、ケース本体部36の長手方向における他端部側の対向する一対の辺(周縁部)からそれぞれ上方に延びている。これにより、一対の側板部38及び40は、互いに対向する位置に配置される。図4に示すように、ケース本体部36の他端部側と一対の側板部38及び40とで囲まれた空間46には、発光モジュール18の複数の回路部品72a及び72b、すなわち後述の回路部78が配置されている。ケース本体部36の他端部側は、空間46を下方から覆う位置に配置され、一対の側板部38及び40の各々は、空間46を側方から覆う位置に配置されている。なお、第1のケース部材10は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって、上述した形状に成形される。あるいは、第1のケース部材10を樹脂又はダイカスト(例えばアルミダイカスト)等で形成してもよい。
[4.第2のケース部材]
次に、図1〜図4を参照しながら、第2のケース部材12について説明する。第2のケース部材12は、発光モジュール18の基板70の第1の面70aにおける回路部78を覆うための部材である。
図1〜図4に示すように、第2のケース部材12は、ケース本体部48と、一対の取付部50及び52と、一対の側板部54及び56と、天板部58とを有しており、第1のケース部材10の上側に配置されている。
ケース本体部48は、平面視で略矩形状の板状に形成され、器具本体8の底部22の外面22bに対向する位置に配置されている。ケース本体部48には、ネジ26を捻じ込むためのネジ孔60が形成されている。ケース本体部48は、ネジ26で器具本体8の底部22の外面22bに固定されている。
一対の取付部50及び52はそれぞれ、ケース本体部48の対向する一対の辺(周縁部)から下方に延び、器具本体8の側部20に対向する位置に配置されている。図1〜図3Bに示すように、一対の取付部50及び52にはそれぞれ、照明器具2を天井4に取り付けるための一対の取付バネ62及び64が取り付けられている。一対の取付バネ62及び64の各々は、例えばステンレス等の金属板で形成され、弾性復元力を有している。一対の取付バネ62及び64の各々と器具本体8の鍔部32との間に天井4を挟持することにより、図4に示すように照明器具2が天井4に取り付けられる。
一方の側板部54は、ケース本体部48の残りの辺(周縁部)から上方に延び、上述した空間46を側方から覆う位置に配置されている。天板部58は、一方の側板部54の上端部から略水平に延びており、第1のケース部材10のケース本体部36の長手方向における他端部側に対向する位置に配置され、且つ、空間46を上方から覆う位置に配置されている。他方の側板部56は、天板部58の端部から下方に延びており、一方の側板部54に対向する位置に配置され、且つ、空間46を側方から覆う位置に配置されている。なお、第2のケース部材12は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって、上述した形状に成形される。
さらに、他方の側板部56には、端子台66が取り付けられている。端子台66には、照明器具2の外部に設置された商用電源等の外部電源(図示せず)から延びるケーブル(図示せず)が着脱自在に接続される。外部電源からの交流電力(例えばAC100V)は、ケーブルを介して端子台66に供給される。
[5.反射部材]
次に、図3A〜図4を参照しながら、反射部材14について説明する。反射部材14は、発光モジュール18の複数の発光素子74の各々からの光を下方に向けて反射するための部材である。
反射部材14の内周面には、複数の発光素子74の各々からの光を反射する反射面が形成されている。反射部材14は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)等の白色の樹脂で形成されている。なお、反射部材14は、例えばアルミニウム等の金属で形成されていてもよい。
図3A〜図4に示すように、反射部材14は、上端から下端に向けて直径が漸増するラッパ状に形成されている。反射部材14の上端には、円形状の上側開口部14aが形成されている。反射部材14の下端には、円形状の下側開口部14bが形成されている。反射部材14の下端の全周に亘って、径方向外側に延びる断面L字状の支持部68が形成されている。支持部68は、カバー部材16を支持するためのものである。
反射部材14は、例えばネジ止め又は爪止め等で第1のケース部材10のケース本体部36の長手方向における一端部側に固定されている。このとき、図4に示すように、反射部材14の上端は、第1のケース部材10のケース本体部36の開口部36aの周囲に配置されている。
[6.カバー部材]
次に、図3A〜図4を参照しながら、カバー部材16について説明する。カバー部材16は、複数の発光素子74及び反射部材14を覆うための部材である。
カバー部材16は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリ塩化ビニル等で形成されている。図3A〜図4に示すように、カバー部材16は、例えば凹凸嵌合等により反射部材14の支持部68に支持され、反射部材14の下側開口部14bを覆う位置に配置されている。
複数の発光素子74の各々からの光は、直接、又は、反射部材14の反射面で反射した後に、反射部材14の下側開口部14bを通過してカバー部材16の内面に入射する。カバー部材16の内面に入射した光は、カバー部材16を透過した後に、器具本体8の開口部36aを通過して下方に照射される。なお、カバー部材16を例えば乳白色の樹脂材料で形成することにより、カバー部材16に光拡散性を持たせてもよい。
[7.発光モジュール]
次に、図3A〜図6を参照しながら、発光モジュール18について説明する。図5は、実施の形態に係る発光モジュール18を抜き出して示す図である。図5の(a)は、実施の形態に係る発光モジュール18を斜め下方から見たときの斜視図であり、図5の(b)は、実施の形態に係る発光モジュール18を下方から見たときの底面図である。図6は、図5とは異なる方向から見たときの、実施の形態に係る発光モジュール18を抜き出して示す図である。図6の(a)は、実施の形態に係る発光モジュール18を斜め上方から見たときの斜視図であり、図6の(b)は、実施の形態に係る発光モジュール18を上方から見たときの平面図である。
まず、発光モジュール18の構成について説明する。発光モジュール18は、例えば白色光を発するための光源である。図3A〜図6に示すように、発光モジュール18は、基板70と、基板70の第1の面70aに実装された複数の回路部品72aと、基板70の第2の面70b(第1の面70aと反対側の面)に実装された複数の発光素子74及び複数の回路部品72bとを有している。
基板70は、複数の発光素子74と複数の回路部品72a及び72bとを実装するためのプリント配線基板であり、平面視で横長の略矩形状に形成されている。図5及び図6に示すように、基板70の長手方向における一端部側(すなわち、X軸方向のマイナス側に位置する端部側)には、複数の発光素子74が実装された発光部76が形成されている。また、基板70の長手方向における他端部側(すなわち、X軸方向のプラス側に位置する端部側)には、複数の回路部品72a及び72bが実装された回路部78が形成されている。すなわち、発光部76及び回路部78は、基板70の長手方向において互いに隣接して配置されている。なお、基板70としては、例えば、樹脂基板、メタルベース基板、セラミック基板、紙フェノール基板又はガラス基板等を用いることができる。
図5の(b)に示すように、基板70の第2の面70bにおける発光部76には、銅箔パターンで形成された複数の配線パターン80が発光部76の周方向に間隔を置いてリング状に配置されている。複数の配線パターン80の各々には発光素子74が実装されている。これにより、複数の発光素子74は、基板70の発光部76の周方向に間隔を置いてリング状に配置されるようになる。説明の都合上、図5において、複数の配線パターン80の各々には網掛け模様を付してある。
複数の発光素子74の各々は、例えば、パッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型の白色LED(Light Emitting
Diode)素子である。複数の発光素子74の各々は、凹部を有する白色樹脂製のパッケージ(容器)と、パッケージの凹部の底面に一次実装されたLEDチップと、パッケージの凹部内に封入された封止部材とを有している。LEDチップは、例えば青色光を発する青色LEDチップである。封止部材には、青色LEDチップからの青色光を励起光として蛍光発光するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)等の黄色蛍光体が含有されている。
このように、複数の発光素子74の各々は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって構成されたB−Yタイプの白色LED素子である。具体的には、封止部材に含有される黄色蛍光体は、青色LEDチップからの青色光の一部を吸収することにより励起されて黄色光を放出する。この放出された黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざることにより、白色光が生成される。このようにして発光素子74から白色光が出射される。
図5の(b)に示すように、基板70の第2の面70bにおける回路部78には、銅箔パターンで形成された複数の配線パターン(図示せず)が配置されている。これらの複数の配線パターンは、発光部76の複数の配線パターン80に電気的に接続されている。これらの複数の配線パターンには、表面実装型の複数の回路部品72bが実装されている。
図6の(b)に示すように、基板70の第1の面70aにおける回路部78には、銅箔パターンで形成された複数の配線パターン(図示せず)が配置されている。これらの複数の配線パターンは、発光部76の複数の配線パターン80に電気的に接続されている。これらの複数の配線パターンには、リードスルー実装型の複数の回路部品72aが実装されている。図5の(a)に示すように、基板70の第2の面70bには、複数の回路部品72aの各々のリード線の先端が基板70のスルーホール(図示せず)から突出している。
複数の回路部品72a及び72bの各々は、複数の発光素子74の各々を発光させるための電力を生成するための電源回路を構成する電源用回路部品である。複数の回路部品72a及び72bは、例えば、a)電解コンデンサ又はセラミックコンデンサ等の容量素子、b)抵抗器等の抵抗素子、c)整流回路素子、d)コイル素子、e)チョークコイル(チョークトランス)、f)ノイズフィルタ、g)ダイオード又は集積回路素子等の半導体素子等を含んでいる。
複数の回路部品72a及び72bは、上述した外部電源からケーブル及び端子台66を介して供給されてきた交流電力を直流電力に変換する。複数の回路部品72a及び72bで生成された直流電力が複数の発光素子74の各々に供給されることにより、複数の発光素子74の各々が発光する。なお、図6の(a)及び(b)に示すように、基板70の第1の面70aにおける回路部78には、端子台66から延びるリード線81(図4参照)が電気的に接続されるコネクタ端子82が実装されている。
複数の回路部品72aは、リードスルー実装型のリード部品(ラジアル部品又はアキシャル部品)であり、例えば電界コンデンサ等を含んでいる。一方、複数の回路部品72bは、表面実装型のチップ部品であり、例えば平滑用コンデンサとして用いられるチップセラミックコンデンサ等を含んでいる。
なお、複数の回路部品72a及び72bには、上述した電源用回路部品だけでなく、その他の回路を構成する回路部品が含まれていてもよい。例えば、複数の回路部品72a及び72bは、調光回路又は昇圧回路等を構成する駆動用回路部品を含んでいてもよく、あるいは、通信回路を構成する通信用回路部品(通信モジュール)等を含んでいてもよい。
図6の(b)に示すように、基板70の第1の面70aにおける発光部76(すなわち、複数の配線パターン80の真裏の領域)には、銅箔パターン(金属箔パターンの一例)で形成された平面視で略矩形状の放熱パターン84が配置されている。放熱パターン84は、発光部76の複数の配線パターン80及び回路部78の複数の配線パターンの各々と電気的に絶縁されている。なお、説明の都合上、図6において、放熱パターン84には網掛け模様を付してある。
次に、上述した発光モジュール18の配置について説明する。図3B及び図4に示すように、発光モジュール18は、器具本体8の孔24を通して、器具本体8の内外に亘って配置されている。これにより、照明器具2を組み立てる際には、発光モジュール18を器具本体8の側方から器具本体8の孔24に挿通することができる。
基板70の発光部76は、器具本体8の孔24に挿通されることにより、器具本体8の内部に配置されている。このとき、基板70の第1の面70aにおける発光部76は、器具本体8の底部22の内面22aに対向する位置に配置されている。さらに、基板70の発光部76は、器具本体8の底部22と第1のケース部材10のケース本体部36の長手方向における一端部側との間に挟み込まれている。これにより、図4に示すように、複数の発光素子74は、下方を向くように配置され、ケース本体部36の開口部36aを通して露出されている。
このとき、放熱パターン84(すなわち、基板70の第1の面70a)は、器具本体8の底部22の内面22aに熱的に接触している。なお、本明細書において、「熱的に接触する」とは、放熱パターン84と器具本体8の底部22の内面22aとが直接又は間接的に接触し、放熱パターン84の熱を器具本体8に十分に伝達できる程度に接続(結合)されている状態をいう。また、「間接的に接触」とは、放熱パターン84と器具本体8との間に、例えば熱伝導グリス又は熱伝導シート等の熱伝導性の高い部材が配置されている状態をいう。本実施の形態では、放熱パターン84は、器具本体8の底部22の内面22aに直接接触している。
基板70の発光部76には、ネジ26を挿通するための挿通孔86が形成されている。図4に示すように、ネジ26が第1のケース部材10の挿通孔42、基板70の挿通孔86、器具本体8の挿通孔28を通して第2のケース部材12のネジ孔60に捻じ込まれることにより、発光モジュール18は、第1のケース部材10及び第2のケース部材12とともに器具本体8の底部22に固定される。
一方、図3B及び図4に示すように、基板70の回路部78は、器具本体8の孔24を通して器具本体8の外部に突出することにより、第1のケース部材10及び第2のケース部材12により囲まれた空間46に配置されている。図4に示すように、複数の回路部品72aは、空間46において下方を向くように配置され、複数の回路部品72bは、空間46において上方を向くように配置されている。なお、図4に示すように、第1のケース部材10のケース本体部36には段差部44が形成されているので、複数の回路部品72aの各々のリード線の先端がケース本体部36の長手方向における他端部側に接触することが無い。
複数の発光素子74の各々が発光した際には、複数の発光素子74の各々が発熱する。複数の発光素子74の各々からの熱は、配線パターン80から基板70を介して放熱パターン84に伝達される。放熱パターン84からの熱は、器具本体8及び第2のケース部材12の各々に伝達され、これら器具本体8及び第2のケース部材12から放熱される。
なお、放熱パターン84が無くても複数の発光素子74の各々からの熱を放熱可能な場合には、基板70の発光部76から放熱パターン84を省略してもよい。
[8.効果]
上述したように、本実施の形態の照明器具2は、天井4に埋込配設される照明器具である。照明器具2は、側部20及び底部22を有する有底筒状に形成され、側部20に形成された孔24を有する器具本体8と、器具本体8の孔24に挿通された基板70であって、器具本体8の底部22の内面22aに熱的に接触する第1の面70a、及び、第1の面70aと反対側の第2の面70bを有する基板70と、基板70の第2の面70bに実装された発光素子74とを備えている。
これによれば、基板70は器具本体8の孔24に挿通自在に配置されているので、照明器具2を組み立てる際には、基板70の発光部76を器具本体8の側方から孔24を通して器具本体8の内部に容易に挿入することができる。その結果、照明器具2の組み立ての作業性を高めることができる。さらに、基板70の第1の面70aは器具本体8の底部22の内面22aに熱的に接触するので、発光素子74からの熱を器具本体8の底部22に効率良く伝達することができ、発光素子74の放熱性を高めることができる。
さらに、照明器具2は、基板70の第1の面70a(又は第2の面70b)に実装された回路部品72a(又は72b)を備えている。基板70は、器具本体8の内部に配置され、発光素子74が実装された発光部76と、孔24から器具本体8の外部に突出し、回路部品72a(又は72b)が実装された回路部78とを有している。
これによれば、基板70の回路部78は器具本体8の孔24を通して器具本体8の外部に突出するので、回路部品72a(又は72b)を器具本体8の外部に配置することができる。その結果、器具本体8を小型化することができる。
さらに、回路部品72aは、基板70の第1の面70aに実装されたリードスルー実装型の回路部品を含む。
これによれば、サイズの比較的大きい回路部品72aが基板70から天井4の上面側(下方)に突出することがない。その結果、基板70を天井4に極力近付けることができるので、その分複数の発光素子74と床面との距離が短くなり、照明器具2の光取り出し効率を高めることができる。
さらに、回路部品72a及び72bは、発光素子74を発光させるための電力を生成するための電源用回路部品を含む。
これによれば、電源用回路部品としての回路部品72a及び72bを器具本体8の外部に配置することができる。その結果、器具本体8をより一層小型化することができる。
さらに、孔24は、器具本体8の側部20から底部22に亘って形成されている。
これによれば、基板70の発光部76を器具本体8の孔24に挿通した際に、回路部品72aと器具本体8の底部22とが干渉するのを抑制することができる。
さらに、照明器具2は、孔24を通して器具本体8の内外に亘って配置されており、器具本体8の内部で底部22との間で基板70の発光部76を挟み込み、且つ、器具本体8の外部で基板70の第2の面70bにおける回路部78を覆う第1のケース部材10と、器具本体8の底部22の外面22bに取り付けられ、基板70の第1の面70aにおける回路部78を覆う第2のケース部材12とを備えている。
これによれば、基板70の回路部78が第1のケース部材10及び第2のケース部材12により覆われるので、回路部品72a及び72bを保護することができる。さらに、基板70の発光部76が器具本体8の底部22と第1のケース部材10との間に挟み込まれるので、基板70の第1の面70aを器具本体8の底部22の内面22aに熱的に確実に接触させることができる。
(変形例等)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、複数の発光素子74と複数の回路部品72a及び72bとを同一の基板70上に実装したが、複数の発光素子74と複数の回路部品72a及び72bとをそれぞれ別個の基板(第1の基板及び第2の基板)上に実装してもよい。
また、上記実施の形態では、ネジ26で基板70の第1の面70aを器具本体8の底部22に固定するようにしたが、この構成に限定されない。例えば、器具本体8の底部22の内面22aに形成された弾性部材(ばねピン等)に基板70の発光部76を挟み込むことにより、基板70の第1の面70aを器具本体8の底部22の内面22aに押し当ててもよい。あるいは、第1のケース部材10のケース本体部36の長手方向における一端部側をバネ板で形成することにより、このバネ板の上方への付勢力で基板70の第1の面70aを器具本体8の底部22の内面22aに押し当ててもよい。
また、上記実施の形態では、基板70の発光部76を器具本体8の孔24に挿通したが、器具本体8の底部22の内面22aに一対のガイド用リブを形成することにより、基板70の発光部76を器具本体8の孔24にスムーズに挿通することができる。
また、上記実施の形態では、発光素子74の実装構造をSMD構造としたが、これに限定されず、例えばLEDチップを基板70に直接実装したCOB(Chip On Board)構造であってもよい。この場合、封止部材によって、基板70上に実装された複数のLEDチップを一括に封止してもよく、あるいは、個別に封止してもよい。また、封止部材には、上述した黄色蛍光体等の波長変換材が含有されていてもよい。
また、上記実施の形態では、発光素子74としてLEDを例示したが、これに限定されず、例えば半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)又は無機EL等、その他の固体発光素子を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、放熱パターン84を器具本体8の底部22の内面22aに直接接触させたが、放熱パターン84と器具本体8の底部22の内面22aとの間に、例えば熱伝導グリス又は及び熱伝導シート等の部材を介在させてもよい。
また、上記実施の形態では、照明器具2を天井4に形成された貫通孔6に埋込配設したが、これに限定されず、例えば被取付部としての建物等の壁に形成された貫通孔に埋込配設してもよい。
その他、上記各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
2 照明器具
4 天井(被取付部)
8 器具本体
10 第1のケース部材
12 第2のケース部材
20 側部
22 底部
22a 内面
22b 外面
24 孔
70 基板
70a 第1の面
70b 第2の面
72a,72b 回路部品
74 発光素子
76 発光部
78 回路部

Claims (6)

  1. 被取付部に埋込配設される照明器具であって、
    側部及び底部を有する有底筒状に形成され、前記側部に形成された孔を有する器具本体と、
    前記器具本体の前記孔に挿通された基板であって、前記器具本体の前記底部の内面に熱的に接触する第1の面、及び、前記第1の面と反対側の第2の面を有する基板と、
    前記基板の前記第2の面に実装された発光素子と、を備える
    照明器具。
  2. 前記照明器具は、前記基板の前記第1の面及び前記第2の面のいずれか一方に実装された回路部品を備え、
    前記基板は、
    前記器具本体の内部に配置され、前記発光素子が実装された発光部と、
    前記孔から前記器具本体の外部に突出し、前記回路部品が実装された回路部と、を有する
    請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記回路部品は、前記基板の前記第1の面に実装されたリードスルー実装型の回路部品を含む
    請求項2に記載の照明器具。
  4. 前記回路部品は、前記発光素子を発光させるための電力を生成するための電源用回路部品を含む
    請求項2又は3に記載の照明器具。
  5. 前記孔は、前記器具本体の前記側部から前記底部に亘って形成されている
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の照明器具。
  6. 前記照明器具は、
    前記孔を通して前記器具本体の内外に亘って配置されており、前記器具本体の内部で前記底部との間で前記基板の前記発光部を挟み込み、且つ、前記器具本体の外部で前記基板の前記第2の面における前記回路部を覆う第1のケース部材と、
    前記器具本体の前記底部の外面に取り付けられ、前記基板の前記第1の面における前記回路部を覆う第2のケース部材と、を備える
    請求項2〜5のいずれか1項に記載の照明器具。
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