以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、及び、構成要素の配置位置や接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、各図において縮尺等は必ずしも一致していない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表しており、本実施の形態では、Z軸方向を鉛直方向とし、Z軸に垂直な方向(XY平面に平行な方向)を水平方向としている。X軸及びY軸は、互いに直交し、且つ、いずれもZ軸に直交する軸である。なお、Z軸方向のプラス方向を鉛直下方としている。
(実施の形態)
以下、実施の形態に係る照明器具について説明する。
[1.照明器具の構成]
[1−1.照明器具の全体構成]
まず、実施の形態に係る照明器具1の全体構成について、図1〜図5を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る照明器具1の床面側の外観を示す斜視図である。図2は、同照明器具1の天井2側の外観を示す斜視図である。図3は、カバー40を取り外した状態での同照明器具1の分解斜視図である。図4は、同照明器具1の分解斜視図である。図5は、図1のV−V線における同照明器具1の断面図である。
図1〜図5に示される照明器具1は、例えば、住宅等の建物の造営材に設置される。一例として、照明器具1は、図5に示すように、建物の天井2(造営材の一例)に設置されるシーリングライトであり、建物の内部の空間を照明する。具体的には、照明器具1は、天井2に設けられた引っ掛けシーリングボディ3に取り付けられることによって天井2に設置される。
図1〜図5に示すように、照明器具1は、器具本体10、発光モジュール20、電源ユニット30、カバー40、光源カバー50、器具取付部材60、化粧カバー70、導光板80、及び、反射部材90を備える。
図4及び図5に示すように、電源ユニット30、発光モジュール20、光源カバー50及びカバー40は、天井2(図4参照)から床面に向かって、この順で配置されている。つまり、電源基板31、光源基板21、光源カバー50及びカバー40は、この順で配置されている。
以下、図1〜図5を参照しながら、さらに図6〜図10を用いて、照明器具1の各構成部品について詳細に説明する。図6は、実施の形態に係る照明器具1における、器具本体10、発光モジュール20、電源ユニット30及び光源カバー50の分解斜視図である。図7は、図5の破線で囲まれる領域VIIの拡大断面図である。図8は、カバー40、化粧カバー70、導光板80及び反射部材90を省略した状態での同照明器具1の平面図である。図9は、図8からさらに光源カバー50を省略した状態での同照明器具1の平面図である。図10は、図9の破線で囲まれる領域Xの拡大平面図である。
なお、図1〜図10において、Z軸のマイナス側が天井2側、Z軸のプラス側が床面(図示せず)側を表している。また、説明の都合上、図1及び図3〜図7では、照明器具1を通常の使用時の姿勢とは上下逆の姿勢で図示している。
[1−2.器具本体]
器具本体10は、発光モジュール20及び電源ユニット30を支持するための筐体である。図5に示すように、本実施の形態において、器具本体10は、さらに、光源カバー50、化粧カバー70、導光板80及び反射部材90を支持している。
図6及び図7に示すように、器具本体10は、発光モジュール20の光源基板21を支持する第1の支持部11a及び電源ユニット30の電源基板31を支持する第2の支持部12aを有する。具体的に、器具本体10は、第1の支持部11aを有する第1の器具本体11と、第2の支持部12aを有する第2の器具本体12とによって構成されている。
第1の器具本体11は、発光モジュール20を支持する。第1の器具本体11の第1の支持部11aは、発光モジュール20を載置するための載置部であり、床面側に向けて突出するように形成されている。つまり、第1の支持部11aの床面側の面は、発光モジュール20の光源基板21が載置される基板載置面として機能する。
また、第1の器具本体11は、発光モジュール20からの光を反射するための反射カバーとしても機能する。さらに、第1の器具本体11は、発光モジュール20からの熱を放熱するためのヒートシンクとしても機能する。
図6及び図7に示すように、第1の器具本体11の第1の支持部11aには、第1の開口部11b(器具本体開口部)が形成されている。第1の開口部11bは、例えば、貫通孔である。
また、図6に示すように、第1の器具本体11の第1の支持部11aの中央部には、略矩形状の貫通孔11cが形成されている。第1の器具本体11の第1の支持部11aの外周部には、フランジ部11dが形成されている。
第1の器具本体11は、金属製であり、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって所定の形状に成形される。第1の器具本体11の一方側の面(床面側の面)には、反射性を高めて光取り出し効率を向上させるために、白色塗料が塗布、又は、反射性金属材料が蒸着されていてもよい。
第1の器具本体11は、第2の器具本体12一方側の面を覆うように配置されている。第1の器具本体11のフランジ部11dは、第2の器具本体12のフランジ部12cに複数のネジで取り付けられる。また、図7に示すように、第1の器具本体11の貫通孔11cの周縁部は、電源ユニット30の絶縁ケース13の筒状部13aの先端部で支持されている。
第2の器具本体12は、電源ユニット30を支持する。第2の器具本体12の第2の支持部12aは、電源ユニット30を配置するための配置部である。つまり、図7に示すように、第2の支持部12aの床面側の面は、電源ユニット30の電源基板31が配置される基板配置面として機能する。なお、本実施の形態において、電源基板31は、絶縁ケース13を介して第2の支持部12aに配置されている。
第2の器具本体12は、照明器具1の外郭部材を構成している。したがって、第2の器具本体12の外面は、外気に曝されており、放熱面として機能する。
図6に示すように、第2の器具本体12の第2の支持部12aの中央部には、円形状の貫通孔12bが形成されている。第2の器具本体12の第2の支持部12aの外周部には、第1の器具本体11を支持するためのフランジ部12cが形成されている。
第2の器具本体12は、金属製であり、例えばアルミニウム板又は鋼板等の板金をプレス加工することによって所定の形状に成形される。
図5に示すように、第2の器具本体12の貫通孔12bの周縁部には、第2の器具本体12を器具取付部材60に装着するためのホルダ14が固定されている。ホルダ14の内部には器具取付部材60が着脱自在に嵌合される。
さらに、図5〜図7に示すように、第2の器具本体12の一方側の面(床面側の面)には、絶縁ケース13が固定されている。絶縁ケース13は、略矩形状の筒状に形成された筒状部13aと電源ユニット30を支持する支持板13bとを有する。筒状部13aは、ホルダ14を囲むように形成されている。支持板13bには、電源ユニット30の電源基板31が載置される。絶縁ケース13は、例えば絶縁性樹脂材料で形成されている。
さらに、図2及び図5に示すように、第2の器具本体12の他方側の面(天井2側の面)には、例えばウレタン等で形成されたクッション部材15が複数取り付けられている。複数のクッション部材15は、第2の器具本体12の周方向に沿って等間隔で配置されている。後述するように、照明器具1が天井2に設置された際に、複数のクッション部材15が器具本体10(第2の器具本体12)と天井2との間に挟み込まれることにより、照明器具1のぐらつきが抑制される。
[1−3.発光モジュール]
発光モジュール20は、照明器具1の光源部となる光源モジュールであり、例えば白色光を発する。発光モジュール20は、器具本体10の第1の器具本体11に支持されている。
図6に示すように、発光モジュール20は、光源基板21と、光源基板21に配置された複数の主照明用発光素子22とを有する。
光源基板21は、主照明用発光素子22を実装するための実装基板である。光源基板21は、例えば、金属配線が形成されたプリント配線基板であり、光源基板21の一方の面には、金属配線が所定形状でパターン形成されている。図7に示すように、光源基板21は、主照明用発光素子22が床面側を向くようにして、第1の器具本体11の第1の支持部11aに載置されている。
図6及び図9に示すように、本実施の形態において、光源基板21は、複数である。複数の光源基板21は、ドーナツ状(リング状)となるように、互いに隣接して配置されている。ドーナツ状に配置された複数の光源基板21は、導光板80の周方向に沿って並んで配置される。具体的には、3つの光源基板21を用いて、全体としてドーナツ状となるように配置されている。本実施の形態において、各光源基板21の平面視形状は、一定の幅のドーナツ形状を周方向に3等分した形状となっている。図6及び図8に示すように、複数の光源基板21の各々は、第1の器具本体11の貫通孔11cを囲むようにして、第1の器具本体11の一方側の面にネジで取り付けられている。
各光源基板21は、例えば、絶縁性樹脂材料からなる樹脂基板、表面が樹脂被膜された金属材料からなるメタルベース基板、セラミック材料の焼結体であるセラミック基板、又は、ガラス材料からなるガラス基板等である。光源基板21は、リジッド基板に限るものではなく、フレキシブル基板であってもよい。また、光源基板21の表面には、金属配線を覆うように絶縁被膜としてレジスト膜が形成されていてもよい。
図6、図7及び図10に示すように、光源基板21には、第2の開口部21a(基板開口部)が形成されている。本実施の形態において、第2の開口部21aは、光源基板21の端部を切り欠いたような形状の切り欠き部であり、光源基板21の周方向における両端部の各々に形成されている。
図10に示すように、光源基板21を平面視した場合に、隣接する2つの光源基板21の各々の第2の開口部21aは、いずれも器具本体10の第1の開口部11bと重なる位置に形成されている。具体的には、器具本体10の第1の開口部11bは、周方向に隣り合う2つの光源基板21の第2の開口部21aによって囲まれている。
本実施の形態において、第2の開口部21aの形状は、第1の開口部11bの形状に合わせて形成されている。具体的には、第2の開口部21aは、第2の開口部21aの切り欠き部分のエッジが第1の開口部11bのエッジに沿うように形成されている。
なお、図9に示すように、本実施の形態において、第2の開口部21aは、全ての光源基板21に形成されており、第1の開口部11bが形成されていない箇所にも形成されているが、第2の開口部21aは、第1の開口部11bが形成されている箇所のみに形成されていてもよい。ただし、本実施の形態のように、全ての光源基板21に同じ形状の第2の開口部21aを形成することで、光源基板21の共用化を図ることができる。また、第2の開口部21aの形状は、光源基板21の端部を切り欠いたような形状に限るものではなく、貫通孔であってもよい。この場合、1つの第2の開口部21aが1つの第1の開口部11bに対応するように形成するとよい。
図9に示すように、光源基板21には、複数の主照明用発光素子22が実装されている。主照明用発光素子22は、照明器具1によって空間を明るくするためのベース照明となる照明光を発する。
本実施の形態において、主照明用発光素子22は、第1の主照明用発光素子22a(第1の発光素子)と第2の主照明用発光素子22bとを含む。第1の主照明用発光素子22a及び第2の主照明用発光素子22bは、光源基板21の一方の面(床面側の面)にそれぞれ複数実装されている。
複数の第1の主照明用発光素子22aは、光源基板21の内周部に実装されている。具体的には、複数の第1の主照明用発光素子22aは、光源基板21の内周部において、光源基板21の径方向に例えば3列配置されている。各列において、複数の第1の主照明用発光素子22aは、光源基板21の周方向に間隔を置いて配置されている。これにより、発光モジュール20全体としては、複数の第1の主照明用発光素子22aは、ドーナツ状(リング状)に実装される。つまり、光源基板21における複数の第1の主照明用発光素子22aが実装される領域は、ドーナツ状である。第1の主照明用発光素子22aから出射する光は、光源カバー50及びカバー40を透過して照明器具1の外部に出射する。
複数の第2の主照明用発光素子22bは、光源基板21の外周部に実装されている。具体的には、複数の第2の主照明用発光素子22bは、光源基板21の外周部において、光源基板21の周方向に間隔を置いて例えば1列のみ配置されている。これにより、発光モジュール20全体としては、複数の第2の主照明用発光素子22bは、リング状に配置される。第2の主照明用発光素子22bは、導光板80のリング状の入射部83に対応するように配列されており、第2の主照明用発光素子22bから出射する光は、導光板80を導光して照明器具1の外部に出射する。
第1の主照明用発光素子22a及び第2の主照明用発光素子22bの各々は、例えば、パッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型のLED素子である。一例として、第1の主照明用発光素子22a及び第2の主照明用発光素子22bの各々は、凹部を有する白色樹脂製のパッケージ(容器)と、パッケージの凹部の底面に一次実装されたLEDチップ(ベアチップ)と、パッケージの凹部内に封入された封止部材とを有している。封止部材は、例えばシリコーン樹脂等の透光性樹脂材料で構成されている。封止部材は、蛍光体等の波長変換材が含有された蛍光体含有樹脂であってもよい。
LEDチップは、所定の直流電力により発光する半導体発光素子の一例であって、単色の可視光を発するベアチップである。LEDチップは、例えば、通電されれば青色光を発する青色LEDチップである。この場合、白色光を得るために、封止部材には、青色LEDチップからの青色光を励起光として蛍光発光するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)等の黄色蛍光体が含有される。
このように、第1の主照明用発光素子22a及び第2の主照明用発光素子22bの各々は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって構成されたB−Yタイプの白色LED素子である。具体的には、封止部材に含有される黄色蛍光体は、青色LEDチップからの青色光の一部を吸収することにより励起されて黄色光を放出する。この放出された黄色光と黄色蛍光体に吸収されなかった青色光とが混ざることにより、白色光が生成される。このようにして第1の主照明用発光素子22a及び第2の主照明用発光素子22bの各々から白色光が出射される。
なお、本実施の形態では、第1の主照明用発光素子22a及び第2の主照明用発光素子22bは、いずれも同じ光色の光を発するようにしたが、互いに異なる光色の光を発するようにしてもよい。例えば、第1の主照明用発光素子22aが昼白色の光を発し、第2の主照明用発光素子22bが電球色の光を発するようにしてもよい。
また、第1の主照明用発光素子22aと第2の主照明用発光素子22bとは、同時に発光してもよいし、第1の主照明用発光素子22a及び第2の主照明用発光素子22bの一方が発光してもよい。複数の第1の主照明用発光素子22a及び複数の第2の主照明用発光素子22bの各々における接続の態様(直列接続、並列接続、及び、直列接続と並列接続との組み合わせの接続等)は、特に限定されるものではない。
図9に示すように、各光源基板21の周方向における両端部の各々には、一対のコネクタ23が設けられている。このうち、2つの光源基板21については、一対のコネクタ23のうちの一方と電源ユニット30の電源基板31の出力端子とがリード線24(第1のリード線)によって接続されている。リード線24は、主照明用発光素子22(第1の主照明用発光素子22a、第2の主照明用発光素子22b)を発光させるための電力を、電源ユニット30から主照明用発光素子22に供給するための電力供給線である。
つまり、図7に示すように、リード線24の一方の端部は、光源基板21に接続されており、リード線24の他方の端部は、電源基板31に接続されている。リード線24は、器具本体10の第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aを通って、光源基板21と電源基板31とに接続されている。
また、図9に示すように、隣り合う2つの光源基板21の対向する一対のコネクタ23同士を接続するリード線25(第2のリード線)が設けられている。つまり、リード線25は、隣り合う2つの光源基板21同士を電気的に接続するコネクタ線であり、隣り合う2つの光源基板21は、リード線25によって電気的に接続されている。
[1−4.電源ユニット]
電源ユニット30は、発光モジュール20(主照明用発光素子22)及び補助照明用発光素子33を発光させるための電力を生成するための電源装置である。
図6及び図7に示すように、電源ユニット30は、電源基板31と、電源基板31に配置された回路素子32とを有する。電源基板31には、さらに、補助照明用発光素子33(第2の発光素子)及びリモコン用受光素子34が配置されている。
電源基板31は、回路素子32及び補助照明用発光素子33を実装するための実装基板である。電源基板31は、金属配線が形成されたプリント配線基板であり、例えば電源基板31の一方の面には、金属配線が所定形状のパターンで形成されている。本実施の形態において、電源基板31は、樹脂基板であり、略L字状に形成されている。
電源基板31は、光源基板21よりも天井2側に位置している。電源基板31と光源基板21との間の間隔は、例えば、30mm程度である。つまり、第1の器具本体11の第1の支持部11aの床面側の面と第2の器具本体12の第2の支持部12aの床面側の面との間の間隔は30mm程度である。
電源基板31には、複数の回路素子32が実装されている。電源基板31は、複数の回路素子32が床面側を向くようにして、第2の器具本体12の第2の支持部12aに載置されている。本実施の形態では、電源基板31は、第2の支持部12aに載置された絶縁ケース13に載置されている。
回路素子32は、主照明用発光素子22に対応する主照明用回路素子32a(第1の回路素子)と、補助照明用発光素子33に対応する補助照明用回路素子32b(第2の回路素子)とを含む。つまり、電源基板31には、補助照明用発光素子33、主照明用回路素子32a及び補助照明用回路素子32bが配置されている。
主照明用回路素子32aは、主照明用発光素子22(第1の主照明用発光素子22a、第2の主照明用発光素子22b)を発光させるための電力を生成するための電源回路を構成する回路部品である。
補助照明用回路素子32bは、補助照明用発光素子33を発光させるための電力を生成するための電源回路を構成する回路部品である。
電源回路を構成する複数の主照明用回路素子32a及び複数の補助照明用回路素子32bの各々は、商用電源から引っ掛けシーリングボディ3及び器具取付部材60を介して供給される交流電力を直流電力に変換する。複数の主照明用回路素子32aで生成された直流電力が複数の主照明用発光素子22(第1の主照明用発光素子22a、第2の主照明用発光素子22b)の各々に供給されることにより、複数の主照明用発光素子22の各々が発光する。同様に、複数の補助照明用回路素子32bで生成された直流電力が複数の補助照明用発光素子33の各々に供給されることにより、複数の補助照明用発光素子33の各々が発光する。
電源回路を構成する複数の回路素子32(主照明用回路素子32a、補助照明用回路素子32b)は、例えば、電解コンデンサ又はセラミックコンデンサ等の容量素子、抵抗器等の抵抗素子、整流回路素子、コイル素子、チョークコイル(チョークトランス)、ノイズフィルタ、ダイオード又は集積回路素子等の半導体素子等である。
なお、回路素子32には、主照明用回路素子32a及び補助照明用回路素子32b以外に、リモコン用受光素子34で受けた光信号に基づいて主照明用発光素子22(第1の主照明用発光素子22a、第2の主照明用発光素子22b)及び補助照明用発光素子33の発光状態を制御するための制御回路を構成する制御用回路素子(マイクロコンピュータ等)等も含まれていてもよい。また、回路素子32には、調光回路又は昇圧回路等を構成する回路部品が含まれていてもよいし、無線通信回路を構成する回路部品(通信モジュール)等が含まれていてもよい。さらに、電源基板31には、器具取付部材60から延びるリード線(図示せず)が電気的に接続されるコネクタ端子(図示せず)が設けられていてもよい。
なお、複数の回路素子32は、補助照明用発光素子33から出射する光を遮光しない位置に配置するとよい。
図7及び図10に示すように、補助照明用発光素子33(第2の発光素子)は、主照明用発光素子22を補助するための発光素子である。本実施の形態において、補助照明用発光素子33は、常夜灯用の発光素子であり、電源基板31に2つ実装されている。具体的には、補助照明用発光素子33は、アンバー色等の低色温度(例えば1700K)の砲弾型のLED光源である。なお、補助照明用発光素子33の発光色は、これに限るものではない。また、補助照明用発光素子33は、2つに限らず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また、補助照明用発光素子33は、砲弾型に限らず、表面実装型の発光素子であってもよい。
補助照明用発光素子33は、器具本体10の第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aと対応する位置に配置されている。具体的には、図10に示すように、電源基板31を平面視した場合、補助照明用発光素子33は、器具本体10の第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aと重なる位置に配置されている。つまり、Z軸方向から光源基板21を見た場合に、第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aを介して補助照明用発光素子33を視認することができる。
図10に示されるリモコン用受光素子34は、照明器具1の点灯及び消灯等の発光状態を制御するためのリモコンからの光信号(例えば赤外線)を受光する。これにより、ユーザは、リモコンを操作することで、照明器具1の発光状態(点消灯、調光等)を制御することができる。
リモコン用受光素子34も、補助照明用発光素子33と同様に、器具本体10の第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aと対応する位置に配置されている。具体的には、電源基板31を平面視した場合、リモコン用受光素子34は、器具本体10の第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aと重なる位置に配置されている。つまり、Z軸方向から光源基板21を見た場合に、第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aを介してリモコン用受光素子34を視認することができる。
図6、図7及び図10に示すように、本実施の形態において、第1の開口部11b及び第2の開口部21aには、絶縁樹脂材料等によって構成された枠体部材100が嵌め込まれている。第1の開口部11b及び第2の開口部21aに枠体部材100を嵌め込むことで、第1の開口部11b及び第2の開口部21aの開口エッジを保護することができる。これにより、第1の開口部11b及び第2の開口部21aに挿通させるリード線24が断線することを抑制できる。また、絶縁性の枠体部材100を第1の開口部11b及び第2の開口部21aに嵌め込むことで、器具本体10及び発光モジュール20における絶縁保護を向上させることができる。
なお、枠体部材100の内部には、補助照明用発光素子33及びリモコン用受光素子34の光の入出力用の孔とリード線24を挿通させるための孔とを分離するために、仕切り部110が形成されている。つまり、枠体部材100は、板状の仕切り部110を介して2つの孔が形成されている。
[1−5.カバー]
カバー(グローブ)40は、透光性を有する透光カバーである。図5に示すように、本実施の形態において、カバー40は、照明器具1の外郭を構成する外郭カバーである。カバー40は、器具本体10、発光モジュール20及び光源カバー50を覆っている。
カバー40は、主照明用発光素子22(第1の主照明用発光素子22a)が発する光及び補助照明用発光素子33が発する光を透過する。具体的には、カバー40は、第1の主照明用発光素子22aから出射して光源カバー50を透過した光を透過させるとともに、補助照明用発光素子33から出射して光源カバー50を透過した光を透過させる。
カバー40は、透光性を有する樹脂材料を用いて形成することができる。カバー40の材質は、例えばアクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリ塩化ビニル等である。
さらに、カバー40は、光拡散性を有する拡散カバーである。カバー40に光拡散性を持たせることによって、カバー40に入射する光源カバー50からの光を拡散(散乱)させることができ、カバー40の全体から均一に光を外部に取り出すことができる。
この場合、例えば、カバー40は乳白色とすることでカバー40に光拡散性を持たせることができる。具体的には、光拡散粒子を分散させた樹脂材料によってカバー40を構成することによってカバー40に光拡散性を持たせることができる。あるいは、カバー40の内面又は外面に乳白色の光拡散膜を形成することによってカバー40に光拡散性を持たせてもよいし、透明なカバー40の表面に複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸(シボ)を形成することによって光拡散性を持たせてもよい。その他に、乳白色のカバー40に対してさらに複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸を形成することによって光拡散性を持たせてもよい。
カバー40は、反射部材90に着脱自在に取り付けられ、導光板80の開口部81を覆うように配置されている。図3に示すように、カバー40を反射部材90から取り外すことにより、光源カバー50が導光板80の開口部81から露出される。図5及び図7に示すように、カバー40は、透光部(拡散部)41及び取付部42を有している。
透光部41は、円板状に形成されており、図4に示すように、導光板80の開口部81を覆うように配置されている。なお、少なくとも透光部41が透光性を有する材料で形成されていればよい。
図4及び図5に示すように、取付部42は、透光部41の外周部の全周から透光部41の軸方向(Z軸方向)にラッパ状に延びている。取付部42は、反射部材90の反射部91の凸面側に着脱自在に取り付けられている。
なお、透光部41の外周部はテーパ状に形成されている。これにより、透光部41に厚み(Z軸方向の大きさ)が生じるので、ユーザは、カバー40を着脱する際に透光部41を手で容易に掴むことができる。
[1−6.光源カバー]
光源カバー50は、透光性を有する透光カバーである。図5に示すように、光源カバー50は、カバー40の内側に配置されている。また、図8及び図9に示すように、光源カバー50は、光源基板21に配置された第1の主照明用発光素子22a及び電源基板31に配置された補助照明用発光素子33を覆う。なお、光源カバー50は、第2の主照明用発光素子22bを覆っていない。
光源カバー50は、第1の主照明用発光素子22aとカバー40との間に位置する第1の透光部51と、補助照明用発光素子33とカバー40との間に位置する第2の透光部52とを有する。
第1の透光部51は、第1の主照明用発光素子22aから出射した光を透過させる。第1の透光部51は、第1の主照明用発光素子22aに対応して光源カバー50の全体にわたって形成されている。
本実施の形態において、第1の透光部51は、第1の主照明用発光素子22aから出射する光の配光を制御する配光制御機能を有する。具体的には、第1の透光部51は、複数の第1の主照明用発光素子22aの各々について、第1の主照明用発光素子22aから出射する光の配光角を拡大するためのレンズ部51aを有する。第1の透光部51のレンズ部51aは、複数の第1の主照明用発光素子22aと一対一で形成されている。このように、光源カバー50は、レンズ機能を有するレンズカバーである。
一方、第2の透光部52は、補助照明用発光素子33から出射した光を透過させる。したがって、第2の透光部52は、器具本体10の第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aと対応する位置に形成されている。
第1の主照明用発光素子22aのカバー部である第1の透光部51と補助照明用発光素子33のカバー部である第2の透光部52とは、いずれも一定の幅のドーナツ状領域内に存在する。つまり、光源カバー50の平面視形状は、側方に大きく突出する部分がなく、内外周形状が略同心円のドーナツ状(リング状)である。つまり、第2の透光部52は、側方に突出しないように形成されている。
光源カバー50は、複数の光源基板21の各々の内周部を覆うようにして、第1の器具本体11の一方側の面にネジで取り付けられている。
光源カバー50は、透光性を有する樹脂材料を用いて形成することができる。光源カバー50の材質は、例えばアクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート又はポリ塩化ビニル等である。
なお、本実施の形態において、光源カバー50は、透明であって、光拡散性を有していないが、光源カバー50は、光拡散性を有していてもよい。光源カバー50に光拡散性を持たせることで、第1の主照明用発光素子22a及び補助照明用発光素子33の光のつぶつぶ感(輝度ムラ)を抑制することができる。この場合、光源カバー50は、例えば、乳白色であり、光拡散粒子を分散させた樹脂材料によって構成することができる。また、光源カバー50の内面又は外面に乳白色の光拡散膜を形成したり、光源カバー50に複数の光拡散ドット又は複数の微小凹凸を形成したりすることで、光源カバー50に光拡散性を持たせてもよい。
[1−7.器具取付部材]
図4に示すように、器具取付部材60は、天井2に設置された引っ掛けシーリングボディ3に器具本体10を着脱自在に取り付けるためのアダプタである。器具取付部材60は、例えば絶縁性を有する樹脂材料により形成される。
図4及び図5に示すように、器具取付部材60は、略円柱状に形成され、器具本体10のホルダ14の内部に着脱自在に嵌合される。また、器具取付部材60は、引っ掛けシーリングボディ3に着脱自在に取り付けられる。器具取付部材60には、L字状の一対の金具(図示せず)が設けられている。これらの一対の金具がそれぞれ引っ掛けシーリングボディ3の一対の孔に引っ掛けられることにより、器具取付部材60が引っ掛けシーリングボディ3に着脱自在に取り付けられる。なお、器具取付部材60の金具は、引っ掛けシーリングボディ3と照明器具1との電気的な接続も兼ねている。
照明器具1を天井2に設置する際には、ユーザは、まず、器具取付部材60を引っ掛けシーリングボディ3に取り付ける。その後、ユーザは、器具取付部材60が器具本体10のホルダ14の内部に挿入されるようにして、器具本体10を天井2側に押し上げることにより、ホルダ14と器具取付部材60とを嵌合させる。これにより、器具本体10が器具取付部材60及び引っ掛けシーリングボディ3を介して天井2に取り付けられ、照明器具1が天井2に設置される。
なお、引っ掛けシーリングボディ3は、天井2の裏側に配置された商用電源(図示せず)と電線(図示せず)を介して電気的に接続されている。照明器具1が天井2に設置されることにより、商用電源からの交流電力が電線及び引っ掛けシーリングボディ3を介して照明器具1の電源ユニット30に供給される。
[1−8.化粧カバー]
図4及び図5に示すように、化粧カバー70は、器具本体10を側方から覆って化粧するためのカバーである。化粧カバー70は、リング状に形成されている。具体的には、化粧カバー70は、一端部(床面側の端部)から他端部(天井2側の端部)に向けてラッパ状に広がっており、器具本体10を側方から覆うように配置されている。なお、化粧カバー70は、例えば白色のポリスチレン樹脂等で形成されている。
化粧カバー70の一端部には、化粧カバー70の径方向内側且つ化粧カバー70の他端部に向けて湾曲しながら延びるリング状の支持部71が形成されている。支持部71は、導光板80の湾曲部82の凹面側を支持している。
化粧カバー70の内面には、化粧カバー70の全周に亘って延びるリング状の突部72が形成されている。突部72は、第1の器具本体11のフランジ部11dに接触している。これにより、化粧カバー70は、第1の器具本体11に対して位置決めされる。
[1−9.導光板]
導光板80は、複数の第2の主照明用発光素子22bの各々から出射する光を照明器具1の外部に導くための光学部材である。図4に示すように、導光板80は、略円形状の開口部81を有するリング状に形成されている。具体的には、導光板80は、湾曲部82、入射部83及び出射部84を有している。なお、導光板80は、透光性を有する材料(例えば透明のアクリル樹脂等)で形成されている。
湾曲部82は、一端部(天井2側の端部)から他端部(床面側の端部)に向けてラッパ状に広がっている。複数の第1の主照明用発光素子22a及び光源カバー50は、開口部81に対向する位置に配置されている。湾曲部82は、光を一端部から他端部に向けて導く。湾曲部82の凹面側は、化粧カバー70の支持部71に支持されている。湾曲部82の凸面側は、反射部材90の反射部91により覆われている。すなわち、湾曲部82は、化粧カバー70の支持部71と反射部材90の反射部91との間に挟持されている。
入射部83は、湾曲部82の一端部の全周に亘ってリング状に形成されており、導光板80の内周部を規定する。図7に示すように、入射部83は、複数の第2の主照明用発光素子22bに対向且つ近接する位置に配置されている。すなわち、複数の第2の主照明用発光素子22bは、導光板80の内周部に対向する位置に配置されている。
図4及び図5に示すように、出射部84は、湾曲部82の他端部の全周から導光板80の径方向外側にリング状に延びており、導光板80の外周部を規定する。出射部84は、化粧カバー70の一端部よりも導光板80の径方向外側に張り出しており、略水平な姿勢で(すなわち、天井2に対して略平行な姿勢で)配置されている。出射部84の一方側の面(床面側の面)は、光が出射する面である。出射部84の他方側の面(天井2側の面)には、例えばドット加工によりプリズム(図示せず)が形成されている。
[1−10.反射部材]
反射部材90は、導光板80の湾曲部82の内部で導かれた光を反射するための部材である。
反射部材90は、リング状に形成されている。具体的には、反射部材90は、図4及び図7に示すように、反射部91、押さえ部92及び仕切り部93を有している。なお、反射部材90は、例えばポリカーボネート樹脂等で形成されている。
反射部91は、一端部(天井2側の端部)から他端部(床面側の端部)に向けてラッパ状に広がっている。反射部91の凹面側には反射面が形成されている。反射部91の凹面側は、導光板80の湾曲部82の凸面側を覆っている。
押さえ部92は、反射部91の一端部の全周から反射部材90の径方向内側にリング状に延びている。押さえ部92は、複数の光源基板21の各々の所定の領域にネジで取り付けられている。これにより、押さえ部92の先端部は、光源カバー50の外周部を複数の光源基板21に向けて押さえ付けるようになる。
仕切り部93は、押さえ部92の全周に亘ってリング状に形成され、光源カバー50の外周部と導光板80の入射部83との間を仕切るように突出している。仕切り部93は、光源カバー50と導光板80との間を遮光するためのものである。そのため、反射部材90は、遮光性を有する材料(例えば不透明の樹脂材料)で形成されている。
[1−11.照明器具の点灯時の態様]
次に、上述した照明器具1の点灯時の態様について説明する。
電源ユニット30の主照明用回路素子32aによって構成される電源回路からの直流電力が発光モジュール20に供給されることにより、主照明用発光素子22(第1の主照明用発光素子22a、第2の主照明用発光素子22b)が発光する。
この場合、複数の第1の主照明用発光素子22aの各々から出射する光は、光源カバー50の第1の透光部51の対応するレンズ部51aを透過した後、導光板80の開口部81を通ってカバー40に入射する。カバー40に入射した第1の主照明用発光素子22aの光は、カバー40で拡散されながらカバー40を透過する。このように、第1の主照明用発光素子22aから出射する光は、導光板80に入射せずに照明器具1の外部に照射される。
一方、複数の第2の主照明用発光素子22bの各々からの光は、導光板80の入射部83に入射した後、湾曲部82の内部を導光する。湾曲部82の内部において、光は、反射部材90の反射部91で反射されながら入射部83から出射部84に向けて導かれる。出射部84へと導かれた光は、出射部84の他方側の面に形成されたプリズムで反射することにより、出射部84の一方側の面(床面側の面)から出射する。
また、電源ユニット30の補助照明用回路素子32bによって構成される電源回路からの直流電力が補助照明用発光素子33に供給されることにより、補助照明用発光素子33が発光する。
この場合、補助照明用発光素子33から出射する光は、第1の器具本体11の第1の開口部11b及び光源基板21の第2の開口部21aを通って、光源カバー50の第2の透光部52を透過した後、導光板80の開口部81を通ってカバー40に入射する。カバー40に入射した補助照明用発光素子33の光は、カバー40で拡散されながらカバー40を透過する。
[2.作用効果]
本実施の形態における照明器具1は、主照明用発光素子22(第1の発光素子)が配置された光源基板21と、補助照明用発光素子33(第2の発光素子)、主照明用回路素子32a(第1の回路素子)及び補助照明用回路素子32b(第2の回路素子)が配置された電源基板31と、光源基板21を支持する第1の支持部11a及び電源基板31を支持する第2の支持部12aを有する器具本体10と、主照明用発光素子22が発する光及び補助照明用発光素子33が発する光を透過するカバー40とを備えている。また、器具本体10の第1の支持部11aには、第1の開口部11bが形成されており、光源基板21には、第2の開口部21aが形成されており、電源基板31、光源基板21及びカバー40は、この順で配置されている。そして、電源基板31を平面視した場合に、補助照明用回路素子32bは、第1の開口部11b及び第2の開口部21aと重なる位置に配置されている。
このように、本実施の形態における照明器具1では、補助照明用発光素子33が電源基板31に配置されているので、補助照明用発光素子33への給電を電源基板31から直接行うことができ、電源基板31から補助照明用発光素子33に給電するためのリード線を用いる必要がない。また、光源基板21には補助照明用発光素子33が配置されていないので、主照明用発光素子22及び補助照明用発光素子33を同一の光源基板21に配置する場合と比べて、光源基板21における配線レイアウトを簡略化できる。つまり、主照明用発光素子22と補助照明用発光素子33とでは電源回路が別であるので、補助照明用発光素子33を電源基板31に配置することで、配線を簡素化することができる。
しかも、本実施の形態における照明器具1では、電源基板31の平面視において補助照明用回路素子32bが第1の開口部11b及び第2の開口部21aと重なる位置に配置されている。これにより、本実施の形態のように、補助照明用発光素子33を、光源基板21よりも天井2側に位置する電源基板31に配置したとしても、補助照明用発光素子33から出射する光を第1の開口部11b及び第2の開口部21aを介して取り出してカバー40に入射させることができる。つまり、ユーザは、第1の開口部11b及び第2の開口部21aを介して補助照明用発光素子33の発光状態を確実に視認することができる。
このように、本実施の形態における照明器具1によれば、主照明用発光素子22及び補助照明用発光素子33を有していながらも、簡単な配線構造で主照明用発光素子22及び補助照明用発光素子33に給電して所望の発光を得ることができる。
さらに、補助照明用発光素子33を電源基板31に配置することで、補助照明用発光素子33を光源基板21に配置する場合と比べて、補助照明用発光素子33とカバー40との距離を大きくすることもできる。これにより、補助照明用発光素子33がLED等のように指向性の強い点光源であったとしても、カバー40による拡散効果を向上させることができ、ユーザにとって見やすい補助照明用発光素子33の光を実現することができる。
また、本実施の形態において、補助照明用発光素子33は、常夜灯用の発光素子となっている。
これにより、補助照明用発光素子33として常夜灯用の発光素子を有する照明器具1を実現することができる。
また、本実施の形態において、複数の光源基板21が互いに隣接して配置されている。そして、光源基板21を平面視した場合に、隣接する2つの光源基板21の各々の第2の開口部21aは、いずれも第1の開口部11bと重なる位置に形成されている。
このように、隣接する2つの光源基板21の第2の開口部21aを用いて1つの第1の開口部11bに重ねる構成にすることで、第2の開口部21aを各光源基板21の端部に形成することができる。これにより、主照明用発光素子22を実装するための光源基板21の実装領域(有効スペース)をあまり減らすことなく第2の開口部21aを形成することができる。
また、本実施の形態において、照明器具1は、さらに、透光性を有する光源カバー50を備えている。そして、光源カバー50は、第1の主照明用発光素子22aとカバー40との間に位置する第1の透光部51と、補助照明用発光素子33とカバー40との間に位置する第2の透光部52とを有する。
このように、第1の主照明用発光素子22aの光を透過する第1の透光部51と補助照明用発光素子33の光を透過する第2の透光部52とを有する光源カバー50を備える場合であっても、信頼性が高く、成形性に優れた光源カバー50を実現することができる。
つまり、これまでは、補助照明用発光素子が主照明用発光素子のドーナツ状の実装領域から外れた位置に実装されていたため、補助照明用発光素子の光源カバーと主照明用発光素子の光源カバーとを一体にして作製すると、補助照明用発光素子の光源カバーは、主照明用発光素子のドーナツ状の光源カバーの一部から側方に突出するように凸状に形成される。このため、光源カバーの成形時に樹脂から発生したガスが抜けずにその凸状部分に溜まってしまって外観不良となる場合がある。この場合、例えば補助照明用発光素子の光源カバーにはガスで白濁した筋が生じてしまい、補助照明用発光素子の光の影となってしまうおそれがある。また、補助照明用発光素子の光源カバーが主照明用発光素子のドーナツ状の光源カバーの一部から突出するように形成されると、離型バランスが悪くなるため、樹脂成形後の離型時に割れが発生するということもある。
これに対して、本実施の形態における光源カバー50では、第1の主照明用発光素子22aのカバー部である第1の透光部51も補助照明用発光素子33のカバー部である第2の透光部52もいずれも一定の幅のドーナツ状領域内に存在する。光源カバー50の平面視形状は、内外周形状が略同心円のドーナツ状であり、光源カバー50には上記のような余分な凸状部分が存在しない。これにより、凸状部分にガスが溜まったり、凸状部分によって離型時に割れが発生したりすることがなくなる。したがって、信頼性が高く、成形性に優れた光源カバー50を実現することができる。また、余分な凸状部分をなくすことによって、材料を削減することもできる。
また、本実施の形態において、照明器具1は、さらに、主照明用発光素子22を発光させるための電力を電源基板31から主照明用発光素子22に供給するためのリード線24を備えている。そして、リード線24は、第1の開口部11b及び第2の開口部21aを通って、光源基板21と電源基板31とに接続されている。
このように、第1の開口部11b及び第2の開口部21aを、補助照明用発光素子33から出射する光を透過させる光の通過孔として用いるだけではなく、リード線24を引き出すための導出孔としても用いている。これにより、リード線24による電源基板31と光源基板21との電気的な接続を容易に行うことができる。したがって、配線構造をより一層簡便にすることができる。
また、本実施の形態において、照明器具1は、さらに、電源基板31に配置されたリモコン用受光素子34を備えている。そして、電源基板31を平面視した場合、リモコン用受光素子34は、第1の開口部11b及び第2の開口部21aと重なる位置に配置されている。
これにより、電源基板31に直接リモコン用受光素子34を配置したとしても、第1の開口部11b及び第2の開口部21aを介して、リモコンからの光信号を確実に受光することができる。
また、本実施の形態において、器具本体10は、第1の支持部11aを有する第1の器具本体11と、第2の支持部12aを有する第2の器具本体12とによって構成されている。
これにより、第1の器具本体11によって発光モジュール20を支持するとともに、第2の器具本体12によって電源ユニット30を支持することができる。これにより、光源基板21と電源基板31とを離間させた状態で配置することができる。
(変形例等)
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、照明器具1が取り付けられる造営材は天井2であるとしたが、これに限定されず、造営材は例えば建物の内部の壁等であってもよい。
また、上記実施の形態では、照明器具1をシーリングライトとしたが、これに限定されない。例えば、照明器具1は、例えばシャンデリア、ペンダントライト、ブラケットライト、バスルームライト又はキッチンライト等であってもよい。
また、上記実施の形態において、発光モジュール20は、主照明用発光素子22としてSMD型のLED素子を用いたSMDタイプのLEDモジュールであったが、これに限らない。例えば、発光モジュール20は、主照明用発光素子22としてLEDチップが用いられたCOB(Chip On Board)タイプのLEDモジュールであってもよい。この場合、発光モジュール20は、光源基板21と、光源基板21に直接実装された1つ又は複数のLEDチップ(ベアチップ)と、LEDチップを封止する蛍光体含有樹脂等の封止部材とによって構成される。
また、上記実施の形態では、光源基板21を分割して複数の光源基板21をリング状に並べることにより発光モジュール20を構成したが、これに限定されない。具体的には、光源基板21を分割することなく1つのリング状の光源基板21で発光モジュール20を構成してもよい。
また、上記実施の形態では、主照明用発光素子22及び補助照明用発光素子33としてLEDを例示したが、これに限定されず、例えば半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)又は無機EL等、その他の固体発光素子を用いてもよい。
その他、上記実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。