JP6576803B2 - 食品用粉末状日持ち向上剤およびその製造方法 - Google Patents

食品用粉末状日持ち向上剤およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、食品用粉末状日持ち向上剤およびその製造方法に関する。
従来から、加工食品製造においては、食品の保存性を向上させる目的で、グリシン、アラニン、グルタミン酸等のアミノ酸が用いられており、その中でも保存効果、味質への影響の少なさ、入手のし易さでグリシンが頻繁に用いられている。
しかしながら、グリシン単独での保存効果は十分とは言えず、一般的には有機酸や有機酸塩、重合リン酸や重合リン酸塩、脂肪酸エステル、リゾチーム等の酵素等、他の静菌剤と併用されることが多い。
特許文献1には、グルタミン酸塩、グリシン、アラニン、フマル酸塩、及び酢酸塩を含有することを特徴とする食品用調味組成物が提案されている。
特許文献2には、酢酸ナトリウム、グリシン、キサンタンガム、並びにグアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、トラガントガム、アラビアガム、及びカラギーナンからなる群より選ばれた一種類以上の物質、を含有することを特徴とする茹で野菜からなる和え物用組成物が提案されている。
特許文献3には、乳酸カルシウムとグリシンに、有機酸塩類のうちから選ばれた1種又は2種以上を併用することを特徴とする食品用保存剤が提案されている。
特許文献4には、コハク酸またはコハク酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、フマル酸ナトリウム及び酢酸塩を含有することを特徴とする食品用調味料製剤が提案されている。
これら食品の日持ち向上を目的とした組成物は、有機酸や有機酸塩を多く含有し、食品の保存性を向上させるが、pH低下作用が強く、有機酸や有機酸塩に起因する酸味や酸臭が強くなるという問題があった。
したがって、食品の保存効果を奏し、食品に添加した際の味質変化が抑制された食品用日持ち向上剤が望まれていた。
特開2007−44039号公報 特開平11−196764号公報 特開2000−224976号公報 特開2001−178393号公報
本発明の目的は、優れた保存性を持ち、食品の味質に与える影響が少ない食品用日持ち向上剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、グリシンを主剤とし、酢酸ナトリウム、酢酸および高度分岐環状デキストリンを含むことを特徴とする食品用粉末製剤を特定の割合で組み合わせることにより、優れた保存性を持ち、食品の味質に与える影響が少ない食品用日持ち向上剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、グリシンと、酢酸ナトリウム、酢酸および高度分岐環状デキストリンを含むことを特徴とする食品用粉末製剤とを混合してなる、食品用粉末状日持ち向上剤およびその製造方法を提供する。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤は、
(A)無水酢酸ナトリウム、酢酸水溶液および高度分岐環状デキストリンを含む成分を撹拌または混練しながら品温が50〜80℃に達するまで加熱して混合物を得る工程;
(B)工程(A)で得られた混合物を撹拌または混練しながら品温が10〜40℃に達するまで冷却して固形物を得る工程;
(C)工程(B)で得られた固化物を粉砕して食品用粉末製剤を得る工程;および
(D)工程(C)で得られた食品用粉末製剤とグリシンを混合する工程
を含む製造方法により製造されるものである。

以下、該製造方法の各工程について記載する。
工程(A)および(B)は、同じ装置内で行ってもよく、それぞれ別の装置で行ってもよい。また、工程(A)および(B)は、撹拌装置を備えた一般的な反応容器内で行っても良いが、短時間での製造が可能となる点および同じ装置で粉末化をも行うことができる点で、ニーダー等の混練装置を用いるのが好ましい。混練装置としては、ジャケット等の温度調節機構を備えた回分式および連続式の混練装置が使用可能であり、例えば、コニーダー、双腕型ニーダー、リボン型混合機、スクリュー型混合機、マラー型混合機、放射ロッド型混合機、ピンミキサー、ボテータ、セルフクリーニング型混合機、らいかい機、ミックスマラー、マルチマル、ウェットパンミル、速練機、万能ミキサ、カッターミキサ、シュギーミキサ、エクストルーダー、コンテイニュアスニーダー等が例示される。その中でもコニーダー、双腕型ニーダー、コンテイニュアスニーダー等のいわゆるニーダーと称せられるものが好ましい。工程(A)の加熱および工程(B)の冷却のために、水(湯)、水蒸気、空気、各種熱媒オイル、各種冷媒ガス等、当該技術分野において公知の熱交換媒体を使用することができる。使用する熱交換媒体は、上記ジャケット等の温度調節機構に適合するものである限り、特に限定されない。
工程(A)においては、本発明の食品用粉末製剤の原料である無水酢酸ナトリウム、酢酸水溶液および高度分岐環状デキストリンの全てを最初に反応容器あるいは混練装置に投入してもよいし、撹拌または混練を行いつつ、各成分を順次投入してもよい。
工程(A)において、原料を十分に混和させるため、撹拌または混練しながら品温が50〜80℃に達するまで加熱を行う。その後、工程(B)において、工程(A)で得られた混合物を十分に固化させるため、撹拌または混練しながら品温が10〜40℃に達するまで冷却を行う。工程(A)における加熱は、品温が55〜75℃に達するまで行うことが好ましく、品温が60〜73℃に達するまで行うことがより好ましい。また、工程(B)における冷却は、品温が15〜39℃に達するまで行うことが好ましく、品温が20〜38℃に達するまで行うことがより好ましい。
工程(C)は、工程(B)において得られた固化物を粉砕し、食品用粉末製剤を得る工程である。粉砕装置としては、当該技術分野において公知の種々の粉砕装置が利用可能であり、これらに限定されないが、例えば、ジェットミル、パワーミル、ピンミル、セラミックボールミル、石臼、ブレンダー等が挙げられる。また、製造装置として、コニーダー、双腕型ニーダー、コンテイニュアスニーダー等の混練装置を用いた場合には、工程(A)および(B)に引き続いて同一装置内でそのまま混練を継続することによって粉砕・粉末化を行い、食品用粉末製剤を得てもよい。所望の粒子径を有する食品用粉末製剤を得るために、粉砕により得られた粉末を必要に応じて分級(例えば篩別)してもよい。
工程(D)は、工程(C)で得られた食品用粉末製剤とグリシンを混合する工程である。この工程で、後述する賦形剤および他の成分をさらに混合してもよい。工程(D)は、通常、撹拌装置を備えた一般的な反応容器内で行う。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法において、無水酢酸ナトリウムは、食品に対して使用可能なものであれば特に限定されず、例えば食品添加物として市販されるものであってもよく、酢酸ナトリウム三水和物の脱水等、公知の方法により製造したものであってもよい。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法において、無水酢酸ナトリウムの割合は、工程(A)における混合物の全量に対し、40〜80重量%であることが好ましく、55〜75重量%であることがより好ましく、60〜70重量%であることがさらに好ましい。無水酢酸ナトリウムの割合が工程(A)の混合物全量に対し40重量%未満の場合、乾燥した粉末を得ることが困難となる傾向があり、工程(A)の混合物全量に対し80重量%を超える場合、食品の日持ち向上効果が不十分となる傾向がある。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法において、酢酸水溶液は、食品に対して使用可能なものであれば特に限定されず、例えば、食酢や氷酢酸などの食品および食品の製造において一般的に使用される酢酸含有原料を配合した水溶液であればよい。
使用する酢酸水溶液の濃度は、30〜100%が好ましく、50〜90%がより好ましく、70〜80%がさらに好ましい。使用する酢酸の濃度が30重量%未満の場合、乾燥した粉末を得ることが困難になる傾向がある。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法において、工程(A)の混合物中における酢酸の割合は、無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、0.2〜1.5重量部であることが好ましく、0.3〜0.8重量部であることがより好ましく、0.4〜0.7重量部であることがさらに好ましい。酢酸の割合が無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、0.2重量部未満の場合、日持ち向上効果が不十分となる傾向があり、無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、1.5重量部を超える場合、得られる日持ち向上剤の酸味や酸臭が強くなる傾向がある。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法において、高度分岐環状デキストリンは、高度に分岐した構造を有し、分子内に環状構造を有するデキストリンであって、食品に対して使用可能なものであれば特に限定されない。高度分岐環状デキストリンは、例えば、α−1,4−グルコシド結合およびα−1,6−グルコシド結合を有する糖類に糖転移酵素を作用させることにより生成され得る。市販品の高度分岐環状デキストリンとしては、クラスターデキストリン(登録商標)(グリコ栄養食品株式会社製)が挙げられる。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法において、高度分岐環状デキストリンの割合は、無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、0.005〜0.3重量部が好ましく、0.01〜0.2重量部がより好ましく、0.02〜0.1重量部がさらに好ましい。高度分岐環状デキストリンの割合が無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、0.005重量部未満の場合、得られる日持ち向上剤の安定性が悪くなる傾向があり、無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、0.3重量部を超える場合、日持ち向上効果が不十分となる傾向がある。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤に含まれる食品用粉末製剤の割合は、3〜10重量%が好ましく、4〜9重量%がより好ましい。3重量%未満の場合、日持ち向上効果が不十分となる傾向があり、10重量%以上の場合、得られる日持ち向上剤の酸味や酸臭が強くなる傾向がある。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法において、グリシンは、食品に対して使用可能なものであれば特に限定されず、例えば、食品素材または食品添加物として市販されているものであり得る。本発明の食品用粉末状日持ち向上剤に含まれるグリシンの割合は、日持ち向上剤の全量に対して80〜95重量%が好ましく、85〜90重量%がより好ましい。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤は、目的に応じて、賦形剤を含むことができる。賦形剤としては、例えば、DE値が10以下の非環状デキストリン、高度分岐環状デキストリン、シクロデキストリン等のデキストリン類、グルコース、フラクトース、マンノース等の単糖類、ラクトース、マルトース、トレハロース、スクロース、パラチノース等の二糖類、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、還元パラチノース等の糖アルコール類、デンプン、化学修飾デンプン、加工デンプン、キチン、キトサン、セルロース、微結晶セルロース等の多糖類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸塩類、二酸化珪素等の無機粉末類が挙げられる。食品に添加した際の酸味および酸臭抑制効果の点および保管中にケーキングが生じ難い点から、デキストリン類が好ましく、その中でも高度分岐環状デキストリンがより好ましい。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤に賦形剤が含まれる場合、その割合は、得られる日持ち向上剤の良好な保存安定性並びに良好な日持ち向上効果の観点から、日持ち向上剤の全量に対して3〜10重量%が好ましく、4〜8重量%がより好ましい。
また、本発明の食品用粉末状日持ち向上剤は、目的に応じて、別途、有機酸、有機酸塩、アミノ酸(グリシンを除く)等の他の成分と組み合わせて使用してもよい。有機酸としては乳酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、グルコノデルタラクトン、アジピン酸等の一般に食品保存剤に使用されている有機酸が例示される。有機酸塩としては前記有機酸のナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩が例示される。アミノ酸としては、アラニン、グルタミン酸等が例示される。これら他の成分と本発明の食品用粉末状日持ち向上剤を併用する場合、該他の成分の割合は特に限定されず、適用する食品に応じて希望する保存効果や味質が得られるように調整すればよいが、目安としては、本発明の食品用粉末状日持ち向上剤に対して、3〜10重量%程度である。一つの態様として、本発明の食品用粉末状日持向上剤に酢酸ナトリウムを添加することができ、添加する割合は食品用粉末状日持ち向上剤に対して、5重量%以下が好ましい。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の、食品に対する添加量は、食品の種類や状態によって得られる保存効果や味質への影響が異なるため、希望する保存効果や味質が得られるように適宜調整すればよい。一つの態様として、本発明の食品用粉末状日持向上剤は、食品全量に対して0.4〜1.5重量%、好ましくは0.6〜1.2重量%を目安に添加すればよい。食品への添加方法は特に限定されないが、例えば、原料に直接添加する方法、予め水などに溶解させてから原料に添加する方法等が挙げられる。
本発明の食品用粉末状日持ち向上剤が使用可能な食品は特に制限されず、例えば、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、魚肉ハム、ソーセージなどの水産練り製品類、ハム、ソーセージ、ベーコン、ハンバーグ、ミンチボールなどの畜肉製品類、コロッケ、トンカツ、フライドチキン、魚フライ、唐揚げなどのフライ製品類、チャーハン、炊き込み御飯等の米飯類、中華麺、パスタ、うどん、そば等の麺類、ポテトサラダ、餃子、シュウマイ、卵焼き、煮物、和え物等の惣菜類、カレーパンや中華饅頭の詰め物、サンドイッチの具材等のフィリング類、カスタードクリーム、ホイップクリーム、フラワーペースト等のクリーム類、カステラ、スポンジケーキ、饅頭、餡等の菓子類、ジャム等の果実加工品類などが挙げられる。本発明の食品用粉末日持ち向上剤は、グリシンが甘味を呈することから、特にクリーム類や菓子類に対して好適に用いることができ、また、日持ち向上効果がより発揮されやすいことから、特に惣菜類やフィリング類に対して好適に用いることができる。
本発明はまた、本発明の食品用粉末状日持ち向上剤に用いる食品用粉末製剤およびその製造方法を提供する。本発明の食品用粉末製剤は、酢酸ナトリウム、酢酸および高度分岐環状デキストリンを含み、その製造方法は、上記本発明の食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法における工程(A)〜(C)を含む。該工程を含む方法により、効率良く、短時間で、酸味や酸臭が抑制されるとともに酢酸が均一に分散した食品用粉末製剤を製造することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1〜3および比較例1〜5
表1に示す組成の食品用粉末状日持ち向上剤を作成し、官能試験および抗菌力試験を実施した。なお、表1に記載の食品用粉末製剤は下記の工程で製造し、これをグリシン等の表1に示す他の成分と混合機により混合し、食品用粉末状日持ち向上剤を得た。
[食品用粉末製剤の製造方法]
無水酢酸ナトリウム9.45kg、酢酸(酢酸濃度75%)5.25kg、高度分岐環状デキストリン(クラスターデキストリン:グリコ栄養食品株式会社)0.3kgを混合攪拌機ニーダー(30NDMV−Qr:株式会社品川工業所製)に投入し、2分間混練した後、ジャケットに蒸気(蒸気温度120℃)を入れることにより加熱を開始し、引き続き混練した。加熱しながら約5分間混練し、品温が70℃に達した時点で加熱を停止すると共に同ジャケット内を冷水(冷水温度15℃)に置換することにより冷却しながら引き続き混練した。冷却しながら約20分間混練し、品温が35℃に達した時点で固化した為、混練を停止し、固化物13.5kgを回収した。得られた固形物は、パワーミルで粉砕後、分級し、食品用粉末製剤を得た。
Figure 0006576803
官能試験
白玉粉25g、水22.5g、トレハロース2.5gおよび表1に示す組成の食品用粉末状日持ち向上剤0.5gを添加し混合した。10g/個に成型し、沸騰水中で4分間ボイルした後、常温まで冷ましてから、パネラー3名により、下記の評価基準で、酸臭または酸味・異味の有無を評価した。
[評価基準]
○:酸臭または酸味・異味を感じない
×:酸臭または酸味・異味を感じる
実施例1〜3の日持ち向上剤を添加した白玉団子は、比較例2〜5の日持ち向上剤を添加した白玉団子に比べ、明らかに酸臭または酸味・異味が抑制されており、有機酸を含まないグリシンのみからなる日持ち向上剤を添加した白玉団子(比較例1)と比べても、味質、風味に差異はなかった。結果を表2に示す。
Figure 0006576803
抗菌力試験
上記の方法で白玉団子を作成し、ボイル後に冷水にて冷却し、下記の供試菌の菌液(10〜20cfu/1個)を接種し、保存試験に供した。保存試験では、該白玉団子を25℃にて保存し、120時間後の菌数を測定した。
供試菌:Bacillus cereus NBRC15305
実施例1〜3の日持ち向上剤を添加した白玉団子は、比較例1の日持ち向上剤を添加した白玉団子に比べ、保存120時間後の菌数が少なく、供試菌の増殖が抑制されていた。また、比較例2、3および5の日持ち向上剤を添加した白玉団子とほぼ同等の菌増殖抑制が見られた。結果を表3に示す。
Figure 0006576803

Claims (7)

  1. 食品用粉末状日持ち向上剤の製造方法であって、
    (A)無水酢酸ナトリウム、酢酸水溶液および高度分岐環状デキストリンを含む成分を撹拌または混練しながら品温が50〜80℃に達するまで加熱して混合物を得る工程、ここで、無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、酢酸は0.2〜1.5重量部であり、高度分岐環状デキストリンは0.005〜0.3重量部である
    (B)工程(A)で得られた混合物を撹拌または混練しながら品温が10〜40℃に達するまで冷却して固形物を得る工程;
    (C)工程(B)で得られた固化物を粉砕して食品用粉末製剤を得る工程;および
    (D)工程(C)で得られた食品用粉末製剤とグリシンを混合する工程
    を含む方法。
  2. 得られる食品用粉末状日持ち向上剤中のグリシンの含有量が80〜95重量%であり、かつ食品用粉末製剤の含有量が3〜10重量%である、請求項に記載の製造方法。
  3. 工程(D)において、さらに、賦形剤を混合する、請求項1または請求項に記載の製造方法。
  4. 賦形剤がデキストリンである、請求項に記載の製造方法。
  5. 工程(D)において、さらに、有機酸、有機酸塩、および、グリシンを除くアミノ酸から選択される少なくとも1種の成分を混合する、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の製造方法。
  6. 少なくとも1種の成分が酢酸ナトリウムである、請求項に記載の製造方法。
  7. 食品用粉末製剤の製造方法であって、
    (A)無水酢酸ナトリウム、酢酸水溶液および高度分岐環状デキストリンを含む成分を撹拌または混練しながら品温が50〜80℃に達するまで加熱して混合物を得る工程、ここで、無水酢酸ナトリウム1重量部に対し、酢酸は0.2〜1.5重量部であり、高度分岐環状デキストリンは0.005〜0.3重量部である
    (B)工程(A)で得られた混合物を撹拌または混練しながら品温が10〜40℃に達するまで冷却して固形物を得る工程;および
    (C)工程(B)で得られた固化物を粉砕する工程
    を含む方法。
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