JP6411620B1 - 固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ及び固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ。 - Google Patents

固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ及び固体電解コンデンサ又はハイブリッド電解コンデンサ。 Download PDF

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Abstract

【課題】従来例と比べて、さらなるESRの低減および静電容量の向上を実現したアルミニウム電解コンデンサ用セパレータおよびアルミニウム電解コンデンサを提供する。
【解決手段】一対の電極の間に介在し、セルロース繊維と合成繊維とからなるアルミニウム電解コンデンサ用セパレータであって、該セルロース繊維を40〜80質量%、該合成繊維を20〜60質量%含有し、かつ、空隙率が65〜85%、圧縮含浸率が30%以上である。また、一対の電極の間にセパレータを介在させたアルミニウム電解コンデンサであって、そのセパレータとして上記のアルミニウム電解コンデンサ用セパレータを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム電解コンデンサ用セパレータおよび該セパレータを用いたアルミニウム電解コンデンサに関するものである。
昨今、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と称す。)、家庭用ゲーム機、自動車電装機器等の電子機器の高性能化が著しく進んでおり、それと同時にこれら機器等の小型化も強く求められている。そのため、これらに用いられる電子回路基板等に搭載される部品にも小型化のニーズが高まっている。
導電性高分子を陰極材料に用いたアルミニウム電解コンデンサ(以下、「固体電解コンデンサ」と称す。)は、電解液を陰極材料に用いたアルミニウム電解コンデンサと比べESR(等価直列抵抗)特性が良好であることから員数削減による小型化が可能であり、パソコンやゲーム機等に使用されている。また、パソコン等ではCPUの高速化・高機能化が求められており、動作周波数が一段と高周波化している。
電解液を用いたアルミニウム電解コンデンサの伝導機構はイオン伝導であるが、固体電解コンデンサの伝導機構は電子伝導であり高伝導度を示す。つまり、蓄えた電子を放出する応答性が良いことから、低ESR特性となり、電源回路の中でもCPU周りに用いるコンデンサとしてメリットがある。
また近年は、陰極材料として、導電性高分子と電解液とを共に使用した、導電性高分子ハイブリッドアルミニウム電解コンデンサ(以下、「ハイブリッド電解コンデンサ」と称す。)がコンデンサメーカー各社より上市されており、低ESR特性であることと、ショート不良がないことが必須要件である自動車電装機器用途にも用いられてきている。
陰極材料である導電性高分子をコンデンサ素子内に保持させる方法として、コンデンサ素子内にて導電性高分子を重合させる方法と、あらかじめ重合した導電性高分子をコンデンサ素子内に含浸させる方法とがある。
コンデンサ素子内において導電性高分子を重合させる場合、モノマーおよび酸化剤を含む溶液(以下、「重合液」と称す。)をコンデンサ素子に含浸後、加熱・乾燥し重合させて、導電性高分子層をコンデンサ素子内に形成させる。
あらかじめ重合した導電性高分子を含浸させる場合、導電性高分子を水に分散させた懸濁液(以下、「分散液」と称す。)をコンデンサ素子に含浸後、加熱・乾燥し、導電性高分子層をコンデンサ素子内に形成させる。
重合液と分散液の何れの場合においても、コンデンサ素子内部の導電性高分子層の形成状態の良し悪しが固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサの特性を決定付けることとなる。
特に近年では、自動車の電装化が進み、自動車の様々な機能をコントロールする電子制御機器であるElectronic Control Unit(以下、「ECU」と称す。)の数量が増加傾向にある。さらに、カーナビゲーションシステムやエアバッグシステム等、車室内の搭載製品が増加したことで、従来、車室内搭載であったECU等が車室外へ追い出されることになり、基板の小型化に伴い、限られたスペースに最大限に高密度実装する必要も生じている。このため、搭載される部品にも、小型化、高機能化が求められるようになった。これら要求に対応するために、ECU等に搭載される部品のひとつである固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサにおいても、さらなるESRの低減および静電容量の向上が求められている。
これまでに、固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサ用セパレータとして、例えば、特許文献1〜8に記載された技術が開示されている。
特開2015−15312号公報 特開2004−165593号公報 特開2004−235293号公報 特開2013−197297号公報 特開2011−228320号公報 特開2016−115730号公報 特開2013−246926号公報 特開2013−157230号公報
特許文献1には、αセルロース含有率が94%以上である、コットンリンター等のような種子毛繊維で構成されたパルプ、溶解パルプ、マーセル化パルプのいずれかのパルプを35重量%以上含有した、電解液への膨潤率が低いセパレータが提案されている。このセパレータを用いることで、電解液含浸性が大幅に改善し、インピーダンス特性を改善したアルミニウム電解コンデンサを提供する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1のようなセパレータは、セルロース繊維のみで構成されており、固体電解コンデンサに用いられる導電性高分子の重合液や分散液を含浸すると、セルロース繊維が酸性条件下において徐々に分解されるため、セパレータの機械的強度の低下が顕著となる場合や、セルロース繊維と重合液の酸化剤とが反応することで導電性高分子の重合を阻害する場合があった。このため、セパレータの機械的強度が低下することによって、固体電解コンデンサのショート不良が増加する場合や、固体電解コンデンサのESRが悪化する場合があった。
仮に、特許文献1のセパレータを導電性高分子の重合液や分散液に対する機械的強度の低下を回避するために、合成繊維を配合した場合、セルロース繊維間に合成繊維が介在することによりセルロース繊維同士の水素結合を阻害することで、セパレータの機械的強度が低下し、セパレータ形成時やコンデンサ素子形成時において、破断等が発生するという問題が起こる場合があった。
特許文献2には、半芳香族ポリアミド樹脂からなる繊維を含有した、導電性高分子との馴染みが良好なセパレータが提案されている。このセパレータを用いることで、電解質の保持性が向上し、アルミニウム電解コンデンサのESR特性を改良した固体電解コンデンサを提供する技術が開示されている。
しかしながら、近年では、特許文献2のような導電性高分子との馴染みが良好なセパレータを用いた固体電解コンデンサにおいても、さらなるESRの低減、静電容量の向上が求められており、セパレータには、さらなる含浸性の向上が求められている。
また、特許文献3には、合成繊維として、非フィブリル化有機繊維、融点または熱分解温度が250℃以上のフィブリル化高分子を含有した、吸水速度が5mm/min以上であるセパレータが提案されている。特許文献3において、非常に細く且つアスペクト比の大きいフィブリル化高分子を用いることで、セパレータ中の繊維本数を大幅に増加させ、同時にフィブリル同士や他の繊維との絡み合う頻度を高めることで、緻密で細孔の小さな不織布を形成する技術が開示されている。そして、このセパレータを用いることで、固体電解コンデンサ内の導電性高分子の形成が均一になり、低抵抗の固体電解コンデンサを提供する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献3のような吸水速度の大きいセパレータを用いた固体電解コンデンサは、低ESR特性を示すが、上述の通り、セパレータが緻密で細孔が小さいため、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性のさらなる向上が困難であり、このため、固体電解コンデンサのさらなるESRの低減、静電容量の向上が困難であった。仮に、特許文献3のセパレータの緻密性を低くして、ESRの低減、静電容量の向上を目的に非フィブリル化有機繊維の配合を多くした場合、セパレータの緻密性が低くなることで、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、このセパレータを用いた固体電解コンデンサは、ショート不良率が高くなる。
そして、特許文献4には、繊維の配向性の比を2.0以下とするセパレータが提案されている。このセパレータを用いることで、セパレータの横方向からの導電性高分子の重合液および分散液の吸液度が向上するため、このセパレータを用いることにより、ESR、静電容量を向上させた電解コンデンサを提供する技術が開示されている。
しかしながら、繊維の配向性の比を小さくすることにも限界があるため、固体電解コンデンサのさらなるESRの低減、静電容量の向上が困難であった。
さらに、特許文献5には、変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維と合成短繊維とからなるセパレータにおいて、セパレータの比重を基にしてセパレータの密度を調節することで、空孔率を60〜86%にしたセパレータが提案されている。変法濾水度が0〜250mlの溶剤紡糸セルロース繊維は、繊維径が細く、均一性が高いため、導電性高分子がセパレータ上に満遍なく形成され、導電性高分子の担持性に優れるこのセパレータを用いることで、ESRを低減した固体電解コンデンサを提供する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献5のようなセパレータは、緻密性が非常に高く、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性のさらなる向上が困難である。このため、導電性高分子の担持性が良好な特許文献5のセパレータを用いた固体電解コンデンサにも、近年、さらなるESRの低減、静電容量の向上が求められている。
ここで、セパレータの緻密性を低くして、ESRの低減および静電容量を向上させることを目的に合成短繊維の配合を多くした場合、緻密性が低くなったことで、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、このセパレータを用いた固体電解コンデンサは、ショート不良率が高くなる。
そしてまた、特許文献6には、合成繊維と合成パルプとからなるセパレータにおいて、保液率や圧縮保液率が高いセパレータが提案されている。このセパレータは、電解液を保持する能力に優れているため、このセパレータを用いることで、内部抵抗の低い電気二重層コンデンサを提供する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献6は電解液含浸後のカシメ時にセパレータが圧縮された場合に電解液が放出されることに鑑みたセパレータである。つまり、特許文献6のセパレータは、コンデンサ完成後の電解液の保持性は良好であるが、コンデンサ製作時の含浸性を向上させるものではない。また、特許文献6のセパレータは、電気二重層キャパシタ用セパレータであり、固体電解コンデンサとは用いられる電解質も異なる。このため、このセパレータを仮に固体電解コンデンサに適用した場合、導電性高分子の重合液や分散液に対しては含浸性が悪く、このようなセパレータを用いた固体電解コンデンサは、ESRの低減および静電容量の向上効果が満足な結果とならなかった。
そしてさらに、特許文献7には、合成短繊維とコットンパルプを必須成分としたセパレータにおいて、コットンパルプの変法濾水度が90〜160mlで、且つ、長さ加重平均繊維長が0.80〜1.20mmとした電解液浸透性が良く、緻密性に優れたセパレータが提案されている。
特許文献7は、本来繊維長の長いコットンリントパルプを高度に叩解することで、長さ加重平均繊維長および変法濾水度を制御している。このため、コットンパルプが内部および外部フィブリル化により柔軟になり、繊維内部や繊維間の空隙が詰まることでセパレータの緻密性および強度が大幅に向上する。一方、セパレータの緻密性が高まることでセパレータの内部空隙も減少するため、一定以上に導電性高分子の重合液や分散液の含浸性を向上できない。このため、このセパレータを用いた固体電解コンデンサの重合液や分散液の含浸性を向上させることにも限界があり、固体電解コンデンサのさらなるESRの低減および静電容量の向上が困難であった。ここで、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性を向上させるため、合成短繊維の配合を多くした場合、緻密性が低くなることで、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、このセパレータを用いた固体電解コンデンサは、ショート不良率が高くなる。
さらにまた、特許文献8には、セルロース繊維と耐アルカリ性合成繊維からなり、セルロース繊維に溶解パルプが含まれているセパレータにおいて、長期間の保存後の特性低下を抑制することが可能なセパレータが提案されている。
しかしながら、特許文献8はアルカリ電池用セパレータであり、固体電解コンデンサに使用する場合、厚さが大きく、上述したように小型化の要求に応えることができない場合があった。仮に、特許文献8のセパレータを固体電解コンデンサの小型化に対して要求される厚さにした場合、厚さが薄くなったことにより、繊維の堆積量が減少し、セパレータの機械的強度が弱くなり、セパレータ形成時やコンデンサ素子形成時において、破断等が発生するという問題が起こる。ここで、セパレータの機械的強度を強くするために、従来からアルカリ電池用セパレータのバインダとして使用されているポリビニルアルコール繊維の配合を多くした場合、ポリビニルアルコール繊維がセパレータを構成する繊維同士の間隙を埋めるように膜状化し、その結果、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性が悪くなり、このようなセパレータを用いた固体電解コンデンサは、ESRの低減および静電容量の向上効果が満足な結果とならなかった。
コットンリンターパルプ、溶解パルプ、マーセル化パルプのみからなるセパレータは、構成する繊維が嵩高い繊維であったり、剛性の高い繊維であったりするため、含浸性は高いものの、導電性高分子の重合液や分散液への耐性が弱いという問題があり、問題解決のために、合成繊維を配合すると、機械的強度が弱くなるという問題があった。
合成繊維を配合し、かつ、機械的強度を向上させるため、厚さを大きくする、バインダー繊維を配合する、セルロース繊維を高叩解する等の方法が考えられるが、いずれの場合も機械的強度向上と引き換えに、小型化の要求に応えることができないことや、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性が低下するといった問題が生じ、近年のさらなるESRの低減および静電容量の向上の要求に応えることができない。
このように従来のセパレータは、導電性高分子の重合液や分散液に対する耐性、機械的強度、固体電解コンデンサに求められる厚さの全てを兼ね備え、かつ、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性を改善し、近年求められる、さらなるESRの低減および静電容量の向上に応えることができないという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、導電性高分子の重合液や分散液に対する耐性を有したまま、固体電解コンデンサに求められる厚さにおいて機械的強度を維持し、かつ、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性を改善することで、さらなるESRの低減および静電容量の向上を実現したアルミニウム電解コンデンサ用セパレータおよびアルミニウム電解コンデンサを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、上記の目的を達成する一手段として本発明は、例えば、以下の構成を備える。
すなわち、本発明は、一対の電極の間に介在する、アルミニウム電解コンデンサ用セパレータであって、該セパレータは、セルロース繊維と合成繊維とからなり、該セルロース繊維を40〜80質量%、該合成繊維を20〜60質量%含有し、かつ、空隙率が65〜85%、圧縮含浸率が30%以上であることを特徴とする。
そして例えば、前記セパレータが、前記セルロース繊維として、未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプのうち少なくとも一つ以上から選択される未叩解セルロース繊維を合計10〜50質量%含有することを特徴とする。
さらに例えば、前記セパレータが、叩解セルロース繊維を10〜70質量%含有することを特徴とする。また例えば、前記セパレータの厚さが20〜100μmであることを特徴とする。
また本発明のアルミニウム電解コンデンサは、セパレータとして上記のアルミニウム電解コンデンサ用セパレータを用いたことを特徴とする。そして、上記アルミニウム電解コンデンサは、陰極材料として導電性高分子を用いることを特徴とする。
本発明のセパレータは、導電性高分子の重合液や分散液に対する耐性を有したまま、固体電解コンデンサに求められる厚さにおいて機械的強度を維持し、かつ、セパレータが圧縮された状態においても、繊維同士の間隙を適切に保つようにセパレータの内部構造を制御でき、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性を向上させることができる。
また、本発明のアルミニウム電解コンデンサは、上記セパレータを用いることで、圧縮状態であっても、コンデンサ素子内部まで導電性高分子層を均一に形成することができる。これにより、固体電解コンデンサのESRを大きく低減し、静電容量を大きく向上させることができる。
本発明に係るセパレータの撮影画像を二値化する際の閾値決定に用いたモード法のモデルを示す図である。
アルミニウム電解コンデンサ用のセパレータにおいて、導電性高分子の重合液や分散液に対する耐性を有したまま、固体電解コンデンサに求められる厚さにおいて機械的強度を維持し、かつ、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性を改善し、さらなるコンデンサのESRの低減および静電容量の向上を実現させるためには、セルロース繊維と合成繊維からなるセパレータについて、セパレータ形成時から使用時までセパレータが本来有する内部構造を保持し、導電性高分子の重合液や分散液を含浸した際に、導電性高分子層をコンデンサ素子内部まで均一に形成させることが重要である。
本発明の発明者らは、ESRの低減および静電容量の向上について鋭意検討した結果、セルロース繊維と合成繊維とを含有したセパレータにおいて、導電性高分子の重合液や分散液を含浸した際に、コンデンサ素子内部まで導電性高分子層を均一に形成させることが必要であり、そのためには、導電性高分子の重合液や分散液をセパレータ内部まで含浸し得る内部構造を有し、さらに、セパレータ形成時から使用時まで、両電極箔間のセパレータが圧縮された状態においても、上記の内部構造を保持することで、導電性高分子の重合液や分散液をセパレータ内部まで均一に含浸させることが重要であることを見出した。
一方、含浸性が高い従来のセパレータでは、上記の圧縮状態におけるセパレータの含浸性が考慮されておらず、単に非圧縮状態でのセパレータの含浸性を改善したり、あるいは、電解液含浸後の圧縮した際の電解液の放出し難さを改善したりしている。このような従来のセパレータは、叩解によって繊維が柔軟になり、繊維が有する嵩高さや剛性が低下しているため、そのセパレータによりコンデンサ素子を形成し、導電性高分子の重合液や分散液を含浸した場合、導電性高分子の保持量は多いが、コンデンサ素子内部まで導電性高分子層を均一に形成することができず、近年求められるESRの低減および静電容量の向上を達成することができない。
そこで本発明のアルミニウム電解コンデンサ用セパレータでは、固体電解コンデンサのESRや静電容量に直接的に影響する、コンデンサ素子を形成した状態、すなわち圧縮状態におけるセパレータの含浸性である圧縮含浸率を向上させた。
以下、本発明の一実施の形態例について詳細に説明する。
電極の間にセパレータを挟んで巻回し、コンデンサ素子を形成すると、セパレータは両電極箔により圧縮された状態となる。吸水速度或いは吸液度が高いセパレータ、空孔率を制御したセパレータ、電解液の保液率が高いセパレータにおいても、このような圧縮状態では、導電性高分子をコンデンサ素子内部まで均一に形成させることができない場合があった。
さらに、従来の圧縮保液率が高いセパレータは、電解液含浸後に圧縮した際の電解液の放出し難さを改善しており、圧縮状態での含浸性を考慮していない。つまり、圧縮状態での含浸性は、特許文献6に開示されたような従来の圧縮保液率でははかれない。このため、上記のセパレータと同様、導電性高分子をコンデンサ素子内部まで均一に形成させることができない場合があった。この理由として、これまで提案されている従来のセパレータでは、圧縮状態において、セパレータが本来有する内部構造を保持できず、セパレータ内部の繊維同士の間隙が過剰に狭くなる場合があり、導電性高分子の重合液や分散液がセパレータ内部まで含浸されなかったことが挙げられる。
そこで、本発明の実施の形態に係るセパレータは、所定の圧縮含浸率を確保する構成としている。すなわち、本実施の形態に係るセパレータは、一対の電極の間に介在するアルミニウム電解コンデンサ用セパレータであって、該セパレータはセルロース繊維と合成繊維からなり、該セルロース繊維を40〜80質量%、該合成繊維を20〜60質量%含有し、かつ、空隙率が65〜85%、圧縮含浸率が30%以上である。
本実施の形態に係るセパレータは、圧縮含浸率を30%以上とすることで、固体電解コンデンサのESRを低減し、静電容量を向上している。セパレータの圧縮含浸率は50%以上がより好ましく、60%以上がさらに好ましい。一方、圧縮含浸率が30%未満では、コンデンサ素子形成時、素子内部まで導電性高分子層を均一に形成できないため、コンデンサのESRの低減および静電容量を向上させることができない。
なお、圧縮含浸率とは、セパレータを圧縮したまま、導電性高分子の分散液に浸漬させ、含浸前のセパレータの総面積と含浸部の面積との比率から算出した含浸率を指し、セパレータの含浸性をはかる指標として用いている。
具体的には、セパレータ試験片を円形(800mm2)に切り出し、当該セパレータ試験片全面を7kN/m2で加重しながら導電性高分子の水分散液(固形分濃度2.0質量%)に浸漬させて、30秒間セパレータ試験片に水分散液を含浸する。30秒間経過後、加重させた状態でセパレータ試験片を取り出し、取り出した後にセパレータ試験片に加重をかけるのをやめ、取り出したセパレータ試験片を熱風式乾燥機中にて溶媒を完全に除去した。乾燥後のセパレータ試験片は、導電性高分子が浸透した部分としていない部分とで明確に色が異なる。これを利用し、取り出したセパレータ試験片の導電性高分子の含浸部の面積と未含浸部の面積を、デジタルマイクロスコープを用いたモード法による画像解析にて測定し、総面積中に占める含浸部の面積の割合を圧縮含浸率として算出した。
モード法による画像解析は、以下のようにして行った。
最初に、含浸・乾燥後のセパレータ試験片をデジタルマイクロスコープにより撮影し、画像処理によって、撮影した画像の明るさ(以下、「輝度」と称す。)を0から255までの256階調に振り分け、各輝度の発生頻度を算出し、この画像の輝度値ヒストグラムを得た。次に、図1に示すように、輝度値ヒストグラムの濃色部(以下、「含浸部」と称す。)と淡色部(以下、「未含浸部」と称す。)の双峰の谷間に閾値を決定し、輝度を256階調から2階調に変換することにより、二値化した。そして、二値化した画像から、導電性高分子の分散液の含浸部の面積と未含浸部の面積を算出した。例えば、輝度値150を閾値として二値化した場合、輝度値の区間幅0から150を含浸部として集計し、輝度値の区間幅151から255を未含浸部として集計した。なお、デジタルマイクロスコープによる撮影に際しては、リング照明を用いた。
圧縮含浸率は、この画像解析によって得られたセパレータ試験片の導電性高分子の含浸部面積を、セパレータ試験片の総面積(含浸部面積と未含浸部面積の総和)で除した後、100倍した値である。このような圧縮含浸率によって、セパレータに負荷をかけた状態の含浸性を調べることが可能となり、素子巻回後の圧縮状態におけるセパレータの含浸性を適切にはかる指標とすることができる。
本発明の実施の形態において、圧縮含浸率での含浸性に着目した理由は、以下の通りである。
従来のセパレータのように含浸性が良い場合においても、導電性高分子の重合液や分散液の含浸が良好になり、コンデンサの容量出現率が向上し、ESRも低減する。しかしながら、上述したように近年、さらなるESRの低減および静電容量の向上が求められており、これに応えるためには、これまでのような含浸性だけでなく、圧縮した状態での含浸性が重要であることが判明した。
例えば、素子巻回後のセパレータにかかるよりも強い荷重である、7kN/m2で加重時の圧縮含浸率が30%以上のセパレータであれば、含浸性がより高いセパレータといえる。このような圧縮した状態での含浸性が高くなると、コンデンサ素子製作時に、素子内部まで均一に導電性高分子層を形成することができる。
すなわち、本発明の実施の形態に係る圧縮含浸率の高いセパレータを用いることで、コンデンサ電極箔表面および電極箔間の隅々まで均一に導電性高分子層を形成することができ、ESR特性および静電容量特性を改善することが可能になる。
また、本実施の形態のセパレータの空隙率は65〜85%であり、70〜80%がより好ましい。空隙率が65%未満では、セパレータ内部の繊維同士の間隙が過度に緻密になり、毛細管現象を利用して含浸される導電性高分子の重合液や分散液が吸い上がっていかず、セパレータの圧縮含浸率が30%未満になる場合がある。
一方、空隙率が85%を超過すると、繊維同士の間隙が過度に広いため、毛細管現象によって導電性高分子の重合液や分散液が繊維間を吸い上がっていく力が弱くなり、セパレータの圧縮含浸率が30%未満になる場合がある。さらに、緻密性が低いため、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、ショート不良率が高くなる場合がある。
何れの場合においても、コンデンサ素子内部まで均一に導電性高分子層を形成することができず、ESR特性および静電容量特性を向上させることができない場合がある。さらには、ショート不良率を低減することができない場合がある。
固体電解コンデンサに用いられるセパレータとして、セルロース製セパレータがある。セルロースは水酸基を多数有する高分子であり、セルロース繊維からなるセパレータは、この水酸基の水素結合により、機械的強度が高い。しかしながら、セルロースの有する水酸基により、導電性高分子の重合液の酸化剤が消費されて導電性高分子の重合を阻害する。同時に、セルロースが分解劣化することで、セパレータの強度は低下する。
このため、通常、セルロース製セパレータは炭化処理を施して使用される。これは、セルロース製セパレータを炭化処理することで、セパレータの酸化剤に対する耐性を向上させるとともに、さらに、炭化によりセパレータの空隙が増加するため、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性も向上させることができるからである。
しかしながら、セパレータの炭化処理工程でかかる熱によりセルロース繊維の熱劣化が起こり、この熱劣化によってセパレータの機械的強度が低下してしまう。また、セルロース繊維は酸性条件下で徐々に分解されるため、酸化剤を含有する導電性高分子の重合液や酸性を示す導電性高分子の分散液をコンデンサ素子に含浸すると、セパレータの機械的強度の低下が顕著となる。そして、セパレータの機械的強度が低下することによって、コンデンサのショート不良率が増加する可能性がある。
このようなセルロース製セパレータの酸性条件下における機械的強度の低下を回避するために、本実施の形態では、セルロース繊維と合成繊維とを配合したセパレータとしている。
具体的には、セパレータにセルロース繊維を40〜80質量%含有させることで、水酸基の作用によるセパレータの導電性高分子の重合液や分散液との親和性やセパレータの機械的強度を向上させている。セルロース繊維の含有量は、好ましくは50質量%以上である。セルロース繊維の含有量が40質量%未満、すなわち、合成繊維の含有量が60質量%を超過すると、水酸基の作用によるセパレータの導電性高分子の重合液や分散液との親和性が低下し、導電性高分子層をコンデンサ素子内部まで均一に形成できず、ESRの低減と静電容量の向上とができない。
また、セルロース繊維間の水素結合を合成繊維が阻害することでセパレータの機械的強度が低下し、コンデンサ素子巻回工程でセパレータが切れる等の巻回不良が生じる場合や、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、コンデンサのショート不良率が増加する場合がある。
一方、セルロース繊維の含有量が80質量%超、すなわち、合成繊維の含有量が20質量%未満であると、セパレータの耐酸性、耐酸化性が低下し、導電性高分子の重合液や分散液含浸後のセパレータの機械的強度が低下することで、コンデンサのショート不良率が増加する場合がある。
さらに、合成繊維を20〜60質量%含有させることでセパレータの耐酸性や耐酸化性が向上し、導電性高分子の重合液や分散液によるセパレータの機械的強度の低下を抑制できる。合成繊維の含有量が20質量%未満、すなわち、セルロース繊維のような天然繊維の含有量が80質量%を超過すると、上述のように、コンデンサのショート不良率が増加する場合がある。また、合成繊維の含有量が60質量%超、すなわち、セルロース繊維のような天然繊維の含有量が40質量%未満の場合も同様に、固体電解コンデンサのESRを低減できず、静電容量を向上させることができない場合や、コンデンサ素子巻回工程においてセパレータが切れる等の巻回不良が生じる場合がある。
本実施の形態のセパレータに用いる合成繊維の繊維種には特に制限はなく、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、アラミド繊維等から選択でき、フィブリル化した繊維であっても、フィブリル化していない繊維であってもよく、また、これらの繊維を組み合わせてもよい。この中でも、導電性高分子の重合液や分散液との親和性の観点からナイロン繊維が好ましい。
また、本実施の形態のセパレータに用いるセルロース繊維として、未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプのうち少なくとも一つ以上から選択される未叩解セルロース繊維をセパレータに合計10〜50質量%含有させることで、セパレータが圧縮された状態においても、セパレータ内部の繊維同士の間隙を適切に保つことができ、コンデンサ素子内部まで導電性高分子層を均一に形成することができる。
ここで、コットンリンターパルプとは、綿の種子から長繊維(リント)を採った後に種子に残る短繊維のみからなるパルプを指す。また、マーセル化パルプとは、セルロース繊維を水酸化ナトリウム溶液に浸漬後に水洗して得られる繊維からなるパルプを指す。そして、溶解パルプとは、通常の製紙用パルプと異なり、より精製処理を重ねた高セルロース純度のパルプを指す。
コットンリンターパルプ、マーセル化パルプ、溶解パルプは、その他のセルロースパルプや通常の製紙用パルプと比べ、繊維自身が嵩高く、剛性が高い。このため、これらのパルプを含有したセパレータが圧縮された状態になった場合でも、セパレータの空隙を保持し、圧縮含浸率を向上させる。
さらに、これらのセルロース繊維は、上述した嵩高さ、剛性を損なわないようにするため、未叩解セルロース繊維として用いることが好ましい。本実施の形態では、セルロース繊維の叩解処理の程度をカナダ標準濾水度(以下、「CSF」と称し、詳細は後述する。)によって管理したが、これに限定されるものではなく、例えば、繊維長測定機や顕微鏡による繊維長の測定等の方法でも問題はない。
なお、本実施の形態における「未叩解セルロース繊維」は、上述のように繊維自身が有する嵩高さや剛性を損なわないようにすることを目的として、CSFの値を500〜800mlの範囲とした。
未叩解セルロース繊維として、未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプの合計含有量が10質量%未満の場合、セパレータが圧縮された状態において、セパレータの内部構造を保持することができず、繊維同士の間隙が過剰に狭くなる。そのため、導電性高分子の重合液や分散液をコンデンサ素子内部まで十分に含浸させることができない。
また、未叩解セルロース繊維として、未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプの合計含有量が50質量%超の場合、地合いが不均一になりやすく、導電性高分子の重合液や分散液をコンデンサ素子内部まで均一に形成することができない。また、セパレータの機械的強度が低下し、コンデンサ素子巻回工程にてセパレータが切れる等の巻回不良が生じる場合がある。
未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプは、上述のように嵩高く、剛性も高いため、セパレータの圧縮含浸率を向上させやすい。しかしながら、これらの未叩解セルロース繊維は、繊維の剛性が高いため、シート形成時の形状自由度が低い。つまり、未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプを含有したシートは、地合が不均一になりやすく、シートの機械的強度も低くなりやすい。さらに、本実施の形態のセパレータは合成繊維を含有するため、シート強度が低下することもある。
このため、本実施の形態のセパレータに用いるセルロース繊維として、叩解セルロース繊維をセパレータに10〜70質量%含有させることで、セパレータの機械的強度を向上させ、地合いを均一にすることができる。これは、シート形成から完成にかけて、自由度の高い叩解セルロース繊維が、シートの不均一な箇所を埋めるように移動するためであると考えられる。よって、本実施の形態のセパレータは、本来地合が不均一かつ機械的強度も低下させる繊維を多く含有するにもかかわらず、セパレータとして十分な機械的強度および均一な地合とすることができる。
叩解セルロース繊維材料としては特に制限はなく、例えば、木材や非木材等からサルフェート(クラフト)法、サルファイト法、あるいはアルカリ法によって蒸解し、抽出された製紙用化学パルプを用いることができ、未叩解セルロース繊維と同一の素材であってもよく、または異なる素材であってもよい。この中でも、セパレータの機械的強度および導電性高分子の重合液や分散液の含浸性の観点から、天然セルロースとして、ジュートパルプ、サイザル麻パルプ、マニラ麻パルプ、再生セルロースとして、レーヨン、リヨセルが好ましい。
なお、「叩解セルロース繊維」とは、水の存在下で、セルロース繊維に機械的せん断力を与える処理を行ったものであり、本実施の形態では、上述のようにセパレータとして十分な機械的強度および均一な地合とすることを目的として、CSFの値を0〜400mlの範囲とした。ここで、叩解するものについては、単独で叩解したものを混合してシート形成しても、混合したものを同時に叩解してシート形成してもよい。また、繊維の叩解に用いる設備には特に限定はなく、一般的にはビーター、コニカルリファイナー、ディスクリファイナー、高圧ホモジナイザー等が挙げられる。
さらに、所望の圧縮含浸率を確保できれば、セパレータの形成時の必要性や、取扱時の機械的強度を考慮して、ポリビニルアルコール繊維のようなバインダー繊維を用いることができる。
本実施の形態のセパレータは、厚さが20〜100μmの範囲が好ましい。厚さが20μmより薄いと、機械的強度が弱くなり、セパレータ形成時やコンデンサ形成時にセパレータが破断しやすくなる。また、電極間距離が近くなるため、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、耐ショート性も低くなる。厚さが100μmより厚くなると、固体電解コンデンサに要求される小型化ができない場合がある。
また、本実施の形態のセパレータは、密度が0.200〜0.600g/cm3の範囲であることが好ましい。密度が0.200g/cm3より低いと、機械的強度が弱くなり、セパレータ形成時やコンデンサ形成時にセパレータが破断しやすくなる。また、緻密性が低下するため、耐ショート性も低くなる。一方、密度が0.600g/cm3より高いと、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性が低下する。
さらに、本実施の形態のセパレータは、引張強さが7.0N/15mm以上であることが好ましい。引張強さが7.0N/15mmより低いと、セパレータ形成時やコンデンサ形成時にセパレータが破断しやすくなる。また、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、耐ショート性も低くなる。
本実施の形態のセパレータには、抄紙法を用いて形成した湿式不織布を採用した。セパレータの抄紙形式は、セパレータの圧縮含浸率を満足することができれば特に限定はなく、長網抄紙や短網抄紙、円網抄紙といった抄紙形式が使用でき、またこれらの抄紙法によって形成された層を複数合わせたものであってもよい。また、抄紙に際しては、コンデンサ用セパレータに影響を与えない程度の不純物含有量であれば、分散剤や消泡剤、紙力増強剤等の添加剤を加えてもよい。
さらに、紙層形成後に紙力増強加工、親液加工、カレンダ加工、エンボス加工等の加工を施してもよい。所望の圧縮含浸率を満足できれば、紙力増強加工や親水加工等の塗工量に特に限定はないが、例えば、15質量%程度までの塗工量であれば、圧縮含浸率に影響を与えにくい。
以上の構成を採用した本実施の形態のセパレータは、導電性高分子の重合液や分散液に対する耐性を有したまま、固体電解コンデンサに求められる厚さにおいて十分な機械的強度および緻密性を有する。そして、圧縮された状態においても、セパレータの内部構造を適切に保つことができ、導電性高分子の重合液や分散液を含浸した際に、導電性高分子層をセパレータ内部まで均一に形成できる。そのため、このセパレータを、陰極材料として導電性高分子を用いたアルミニウム電解コンデンサに用いることで、ESRの低減および静電容量を向上させたアルミニウム電解コンデンサを得ることができる。
一方、本発明の実施の形態に係るアルミニウム電解コンデンサは、セパレータとして上記構成のセパレータを用いて、一対の電極の間にセパレータを介在させ、陰極材料として導電性高分子を使用した。
〔セパレータおよびアルミニウム電解コンデンサの特性の測定方法〕
本実施の形態のセパレータおよびアルミニウム電解コンデンサの各特性の具体的な測定は、以下の条件および方法で行った。
〔CSF〕
CSFは、「JIS P8121−2『パルプ−ろ水度試験法−第2部:カナダ標準ろ水度法』(ISO5267−2『Pulps−Determination of drainability−Part 2:“Canadian Standard”freeness method』)」に従って測定した。
〔厚さ〕
「JIS C 2300−2 『電気用セルロース紙-第2部:試験方法』 5.1 厚さ」に規定された、「5.1.1 測定器および測定方法 a外側マイクロメータを用いる場合」のマイクロメータを用いて、「5.1.3 紙を折り重ねて厚さを測る場合」の10枚に折り重ねる方法で、セパレータの厚さを測定した。
〔密度〕
「JIS C 2300−2 『電気用セルロース紙-第2部:試験方法』 7.0A 密度」のB法に規定された方法で、絶乾状態のセパレータの密度を測定した。
〔引張強さ〕
「JIS C 2300−2 『電気用セルロース紙−第2部:試験方法』 8 引張強さ及び伸び」に規定された方法でセパレータの縦方向の引張強さを測定した。
〔空隙率〕
以下の式(1)により、セパレータの空隙率を求めた。
(セパレータの真比重−セパレータ密度)/セパレータの真比重×100(%) … (1)
〔圧縮保液率〕
大きさ30mmφの試験片をとり、浸漬前の質量を測定する。これをプロピレンカーボネート液中に10分間浸漬させ、プレス機により、5MPaの圧力で30秒間圧縮した後、質量を測定し、以下の式(2)を用いて圧縮保液率を求めた。この試験は4回行い、その平均値を求め、単位は%で表した。
圧縮保液率(%) = 〔(W2−W1)/W1〕×100 … (2)
ここで、W1は浸漬前の質量、W2は浸漬圧縮後の質量である。
〔圧縮含浸率〕
セパレータの圧縮含浸率は、一定面積のセパレータを切り出し、当該セパレータを7kN/m2で加重させながら20℃の導電性高分子の水分散液に浸漬させ、30秒間セパレータ試験片に水分散液を含浸させ、荷重を取り除き、試験片を乾燥した後、デジタルマイクロスコープ(VHX−6000:キーエンス社製)を用いて、リング照明にて撮影した画像をモード法にて二値化し、導電性高分子の含浸部の面積と未含浸部の面積から、以下の式(3)により圧縮含浸率を算出した。なお、導電性高分子の含浸は室温20℃、相対湿度65%環境で行った。
圧縮含浸率(%)=〔W1/(W1+W2)〕×100 … (3)
ここで、W1は含浸部面積(mm2)、W2は未含浸部面積(mm2)である。
〔固体電解コンデンサの製作工程〕
各実施例、各比較例、各従来例のセパレータを用いて定格電圧6.3V、直径8.0mm×高さ7.0mmと、定格電圧50V、直径8.0mm×高さ10.0mmとの二種類の固体電解コンデンサを作製した。
具体的な固体電解コンデンサの作製方法は、以下の通りである。
エッチング処理および酸化皮膜形成処理を行った陽極箔と陰極箔とが接触しないようにセパレータを介在させて巻回し、コンデンサ素子を作製した。作製したコンデンサ素子は、再化成処理後、乾燥させた。
定格電圧6.3Vの固体電解コンデンサの場合、コンデンサ素子に導電性高分子重合液を含浸後、加熱・重合させ、溶媒を乾燥させて導電性高分子層を形成した。定格電圧50Vの固体電解コンデンサの場合には、コンデンサ素子に導電性高分子分散液を含浸後、加熱・乾燥させて導電性高分子層を形成した。そして、所定のケースにコンデンサ素子を入れ、開口部を封口後、エージングを行い、それぞれの固体電解コンデンサを得た。
〔ハイブリッド電解コンデンサの製作工程〕
各実施例、各比較例、各従来例のセパレータを用いて定格電圧16V、直径10.0mm×高さ10.5mmと、定格電圧80V、直径8.0mm×高さ10.0mmとの二種類のハイブリッド電解コンデンサを作製した。
具体的な作製方法は、以下の通りである。
エッチング処理および酸化皮膜形成処理を行った陽極箔と陰極箔とが接触しないようにセパレータを介在させて巻回し、コンデンサ素子を作製した。作製したコンデンサ素子は、再化成処理後、乾燥させた。
定格電圧16Vのハイブリッド電解コンデンサの場合、コンデンサ素子に導電性高分子重合液を含浸後、加熱・重合させ、溶媒を乾燥させて導電性高分子層を形成する。定格電圧80Vのハイブリッド電解コンデンサの場合には、コンデンサ素子に導電性高分子分散液を含浸後、加熱・乾燥させて導電性高分子層を形成する。そして、上記コンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させ、所定のケースにコンデンサ素子を入れ、開口部を封口後、エージングを行い、それぞれのハイブリッド電解コンデンサを得た。
〔ESR〕
作製したコンデンサ素子のESRは、温度20℃、周波数100kHzの条件にてLCRメータを用いて測定した。
〔静電容量〕
静電容量は、「JIS C 5101−1 『電子機器用固定コンデンサー第1部:品目別通則』」に規定された、「4.7 静電容量」の方法により求めた。
〔ショート不良率〕
ショート不良率は、巻回したコンデンサ素子を用いて、エージング中に生じたショート不良数を計数し、ショート不良となった素子数を、エージングを実施したコンデンサ素子数で除して、百分率をもってショート不良率とした。
<実施例等>
以下、本発明の実施の形態に係るセパレータの具体的な実施例等について説明する。
〔実施例1〕
コットンリンターパルプ20質量%(CSF500ml)と、リヨセル繊維20質量%(CSF50ml)と、ナイロン繊維60質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、実施例1のセパレータを得た。
完成した実施例1のセパレータの厚さは30μm、密度は0.250g/cm3、引張強さは7.0N/15mm、空隙率は82.5%、圧縮保液率は240%、圧縮含浸率は37%であった。
〔実施例2〕
コットンリンターパルプ10質量%(CSF700ml)と、サイザル麻パルプ70質量%(CSF10ml)と、アクリル繊維20質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、実施例2のセパレータを得た。
完成した実施例2のセパレータの厚さは20μm、密度は0.300g/cm3、引張強さは24.5N/15mm、空隙率は79.1%、圧縮保液率は190%、圧縮含浸率は35%であった。
〔実施例3〕
マーセル化竹パルプ30質量%(CSF600ml)と、ジュートパルプ15質量%(CSF300ml)と、ナイロン繊維55質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、実施例3のセパレータを得た。
完成した実施例3のセパレータの厚さは100μm、密度は0.502g/cm3、引張強さは17.6N/15mm、空隙率は65.0%、圧縮保液率は220%、圧縮含浸率は30%であった。
〔実施例4〕
溶解クラフトパルプ15質量%(CSF700ml)と、レーヨン繊維50質量%(CSF100ml)と、ポリエステル繊維35質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙した後、ポリアクリルアミドを15質量%塗工し、実施例4のセパレータを得た。
完成した実施例4のセパレータの厚さは50μm、密度は0.218g/cm3、引張強さは18.6N/15mm、空隙率は85.0%、圧縮保液率は200%、圧縮含浸率は31%であった。
〔実施例5〕
コットンリンターパルプ40質量%(CSF800ml)と、ジュートパルプ10質量%(CSF0ml)と、ナイロン繊維50質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、実施例5のセパレータを得た。
完成した実施例5のセパレータの厚さは40μm、密度は0.350g/cm3、引張強さは7.8N/15mm、空隙率は75.9%、圧縮保液率は170%、圧縮含浸率は52%であった。
〔実施例6〕
コットンリンターパルプ25質量%(CSF700ml)と、ジュートパルプ繊維40質量%(CSF250ml)と、ナイロン繊維35質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、実施例6のセパレータを得た。
完成した実施例6のセパレータの厚さは60μm、密度は0.437g/cm3、引張強さは37.2N/15mm、空隙率は70.0%、圧縮保液率は200%、圧縮含浸率は70%であった。
〔実施例7〕
コットンリンターパルプ30質量%(CSF750ml)と、マニラ麻パルプ30質量%(CSF300ml)と、ナイロン繊維40質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、実施例7のセパレータを得た。
完成した実施例7のセパレータの厚さは35μm、密度は0.274g/cm3、引張強さは11.8N/15mm、空隙率は80.0%、圧縮保液率は180%、圧縮含浸率は50%であった。
〔実施例8〕
コットンリンターパルプ50質量%(CSF650ml)と、ジュートパルプ20質量%(CSF400ml)と、アラミド繊維30質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、実施例8のセパレータを得た。
完成した実施例8のセパレータの厚さは45μm、密度は0.400g/cm3、引張強さは14.7N/15mm、空隙率は72.8%、圧縮保液率は180%、圧縮含浸率は60%であった。
〔比較例1〕
コットンリンターパルプ15質量%(CSF700ml)と、ジュートパルプ15質量%(CSF350ml)と、アクリル繊維70質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例1のセパレータを得た。
完成した比較例1のセパレータの厚さは30μm、密度は0.305g/cm3、引張強さは7.4N/15mm、空隙率は76.1%、圧縮保液率は200%、圧縮含浸率は15%であった。
〔比較例2〕
コットンリンターパルプ42質量%(CSF500ml)と、リヨセル繊維42質量%(CSF50ml)と、ナイロン繊維16質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例2のセパレータを得た。
完成した比較例2のセパレータの厚さは35μm、密度は0.280g/cm3、引張強さは34.3N/15mm、空隙率は81.1%、圧縮保液率は210%、圧縮含浸率は35%であった。
〔比較例3〕
コットンリンターパルプ15質量%(CSF300ml)と、ジュートパルプ30質量%(CSF0ml)と、アクリル繊維55質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例3のセパレータを得た。
完成した比較例3のセパレータの厚さは50μm、密度は0.488g/cm3、引張強さは17.6N/15mm、空隙率は63.1%、圧縮保液率は180%、圧縮含浸率は17%であった。
〔比較例4〕
コットンリンターパルプ12質量%(CSF700ml)と、サイザル麻パルプ32質量%(CSF500ml)と、アラミド繊維56質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例4のセパレータを得た。
完成した比較例4のセパレータの厚さは40μm、密度は0.200g/cm3、引張強さは6.7N/15mm、空隙率は86.1%、圧縮保液率は170%、圧縮含浸率は16%であった。
〔比較例5〕
コットンリンターパルプ5質量%(CSF600ml)と、マニラ麻パルプ75質量%(CSF100ml)と、ナイロン繊維20質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例5のセパレータを得た。
完成した比較例5のセパレータの厚さは45μm、密度は0.350g/cm3、引張強さは44.1N/15mm、空隙率は76.3%、圧縮保液率は210%、圧縮含浸率は21%であった。
〔比較例6〕
コットンリンターパルプ55質量%(CSF650ml)と、ジュートパルプ15質量%(CSF200ml)と、ポリエステル繊維30質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例6のセパレータを得た。
完成した比較例6のセパレータの厚さは60μm、密度は0.425g/cm3、引張強さは15.2N/15mm、空隙率は71.0%、圧縮保液率は170%、圧縮含浸率は25%であった。
〔比較例7〕
コットンリンターパルプ40質量%(CSF700ml)と、レーヨン繊維5質量%(CSF10ml)と、ナイロン繊維55質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例7のセパレータを得た。
完成した比較例7のセパレータの厚さは55μm、密度は0.350g/cm3、引張強さは5.9N/15mm、空隙率は75.6%、圧縮保液率は220%、圧縮含浸率は27%であった。
〔比較例8〕
コットンリンターパルプ30質量%(CSF700ml)と、ジュートパルプ30質量%(CSF300ml)と、アラミド繊維40質量%とを混合した原料を用いて円網抄紙し、比較例8のセパレータを得た。
完成した比較例8のセパレータの厚さは15μm、密度は0.435g/cm3、引張強さは11.8N/15mm、空隙率は70.2%、圧縮保液率は230%、圧縮含浸率は40%であった。
〔従来例1〕
特許文献3の実施例3に記載の方法と同様の方法で製造したセパレータを作製し、従来例1のセパレータとした。
従来例1のセパレータは、コットンリンターパルプ5質量%(CSF0ml)と、フィブリル化アラミド繊維30質量%(CSF0ml)と、ポリエステル繊維65質量%とを含有し、厚さは45μm、密度は0.356g/cm3、引張強さは7.4N/15mm、空隙率は74.4%、圧縮保液率は200%、圧縮含浸率は10%であった。
〔従来例2〕
特許文献5の実施例6に記載の方法と同様の方法で製造したセパレータを作製し、従来例2のセパレータとした。
従来例2のセパレータは、コットンリンター繊維10質量%(CSF20ml)と、溶剤紡糸セルロース30質量%(CSF0ml)とアクリル繊維60質量%とを含有し、厚さは35μm、密度は0.314g/cm3、引張強さは11.8N/15mm、空隙率は76.0%、圧縮保液率は170%、圧縮含浸率は15%であった。
〔従来例3〕
特許文献7の実施例2に記載の方法と同様の方法で製造したセパレータを作製し、従来例3のセパレータとした。
従来例3のセパレータは、コットンリントパルプ50質量%(CSF10ml)と、ナイロン繊維50質量%とを含有し、厚さは30μm、密度は0.550g/cm3、引張強さは19.6N/15mm、空隙率は61.8%、圧縮保液率は190%、圧縮含浸率は12%であった。
〔従来例4〕
特許文献8の実施例1に記載の方法と同様の方法で製造したセパレータを作製し、従来例4のセパレータとした。
従例4のセパレータは、溶解クラフトパルプ50質量%(CSF350ml)と、ビニロン繊維40質量%と、ポリビニルアルコール繊維10質量%とを含有し、厚さは97μm、密度は0.346g/cm3、引張強さは39.2N/15mm、空隙率は74.9%、圧縮保液率は210%、圧縮含浸率は20%であった。
上記の各実施例、各比較例、各従来例のセパレータを用いて作製したアルミニウム電解コンデンサは、低電圧用の定格電圧6.3Vの固体電解コンデンサと、高電圧用の定格電圧50Vの固体電解コンデンサとを作製した。また、ハイブリッド電解コンデンサとして低電圧用の定格電圧16Vのコンデンサと、高電圧用の定格電圧80Vのコンデンサとを作製した。
表1は、上記の実施例1〜8、比較例1〜8、従来例1〜4の各セパレータの原材料と配合を示し、表2は、各セパレータ単体の評価結果を示す。また、表3は、固体電解コンデンサの性能評価結果を示し、表4は、ハイブリッド電解コンデンサの性能評価結果を示す。
以下、各実施例、各比較例、各従来例について、評価結果を詳細に説明する。
表3および表4より、実施例1〜8のセパレータを用いた定格電圧6.3Vの固体電解コンデンサは、ESRが8〜12mΩと低く、静電容量が530〜650μFと高く、ショート不良率が0.0%と低いことがわかる。また、同セパレータを用いた定格電圧50Vの固体電解コンデンサも、ESRが10〜20mΩと低く、静電容量が50〜70μFと高く、ショート不良率が0.0%と低いことがわかる。さらに、同セパレータを用いた定格電圧16Vのハイブリッド電解コンデンサも、ESRが10〜17mΩと低く、静電容量が330〜450μFと高く、ショート不良率が0.0%と低い。さらにまた、同セパレータを用いた定格電圧80Vのハイブリッド電解コンデンサもESRが20〜30mΩと低く、静電容量が38〜60μFと高く、ショート不良率が0.0%と低い。
実施例1〜8のセパレータの圧縮含浸率は30〜70%であった。このことから、本実施の形態のセパレータは、圧縮された状態においても、含浸性が高く、コンデンサ素子内部まで均一に導電性高分子層を形成することができる。すなわち、コンデンサ電極箔表面および電極箔間の隅々まで導電性高分子層を形成することができるため、ESR特性および静電容量特性を改善することが可能となる。
さらに、実施例4からは、ポリアクリルアミドの塗工量は、15質量%程度であれば、圧縮含浸率に影響を与えないことがわかる。
比較例1のセパレータは、セルロース繊維の含有量が30質量%と少なく、合成繊維の含有量が70質量%と多い。比較例1のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは各実施例と比べ、ESRが高く、静電容量が低くなっている。これは、比較例1のセパレータは、セルロース繊維の含有量が少なく、合成繊維の含有量が多いため、水酸基の作用によるセパレータの導電性高分子の重合液や分散液との親和性が低下し、導電性高分子層をコンデンサ素子内部まで均一に形成できなかったことが原因と考えられる。各実施例と比較例1の比較から、セルロース繊維の含有量は40質量%以上が好ましく、合成繊維の含有量は60質量%以下が好ましいとわかる。
比較例2のセパレータは、セルロース繊維の含有量が84質量%と多く、合成繊維の含有量が16質量%と少ない。比較例2のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは、各実施例と比べてショート不良率が高くなっている。これは、比較例2のセパレータはセルロース繊維の含有量が多く、合成繊維の含有量が少ないため、セパレータの耐酸性、耐酸化性が低く、導電性高分子の重合液や分散液により、セパレータの機械的強度が低下したことが原因と考えられる。各実施例と比較例2の比較から、セルロース繊維の含有量は80質量%以下が好ましく、合成繊維の含有量は20質量%以上が好ましいとわかる。
比較例3のセパレータは、空隙率が63.1%と低い。比較例3のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは、各実施例と比べてESRが高く、静電容量が低くなっている。これは、比較例3のセパレータは空隙率が低いため、セパレータ内部の繊維同士の間隙が過度に緻密になり、毛細管現象を利用して含浸される導電性高分子の重合液や分散液が吸い上がらず、コンデンサ素子内部まで導電性高分子層を形成することができないため、ESR特性および静電容量特性を向上させることができないと考えられる。各実施例と比較例3の比較から、セパレータの空隙率は65%以上が好ましいとわかる。
比較例4のセパレータは、空隙率が86.1%と高い。比較例4のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは、各実施例と比べ、ESRが高く、静電容量が低く、ショート不良率が高くなっている。これは、比較例4のセパレータは、空隙率が高いため、繊維同士の間隙が過度に広く、毛細管現象により導電性高分子の重合液や分散液が繊維間を吸い上がっていく力が弱くなる。これより、コンデンサ素子内部まで均一に導電性高分子層を形成することができないため、ESR特性および静電容量特性を向上させることができないと考えられる。さらに、叩解セルロース原料のCSFの値が500mlであり、セパレータの機械的強度が弱く、緻密性も低いため、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、ショート不良率が高くなったと考えられる。各実施例と比較例4の比較から、叩解セルロース原料のCSFの値は400ml以下が好ましく、セパレータの引張強さは7.0N/15mm以上が好ましく、空隙率は85%以下が好ましいとわかる。
比較例5のセパレータは、未叩解セルロース繊維の含有量が5質量%と低く、叩解セルロース繊維の含有量が75質量%と高い。比較例5のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは、各実施例と比べ、ESRが高く、静電容量が低くなっている。これは、比較例5のセパレータは、未叩解セルロース繊維の含有量が少なく、叩解セルロース繊維の含有量が多いため、セパレータを構成する繊維同士の間隙が狭く、さらに、セパレータが圧縮された状態において、セパレータの内部構造を保持することができず、繊維同士の間隙が過剰に狭くなることで、導電性高分子の重合液や分散液をコンデンサ素子内部まで十分に含浸させることができなかったことが原因と考えられる。各実施例と比較例5の比較から、未叩解セルロース繊維の含有量は10質量%以上が好ましく、叩解セルロース繊維の含有量は70質量%以下が好ましいとわかる。
比較例6のセパレータは、未叩解セルロース繊維の含有量が55質量%と多い。比較例6のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは各実施例と比べ、ESRが高く、静電容量が低くなっている。これは、比較例6のセパレータは、未叩解セルロース繊維の含有量が多く、セパレータの地合いが不均一になり、導電性高分子の重合液や分散液をコンデンサ素子内部まで均一に形成することができなかったことが原因と考えられる。各実施例と比較例6の比較から、未叩解セルロース繊維の含有量は50質量%以下が好ましいとわかる。
比較例7のセパレータは、叩解セルロース繊維の含有量が5質量%と低い。比較例7のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは各実施例と比べ、ESRが高く、静電容量が低く、ショート不良率が高くなっている。これは、比較例7のセパレータは叩解セルロース繊維の含有量が5質量%と低いため、セパレータの地合いが不均一になり、導電性高分子の重合液や分散液をコンデンサ素子内部まで均一に形成することができなかったことに加えて、引張強さが低く、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなったことが原因と考えられる。各実施例と比較例7の比較から、叩解セルロース繊維の含有量は10質量%以上が好ましく、セパレータの引張強さは7.0N/15mm以上が好ましいとわかる。
比較例8のセパレータは、厚さが15μmと薄い。比較例8のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサは、各実施例と比べ、ショート不良率が高くなっている。これは、比較例8のセパレータは厚さが薄く、電極間距離が近くなったことで、電極箔のバリ等がセパレータを貫通しやすくなり、耐ショート性が低くなったことが原因であると考えられる。各実施例と比較例8の比較から、セパレータの厚さは20μm以上が好ましいとわかる。
従来例1のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサの性能と比較し、各実施例はESRが低く、静電容量が高くなっている。これは、従来例1のセパレータは、セルロース繊維であるコットンリンターパルプの含有量が5質量%と低く、セパレータが圧縮された状態において、セパレータ内部の繊維同士の間隙が過剰に狭くなることで、導電性高分子の重合液や分散液をコンデンサ素子内部まで十分に含浸させることができなかったことが原因であると推測する。各実施例と従来例1の比較から、セルロース繊維の含有量は40〜80質量%が好ましく、コットンリンターパルプの含有量は、10質量%以上が好ましいとわかる。
さらに、従来例1のセパレータに含有しているコットンリンターパルプのCSFは0mlであり、セパレータの緻密性が高く、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性が不十分であった。このことから、セパレータにセルロース繊維として、CSF500〜800mlの範囲の未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプから選択される一種以上の未叩解セルロース繊維を合計10〜50質量%含有させ、かつ、CSF0〜400mlの範囲である叩解セルロース繊維を10〜70質量%含有することで、セパレータの緻密性を維持しつつ、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性の向上を達成できることがわかる。
従来例2のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサの性能と比較し、各実施例はESRが低く、静電容量が高くなっている。これは、従来例2のセパレータは、コットンリンターパルプのCSFが20mlと低く、叩解によって、繊維が有する嵩高さや剛性が損なわれたため、圧縮状態において、セパレータが本来有する内部構造を保持できず、セパレータ内部の繊維同士の間隙が過剰に狭くなることで、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性が不十分であったことが原因であると考えられる。
従来例3のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサの性能と比較し、各実施例はESRが低く、静電容量が高くなっている。これは、従来例3のセパレータは空隙率が61.8%と低く、セパレータ内部の繊維同士の間隙が過度に緻密になり、毛細管現象を利用して含浸される導電性高分子の重合液や分散液が吸い上がっていかず、コンデンサ素子内部まで導電性高分子層を形成することができないため、ESR特性および静電容量特性を向上させることができないと考えられる。さらに、従来例3のセパレータに含有しているコットンリントパルプのCSFは10mlであり、セパレータの緻密性が高く、導電性高分子の重合液や分散液の含浸性が不十分であった。
従来例4のセパレータを用いた固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサの性能と比較し、各実施例はESRが低く、静電容量が高くなっている。これは、従来例4のセパレータは、未叩解セルロースを含有していないため、セパレータが圧縮された状態において、セパレータ内部の繊維同士の間隙が過剰に狭くなることで、導電性高分子の重合液や分散液をコンデンサ素子内部まで十分に含浸させることができなかったことが原因であると推測する。
各実施例と比較例3および比較例4の比較から、セパレータの空隙率は65〜85%の範囲が好ましいとわかる。また、実施例3および実施例4と、実施例6および実施例7との比較から、空隙率は70〜80%の範囲がさらに好ましいとわかる。
そして、各実施例と各比較例および各従来例の比較から、セパレータの圧縮含浸漬率は30%以上が好ましく、さらに、実施例5および実施例7、実施例8から、セパレータの圧縮含浸率は50%以上がより好ましく、60%以上がさらに好ましいとわかる。
各実施例、各比較例、各従来例の比較から、セパレータの圧縮保液率が最も高いのは実施例1であるが、固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサの各定格電圧のESRおよび静電容量は、最も良い特性を示してはいない。
同様に、各実施例、各比較例、各従来例の比較から、固体電解コンデンサおよびハイブリッド電解コンデンサの各定格電圧のESRおよび静電容量に最も大きな影響を与えるのは、圧縮含浸率であることがわかる。
以上のように本実施の形態のセパレータは、導電性高分子の重合液や分散液に対する耐性を有したまま、固体電解コンデンサに求められる厚さにおいて十分な機械的強度および緻密性を有し、圧縮された状態においても、セパレータの内部構造を適切に保つことができる。
すなわち、本実施の形態のセパレータは、導電性高分子の重合液や分散液を含浸した際に、導電性高分子層をセパレータ内部まで均一に形成できるようにセパレータの内部構造を制御したことで、従来提案されている、吸水速度あるいは吸液度が高いセパレータ、空孔率を制御したセパレータ、電解液の保液率や圧縮保液率が高いセパレータとは明確に異なる優れた特性を有する。
また、上記のセパレータを用いた本実施の形態のアルミニウム電解コンデンサは、圧縮状態であっても、コンデンサ素子内部まで導電性高分子層を均一に形成することができるので、固体電解コンデンサにおいてESRを大幅に低減し、静電容量を大幅に向上できる。

Claims (3)

  1. 一対の電極の間に介在する、固体電解コンデンサ、又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータであって、該セパレータは、セルロース繊維と合成繊維とからなり、
    該セルロース繊維を40〜80質量%含有し、該セルロース繊維は、未叩解セルロース繊維と叩解セルロース繊維とからなり、該未叩解セルロース繊維として、CSFが500〜800mlの未叩解コットンリンターパルプ、未叩解マーセル化パルプ、未叩解溶解パルプのうち少なくとも一つ以上から選択される未叩解セルロース繊維を合計10〜50質量%含有し、
    前記叩解セルロース繊維として、CSFが0〜400mlの叩解セルロース繊維を10〜70質量%含有し、
    前記合成繊維を20〜60質量%含有し、かつ、空隙率が65〜85%、圧縮含浸率が30%以上であることを特徴とする固体電解コンデンサ、又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ
  2. 厚さが20〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ、又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータ
  3. 一対の電極の間にセパレータを介在させた固体電解コンデンサ、又はハイブリッド電解コンデンサであって、
    該セパレータとして請求項1又は請求項2に記載の固体電解コンデンサ、又はハイブリッド電解コンデンサ用セパレータを用いたことを特徴とする固体電解コンデンサ、又はハイブリッド電解コンデンサ
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