JP6741978B2 - 照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、本発明は、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子を有する照明器具に関する。
照明器具の一つとして、シーリングライトが知られている(例えば、特許文献1参照)。シーリングライトは、例えば、器具本体と、器具本体に取り付けられた発光モジュールと、発光モジュールを発光させるための電力を生成する電源ユニットと、発光モジュールからの光が透過するカバー(グローブ)とを備える。発光モジュールは、基板と、基板に実装された複数の発光素子とを有する。
特開2013−48167号公報
照明器具では、発光素子で発生する熱を器具本体側に放熱させるために、発光素子が配置された基板を器具本体に接触させている。発光素子が配置された基板は、例えば取付ネジによって器具本体に取り付けられる。さらに、照明器具には、発光素子から出射する光を制御するために、レンズ部を有するレンズカバー等の光学部品が設けられている場合がある。このような光学部品は、発光素子との位置関係が重要となる。つまり、光学部品と発光素子が配置された基板とは、位置ずれが生じないように器具本体に取り付けられていなければならない。
従来の照明器具では、光学部品は、取付ネジによって厚み方向に締め付けられるようにして器具本体に取り付けられている。このため、照明器具の点消灯による温度変化で光学部品及び器具本体が膨張したり収縮したりすると、光学部品及び器具本体に応力が発生してクラックが発生したり耳障りな音なりが発生したりする。
特に、光学部品と器具本体との材料が異なっている場合には、光学部品及び器具本体の線膨張係数差によってクラック及び音なりが発生しやすい。例えば、光学部品が樹脂製で、器具本体が金属製であると、金属と樹脂とでは線膨張係数が大きく異なることから、光学部品及び器具本体の熱膨張(体積膨張)又は熱収縮(体積収縮)の差が大きくなる。このため、樹脂製の光学部品の方に応力歪みが生じてクラックが発生しやすい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、発光素子が配置された基板と光学部品との位置ずれを抑制しつつ、ネジ止めされた光学部品と器具本体との膨張及び収縮によって生じる応力及び音なりを抑制できる照明器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る照明器具の一態様は、器具本体と、前記器具本体に配置された基板と、前記基板に配置された発光素子と、貫通孔を有し、前記発光素子から出射する光が入射する光学部材と、前記光学部材を前記器具本体に取り付けるための取付ネジとを備え、前記基板と前記光学部材とは、凹凸構造によって互いに位置決めされており、前記取付ネジは、前記貫通孔に対して遊びを持って挿通されて前記器具本体にネジ止めされている。
本発明によれば、発光素子が配置された基板と光学部品との位置ずれを抑制しつつ、ネジ止めされた光学部品と器具本体との膨張及び収縮によって生じる応力及び音なりを抑制できる。
実施の形態に係る照明器具の床面側の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る照明器具の天井側の外観を示す斜視図である。 カバーを取り外した状態での、実施の形態に係る照明器具の分解斜視図である。 実施の形態に係る照明器具の分解斜視図である。 図1のV−V線における実施の形態に係る照明器具の断面図である。 実施の形態に係る照明器具における、器具本体、発光モジュール及び光源カバーの分解斜視図である。 実施の形態に係る照明器具における、器具本体、発光モジュール及び光源カバーの平面図である。 図7Aにおける光源カバーの第1の突出部周辺の拡大平面図である。 図7Aから光源カバーを外した状態の平面図である。 図5の破線で囲まれる領域VIの拡大断面図である。 実施の形態に係る照明器具に用いられる取付ネジの斜視図である。 図7AのXI−XI線における実施の形態に係る照明器具の拡大断面図である。 実施の形態に係る照明器具に用いられる導光板を斜め上方から見たときの斜視図である。 実施の形態に係る照明器具に用いられる導光板を斜め下方から見たときの斜視図である。 図7AのXIV−XIV線における実施の形態に係る照明器具の拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺等は必ずしも一致していない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表しており、本実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。X軸及びY軸は、互いに直交し、且つ、いずれもZ軸に直交する軸である。なお、Z軸方向のプラス方向を鉛直下方としている。
(実施の形態)
以下、実施の形態に係る照明器具1について説明する。
[1.照明器具の構成]
[1−1.照明器具の全体構成]
まず、実施の形態に係る照明器具1の全体構成について、図1〜図5を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る照明器具1の床面側の外観を示す斜視図である。図2は、同照明器具1の天井2側の外観を示す斜視図である。図3は、カバー40を取り外した状態での同照明器具1の斜視図である。図4は、同照明器具1の分解斜視図である。図5は、図1のV−V線における同照明器具1の断面図である。なお、図5は、後述する図7のV−V線における断面に対応している。また、図3及び図4において、取付ネジ100等の各種ネジは、省略している。
図1〜図5に示される照明器具1は、例えば、住宅等の建物の造営材に設置される。一例として、照明器具1は、図4に示すように、建物の天井2(造営材の一例)に設置されるシーリングライトであり、建物の内部の空間を照明する。具体的には、照明器具1は、天井2に設けられた引っ掛けシーリングボディ3に取り付けられることによって天井2に設置される。
図1〜図5に示すように、照明器具1は、器具本体10、発光モジュール20(光源ユニット)、電源ユニット30、カバー40、光源カバー50、器具取付部材60、化粧カバー70、導光板80、反射部材90、及び、取付ネジ100を備える。
図4及び図5に示すように、電源ユニット30、発光モジュール20、光源カバー50及びカバー40は、天井2(図4参照)から床面に向かって、この順で配置されている。つまり、電源基板31、光源基板21、光源カバー50及びカバー40は、この順で配置されている。
以下、図1〜図5を参照しながら、さらに図6〜図14を用いて、照明器具1の各構成部品及びそれらの接続関係について詳細に説明する。
図6は、同照明器具1における、器具本体10、発光モジュール20及び光源カバー50の分解斜視図である。図7Aは、同照明器具1における、器具本体10、発光モジュール20及び光源カバー50の平面図である。図7Bは、図7Aにおける光源カバー50の第1の突出部51周辺の拡大平面図である。図8は、図7Aから光源カバー50を外した状態の平面図である。図9は、図5の破線で囲まれる領域VIの拡大断面図である。図10は、同照明器具1に用いられる取付ネジ100の斜視図である。図11は、図7AのXI−XI線における同照明器具1の拡大断面図である。図12及び図13は、同照明器具1に用いられる導光板80の斜視図である。図14は、図7AのXIV−XIV線における同照明器具1の拡大断面図である。
なお、図1〜図9、図11、図14において、Z軸のマイナス側が天井2側、Z軸のプラス側が床面(図示せず)側を表している。また、説明の都合上、図1、図3〜図6、図9、図11、図14では、照明器具1を通常の使用時の姿勢とは上下逆の姿勢で図示している。
[1−2.器具本体]
器具本体10は、発光モジュール20及び電源ユニット30を支持するための筐体である。図5に示すように、本実施の形態において、器具本体10は、さらに、光源カバー50、化粧カバー70、導光板80及び反射部材90を支持している。
図4に示すように、器具本体10は、発光モジュール20の光源基板21を支持する第1の支持部11a及び電源ユニット30の電源基板31を支持する第2の支持部12aを有する。具体的に、器具本体10は、第1の支持部11aを有する第1の器具本体11と、第2の支持部12aを有する第2の器具本体12とによって構成されている。
第1の器具本体11は、発光モジュール20を支持する。第1の器具本体11の第1の支持部11aは、発光モジュール20が取り付けられる取付部であり、床面側に向けて突出するように形成されている。具体的には、第1の支持部11aには発光モジュール20の光源基板21が載置される。つまり、第1の支持部11aの床面側の面は、発光モジュール20の光源基板21が載置される基板載置面として機能する。
また、第1の器具本体11は、発光モジュール20からの光を反射するための反射カバーとしても機能する。さらに、第1の器具本体11は、発光モジュール20からの熱を放熱するためのヒートシンクとしても機能する。
図4及び図6に示すように、第1の器具本体11の第1の支持部11aには、第1の開口部11b(器具本体開口部)が形成されている。第1の開口部11bは、例えば、第1の支持部11aの中央部分に形成された貫通孔である。
また、図6に示すように、第1の支持部11aには、第1のネジ孔11a1、貫通孔11a2及び第2のネジ孔11a3が設けられている。第1のネジ孔11a1には、光源カバー50を器具本体10に取り付けるための取付ネジ100がねじ込まれる。貫通孔11a2には、光源カバー50の凸部52aが挿入される。第2のネジ孔11a3には、導光板80及び反射部材90を器具本体10に取り付けるための取付ネジ120がねじ込まれる。
また、第1の器具本体11の第1の支持部11aの中央部には、略矩形状の貫通孔11cが形成されている。第1の器具本体11の第1の支持部11aの外周部には、フランジ部11dが形成されている。
第1の器具本体11は、金属製であり、金属材料によって構成されている。第1の器具本体11は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって所定の形状に成形される。第1の器具本体11の一方側の面(床面側の面)には、反射性を高めて光取り出し効率を向上させるために、白色塗料が塗布、又は、反射性金属材料が蒸着されていてもよい。
図5に示すように、第1の器具本体11は、第2の器具本体12一方側の面を覆うように配置されている。図示されていないが、第1の器具本体11のフランジ部11dは、第2の器具本体12のフランジ部12cに複数のネジで取り付けられる。なお、第1の器具本体11の貫通孔11cの周縁部は、電源ユニット30の絶縁ケース13の筒状部13aの先端部で支持されている。
図4及び図5に示すように、第2の器具本体12は、電源ユニット30を支持する。第2の器具本体12の第2の支持部12aは、電源ユニット30を配置するための配置部である。つまり、第2の支持部12aの床面側の面は、電源ユニット30の電源基板31が配置される基板配置面として機能する。なお、本実施の形態において、電源基板31は、絶縁ケース13を介して第2の支持部12aに配置されている。
第2の器具本体12は、照明器具1の外郭部材を構成している。したがって、第2の器具本体12の外面は、外気に曝されており、放熱面として機能する。
図5に示すように、第2の器具本体12の第2の支持部12aの中央部には、円形状の貫通孔12bが形成されている。貫通孔12bの周縁部には、第2の器具本体12を器具取付部材60に装着するためのホルダ14が固定されている。ホルダ14の内部には器具取付部材60が着脱自在に嵌合される。また、図4に示すように、第2の器具本体12の第2の支持部12aの外周部には、第1の器具本体11を支持するためのフランジ部12cが形成されている。
第2の器具本体12は、金属製であり、金属材料によって構成されている。第2の器具本体12は、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって所定の形状に成形される。本実施の形態において、第1の器具本体11と第2の器具本体12とは同じ金属材料によって構成されている。
さらに、図4及び図5に示すように、第2の器具本体12の一方側の面(床面側の面)には、絶縁ケース13が固定されている。絶縁ケース13は、略矩形状の筒状に形成された筒状部13aと電源ユニット30を支持する支持板13bとを有する。筒状部13aは、ホルダ14を囲むように形成されている。支持板13bには、電源ユニット30の電源基板31が載置される。絶縁ケース13は、例えば絶縁性樹脂材料で形成されている。
さらに、図2及び図5に示すように、第2の器具本体12の他方側の面(天井2側の面)には、例えばウレタン等で形成されたクッション部材15が複数取り付けられている。複数のクッション部材15は、第2の器具本体12の周方向に沿って等間隔で配置されている。後述するように、照明器具1が天井2に設置された際に、複数のクッション部材15が器具本体10(第2の器具本体12)と天井2との間に挟み込まれることにより、照明器具1のぐらつきが抑制される。
[1−3.発光モジュール]
発光モジュール20は、照明器具1の光源部となる光源モジュールであり、例えば白色光を発する。発光モジュール20は、器具本体10の第1の器具本体11に取り付けられている。
図6及び図8に示すように、発光モジュール20は、光源基板21(第1の基板)と、光源基板21に配置された複数の発光素子22とを有する。
光源基板21は、発光素子22を実装するための実装基板である。光源基板21は、例えば、金属配線が形成されたプリント配線基板であり、光源基板21の一方の面には、金属配線が所定形状でパターン形成されている。
光源基板21は、器具本体10に配置されている。具体的には、光源基板21は、発光素子22が床面側を向くようにして、第1の器具本体11の第1の支持部11aに載置されている。
図6及び図8に示すように、本実施の形態において、光源基板21は、複数である。複数の光源基板21は、環状となるように、互いに隣接して配置されている。つまり、光源基板21は、環状形状の基板を複数に分割した構成となっている。具体的には、3つの光源基板21を用いて、全体として円環状(リング状)となるように配置されている。円環状に配置された複数の光源基板21は、導光板80の周方向に沿って並んで配置される。本実施の形態において、各光源基板21の平面視形状は、一定の幅のリング形状を周方向に3等分した形状となっている。図6に示すように、複数の光源基板21の各々は、第1の器具本体11の貫通孔11cを囲むようにして、第1の器具本体11の一方側の面にネジ(不図示)で取り付けられている。
各光源基板21は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料によって構成された樹脂基板である。光源基板21は、樹脂基板に限るものではなく、表面が樹脂被膜された金属材料からなるメタルベース基板、セラミック材料の焼結体であるセラミック基板、又は、ガラス材料からなるガラス基板等であってもよい。また、光源基板21は、リジッド基板に限るものではなく、フレキシブル基板であってもよい。なお、光源基板21の表面には、金属配線を覆うように絶縁被膜としてレジスト膜が形成されていてもよい。
図6及び図8に示すように、光源基板21は、開口部21aを有する。開口部21aは、光源カバー50の凸部52aに一対一で対応しており、開口部21aには凸部52aが挿入される。開口部21aは、光源基板21と光源カバー50とを位置決めするための凹凸構造であり、図11に示すように、開口部21aに凸部52aが挿入されることで、光源基板21と光源カバー50とが互いに位置決めされる。
本実施の形態において、開口部21aは、3つの光源基板21の各々に2つずつ形成されている。開口部21aは、例えば光源基板21を貫通する貫通孔であるが、これに限るものではなく、凸部52aを挿入することができれば、底を有する凹部であってもよい。
また、図6に示すように、光源基板21は、開口部21bを有する。開口部21bは、取付ネジ120が挿入される貫通孔である。本実施の形態において、開口部21bは、3つの光源基板21の各々に2つずつ形成されている。
図6及び図8に示すように、光源基板21には、発光素子22が配置されている。具体的には、複数の発光素子22が光源基板21の一方の面に実装されている。発光素子22は、照明器具1によって空間を明るくするためのベース照明となる照明光を発する。
本実施の形態において、発光素子22は、第1の発光素子22aと第2の発光素子22bとを含む。第1の発光素子22a及び第2の発光素子22bは、光源基板21の一方の面(床面側の面)にそれぞれ複数実装されている。
複数の第1の発光素子22aは、光源基板21の内周領域に実装されている。具体的には、複数の第1の発光素子22aは、光源基板21の内周領域において、光源基板21の径方向に例えば3列配置されている。各列において、複数の第1の発光素子22aは、光源基板21の周方向に間隔を置いて配置されている。これにより、発光モジュール20全体としては、複数の第1の発光素子22aは、円環状に実装される。つまり、光源基板21における複数の第1の発光素子22aが実装される領域は、円環状である。第1の発光素子22aから出射する光は、光源カバー50及びカバー40を透過して照明器具1の外部に出射する。
複数の第2の発光素子22bは、光源基板21の外周領域に実装されている。具体的には、複数の第2の発光素子22bは、光源基板21の外周領域において、光源基板21の周方向に間隔を置いて例えば1列のみ配置されている。これにより、発光モジュール20全体において、複数の第2の発光素子22bは、円環状に配置される。図9に示すように、第2の発光素子22bは、導光板80のリング状の入射部83に対応するように配列されており、第2の発光素子22bから出射する光は、導光板80を導光して照明器具1の外部に出射する。
第1の発光素子22a及び第2の発光素子22bの各々は、例えば、パッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型のLED素子である。一例として、第1の発光素子22a及び第2の発光素子22bの各々は、凹部を有する白色樹脂製のパッケージ(容器)と、パッケージの凹部の底面に一次実装されたLEDチップ(ベアチップ)と、パッケージの凹部内に封入された封止部材とを有している。封止部材は、例えばシリコーン樹脂等の透光性樹脂材料で構成されている。封止部材は、蛍光体等の波長変換材が含有された蛍光体含有樹脂であってもよい。
LEDチップは、所定の直流電力により発光する半導体発光素子の一例であって、単色の可視光を発するベアチップである。LEDチップは、例えば、通電されれば青色光を発する青色LEDチップである。この場合、白色光を得るために、封止部材には、青色LEDチップからの青色光を励起光として蛍光発光するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)等の黄色蛍光体が含有される。
このように、第1の発光素子22a及び第2の発光素子22bの各々は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって構成されたB−Yタイプの白色LED素子である。具体的には、封止部材に含有される黄色蛍光体は、青色LEDチップからの青色光の一部を吸収することにより励起されて黄色光を放出する。この放出された黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざることにより、白色光が生成される。このようにして第1の発光素子22a及び第2の発光素子22bの各々から白色光が出射される。
なお、本実施の形態では、第1の発光素子22a及び第2の発光素子22bは、いずれも同じ光色の光を発するようにしたが、互いに異なる光色の光を発するようにしてもよい。例えば、第1の発光素子22aが昼白色の光を発し、第2の発光素子22bが電球色の光を発するようにしてもよい。
また、第1の発光素子22aと第2の発光素子22bとは、同時に発光してもよいし、第1の発光素子22a及び第2の発光素子22bの一方が発光してもよい。複数の第1の発光素子22a及び複数の第2の発光素子22bの各々における接続の態様(直列接続、並列接続、及び、直列接続と並列接続との組み合わせの接続等)は、特に限定されるものではない。
図7A及び図8に示すように、各光源基板21の周方向における両端部の各々には、一対のコネクタ23が設けられている。このうち、2つの光源基板21については、一対のコネクタ23のうちの一方と電源ユニット30の電源基板31の出力端子とがリード線24(第1のリード線)によって接続されている。リード線24は、発光素子22(第1の発光素子22a、第2の発光素子22b)を発光させるための電力を、電源ユニット30から発光素子22に供給するための電力供給線である。
つまり、リード線24の一方の端部は、光源基板21に接続されており、リード線24の他方の端部は、電源基板31に接続されている。リード線24は、器具本体10の第1の開口部11bを通って、光源基板21と電源基板31とに接続されている。
また、図7A及び図8に示すように、隣り合う2つの光源基板21の対向する一対のコネクタ23同士を接続するリード線25(第2のリード線)が設けられている。つまり、リード線25は、隣り合う2つの光源基板21同士を電気的に接続するコネクタ線であり、隣り合う2つの光源基板21は、リード線25によって電気的に接続されている。
[1−4.電源ユニット]
電源ユニット30は、発光モジュール20(発光素子22)を発光させるための電力を生成するための電源装置である。
図4及び図5に示すように、電源ユニット30は、電源基板31(第2の基板)と、電源基板31に配置された回路素子32とを有する。
電源基板31は、回路素子32を実装するための実装基板である。電源基板31は、金属配線が形成されたプリント配線基板であり、例えば電源基板31の一方の面には、金属配線が所定形状のパターンで形成されている。本実施の形態において、電源基板31は、樹脂基板であり、略L字状に形成されている。
電源基板31には、複数の回路素子32が実装されている。電源基板31は、複数の回路素子32が床面側を向くようにして、第2の器具本体12の第2の支持部12aに載置されている。本実施の形態では、電源基板31は、第2の支持部12aに載置された絶縁ケース13に載置されている。
回路素子32は、発光素子22(第1の発光素子22a、第2の発光素子22b)を発光させるための電力を生成するための電源回路を構成する回路部品である。複数の回路素子32は、商用電源から引っ掛けシーリングボディ3及び器具取付部材60を介して供給される交流電力を直流電力に変換する。複数の回路素子32で生成された直流電力が複数の発光素子22(第1の発光素子22a、第2の発光素子22b)の各々に供給されることにより、複数の発光素子22の各々が発光する。複数の回路素子32は、例えば、電解コンデンサ又はセラミックコンデンサ等の容量素子、抵抗器等の抵抗素子、整流回路素子、コイル素子、チョークコイル(チョークトランス)、ノイズフィルタ、ダイオード又は集積回路素子等の半導体素子等である。なお、回路素子32には、調光回路又は昇圧回路等を構成する回路部品が含まれていてもよいし、無線通信回路を構成する回路部品(通信モジュール)等が含まれていてもよい。また、電源基板31には、回路素子32以外に、器具取付部材60から延びるリード線(図示せず)が電気的に接続されるコネクタ端子(図示せず)が設けられていてもよい。
図4及び図8に示すように、本実施の形態では、第1の器具本体11の第1の開口部11bには、絶縁樹脂材料等によって構成された枠体部材16が嵌め込まれている。第1の開口部11bに枠体部材16を嵌め込むことで、第1の開口部11bの開口エッジを保護することができる。これにより、図8に示すように、第1の開口部11bに挿通させるリード線24が断線することを抑制できる。
[1−5.カバー]
カバー(グローブ)40は、透光性を有する透光カバーである。図5に示すように、本実施の形態において、カバー40は、照明器具1の外郭を構成する外郭カバーである。カバー40は、器具本体10、発光モジュール20及び光源カバー50を覆っている。
カバー40は、発光素子22(第1の発光素子22a)が発する光を透過する。具体的には、カバー40は、第1の発光素子22aから出射して光源カバー50を透過した光を透過させる。
カバー40は、透光性を有する樹脂材料を用いて形成することができる。カバー40の材質は、例えばアクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリ塩化ビニル等である。
本実施の形態において、カバー40は、光拡散性を有する拡散カバーである。カバー40に光拡散性を持たせることによって、カバー40に入射する光源カバー50からの光を拡散(散乱)させることができ、カバー40の全体から均一に光を外部に取り出すことができる。
この場合、例えば、カバー40は乳白色とすることでカバー40に光拡散性を持たせることができる。具体的には、光拡散粒子を分散させた樹脂材料によってカバー40を構成することによってカバー40に光拡散性を持たせることができる。あるいは、カバー40の内面又は外面に乳白色の光拡散膜を形成することによってカバー40に光拡散性を持たせてもよいし、透明なカバー40の表面に複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸(シボ)を形成することによって光拡散性を持たせてもよい。その他に、乳白色のカバー40に対してさらに複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸を形成することによって光拡散性を持たせてもよい。
カバー40は、反射部材90に着脱自在に取り付けられ、導光板80の開口部81を覆うように配置されている。図3に示すように、カバー40を反射部材90から取り外すことにより、光源カバー50が導光板80の開口部81から露出される。図5に示すように、カバー40は、透光部(拡散部)41及び取付部42を有している。
透光部41は、円板状に形成されており、図4に示すように、導光板80の開口部81を覆うように配置されている。なお、少なくとも透光部41が透光性を有する材料で形成されていればよい。
図4及び図5に示すように、取付部42は、透光部41の外周部の全周から透光部41の軸方向(Z軸方向)にラッパ状に延びている。取付部42は、反射部材90の反射部91の凸面側に着脱自在に取り付けられている。
なお、透光部41の外周部はテーパ状に形成されている。これにより、透光部41に厚み(Z軸方向の大きさ)が生じるので、ユーザは、カバー40を着脱する際に透光部41を手で容易に掴むことができる。
[1−6.光源カバー]
光源カバー50は、発光素子22から出射する光が入射する光学部材の一例である。光源カバー50は、複数の発光素子22を覆う透光カバーである。具体的には、図9に示すように、光源カバー50は、光源基板21に配置された第1の発光素子22aを覆っている。つまり、光源カバー50には、第1の発光素子22aから出射する光が入射する。第1の発光素子22aから出射した光は、光源カバー50に入射して光源カバー50を透過する。なお、光源カバー50は、第2の発光素子22bを覆っていない。
本実施の形態において、光源カバー50は、第1の発光素子22aから出射する光の配光を制御する配光制御機能を有する。具体的には、図6及び図7Aに示すように、光源カバー50は、複数の第1の発光素子22aの各々に対応するレンズ部50aを有しており、複数のレンズ部50aの各々は、対応する第1の発光素子22aから出射する光の配光角を拡大する機能を有する。レンズ部50aは、複数の第1の発光素子22aと一対一で形成されている。レンズ部50aは、複数の第1の発光素子22aの配列に対応して光源カバー50の全体にわたって形成されている。光源カバー50の平面視形状はリング状であり、複数のレンズ部50aは、一定の幅のリング状領域内に存在するように形成されている。このように、光源カバー50は、レンズ機能を有するレンズカバーである。
光源カバー50は、リング状に配置された複数の光源基板21を覆うようにして、器具本体10に取り付けられている。具体的には、図9に示すように、光源カバー50は、第1の器具本体11の一方側の面に取付ネジ100で取り付けられている。また、図5に示すように、光源カバー50は、カバー40の内側に配置されている。
図6及び図7Aに示すように、光源カバー50は、レンズ部50aが形成されたリング状部分の内周端部から内方に向かって突出する第1の突出部51と、当該リング状部分の外周端部から外方に向かって突出する第2の突出部52とを有する。
本実施の形態において、第1の突出部51及び第2の突出部52は、それぞれ複数設けられている。具体的には、第1の突出部51は2つ設けられており、2つの第1の突出部51は、互いに対向する位置に形成されている。また、第2の突出部52は、6つ設けられている。
図6、図7A及び図7Bに示すように、各第1の突出部51には、貫通孔51aが形成されている。図9に示すように、貫通孔51aには、図10に示される取付ネジ100が挿通される。取付ネジ100を貫通孔51aに挿通して第1の器具本体11にねじ込むことで、光源カバー50が器具本体10に取り付けられる。なお、貫通孔51aは、第1の突出部51におけるZ軸方向に肉厚の肉厚部に形成されている。
取付ネジ100は、貫通孔51aに対して遊びを持って挿通されている。つまり、取付ネジ100は、貫通孔51aに遊貫されている。これにより、光源カバー50は、取付ネジ100に対して動ける状態となっている。また、取付ネジ100は器具本体10にネジ止めされているので、光源カバー50は、取付ネジ100と貫通孔51aとの遊びによって器具本体10に対しても動ける状態となっている。つまり、光源カバー50は、器具本体10に対して遊動可能な状態で器具本体10に取り付けられている。
具体的には、図9に示すように、取付ネジ100の軸部100cの軸方向において、軸部100cの長さが貫通孔51aの長さよりも長くなっている。これにより、取付ネジ100と貫通孔51aとの間には、取付ネジ100の軸部100cの軸方向(本実施の形態ではZ軸方向)に遊びが存在する。このZ軸方向の遊びによって、光源カバー50は、取付ネジ100の軸方向において器具本体10に対して遊動可能となっている。なお、光源カバー50は、この遊びの範囲内でZ軸方向に動くことができる。
また、図7Bに示すように、平面視において貫通孔51aは長孔となっており、貫通孔51aと取付ネジ100との間には隙間が存在している。これにより、取付ネジ100と貫通孔51aとの間には、取付ネジ100の軸部100cの軸方向に対して垂直な方向(本実施の形態ではXY平面に平行な方向)にも遊びが存在している。この水平方向の遊びによって、光源カバー50は、水平方向(XY平面に平行な方向)においても器具本体10に対して遊動可能となっている。なお、光源カバー50は、この遊びの範囲内で水平方向に動くことができる。具体的には、光源カバー50は、長孔である貫通孔51aの長手方向に動くことができる。
図6及び図7Aに示すように、各第2の突出部52には、凸部52a(ボス)が形成されている。各凸部52aは、光源基板21の開口部21aに一対一で対応しており、開口部21aに挿入される。図11に示すように、光源基板21と光源カバー50とは、凸部52aが開口部21aに挿入されることで位置決めされている。つまり、凸部52aは、開口部21aと同様に、光源基板21と光源カバー50とを位置決めするための凹凸構造である。より具体的には、開口部21aに凸部52aが嵌合することで、光源基板21と光源カバー50とが互いに位置決めされる。これにより、光源基板21に対する光源カバー50の水平方向の動きが規制される。
図11に示すように、本実施の形態において、凸部52aは、開口部21aを貫通して第1の器具本体11に設けられた貫通孔11a2にも挿入されている。つまり、凸部52aは、開口部21aと貫通孔11a2に挿入されている。なお、貫通孔11a2と凸部52aとの間には隙間が存在している。つまり、凸部52aは、貫通孔11a2に遊貫されている。
このように構成される光源カバー50は、透光性を有する樹脂材料によって構成されている。光源カバー50の材質は、例えばアクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート又はポリ塩化ビニル等である。なお、光源カバー50の素材は、樹脂材料に限るものではなく、ガラス等であってもよい。
なお、本実施の形態において、光源カバー50は、透明であって、光拡散性を有していないが、光源カバー50は、光拡散性を有していてもよい。光源カバー50に光拡散性を持たせることで、第1の発光素子22aの光を拡散(散乱)させることができるので、複数の第1の発光素子22aの光のつぶつぶ感(輝度ムラ)を抑制することができる。この場合、光源カバー50は、例えば、乳白色であり、光拡散粒子を分散させた樹脂材料によって構成することができる。また、光源カバー50の内面又は外面に乳白色の光拡散膜を形成したり、光源カバー50に複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸を形成したりすることで、光源カバー50に光拡散性を持たせてもよい。
[1−7.器具取付部材]
図4に示すように、器具取付部材60は、天井2に設置された引っ掛けシーリングボディ3に器具本体10を着脱自在に取り付けるためのアダプタである。器具取付部材60は、例えば絶縁性を有する樹脂材料により形成される。
図4及び図5に示すように、器具取付部材60は、略円柱状に形成され、器具本体10のホルダ14の内部に着脱自在に嵌合される。また、器具取付部材60は、引っ掛けシーリングボディ3に着脱自在に取り付けられる。器具取付部材60には、L字状の一対の金具(図示せず)が設けられている。これらの一対の金具がそれぞれ引っ掛けシーリングボディ3の一対の孔に引っ掛けられることにより、器具取付部材60が引っ掛けシーリングボディ3に着脱自在に取り付けられる。なお、器具取付部材60の金具は、引っ掛けシーリングボディ3と照明器具1との電気的な接続も兼ねている。
照明器具1を天井2に設置する際、まず、器具取付部材60を引っ掛けシーリングボディ3に取り付ける。その後、器具取付部材60が器具本体10のホルダ14の内部に挿入されるようにして、器具本体10を天井2側に押し上げることでホルダ14と器具取付部材60とを嵌合させる。これにより、器具本体10が器具取付部材60及び引っ掛けシーリングボディ3を介して天井2に取り付けられ、照明器具1が天井2に設置される。
なお、引っ掛けシーリングボディ3は、天井2の裏側に配置された商用電源(図示せず)と電線(図示せず)を介して電気的に接続されている。照明器具1が天井2に設置されることにより、商用電源からの交流電力が電線及び引っ掛けシーリングボディ3を介して照明器具1の電源ユニット30に供給される。
[1−8.化粧カバー]
図4及び図5に示すように、化粧カバー70は、器具本体10を側方から覆って化粧するためのカバーである。化粧カバー70は、リング状に形成されている。具体的には、化粧カバー70は、一端部(床面側の端部)から他端部(天井2側の端部)に向けてラッパ状に広がっており、器具本体10を側方から覆うように配置されている。なお、化粧カバー70は、例えば白色のポリスチレン樹脂等で形成されている。
化粧カバー70の一端部には、化粧カバー70の径方向内側且つ化粧カバー70の他端部に向けて湾曲しながら延びるリング状の支持部71が形成されている。図5に示すように、支持部71は、導光板80の湾曲部82の凹面側を支持している。
化粧カバー70の内面には、化粧カバー70の全周に亘って延びるリング状の突部72が形成されている。突部72は、第1の器具本体11のフランジ部11dに接触する。これにより、化粧カバー70は、第1の器具本体11に対して位置決めされる。
[1−9.導光板]
導光板80は、発光素子22から出射する光が入射する光学部材の他の一例である。具体的には、導光板80は、複数の第2の発光素子22bの各々から出射する光を照明器具1の外部に導くための導光部材である。
図4、図12及び図13に示すように、導光板80は、略円形状の開口部81を有するリング状に形成されている。導光板80は、光導領域として、湾曲部82、入射部83及び出射部84を有している。導光板80は、透光性を有する材料(例えば透明のアクリル樹脂等)で形成されている。
湾曲部82は、一端部(天井2側の端部)から他端部(床面側の端部)に向けてラッパ状に広がっている。複数の第1の発光素子22a及び光源カバー50は、開口部81に対向する位置に配置されている。湾曲部82は、光を一端部から他端部に向けて導く。具体的には、入射部83から入射した光を出射部84に導光する。湾曲部82の凹面側は、化粧カバー70の支持部71に支持されている。湾曲部82の凸面側は、反射部材90の反射部91により覆われている。すなわち、湾曲部82は、化粧カバー70の支持部71と反射部材90の反射部91との間に挟持されている。
入射部83は、湾曲部82の一端部の全周に亘ってリング状に形成されており、導光板80の内周部を規定する。図9に示すように、入射部83は、複数の第2の発光素子22bに対向且つ近接する位置に配置されている。すなわち、複数の第2の発光素子22bは、導光板80の内周部に対向する位置に配置されている。これにより、入射部83には、第2の発光素子22bから出射した光が入射する。
図4及び図5に示すように、出射部84は、湾曲部82の他端部の全周から導光板80の径方向外側にリング状に延びており、導光板80の外周部を規定する。出射部84は、化粧カバー70の一端部よりも導光板80の径方向外側に張り出しており、略水平な姿勢で(すなわち、天井2に対して略平行な姿勢で)配置されている。出射部84の一方側の面(床面側の面)は、光が出射する面である。出射部84の他方側の面(天井2側の面)には、例えばドット加工によりプリズム(図示せず)が形成されている。湾曲部82によって導光した第2の発光素子22bの光は、出射部84から面発光となって出射する。
また、図12及び図13に示すように、導光板80には、突出部52が形成されている。突出部52は、入射部83から開口部81に向かって突出するように且つ内周に沿って形成されている。突出部52には、取付ネジ120が挿入される貫通孔85aが設けられている。図14に示すように、貫通孔85aに取付ネジ120が挿入されることで導光板80が器具本体10に取り付けられる。なお、貫通孔85aは、切り欠き状に形成されているが、これに限るものではない。
[1−10.反射部材]
反射部材90は、導光板80の湾曲部82の内部で導かれた光を反射するための部材である。
反射部材90は、リング状に形成されている。具体的には、反射部材90は、図9及び図14に示すように、反射部91、押さえ部92及び仕切り部93を有している。
反射部91は、一端部(天井2側の端部)から他端部(床面側の端部)に向けてラッパ状に広がっている。反射部91の凹面側には反射面が形成されている。反射部91の凹面側は、導光板80の湾曲部82の凸面側を覆っている。
押さえ部92は、反射部91の一端部の全周から反射部材90の径方向内側にリング状に延びている。押さえ部92の先端部は、光源カバー50の外周端部を光源基板21に向けて押さえ付ける。具体的には、図14に示すように、押さえ部92に設けられた貫通孔92aに取付ネジ120を挿入して器具本体10にネジ止めされることで、押さえ部92が光源基板21を押さえ付ける。
仕切り部93は、押さえ部92の全周に亘ってリング状に形成され、光源カバー50の外周部と導光板80の入射部83との間を仕切るように突出している。仕切り部93は、光源カバー50から導光板80に向かう光及び導光板80から光源カバー50に向かう光を遮光する。
反射部材90は、例えば白色樹脂で形成されている。反射部材90を構成する樹脂材料としては、例えばポリカーボネート又はPBT(ポリブチレンテレフタレート)等を用いることができる。
[1−11.取付ネジ]
照明器具1には、取付ネジ100及び120が用いられている。本実施の形態において、取付ネジ100及び120は、段付きネジである。
上述のように、取付ネジ100(第1の取付ネジ)は、光源カバー50を器具本体10に取り付けるためのネジである。具体的には、図9に示すように、取付ネジ100は、光源カバー50の貫通孔51aに挿通されて第1の器具本体11の第1のネジ孔11a1にネジ止めされている。この場合、取付ネジ100は、光源カバー50の貫通孔51aに対して遊びを持って挿通されて器具本体10(第1の器具本体11)にネジ止めされている。
図10に示すように、取付ネジ100は、ネジ部100aと、頭部100bと、ネジ部100a及び頭部100bの間に位置する軸部100cとを有する。
ネジ部100aは、ネジ山を有し、器具本体10にねじ込まれる。具体的には、図9に示すように、ネジ部100aは、第1の器具本体11の第1のネジ孔11a1にねじ込まれる。
この場合、頭部100bは、光源カバー50の貫通孔51aの入口部に係止される。具体的には、頭部100bは、貫通孔51aの入口部の開口端縁に係止されるつば部を有する。
軸部100cは、貫通孔51a内に位置する。軸部100cの軸方向において、軸部100cの長さは、貫通孔51aの長さよりも長くなっている。つまり、取付ネジ100が器具本体10にネジ止めされている状態において、軸部100cは、貫通孔51aからはみ出している。本実施の形態において、軸部100cの径は、ネジ部100aの径よりも大きい。
取付ネジ120(第2の取付ネジ)は、導光板80及び反射部材90を器具本体10に取り付けるためのネジである。具体的には、図14に示すように、取付ネジ120は、反射部材90の貫通孔92a、導光板80の貫通孔85a及び光源基板21の開口部21bに挿通されて第1の器具本体11の第2のネジ孔11a3にネジ止めされる。取付ネジ120を第1の器具本体11にネジ止めすることで、光源基板21は反射部材90の押さえ部92に押さえ付けられるとともに、反射部材90及び導光板80が器具本体10(第1の器具本体11)に取り付けられる。つまり、反射部材90、光源基板21、導光板80及び器具本体10(第1の器具本体11)は、取付ネジ120によって共締めされている。
なお、取付ネジ120は、取付ネジ100と同様の構成であり、図14に示すよう、ネジ部120aと、頭部120bと、ネジ部120a及び頭部120bの間に位置する軸部120cとを有する。
[1−12.照明器具の点灯時の態様]
次に、上述した照明器具1の点灯時の態様について、図9を用いて説明する。
電源ユニット30からの直流電力が発光モジュール20に供給されることにより、発光素子22(第1の発光素子22a、第2の発光素子22b)が発光する。
この場合、複数の第1の発光素子22aの各々から出射する光は、光源カバー50のレンズ部50aを透過した後、カバー40に入射する。カバー40に入射した第1の発光素子22aの光は、カバー40で拡散されながらカバー40を透過する。このように、第1の発光素子22aから出射する光は、導光板80に入射せずに照明器具1の外部に照射される。
一方、複数の第2の発光素子22bの各々からの光は、導光板80の入射部83に入射した後、湾曲部82の内部を導光する。湾曲部82の内部において、光は、反射部材90の反射部91で反射されながら入射部83から出射部84に向けて導かれる。出射部84へと導かれた光は、出射部84の他方側の面に形成されたプリズムで反射することにより、出射部84の一方側の面(床面側の面)から出射する。
[2.作用効果]
次に、照明器具1の作用効果について説明する。
本実施の形態における照明器具1は、器具本体10と、器具本体10に配置された光源基板21と、光源基板21に配置された第1の発光素子22aと、貫通孔51aを有し、第1の発光素子22aから出射する光が入射する光源カバー50と、光源カバー50を器具本体10に取り付けるための取付ネジ100とを備えている。そして、光源基板21と光源カバー50とは、凹凸構造によって互いに位置決めされており、取付ネジ100は、貫通孔51aに対して遊びを持って挿通されて器具本体10にネジ止めされている。
このように、照明器具1では、光源基板21と光源カバー50とが凹凸構造によって互いに位置決めされている。これにより、光源基板21に対する光源カバー50の水平方向(XY平面に平行な方向)の動きが規制される。このため、光源カバー50及び光源基板21の間では位置ずれが生じないので、光源基板21に配置された第1の発光素子22aと光源カバー50とについても位置ずれが生じない。この結果、第1の発光素子22aと光源カバー50との位置ずれによって生じる光取り出し効率の低下を抑制することができる。
しかも、光源カバー50を器具本体10に取り付けるための取付ネジ100が、光源カバー50の貫通孔51aに対して遊びを持って挿通されて器具本体10にネジ止めされている。これにより、照明器具1の点消灯による温度変化によって光源カバー50及び器具本体10が膨張したり収縮したりしても、その膨張や収縮によって発生する応力を上記遊びによって緩和することができる。この結果、光源カバー50及び器具本体10にクラックが発生したり音なりが生じたりすることを抑制できる。
特に、光源カバー50と器具本体10との材料が異なっていて光源カバー50の線膨張係数と器具本体10の線膨張係数とが異なっている場合には、光源カバー50及び器具本体10の線膨張係数差によってクラック及び音なりが発生しやすい。例えば、本実施の形態のように、光源カバー50が樹脂製で、器具本体10が金属製であると、金属と樹脂とでは線膨張係数が大きく異なることから、光源カバー50及び器具本体10の熱膨張(体積膨張)又は熱収縮(体積収縮)の差が大きくなる。この結果、光源カバー50及び器具本体10が互いに接触又は近接していて厚み方向に締め付けられて固定されている場合には、光源カバー50及び器具本体10の熱膨張によって互いに圧縮応力が発生したり、光源カバー50及び器具本体10の熱収縮によって互いに引張り応力が発生したりして、光源カバー50及び器具本体10にクラック及び音なりが発生しやすい。特に、樹脂製の光源カバー50の方が金属製の器具本体10よりも機械的強度が弱いので、光源カバー50の方にクラックが発生しやすい。
これに対して、本実施の形態では、取付ネジ100が、光源カバー50の貫通孔51aに対して遊びを持って挿通されて器具本体10にネジ止めされているので、線膨張係数が異なる光源カバー50と器具本体10とが膨張したり収縮したりしても、光源カバー50と器具本体10との線膨張係数差による体積変化分を、上記遊びによる隙間によって吸収することができる。これにより、光源カバー50及び器具本体10にクラックが発生したり音なりが発生したりすることを抑制できる。
このように、光源カバー50は、取付ネジ100によって器具本体10に固定されていながらも、取付ネジ100を光源カバー50の貫通孔51aに対して遊びを持って挿通させることで締め込まれずに器具本体10とはある程度のガタツキを持たせた状態としつつ、光源カバー50と光源基板21とは位置決めされて動きが規制された状態になっている。
したがって、本実施の形態における照明器具1によれば、光源基板21と光源カバー50との位置ずれを抑制しつつ、ネジ止めされた光源カバー50と器具本体10との膨張及び収縮によって生じる応力及び音なりを抑制できる。
また、本実施の形態において、光源カバー50は、取付ネジ100と貫通孔51aとの遊びによって取付ネジ100の軸方向に対して遊動可能となっている。
これにより、光源カバー50及び器具本体10の膨張や収縮による体積変化分を、光源カバー50が取付ネジ100の軸方向に移動することで吸収することができる。
また、本実施の形態において、取付ネジ100は、ネジ部100aと、頭部100bと、ネジ部100a及び頭部100bの間に位置する軸部100cとを有している。そして、ネジ部100aは、器具本体10にねじ込まれ、頭部100bは、貫通孔51aの入口部に係止され、軸部100cは、貫通孔51a内に位置しており、軸部100cの軸方向において、軸部100cの長さは、貫通孔51aの長さよりも長くなっている。
これにより、光源カバー50が取付ネジ100によって器具本体10に取り付けられた状態で、光源カバー50を取付ネジ100の軸方向に対して容易に移動させることができる。
また、本実施の形態において、取付ネジ100の軸部100cの径は、ネジ部100aの径よりも大きくなっている。
これにより、取付ネジ100を器具本体10にねじ込んだときに、器具本体10にはネジ部100aだけがねじ込まれ、軸部100cは器具本体10にねじ込まれないようにすることができる。この結果、取付ネジ100のねじ込み過ぎを回避することができるので、軸部100cの長さが貫通孔51aの長さよりも長い状態を容易に実現することができる。したがって、光源カバー50の取付ネジ100の軸方向に対する遊動可能な状態を容易に確保することができる。
また、本実施の形態において、貫通孔51aと取付ネジ100との間には、隙間が存在している。
このように、貫通孔51aと取付ネジ100との間に隙間を設けることで、取付ネジ100と貫通孔51aとの遊びを、取付ネジ100の軸方向に直交する方向(水平方向)に設けることができる。これにより、光源カバー50を水平方向に遊動可能にすることができる。この結果、光源カバー50及び器具本体10の膨張や収縮による体積変化分を、光源カバー50が水平方向に移動することで吸収することができる。
この場合、平面視において、貫通孔51aは、長孔になっているとよい。
これにより、取付ネジ100と貫通孔51aとの遊びを、長孔である貫通孔51aの長手方向に容易に設けることができる。これにより、長孔である貫通孔51aの長手方向に光源カバー50を移動させることで、光源カバー50及び器具本体10の膨張や収縮による体積変化分を吸収することができる。
また、本実施の形態において、光源基板21及び光源カバー50の位置決めをするための凹凸構造として、光源基板21は開口部21aを有し、光源カバー50は凸部52aを有しているそして、光源基板21と光源カバー50とは、凸部52aが開口部21aに挿入されることで位置決めされている。つまり、光源基板21及び光源カバー50の位置決めをするための凹凸構造を、光源基板21の開口部21aと光源カバー50の凸部52aとで構成している。
これにより、光源基板21と光源カバー50との位置決めを容易に行うことができる。
また、本実施の形態において、光源基板21は、複数に分割されている。
このように、光源基板21が複数に分割されていても、凹凸構造によって光源基板21と光源カバー50との位置決めを容易に行うことができる。
また、本実施の形態において、第1の発光素子22aは、複数であり、光源カバー50は、複数の第1の発光素子22aを覆う透光性のカバーであり、光源カバー50は、複数の第1の発光素子22aの各々に対応するレンズ部50aを有する。
これにより、第1の発光素子22aから出射する光をレンズ部50aで配光制御することができる。また、このようなレンズ部50aを有する光源カバー50を用いた場合であっても、本実施の形態における照明器具1では、光源基板21と光源カバー50とが凹凸構造によって互いに位置決めされているので、光源基板21に配置された各第1の発光素子22aと光源カバー50の各レンズ部50aとについての位置ずれが生じないない。この結果、第1の発光素子22aから出射する光の配光制御を精度よく行うことができるとともに、第1の発光素子22aとレンズ部50aとの位置ずれによる光取り出し効率の低下を抑制できる。
(変形例等)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、光源基板21と位置決めされる光学部材として、光源カバー50を例示したが、これに限るものではなく、光源基板21と位置決めされる光学部材は、導光板80又はカバー40等であってもよい。
また、上記実施の形態では、光源基板21と光源カバー50(光学部材)とを位置決めするための凹凸構造として、光源基板21の開口部21aと光源カバー50の凸部52aとで実現したが、これに限るものではない。光源基板21と光源カバー50(光学部材)とを位置決めするための凹凸構造として、光源基板21に凸部を設けるとともに光源カバー50に開口部(凹部又は貫通孔等)を設けて、光源基板21の凸部と光源カバー50の開口部とで位置決めを行ってもよい。
また、上記実施の形態では、照明器具1が取り付けられる造営材は天井2であるとしたが、これに限定されず、造営材は例えば建物の内部の壁等であってもよい。
また、上記実施の形態では、照明器具1をシーリングライトとしたが、これに限定されない。例えば、照明器具1は、例えばシャンデリア、ペンダントライト、ブラケットライト、バスルームライト又はキッチンライト等であってもよい。
また、上記実施の形態において、発光モジュール20は、発光素子22としてSMD型のLED素子を用いたSMDタイプのLEDモジュールであったが、これに限らない。例えば、発光モジュール20は、発光素子22としてLEDチップが用いられたCOB(Chip On Board)タイプのLEDモジュールであってもよい。この場合、発光モジュール20は、光源基板21と、光源基板21に直接実装された1つ又は複数のLEDチップ(ベアチップ)と、LEDチップを封止する蛍光体含有樹脂等の封止部材とによって構成される。
また、上記実施の形態では、光源基板21を分割して複数の光源基板21をリング状に並べることにより発光モジュール20を構成したが、これに限定されない。具体的には、光源基板21を分割することなく1つのリング状の光源基板21で発光モジュール20を構成してもよい。
また、上記実施の形態では、発光素子22としてLEDを例示したが、これに限定されず、例えば半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)又は無機EL等、その他の固体発光素子を用いてもよい。
その他、上記実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1 照明器具
10 器具本体
21 光源基板(基板)
21a 開口部
22 発光素子
50 光源カバー(光学部品)
50a レンズ部
51a 貫通孔
52a 凸部
100 取付ネジ
100a ネジ部
100b 頭部
100c 軸部

Claims (12)

  1. 器具本体と、
    前記器具本体に配置された基板と、
    前記基板に配置された発光素子と、
    貫通孔を有し、前記発光素子から出射する光が入射する光学部材と、
    前記光学部材を前記器具本体に取り付けるための取付ネジとを備え、
    前記基板及び前記光学部材は、リング状であり、
    前記基板と前記光学部材とは、前記基板の第1凹凸構造と前記光学部材の第2凹凸構造とによって互いに位置決めされており、
    前記取付ネジは、前記貫通孔に対して遊びを持って挿通されて前記器具本体にネジ止めされており、
    前記貫通孔は、前記光学部材の内周部に設けられており、
    前記第2凹凸構造は、前記光学部材の外周部に設けられている、
    照明器具。
  2. 前記貫通孔は、前記光学部材の内周部に位置し且つ前記光学部材の内周端部から内方に向かって突出する第1の突出部に設けられており、
    前記第2凹凸構造は、前記光学部材の外周部に位置し且つ前記光学部材の外周端部から外方に向かって突出する第2の突出部に設けられている、
    請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記光学部材は、前記遊びによって前記取付ネジの軸方向に対して遊動可能である、
    請求項1又は2に記載の照明器具。
  4. 前記取付ネジは、ネジ部と、頭部と、前記ネジ部及び前記頭部の間に位置する軸部とを有し、
    前記ネジ部は、前記器具本体にねじ込まれ、
    前記頭部は、前記貫通孔の入口部に係止され、
    前記軸部は、前記貫通孔内に位置し、
    前記軸部の軸方向において、前記軸部の長さは、前記貫通孔の長さよりも長い、
    請求項に記載の照明器具。
  5. 前記軸部の径は、前記ネジ部の径よりも大きい、
    請求項に記載の照明器具。
  6. 前記貫通孔と前記取付ネジとの間には、隙間が存在する、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の照明器具。
  7. 平面視において、前記貫通孔は、長孔である、
    請求項に記載の照明器具。
  8. 前記第凹凸構造として、前記基板は開口部を有し
    前記第2凹凸構造として、前記光学部材は凸部を有しており、
    前記基板と前記光学部材とは、前記凸部が前記開口部に挿入されることで位置決めされている、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の照明器具。
  9. 前記基板は、複数に分割されている
    請求項1〜のいずれか1項に記載の照明器具。
  10. 前記発光素子は、複数であり、
    前記光学部材は、前記複数の発光素子を覆う透光性の光源カバーであり、
    前記光源カバーは、前記複数の発光素子の各々に対応するレンズ部を有する
    請求項1〜のいずれか1項に記載の照明器具。
  11. 前記光学部材は、樹脂材料によって構成されており、
    前記器具本体は、金属材料によって構成されている
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の照明器具。
  12. 第1貫通孔を有する器具本体と、
    前記器具本体に配置された基板と、
    前記基板に配置された発光素子と、
    第2貫通孔を有し、前記発光素子から出射する光が入射する光学部材と、
    前記光学部材を前記器具本体に取り付けるための取付ネジとを備え、
    前記基板と前記光学部材とは、凹凸構造によって互いに位置決めされており、
    前記取付ネジは、前記第2貫通孔に対して遊びを持って挿通されて前記器具本体にネジ止めされており、
    前記凹凸構造として、前記基板は開口部を有し、前記光学部材は凸部を有しており、
    前記基板と前記光学部材とは、前記凸部が前記開口部に挿入されることで位置決めされており、
    前記凸部は、前記開口部に嵌合されているとともに、前記第1貫通孔に挿通されていて且つ前記第1貫通孔に遊貫している、
    照明器具。
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