JP6576909B2 - アルカリ電池用セパレータおよびこれを用いたアルカリ電池 - Google Patents

アルカリ電池用セパレータおよびこれを用いたアルカリ電池 Download PDF

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Description

関連出願
本願は、日本国で2014年3月25日に出願した特願2014−061244の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本出願の一部をなすものとして引用する。
本発明は、一次電池であるアルカリ電池に好適に用いることができるアルカリ電池用セパレータ、およびこのセパレータを用いたアルカリ電池に関する。
アルカリ電池は、電解液として水酸化カリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いたものであり、正極と負極とが、セパレータにより相互に電気的に分離されている。
負極では亜鉛などの負極活物質が用いられ、この負極活物質は、酸化反応により酸化されるとともに電子を生成し、正極では二酸化マンガンなどの正極活物質が用いられ、この正極活物質は、還元反応により電子を吸収する。
これにより、アルカリ電池では、酸化還元反応に伴って発生する化学エネルギーが、電気エネルギーとして取り出される。
このようなアルカリ電池用セパレータには、
1.前記正極と負極との内部短絡を防止すること、
2.十分な起電反応を生じさせるために高い電解液吸液性を有し、イオン伝導性が良好で電気抵抗が低いこと、
3.電池内部に組込まれた際の占有率が小さく、正極活物質・負極活物質等の量を増やせる(電池使用可能時間を長くできる)こと、
4.電池内部に組み込まれた際、電池の搬送や携帯時に振動・落下による衝撃によってセパレータ自体が座屈せず、内部短絡を引き起こさないこと、
などの様々な性能が要求される。
近年、デジタル器機の普及により、その放電性能をさらに向上させたアルカリ電池が求められている。セパレータを薄型化して、活物質の量を増加させると、電池の放電特性を向上させることが可能であるが、その場合、薄型化したセパレータを金属結晶が貫通して短絡を生じる場合がある。また、活物質の量の増加などにより活物質中の不純物金属の混入量が増加する可能性がある。例えば、正極活物質または正極活物質中の不純物に含まれる銅などの金属がイオン化して負極側で析出し、短絡の原因となる場合がある。
このような問題点を解決するために特許文献1(特表2007−507850号公報)には、トラップ層を有するセパレータを備える電池であって、トラップ層として、金属イオンをトラップし得るトラッピング成分(例えば金属)を含む溶媒−およびイオン−透過性ゲルマトリクスが記載されている。この発明によると、カソード活物質(例えば銅材料)が電解液中に溶解し、Cu(OH)4 2-イオンを生成した場合でも、トラップ層によりこのイオンを還元および/または吸収できるため、このイオンがアノードに拡散しアノード活物質である亜鉛を消費して金属銅になるのを抑制することができる。
また、特許文献2(特開2008−21497号公報)では、アルカリ電池の正極合剤にEDTAなどのキレート剤を配合したアルカリ電池を提案している。この発明によると、正極合剤に対し、キレート剤を添加することにより、正極合剤中の二酸化マンガンから、重金属不純物である銅がイオン化した場合であっても、銅イオンを錯体化することができる。
特表2007−507850号公報 特開2008−21497号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、ゲルマトリクスを用いているため、その中に存在するトラッピング成分としての金属が電解液を介して電極へ移動し、イオン化した活物質のイオン自身をトラップ(捕捉)する虞がある。特許文献2では、セパレータの詳細について、何ら記載されていない。さらに、特許文献2の発明でも、電解液を通じてキレート剤が拡散し、イオン化した活物質をキレート形成により捕捉する虞がある。その場合、活物質の容量が減少するため、いずれの文献でも放電容量が低減してしまう。
従って、本発明の目的は、金属不純物が混和している活物質を用いた場合でも、その不純物によって生じる正極と負極との内部短絡を防止することができるアルカリ電池用セパレータを提供することにある。
本発明の別の目的は、上記の性質に加え、電池の放電性能を抑制することなく、不純物を捕捉することができるアルカリ電池用セパレータを提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、キレート形成能を有するセパレータを用いる場合でも、セパレータ自体が膨張等の形状が変化するのを抑制することができるアルカリ電池用セパレータを提供することにある。
本発明の他の目的は、このようなアルカリ電池用セパレータを備えるアルカリ電池を提供することにある。
本発明の発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、(1)セパレータを不織布で構成するとともに、不織布を構成する主体繊維の少なくとも一部をキレート形成性繊維とする場合、(2)不織布中の主体繊維自体がキレート形成能を発揮することが出来て、活物質中の金属不純物がイオン化した場合でも、イオン化物を効率よくセパレータにおいて捕捉することが可能であるとともに、(3)キレート形成を行う主体繊維は移動することなく、セパレータ中に固定することが可能であるため、活物質へ悪影響を及ぼすことを抑制することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、不織布を含むセパレータであって、
前記不織布を構成する主体繊維の少なくとも一部に、繊維基材に対して金属イオンに対するキレート形成能を有する官能基が導入されたキレート形成性繊維を含む、アルカリ電池用セパレータである。
例えば、キレート形成能を有する官能基は、アミノポリカルボン酸基であってもよい。また、キレート形成性繊維は、セルロース系繊維に対して、キレート形成性の官能基が導入されている繊維であってもよい。前記主体繊維は、キレート形成性繊維と、キレート形成性繊維以外の他の繊維とで構成されていてもよい。その場合、不織布中のキレート形成性繊維の割合は、例えば、1〜30質量%であってもよい。
前記セパレータにおいて、不織布の主体繊維は、さらに耐アルカリ性フィブリル化繊維を含んでいてもよい。例えば、耐アルカリ性フィブリル化繊維は、セルロース系フィブリル化繊維で構成されていてもよい。例えば、キレート形成性繊維と耐アルカリ性フィブリル化繊維との質量比は、キレート形成性繊維/耐アルカリ性フィブリル化繊維=2/98〜60/40であってもよい。
前記セパレータにおいて、不織布の主体繊維は、さらに形状保持繊維を含んでいてもよい。例えば、形状保持繊維は、ポリビニルアルコール系繊維で構成されていてもよい。例えば、キレート形成性繊維と形状保持繊維との質量比が、キレート形成性繊維/形状保持繊維=2/98〜70/30であってもよい。
前記セパレータでは、例えば、セパレータ1g当たりの不純物金属吸着率が0.5mg以上であってもよい。また、通気度が1〜500cc/cm2/secであってもよい。さらにまた、厚さが50〜300μmであってもよい。
本発明の第2の態様は、正極と、負極と、これらの間に配設されたセパレータと、電解液とを少なくとも含むアルカリ電池であって、セパレータが前記セパレータであるアルカリ電池である。
本発明において、耐アルカリ性を有する繊維とは、アルカリ電池において使用可能であり、アルカリ性の電解液中で過度に溶解、収縮等を起こさない繊維を指している。例えば、そのような繊維は、繊維90重量%にポリビニルアルコール繊維10重量%をバインダーとして添加して抄紙し、シート状とした後、40%KOH水溶液中に温度60℃で24時間浸漬した後の面積収縮率が15%以下である程度の繊維であってもよい。
なお、請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成要素のどのような組み合わせも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲に記載された請求項の2つ以上のどのような組み合わせも本発明に含まれる。
本発明のアルカリ電池用セパレータでは、キレート形成性繊維を主体繊維として含む不織布でセパレータを構成するため、金属不純物が混和している活物質を用いた場合でも、金属不純物のイオン化物をセパレータで捕捉することができ、このイオン化物が活物質と反応することを抑制することができるだけでなく、正極と負極との内部短絡を防止することができる。
また、不織布の主体繊維がさらに耐アルカリ性フィブリル化繊維を含む場合、セパレータの構造を緻密化することができるだけでなく、キレート形成性繊維をセパレータ中にしっかりと保持することができる。
また、不織布の主体繊維がさらに形状保持繊維を含む場合、膨潤性の高いキレート形成性繊維を用いている場合でも、過度にセパレータが膨張することを抑制し、活物質の充填性を維持または向上することができ、さらに放電末期においてセパレータが圧縮することも抑制できる。
このようなセパレータを備えるアルカリ電池は、活物質に金属不純物が混入している場合でも、電池の内部短絡を抑制し、電池寿命を向上することができる。また、金属不純物が活物質と反応することにより放電容量が減少するのを、抑制することができる。
[アルカリ電池用セパレータ]
本発明の第1の実施態様は、アルカリ電池用セパレータである。セパレータはアルカリ電池において正極と負極とを電気的に分離するとともに、電解液を保持することができる。アルカリ電池用セパレータは、不織布を含むセパレータであり、前記不織布を構成する主体繊維の少なくとも一部に、金属イオンに対するキレート形成能を有する官能基が導入されたキレート形成性繊維を含んでいる。
不織布の形状は、主体繊維の少なくとも一部としてキレート形成性繊維を含むことが出来る限り特に限定されず、湿式不織布、乾式不織布(例えば、ニードルパンチ不織布、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、ステッチボンド不織布、水流交絡不織布など)、エアレイド不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布などのいずれであってもよい。これらの不織布は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。これらのうち、均一で厚みを薄くできる観点から、湿式不織布が好ましい。
(キレート形成性繊維)
キレート形成性繊維は、セパレータ中の不織布を構成する主体繊維として用いられる。主体繊維の全てをキレート形成性繊維で構成してもよいし、または、キレート形成性繊維は、主体繊維中の一部を形成する繊維であってもよい。
キレート形成性繊維は、活物質(例えば、二酸化マンガン)中に含まれる不純物金属(例えば、銅、ニッケル、コバルト、鉛)のイオン、特に銅イオンに対する捕捉能を有する繊維であり、繊維基材を形成する繊維分子に対してキレート形成性の官能基が導入されている。キレート形成性の官能基(以下、キレート形成性官能基と称する場合がある)としては、不純物金属イオン(特に銅イオン)に対する捕捉能を有する限り特に限定されないが、例えば、ポリアミン基(エチレンジアミン基、ジエチレントリアミン基、ヘキサメチレントリアミン基、ポリエチレンイミン基、ポリアリルアミン基など)、アミノカルボン酸基(イミノ酢酸基、アミノ酢酸基など)、アミノポリカルボン酸基(イミノ二酢酸基、ニトリロ三酢酸基、エチレンジアミン三酢酸基、エチレンジアミン四酢酸基、ジエチレントリアミン五酢酸基、トリエチレンテトラミン六酢酸基、グルタミン酸二酢酸基、エチレンジアミン二コハク酸基)、ポリカルボン酸基(クエン酸基、酒石酸基、アクリル酸基、マレイン酸基など)、ヒドロキシルアミン基(オキシム基、アミドキシム基、グルカミン基、エタノールアミン基、ヒドロキサム酸基)、硫黄原子含有基(ジチオカルバミン酸基、チオウレア基、イソチオウレア基、チオール基、チオカルボン酸基)、リン酸基(リン酸基、アミノリン酸基)、ホスホン酸基、またはこれらの官能基の金属塩型(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩型など)、アンモニウム塩型などが挙げられる。これらの官能基は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらのうち、アミノカルボン酸基、アミノポリカルボン酸基(例えば、イミノ二酢酸基、ニトリロ三酢酸基、エチレンジアミン三酢酸基、エチレンジアミン四酢酸基、ジエチレントリアミン五酢酸基、トリエチレンテトラミン六酢酸基、グルタミン酸二酢酸基、エチレンジアミン二コハク酸基)が好ましい。
繊維基材へのキレート形成性官能基の導入は、(I)繊維基材と、結合後にキレート形成能を発揮する化合物(例えば、エチレンジアミン四酢酸二無水物など)とを反応させることにより導入してもよいし、(II)繊維基材と、キレート形成性官能基に変換可能な反応性基を有する化合物とを反応させた後、さらに前記反応性基とキレート形成性化合物とを反応させることにより、導入してもよい。
例えば、上記(II)でキレート形成性官能基を導入する場合、例えば、レドックス触媒などの存在下で、(i)繊維基材と、分子中に複数の架橋性反応基を有する架橋反応性化合物(例えば、ビニル基含有架橋性反応性化合物、好ましくはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等の分子中に反応性二重結合とグリシジル基の双方を有する架橋反応性化合物)を反応させ、繊維分子に対して架橋反応性化合物を導入し、さらに、(ii)架橋反応性化合物に由来するグリシジル基に対してキレート形成性化合物(上述のキレート形成性官能基を有する化合物、例えば、イミノ二酢酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グルタミン酸二酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、リン酸など)を反応させることにより、繊維基材中の繊維分子に対して、キレート形成性官能基を導入することができる。
不織布中におけるキレート形成性官能基の導入量は、不純物金属を捕捉することができる範囲で適宜選択することができ、例えば、下記式によって計算される導入率で、不織布中、例えば、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であってもよい。また、キレート形成性官能基の導入量の上限はセパレータとして使用することが出来る限り特に限定されないが、セパレータの膨潤性を制御する観点から、20質量%程度であってもよい。
導入率(質量%)=[(官能基導入後の繊維質量−官能基導入前の繊維質量)/官能基導入前の繊維質量]×100
(上記式において官能基とは、架橋反応性化合物とキレート形成性化合物に由来して導入された全官能基を意味する)。
なお、不織布が、キレート形成性繊維以外の主体繊維を含む場合、キレート形成性繊維への導入率(A:質量%)と、不織布中のキレート形成性繊維の配合割合(B:質量%)とに基づいて、不織布中におけるキレート形成性官能基の導入率を、下記式により算出することができる。
導入率(質量%)=(A/100)×B
繊維基材としては、耐アルカリ性を有するとともに、キレート形成性の官能基を導入することができる繊維であれば特に限定されない。好ましい繊維基材としては、セルロース系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維、ポリオレフィン系繊維(例えば、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン−ポリエチレン複合繊維)、ポリアミド系繊維、ポリアミド−変性ポリアミド複合繊維などを挙げることができる。これらの繊維は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。これらの繊維基材自体は、キレート形成性を実質的に発揮しなくてもよいが、特定のキレート形成基を導入することにより、繊維基材自体の特性を生かしつつ、導入されたキレート形成基により、目的とする不純物金属を捕捉することが可能である。
これらのうち、セルロース系繊維が好ましく、セルロース系繊維としては、例えば、綿、麻、木材などを始めとする種々の植物性繊維;ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン、銅アンモニアレーヨン等の再生セルロース繊維;マーセル化パルプ;およびテンセルなどの有機溶剤系セルロース繊維などが挙げられる。これらのセルロース系繊維は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。
繊維基材の形状は、キレート形成基を導入することができる限り特に限定されず、連続繊維、短繊維などの繊維状であってもよいし、不織布状であってもよい。また、繊維基材は、必要に応じて、繊維または不織布がフィブリル化されたフィブリル化物であってもよい。
キレート形成性繊維の平均繊維径(幹部分と枝部分で構成されるフィブリル化物である場合は、幹部分の平均繊維径)は、セパレータを形成することができる限り特に限定されないが、例えば、1〜1000μmの広い範囲から選択でき、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜300μm、さらに好ましくは10〜150μmであってもよい。繊維径は、繊維の断面積を測定し、それを真円に換算したときの繊維径として評価することができる。また、平均繊維径は、ランダムに選択した20本の繊維についての前記繊維径の平均値として求めることができる。
また、キレート形成性繊維が短繊維である場合、取扱い性と不織布中での分散性とを両立させる観点から、その繊維長は、例えば0.01〜10mmであってもよく、好ましくは0.03〜5mm、より好ましくは0.05〜1mm、さらに好ましくは0.1〜0.8mmであってもよい。キレート形成性繊維の繊維長を短くすることにより、キレート形成性繊維の表面積を大きくして、吸着性を高めることができる。
不純物である金属イオンを効率よく捕捉する観点から、キレート形成性繊維は、短繊維であるのが好ましい。例えば、セルロース系繊維を繊維基材とするキレート形成性の短繊維としては、キレスト(株)から、「キレストファイバー(登録商標)IRY」、「キレストファイバー(登録商標)IRY−L」、「キレストファイバー(登録商標)IRY−LW」、「キレストファイバー(登録商標)IRY−HW」、「キレストファイバー(登録商標)IRY−SW」、「キレストファイバー(登録商標)ICP」などが上市されている。
本発明のセパレータは、主体繊維中にキレート形成性繊維を用いた不織布であるため、キレート形成能をセパレータにおいてのみ発揮することが可能である。それによって、活物質に対するキレート形成を抑制することができ、例えば、不織布中のキレート形成性繊維の割合を高めることによって、不純物の捕捉性を向上することができる。
不織布は、キレート形成性繊維と、キレート形成性繊維以外の繊維(他の繊維)とを主体繊維として含んでいてもよい。不織布中のキレート形成性繊維の割合は、キレート形成性繊維の形状などに応じて適宜設定することが可能である。主体繊維として、キレート形成性繊維と、他の繊維とを組み合わせることにより、セパレータの膨潤性や緻密性などを制御することが可能である。良好なキレート形成能を発揮するとともに膨潤性や緻密性を維持する観点から、不織布中のキレート形成性繊維の割合は、例えば、1〜30質量%であってもよく、好ましくは2〜25質量%であってもよい。
(耐アルカリ性フィブリル化繊維)
本発明で用いられる不織布は、必要に応じて主体繊維として耐アルカリ性フィブリル化繊維を含んでいてもよい。耐アルカリ性フィブリル化繊維を含む場合、不織布に対して緻密な構造を与え、膨潤抑制効果を発揮することが可能であるとともに、フィブリル化構造によりキレート形成性繊維を不織布中により強力に固定することができる。
耐アルカリ性フィブリル化繊維は、未フィブリル化繊維に対して、ビーター又はリファイナーなどで叩解処理を施すことにより得てもよい。また、一旦形成された不織布に対し、水流交絡処理などを施すことによりフィブリル化物を得てもよい。
耐アルカリ性フィブリル化繊維の濾水度値(CSF:カナダ標準濾水度)は、例えば、0〜550ml(好ましくは0〜450ml程度)、好ましくは50〜400ml程度であってもよい。
また、耐アルカリ性フィブリル化繊維は、繊維全体としてフィブリル化されていればよく、例えば、耐アルカリ性フィブリル化繊維は、濾水度が異なる複数種(例えば、2〜4種類、好ましくは2〜3種類、より好ましくは2種類)の繊維を組み合わせ、全体として上述の所定の濾水度を示すようにしてもよい。
例えば、耐アルカリ性フィブリル化繊維は、例えば、高CSF繊維(例えば、500〜800ml、好ましくは550〜750ml程度のCSFを有する繊維)と、前記高CSF繊維よりも低いCSFを有する低CSF繊維(例えば、高CSF繊維のCSFに対して300〜700ml程度、好ましくは330〜680ml程度、より好ましくは350〜650ml程度低いCSFを有する繊維)とを少なくとも組み合わせてもよい。
耐アルカリ性フィブリル化繊維の具体例としては、例えば、全芳香族ポリアミド系フィブリル化繊維、セルロース系フィブリル化繊維などが挙げられる。これらの耐アルカリ性フィブリル化繊維は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。これらのうち、不織布中におけるキレート形成性繊維の固定力に優れるため、セルロース系フィブリル化繊維を用いるのが好ましい。
セルロース系フィブリル化繊維を形成するためのセルロース系繊維としては、例えば、再生セルロース繊維、マーセル化パルプおよび有機溶剤系セルロース繊維などが例示でき、これらは単独で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、再生セルロース繊維としては、ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン、銅アンモニアレーヨン等が挙げられる。
また、マーセル化パルプは、各種パルプ類をマーセル化処理したものであり、パルプ類としては、例えば、広葉樹木材パルプ、針葉樹木材パルプ、ユーカリパルプ、エスパルトパルプ、パイナップルパルプ、マニラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、コットンリンターパルプなどが挙げられる。これらのパルプ類は、単独で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、有機溶剤系セルロース繊維は、木材パルプを原料とし、パルプ中のセルロースを有機溶剤(アミンオキサイドなど)で直接溶解した紡糸原液から紡糸された再生繊維をさす。有機溶剤系セルロース繊維は、直接パルプ中のセルロースを溶解する点で、一旦セルロース誘導体を経由する再生セルロース繊維と異なる。
有機溶剤系セルロース繊維は、例えば、セルロースをアミンオキサイドに溶解させて紡糸原液を作製し、その紡糸原液を乾湿式紡糸してセルロースを析出させて原糸を得て、この原糸を延伸することにより製造することができる。このような繊維の代表例としてリヨセルが挙げられ、オーストリアのレンチング社より「テンセル」(登録商標)の商品名で販売されている。
キレート形成性繊維と耐アルカリ性フィブリル化繊維との質量比は、例えば、キレート形成性繊維/耐アルカリ性フィブリル化繊維=1/99〜70/30であってもよく、好ましくは2/98〜60/40であってもよく、より好ましくは4/96〜50/50、さらに好ましくは6/94〜40/60であってもよい。
(形状保持繊維)
本発明で用いられる不織布は、必要に応じて主体繊維として形状保持繊維を含んでいてもよい。形状保持繊維は、アルカリ性電解液中で、キレート形成性繊維より高い剛性を有することにより、キレート形成性繊維の膨潤により不織布が膨張するのを抑制し、セパレータ形状の保持性を高める役割を有することができる。
形状保持繊維としては、ポリビニルアルコール系繊維、エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維、ポリオレフィン系繊維(例えば、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン−ポリエチレン複合繊維)、ポリアミド系繊維(例えば、脂肪族ポリアミド系繊維、全芳香族ポリアミド系繊維)、ポリアミド−変性ポリアミド複合繊維などを挙げることができる。これらの形状保持繊維は、単独で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、電解液の中で耐薬品性及び電解液への濡れ性が良好であるとともに、形状保持性にも優れるため、ポリビニルアルコール系繊維が好ましい。
ポリビニルアルコール系繊維は、水中溶解温度90℃以上(例えば、90〜200℃程度)、特に100℃以上(例えば、100〜150℃程度)であるものが好ましい。このようなポリビニルアルコール系繊維は、例えば、(株)クラレから、ビニロン主体繊維として上市されている。また、必要に応じて、ポリビニルアルコール系繊維にはアセタール化等の処理が施されていてもよい。なお、ポリビニルアルコール系繊維は、ビニルアルコール系ポリマー単独で構成してもよいし、他のポリマーを含む複合紡糸繊維、混合紡糸繊維(海島繊維)などであってもよい。
形状保持繊維の単繊維繊度は、キレート形成性繊維が膨潤するのを抑制する観点から、例えば、0.05〜1dtex程度であってもよく、好ましくは0.1〜0.8dtex程度、より好ましくは0.15〜0.6dtex程度であってもよい。また、繊維長は、均一な抄紙とする観点から、例えば、繊維長0.3〜10mm程度であってもよく、好ましくは0.5〜5mm程度、より好ましくは1〜4mm程度であってもよい。
キレート形成性繊維と形状保持繊維との質量比は、例えば、キレート形成性繊維/形状保持繊維=1/99〜70/30であってもよく、好ましくは2/98〜70/30であってもよく、より好ましくは5/95〜60/40、さらに好ましくは8/92〜50/50であってもよい。
(耐アルカリ性バインダー繊維)
耐アルカリ性バインダー繊維は、湿式不織布において、キレート繊維の表面をバインダー成分が覆いキレート性能が阻害されないことが重要なため、少量の添加量(例えば、固形分換算で不織布中5〜20質量%程度、好ましくは8〜18質量%程度)でバインダー性能が発現するものが好適に用いられる。耐アルカリ性バインダー繊維としては、例えば、ポリビニルアルコール系バインダー繊維、エチレン−ビニルアルコール系バインダー繊維などが例示できる。これらのバインダー繊維は、単独で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
耐アルカリ性バインダー繊維の単繊維繊度は、細繊度繊維による少量で良好な接着を行なう観点から、例えば、0.5〜3dtex程度であってもよく、好ましくは0.7〜2dtex程度であってもよい。また、繊維長は、均一な抄紙とする観点から、例えば、繊維長0.3〜10mm程度であってもよく、好ましくは0.5〜5mm程度、より好ましくは1〜4mm程度であってもよい。
ポリビニルアルコール系バインダー繊維は、水中溶解温度85℃以下(例えば、30〜85℃程度)、特に80℃以下(例えば、40〜80℃程度)であるものが好ましい。このようなポリビニルアルコール系バインダー繊維は、例えば、(株)クラレから、ビニロンバインダー繊維として上市されている。また、ポリビニルアルコール系バインダー繊維は、ビニルアルコール系ポリマー単独で構成してもよいし、他のポリマーを含んでいてもよい。
(アルカリ電池用セパレータの製造方法)
本発明のアルカリ電池用セパレータは、不織布の形状に応じて、公知又は慣用の方法により製造することができる。
不織布を構成する主体繊維の少なくとも一部にキレート形成性繊維を含ませるためには、一旦不織布を形成した後、得られた不織布を繊維基材として、上述の方法により繊維基材中の繊維分子に対して、キレート形成性官能基(例えば、アミノポリカルボン酸基など)を導入してもよい。
または、繊維準備段階においてキレート形成性繊維を準備し、その繊維を主体繊維の構成材料の少なくとも一部として用いて乾式または湿式抄造により不織布を得てもよい。
例えば、不織布が湿式不織布である場合、製造方法の一実施態様では、例えば、製造方法は、主体繊維などが水に分散したスラリーを準備する工程と、前記スラリーを抄紙する抄紙化工程とを備えていてもよい。
これらのうち、効率よくセパレータを製造する観点から、主体繊維が、キレート形成性繊維と、耐アルカリ性フィブリル化繊維および/または形状保持繊維とで構成され、前記主体繊維、バインダー繊維などが水に分散したスラリーを準備する工程と、前記スラリーを抄紙する抄紙化工程とを備える製造方法が好ましい。
抄紙機で用いられる抄き網としては、円網、短網、長網等が挙げられる。また、湿式不織布は、多層構造を有していてもよい。多層抄紙する場合、異なる種類のスラリーを用いて、これらの抄き網を単独で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
抄紙化工程の後、必要に応じて、ヤンキー型乾燥機等での乾燥および/または熱プレス加工を行なってもよい。さらに、抄紙されたセパレータ紙には、電解液吸液性を向上させる観点から、界面活性剤による親水化処理を行ってもよい。
[アルカリ電池用セパレータ]
本発明のアルカリ電池用セパレータは、少なくとも不織布で構成され、不織布を構成する主体繊維の少なくとも一部にキレート形成性繊維を含むセパレータである。
本発明のセパレータは、必要に応じて、前記不織布以外の基材層などを含んでいてもよい。例えば、基材層は、膜またはシート状物であってもよく、キレート形成性繊維を含まない不織布等であってもよい。不織布としては、湿式不織布、乾式不織布(例えば、ニードルパンチ不織布、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、ステッチボンド不織布、水流交絡不織布など)、エアレイド不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、静電紡糸不織布などが挙げられる。
本発明のアルカリ電池用セパレータは、例えば、以下の特徴を有していてもよい。
(坪量・厚さ)
セパレータの坪量・厚さは、電池の種類などに応じて適宜設定することができるが、セパレータを薄くする観点から、セパレータの坪量は、例えば、15〜50g/m2程度であってもよく、好ましくは20〜45g/m2程度であってもよい。また、セパレータの厚さは、例えば、50〜300μm程度であってもよく、好ましくは70〜200μm程度、より好ましくは80〜150μm程度であってもよい。
(通気度)
電池の内部抵抗を低くする観点から、セパレータの通気度は、例えば1〜500cc/cm2/sec程度であってもよく、好ましくは3〜450cc/cm2/sec程度、より好ましくは4〜430cc/cm2/sec程度、さらに好ましくは5〜400cc/cm2/sec程度であってもよい。ここで、通気度とは、後述する実施例に記載した方法により測定される値である。
(不純物金属吸着率)
吸着対象とする不純物金属の吸着率は、例えば、セパレータ1g当たり、0.5mg以上であってもよく、好ましくは1mg以上、より好ましくは3mg以上であってもよい。吸着率の上限は、特に限定されないが、例えば、80mg程度であってもよい。
不純物金属の吸着量は、以下の方法により評価することができる。まず、対象とする金属がイオンとして遊離する金属水溶液(濃度5mmol/L)1リットルを作製する。次いで、セパレータから切り出した試料1gを前記水溶液中に添加して、20℃で20時間撹拌した後、溶液中に残存する金属イオンを定量することによって、セパレータ1gによる不純物吸着量(mg)を不純物金属吸着率として評価することができる。
(吸液量)
セパレータの吸液量は、例えば、4g/g以上であってもよく、好ましくは5g/g以上であってもよく、より好ましくは5.5g/g以上であってもよい。その上限は特に定められないが、通常、セパレータの吸液量は、20g/g以下であることが多い。吸液量は、例えば、50mm×50mmの試料を34%KOH液に浴比1/100の条件で30分浸漬し、30秒間自然液切りした後の試料重量を測定し、保液された液体の重量を浸漬前の試料重量で除することによって吸液量を算出することにより評価可能である。
(引張強力・引張伸度)
セパレータは、アルカリ電池を製造する際の作業性を阻害しない程度であれば、その材質や厚さに応じた引張強力および引張伸度を有していればよい。セパレータの引張強力は、例えば、1.5kg/15mm以上(例えば1.8〜7kg/15mm)であってもよく、好ましくは2kg/15mm以上(例えば2〜6kg/15mm)であってもよい。また、セパレータの引張伸度は、例えば、3〜15%であってもよく、好ましくは4〜10%であってもよい。ここで、引張強力および引張伸度とは、それぞれ後述する実施例に記載した方法により測定される値である。
(リングクラッシュ強力)
セパレータは、落下などの衝撃に対して十分な耐衝撃性を備える観点から、リングクラッシュ強力を200g以上とすることが好ましく、より好ましくは、210g以上であってもよい。また、耐衝撃性の観点から、その上限は特に定められないが、通常400g以下である。本発明にいうリングクラッシュ強力は、電池用セパレータにおけるいわゆる「コシ強力」の指標となるものである。例えば、リングクラッシュ強力は、後述する実施例に記載した方法により測定される値である。
[アルカリ電池]
本発明の第2の実施形態は、前記セパレータを含むアルカリ電池である。
本発明のアルカリ電池(例えば、アルカリマンガン電池などの一次電池)は、正極と、負極と、これらの間に配設されたセパレータと、電解液とを少なくとも備えている。正極には、正極活物質として例えば二酸化マンガンが含まれていてもよく、負極には、負極活物質として例えば、亜鉛、酸化亜鉛などが含まれていてもよい。
より詳細には、アルカリ電池は、負極活物質を備える負極と、負極の内部に挿入されている負極集電体と、負極の外周にセパレータを介して配設された正極とを備えていてもよい。
本発明のセパレータを備えるアルカリ電池では、活物質中に不純物金属(例えば、銅など)が混入している場合でも、活物質に悪影響を与えることなく不純物を捕捉して、電池の放電性を向上できるとともに、短絡防止により電池寿命を延ばすことができる。
本発明のアルカリ電池は、前述したセパレータを備えている限り、公知または慣用の様々な製造方法で製造することができ、アルカリ電池内のセパレータの形状としては、例えば、クロストリップ(十字構造有底円筒状セパレータ)、ラウンドストリップ(筒捲円筒状セパレータ)、スパイラル(螺旋捲き構造セパレータ)などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は本実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例においては、下記の方法により各種物性を測定した。
[濾水度(CSF) (ml)]
JIS P 8121「パルプの濾水度試験方法」に準じてカナダ標準濾水度を測定した。
[厚さ (mm)および密度 (g/cm3)]
厚さは、得られたセパレータの5箇所を標準環境下(20℃×65%RH)に4時間以上放置した後、PEACOCK Dial-Thickness Gauge H Type(φ10mm×180g/cm2)にて測定した。密度は坪量を厚さで除して算出する。
[坪量 (g/m2)]
JIS P 8124「紙のメートル坪量測定方法」に準じて測定した。
[引張強力・引張伸度 (kg/15mm)]
JIS P 8113「紙及び板紙の引張強さ試験方法」に準じて測定した。引張強力は、縦方向における引張強さであり、引張伸度は、縦方向における引張破断伸びを測定した値である。
[通気度 (cc/cm2/秒)]
JIS L 1096 6.27「一般織物試験方法 通気性」に準じ、フラジール形試験機にて測定した。
[銅吸着量 mg/セパレータ1g]
セパレータから切り出した試料1gを、硫酸銅水溶液(濃度5mmol/L)1リットルに添加し、20℃で20時間攪拌した。その後、溶液中に残存する銅イオンを定量することによって、セパレータ1gによる銅吸着量(mg)を評価した。
[吸液量 g/セパレータ1g]
50mm×50mmの試料を34%KOH液に浴比1/100の条件で30分浸漬し、30秒間自然液切りした後の試料重量を測定し、保液された液体の重量を浸漬前の試料重量で除することによって吸液量を算出した。
[リングクラッシュ強力 (g)]
試料(45mm×50mm)を筒状に2重捲きにし、セパレータの横方向を内径8mmφ×長さ40mmのPP製の筒の中に縦方向になるように挿入する。その後34%KOH液を添加し、筒状に入れたセパレータの上部先端(高さ45mm)まで濡れるようにする。その後、カトーテック(株)製ハンディー圧縮試験機(KES−G5)を使用し、加圧板(2cm2)を圧縮速度1mm/secにて降下させ、筒から出た試料5mmの圧縮強力を測定した。
[電池性能評価]
電池性能評価方法として、単3(LR6)サイズのアルカリ乾電池を各20本作成し放電性能を比較した。放電性能は環境温度20℃において、3.9Ω負荷で1日5分間ずつの間欠放電したときの終止電圧0.9Vに至るまでの放電時間を測定した。評価としては正極へ銅パウダー未添加のものの放電時間平均値を100とし、短絡もしくは容量低下で95未満となっているものを不合格として20本で合格率を数値化して判断した。
合格率(%)=20本中の合格本数(放電時間指数で95以上)÷20×100
(実施例1)
(1)スラリーの作製
ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)35重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)15重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」;1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)45重量%、およびキレート繊維(キレスト社製、再生セルロース繊維を繊維基材とし、イミノ二酢酸基を官能基として有するキレストファイバーIRY-HW;繊維径100μm,0.5mm)5重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製した。
(2)セパレータ紙の作製
調整したスラリーを、2層漉き可能な円網−円網抄紙機により、2層で漉き合わせ抄紙を行い、得られた原紙をヤンキー型乾燥機で乾燥し、坪量39g/m2、厚さ125μmのアルカリ電池用セパレータを得た。得られたセパレータの吸液量は、5.98g/gであり、リングクラッシュ強力は300gであった。その他の物性の評価結果を表1に示す。
(3)アルカリ電池の作製
二酸化マンガン94.3質量%、黒鉛粉末4.8質量%、および電解液である40質量%のKOH水溶液0.9質量%からなる正極合剤をミキサーで均一に混合し調整した。今回の試験ではさらに銅パウダーを0.003質量%添加し上記の調整を行った。
続いて調整された正極合剤を短筒状のペレットに圧縮成型した。
一方、負極合剤としては、ゲル化剤であるポリアクリル酸ナトリウム1質量%、40質量%濃度のKOH水溶液33質量%、亜鉛合金粉末66質量%のゲル状の負極合剤を用いた。得られた正極合剤ペレット、ゲル状負極合剤、及び得られたセパレータと底紙(ビニロン不織布/セロハン/ビニロン不織布の複合体)を用いて、セパレータがラウンドストリップ(筒捲円筒状セパレータ)型構造となるように電池を組立て、電池性能評価を行った。その結果を表1に示す。
(実施例2)
スラリーの作製において、ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)35重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)15重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」;1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)20重量%、およびキレート繊維(キレスト社製、再生セルロース繊維を繊維基材とし、イミノ二酢酸基を官能基として有するキレストファイバーIRY-HW;繊維径100μm,0.5mm)30重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製すること以外は実施例1と同様にして、セパレータおよび電池を作製した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
スラリーの作製において、ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)35重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)15重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」;1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)47重量%、およびキレート繊維(キレスト社製、再生セルロース繊維を繊維基材とし、イミノ二酢酸基を官能基として有するキレストファイバーIRY-HW;繊維径100μm,0.5mm)3重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製すること以外は実施例1と同様にして、セパレータおよび電池を作製した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
スラリーの作製において、ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)35重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)15重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」;1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)30重量%、およびキレート繊維(キレスト社製、再生セルロース繊維を繊維基材とし、イミノ二酢酸基を官能基として有するキレストファイバーIRY-HW;繊維径100μm,0.5mm)20重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製すること以外は実施例1と同様にして、セパレータおよび電池を作製した。その結果を表1に示す。
(実施例5)
スラリーの作製において、ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)35重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)15重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」;1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)30重量%、およびキレート繊維(キレスト社製、再生セルロース繊維を繊維基材とし、イミノ二酢酸基を官能基として有するキレストファイバーIRY-SW;繊維径20μm,0.3mm)20重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製すること以外は実施例1と同様にして、セパレータおよび電池を作製した。その結果を表1に示す。
(実施例6)
スラリーの作製において、ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)35重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)15重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」;1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)49.5重量%、およびキレート繊維(キレスト社製、再生セルロース繊維を繊維基材とし、イミノ二酢酸基を官能基として有するキレストファイバーIRY-HW;繊維径100μm,0.5mm)0.5重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製すること以外は実施例1と同様にして、セパレータおよび電池を作製した。その結果を表1に示す。
(実施例7)
スラリーの作製において、ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)20重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)10重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」;1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)30重量%、およびキレート繊維(キレスト社製、再生セルロース繊維を繊維基材とし、イミノ二酢酸基を官能基として有するキレストファイバーIRY-HW;繊維径100μm,0.5mm)40重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製すること以外は実施例1と同様にして、セパレータを作製した。得られたセパレータのリングクラッシュ強力は230gであった。その他の物性の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
スラリーの作製において、ポリビニルアルコール主体繊維(クラレ社製、ビニロン:VPB033;0.3dtex,3mm)35重量%、ポリビニルアルコールバインダー繊維(クラレ社製、ビニロンバインダー:VPB105-1;1.1dtex,3mm)15重量%、叩解処理した溶剤系セルロース繊維(レンチング社製、「テンセル」1.7dtex,2mmの叩解物:CSF=250ml)50重量%となるように、これらの繊維を水に分散させてスラリーを調製すること以外は実施例1と同様にして、セパレータおよび電池を作製した。その結果を表1に示す。
Figure 0006576909
表1に示すように、実施例1〜5で得られたキレート形成性繊維を含むセパレータは、不純物として銅が正極合剤中に混入している場合であっても、電池評価における合格率を100%にすることができる。これらのセパレータでは、使用する繊維が耐アルカリ性を有しているため、アルカリ性の電解液中においても過度に溶解、収縮することなく、電池性能を評価することが可能である。一方、比較例1では、キレート形成性繊維を含まないため、不純物として銅が正極合剤中に混和している場合、その電池評価における合格率が85%に低下してしまう。
また、実施例6では、キレート形成性繊維の量が他の実施例と比べて少ないためか、セパレータ1g当たりの銅吸着量は少なめであり、電池評価における合格率が他の実施例よりも低いが、依然として、比較例1よりも高い合格率を有している。
実施例7では、実施例1より低いリングクラッシュ強力を示すものの、セパレータ1g当たりの銅の吸着量を高くすることができる。
本発明のアルカリ電池用セパレータは、活物質中に銅などの金属不純物が混和している場合であっても、金属不純物をキレート形成により捕捉することができる。そして、このようなセパレータを備えるアルカリ電池は、金属不純物の析出によって生じる内部短絡を抑制することができるとともに、良好な放電特性を達成することができる。
以上のとおり、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、変更または削除が可能であり、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。

Claims (15)

  1. 不織布を含むセパレータであって、
    前記不織布を構成する主体繊維の少なくとも一部に、繊維基材に対して金属イオンに対するキレート形成能を有する官能基が導入されたキレート形成性繊維を含
    前記不織布の主体繊維が、さらに形状保持繊維を含み、
    キレート形成性繊維と形状保持繊維との質量比が、キレート形成性繊維/形状保持繊維=1/99〜70/30であり、
    不織布中のキレート形成性繊維の割合が0.5〜40質量%である、アルカリ電池用セパレータ。
  2. 請求項1のセパレータにおいて、キレート形成能を有する官能基が、アミノポリカルボン酸基である、アルカリ電池用セパレータ。
  3. 請求項1または2のセパレータにおいて、繊維基材が、セルロース系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、及びポリアミド−変性ポリアミド複合繊維から選ばれる一種以上である、アルカリ電池用セパレータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項のセパレータにおいて、キレート形成性繊維が、セルロース系繊維に対して、キレート形成性の官能基が導入されている繊維である、アルカリ電池用セパレータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項のセパレータにおいて、主体繊維が、キレート形成性繊維と、キレート形成性繊維以外の他の繊維とで構成されている、アルカリ電池用セパレータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項のセパレータにおいて、不織布中のキレート形成性繊維の割合が1〜30質量%である、アルカリ電池用セパレータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項のセパレータにおいて、不織布の主体繊維が、さらに耐アルカリ性フィブリル化繊維を含む、アルカリ電池用セパレータ。
  8. 請求項7のセパレータにおいて、耐アルカリ性フィブリル化繊維が、セルロース系フィブリル化繊維で構成される、アルカリ電池用セパレータ。
  9. 請求項7または8のセパレータにおいて、キレート形成性繊維と耐アルカリ性フィブリル化繊維との質量比が、キレート形成性繊維/耐アルカリ性フィブリル化繊維=2/98〜60/40である、アルカリ電池用セパレータ。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項のセパレータにおいて、形状保持繊維が、ポリビニルアルコール系繊維で構成される、アルカリ電池用セパレータ。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項のセパレータにおいて、キレート形成性繊維と形状保持繊維との質量比が、キレート形成性繊維/形状保持繊維=2/98〜70/30である、アルカリ電池用セパレータ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項のセパレータにおいて、セパレータ1g当たりの不純物金属吸着率が0.5mg以上である、アルカリ電池用セパレータ。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項のセパレータにおいて、通気度が1〜500cc/cm/secである、アルカリ電池用セパレータ。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項のセパレータにおいて、厚さが50〜300μmである、アルカリ電池用セパレータ。
  15. 正極と、負極と、これらの間に配設されたセパレータと、電解液とを少なくとも含むアルカリ電池であって、セパレータが請求項1〜14のいずれか一項に記載のセパレータであるアルカリ電池。
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