JP2015133389A - セパレータ及び該セパレータを用いたコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】低抵抗で耐ショート性に優れたセパレータ及び該セパレータを用いるコンデンサ、たとえば大容量の電気二重層コンデンサを提供する。【解決手段】セルロース誘導体を形成せずに溶解及び再生された再生セルロースからなるセルロース多孔質膜で構成し、前記セルロース多孔質膜が、例えば、アミンオキシド系溶媒にセルロースを溶解したセルロース溶液を膜状に成形し、水またはアミンオキシド系溶媒の貧溶媒に浸漬することによりセルロースを凝固して再生し、再生したセルロースからアミンオキシド系溶媒を除去した後、乾燥することにより得られた再生セルロースからなるセルロース多孔質膜である例えば電気二重層コンデンサにもちいることが可能なセパレータ、及び該セパレータを用いたことを特徴とするコンデンサ、例えば電気二重層コンデンサとする。【選択図】なし

Description

本発明はセパレータ及び該セパレータを用いたコンデンサに関し、例えば電気二重層コンデンサに好適に用いることができるセパレータ及び該セパレータを用いたコンデンサに関するものである。
一般にコンデンサは、正極と負極との間にセパレータを介在させて構成し、正極と負極とセパレータに電解液を含浸させ、容器を封口して製作している。
コンデンサの静電容量は下記式(1)で表される。
C=ε・S/d・・・式(1)
C:静電容量(F)
ε:誘電体の誘電率(F/m)
S:電極の面積(m2
d:電極間の距離(m)
従って、コンデンサは、電極近傍の溶媒層が誘電体の役割を果たすため、誘電率[式(1)のε]は電解液に用いる溶媒に依存する。コンデンサの静電容量[式(1)のC]を大きくするためには、電極の面積[式(1)のS]を大きくし、電極間の距離[式(1)のd]を小さくすることが有効である。
現代社会において限りあるエネルギー資源を効率よく利用することは、人類全体に関わる重要な問題である。既にエネルギーの回生として、自動車走行時の減速によって生じるエネルギーを電気エネルギーとして蓄え、走行や電装系に利用することで、エネルギーを効率的に利用することは実用化され始めている。他のエネルギーに容易に変換することができる電気エネルギーは、エネルギーの効率化において有利であるため、効率的に大きなエネルギーを蓄えて放出できる蓄電デバイスは、エネルギーの有効利用には欠かせないものとなっている。
蓄電デバイスとしては電池やコンデンサなど様々なものがあるものの、大きなエネルギーを短時間で蓄電し、同じく短時間で放出できるという要求を満足する蓄電デバイスとしては電気二重層コンデンサが秀でており、こういった大型の電気二重層コンデンサとしては巻回型や積層型がある。
メモリーバックアップ用やLEDフラッシュ用などにおいて、小型の電気二重層コンデンサも多くの機器に利用されている。小型の電気二重層コンデンサとしては、コイン型、巻回型、積層型がある。その中でコイン型は大容量のものを作るには不向きであるが、外装が金属缶で構成されているため信頼性が高く、製造コストが小さくできるといった長所がある。
電気二重層コンデンサは、正極と負極との間にセパレータを介在させて構成し、正極と負極とセパレータに電解液を含浸させ、容器を封口して製作している。電気二重層コンデンサでは、電極として表面積が2000m2/gといった比表面積が極めて大きい活性炭などを使用することにより、電極の面積Sを大きくすることが要求される。
また、電気二重層コンデンサにおいては、誘電体の役割を果たす電極近傍の溶媒層は、加工や化学修飾によって作られる膜に比べてきわめて薄い層であり、アルミ電解コンデンサやセラミックコンデンサやフィルムコンデンサなどの他のコンデンサに比べてはるかに電極間の距離dが小さい。電極の面積が大きく、かつ電極間の距離が小さいことにより、電気二重層コンデンサは他のコンデンサに比べて大容量を実現できることが最大の特徴となっている。
電気二重層コンデンサの特性改善においては、低抵抗化、高容量化、長寿命化、高電圧化はこの分野における共通した重要な開発ポイントである。
中でも、低抵抗化については常に強い市場要求が寄せられている。低抵抗化は、高出力化につながる上、損失の低減で内部発熱が低減することにより長寿命化できるといったメリットがある。逆に、内部抵抗の大きい電気二重層コンデンサは、大容量であっても大電流を求める用途には必要な電流が出せないため、使用できる範囲が限定されてしまう。
このため、特に電気二重層コンデンサにとって内部抵抗は、どれだけ大電流を扱うことができるかを決める重要な特性であるため、内部抵抗の低抵抗化の要求はより一層強くなっている。
更に、電気二重層コンデンサにおいて、セパレータの主な役割は両電極の隔離と電解液の保持である。このため、セパレータの素材には電気絶縁性が要求され、また種々の電解液を保持するために親液性が要求される。これらの特性を併せ持つものとしてセルロースがあり、現在は主に抄紙法で製造されたセルロース製のセパレータが使用されている。
セパレータを薄くすると同じ体積の中で電極を増やすことが可能になり、電極表面の面積[上記の式(1)のS]を増やすことができる。この結果、電気二重層コンデンサの高容量化が実現できる上に、面積が広がることで、構成した電気二重層コンデンサとしての内部抵抗も低減できる。
また、電気二重層コンデンサの内部抵抗を低減するためには、電解液の低抵抗化や、集電体やタブ部分の低抵抗化、セパレータの薄型化や低密度化、などの方法が用いられている。しかし、セパレータの薄型化や低密度化はセパレータによる電極間を隔離する能力、すなわち電極隔離能を低下させるため、電気二重層コンデンサのショート不良や漏れ電流の増加の原因となる。
セパレータの薄型化に起因する電気二重層コンデンサのショートとしては、タブ部分のバリ、電極箔端部のバリ、あるいは電極箔とタブ接続部のバリなどによるセパレータの貫通や破損、振動や衝撃などの機械的ストレスによるセパレータの破損、電極材料の剥落部によるセパレータの貫通、などによる導通などが挙げられる。セパレータを薄くすることはこれらのショート原因に対する耐性(以下「耐ショート性」という)を低下させる。セパレータを薄くしても同等の耐ショート性を維持するためには、セパレータをより均一かつ緻密な構成にすることや密度を上げることが有効である。
電気二重層コンデンサがショートには至らなくても、電極間の隔離が十分でない場合には、漏れ電流が大きくなるという現象が生じる。漏れ電流を小さくするには、ショートを防ぐことと同様に、セパレータをより均一かつ緻密な構成にすることや密度を上げること厚くすることが有効である。
電気二重層コンデンサの内部抵抗低減の要望に対しては、より薄い、又はより密度の低いセパレータが検討される傾向があった。しかしながら一般的にセパレータを薄く、又は低密度にした場合、耐ショート性は低下するため、より薄い、又はより密度の低いセパレータを使用することは、不良率や漏れ電流を悪化させてしまう。
セパレータを作製する方法の1つである抄紙法について説明する。
抄紙法は水に繊維を分散させたスラリーを網で抄き上げ乾燥させる方法であり、紙はパルプを原料として抄紙法で作製される。未叩解のパルプあるいは叩解をほとんど行っていないパルプを用いて紙を作製する場合、密度を低くすることはできるが、紙を構成する繊維が太いため、緻密な紙層を形成することは困難である。
また、未叩解のパルプあるいは叩解をほとんど行っていないパルプを用いる場合、紙の厚さを薄くすることが難しい。セパレータとして使用可能な強度を保ちながら低密度と薄型化を両立させることは困難である。
一方、パルプに対して高度に叩解を進めると、数十nm〜数μmの微細なフィブリルが多量に発生する。高度に叩解したパルプを用いると10μm程度の薄い紙を製作することは可能であるが、紙の密度は高くなるために、電気二重層コンデンサのセパレータとして用いたときの内部抵抗は極端に増加する。
叩解可能な再生セルロース繊維を高度に叩解すると、剛性が高く繊維径の小さいフィブリルが発生することが知られている。高度に叩解した再生セルロース繊維を抄紙することにより、微多孔質で緻密性の高い紙が提案されている(特許文献1)。
セルロースを主成分とする微多孔状のセパレータが、特許文献2乃至5に開示されている。特許文献2および特許文献3は再生セルロースからなる層が、実質的にビスコース法により作製したセルロースフィルムからなる多孔性シートを提案している。特許文献4及び特許文献5に記載された発明では、実質的に銅アンモニアレーヨン法で作製したセルロース系微多孔膜のセパレータを提案している。
またセルロースを溶解させる溶剤としては、塩化リチウム/ジメチルアセトアミド系セルロース溶剤や、水酸化リチウム/尿素系セルロース溶剤(非特許文献1)、水酸化ナトリウム/尿素系セルロース溶剤(特許文献6)、水酸化ナトリウム/チオ尿素系セルロース溶剤(特許文献7)、イオン液体(非特許文献2)などが知られている。
特開平5−267103号公報 特開平10−3898号公報 特開平11−86827号公報 特開2007−141498号公報 再表2008−139619号公報 特表2008−542560号公報 特表2009−508015号公報
セルロースの実験と解析法 第15回 アルカリ−尿素系溶剤へのセルロースの溶解と再生ゲル化 空閑重則、CAI Jie Cellulose Communications Vol.15 No.2(2008) シーエムシー出版 イオン液体II 第13章 難溶性物質の可溶化 深谷幸信、大野弘幸
しかしながら、特許文献2及び3に記載されたビスコース法により作製したセルロースフィルムは、製法上、硫酸塩を含有している。硫酸塩含有量が多いセパレータを用いた場合、電解液中に硫酸イオンが溶出し、電気二重層コンデンサの電極集電体であるアルミ箔の腐食を誘発し、漏れ電流を増加させてしまう。
また、ビスコース法により製作したセルロースフィルムは、製作時のセルロース溶液の粘度を適切にするためにセルロースの重合度を低下させる必要がある。しかしながら、セルロースの重合度の低下はセルロースフィルムの強度や電解液に対する耐性を低下させてしまう。
更に、特許文献4及び特許文献5に記載された銅アンモニアレーヨン法で製作したセルロースフィルムは、硫酸イオンを含有することに加え、銅イオンを多く含有する。コンデンサなどに銅イオン含有量が多いセパレータを用いた場合、銅イオンが電解液に溶け出し、コンデンサが充放電を繰り返す中で析出し、デンドライトとなってセパレータを貫通してショートに至る故障が発生する。
又、塩化リチウム/ジメチルアセトアミド系セルロース溶剤を使用したセルロースフィルムは塩素含有量が多く、水酸化リチウム/尿素系セルロース溶剤、水酸化ナトリウム/尿素系セルロース溶剤、水酸化ナトリウム/チオ尿素系セルロース溶剤は実用上、アルカリの中和のために凝固浴に希硫酸が使用されるため、硫酸塩含有量が多くなる。
非特許文献2によると、イオン液体はアニオンとしてCl-、Br-、SCN-、BF4 -、PF6 -などを持つ1−ブチル−3メチルイミダゾリウム塩がセルロースを溶解することが知られているが、セルロースを溶解するイオン液体は反応性のよい塩素やその他のハロゲンをアニオンに使用する。
塩素やハロゲンの残留成分は硫酸イオン以上に電気二重層コンデンサの電極集電体であるアルミ箔の腐食を誘発し、漏れ電流の増大を促進するため、これらのイオン液体などのセルロース溶剤を用いて製作されたセルロース多孔質膜をセパレータとして使用することは適さない。またイオン液体は非常に高価なため、電気二重層コンデンサの構成部材の製造には適さない。
セルロース多孔質膜は電解液との親液性を持ち、電気絶縁性に優れるというセルロースの特性を持つことに加え、厚さや密度を任意にコントロールできることから、繊維の積層体である抄紙法で製作されたセパレータでは実現困難な特性を持つセパレータを実現できる。しかしながら、セルロース多孔質膜は前述のように蓄電デバイス用セパレータとして多くの提案がなされているものの、化学的不純物の問題などがあるために、電気二重層コンデンサ用セパレータとして使用することには問題が多い。
薄くて微多孔状で緻密性の高いセパレータの代表的なものとして、リチウムイオン電池用セパレータとして使用されているポリオレフィン系樹脂を主体とした多孔質フィルムがあるが、空孔、すなわち電解液を含浸する空間が不足するため、低抵抗が要求される電気二重層コンデンサ用セパレータとしては適さない。また、ポリオレフィンは電解液との親液性が小さいため、電気二重層コンデンサの電解液が端部にまで含浸できないという含浸不良が起こりやすくなる。
ところで、再生セルロース繊維を高度に叩解しても繊維の表層部分がフィブリル化するのみで芯部分はフィブリル化されずに残ることが知られている。例えば、繊維径が12μmの再生セルロース繊維を高度に叩解しても9μm程度の芯部分が残る。そのため高度に叩解した再生セルロース繊維を用いて厚さ15μm以下の緻密性の高い紙を製作することは困難である。また、高度に叩解した再生セルロース繊維はフィブリル部分と芯部分で構成されるため、薄くて均一な紙層を形成し、セパレータとして用いることは容易ではない。
本発明は上述した課題を解決することを目的としてなされたもので、低抵抗で耐ショート性に優れたセパレータ及び該セパレータを用いるコンデンサ、たとえば大容量の電気二重層コンデンサを提供することを目的とする。
係る目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備える。
即ち、コンデンサの正極及び負極からなる電極を隔離するセパレータであって、セルロース誘導体を形成せずに溶解及び再生された再生セルロースからなるセルロース多孔質膜であることを特徴とする。
また例えば、前記セルロース多孔質膜の塩素含有量が10ppm以下であることを特徴とする。あるいは、前記セルロース多孔質膜の硫酸塩含有量が50ppm以下であることを特徴とする。
更に例えば、前記セルロース多孔質膜の膜厚が5μm以上400μm以下かつ密度が0.1g/cm3以上0.75g/cm3以下かつ平均孔径が0.01μm以上5μm以下であることを特徴とする。
また例えば、前記セルロース多孔質膜の膜厚が5μm以上70μm以下かつ密度が0.1g/cm3以上0.75g/cm3以下であって、巻回型または積層型コンデンサに用いられることを特徴とする。
更に例えば、前記セルロース多孔質膜の膜厚が70μm以上400μm以下かつ密度が0.1g/cm3以上0.6g/cm3以下であって、コイン型コンデンサに用いられることを特徴とする。
また例えば、前記セルロース多孔質膜が、アミンオキシド系溶媒にセルロースを溶解したセルロース溶液を膜状に成形し、水またはアミンオキシド系溶媒の貧溶媒に浸漬することによりセルロースを凝固して再生し、再生したセルロースを水で洗浄してアミンオキシド系溶媒を除去した後、乾燥することにより得られた再生セルロースからなるセルロース多孔質膜であることを特徴とする。
また例えば、前記セルロース多孔質膜が、アミンオキシド系溶媒にセルロースを溶解したセルロース溶液を膜状に成形し、水またはアミンオキシド系溶媒の貧溶媒に浸漬することによりセルロースを凝固して再生し、再生したセルロースを水で洗浄してアミンオキシド系溶媒を除去した後、乾燥することにより得られた再生セルロースからなるセルロース多孔質膜であることを特徴とする。
また例えば、前記アミンオキシド系溶媒の主成分がN‐メチルモルホリン‐N‐オキシドであることを特徴とする。
更に例えば、再生したセルロースを水で洗浄してアミンオキシド系溶媒を除去することを特徴とする。
上記いずれかに記載のセパレータを用いたことを特徴とするコンデンサであることを特徴とする。そして例えば、前記コンデンサが電気二重層コンデンサ、またはリチウムイオンキャパシタであることを特徴とする。
本発明によれば、耐ショート性に優れ、またコンデンサの内部抵抗低減、及び漏れ電流低減、さらに不良率低減を実現可能なセパレータ及びコンデンサを提供することができる。
図1は実施例1乃至6、比較例1及び2、従来例3及び4をセパレータとした電気二重層コンデンサの不良率と内部抵抗の測定結果を示す図である。 図2は実施例1乃至6、比較例1及び2、従来例3及び4をセパレータとした電気二重層コンデンサの漏れ電流と内部抵抗の測定結果を示す図である。 図3は実施例6乃至8で得たセルロース多孔質膜、従来例5及び6で得たセパレータを用いた電気二重層コンデンサの不良率と内部抵抗の測定結果を示す図である。 図4は実施例6乃至8で得たセルロース多孔質膜、従来例5及び6で得たセパレータを用いた電気二重層コンデンサの漏れ電流と内部抵抗の測定結果を示す図である。
以下、図面も参照して本発明に係る一発明の実施の形態例を説明する。本実施の形態例では、アミンオキシド系セルロース溶液を用いて製作したセルロース多孔質膜であって、低抵抗で耐ショート性に優れたセパレータを提供することができる。また、該セパレータを用いることで、内部抵抗低減、及び漏れ電流低減、さらに不良率低減が可能となる、低抵抗で耐ショート性に優れたコンデンサ(キャパシタ)を提供することができる。
電気二重層コンデンサを構成するセパレータとして、アミンオキシド系溶媒を用いて製作したセルロース多孔質膜を、正極と負極との間に介在させる構成とする。
本実施の形態例においては、再生セルロースからなるセルロース多孔質膜をセパレータとして用いることで、コンデンサの内部抵抗低減、及び漏れ電流低減、さらに不良率低減を実現可能な電気二重層コンデンサ用セパレータ、及び該セパレータを用いる電気二重層コンデンサを提供している。
本実施の形態例に用いられるアミンオキシド系溶媒の主成分であるアミンオキシドには第三級アミンオキシドを用いることが好ましい。例えば、第三級アミンオキシドとしては、セルロースを溶解し水と混合するもので、かつ水に対し安定であればいずれの第三級アミンオキシドも用いることができるが、入手のしやすさ、使用済み溶剤の回収精製のしやすさ等から、N‐メチルモルホリン‐N‐オキシド(以下「NMMO」と称す。)を用いることが特に好ましい。ここで、水に対して安定な第三級アミンオキシドとは、水と化学反応を起こさないという意味で用いる。
本実施の形態例で用いられるセルロース溶液の組成は、NMMOが70〜95重量%、水が2〜28重量%、セルロースが2〜20重量%の濃度範囲が好ましい。NMMOの割合が70重量%を下回るとセルロースの溶解が困難になる。一方、溶液中のセルロースの濃度が2重量%を下回るとセルロースフィルムを作製する際に多くのセルロース溶液が必要になるため生産効率が悪くなり、20重量%を超えるとセルロース溶液の粘度が高くなり、薄膜の製作に不適となる。
この範囲であればセルロースを良好に溶解することができ均一な溶液が得られるが、溶媒の種類、成形装置、成形条件によっても溶解条件は異なるため、セルロース溶液の組成はこれに限定されるものではない。
溶解温度は75℃以上150℃未満の範囲が好ましい。75℃以下の場合は良好なセルロース溶液が得られず、150℃以上の場合はNMMOおよびセルロースの分解が起こる場合がある。特に120℃以下で溶解を行うことがより好ましい。
本実施の形態例で使用するセルロース基材は、セルロース多孔質膜の塩素含有量を10ppm以下、より好ましくは2ppm以下にするため、無塩素(TCF)漂白、あるいは未漂白のものが望ましい。セパレータ中の塩素含有量が10ppmより多くなると、電気二重層コンデンサの電極集電体であるアルミ箔の腐食を誘発し、漏れ電流の増大を引き起こす。なお、ここでの塩素含有量は「JIS C 2300 電気用セルロース紙 第2部 試験方法の塩素含有量 イオンクロマトグラフ法(抽出法)」に記載の方法で測定した値とする。
また、セルロース多孔質膜の硫酸塩含有量を50ppm以下にするため、硫酸塩含有量が1000ppm以下のセルロースを用いることが望ましい。硫酸塩は後述する凝固後の洗浄工程などで減少するが、1000ppm以上の含有量のセルロースを使用すると洗浄が不十分な場合に、セルロース多孔質膜中の硫酸塩含有量が50ppmを超える可能性がある。
セパレータ中の硫酸塩含有量が50ppmを超えると、電気二重層コンデンサの電極集電体であるアルミ箔の腐食を誘発し、漏れ電流の増大を引き起こす。なお、ここでの硫酸塩含有量は前述の塩素含有量測定に用いる抽出液をイオンクロマトグラフで測定した値とする。またセルロース多孔質膜の硫酸含有量が10ppm以下であることがさらに好ましい。
本実施の形態例で用いるセルロース基材としては、木材パルプ、非木材パルプ、マーセル化パルプ、溶解パルプ、再生セルロースを使用することができる。これらの中から1種類または2種類以上を組み合わせて使用することができ、これらのセルロース基材から製作した紙や不織布も使用することができる。
特に溶解パルプあるいはコットンリンターパルプをセルロース基材として用いることが好ましい。溶解パルプおよびコットンリンターパルプは、α−セルロース含有量が90%以上であり、セルロース純度が高いため、均一かつ均質なセルロース多孔質膜の製作に適している。
セルロース多孔質膜の化学的性質、物理的性質に応じて、使用するセルロース基材を適宜選択することで、セルロース多孔質膜の特性を調整することが可能である。
本実施の形態例のセルロース溶液は、加熱押出ダイを通して押し出され、加熱押出ダイと凝固浴との間の僅かな空気間隙を通って水またはNMMOの貧溶媒で構成された凝固浴に投入され、セルロース膜が成膜される。
本実施の形態例の成膜方法としては、上記した加熱押出ダイを用いる方法以外にも、加熱した基材上に所定のクリアランスでキャスティングを行う方法や、加熱したロールを用いて基材上に転写し成膜する方法を用いてもよい。凝固浴でセルロースを再生した後、イオン交換水で洗浄し、乾燥することにより、薄くて均一かつ緻密で、不純物が少ないセルロース膜を得ることができる。得られたセルロース膜は親液性を有するため、電解液に浸すことで端部にまで電解液を浸透し、電解液を保持することができる。
本実施の形態例におけるセルロース膜の多孔質化方法としては、例えば以下の各方法を用いることが出来る。
(1)アミンオキシド/セルロース溶液と相溶性のある水溶性ポリマーを添加し成膜後に水溶性ポリマーを溶解除去する方法、
(2)アミンオキシド/セルロース溶液に溶解しない固体や流体の粒子を添加して成膜後に粒子を除去する方法、
(3)有機溶媒置換法、
(4)凍結乾燥法、
(5)亜臨界乾燥法、
(6)超臨界乾燥法。
(7)ポリ乳酸などの電解液に溶解する物質を添加した状態のセルロース膜をセパレータとして用いてキャパシタを形成し、電解液を含浸した際に添加した物質を溶解してセルロース多孔質膜とする方法
のいずれかを用いても良い。
(1)のアミンオキシド/セルロース溶液と相溶性のある水溶性ポリマーを添加し成膜後に水溶性ポリマーを溶解除去する方法を用いる場合は、例えば、アミンオキシド系セルロース溶液にケン化度98%以下で重合度500〜2500のポリビニルアルコール(以下PVA)を対セルロース量で20〜500%添加し、溶解する。
得られたアミンオキシド/セルロース/PVA溶液を成膜し凝固浴で再生した後、熱水で洗浄してPVAを抽出除去し、乾燥することでセルロース多孔質膜を得ることができる。
PVA以外でもポリエチレンオキサイド(以下「PEO」と称す。)、ポリアクリルアミド(以下「PAM」と称す。)、澱粉、糖類、植物ガム、セルロース誘導体、アクリル酸系ポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドンなど、アミンオキシド/セルロース溶液と相溶性があり、成膜後の洗浄工程で水あるいは熱水で溶解除去できるポリマーや流体であれば使用することができる。尚、水溶性ポリマーはアミンオキシドにセルロースを溶解する前に添加してもよく、溶解した後に添加してもよい。
セルロースに対して化学的に作用する物質、例えば凝集効果の高いタイプのPAMはセルロースに対して0.1%以上、より好ましくは0.3%以上添加することで、アミンオキシド/セルロース溶液中で細かなセルロースの凝集体を形成させることができる。この状態のアミンオキシド/セルロース溶液を用いることによりセルロース多孔質膜を得ることができる。
セルロース多孔質膜を製作する際、必要に応じてアミンオキシド/セルロース溶液にグリコールやグリセリンなどの可塑剤を添加しても良い。またアミンオキシド/セルロース溶液に水素結合形成を阻害する製紙用薬品の嵩高剤を添加することや、洗浄工程で多孔質化したセルロース膜を乾燥する前に嵩高剤を添加すること、溶媒置換乾燥あるいは凍結乾燥を行うことなどでセルロース多孔質膜の厚さや密度をコントロールすることができる。
(2)のアミンオキシド/セルロース溶液に溶解しない粒子を添加して成膜後に除去する方法を用いる場合は、例えば、アミンオキシド系セルロース溶液に粒径0.1〜10μmのシリコーン微粒子を対セルロースで5〜300%、好ましくは10〜150重量%添加し、成膜後にアルカリ水溶液中でシリコーン微粒子を抽出除去して水で洗浄し、乾燥することでセルロース多孔質膜を得ることができる。
シリコーン以外でもポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなど有機溶媒に可溶な粒子を用いて、成膜後に有機溶媒などで抽出除去する方法を用いることもできる。
これらの固体や流体の粒子を用いる方法についても、アミンオキシドにセルロースを溶解する前に固体や流体の粒子を添加してもよく、溶解した後に添加してもよい。
その他の多孔質化方法として、成膜後にエタノールもしくはアセトン、イソプロパノールなどの有機溶媒でセルロース膜中の水を置換して乾燥する有機溶媒置換法や、凍結後に溶媒を昇華させる凍結乾燥法、亜臨界乾燥法や超臨界乾燥法などを使用することもできる。これらの乾燥方法は上述の水溶性ポリマーを用いる方法や粒子を用いる方法と組み合わせて使用することもできる。
多孔質化方法や多孔質化条件を変更することで、構成するセルロース多孔質膜の密度、平均孔径などの特性をコントロールすることができる。
巻回型電気二重層コンデンサや積層型二重層コンデンサにおけるセルロース多孔質膜の厚さは5〜70μmが好ましい。5μmより薄いセルロース多孔質膜では機械的強度が著しく低くなるため、セルロース多孔質膜製造工程および電気二重層コンデンサ製造工程で破断するなど、製造工程での問題が発生する。
また、電極端部のバリに対しても弱く、耐ショート性が低いためにセパレータとして使用することは困難である。
一方、70μmより厚くなるとコンデンサに占めるセパレータの割合が大きくなり、高容量化に不利となる。同様に、厚さが70μmより厚くなると、正極と負極の間の距離が離れる影響が大きくなり内部抵抗が悪化しやすくなる。
巻回型電気二重層コンデンサや積層型二重層コンデンサ用セパレータとしてセルロース多孔質膜の密度は0.10g/cm3以上が望ましい。0.10g/cm3より密度が低い場合は機械的強度が著しく低くなり工程上の問題が発生することに加え、空隙率が高くなりすぎるために耐ショート性が低化し、コンデンサのショート発生率が増加する。
またセルロース多孔質膜の密度は0.75g/cm3以下が望ましい。0.75g/cm3より密度が大きい場合は、セパレータへの電解液の含浸性が著しく低下し、電気抵抗の増大と容量の低下を招いてしまう。
コイン型電気二重層コンデンサにおけるセルロース多孔質膜の厚さは70〜400μmが好ましい。厚さ70μm以下ではかしめ工程によりかかる負荷によりショート率が大きくなってしまう。巻回型や積層型とは異なる厚さを求める、コイン型電気二重層コンデンサに適応する厚さの要求に対しても、厚くコントロールしてセルロース多孔質膜を製造することが可能であるが、セパレータの厚さが400μmを超えるとコイン型セルにおけるセパレータが占める部分が大きくなりすぎてしまい、所定の性能を満足したコインセルを所定厚さに収めることが難しくなる。
コイン型電気二重層コンデンサ用セパレータとしてセルロース多孔質膜の密度は、0.10g/cm3以上が望ましい。0.10g/cm3より密度が低い場合は機械的強度が低くなり工程上の問題が発生することに加え、空隙率が高くなりすぎるために耐ショート性が低化し、コンデンサのショート発生率が増加する。
コイン型電気二重層コンデンサの厚さは、巻回型電気二重層コンデンサや積層型二重層コンデンサよりも厚いために、密度が低いことによる上記の問題はやや緩和される。しかし、コイン型二重層コンデンサにはかしめ工程において押しつぶされるために0.10g/cm3より密度を低くすることは、工程での強度不足の問題が大きくなるだけで、特性改善はみられない。
またコイン型電気二重層コンデンサ用セパレータとしてセルロース多孔質膜の密度は0.60g/cm3以下が望ましい。0.60g/cm3より密度が大きい場合は、コイン型電気二重層コンデンサの内部抵抗が増大することに加え、厚く高密度なセパレータへの電解液の浸透が遅いことによって未含浸部分が生じやすくなり、接している電極に対しても同様に電解液の浸透が不均一になりやすく容量の低下にもつながってしまう。
セルロース多孔質膜の平均孔径は5μm以下が望ましい。5μmより平均孔径が大きい場合は耐ショート性の低下が顕著になる。
またセルロース多孔質膜の平均孔径は0.01μm以上が望ましい。0.01μmより平均孔径が小さい場合は電気抵抗の増大が顕著となる。
このようにして得られたセルロース多孔質膜をセパレータとして正極と負極との間に介在させて構成し、正極と負極とセパレータに電解液を含浸させ、容器に入れた後に封口して製作することで内部抵抗低減、及び漏れ電流低減、さらに不良率低減した電気二重層コンデンサが得られる。なお、セルロース多孔質膜は単独で使用してもよく、他のセパレータと組み合わせて使用してもよい。
〔実施例〕
以上に説明した本発明に係る一発明の実施の形態例のセルロース多孔質膜をセパレータとして用いた場合の当該セパレータ及び該セパレータを用いた電気二重層コンデンサの実施例を以下説明する。
〔セパレータ特性の測定方法及び評価方法〕
各実施例、比較例、従来例及び参考例において説明するセパレータとしての各実験結果の測定方法、評価方法は以下の通りである。
厚さ、坪量、密度、塩素含有量は、「JIS C 2300[電気用セルロース紙]の試験方法」に準じて行った。
厚さの測定では、試料を10枚重ね、自動停止式の外側マイクロメータを用いて厚さを3点以上測定し、1枚当たりの平均値を算出し、試料の厚さとした。
密度の測定では、B法(絶乾状態の密度を求める方法)に準じて測定を行った。
坪量は厚さと密度の値から算出した。
塩素含有量の測定では、「17.2.4.2」抽出第5法に準じて、製作した抽出液を、「17.2.4.3」イオンクロマトグラフ法を用いて測定した。
硫酸塩含有量も塩素含有量と同様の方法を用いて測定した。
平均孔径(ポアサイズ)の測定では、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法により測定される孔径分布から、その平均孔径(μm)を求めた。
大型の電気二重層コンデンサを製作する方法として、巻回型電気二重層コンデンサを例示する。
〔巻回型電気二重層コンデンサの製作方法〕
乾燥させた一対の電極の両極が接触しないように乾燥させたセパレータを介在させて巻回することによりコンデンサ素子を作製した。乾燥環境にて、このコンデンサ素子に所定の電解液を含浸させ、ケースに入れた後、封口し、直径10mm、高さ20mm、定格電圧2.5V、定格容量4.7Fの電気二重層コンデンサを製作した。
小型の電気二重層コンデンサを製作する方法としてコイン型電気二重層コンデンサを例示する。
〔コイン型電気二重層コンデンサの製作方法〕
乾燥させた一対の電極と乾燥させたセパレータを、乾燥環境にて両極が接触しないように両極の間にセパレータを配置し、所定の電解液を含浸させ、ガスケットを介してかしめることにより金属容器を封口し、直径20mm、高さ1.6mm、定格電圧2.5V、定格容量1.0Fの電気二重層コンデンサを製作した。
〔不良率の測定〕
製作した各1000個のコンデンサにて、ショート不良、外観不良として液漏れ、膨れなどを観察し、不良コンデンサの個数を1000で除して百分率をもって不良率とした。
〔コンデンサ特性の測定〕
不良のなかった電気二重層コンデンサに対して、静電容量、内部抵抗、漏れ電流をコンデンサ特性として測定した。
以下、実施例、比較例、従来例、参考例においての比率は重量比である。
〔実施例1〕
重合度1500のTCFコットンリンターパルプを用いて、セルロース/NMMO=10/90となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.05mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、凍結乾燥することにより、厚さ28.1μm、密度0.11g/cm3、平均孔径4.53μm、坪量3.1g/m2、塩素含有量1.9ppm、硫酸塩含有量1.7ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔実施例2〕
重合度800のECF溶解パルプを用いて、セルロース/NMMO=5/95となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液に対セルロースで200重量%となる量の直径5μmのポリメタクリル酸メチル粒子を添加して均一に分散させた後、Tダイ式の押出成形機を用いて0.2mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、3槽のアセトン浴でポリメタクリル酸メチル粒子を溶解除去し、3槽のイソプロピルアルコール浴で溶媒置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ50.5μm、密度0.19g/cm3、平均孔径2.89μm、坪量9.6g/m2、塩素含有量9.6ppm硫酸塩含有量47.9ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔実施例3〕
重合度800のTCF溶解パルプを用いて、セルロース/NMMO=3/97となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液に対セルロースで100重量%となる量の直径1μmのシリコーン粒子および可塑剤としてグリセリンを対セルロースで1重量%添加して均一に分散させた後、Tダイ式の押出成形機を用いて0.1mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、3槽の30重量%水酸化カリウム水溶液浴でシリコーン粒子を溶解除去し、3槽のイオン交換水浴で洗浄し、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ5.5μm、密度0.75g/cm3、平均孔径0.011μm、坪量4.1g/m2、塩素含有量0.7ppm、硫酸塩含有量9.5ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔実施例4〕
重合度800のTCF溶解パルプを用いて、セルロース/NMMO=10/90となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液に直径5μmのポリ乳酸粒子を対セルロースで300重量%添加して均一に分散させた後、Tダイ式の押出成形機を用いて0.2mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMO貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄し、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ15.4μm、密度1.35g/cm3、坪量20.8g/m2、塩素含有量1.8ppm硫酸塩含有量9.2ppmのポリ乳酸粒子含有セルロース膜を作製した。平均孔径は小さすぎるため測定できなかった。
ポリ乳酸粒子含有セルロース膜を3槽のPC(炭酸プロピレン)浴に浸漬してポリ乳酸微粒子を溶解除去し乾燥することで厚さ15.4μm、密度0.34g/cm3、平均孔径0.69μm、坪量5.2g/cm2のセルロース多孔質膜を得ることができた。ポリ乳酸粒子含有セルロース膜を用いてコンデンサ素子を形成しPCなどの有機系電解液を含浸することで、電気二重層コンデンサ中でセルロース多孔質膜の形態をとることができる。
〔実施例5〕
重合度700のTCF溶解パルプおよび重合度2000、ケン化度80%のPVAを用いて、セルロース/PVA/NMMO=5/7.5/87.5となるセルロース/PVA/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/PVA/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.3mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロース/PVA膜を再生した。
再生したセルロース/PVA膜を3槽の95℃のイオン交換水浴で洗浄してPVAを除去し、3槽のエタノール浴で溶媒を置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ24.8μm、密度0.45g/cm3、平均孔径0.24μm、坪量11.2g/m2、塩素含有量0.7ppm、硫酸塩含有量5.5ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔実施例6〕
重合度1500のTCFコットンリンターパルプを用いて、セルロース/NMMO=3/97となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液に10重量%PEO水溶液を対セルロースで5000重量%(PEO固形分としては対セルロース500重量%)添加した後、真空条件下で105℃に加熱して水分を除去して均一なセルロース/PEO/NMMO溶液を得た。
得られたセルロース/PEO/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.9mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMO貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄し、3槽のエタノール浴で溶媒を置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ70.0μm、密度0.11g/cm3、平均孔径3.63μm、坪量7.7g/m2、塩素含有量1.8ppm、硫酸塩含有量9.4ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔実施例7〕
重合度600のTCF溶解パルプを用いて、セルロース/NMMO=2/98となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて1.0mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、イオン交換水の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、3槽のイソプロピルアルコール浴で溶媒を置換し、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ101.7μm、密度0.30g/cm3、平均孔径0.34μm、坪量30.5g/m2、塩素含有量4.7ppm、硫酸塩含有量1.5ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔実施例8〕
重合度700のTCF溶解パルプを用いて、セルロース/NMMO=18/82となるセルロース/NMMO溶液を得た。凝集剤として使用されるPAMを有効成分で対セルロース2重量%、嵩高剤として使用される油脂系非イオン界面活性剤を有効成分で対セルロース1重量%添加し、真空条件下で105℃に加熱して水分を除去して混合溶液を得た。
得られた混合溶液をTダイ式の押出成形機を用いて1.5mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMO貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、1槽のイソプロピルアルコール浴で溶媒を置換し、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ392.0μm、密度0.60g/cm3、平均孔径0.33μm、坪量235.0g/m2、塩素含有量0.9ppm、硫酸塩含有量28.8ppmのセルロース多孔質膜を得た。
〔比較例1〕
重合度1500のTCFコットンリンターパルプを用いて、セルロース/NMMO=2/98となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.15mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、凍結乾燥することにより、厚さ30.5μm、密度0.09g/cm3、平均孔径5.42μm、坪量2.7g/m2、塩素含有量0.4ppm、硫酸塩含有量2.8ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔比較例2〕
重合度1500のコットンリンターパルプを用いて、セルロース/NMMO=18/82となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.6mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、凍結乾燥することにより、厚さ25.5μm、密度0.80g/cm3、平均孔径0.008μm、坪量20.4g/m2、塩素含有量0.5ppm、硫酸塩含有量1.6ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔比較例3〕
硫酸イオン含有量が500ppmの溶解パルプを用いてセルロース/NMMO=5/95となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.3mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄し、3槽のイソプロピルアルコール浴で溶媒を置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ25.2μm、密度0.44g/cm3、平均孔径0.24μm、坪量11.1g/m2、塩素含有量3.5ppm、硫酸塩含有量57.4ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔比較例4〕
ECF溶解パルプを水酸化ナトリウムで処理した後、二硫化炭素で処理することでビスコースを作製した。得られたビスコースをTダイ式の押出成形機を用いて希硫酸中に押し出しセルロースを再生した。再生したセルロースフィルムを3槽のイオン交換水で洗浄し、3槽のイソプロピルアルコール浴で溶媒を置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ24.8μm、密度0.44g/cm3、平均孔径0.25μm、坪量10.9g/m2、塩素含有量15.4ppm、硫酸塩含有量497.0ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔比較例5〕
ECF漂白溶解パルプを用いてセルロース/NMMO=5/95となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.3mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄し、3槽のイソプロピルアルコール浴で溶媒を置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ25.8μm、密度0.45g/cm3、平均孔径0.24μm、坪量11.6g/m2、塩素含有量17.9ppm、硫酸塩含有量8.8ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔比較例6〕
重合度700のTCF溶解パルプおよび重合度2000、ケン化度80%のPVAを用いて、セルロース/PVA/NMMO=5/7.5/87.5となるセルロース/PVA/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/PVA/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて1.5mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMO貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロース/PVA膜を再生した。
再生したセルロース/PVA膜を3槽の95℃のイオン交換水浴で洗浄してPVAを除去し、3槽のアセトン浴で溶媒を置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ455.0μm、密度0.68g/cm3、平均孔径0.13μm、坪量309.0g/m2、塩素含有量1.7ppm、硫酸塩含有量4.3ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔比較例7〕
重合度1500のTCFコットンリンターパルプを用いて、セルロース/NMMO=3/97となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液に10重量%PEO水溶液を対セルロースで5000重量%(PEO固形分としては対セルロース500重量%)添加した後、真空条件下で105℃に加熱して水分を除去して均一なセルロース/PEO/NMMO溶液を得た。
得られたセルロース/PEO/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.7mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMO貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄し、3槽のイソプロパノール浴で溶媒を置換した後、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ65.7μm、密度0.08g/cm3、平均孔径5.15μm、坪量5.3g/m2、塩素含有量1.7ppm、硫酸塩含有量4.3ppmのセルロース多孔質膜を作製した。
〔比較例8〕
重合度800のTCF溶解パルプを用いて、セルロース/NMMO=2/98となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液をTダイ式の押出成形機を用いて0.2mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、イオン交換水の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、3槽のイソプロピルアルコール浴で溶媒を置換し、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、厚さ4.0μmのセルロース多孔質膜を作製しようと試みたが、乾燥工程において破断が相次ぎ、セルロース多孔質膜を得ることができなかった。
〔比較例9〕
重合度800のTCF溶解パルプを用いて、セルロース/NMMO=3/97となるセルロース/NMMO溶液を得た。得られたセルロース/NMMO溶液に対セルロースで500重量%となる重量の直径1μmのシリコーン粒子および可塑剤としてグリセリンを対セルロースで1重量%添加して均一に分散させた後、Tダイ式の押出成形機を用いて0.4mmのスリット幅で押出し、10mmの空気間隙を通した後、20重量%のNMMOの貧溶媒の凝固浴に浸漬しセルロースを再生した。
再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄した後、3槽の30重量%水酸化カリウム水溶液浴でシリコーン粒子を溶解除去し、さらに3槽のイオン交換水浴で洗浄し、ドラム式乾燥機で乾燥することにより、密度0.06g/cm3のセルロース多孔質膜を作製しようと試みたが、シリコーン粒子を溶解除去した際に破断し、セルロース多孔質膜を得ることができなかった。
尚、比較例8及び9については、セルロース多孔質膜を得ることができなかったことから、表1への記載は省略している。
〔従来例1〕
マニラ麻パルプ50重量%とエスパルトパルプ50重量%とからなる原料を叩解機でCSF600mlまで叩解し、円網三層抄紙機で抄紙して厚さ48.7μm、密度0.35g/cm3、平均孔径13.6μm、坪量17.0g/m2、塩素含有量0.3ppm、硫酸塩含有量0.5ppmの円網三重紙を製作した。
〔従来例2〕
マニラ麻パルプ50重量%とエスパルトパルプ50重量%とからなる原料を叩解機でCSF500mlまで叩解し、円網二層抄紙機で抄紙して厚さ51.7μm、密度0.49g/cm3、平均孔径6.89μm、坪量25.3g/m2、塩素含有量0.5ppm、硫酸塩含有量0.4ppmの円網二重紙を製作した。
〔従来例3〕
叩解可能な再生セルロース繊維である溶剤紡糸レーヨンを叩解機でCSF5ml以下まで叩解した原料を長網抄紙機で抄紙して厚さ50.0μm、密度0.39g/cm3、平均孔径0.43μm、坪量19.5g/m2、塩素含有量0.5ppm、硫酸塩含有量0.6ppmの長網一重紙を製作した。
〔従来例4〕
叩解可能な再生セルロース繊維である溶剤紡糸レーヨンを叩解機でCSF5ml以下まで叩解した原料を長網抄紙機で抄紙して厚さ24.5μm、密度0.44g/cm3、平均孔径0.53μm、坪量10.8g/m2、塩素含有量0.4ppm、硫酸塩含有量0.7ppmの長網一重紙を製作した。
〔従来例5〕
PP樹脂を溶融し、メルトブロー不織布製造機によりシート化したのち界面活性剤を塗布することにより、厚さ170.7μm、密度0.29g/cm3、平均孔径4.35μm、坪量49.5g/m2、塩素含有量2.4ppm、硫酸塩含有量2.7ppmのメルトブロー不織布を製作した。
〔従来例6〕
PP樹脂を溶融し、メルトブロー不織布製造機によりシート化したのち界面活性剤を塗布することにより、厚さ97.7μm、密度0.30g/cm3、平均孔径4.87μm、坪量29.3g/m2、塩素含有量2.3ppm、硫酸塩含有量2.6ppmのメルトブロー不織布を製作した。
〔参考例1〕
市販のポリオレフィン系多孔質フィルムである旭化成イーマテリアルズ(株)製ハイポアH6022は、厚さ27.0μm、密度0.47g/cm3、平均孔径0.12μm、坪量12.7g/m2、塩素含有量0.3ppm、硫酸塩含有量0.6ppmであった。
〔参考例2〕
未漂白針葉樹クラフトパルプを叩解機でCSF20ml以下まで叩解した原料を長網抄紙機で抄紙して厚さ30.4μm、密度0.76g/cm3、坪量23.1g/m2、塩素含有量0.9ppm、硫酸塩含有量9.3ppmの長網一重紙を製作した。平均孔径は小さすぎるため測定できなかった。
実施例1乃至8で得られたセルロース多孔質膜あるいはポリ乳酸粒子含有セルロース膜、及び比較例1乃至5で得られたセルロース多孔質膜、従来例1乃至6及び参考例1乃至2で得られたセパレータの厚さ、坪量、密度、平均孔径、塩素含有量、硫酸塩含有量を表1に示す。
表1において、実施例4で上段に再生したセルロースを3槽のイオン交換水の洗浄浴で洗浄し、ドラム式乾燥機で乾燥して得たセルロース膜の特性を、下段にポリ乳酸粒子含有セルロース膜を3槽のPC(炭酸プロピレン)浴に浸漬してポリ乳酸微粒子を溶解除去し乾燥して得たセルロース膜の特性を示している。
Figure 2015133389
実施例1乃至3で得たセルロース多孔質膜、実施例4で得たポリ乳酸粒子含有セルロース膜、実施例5乃至6で得たセルロース多孔質膜、比較例1乃至5で得たセルロース多孔質膜、従来例1乃至4で得たセパレータ、参考例1及び2で得たセパレータを用いて、1MトリメチルエチルアンモニウムテトラフルオロボレートのPC溶液を電解液として使用した定格電圧2.5V定格容量4.7Fの巻回型の電気二重層コンデンサをそれぞれ1000個製作し、寸法、短絡、外観の不良率を計測し、漏れ電流、内部抵抗及び静電容量を測定した。
実施例1乃至3で得たセルロース多孔質膜、実施例4で得たポリ乳酸粒子含有セルロース膜、実施例5乃至6で得たセルロース多孔質膜、比較例1乃至5で得たセルロース多孔質膜、従来例1乃至4で得たセパレータ、参考例1及び2のセパレータを用いて製作した巻回型電気二重層コンデンサの評価結果を表2に示す。セルロース多孔質膜、セパレータの特性測定結果は上記した表1に示したため、表2においては係るセルロース多孔質膜、セパレータを用いて製作したコンデンサの特性を示している。
Figure 2015133389
実施例1乃至3で得たセルロース多孔質膜、実施例4で得たポリ乳酸粒子含有セルロース膜、実施例5乃至6で得たセルロース多孔質膜、比較例1及び2で得たセルロース多孔質膜、従来例3乃至4で得たセパレータを用いた電気二重層コンデンサの不良率と内部抵抗の測定結果を図1に示す。
抄紙法でのセパレータを用いて電気二重層コンデンサの不良率の改善を行う場合、従来例1で得たセパレータから従来例2で得たセパレータに変更するように、より坪量の大きいセパレータに変更することが一般的に行われる。抄紙法で得た従来例2では、改善されていてもまだ不良率が大きく十分な耐ショート性が確保できていない。
また、従来例1で得たセパレータから従来例4で得たセパレータに変更することで、大幅に不良率が改善される。従来例4のセパレータから従来例3のセパレータに変更することで、図1に示された関係から明らかなように、不良率を改善することはできるが、同時に内部抵抗は悪化する。
従来例3乃至4のタイプのセパレータは、現在多くの電気二重層コンデンサに使用されている。
従来例4で得たセパレータから実施例5で得たセパレータに変更することで、内部抵抗を19%改善すると同時に、不良率を1.2%改善させることができた。両者は、同等の厚さ密度であるにも関わらず、実施例5のセルロース多孔質膜はこれらの項目を共に改善することができた。
さらに、従来例4で得たセパレータから実施例1で得たセルロース多孔質膜へセパレータを変更することで電気二重層コンデンサの漏れ電流を同等に保ちつつ、内部抵抗を約29%低減すると同時に、不良率を約0.6%低減させることができた。
セルロース多孔質膜は抄紙法でのセパレータと比較して密度を低くすることができるため、厚さを維持したまま坪量を低下させることができる。坪量を低下させることは電気二重層コンデンサの低抵抗化につながる。またセルロース多孔質膜は、セルロース多孔質膜製造条件を調整することで、任意の平均孔径を持つセルロース多孔質膜を製作することが可能である。セパレータの平均孔径を小さくすることで、坪量を低下させ、かつ厚さをより薄くしても十分な耐ショート性を確保することができた。
実施例2及び3で得たセルロース多孔質膜を用いた電気二重層コンデンサについても、従来例3及び4で得たセパレータを用いた電気二重層コンデンサと比較して不良率を悪化させずに内部抵抗低減を実現することができた。実施例2で得たセルロース多孔質膜は実施例3で得た多孔質膜よりも平均孔径は大きかったが厚さが厚かったため、不良率は実施例2のセルロース多孔質膜の方が小さかった。
実施例2で得たセルロース多孔質膜は厚くて密度が低いため、内部に多くの電解液を保持することができる。実施例2で得たセルロース多孔質膜を用いた電気二重層コンデンサは電解液量が多く内部抵抗が小さいため、大電流特性に優れ、長期間使用後も良好な特性を維持することが可能となる。
実施例4で得たポリ乳酸粒子含有セルロース膜を用いた電気二重層コンデンサにおいて、ポリ乳酸粒子含有セルロース膜はPC系などの有機系電解液を含浸することでポリ乳酸粒子が電解液に溶解しセルロース多孔質膜となる。ポリ乳酸粒子含有セルロース膜を使用することは、予めポリ乳酸粒子を溶解除去したセルロース多孔質膜を使用する場合と比較して、セルロース多孔質膜製造工程を簡略化できる、セパレータ強度を維持したまま電気二重層コンデンサの素子巻きを行うことができる、などの利点がある。
実施例4で得たポリ乳酸粒子含有セルロース膜を用いた電気二重層コンデンサは、従来例1乃至4で得た抄紙法でのセパレータを用いた電気二重層コンデンサと比較して、漏れ電流を同等もしくは小さく保ちつつ、不良率低減と内部抵抗低減を同時に実現することができた。
実施例6で得た厚さ70μmのセルロース多孔質膜は、従来例4で得た湿式法のセパレータと同等の内部抵抗でありかつ、不良率と漏れ電流を同時に低減できた。
巻回型電気二重層コンデンサや積層型電気二重層コンデンサにおいてセパレータの厚さが70μmより厚くなると、コンデンサに占めるセパレータの割合が大きくなり、電気二重層コンデンサの高容量化に不利となってしまう。
比較例1で得た厚さ30.5μm、密度0.09g/cm3、平均孔径5.42μmのセルロース多孔質膜を用いた電気二重層コンデンサは、実施例1で得た厚さ28.1μm、密度0.11g/cm3、平均孔径4.53μmのセルロース多孔質膜を用いた電気二重層コンデンサと比較して、内部抵抗は変化せずに不良率のみが3.3倍に大きく悪化した。密度が0.10g/cm3を下回る、あるいは平均孔径が5μmを上回るとセパレータとしての耐ショート性が低下し、不良率が大きく増加した。
比較例2で得た厚さ25.5μm、密度0.80g/cm3のセルロース多孔質膜を用いた電気二重層コンデンサは、実施例3で得た厚さ5.5μm、密度0.75g/cm3、のセルロース多孔質膜を用いた電気二重層コンデンサと比較して、内部抵抗が大きく悪化した。密度が0.75g/cm3を上回るとセパレータの電解液の含浸性が低下し、静電容量も低下している。セルロース多孔質膜の平均孔径が0.01μmを下回ると、遮蔽性が過剰となり電気二重層コンデンサの内部抵抗が著しく増大する。
参考例2で得た厚さ30.4μm、密度0.76g/cm3、の湿式法のセパレータは、緻密すぎて孔径の測定ができないうえに、緻密すぎて電解液の含浸性も乏しいために著しく内部抵抗が大きく、しかも容量をほとんど発現していない。
一方、参考例1のポリオレフィン系多孔質フィルムをセパレータとして用いた電気二重層コンデンサは内部抵抗が0.400Ωであり、従来例4と比較して電気二重層コンデンサの内部抵抗は大きく増加した。また、セパレータの厚さがほぼ同じであるのに電気二重層コンデンサの静電容量が実施例5に比べ大きく低下した。
原因としては参考例1のセパレータの電解液に対する濡れ性が乏しいために電極の端部まで電解液を行き渡らせることができず、電解液に接している電極面積が小さくなったためである。初期評価で電気二重層コンデンサの静電容量が少ないことが確認されたため、長期間使用した場合にはセルロース系セパレータと比較して静電容量の低下速度がより速くなる可能性が高い。以上のことから、電気二重層コンデンサ用セパレータとしてポリオレフィン系多孔質フィルムは適さない。
実施例1乃至3で得たセルロース多孔質膜、実施例4で得たポリ乳酸粒子含有セルロース膜、実施例5乃至6で得たセルロース多孔質膜、比較例1乃至2で得たセルロース多孔質膜、従来例3乃至4で得た抄紙法でのセパレータを用いた巻回型電気二重層コンデンサの漏れ電流と内部抵抗の測定結果を図2に示す。
実施例3で得たセルロース多孔質膜及び実施例4で得たポリ乳酸粒子含有セルロース膜を用いた電気二重層コンデンサは、従来例3及び4で得た抄紙法でのセパレータを用いた電気二重層コンデンサと比較して、漏れ電流を同等もしくは低く保ったまま内部抵抗は低減した。
比較例3で得たセルロース多孔質膜は、硫酸根含有量が57.4ppmと多かったため、11.1%の電気二重層コンデンサが不良となり、比較例5で得たセルロース多孔質膜は、塩素含有量が17.9ppmと多かったため、13.5%の電気二重層コンデンサが不良となった。セルロース多孔質膜の塩素含有量が10ppmを超える、あるいは硫酸根含有量が50ppmを超えると電気二重層コンデンサの不良率が高くなる。
比較例4で得たビスコース法により製作したセルロース多孔質膜は塩素含有量及び硫酸根含有量が多かったため、49.7%の電気二重層コンデンサが不良となった。本実施の形態例のセルロース膜にビスコース法を用いて製作したセルロース多孔質膜は、電気二重層コンデンサ用セパレータとしては適さない。
実施例6乃至8で得たセルロース多孔質膜、比較例6乃至7で得たセルロース多孔質膜、従来例5乃至6で得た不織布を用いて、1MトリメチルエチルアンモニウムテトラフルオロボレートのPC溶液を電解液として使用した定格電圧2.5V定格容量1Fのコイン型電気二重層コンデンサを1000個製作し、短絡や寸法や外観の不良率を計測し、漏れ電流、内部抵抗及び静電容量を測定した。
実施例6乃至8で得たセルロース多孔質膜、比較例6乃至7で得たセルロース多孔質膜、従来例5乃至6で得た不織布の諸物性及びコイン型電気二重層コンデンサの評価結果を表3に示す。表3は実施例6乃至8、比較例6乃至7従来例5乃至6のセルロース多孔質膜及び不織布を用いて製作したコイン型電気二重層コンデンサの特性測定結果一覧を示す表である。
Figure 2015133389
表3に示すように、従来例5で得た厚さ170.7μm、密度0.29g/cm3の不織布セパレータを用いたコイン型電気二重層コンデンサは、従来例6で得た厚さ97.7μm、密度0.30g/cm3の不織布セパレータを用いることで、内部抵抗を17%下げることができるが、不良率と漏れ電流は増加する。不織布セパレータにおいて、セパレータを薄くすると、内部抵抗は低減できるが、不良率や漏れ電流は増加する。
従来例5で得た厚さ170.7μm、密度0.29g/cm3の不織布セパレータとして用いたコイン型電気二重層コンデンサは、実施例7で得た厚さ101.7μm、密度0.30g/cm3のセルロース多孔質膜をセパレータとして用いることで、内部抵抗を37%低減した上に、不良率を0.5%低減でき、漏れ電流も同等に保つことができる。
実施例6で得た厚さ70.0μm、密度0.11g/cm3のセルロース多孔質膜セパレータを用いたコイン型電気二重層コンデンサと比較して、比較例7で得た厚さ65.7μm、密度0.08g/cm3のセルロース多孔質膜セパレータを用いたコイン型電気二重層コンデンサは、不良率が31.4%と大きい。
コイン型電気二重層コンデンサに用いるセルロース多孔質膜は、厚さが70μmを下回る場合、同じく密度が0.10を下回る場合には、耐ショート性が不足し、かしめ工程の負荷によるショート不良が多く発生する。
以上から、コイン型電気二重層コンデンサにおいては、厚さは70μm以上、密度は0.10g/cm3以上が望ましい。
実施例8で得た厚さ392.0μm、密度0.60g/cm3のセルロース多孔質膜セパレータを用いたコイン型電気二重層コンデンサと比較して、比較例6で得た厚さ455.0μm、密度0.68g/cm3のセルロース多孔質膜セパレータを用いたコイン型電気二重層コンデンサは、不良率が22.7%と大きい。
コイン型電気二重層コンデンサに用いるセルロース多孔質膜は、厚さが400μmを上回る場合、同じく密度が0.60を上回る場合には、セパレータが厚すぎることや高密度すぎることによる、コイン型電気二重層コンデンサの厚さ寸法不良や、かしめ工程での漏液による外観不良、内部抵抗の増加が多く発生する。
以上からコイン型電気二重層コンデンサにおいて厚さは400μm以下、密度は0.60g/cm3以下が望ましい。
このように、求める条件に応じて、厚さや密度を自由にコントロールできるセルロース多孔質膜は、設計の自由度に広がりを与えることができる魅力的なセパレータとなる。
以上に説明した本実施の形態例及び実施例などから明らかな様に、アミンオキシド系セルロース溶液を用いてセルロース多孔質膜を製作することで、電気二重層コンデンサの漏れ電流を大きくする硫酸根の含有量が小さいセルロース多孔質膜を得ることができる。
また、溶解するセルロースにTCF漂白あるいは未漂白のセルロースを用いることで、硫酸根と同様に漏れ電流を大きくする塩素の含有量が小さいセルロース多孔質膜を得ることができる。
セルロース多孔質膜は親水性・親油性を持ち、電気絶縁性に優れるというセルロースの特性を持つことに加え、厚さや密度を任意にコントロールできることから、繊維の積層体である抄紙法でのセパレータでは実現困難な特性を持つセパレータを実現できる。漏れ電流を大きくする物質を含有しない本発明のセルロール多孔質膜を用いることで、抄紙法でのセパレータや従来のセルロース多孔質膜では実現できなかった、電気二重層コンデンサの内部抵抗低減、及び漏れ電流低減、さらに不良率低減を実現可能な電気二重層コンデンサ用セパレータ及び該セパレータを用いる電気二重層コンデンサを提供することができる。
アミンオキシド系セルロース溶液の粘度はアミンオキシドに溶解するセルロースを任意の割合にすることでコントロールできるため、本実施の形態例によれば重合度の高いセルロースを用いてセルロース多孔質膜を製作することができる。そのため、高強度で電解液に対する耐性に優れた重合度の高いセルロース多孔質膜を製作することができる。
抄紙法での紙の製造工程において、乾燥前の湿潤状態では紙の強度の大部分が繊維同士の物理的絡み合いに依存するため、薄い紙を製作するために繊維の重なり本数を減らすと破断が発生する可能性が高くなる。セルロース多孔質膜はアミンオキシド/セルロース溶液を膜状に成形した後、凝固浴で再生して製作するため、抄紙法よりも薄いシートを製作することが可能である。
また、本実施の形態例のセルロース多孔質膜の密度は、多孔質化の方法あるいは条件の調整により任意の割合でコントロールできるため、抄紙法での紙では実現が難しい0.25g/cm3以下の密度のセパレータを得ることができる。紙はパルプ同士の物理的絡み合いと接点の水素結合で接着されているパルプの集合体であるのに対し、セルロース多孔質膜は構成するセルロースが一体となっているため0.10〜0.25g/cm3のような低密度領域においても電気二重層コンデンサの製造工程で破断しない強度を確保できる。一般的に用いられている湿式法でのセパレータの密度0.25〜0.75g/cm3の領域においても高強度、低抵抗かつ耐ショート性に優れたセパレータを実現できる。
また、本実施の形態例のセルロース多孔質膜は、抄紙法でのセパレータと比較してより薄く、より低密度のセパレータを製作することも可能である。セルロース多孔質膜は微多孔状で緻密な構成のため耐ショート性に優れる。そのため電気二重層コンデンサのセパレータを抄紙法でのセパレータからセルロース多孔質膜に置き換える場合には、より低密度あるいはより薄いセパレータを使用することができ、電気二重層コンデンサの低抵抗化、高容量化、長寿命化などに寄与できる。なお、セルロース多孔質膜は単独で使用してもよく、抄紙法でのセパレータなど他のセパレータと組み合わせて使用することもできる。
本実施の形態例及び実施例のセルロース多孔質膜は、電気二重層コンデンサ用セパレータとしてだけでなく、リチウムイオンキャパシタ用セパレータ、アルミ電解コンデンサ用セパレータ、リチウムイオン電池用セパレータ、アルカリマンガン電池用セパレータ、銀電池用セパレータ、空気電池用セパレータなど各種蓄電デバイス用セパレータとして使用することができ、また各種フィルターとしても使用することができる。

Claims (11)

  1. コンデンサの正極及び負極からなる電極を隔離するセパレータであって、
    セルロース誘導体を形成せずに溶解及び再生された再生セルロースからなるセルロース多孔質膜であることを特徴とするセパレータ。
  2. 前記セルロース多孔質膜の塩素含有量が10ppm以下であることを特徴とする請求項1記載のセパレータ。
  3. 前記セルロース多孔質膜の硫酸塩含有量が50ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載のセパレータ。
  4. 前記セルロース多孔質膜の膜厚が5μm以上400μm以下かつ密度が0.1g/cm3以上0.75g/cm3以下かつ平均孔径が0.01μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセパレータ。
  5. 前記セルロース多孔質膜の膜厚が5μm以上70μm以下かつ密度が0.1g/cm3以上0.75g/cm3以下であって、巻回型または積層型コンデンサに用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のセパレータ。
  6. 前記セルロース多孔質膜の膜厚が70μm以上400μm以下かつ密度が0.1g/cm3以上0.6g/cm3以下であって、コイン型コンデンサに用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のセパレータ。
  7. 前記セルロース多孔質膜が、アミンオキシド系溶媒にセルロースを溶解したセルロース溶液を膜状に成形し、水またはアミンオキシド系溶媒の貧溶媒に浸漬することによりセルロースを凝固して再生し、再生したセルロースを水で洗浄してアミンオキシド系溶媒を除去した後、乾燥することにより得られた再生セルロースからなるセルロース多孔質膜であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のセパレータ。
  8. 前記アミンオキシド系溶媒の主成分がN‐メチルモルホリン‐N‐オキシドであることを特徴とする請求項7に記載のセパレータ。
  9. 再生したセルロースを水で洗浄してアミンオキシド系溶媒を除去することを特徴とする請求項7または請求項8に記載のセパレータ。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のセパレータを用いたことを特徴とするコンデンサ。
  11. 前記コンデンサが電気二重層コンデンサ、またはリチウムイオンキャパシタであることを特徴とする請求項10記載のコンデンサ。
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