JP6576834B2 - ワイパーおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、工作機械や産業機械に使用されるワイパーおよびその製造方法に関する。
従来、旋盤、フライス盤等の工作機械の摺動面に切粉等異物の噛み込みを防止するため、可動部材の短縁に、リップ部を摺動面に接触させるワイパーが取り付けられる。そのワイパーを摺動させることにより、工作機械の摺動面の異物を掻き取っている。通常、そのワイパー摺動部には、あらゆる方向に対しての追従性、掻き取り性能に優れているゴム材料が用いられる。近年、切削油を使用しない(ドライ切削ともいう)環境面を重視した工作システムや、高速型の工作機械等に使用されるワイパーは、ワイパー摺動部のゴム材料の摩擦係数が高いため、摩耗が激しく、長期にわたるシール性は維持できないという問題点があった。
そこでこれらの問題を解決するために、例えば、特許文献1には、短繊維補強ゴムでワイパー全体を成形したワイパーが提案されている。しかしながら、このワイパーは、リップ先端部の短期の摩耗防止は解決されるものの、リップ部がワイパー本体に支持されているリップ支持部も、短繊維で補強されるため、その高い剛性によりリップ部の柔軟性が低下するという問題が生じている。そのため、工作機械に取り付けて使用した場合に、ワイパー押しつけ力が大きい為、摺動面との摩擦力が大きくなり、長期間使用すると摩耗が生じ、シール性が低下することや、薄い板金カバーの摺動面を損傷することの問題がある。
また、特許文献2のように、ワイパーの摺動部を短繊維補強ゴムで成形し、さらに、摺動部の被清掃面との接触部を研磨することにより短期の摩耗防止を行うワイパーが知られている。しかしながら、短繊維補強ゴムでワイパーの摺動部を成形したワイパーは、リップ先端部の短期の摩耗防止は解決されるものの、ゴム成形加工工程で、添加する短繊維材料を一定方向に配向するよう制御する必要があり、さらに、摺動部の被清掃面との接触部を研磨加工する必要があることが知られている。このように、短繊維材料を使用することによって、成形加工工程が面倒であるばかりか、加工費用が高価となる問題がある。
特開平05−042443号公報 特開2008-264776号公報
旋盤、フライス盤等の工作機械の摺動面に使用されるワイパーは、ワイパー摺動部での短期の摩耗防止策が知られているが、リップ部の柔軟性が低下することや、ワイパーの加工費用が高価であることの問題が発生している。
本発明の解決しようとする課題は、長期間にわたりワイパーのシール性が維持でき、簡素な製造工程で製造できるワイパーおよびその製造方法を提供することである。
本発明の実施形態に係るワイパーは、工作機械に取り付けられる取り付け部材と;前記取り付け部材に接合されたワイパー取り付け部、およびこのワイパー取り付け部の一端に形成され弾性材料からなる折り曲り形状のリップ支持部とを有するワイパー本体と;前記リップ支持部を介して前記ワイパー取り付け部に繋がるリップ部と、により構成され、前記リップ部において、前記工作機械の摺動面に先端が接触するリップ先端部が、粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料と、を含有する弾性材料で形成されることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係るワイパーの製造方法は、工作機械の摺動面に先端が接触するリップ先端部が粒子状の補強用材料および粒子状の固体潤滑樹脂材料を添加材料として含有する弾性材料で形成され、金型内に充填する練加工したゴム材料と、前記ゴム材料に前記補強用材料および固体潤滑樹脂材料を添加材料として混合した混合材料と、を準備する工程と、接着剤を塗布したワイパーの取り付け部材を前記金型内に配置し、前記金型内の前記リップ先端部の対応箇所へ前記混合材料を充填すると共に、前記金型内の残り部分へ前記ゴム材料を充填する工程と、前記取り付け部材に接合されるワイパー取り付け部と、このワイパー取り付け部の一端に形成されるリップ支持部と、このリップ支持部を介して前記ワイパー取り付け部に繋がる前記リップ部と、をプレス加硫により一体成型する工程と、を有することを特徴とする。
本実施形態のワイパーおよびワイパーの製造方法によれば、長期にわたりワイパーのシール性は維持でき、ワイパーを交換せずに工作機械が稼働でき、工作物を効率的に製造することができる。
実施形態にかかるワイパーの断面図を示す。 実施形態にかかるワイパーの製造工程のフローチャートを示す。 ワイパーの押しつけ力測定方法を説明する図である。 ワイパーの摺動抵抗測定方法を説明する図である。 押しつけ力、摺動抵抗及び摺動距離の測定結果を示す表である。
以下、発明を実施するための一実施形態について説明する。
本実施形態におけるワイパーは、工作機械における機台表面やカバー表面等のような摺動面に対して相対的に往復移動する移動本体部に取り付けられる横幅方向に長い部材である。
図1は、実施形態に係るワイパー10の側面から見た断面図を示す。図1に示すように、ワイパー10は、機台表面やカバー表面等のような摺動面(掻き取り面)40に対して、相対的に移動する工作機械の移動本体部に取り付けられる取り付け部材15と、前記取り付け部材15と一体的に形成されたワイパー本体20で構成されている。
ワイパー本体20は、例えばワイパー取り付け部22およびリップ支持部25を有する。取り付け部材15は、通常は金属材料または合成樹脂材料により形成される。
ワイパー取り付け部22の下端において、矢印の摺動方向に折り曲げられた折り曲り形状のリップ支持部25と、リップ支持部25によりワイパー取り付け部22に繋がるリップ部30が形成される。リップ部30の先端部には、摺動面40と接触して摺動するリップ先端部35が形成されている。リップ支持部25の折り曲げ部の内側(摺動方向側)には、弾性作用を有する溝27が形成されている。
ワイパー取り付け部22は、NBR、ウレタンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、カルボキシル化ニトリルゴム(X−NBR)等の弾性材料で形成されている。あるいは、ワイパー取り付け部22は、上記弾性材料100質量部に対して、5〜40質量部のポリエチレン樹脂粒子材料、シリカ粒子材料、シリカ・アルミナ粒子材料等の粒子状の補強用材料と、5〜40質量部のアクリル変性シリコーン樹脂粒子材料、ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子材料、ナイロン樹脂粒子材料等の粒子状の固体潤滑樹脂材料と、を添加材料として混入させ形成してもよい。前記粒子状の補強用材料及び粒子状の固体潤滑樹脂材料の混入が各々5質量部未満であると、上記弾性材料への混合分布が不均一になることにより長期にわたるワイパーのシール性維持効果が低下することがある。前記補強用粒子材料及び固体潤滑用樹脂粒子材料の混入が各々40質量部を超えると添加材料の混入加工が困難となる。
リップ支持部25および、リップ先端部35を除くリップ部30は、上記弾性材料と同様の材料で形成される。また、リップ先端部35は、上記弾性材料と同様の材料に上記の粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料と、の添加材料を混入させて形成される。
次に、上記構成を有するワイパー10の製造方法について説明する。図2は、ワイパー10の製造工程を示すフローチャートである。
まず、取り付け部材15の製造工程として、例えば金属材料または合成樹脂材料を所定の形状に形成加工を施す(ステップS200)。
次に、所定の形状に加工された取り付け部材15に接着剤を塗布する(ステップS210)。
一方、ワイパー本体20およびリップ部30の製造工程として、原料ゴムを練加工したゴム材料(ステップS300a)と、上記ゴム材料に粒子状の補強用材料と粒子状の固体潤滑樹脂材料を添加材料として混合加工した混合材料の準備(ステップS300b)により、金型内に充填するゴム材料と混合材料を準備する。
次に、ステップS210の接着剤を塗布した取り付け部材15を金型内に配置し(ステップS310)、金型内の対応箇所への上記混合材料を充填する(ステップS320a)。また、金型内の残り部分へ上記ゴム材料を充填する(ステップS320b)。
次に、プレスにより取り付け部材15とワイパー本体20およびリップ部30は、プレス加硫により一体成型される(ステップS340)。
リップ先端部35は、ゴム材料に短繊維材料等のような配向性を保持しない粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料とを、添加材料として混入させ形成される。例えば、ワイパー取り付け部22は、ゴム材料により形成される。また、ワイパー取り付け部22は、ゴム材料に短繊維材料等のような配向性を保持しない粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料とを、添加材料として混入させ形成されてもよい。
リップ先端部35を除くリップ部30、およびリップ支持部25は、通常、粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料とを混入しないゴム材料により形成される。
従来の短繊維材料を補強用添加材料として使用するワイパーの製造工程では、補強用添加材料の配向を一定方向に制御する工程と摺動部の被清掃面との接触部を研磨加工する工程が必要であるが、図2に示した実施形態の製造工程では、短繊維材料でなく、粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料とを混合するので、配向を一定方向に制御する工程がなく、さらに、ワイパー10の摺動部の被清掃面との接触部を研磨加工する工程がない。したがって、本実施形態によれば、作業工程が簡素化することができる。
ここで実施例と比較例1、2の製造工程を比較した結果について説明する。
(実施例1)
実施例1として、弾性材料はX-NBRを使用し、その成形後に耐油性を有し且つ硬度が70度から90度(JIS A)の範囲に設定したものを使用した。リップ支持部25からリップ先端に至る長さの1/2の長さのリップ先端部35の領域のみを、粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料とが添加材料として混合された弾性材料で形成し、その他は上記添加材料を混合しないX-NBRを使用して、ワイパーを作製した。
混合される材料は、弾性材料100質量部に対して、補強用材料として超高分子量ポリエチレン表面処理粒子(製品名:インへンスUH-1080(フルオロシール社(米国)製)、平均粒径125μm)5質量部と、固体潤滑樹脂材料としてシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子(製品名:シャリーヌR(日信化学工業(株)製)、平均粒径30μm)5質量部の2種類を配合している。取り付け部材15は、樹脂材を使用した。即ち、実施例1は、リップ先端部35を、粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料と、を混合させたゴム材料で形成したものである。
(実施例2)
前記混合される添加材料が、弾性材料100質量部に対して超高分子量ポリエチレン表面処理粒子10質量部およびシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子10質量部の2種類を配合した他は、実施例1と同様にしてワイパーを作製した。
(実施例3)
前記混合される添加材料が、弾性材料100質量部に対して超高分子量ポリエチレン表面処理粒子20質量部およびシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子20質量部の2種類を配合した他は、実施例1と同様にしてワイパーを作製した。
(実施例4)
前記混合される添加材料が、弾性材料100質量部に対して超高分子量ポリエチレン表面処理粒子30質量部およびシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子30質量部の2種類を配合した他は、実施例1と同様にしてワイパーを作製した。
(実施例5)
前記混合される添加材料が、弾性材料100質量部に対して超高分子量ポリエチレン表面処理粒子40質量部およびシリコーン・アクリル共重合体樹脂粒子40質量部の2種類を配合した他は、実施例1と同様にしてワイパーを作製した。
(比較例1)
比較例1のワイパー10は、ワイパー本体20、リップ支持部25、リップ部30、およびリップ先端部35を実施例1と同様な補強用添加材料を混入させたゴム材料(X−NBR)で形成し、他は実施例1と同様にしてワイパーを作製した。補強用添加材料としては、原料ゴム100質量部に対して、ナイロン系短繊維10質量部を配合したものを使用した。
(比較例2)
比較例2のワイパー10は、ワイパー本体20、リップ支持部25、リップ部30、およびリップ先端部35を実施例1と同様なゴム材料(X−NBR)を形成しているが、粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料とは配合されていない。他は実施例1と同様にしてワイパーを作製した。
図5は、上記実施例1〜5と比較例1、比較例2で得た各ワイパーについての性能評価の測定結果を示す。ここで、実施例1〜5と比較例1,2の性能評価を測定した結果について説明する。まず、使用するワイパーの評価方法について説明する。
(1)ワイパー押しつけ力測定方法
A.試験方法
図3に示すようにワイパー押しつけ力測定試験機100は、ロードセル105とサドル110とワイパー10、および摺動面115により構成されている。サドル110にワイパー10を固定し、ワイパー10を下降して、ワイパー10のリップ先端部35が摺動面115の表面に接触したところから、さらにワイパー10を摺動面115側へ規定値の3mm押しつける。その時にかかる力をロードセル105が感知し、その値を押しつけ力と定義する。通常、押しつけ力は単位センチメートル当たりに換算して表す。この押しつけ力は、次項のワイパー摺動抵抗測定の際に、垂直荷重(W)として用いる。
B.試験条件:潤滑油なし
(2)ワイパー摺動抵抗測定方法
A.試験方法
図4に示すようにワイパー摺動抵抗測定試験機200は、ロードセル205とサドル210とワイパー10、および摺動面215で構成される。ワイパー10をサドル210に固定している状態で、摺動面215が矢印Aの方向に動く。その際に働く水平方向の力Fをロードセル205が感知する。この力Fの値と、入力した垂直荷重Wの値(上記のワイパー押しつけ力測定において、ワイパーを規定値3mm押しつけたときの力)とから、F=μWの式に基づいて摺動抵抗F(kgf)が算出される。ここで、μは摩擦係数、Wは押しつけ力(kgf)を示す。3mm押し付けたときの摺動抵抗F(kgf)は、単位センチメートル当たりに換算して表す。
B.試験条件
潤滑油なし、
摺動速度:6m/min
(3)ワイパー摺動試験方法
A.試験方法
ワイパー摺動試験は、上記図4に示すワイパー摺動抵抗測定試験機200と同様な試験機である。ワイパー摺動試験方法においてワイパー摺動抵抗測定方法と異なる点は、サドル210を繰り返し往復運動させることである。ワイパーを3mm押し付けた状態で長時間往復運動を行い、摺動距離と往復回数によりその摺動距離Lを計算する。また、リップ摩耗量は、ワイパー10の試験前後に重量を測定し、その減少量により算出する。ここで、ワイパー10により摺動距離が最長2000kmの試験を行い、試験後のワイパーの損傷状況とリップ摩耗量とによりワイパーの摺動耐久性を比較する。図5に示す、単位長さあたりのリップ摩耗量(mg/cm)は、2000km摺動時のリップ摩耗量を単位センチメートル当たりに換算して表したものである。
B.試験条件
潤滑油なし
摺動速度:70m/min
摺動ストローク:1100mm
試験環境 :室温
(4)測定結果
これらのワイパーを用いて押しつけ力、摺動抵抗および摺動距離を測定した。その結果を図5に示す。図5の結果から、以下のことがわかる。
実施例1〜5は、押しつけ力が比較例2の約55%以下で、摺動抵抗が比較例2の約40%以下、リップ摩耗量が比較例2の23%以下である。そして、実施例1〜5は、シール性を長期間維持ができ、耐久摺動距離が比較例2の300kmに比べ約6.7倍長く、2000km摺動後も損傷がなく継続して使用できる状態である。したがって、実施例1〜5のワイパーは、比較例2に比べ長期間の使用ができる。
実施例1〜5は2000km摺動後も損傷がなく継続して使用できる状態であり、押しつけ力が比較例1の約42%以下で、摺動抵抗が比較例1の約57%以下である。比較例1は、2000km摺動後も損傷がなく継続して使用できる状態であるが、実施例1のリップ摩耗量は比較例1の約48%以下である。したがって、実施例1〜5のワイパーは、比較例1と比べても長期間の使用ができる。
以上のように、本実施形態によれば、リップ先端部の所定領域を所定量の補強用添加材料を混合した弾性材料で形成されたワイパーを用いることにより、長期にわたりワイパーのシール性は維持できるとともに、長期間ワイパーを交換せずに工作機械が使用できる。したがって、工作物を効率的に製造することができ、また、複雑な製造工程の簡素化が行え、加工費の低減が計れる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (7)

  1. 工作機械に取り付けられる取り付け部材と、
    前記取り付け部材に接合されたワイパー取り付け部と、このワイパー取り付け部の一端に形成され弾性材料からなる折り曲り形状のリップ支持部とを有するワイパー本体と、
    前記リップ支持部を介して前記ワイパー取り付け部に繋がるリップ部と、により構成され、
    前記リップ部において、前記工作機械の摺動面に先端が接触するリップ先端部が、粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料と、を含有する弾性材料で形成され、未研磨の平滑面であることを特徴とするワイパー。
  2. 前記ワイパー取り付け部が、前記粒子状の補強用材料と、粒子状の固体潤滑樹脂材料と、を添加材料として含有する弾性材料で形成されることを特徴とする請求項1に記載のワイパー。
  3. 前記ワイパー取り付け部および前記リップ先端部が、ポリエチレン系樹脂粒子の補強用材料と、アクリル変性シリコーン樹脂粒子の固体潤滑樹脂材料と、を含有する弾性材料で形成される請求項1または請求項2に記載のワイパー。
  4. 前記弾性材料がゴム材料であり、ゴム材料100質量部に対して、ポリエチレン系樹脂粒子の補強用材料5〜40質量部と、アクリル変性シリコーン樹脂粒子の固体潤滑樹脂材料5〜40質量部と、を配合したものである請求項1または請求項2または請求項3に記載のワイパー。
  5. 工作機械の摺動面に先端が接触するリップ先端部が粒子状の補強用材料および粒子状の固体潤滑樹脂材料を添加材料として含有する弾性材料で形成されるワイパーの製造方法であって、
    金型内に充填する練加工したゴム材料と、前記ゴム材料に前記補強用材料および固体潤滑樹脂材料を添加材料として混合した混合材料と、を準備する工程と、
    接着剤を塗布したワイパーの取り付け部材を前記金型内に配置し、前記金型内の前記リップ先端部の対応箇所へ前記混合材料を充填すると共に、前記金型内の残り部分へ前記ゴム材料を充填する工程と、
    前記取り付け部材に接合されるワイパー取り付け部と、このワイパー取り付け部の一端に形成されるリップ支持部と、このリップ支持部を介して前記ワイパー取り付け部に繋がるップ部と、をプレス加硫により一体成型する工程と、
    を有し、
    前記リップ先端部が未研磨の平滑面であることを特徴とするワイパーの製造方法。
  6. 前記混合材料を、前記金型内における前記ワイパー取り付け部と、リップ先端部と、の対応箇所へ充填する請求項5に記載のワイパーの製造方法。
  7. 前記混合材料は、ゴム材料100質量部に対して、粒子状の補強用材料5〜40質量部と、粒子状の固体潤滑樹脂材料5〜40質量部と、を配合したものである請求項5または請求項6に記載のワイパーの製造方法。
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